JPH08277201A - 改良された農薬製剤 - Google Patents

改良された農薬製剤

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JPH08277201A
JPH08277201A JP10320295A JP10320295A JPH08277201A JP H08277201 A JPH08277201 A JP H08277201A JP 10320295 A JP10320295 A JP 10320295A JP 10320295 A JP10320295 A JP 10320295A JP H08277201 A JPH08277201 A JP H08277201A
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JP
Japan
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kraft lignin
water
organic acid
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solid organic
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JP10320295A
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English (en)
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Masaki Akiyama
正樹 秋山
Yoshihiko Nabeya
佳彦 鍋谷
Shinji Yonemura
伸二 米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 農薬有効成分の水中への分散剤として、クラ
フトリグニンを含む農薬製剤の改良技術を提供する。 【構成】 クラフトリグニンを含む農薬製剤に固体有機
酸を配合してなることを特徴とする、改良された農薬製
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬有効成分の水中へ
の分散剤として、クラフトリグニンを含む農薬製剤の改
良技術を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】農薬製剤は、粉剤、水和剤、粒剤、フロ
アブル剤、ドライフロアブル剤などの各種の形態で使用
されている。これらの製剤は水で希釈したときには、あ
るいはそのままの製剤を作物栽培地、例えば水田に散布
されたとき、農薬活性成分が水中に均一に分散すること
が要求されている。そのために、これまで各種の界面活
性剤が広く用いられている。また、特開昭57−150
602号公報、特公昭60−50761号公報などによ
れば、アルカリリグニンの一種であるクラフトリグニン
が農薬活性成分の分散性をよくすることも知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水で希釈して使用する
水和剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤などにクラ
フトリグニンを添加すると、水で希釈したときに農薬活
性成分が水中によく分散する。また、クラフトリグニン
を添加した粒剤では、水中に散布したときに粒の崩壊性
が極めてよい。しかし、クラフトリグニンがアルカリ性
であるために、アルカリ性で分解する性質の農薬活性成
分は、クラフトリグニンの存在により分解される。これ
を防ぐために、塩酸、リン酸、酢酸などの液状の酸性物
質を用いてpH調整を行うと、クラフトリグニンの優れ
た分散能力が失われてしまう。したがって、農薬製剤の
分散剤としてクラフトリグニンを使用することは種々の
問題があり、特定のアルカリで分解しにくい農薬活性成
分にしか使えないなど、クラフトリグニンの使用が限定
されている。したがって、クラフトリグニンの分散性を
いかんなく発揮しうる農薬製剤技術の開発が強く要望さ
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した。その結果、クラフトリ
グニンを添加した農薬製剤に固体有機酸の一種を併用す
ることにより、上記目的に合った農薬製剤を得ることを
見い出し、本発明に至った。
【0005】本発明で用いることができるクラフトリグ
ニンとは、次のようなものである。すなわち、針葉樹の
みを使ったパルプ液から分離、精製されるものであれば
特に限定されず、使用前に公知の方法にしたがって調製
して用いてもよいが、市販品のものをそのまま用いるこ
とができる。このような市販品の例を一部挙げると、P
