JP3527593B2 - フェーズド・ロックド・ループ回路 - Google Patents

フェーズド・ロックド・ループ回路

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JP3527593B2 JP21001596A JP21001596A JP3527593B2 JP 3527593 B2 JP3527593 B2 JP 3527593B2 JP 21001596 A JP21001596 A JP 21001596A JP 21001596 A JP21001596 A JP 21001596A JP 3527593 B2 JP3527593 B2 JP 3527593B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フェーズド・ロ
ックド・ループ回路(以下、PLL回路という)、特
に、通信用PLL回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信用PLL回路において、ICの高集
積化がすすむにつれて同じIC内に二つ以上のPLL回
路が内蔵されるようになってきている。高集積化された
ICでは、内部の干渉という問題(例えば、デジタルと
アナログの干渉、バイシーモスプロセスの場合はCMO
SとBIPの干渉)は常に発生し得る。特に、上記のよ
うな複数のPLL回路が同一IC内に存在する場合は、
PLL回路間での干渉が問題となる。
【0003】具体的に例をあげると、図5のような回路
構成の場合、各々の位相比較器の比較基準信号(fREF1
・fREF2)のエッジがそろったり、僅かな(位相)差で
ある(図6)と、一方のPLL回路に他方のPLL回路
の比較基準信号成分が干渉するという現象が見られる場
合があった。
【0004】半導体等においては、図5中の1/R・1
/R’分周器において電源投入時のイニシャルのデータ
(通常、その内容は不明である)によってfREF1・fRE
F2のエッジが決定される。従って、偶発的にfREF1・f
REF2のエッジの差が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、複数のフ
ェーズド・ロックド・ループ系(以下、PLL系とい
う)を有するPLL回路において、各比較基準信号のエ
ッジ差を任意の差以上に保つことにより、PLL系の一
方にPLL系の他方の比較基準信号成分が干渉するのを
防止しようとするものである。
【0006】第1の発明は、のエッジ差を所定値以上に
保つことにより、PLL系の一方にPLL系の他方の比
較基準信号成分が干渉するのを防止できるPLL回路を
得ようとするものである。
【0007】第2の発明は、基準信号を分周する分周器
を各々に持つ複数のPLL系を有するPLL回路におい
て、各比較基準信号のエッジ差を所定値以上に保つこと
により、PLL系の一方にPLL系の他方の比較基準信
号成分が干渉するのを防止できるPLL回路を得ようと
するものである。
【0008】第3の発明は、複数のPLL系を有するP
LL回路において、設定された幅よりも各比較基準信号
のエッジ差が小さい場合には遅延付加手段により遅延を
付加することにより、PLL系の一方にPLL系の他方
の比較基準信号成分が干渉するのを防止できるPLL回
路を得ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明のPLL回路
においては、第1のフェーズド・ロックド・ループ系と
第2のフェーズド・ロックド・ループ系を有するフェー
ズド・ロックド・ループ回路において、前記第1のフェ
ーズド・ロックド・ループ系は、基準信号を受け、所定
比で分周された第1の分周信号を生成する第1の分周器
と、その第1の分周信号を第1の比較基準信号として一
方の入力に受ける第1の位相比較器を備え、前記第2の
フェーズド・ロックド・ループ系は、前記基準信号を受
け、所定比で分周された第2の分周信号を生成する第2
の分周器と、その第2の分周信号と前記第1の比較基準
信号を元に生成された第2の比較基準信号を一方の入力
に受ける第2の位相比較器を備え、前記フェーズド・ロ
ックド・ループ回路は、前記基準信号と前記第1の比較
基準信号とを受け、前記第1の比較基準信号を元に前記
基準信号に同期して、前記第1の比較基準信号と第2の
比較基準信号との間のエッジ差の幅を設定する設定信号
を生成するエッジ幅設定回路と、前記設定信号と、前記
第2の比較基準信号を受け、前記設定信号を受けている
間に前記第2の比較基準信号を受けた場合、その設定信
号と第2の比較基準信号に重なる期間があることを示す
エッジ差検出信号として出力するエッジ差検出回路と、
前記第2の分周信号を受け、前記エッジ差検出信号に基
づき、前記第2の分周信号に所定の遅延を付加する遅延
付加回路とを更に備え、前記遅延付加回路は、エッジ差
検出信号がなくなるまで、遅延付加を行うことを特徴と
するものである。
【0010】第2の発明のPLL回路においては、第1
の発明において、エッジ幅設定回路は、前記基準信号を
クロック端子に受ける複数のフリップフロップと、各フ
リップフロップの出力を受けるNAND回路を備えた
とを特徴とするものである。
【0011】第3の発明のPLL回路においては、第1
