JPH08279716A - 角度変調回路 - Google Patents

角度変調回路

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JPH08279716A
JPH08279716A JP7108278A JP10827895A JPH08279716A JP H08279716 A JPH08279716 A JP H08279716A JP 7108278 A JP7108278 A JP 7108278A JP 10827895 A JP10827895 A JP 10827895A JP H08279716 A JPH08279716 A JP H08279716A
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Japan
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signal
phase
frequency
polyphase
output
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JP7108278A
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Inventor
Yukinobu Ishigaki
行信 石垣
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジッタ等の問題を改善したPLL型の角度変
調回路を提供する。 【構成】 情報信号s(t)は入力端子1より加算回路
2に供給され、ループフィルタ12より出力される誤差
信号Er(t)と加算されてVCO3に供給される。V
CO3からは、情報信号s(t)により角度変調された
変調出力F(t)が出力される。変調出力F(t)は出
力端子13に出力されると共に、分周数N1 の分周器4
に供給される。分周出力F(t)/N1 が多相信号生成
回路5を介して多相化され位相の異なる複数の分周出力
が出力され、位相比較器8〜10に供給される。一方、
基準信号発振器6からの基準信号は、多相信号生成回路
7を介して位相の異なる複数の基準信号が生成され位相
比較器8〜10に供給される。位相比較出力信号は加算
回路11により加算されてループフィルタ12に供給さ
れ、誤差信号Er(t)を得て、加算回路2に供給され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相同期ループ(以下、
PLLと略す)を用いた角度変調回路に関する。
【0002】
【従来技術】PLLにおける位相比較器の誤差信号に情
報信号を加算して電圧制御発振器(以下、VCOと略
す)に供給して角度変調を行うPLL型角度変調回路は
知られている。このPLL型角度変調回路は、VCOに
おける変調度を大きく得るために、位相比較器の位相比
較範囲を変調された位相比較出力信号で適正な位相比較
動作を行わしめるために適当な分周数による分周器を介
して変調度を下げて位相比較する方法も知られている。
【0003】これについて、図6に示した従来のPLL
型角度変調回路を参照しながら動作について説明する。
尚、図7は一般的なラグリードフィルタを示す構成図、
図8は一般的なループフィルタ特性図、図9は図6の回
路における動作波形説明図である。入力端子61より変
調信号である情報信号s(t)が加算回路62に供給さ
れる。ループフィルタ67にて得られた誤差信号Er
(t)と加算されてVCO63に供給される。一方、V
CO63の出力はF(t)なる角度変調波(ここでは、
FM変調波とする)が出力され、出力端子68に供給さ
れると共に、分周数Nの分周器64に供給される。
【0004】FM変調波F(t)は、搬送波周波数Ac
osωt、周波数偏移Δf、変調指数mf 、情報信号周
波数fm とすれば、変調指数mf にはmf =Δf/fm
なる関係があり、次段の分周器64の分周数をNとすれ
ば、搬送波周波数は1/N、周波数偏移Δfも1/Nと
なって位相比較器66に供給される。位相比較器66に
おける位相比較動作を良好に行うためには、位相比較器
66の位相比較範囲を入力される分周器64の出力にお
けるΔf/Nによる位相変動分が超えないようにすれば
良いが、位相比較器における位相比較能力を高めるため
には、VCO63の周波数偏移に対応した分周周波数偏
移を相当に低下させて設計するのが一般的である。例え
ば、位相比較器として±π/2 (rad)の位相比較能力を
持っている位相比較器を使用するとすれば、位相比較器
に供給される分周出力の分周変調指数mf /Nはmf <
