JP2003081704A - 固体農薬組成物 - Google Patents

固体農薬組成物

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JP2003081704A
JP2003081704A JP2001273707A JP2001273707A JP2003081704A JP 2003081704 A JP2003081704 A JP 2003081704A JP 2001273707 A JP2001273707 A JP 2001273707A JP 2001273707 A JP2001273707 A JP 2001273707A JP 2003081704 A JP2003081704 A JP 2003081704A
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solid
carrier
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agricultural chemical
pesticide
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Yuji Misumi
三角裕治
Katsushi Toyooka
豊岡克志
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Kumiai Chemical Industry Co Ltd
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Kumiai Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】担体の固体酸強度pKaと固体農薬組成物中の
担体質量/農薬活性成分質量で表される両者の質量比と
の間に下記の式で表される関係を有する農薬活性成分と
固体担体を含むことを特徴とする、農薬活性成分が安定
化された固体農薬組成物 pKa≧2.44×log(担体質量/農薬活性成分質
量)−3.96 【効果】本発明の固体農薬組成物は、従来のものに比
べ、農薬活性成分の種類、含有量に影響を受けることな
く、また、特別な農薬活性成分の分解防止剤を添加する
ことなく容易に保存安定性の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貯蔵安定性に優れた
固体農薬組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】農薬製剤として、一般的に用いられるも
のには液体製剤と固体製剤があるが、近年、環境への農
薬の影響から、農薬の付着した容器の廃棄が問題視され
るようになった。液体製剤としては乳剤、フロアブル等
があるが、容器への農薬の付着、残留量が多く、液体製
剤の使用済み容器の廃棄問題が懸念されている。一方、
固体製剤は、包装への農薬付着残留が液体製剤に比較し
て、著しく少ないため、液体製剤よりも固体製剤が強く
望まれるようになってきた。さらに、薬剤調製時の薬剤
の飛散、散布時の薬剤飛散等の施用者に与える影響か
ら、粉末製剤より、粒状や、顆粒状に製剤化された固形
製剤への要望が益々強くなっている。
【0003】固体農薬組成物の担体としては、クレー、
ベントナイト、タルク、ゼオライト、硅砂、軽石、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム等の鉱物質微粉、ホワイトカー
ボン、尿素、無水硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム等
の非鉱物質担体が用いられ、農薬活性成分の種類に応じ
て、最適な補助剤とともに適当な担体に担持させて粉
剤、粒剤、水和剤、顆粒水和剤等の固体農薬組成物の形
態に製剤化し、これら製剤を直接散布するか、あるいは
水等に希釈して散布することにより、使用されている。
【0004】近年、農薬による環境への影響が懸念さ
れ、非分解性の農薬活性成分の使用が規制され、むしろ
不安定で蓄積性が少なく、環境に与える影響の小さい農
薬活性成分が望まれるようになってきた。
【0005】しかし、これら、比較的分解しやすい農薬
活性成分を前述の担体とともに固体製剤とした場合、そ
の農薬活性成分が時間の経過および温度等により著しく
分解してしまうものがある。このような分解は、農薬有