OLYFON H、POLYFON O、REAX 8
5A、KRAFTSPERSE DD−5、KRAFT
SPERSE DW−5、REAX 88−B、REA
X 100M、REAX 45T、REAX 45D
A、REAX 80N(以上、Westvaco社製の
商品名)などがあるが、これらだけに限定されるもので
はない。
【0006】そして、本発明で使用されるクラフトリグ
ニンの種類および使用量は、農薬活性成分、界面活性
剤、その他の農薬構成成分および農薬製剤の剤型により
異なり、任意に選択することができ、またクラフトリグ
ニンは、粉末状のものを使用してもよいし、水に溶かし
た状態のものを使用しても何ら問題ない。
【0007】また、本発明で用いることができる固体有
機酸とは、常温で固体状で水に溶けやすいものがよい。
その好ましい例としては、クエン酸、コハク酸、酒石
酸、DL−リンゴ酸などである。この場合、固体有機酸
が水に難溶性のものでは、水で希釈して用いる水和剤、
フロアブル剤、ドライフロアブル剤などの製剤において
は、水で希釈時の分散性が悪く、また、粒剤については
水中での崩壊性、拡散性が悪くなり、好ましくない。ま
た、本発明で使用する固体の有機酸は、使用する農薬活
性成分の種類やその使用量、クラフトリグニンの種類や
その使用量などにより、適宜選択し、使用される。
【0008】また、クラフトリグニンと固体有機酸の配
合比率は、農薬活性成分のアルカリ性に対する分解性の
強弱などにより異なるが、好適には、クラフトリグニン
1部(重量部を示す。以下同じ。)に対して固体有機酸
を0.01〜1部である。
【0009】この場合、クラフトリグニン1部に対して
固体有機酸の0.01部未満の添加では、農薬製剤の水
による希釈液が強アルカリ(例えば、5倍希釈液のpH
が8より大きくなる)となるので、特に、有機リン系殺
虫成分や抗生物質などのpHが弱アルカリから酸性域に
おいて安定であるような化合物では分解されやすく、好
ましくない。一方、固体有機酸が1部より多く添加され
ると、農薬製剤の水による希釈液が強酸性(例えば、5
倍希釈液のpHが3より小さくなる)となり、農薬製剤
の水中での分散性が悪くなり、好ましくない。
【0010】このように、クラフトリグニンの農薬製剤
中への添加量と固体有機酸の配合比率は、農薬有効成分
の安定化と農薬製剤の水中への分散性を良好とするうえ
で重要である。そして、特に農薬製剤の水による希釈液
を5倍希釈液として判断する場合には、農薬有効成分の
種類にもよるが、pH3〜8の範囲に入っていること
が、農薬有効成分の安定化と水中への分散性をよくする
うえで重要となる。
【0011】また、クラフトリグニンは農薬製剤中に、
0.1〜60部、好ましくは、1〜30部、また、固体
有機酸は農薬製剤中に0.001〜20部、好ましく
は、0.1〜10部の範囲で使用される。そして、農薬
製剤中へのクラフトリグニンと固体有機酸の含量の配合
比率は、製剤中に0.2〜80部、好ましくは1.1〜
40部である。
【0012】
【作用】クラフトリグニンは、農薬製剤を水で希釈した
ときの水中への分散剤としてだけではなく、農薬製剤を
そのままかあるいは水で希釈して、作物栽培地に散布し
たときの農薬活性成分の水中への分散剤として作用す
る。また、固体有機酸は農薬製剤のpHを調整して、ク
ラフトリグニンの分散能維持と農薬活性成分の分解を防
止する作用を有する。
【0013】
【実施例】次に、本発明の農薬製剤の製剤化の実施例に
ついて具体的に説明する。まず、本発明で有効に利用で
きる農薬製剤の種類は特定のもののみに限定されるもの
ではない。そして特に好ましい製剤としては、クラフト
リグニンの水中への分散能を十分に発揮しうるものであ
ればよく、具体的には、粒剤、水和剤、フロアブル剤、
ドライフロアブル剤などである。
【0014】これらの製剤の製剤化方法は、特定の方法
に限定されるものではなく、一般的な方法により製剤化
できる。より具体的には、農薬活性成分、固体担体また
は液体担体、本発明のクラフトリグニンと固体有機酸、
ならびにその他の補助剤、例えば界面活性剤、分解防止
剤、固結防止剤、崩壊性改善剤などを添加して、常法に
より均一に混合して、製剤化される。
【0015】本発明において用いられる農薬活性成分と
しては、アルカリ性で分解しにくいものはもちろんのこ
と、アルカリ性で分解を受けやすいものであっても、ク
ラフトリグニンとを固体有機酸の組み合わせとその配分
量を適宜選択すれば、使用できるようになる。
【0016】このような農薬活性成分としては、例えば
次のようなものが挙げられる。
【0017】〈殺虫剤の例〉CYAP、MPP、ME
P、ECP、ピリミホスメチル、ダイアジノン、キナル
ホス、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、クロリピ