の発明において、前記エッジ差検出回路は、前記第1の
分周信号の反転信号を一方の入力端子に受け、前記第2
の比較基準信号の反転信号を他方の入力端子に受けるN
AND回路を備えたことを特徴とするものである。
【0012】この発明の実施の形態においては、比較基
準信号に遅延を発生付加する回路およびそのコントロー
ル回路と、各比較基準信号のエッジの差の最低値を設定
する回路と、エッジ差がある設定値以上か検出する検出
回路とを設けており、その結果、各比較基準信号のエッ
ジ差を任意の差以上に保つことにより、一方のPLL回
路に他方のPLL回路の比較基準信号成分が干渉するの
を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1. この発明における実施の一形態を図において説明する。
まず、図1にPLL回路の全体構成図を示す。a・a’
は1/R・1/R’分周器(R・R’は任意の整数)、
b・b’は位相比較器からなる比較手段、c・c’はチ
ャージポンプ、d・d’はローパスフィルタ、e・e’
はVCO(Voltage Controlled Oscilator)、f・f’
は1/N・1/N’分周器である。
【0014】1/R分周器a・位相比較器b・チャージ
ポンプc・ローパスフィルタd・VCO:e・1/N分
周器fは、第1のPLL系を構成し、1/R’分周器
a’・位相比較器b’・チャージポンプc’・ローパス
フィルタd’・VCO:e’・1/N’分周器f’は、
第2のPLL系を構成する。
【0015】まず、PLL回路の動作としては、基準信
号が1/R分周器で分周された比較基準信号fREF1とV
CO出力信号fo1が1/N分周器で分周された信号fp1
とを位相比較器bにおいて位相を比較し、その位相差に
比例したある量をチャージポンプcにおいてソースまた
はシンク(ポンプ動作)し、それをローパスフィルタd
において積分して、直流電圧に変換し、VCO:eにフ
ィードバックをかける。
【0016】次に、この発明の構成および動作を同じく
図1において説明する。gは最小エッジ幅設定回路から
なる最小エッジ幅設定手段、hはエッジ差検出回路、i
は遅延発生付加およびそのコントロール回路からなる遅
延発生付加手段である。
【0017】動作としては、最小エッジ幅設定回路gに
信号fREF1が入力され、信号fREF1を元に基準信号に同
期したある任意の信号S1が生成される。一方、遅延発
生付加およびコントロール回路iでは、信号fREF2を元
に基準信号に同期した、ある任意の遅延(φ2)を付加
し信号fREF2’を生成する。エッジ差検出回路hにおい
て上記二つの信号S1とfREF2’を入力し、S1とfRE
F2’が共に“L”の時にのみその期間“L”をS2信号
として出力する(図2タイミングチャート2−1)。
【0018】次に、S2信号は遅延発生付加およびコン
トロール回路iにフィードバックされ、“L”が入力さ
れると、そこでfREF2に新たに任意の遅延(△φ2)が
付加され新たなfREF2’が生成される。この一連の遅延
付加は、エッジ差検出回路hにおいて信号S1とfREF
2’が共に“L”にならなくなるまで続けられ、逆に、
この期間は“H”がS2信号として出力される(図2タ
イミングチャート2−2)。
【0019】最小エッジ幅設定回路gは、図3のような
回路で良い。図3において、j〜mはDフリップフロッ
プ回路、nは4入力NAND回路である。基準信号は各
フリップフロップのクロックに接続される。fREF1”は
1/R分周器aから出力される基準信号の分周信号であ
り、1/R分周器gにおいてfREF1”からfREF1が生成
される。fREF1”はフリップフロップjのD入力に接続
され、出力Qjは次段のフリップフロップkのD入力に
接続され、出力Qkは次段のフリップフロップlのD入
力に接続され、出力Q1は次段のフリップフロップmの
D入力に接続される。各フリップフロップの出力は4入
力NAND回路nの入力に接続され、その出力はS1信
号となる。基準信号の周期をTとし、fREF1”の1周期
間中のLの期間をφ3とすると、信号S1の1周期間中
のLの期間は3T+φ3(=φ1)となる。
【0020】エッジ差検出回路hは、図4のような回路
で良い。図中o・pはインバータ回路、qは2入力NA
ND回路である。インバータoの入力に信号S1が接続
され、インバータpの入力に信号fREF2’が接続され
る。各インバータの出力は2入力NAND回路qの入力
に接続される。信号S1・fREF2’においてともに
“L”の期間だけ信号S2は“L”となる。
【0021】
【発明の効果】第1の発明によれば、エッジ幅設定回路
は第1の比較基準信号を元に第2の比較基準信号との間
のエッジ差の幅を設定する設定信号を生成するので、第
1の比較基準信号と第2の比較基準信号との間のエッジ
差を所定以上に保つことができるとともに、エッジ差検
出回路はエッジ幅設定回路より出力される設定信号と第
2の比較基準信号に重なる期間があることを示すエッジ
差検出信号を出力し、遅延付加回路はエッジ差検出信号
が出なくなるまで、第2の分周信号に所定の遅延を付加
するので、第2の比較基準信号の生成は第1の比較基準
信号の影響を反映することができ、第2の比較基準信号
における第1の比較基準信号成分からの干渉を信頼性高