効期限内の有効成分含量の保証を困難にするだけでな
く、分解物起因の薬害等の問題の原因ともなる。従っ
て、比較的分解しやすい農薬活性成分は効力面、毒性面
で十分実用性があるにも関わらず、固体農薬組成物の形
態が採用できない場合があるという問題点を有してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】農薬固形製剤は、農薬
活性成分の種類によっては、必ずしも保存安定性が良い
とは言えず、特に高温条件下で保存された場合、農薬活
性成分の一部が分解して製剤中の農薬活性成分含量が低
下する場合があることから、農薬活性成分の分解防止剤
を添加したり(特開昭57−99505、特開昭60−
51102)、担体の前処理を行って(特開昭57−1
56402、特開昭59−51206)保存安定性を高
めることが提案されているが、本発明は、このような繁
雑な処理等を行うことなく、担体物性の工夫により、簡
便に保存安定性を改善しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、農薬活性成分
質量との間に一定の関係を有する担体を使用し、固体農
薬組成物の水分量を一定量以下とすることにより、農薬
活性成分が安定化された固体農薬組成物であり、固体農
薬組成物において、農薬活性成分質量との間に一定の関
係を有する担体を添加し、固体農薬組成物の水分量を一
定量以下とすることを特徴とする農薬活性成分の安定化
方法である。すなわち、 (1)固体担体の固体酸強度pKaと固体農薬組成物中
の担体質量/農薬活性成分質量で表される両者の質量比
との間に下記の式で表される関係を有する農薬活性成分
と固体担体を必須原料として配合してなり、当該固体農
薬組成物中の水分含量が固体農薬組成物全体に対して、
2.0質量%未満であることを特徴とする、農薬活性成
分が安定化された固体農薬組成物。 pKa≧2.44×log(担体質量/農薬活性成分質
量)−3.96 (2)固体担体が3種以下である(1)記載の固体農薬
組成物。 (3)固体担体の少なくとも1種が鉱物質担体である
(1)又は(2)の固体農薬組成物。 (4)鉱物質担体の少なくとも1種が高純度石英粉末で
ある(3)記載の固体農薬組成物。 (5)農薬活性成分の水に対する溶解度が2000pp
m未満である(1)〜(4)のいずれか1項記載の固体
農薬組成物。 (6)固体農薬組成物が加水と乾燥を含む工程を経て得
られる粒剤、あるいは顆粒水和剤である(1)〜(5)
のいずれか1項記載の固体農薬組成物。 (7)さらに混練工程を含む工程を経て得られる粒剤、
あるいは顆粒水和剤である(6)記載の固体農薬組成
物。 (8)水分を遮断する袋状体に包装したものである
(1)〜(7)のいずれか1項記載の固体農薬組成物。 (9)水分を遮断する袋状体に包装し、密封したもので
ある(1)〜(7)のいずれか1項記載の固体農薬組成
物。 (10)固体担体の固体酸強度pKaと固体農薬組成物
中の担体質量/農薬活性成分質量で表される両者の質量
比との間に下記の式で表される関係を有する農薬活性成
分と固体担体を必須原料として配合し、当該固体農薬組
成物中の水分含量が固体農薬組成物全体に対して、2.
0質量%未満となるように調整することを特徴とする、
固体農薬組成物の製造方法。 pKa≧2.44×log(担体質量/農薬活性成分質
量)−3.96 (11)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の固体農
薬組成物を水分を遮断する袋状体に包装することを特徴
とする固体農薬組成物の保存方法。 (12)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の固体農
薬組成物を水分を遮断する袋状体に包装し、密封するこ
とを特徴とする固体農薬組成物の保存方法。である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の農薬活性成分としては、殺虫剤、殺菌剤、
除草剤または植物成長調整剤など、任意のものを使用す
ることができ、これらの化合物を単独で、または2種以
上で混合して用いることができる。これらは固体農薬組
成物の形態で使用可能な成分であれば特に限定はない。
具体的に例示するならば、次のものを挙げることができ
るが、これらに限定されるものではない。また、それら
の幾何異性体、光学異性体も含まれるものである。農薬
活性成分名は、農薬要覧2000年版社団法人日本植物