リホスメチル、クロルピリホス、ESP、バミドチオ
ン、マラソン、PAP、ジメトエート、ホルモチオン、
チオメトン、エチルチオメトン、ホサロン、PMP、D
MTP、プロチオホス、スルプロホス、プロフェノホ
ス、ピラクロホス、DDVP、モノクロトホス、BR
P、CVMP、ジメチルビンホス、CVP、プロパホ
ス、アセフェート、イソフェンホス、DEP、EPN、
エチオン、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、P
HC、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイオカル
ブ、ピリミカーブ、カルボスルファン、ベンフラカル
ブ、メソミル、オキサミル、チオジカルブ、アラニカル
ブ、アレスリン、レスメトリン、テフルトリン、ビフェ
ントリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリ
ン、シフルトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリ
ン、シクロプロトリン、フェンバレレート、フルシトリ
ネート、フルバリネート、エトフェンプロックス、カル
タップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ジフルベンズ
ロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、フルフ
ェノクスロン、テブフェノジド、デプロフェジン、フェ
ノキシカルブ、ベンゾエピン、イミダクロプリド、メタ
アルデヒド、イソプロチオラン、DBEDC、除虫菊、
デリス、硫酸ニコチン、マシン油、DCV、BT、CP
CBS、ケルセン、フェニソブロモレート、テトラジホ
ン、BPPS、キノメチオネート(キノキサリン系)、
アミトラズ、ベンゾメート、フェノチオカルブ、ヘキシ
チアゾクス、酸化フェンブタスズ、ジエノクロル、フェ
ンピロキシメート、デブフェンピラド、フルアジナム、
ピリダベン、クロフェンテジン、DPC(ジノカプ)、
ミルベメクチン、ビアラホス、DCIP、メチルイソチ
オシアネート、タゾメット、モナクロスポリウム・フィ
マトパガム、スタイナーネマ・カーポカプサエ、ベノミ
ル、エトプロホス、メスルフェンホス、ホスチアゼー
ト、塩酸レバミゾール、カーバム、カーバムナトリウ
ム、など。
【0018】〈殺菌剤の例〉無機銅(硫酸銅、生石炭、
塩基性硫酸銅カルシウム、塩基性硫酸銅、塩基性塩化
銅、水酸化第二銅、銅アンモニウム錯塩)、有機銅、ノ
ニルフェノールスルホン酸銅、DBEDC、テレフタル
酸銅、硫黄、ジネブ、マンネブ、マンゼブ、アンバム、
ポリカーバメート、有機硫黄ニッケル塩、プロピネブ、
ジラム、チウラム、チアジアジン、キャプタン、スルフ
ェン酸系、TPN、フサライド、IBP、EDDP、ト
ルクロホスメチル、ピラゾホス、ホセチル、チオファネ
ートメチル、ベノミル、カルベンダゾール、チアベンダ
ゾール、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミド
ン、フルオルイミド、オキシカルボキシン、メプロニ
ル、フルトラニル、テクロフタラム、ペンシクロン、メ
タラキシル、オキサジキシル、トリアジメホン、ビテル
タノール、ミクロブタニル、ヘキサコナゾール、プロピ
コナゾール、ジフェノコナゾール、イプコナゾール、イ
ミベンコナゾール、トリフルミゾール、プロクロラズ、
ペフラゾエート、フェナリモル、ピリフェノックス、ト
リホリン、有機ひ素(MAF、MAFA)、ジチアノ
ン、キノキサリン系、DPC、ジメチリモール、フルス
ルファミド、ベンチアゾール、ジクロメジン、トリアジ
ン、フェリムゾン、フルアジナム、ジエトフェンカル
ブ、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾ
ール、ピロキロン、オキソリニック酸、イミノクタジン
酢酸塩、プロパモカルブ塩酸塩、アルギン酸ナトリウ
ム、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシ
ン、バリダマイシンA、ストレプトマイシン、オキシテ
トラサイクリン、ミルディオマイシン、マシン油、カー
バム、PCNB、ヒドロキシイソキサゾール、エクロメ
ゾール、ダゾメット、クロロネブ、メタスルホカルブ、
メチルイソチオシアネート、など。
【0019】〈除草剤の例〉2,4PA、MCP、MC
PB、MCPP、トリクロピル、フェノチオール、クロ
メプロップ、ナプロアニリド、フェノキサプロップエチ
ル、フルアジホップ、キザロホップエチル、CNP、ク
ロメトキシニル、ビフェノックス、IPC、フェンメデ
ィファム、MBPMC、ベンチオカーブ、オルソベンカ