0.5とすればよい。mf =0.5の変調波は位相偏移
角が90度つまりπ/2であることも知られている。
【0005】従って、VCO63の周波数偏移Δfが大
きければ分周数Nの値も大きくなることは言うまでもな
い。位相比較出力はループフィルタ67を介して誤差信
号Er(t)として得ているが、この誤差信号Er
(t)は、VCO63、分周器64、位相比較器66、
基準信号65、ループフィルタ67より構成されるPL
Lそのものであり、基準信号周波数に位相同期した周波
数逓倍されたFM変調波F(t)は出力端子68に出力
される。VCO63に供給される情報信号s(t)の周
波数fm は、PLLループ応答に直接関係する自然角周
波数ωn よりも高い周波数帯でなければ変調できないこ
とは基本となっており、従って、必然的に情報信号周波
数fm よりもωn は低い周波数に設定されている。
【0006】PLLの基本動作としては、今、基準信号
をeiとしVCO出力をeoとする。VCO63の変換
利得をKo、位相比較器66の変換利得をKc、分周器
64の利得をKd、ループフィルタ67の伝達関数をF
(s)とすると、VCO63の出力eo(s)は、 eo(s)=Kc{ei(s)−eo(s)}Kd・F(s)・Ko/s (1) となる。従って、ループの伝達関数eo(s)/ei
(s)は、 eo(s)/ei(s) =Kc・Ko・Kd・F(s)/{s+Kc・Ko・Kd・F(s)} (2) となる。
【0007】ループフィルタ67は一般的にはラグリー
ドフィルタ(図7参照)が使用されるので、ループフィ
ルタの伝達関数F(s)は、 F(s)={sτ2 +1}/{s(τ1 +τ2 )+1} (3) 但し、τ1 =R1 C、τ2 =R2 C となる。
【0008】従って、ループの伝達関数eo(s)/e
i(s)は、 eo(s)/ei(s) =Kc・Ko・Kd(sτ2 +1)/(τ1 +τ2 ) /{s2 +(1+Kc・Ko・Kd・τ2 )s/(τ1 +τ2 ) +Kc・Ko・Kd/(τ1 +τ2 )} (4) となり、自然角周波数ωn 、ダンピングファクタζは、 ωn ={Kc・Ko・Kd/(τ1 +τ2 )}1/2 (5) ζ=1/2{Kc・Ko・Kd/(τ1 +τ2 )}1/2 ×(τ2 +1/Kc・Ko・Kd) (6) となる。実際にはτ1 >>τ2 として設計するから、自
然角周波数ωn はτ1 により、ダンピングファクタζは
τ2 により決定され、安定性を失うことがなく設計する
ことができる。
【0009】この様なラグリード型ループフィルタを用
いると、その周波数特性は図8に示す(イ)の周波数特
性となり、誤差信号中の高周波信号成分(位相比較され
た出力そのもの)が加算回路62を介してVCO63に
情報信号と共に供給されることになる。これにより、誤
差信号中の高周波成分が変調信号となって角度変調が行
われるため、これを防ぐ方法としてループ内に高周波成
分を低減するフィルタ(図8の(ロ)に示すような周波
数特性をもつ)を使用して対処している。また、誤差信
号中の高周波成分を良好に下げるためにはフィルタのカ
ットオフ周波数(ニ)を周波数の低い方向に移動させれ
ば良いが、この様にするとループの応答における遅れ要
素の影響が生じてループ内位相回転が大となってωn 付
近のQが高まってダンピングファクタζは下がることに
なる。
【0010】従って、ループの応答は振動的となりPL
L同期引き込みにおいて時間がかかる問題や、ループ発
振状態を引き起こす問題、Qの高い周波数付近のノイズ
によるジッターが増大する問題を引き起こすことになる
ため、一般的には、図8における(ハ)の周波数に対す
る(ニ)の周波数は10倍以上に設定するのが一般的で
ある。
【0011】ここで、図9aにおいて、分周器64の出
力波形は(I)、基準信号波形は(II)であるとする
と、位相比較器66の出力波形は(III)となる。位
相比較器66の種類は種々の方法があるが、ここでは、
排他的論理和ゲート(乗算動作)を使用した場合の位相
比較出力波形を示した。図から、位相比較出力波形は基
本周波数として2倍(乗算動作による)となる。(I
I)’は、位相差としてΔφなる値が生じている場合
で、その場合の位相比較出力波形は(III)’とな
る。また、図9bにおいては、基準信号波形(II)”
がサイン波の場合を示し、分周器の出力波形が(I)
で、位相比較器としてアナログ乗算タイプのものを使用
した場合の位相比較出力波形(III)”を示してい
る。位相比較出力信号の基本周波数は図9aの場合と変
わらない。尚、これらの位相比較出力波形は誤差信号中
の高周波成分を示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した従来のP