防疫協会編集発行に記載された種類名、あるいはISO
名を一般名として用いた。
【0009】本発明で使用できる殺虫剤としては、BP
MC、BPPS、BRP、BT菌産出結晶毒素、BT菌
生芽胞、産出結晶毒素、CVMP、CVP、CYAP、
DDVP、DEP、DMTP、ECP、EPN、ES
P、MEP、MIPC、MPP、MTMC、NAC、P
AP、PHC、PMP、XMC、アクリナトリン、アセ
タミプリド、アセフェート、アミトラズ、アラニカル
ブ、アレスリン、イソキサチオン、イミダクロプリド、
エチオフェンカルブ、エチオン、エチルチオメトン、エ
トフェンプロックス、エトプロホス、オキサミル、オキ
メラノルア、カーバム、カルタップ、カルボスルファ
ン、キノメチオナート、クロフェンテジン、クロルピク
リン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロル
フェナピル、クロルフルアズロン、ケイソウ土、ケルセ
ン、シクロプロトリン、シハロトリン、シフルトリン、
シペルメトリン、ジメチルビンホス、ジメトエート、シ
ラフルオフェン、スルプロホス、ダイアジノン、チオジ
カルブ、チオシクラム、チオメトン、テトラジホン、テ
ブフェノジド、テブフェンピラド、テフルトリン、テフ
ルベンズロン、デリス、トラロメトリン、ニテンピラ
ム、バミドチオン、ハルフェンプロックス、ビフェント
リン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダベ
ン、ピリミカーブ、ピリミジフェン、ピリミホスメチ
ル、フィプロニル、フェニソブロモレート、フェノキシ
カルブ、フェノチオカルブ、フェンバレレート、フェン
ピロキシメート、フェンプロパトリン、ブプロフェジ
ン、フラチオカルブ、フルシトリネート、フルバリネー
ト、フルフェノクスロン、プロクロラズ、プロチオホ
ス、プロパホス、プロフェノホス、ヘキシチアゾクス、
ペルメトリン、ベンスルタップ、ベンゾエピン、ベンゾ
メート、ベンフラカルブ、ホサロン、ホスチアゼート、
ポリナクチン複合体、マラソン、メソミル、モノクロト
ホス、レスメトリン、塩酸レバミゾール、酸化フェンブ
タスズ、酒石酸モランテル、臭化メチル、ピレトリン、
硫酸ニコチン、エマメクチン安息香酸塩、ミルベメクチ
ン、スピノサド、エトキサゾール、ルフェヌロン、ジア
フェンチウロン、ピメトロジン、アセキノシルなどがあ
げられるが、特にこれらに限定されない。
【0010】本発明で使用できる殺菌剤としては、例え
ばEDDP、IBP、TPN、イソプロチオラン、イプ
コナゾール、イプロジオン、イミノクタジンアルベシル
酸塩、イミノクタジン酢酸塩、イミベンコナゾール、オ
キサザキシル、オキシテトラサイクリン、オキソリニッ
ク酸、カスガマイシン、カルベンダゾール、キノメチオ
ナート、キャプタン、クロロネブ、ジエトフェンカル
ブ、ジクロメジン、ジチアノン、ジネブ、ジフェノコナ
ゾール、ジプロコナゾール、ジメチリモール、ジラム、
ストレプトマイシン硫酸塩、ジクロフルアニド、ダゾメ
ット、チアジアジン、チアベンダゾール、チウラム、チ
オファネートメチル、テクロフタラム、テレフタル酸
銅、トリアジメホン、トリアジン、トリシクラゾール、
トリフルミゾール、トリホリン、トルクロホスメチル、
ノニルフェノールスルホン酸銅、バリダマイシンA、ビ
テルタノール、ヒドロキシイソキサゾール、ピラゾホ
ス、ピリフェノックス、ピロキロン、ビンクロゾリン、
フェナリモル、フサライド、ブラストサイジンS、フル
アジナム、フルオルイミド、フルスルファミド、フルト
ラニル、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ
塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロベナゾー
ル、ヘキサコナゾール、ベノミル、ペフラゾエート、ペ
ンシクロン、ベンチアゾール、ホセチル、ポリオキシン
複合体、ポリカーバメート、ホルムアルデヒド、マンゼ
ブ、マンネブ、ミクロブタニル、メタスルホカルブ、メ
タラキシル、メパニピリム、メプロニル、トリコデルマ
菌の生胞子、メタンアルソン酸鉄、メタンアルソン酸鉄
アンモニウム、8−ヒドロキシキノリン銅、アシベンゾ
ラルSメチル、アゾキシストロビン、クレソキシムメチ
ル、メトミノストロビン、カルプロパミド、チフルザミ
ド、テトラコナゾール、フラメトピル、フルジオキソニ
ル、ジメトモルフ、ジフルメトリム、シプロジニル、フ