ーブ、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、
ピリブチカルブ、DCPA、アラクロール、ブタクロー
ル、プレチラクロール、メトラクロール、テニルクロー
ル、ブロモブチド、メフェナセット、ナプロパミド、ジ
フェナミド、プロピザミド、イソキサベン、アシュラ
ム、DCMU、リニュロン、シデュロン、ダイムロン、
メチルダイムロン、カルブチレート、イソウロン、チア
ザフルロン、エチジムロン、テブチウロン、ベンスルフ
ロンメチル、ピラゾスルフロンエチル、フルザスルフロ
ン、チフェンスルフロンメチル、イマゾスルフロン、メ
トスルフロンメチル、CAT、アトラジン、ジメトリ
ン、アメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、シア
ナジン、ヘキサジノン、メトリブジン、ターバシル、ブ
ロマシル、レナシル、PAC、ベンタゾン、ダゾメッ
ト、ピリデート、オキサジアゾン、ピラゾレート、ピラ
ゾキシフェン、ベンゾフェナップ、パラコート、ジクワ
ット、トリフルラリン、ベスロジン、プロジアミン、ペ
ンディメタリン、MDBA、MDBAナトリウム塩、ピ
クロラム、イマザピル、イマザキンアンモニウム塩、ジ
チオピル、TCTP、DPA、テトラピオン、ピペロホ
ス、アミプロホスメチル、ブタミホス、SAP、グリホ
サート、グリホサートアンモニウム塩、グリホサートト
リメシウム塩、グリホサートナトリウム塩、ビアラホ
ス、グルホシネート、アイオキシニル、DBN、DCB
N、アロキシジム、セトキシジム、ACN、クロルフタ
リム、シンメチリン、ベンフレセート、カーバム、マレ
イン酸ヒドラジド、塩素酸塩、シアン酸塩、など
【0020】これらの農薬活性成分の製剤中への添加量
は、特に限定されるものではないが、一般的には製剤全
量の0.01〜90重量%、好ましくは、0.1〜60
重量%である。
【0021】なお、これらの農薬活性成分名は、「農薬
ハンドブック 1994年版」(社団法人 日本植物防
疫協会発行)に記載の一般名である。
【0022】また、本発明に使用できる固体担体として
は、鉱物質粉末、例えば、クレー、タルク、カオリン、
ベントナイト、珪藻土などが、また液体担体としては、
水、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコー
ルなどのアルコール類、キシロール、メチルナフタレ
ン、シクロヘキサノンなどの芳香族炭化水素類、などが
挙げられる。
【0023】また、乳剤、水和剤、ゾル剤(フロアブル
剤)などの製剤化に際しては、乳化、分散、可溶化、湿
潤、発泡、潤滑、拡展などの目的で界面活性剤(または
乳化剤)が使用される。そして、界面活性剤の各種製剤
中の添加量は、活性成分の種類や含有量により変更する
が、一般的には0.5〜10部であり、好ましくは1〜
5部である。このような界面活性剤としては、次に示さ
れるものが挙げられるが、もちろんこれらの例示のみに
限定されるものではない。
【0024】非イオン型 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、な
ど。
【0025】陰イオン型 アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシ
ネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンア
ルキルサルフェート、アリールスルホネート、など。
【0026】陽イオン型 アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルベンジル
アンモニウムクロリドなど)、ポリオキシエチレンアル
キルアミン類、など。
【0027】両性型 カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル、など。
【0028】次に、本発明のクラフトリグニンを含む農
薬製剤の実施例を挙げるが、本発明はこれらの例に限定
されるものではない。
【0029】なお、実施例中の部はすべて重量%を示
す。
【0030】実施例1(水和剤) カスガマイシン塩酸塩 1部、フサライド 15部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム5部、クラフトリグニンA[スル
フォン化度0.5、pH(2%水溶液)9.5] 10
部、クエン酸 1.5部およびクレー 67.5部をハ
ンマーミル(不二パウダル株式会社製)で粉砕混合し、
水和剤を得た。
【0031】本水和剤の水による5倍希釈液のpHは
3.0であった。
【0032】実施例2〜8(水和剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例1に準じて調製し、水和剤を得た。