LL型角度変調回路は、分周器64の分周数が小さけれ
ば位相比較器66に供給される位相比較出力信号周波数
もあまり下がらないため、既に説明した様に誤差信号の
高周波成分は図8のループフィルタ特性の(ロ)のフィ
ルタ効果によって、誤差信号の高周波成分はVCO63
で変調されることがなく安定に角度変調を行うことがで
きる。しかしながら、分周数が低いことは、位相比較器
66における変調波の変調度を下げて位相比較範囲を超
えないようにした変調波の変調度にする必要が生じる。
例えば、±π/2の位相比較範囲を持つ位相比較器は、
分周変調波の周波数偏移はπ/2を超えてはならない点
について説明したが、このことは、変調周波数fm を2
kHzとすると周波数偏移Δfは1kHz以下にすれば
変調指数mf は0.5以下となり、限界位相比較範囲で
ある±π/2に対して位相比較に余裕が出てきて位相比
較を行うことができる。これにより、仮に分周数を10
とすると、VCO63における最大周波数偏移Δfmax
は10kHz以下であることになる。この様に、周波数
偏移が抑えられることからVCOの変調度を浅くせざる
を得ないことにもなり、応用範囲の狭い角度変調回路と
なる問題がある。また、VCO63の周波数偏移を大き
くするためには、分周器64の分周数Nは大きくなる。
分周周波数は情報信号周波数より十分に高くなければ誤
差信号中に位相比較出力中の高周波成分が出て来るた
め、このためにVCO64の周波数はその分だけ高くす
る必要が出て来る。
【0013】また、変調可能な情報信号周波数は低い周
波数に設計する必要がある場合や、位相比較出力中の高
周波成分を十分低減する必要がある場合には、ωn /2
π(サーボ周波数)はループフィルタ特性からも更に十
分低い周波数にせざるを得なくなる問題がある。この問
題は、VCO63がトランジスター等を使用した回路で
あると、良く知られているトランジスター固有の1/f
雑音の影響をωn /2πの周波数付近で大きく受け易い
問題が生じることになり、この影響はPLL型角度変調
回路においてポピュラーなジッター問題として生じるこ
とも知られている。特にVCO63の変調度を高める必
要性が生じた場合、位相比較器66の位相比較限界か
ら、必然的に分周器64の分周数が大きくなるから、V
CO63の変調波周波数がある値であるとすれば分周変
調波周波数は下がってしまい、このことは、ループフィ
ルタの周波数特性を全体的に低い方へシフトしなければ
ならないからωn /2πの周波数はより下がるため、1
/f雑音レベルはより大きくなることになる。この様
に、PLL型角度変調回路は、ジッター問題を改善する
よう設計すると情報信号周波数はあまり低くできなく、
かつ、変調度が浅くなる相反する性質を持っているた
め、その応用範囲が限定されたものとなり、ジッター問
題と情報信号周波数、変調度問題が共に改善できるPL
L型角度変調回路の出現が待たれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、基準信号と、電圧制御発振器の出力信号と
を位相比較を行い、この位相比較出力信号をループフィ
ルタを介して変調用情報信号と加算を行い、前記電圧制
御発信器に供給し、角度変調を行う角度変調回路におい
て、前記基準信号からそれぞれ位相の異なる複数の信号
からなる第1の多相信号を生成する第1の多相信号生成
手段と、前記電圧制御発振器の出力信号を分周する分周
手段と、前記分周手段出力信号からそれぞれ位相の異な
る前記第1の多相信号と同数の第2の多相信号を生成す
る第2の多相信号生成手段と、前記第1の多相信号と前
記第2の多相信号とを位相比較する前記第1の多相信号
と同数の位相比較手段と、複数の前記位相比較手段出力
信号を加算して前記ループフィルタに供給する第1の加
算手段と、前記ループフィルタ出力信号と前記変調用情
報信号とを加算して前記電圧制御発振器に供給する第2
の加算手段とを備えて構成したことを特徴とする角度変
調回路を提供する。
【0015】また、基準信号と、電圧制御発振器の出力
信号とを位相比較を行い、この位相比較出力信号をルー
プフィルタを介して変調用情報信号と加算を行い、前記
電圧制御発信器に供給し、角度変調を行う角度変調回路
において、前記基準信号からそれぞれ位相の異なる複数
の信号からなる第1の多相信号を生成する第1の多相信
号生成手段と、複数の分周手段と、複数の排他的論理和
ゲート回路手段とを用いて構成されて、前記電圧制御発
振器の出力信号を分周した、それぞれ位相の異なる前記
第1の多相信号と同数の第2の多相信号を生成する第2
の多相信号生成手段と、前記第1の多相信号と前記第2
の多相信号とを位相比較する前記第1の多相信号と同数