ェンヘキサミドなどがあげられるが、特にこれらに限定
されない。
【0011】本発明で使用できる除草剤としては、例え
ば2,4−PA、ACN、CAT、CNP、DCNU、
DCPA、DPA、MBPMC、MCC、MCP、MC
PB、MCPP、MDBA、PAC、SAP、TCT
P、アイオキシニル、アシュラム、アトラジン、アミプ
ロホスメチル、アメトリン、アラクロール、アロキシジ
ム、イソウロン、イソキサベン、イマザキンアンモニウ
ム塩、イマザピル、イマゾスルフロン、エスプロカル
ブ、エチジムロン、エトベンザニド、エンドタール二ナ
トリウム塩、オキサジアゾン、オルソベンカルブ、カル
ブチレート、キザロホップエチル、キンクロラック、グ
リホサートアンモニウム塩、グリホサートイソプロピル
アミン塩、グリホサートトリメシウム塩、グルホシネー
ト、クロメトキシニル、クロルフタリム、シアナジン、
ジクワット、ジチオピル、シデュロン、シノスルフロ
ン、シハロホップブチル、ジフェナミド、ジメタメトリ
ン、シメトリン、ジメピペレート、シンメチリン、セト
キシジム、ターバシル、ダイムロン、ダゾメット、チア
ザフルロン、テトラピオン、テニルクロール、テブチウ
ロン、トリクロピル、トリフルラリン、ナプロアニリ
ド、ナプロパミド、ニコスルフロン、パラコート、ハロ
スルフロンメチル、ビアラホス、ピクロラム、ビフェノ
ックス、ピペロホス、ピラゾキシフェン、ピラゾスルフ
ロンエチル、ピラゾレート、ピリデート、ピリブチカル
ブ、フェノキサプロップエチル、フェノチオール、フェ
ンメディファム、ブタクロール、ブタミホス、フラザス
ルフロン、フルアジホップ、プレチラクロール、プロジ
アミン、プロピザミド、ブロマシル、プロメトリン、ブ
ロモブチド、ヘキサジノン、ベスロジン、ベンスルフロ
ンメチル、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンダゾン
ナトリウム塩、ベンチオカーブ、ペンディメタリン、ベ
ンフレセート、メチルダイムロン、メトスルフロンメチ
ル、メトラクロール、メトリブジン、メフェナセット、
モリネート、リニュロン、リニュロン、レナシル)、塩
素酸ナトリウム、カフェンストロール、ピリミノバック
メチル、アジムスルフロン、ジフルフェニカン、ビスピ
リバックナトリウム塩、シクロスルファムロン、トリア
ジフラム、ペントキサゾンMDBAイソプロピルアミン
塩、クレトジム、エトキシスルフロン、イマザモックス
アンモニウム塩、デスメディファム、ピラフルフェンエ
チル、インダノファンなどがあげられるが、特にこれら
に限定されない。
【0012】本発明で使用できる植物成長調節剤として
は、1−ナフチルアセトアミド、4−CPA、MCP
B、アンシミドール、イナベンフィド、インドール酪
酸、ウニコナゾールP、エチクロゼート、エテホン、オ
キシエチレンドコサノール、オキシン硫酸塩、、クロキ
シホナック、クロルメコート、クロレラ抽出物、塩化コ
リン、ジクロルプロップ、ジケグラック)、ジベレリ
ン、デシルアルコール、パクロブトラゾール、パラフィ
ン、ピペロニルブトキシド、フルルプリミドール、プロ
ヘキサジオンカルシウム塩、ベンジルアミノプリン、ペ
ンディメタリン、ホルクロルフェニュロン、マレイン酸
ヒドラジコリン、マレイン酸ヒドラジド、メピコートク
ロリド、メフルイジドが挙げられるが、特にこれらに限
定されない。
【0013】本発明の農薬活性成分としては、以上の様
な殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤を例示する
ことができるが、必要に応じて数種の成分を混合して用
いることもできる。また、本発明では、水に対する溶解
度が2000ppm未満の農薬活性成分において、好適
な保存安定性向上効果が得られる。特に分解の著しいも
のが好ましく、非加水分解により、主に分解する農薬活
性成分であれば、さらに保存安定性向上効果が著しい。
好適な農薬活性成分として、例えば各種有機リン化合
物、各種カーバメート系化合物、各種フェノキシ系化合
物、エステル類、各種スルホニルウレア類などが適当で
あるが、これらに限定されるものではない。
【0014】本発明のもう一つの必須成分である固体担
体とは、主に液体成分を吸油させて用いる吸油性担体や
成分の含有量を調整するために用いられる増量剤等とし
て、使用可能な固体物質であり、この固体担体の固体酸
強度pKaと固体農薬組成物中の担体質量/農薬活性成
分質量で表される両者の質量比との間に、pKa≧2.