【0033】本水和剤の水による5倍希釈液のpHは
3.0〜4.8であった。
【0034】実施例9(水和剤) MEP 10部をホワイトカーボン 10部に吸油さ
せ、ラウリル硫酸ナトリウム 3部、クラフトリグニン
A 10部、クエン酸 0.1部、クレー 66.9部
を加え、ハンマーミルで粉砕混合し、水和剤を得た。
【0035】本水和剤の水による5倍希釈液のpHは
8.0であった。
【0036】実施例10(水和剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例9に準じて調製し、水和剤を得た。
【0037】本水和剤の水による5倍希釈液のpHは
6.0であった。
【0038】実施例11(ドライフロアブル剤) カスガマイシン塩酸塩 3部、フサライド 40部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム3部、クラフトリグニンA 3
部、DL−リンゴ酸 0.5部、乳糖 20部およびク
レー 28.5部をハンマーミルで粉砕混合した。そし
て、この混合物100部に対して水 8部を添加して、
双腕ニーダー(不二パウダル株式会社製)で混練混合し
た。次いで、0.6mm径のスクリーンを付けた押し出
し造粒機(日本薬業株式会社製)で造粒し、更に流動層
乾燥機(不二パウダル株式会社製)で乾燥した後篩別
し、粒径1.41〜0.297mmのドライフロアブル
剤を得た。
【0039】本ドライフロアブル剤の水による5倍希釈
液のpHは4.0であった。
【0040】実施例12〜16(ドライフロアブル剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例11に準じて調製し、ドライフロアブル剤を
得た。
【0041】本ドライフロアブル剤の水による5倍希釈
液のpHは3.5〜5.0であった。
【0042】実施例17(ドライフロアブル剤) MEP 20部をホワイトカーボン 15部に吸油さ
せ、ラウリル硫酸ナトリウム 5部、プルラン 3部、
クラフトリグニンA 15部、クエン酸 0.15部、
乳糖 10部およびクレー 31.85部を加え、ハン
マーミルで粉砕混合した。そして、この混合物 100
部に対して水 10部を添加して、双腕ニーダーで混練
混合した。次いで、0.6mm径のスクリーンを付けた
押し出し造粒機で造粒し、更に流動層乾燥機で乾燥した
後篩別し、粒径1.41〜0.297mmのドライフロ
アブル剤を得た。
【0043】本ドライフロアブル剤の水による5倍希釈
液のpHは8.0であった。
【0044】実施例18(ドライフロアブル剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例17に準じて調製し、ドライフロアブル剤を
得た。
【0045】本ドライフロアブル剤の水による5倍希釈
液のpHは7.0であった。
【0046】実施例19(フロアブル剤) 水 62.5部にHLB13.3のポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル 1部、クラフトリグニンA
3部、DL−リンゴ酸 0.8部を溶解し、これにカス
ガマイシン塩酸塩 2部、フサライド 20部を加え、
TKホモミキサー(日本特殊機化工業株式会社製)を用
い4000r.p.m.で20分間撹拌した。その後、
2%キサンタンガム水溶液 8部を加え、スリーワンモ
ーター(富士写真フィルム株式会社製)を用い、均一に
混合し、フロアブル剤を得た。
【0047】本フロアブル剤の水による5倍希釈液のp
Hは3.5であった。
【0048】実施例20〜24(フロアブル剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例21に準じて調製し、フロアブル剤を得た。
【0049】本フロアブル剤の水による5倍希釈液のp
Hは3.5〜5.0であった。
【0050】実施例25(粒剤) カスガマイシン塩酸塩 0.2部、フサライド 1.5
部、ラウリル硫酸ナトリウム 3部、ポリビニルアルコ
ール 3部、クラフトリグニンA 20部、クエン酸
3.5部およびクレー 68.8部をハンマーミルで粉
砕混合した。そして、この混合物 100部に対して水
10部を添加して、双腕ニーダーで混練混合する。次
いで、1.0mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒
機で造粒し、更に流動層乾燥機で乾燥した後篩別し、粒
径1.41〜0.35mmの粒剤を得た。
【0051】本粒剤の水による5倍希釈液のpHは4.
2であった。
【0052】実施例26、27(粒剤) クラフトリグニン、固体有機酸の種類および添加量をか
え、実施例25に準じて調製し、各粒剤を得た。
【0053】本粒剤の水による5倍希釈液のpHは3.