の位相比較手段と、複数の前記位相比較手段出力信号を
加算して前記ループフィルタに供給する第1の加算手段
と、前記ループフィルタ出力信号と前記変調用情報信号
とを加算して前記電圧制御発振器に供給する第2の加算
手段とを備えて構成したことを特徴とする角度変調回路
を提供する。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図1は本発明の角度変調回路の一実施
例を示す構成図、図2aは多相信号生成回路の一例を示
す構成図、図2bは多相信号生成回路を含む位相比較回
路及び加算回路の一例を示す構成図、図3、図4、図5
は図2bの回路における動作波形説明図である。図1に
おいて、情報信号s(t)は入力端子1より加算回路2
に供給され、ループフィルタ12より出力される誤差信
号Er(t)と加算されてVCO3に供給される。VC
O3では、情報信号s(t)により角度変調(ここでは
FM変調とする)されてそのFM変調波出力F(t)が
出力される。FM変調波出力F(t)は、情報信号周波
数fm 、周波数偏移Δf、変調指数mf 、搬送波周波数
Acosωtからなる出力であり、変調指数mf はmf
=Δf/fm なる関係がある。FM変調波出力F(t)
は出力端子13に出力されると共に、分周数N1 の分周
器4に供給されるので、その分周出力における搬送波周
波数は1/N1 となり、ΔfもΔf/N1 として得られ
る。分周出力F(t)/N1 は多相信号生成回路5(位
相分割信号生成回路、位相分割回路ともいう)に供給さ
れ、多相化され位相のそれぞれ異なる複数の分周出力に
変換されて出力され、それぞれ位相比較器8〜10に供
給される。
【0017】一方、基準信号発振器6より得られた基準
信号も、多相信号生成回路7を介して位相のそれぞれ異
なる複数の基準信号がそれぞれ位相比較器8〜10に供
給される。位相比較器8〜10からは、それぞれ位相比
較出力信号が出力される。これらは加算回路11に供給
され、加算されてループフィルタ12に供給され、高周
波信号成分が除去されて誤差信号Er(t)が得られ
る。誤差信号Er(t)は上述したように加算回路2に
供給され、情報信号s(t)と加算されてVCO3に供
給される。このようにして図1の回路は、PLL型角度
変調回路として動作が行われる。
【0018】図2aは多相信号生成回路の一例の回路構
成図である。同図において、21は入力端子、22,2
4,25は1/2分周器、23,26,27は排他的論
理和ゲート、28〜31は出力端子である。入力信号が
入力端子21から入力されると、出力端子28には1/
2分周器22,24を介して入力信号が4分周された出
力が得られ、この出力がそれぞれπ/4、π/2、3π
/4移相された出力がそれぞれ出力端子29、出力端子
30、出力端子31から得られる。つまり、πの位相範
囲を4分割された4つの出力が得られることになる。こ
のように、この多相信号生成回路は、4種類の位相差を
得るために分周数4の分周器を使用している。
【0019】図2bは多相信号生成回路、位相比較器、
加算回路を含む一例の回路構成図である。図2bの回路
について図3の動作波形説明図と共に用いて説明する。
入力端子41には図3の(A)の信号が供給されている
とする。分周器42の出力は(B)となり、排他的論理
和ゲート43の出力は(C)となる。従って、分周器4
4の出力は(D1 )、分周器45の出力は(E1 )、排
他的論理和ゲート46、47の出力はそれぞれ(F1
)、(G1 )となる。一方、基準信号発振器より出力
される信号から、分周器51、52の出力をそれぞれ
(H1 )、(I1 )、排他的論理和ゲート53、54の
出力をそれぞれ(J1 )、(K1 )とする。位相比較器
を排他的論理和ゲート55、56、57、58とすれ
ば、位相比較出力は(L1 )、(M1 )、(N1 )、
(O1 )となる。個々の位相比較器に供給され位相比較
される入力信号{例えば、(D1 )と(H1 )}は同周
波数で、ここではこれらの位相差は等しく、この位相差
が直交{位相差π/2(90度)}していれば、加算回
路59の出力(P1 )は0Vの直流電圧のみとなって出
力端子60から出力される。尚、図2bと図1とは、分
周器42,44,45、排他的論理和ゲート43,4
6,47からなる回路が多相信号生成回路5又は7に、
分周器49,51,52、排他的論理和ゲート50,5
3,54からなる回路が多相信号生成回路7又は5に、
排他的論理和ゲート55,56,57,58が位相比較
器8〜10に、加算回路59が加算回路11にそれぞれ
対応している。
【0020】図4は、位相比較器で比較される信号の位
相差がπ/2にΔφだけ加わっている場合の動作例であ