44×log(担体質量/農薬活性成分質量)−3.9
6で表される関係を満たす固体担体であればよい。具体
的には、クレー、ベントナイト、タルク、ゼオライト、
硅砂、軽石、ケイソウ土、酸性白土、フーラー土、アタ
パルジャイト、セピオライト等の鉱物質担体、硫酸アン
モニウム、重炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩
化アンモニウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸
マグネシウム、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、クエン酸、コハク酸、ホワイトカ
ーボン等の非鉱物質担体、米糠、大豆粉、タバコ粉、小
麦粉、澱粉、木粉、コルク、ケナフ茎等の植物性担体、
その他、アルミナ、硫黄粉末、各種活性炭等の担体、ま
たこれら鉱物質担体、非鉱物質担体を原料として、化学
処理した担体等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。特に、鉱物質担体、さらには、高純度石英
粉末が好適であり、高純度石英粉末は、粉末X線回折に
より、得られる回折ピークが、石英の三強X線粉末X線
回折値(理科年表 国立天文台編記載)に一致するか、
これに準じたものをさし、石英に起因する回折ピーク以
外の回折強度が小さいほど好ましい。上記固体担体は、
これらを単独で、あるいは2種以上を併用して用いるこ
とができるが、3種以下の併用が望ましい。本発明にお
いて、適宜加えられる、界面活性剤、結合剤、凝集剤、
物理性向上剤などの具体的機能を有する添加剤は、常温
で固体の性状であっても、固体担体には含めない。
【0015】また、上記の固体担体の固体酸強度は以下
の方法で確認することができる。本発明の固体酸強度と
は、固体の酸性質を表現するものであり、塩基としての
指示薬を塩基型から共役酸にかえる能力を示すものであ
る。これは、pKa既知の指示薬を使って、その色変化
を見ることによって測定することができる。例えば、次
の方法で確認できる。 1)供試担体0.5gを試験管にとる。 2)ベンゼン2mlを加える。 3)指示薬 ベンゼンアゾフェニルアミンの0.1%ベ
ンゼン溶液を約0.5ml加える。 4)振とうして担体表面で色変化を観察する。 5)固体酸強度 pKaが1.5より弱い場合、担体表
面は黄色を示す。強い場合は、紫色を示す。
【0016】主な指示薬の呈色とpKaの関係を以下に
示す。指示薬により、pKaを測定する場合、pKaは
下記のような数値の範囲として表される。 pKa−5.6以下 ベンザルアセトフェノン黄 pKa−3.0〜−5.6 ベンザルアセトフェノン無
・ジシンナマルアセトン赤 pKa1.5〜−3.0 ジシンナマルアセトン黄・ベ
ンゼンアゾジフェニルアミン紫 pKa3.3〜1.5 ベンゼンアゾジフェニルアミン
黄色・メチルイエロー赤色 pKa4.8〜3.3 メチルイエロー黄色・メチルレ
ッド赤色 pKa4.8以上 メチルレッド黄色 上記のような数値範囲として表されるpKaは、同一製
造者の同一商品名で市場に流通する固体担体等であって
も、異なる数値範囲を示すことがあり、本発明の固体農
薬組成物には、pKaで特定された固体担体を使用する
必要がある。特に鉱物質担体は、採掘場所の変更等によ
り、しばしば、異なるpKaを示すことがあり、注意が
必要である。
【0017】本発明の固体農薬組成物を製造する場合
は、必要に応じて、溶剤、界面活性剤、結合剤、凝集
剤、物理性向上剤などを適宜加えてもよい。
【0018】本発明の固体農薬組成物に用いられる溶剤
としては、揮発性の物質、または不揮発性の物質、水溶
性の物質または非水溶性の物質を用いることができる。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、オクタノール、イソステアリルアルコール等の
アルコール類、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭素類、大豆油、ナタネ油、アマニ油、コーン
油、ヒマシ油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油、ベニバナ
油、落花生油、米ヌカ油等の植物油、鯨油、スクワラン