0〜5.0であった。
【0054】
【発明の効果】本発明を実施すると、以下の試験例とそ
の結果を示した表1〜9のとおり、次のような効果がも
たらされる。まず第1に、クラフトリグニンを含む農薬
製剤を固体有機酸の添加量を変えてpHを調整すること
により、農薬製剤の使用時の水中分散性、懸濁安定性、
粒の崩壊性に優れた製剤とすることができる。第2に、
pHの影響を受ける農薬活性成分の安定化が可能とな
る。
【0055】そして、このような効果は、特定の農薬有
効成分のみに限定されず、先に例示したような各種の殺
虫、殺菌、除草成分などにも幅広く適用することができ
る。
【0056】
【試験例】本発明の農薬製剤の農薬活性成分の安定性、
水で希釈して用いる水和剤、フロアブル剤、ドライフロ
アブル剤の水中での分散性および懸濁安定性、粒剤の水
中での崩壊性について調べるために、以下の試験を行っ
た。また、比較例は、実施例に準じて製剤化し、供試し
た。
【0057】試験例1(水中分散性試験) 3度硬水を99ml入れた100ml容有栓シリンダー
(高さ25cmのもの)に、表1〜9に示した供試農薬
製剤(水和剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤)1
g(ドライフロアブル剤においては約1000粒のも
の)を加えた後、20回倒立させ、分散直後の薬液の凝
集および未分散粒子の有無を次の評価基準で確認した。
【0058】なお、倒立とは、有栓シリンダーを180
°回転し、次いで元の状態に戻す操作を約2秒間で1回
の割合で行うことを意味する。
【0059】評価基準 ○:凝集および未分散粒子なし。 △:凝集および未分散粒子が若干認められる。 ×:凝集および未分散粒子が認められる。
【0060】結果は、表1〜9のとおりである。
【0061】試験例2(懸濁安定性試験) 試験例1の方法で用いた薬液(20回倒立させたもの)
の2時間後の凝集、未分散粒子の有無および沈降量を次
の評価基準で肉眼で観察した。
【0062】評価基準 ○:凝集、未分散粒子、沈降なし。 △:凝集あるいは未分散粒子が若干認められる。沈降あ
り。 ×:凝集あるいは未分散粒子が認められる。沈降多い。
【0063】結果は、表1〜9のとおりである。
【0064】試験例3(農薬活性成分の安定性試験) 各種農薬製剤をガラス瓶に入れて密封し、40℃で30
日間保管した後、それぞれの農薬活性成分の残存率を下
記の式により算出した。
【0065】なお、各農薬製剤中の農薬活性成分量は、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)あるいは、ガ
スクロマトグラフィー(GC)により分析した。
【0066】
【数1】
【0067】結果は、表1〜9のとおりである。
【0068】試験例4(水中崩壊性試験) 直径9cmのガラス製シャーレに3度硬水 50mlを
入れて静置し、供試粒剤の5粒(平均粒子径が約1mm
のもの)をほぼ均一になるように投入する。投入直後か
ら供試粒剤が原形をとどめなくなるまでの時間を次の評
価基準により測定した。
【0069】評価基準 ○:直後 〜 2分 △:2分 〜 5分 ×:5分以上
【0070】結果は、表1〜9のとおりである。
【0071】なお、以下の表で表1は、クラフトリグニ
ンと固体有機酸の添加割合および水による5倍希釈液の
pHと上記効果の関係を示したものであり、表2〜9
は、クラフトリグニン、固体有機酸の種類と添加量、p
Hをそれぞれ変えて本発明の有効性をテストし、その結
果を表示したものである。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラフトリグニンを含む農薬製剤に固体有
    機酸を配合してなることを特徴とする、改良された農薬
    製剤。
  2. 【請求項2】固体有機酸が、クエン酸、コハク酸、酒石
    酸、DL−リンゴ酸のいずれかである請求項1に記載の
    改良された農薬製剤。
  3. 【請求項3】クラフトリグニン1重量部に対して、0.
    01〜1重量部の固体有機酸を添加してなる請求項1に
    記載の改良された農薬製剤。
  4. 【請求項4】農薬製剤の水による5倍希釈液が、pH3
    〜8となるに十分な量で固体有機酸を含有してなる請求
    項1に記載の改良された農薬製剤。
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