る。即ち、分周器44、45の出力をそれぞれ(D2
)、(E2 )、排他的論理和ゲート46、47の出力
をそれぞれ(F2 )、(G2 )、更に分周器51、52
の出力をそれぞれ(H2 )、(I2 )の実線、排他的論
理和ゲート53、54の出力をそれぞれ(J2 )、(K
2 )とすれば、位相比較器である排他的論理和ゲート5
5、56、57、58の出力はそれぞれ(L2 )、(M
2 )、(N2 )、(O2 )となり、加算回路69の出力
は(P2 )となってΔφ分だけの負のパルス電圧が得ら
れる。
【0021】図5は基準信号をサイン波としてアナログ
的に位相シフトして得られた多相信号を用いる場合の動
作波形図で、位相比較器はアナログ乗算器のような±π
/2位相比較器を用いたものである。この場合は、分周
器44、45の出力をそれぞれ(D3 )、(E3 )、排
他的論理和ゲート46、47の出力をそれぞれ(F3
)、(G3 )、更に分周器51、52の出力をそれぞ
れ(H3 )、(I3 )、排他的論理和ゲート53、54
の出力をそれぞれ(J3 )、(K3 )とすれば、位相比
較器である排他的論理和ゲート55、56、57、58
の出力はそれぞれ(L3 )、(M3 )、(N3 )、(O
3 )となり、加算回路出力は(P3 )のような周波数と
なり、位相比較器に供給される入力信号の位相差が直交
していても鋸歯状波として生じるが、従来例の図9bと
比較しても基本周波数が4倍に高まっていることが確認
できる。尚、図4の(P2 )に示されている誤差信号基
本周波数も4倍になっている。従って、ループフィルタ
の特性は全体的に高い方へシフト可能となることや、図
8における(ニ)点のカットオフ周波数のみを高めるこ
とができるため、ωn /2πの周波数近傍における位相
回転が減少するため、PLLにおけるループ応答に重要
なダンピングファクターζが高められて制動の良好なP
LLが実現できる。
【0022】尚、本発明のPLL動作については、分周
器4の利得をKd1 、多相信号生成回路5内の分周器の
利得をKd2 、N個の位相比較器の個々の変換利得をK
c、ループフィルタ12の伝達関数をF(s)、VCO
3の変換利得をKo、加算回路の利得をKaとする。複
数の位相比較器に供給される個々の基準信号eiに対し
てVCO出力をeoとすれば、ループの伝達関数eo
(s)/ei(s)は、 eo(s)/ei(s) =Kc・Ko・Kd1 ・Kd2 ・Ka・F(s) /{s+Kc・Ko・Kd1 ・Kd2 ・Ka・F(s)} (7) となり、従来のPLLの伝達関数の式(2)と基本的性
質は変わらない。即ち、多相回路における伝達特性は分
周器の利得のみであり周波数の関数にはならないから、
結果的に(7)式で示すことができる。
【0023】尚、図1に示した分周器4を多相信号生成
回路5における分周器を兼ねて設計することも可能であ
る。即ち、図1の回路で必要となる全体の分周数Nは、
N=N1 (分周器4の分周数)+N2 (多相信号生成回
路5における分周数)とするが、多相信号生成回路5に
おける分周数N2 を全体の分周数Nとすれば、位相比較
器の数とNは等しくなる。このことは、PLL内に分周
器が使用されているにも関わらず分周器の使用しないP
LLと等価になるから、今まで問題になっていたPLL
型角度変調回路の欠点は一挙に解決できる。尚、回路構
成は複雑になるが、回路構成は単純な回路が増えている
だけであり、IC化に向くPLL型角度変調回路が実現
できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPLL型
の角度変調回路は、位相比較する信号を多相信号生成回
路により多相化して複数の位相の異なる信号を生成し
て、複数の位相比較器を使用して位相比較を行ってい
る。これにより、分周器をPLL内に持つ従来の角度変
調回路に見られる分周数による位相比較出力中の高周波
成分の周波数の低下と、それがループ応答に悪影響を与
えてジッターの多い変調波となる問題は、本発明では位
相比較出力中の高周波成分は周波数的に高められるた
め、ループの応答におけるサーボ周波数ωn /2πはジ
ッターの少ない周波数帯を選択でき、且つ、ダンピング
ファクターζを最良に設計できるため、ジッターを抑え
ることができる。また、分周数を結果的に多くすること
が可能となるため、変調度の深い変調回路を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角度変調回路の一実施例を示す回路構
成図である。
【図2】図1の多相信号生成回路の一例及びこの多相信
号生成回路を含む位相比較回路及び加算回路の一例を示
す回路構成図である。
【図3】図2bの回路における動作波形説明図である。