等の動物油、ケロシン、ナフサ、キシレン、メチルナフ
タレン、フェニルキシリルエタン、スピンドル油、マシ
ン油、流動パラフィン、塩化パラフィン等の鉱物油、オ
レイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸、リン酸トリブ
チル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジヘ
プチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチル
ヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチル
デシル、フタル酸ジイソデシル、オレイン酸ブチル、ア
ジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジ
ピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−
エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アセチルリノール酸メチル、アセ
チルリノール酸ブチル、ミリスチン酸イソトリデシル、
マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル酸ジブチ
ル、フタル酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニル、
アジピン酸ジイソデシル等のエステル類、ジメチルシリ
コーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、エポ
キシ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル類、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、分子量10
00以下のポリエチレングリコール等のグリコール類、
ヘキシルジグリコ−ル、エチルヘキシルジグリコール等
のグリコールエーテル類、グリセリン、N−メチル−2
−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、N−ド
デシル−2−ピロリドン,アセトニトリル等の窒素化合
物、常温で液体の陰イオン性界面活性剤あるいは非イオ
ン性界面活性剤等が挙げられが、特にこれらに限定され
ない。
【0019】本発明の固体農薬組成物に用いられる界面
活性剤としては、農薬製剤に多用されている通常の非イ
オン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤 、陰イオン
性界面活性剤等のいずれをも用いることができ、これら
を単独で、または2種を併用、あるいは2種以上を混合
して用いてもよい。
【0020】非イオン性界面活性剤としては、たとえば
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキル
エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロックコポリマー、ソルビタンアルキルエステル、高級
脂肪酸アルカノールアマイド、アセチレングリコール系
界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などいずれの非イ
オン性界面活性剤でもよく、上記非イオン性界面活性剤
を単独で、または、2種以上を混合してもよい。
【0021】陽イオン性界面活性剤としては、たとえ
ば、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩などのい
ずれでもよく、上記陽イオン性界面活性剤を単独で、ま
たは2種以上を混合してもよい。
【0022】陰イオン性界面活性剤としては、たとえば
ナフタレンスルホン酸重縮合物金属塩、アルケニルスル
ホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合
物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、リグニンスルホ
ン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルアリル
スルホネート硫酸塩、ポリスチレンスルホン酸Na塩、
ポリカルボン酸Na塩、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸
塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン
酸塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩などのいずれでもよ
く、上記陰イオン性界面活性剤を単独で、または2種以
上を混合してもよい。
【0023】本発明の固体農薬組成物のうち特に顆粒水
和剤においては、上記のうち陰イオン性界面活性剤が好
ましく、特にアルキル硫酸塩、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホルムアルデ
ヒド縮合物、アルキルスルホコハク酸塩、リグニンスル
ホン酸塩等が好適である。
【0024】粉剤、DL粉剤、フローダスト等の粉末製
剤に加工する場合は、前述の農薬活性成分に、イソプロ
ピルホスフェートやトール油脂肪酸等の物理性向上剤、
植物油や流動パラフィン等の凝集剤等を添加し、剤形に
応じた粒度分布を有する本発明の固体担体を混合し、衝
撃式粉砕機等で粉砕して得られる。水和剤等の粉末製剤
に加工する場合は、前述の農薬活性成分に、分散剤や湿
展剤等の界面活性剤、必要に応じて物理性向上剤等を添
加し、剤形に応じた粒度分布を有する本発明の固体担体
を混合し、エアーミルや衝撃式粉砕機等で粉砕して得ら
れる。
【0025】粒剤、粉粒剤(細粒剤F、微粒剤、微粒剤
F)等の粒状製剤に加工する場合は、前述の農薬活性成
分を剤形に応じた粒度分布を有する本発明の固体担体に
吸着保持させて得られる。粒度は、粒剤で通常300〜
1700μm、細粒剤Fで通常180〜710μm、微
粒剤では106〜300μm、微粒剤では63〜212
μmの範囲に入るような篩が使われる。
【0026】それ以外の粒状製剤の製造方法には次の方
法があり、押出式造粒機、加圧式造粒機、流動層造粒
機、高速混合式造粒機、転動造粒機、打錠式造粒機など
により製造することができる。また、適量の水に農薬活
性成分、界面活性剤、必要に応じて担体等のその他の成
分を必要量加え、ボールミル、ダイノミル、サンドグラ
インダーなどの湿式粉砕機をもちいて得られた水性懸濁
液に更に必要に応じて界面活性剤、担体等のその他の成
分を適量加えて混合し、これを噴霧造粒機で噴霧乾燥し
て得ることもできる。水性懸濁液の水量を少なく調製
し、さらに担体等のその他成分を加えて混合することに
より、押出式造粒機、加圧式造粒機、高速混合式造粒
機、転動造粒機、打錠式造粒機で造粒可能な混練物を得
ることもできる。
【0027】押し出し造粒型の粒状製剤(顆粒水和剤含
む)に加工する場合は、前述の農薬活性成分に、湿展剤
や分散剤等の界面活性剤、デキストリン、ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース等の結合剤、ト
リポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム
等の縮合リン酸塩等の物理性向上剤等を添加し、必要に
応じて衝撃式粉砕機、あるいはエアーミル等で粉砕し、
剤形に応じた粒度分布を有する本発明の固体担体を混合
し、加水して混練した後、適当な粒径のスクリーンから
押し出し造粒機で造粒し、それを乾燥し、適当な篩で分
級して得られる。
【0028】加圧式造粒型の粒状製剤(顆粒水和剤含
む)に加工する場合は、前述の農薬活性成分に湿展剤や
分散剤等の界面活性剤、結合剤等を添加、混合したもの
を、必要に応じて衝撃式粉砕機、あるいはエアーミル等
で粉砕し、剤形に応じた粒度分布を有する本発明の固体
担体を混合し、ブリケットマシン等で、所定の大きさの
成型物を得る。あるいは、ローラーコンパクター等で、
板状などに成形した後、この板状成型物を所定の大きさ
になるように破砕し、篩い分けし、粒状物を得る。
【0029】本発明組成物において保存安定性は、農薬
活性成分と固体担体の接触に関係するため、上記農薬製
剤のうち、加水工程、乾燥工程を含む工程を経て得られ
る粒剤、あるいは顆粒水和剤において好適な保存安定性
向上効果が得られる。さらには、押し出し造粒等の加水
工程、練合工程、乾燥工程を含む工程を経て得られる粒