く防止することができる。
【0022】第2の発明によれば、基準信号をクロック
端子に受ける複数のフリップフロップと、各フリップフ
ロップの出力を受けるNAND回路を備えたエッジ幅設
定回路は第1の比較基準信号を元に第2の比較基準信号
との間のエッジ差の幅を設定する設定信号を生成するの
で、第1の比較基準信号と第2の比較基準信号との間の
エッジ差を所定以上に保つことができるとともに、エッ
ジ差検出回路はエッジ幅設定回路より出力される設定信
号と第2の比較基準信号に重なる期間があることを示す
エッジ差検出信号を出力し、遅延付加回路はエッジ差検
出信号が出なくなるまで、第2の分周信号に所定の遅延
を付加するので、第2の比較基準信号の生成は第1の比
較基準信号の影響を反映することができ、第2の比較基
準信号における第1の比較基準信号成分からの干渉を信
頼性高く防止することができる。
【0023】第3の発明によれば、エッジ幅設定回路は
第1の比較基準信号を元に第2の比較基準信号との間の
エッジ差の幅を設定する設定信号を生成するので、第1
の比較基準信号と第2の比較基準信号との間のエッジ差
を所定以上に保つことができるとともに、第1の分周信
号の反転信号を一方の入力端子に受け、前記第2の比較
基準信号の反転信号を他方の入力端子に受けるNAND
回路を備えたエッジ差検出回路はエッジ幅設定回路より
出力される設定信号と第2の比較基準信号に重なる期間
があることを示すエッジ差検出信号を出力し、遅延付加
回路はエッジ差検出信号が出なくなるまで、第2の分周
信号に所定の遅延を付加するので、第2の比較基準信号
の生成は第1の比較基準信号の影響を反映することがで
き、第2の比較基準信号における第1の比較基準信号成
分からの干渉を信頼性高く防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における実施の形態を示す全体構成
図である。
【図2】 この発明における実施の形態を示すタイミン
グチャートを示す図である。
【図3】 この発明における最小エッジ幅設定回路の実
施の形態を示す図である。
【図4】 この発明におけるエッジ差検出回路の実施の
形態を示す図である。
【図5】 従来のPLL回路の構成を示す図である。
【図6】 従来のPLL回路のタイミングチャートを示
す図である。
【符号の説明】
a・a’ 1/R・1/R’分周器(R・R’は任意の
整数)、b・b’ 位相比較器、c・c’ チャージポ
ンプ、d・d’ ローパスフィルタ、e・e’ VC
O、f・f’ 1/N・1/N’分周器、g 最小エッ
ジ幅設定回路、h エッジ差検出回路、i 遅延発生付
加およびそのコントロール回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のフェーズド・ロックド・ループ系
    と第2のフェーズド・ロックド・ループ系を有するフェ
    ーズド・ロックド・ループ回路において、 前記第1のフェーズド・ロックド・ループ系は、 基準信号を受け、所定比で分周された第1の分周信号を
    生成する第1の分周器と、その第1の分周信号を第1の
    比較基準信号として一方の入力に受ける第1の位相比較
    器を備え、 前記第2のフェーズド・ロックド・ループ系は、 前記基準信号を受け、所定比で分周された第2の分周信
    号を生成する第2の分周器と、その第2の分周信号と前
    記第1の比較基準信号を元に生成された第2の比較基準
    信号を一方の入力に受ける第2の位相比較器を備え、 前記フェーズド・ロックド・ループ回路は、 前記基準信号と前記第1の比較基準信号とを受け、前記
    第1の比較基準信号を元に前記基準信号に同期して、前
    記第1の比較基準信号と第2の比較基準信号との間のエ
    ッジ差の幅を設定する設定信号を生成するエッジ幅設定
    回路と、 前記設定信号と、前記第2の比較基準信号を受け、前記
    設定信号を受けている間に前記第2の比較基準信号を受
    けた場合、その設定信号と第2の比較基準信号に重なる
    期間があることを示すエッジ差検出信号として出力する
    エッジ差検出回路と、 前記第2の分周信号を受け、前記エッジ差検出信号に基
    づき、前記第2の分周信号に所定の遅延を付加する遅延
    付加回路とを更に備え、 前記遅延付加回路は、エッジ差検出信号がなくなるま
    で、遅延付加を行うことを特徴とする フェーズド・ロッ
    クド・ループ回路。
  2. 【請求項2】 前記エッジ幅設定回路は、前記基準信号
    をクロック端子に受ける複数のフリップフロップと、各
    フリップフロップの出力を受けるNAND回路を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のフェーズド・ロックド
    ・ループ回路。
  3. 【請求項3】 前記エッジ差検出回路は、前記第1の分
    周信号の反転信号を一方の入力端子に受け、前記第2の
    比較基準信号の反転信号を他方の入力端子に受けるNA
    ND回路を備えたことを特徴とする請求項1記載のフェ
    ーズド・ロックド・ループ回路。
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