【図4】図2bの回路における動作波形説明図である。
【図5】図2bの回路における動作波形説明図である。
【図6】従来のPLL型角度変調回路の一例を示す構成
図である。
【図7】一般的なラグリードフィルタを示す構成図であ
る。
【図8】一般的なループフィルタ特性図である。
【図9】図6の回路における動作波形説明図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 加算回路(第2の加算手段) 3 VCO(電圧制御発振器) 4 分周器(分周手段) 5 多相信号生成回路(第1の多相信号生成手段) 6 基準信号発信器 7 多相信号生成回路(第2の多相信号生成手段) 8〜10 位相比較器(位相比較手段) 11 加算回路(第1の加算手段) 12 ループフィルタ 13 出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準信号と、電圧制御発振器の出力信号と
    を位相比較を行い、この位相比較出力信号をループフィ
    ルタを介して変調用情報信号と加算を行い、前記電圧制
    御発信器に供給し、角度変調を行う角度変調回路におい
    て、 前記基準信号からそれぞれ位相の異なる複数の信号から
    なる第1の多相信号を生成する第1の多相信号生成手段
    と、 前記電圧制御発振器の出力信号を分周する分周手段と、 前記分周手段出力信号からそれぞれ位相の異なる前記第
    1の多相信号と同数の第2の多相信号を生成する第2の
    多相信号生成手段と、 前記第1の多相信号と前記第2の多相信号とを位相比較
    する前記第1の多相信号と同数の位相比較手段と、 複数の前記位相比較手段出力信号を加算して前記ループ
    フィルタに供給する第1の加算手段と、 前記ループフィルタ出力信号と前記変調用情報信号とを
    加算して前記電圧制御発振器に供給する第2の加算手段
    とを備えて構成したことを特徴とする角度変調回路。
  2. 【請求項2】基準信号と、電圧制御発振器の出力信号と
    を位相比較を行い、この位相比較出力信号をループフィ
    ルタを介して変調用情報信号と加算を行い、前記電圧制
    御発信器に供給し、角度変調を行う角度変調回路におい
    て、 前記基準信号からそれぞれ位相の異なる複数の信号から
    なる第1の多相信号を生成する第1の多相信号生成手段
    と、 複数の分周手段と、複数の排他的論理和ゲート回路手段
    とを用いて構成されて、前記電圧制御発振器の出力信号
    を分周した、それぞれ位相の異なる前記第1の多相信号
    と同数の第2の多相信号を生成する第2の多相信号生成
    手段と、 前記第1の多相信号と前記第2の多相信号とを位相比較
    する前記第1の多相信号と同数の位相比較手段と、 複数の前記位相比較手段出力信号を加算して前記ループ
    フィルタに供給する第1の加算手段と、 前記ループフィルタ出力信号と前記変調用情報信号とを
    加算して前記電圧制御発振器に供給する第2の加算手段
    とを備えて構成したことを特徴とする角度変調回路。
  3. 【請求項3】前記第1の多相信号生成手段からは、πの
    位相範囲で等間隔に複数の位相に分割した前記第1の多
    相信号を、それぞれ異なる前記位相比較手段に供給し、 前記第2の多相信号生成手段からは、πの位相範囲で等
    間隔に複数の位相に分割した前記第1の多相信号と同周
    波数の前記第2の多相信号を生成して対応する前記第1
    の多相信号が供給される前記位相比較手段に供給するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の角度変調
    回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055626A (ja) * 2002-02-25 2009-03-12 Sony Electronics Inc 発振器及びそれを用いた位相同期ループ回路
JP2014014081A (ja) * 2007-09-21 2014-01-23 Qualcomm Incorporated 調整可能な周波数を備える信号発生器

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JP2009055626A (ja) * 2002-02-25 2009-03-12 Sony Electronics Inc 発振器及びそれを用いた位相同期ループ回路
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