剤、あるいは顆粒水和剤において好適な保存安定性向上
効果が得られる。特に農薬活性成分の粉砕工程を含み、
押し出し造粒等の加水工程、練合工程、乾燥工程を含む
工程を経て得られる粒剤、あるいは顆粒水和剤において
好適な保存安定性向上効果が得られる。粉砕工程が、エ
アーミル等により行われ、農薬活性成分粒子が1〜15
μm程度の微粒子となる微粉砕である場合には、保存安
定性向上効果は、さらに著しい。
【0030】本発明組成物は、通常の副原料を用い、通
常の雰囲気下で製造、包装可能であるが、特に乾燥工程
を含まない粉剤、粒剤、水和剤に加工する場合は、高温
多湿下に長期保存され、吸湿により高水分量となった原
料、高温多湿下での製造、包装は好ましくなく、最終的
に固体農薬組成物中の水分含量が固体農薬組成物全体に
対して、2.0質量%未満となるように原料を選択し、
製造条件を調整する。乾燥工程を含む粒剤、顆粒状水和
剤に加工する場合は、乾燥条件を農薬活性成分に応じ、
適宜選択調整できるが、最終的に固体農薬組成物中の水
分含量が固体農薬組成物全体に対して、2.0質量%未
満となるように調整する。
【0031】本発明組成物を保存する際は、水分を遮断
する包装材料により包装することが望ましく、水分を遮
断する袋状体に包装し、ヒートシール等を施して、密封
することがさらに望ましい。水分を遮断する袋状体とし
ては、ポリラミネート袋、アルミラミネート袋、アルミ
蒸着多層フィルム袋、ドライラミネート袋等のプラスチ
ック多層フィルム袋、二重構造の内袋にクラフト紙にポ
リエチレンやアルミ、あるいはその両方を貼り合わせた
ラミネート原紙を用いるポリエチレンラミネートクラフ
ト袋、アルミラミネートクラフト袋等のクラフト袋が例
示される。これらの袋状体は、ヒートシールして、密封
することも可能である。本発明組成物は、水溶性フィル
ムに包装することも可能であるが、水溶性フィルムで包
装し、さらに水分を遮断する袋状体により包装すること
が望ましく、水分を遮断する包装袋に包装し、ヒートシ
ール等を施して、密封することがさらに望ましい。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施例、試験例を具体的に挙げ
て説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。なお、部とあるのはすべて質量部を示す。
【0033】実施例1 粒状軽石(pKa1.5〜3.3)97部に、ダイアジ
ノン(水溶解度40ppm)3部を吸着し、粒剤を得
た。製剤中の水分含量は1.2%であった。
【0034】実施例2 ホワイトカーボン(pKa−3.0〜1.5)2.1部
に、MEP(水溶解度14ppm)3部を吸着後、クレ
ー(pKa1.5〜3.3)94.9部と均一に混合
し、粉剤を得た。製剤中の水分含量は0.8%であっ
た。
【0035】実施例3 ホワイトカーボン(pKa1.5〜3.3)2.9部
に、60℃に加温溶融したエトフェンプロックス(水溶
解度<0.001ppm)0.5部、MEP(水溶解度
14ppm)3部、クミレス0.5部、PAP0.1部
を吸着後、トリシクラゾール(水溶解度1600pp
m)0.5部、高純度石英粉末DLクレー(pKa3.
3〜4.8)92.5部と均一に混合し、粉剤DLを得
た。製剤中の水分含量は1.0%であった。
【0036】実施例4 ホワイトカーボン(pKa1.5〜3.3)56部とケ
イソウ土(pKa3.3〜4.8)20部に、60℃に
加温溶融したDMTP(水溶解度240ppm)20部
とポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 4部
を吸着し、水和剤を得た。製剤中の水分含量は1.8%
であった。
【0037】実施例5 イミダクロプリド(水溶解度610ppm)80部とホ
ワイトカーボン(pKa−3.0〜1.5)20部をジ
ェットオーマイザーで粉砕した。この微粉砕物28.6
部、アルキル硫酸塩 4部、ナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物ナトリウム塩 4部、クレー(pKa1.
5〜3.3)63.4部を双腕型ニーダーを用いて混合
した後、水15部を加えて混練し、次いで口径0.5m
mのスクリーンを装着した押し出し式造粒機を用いて造
粒した。60℃で乾燥後、20〜50メッシュの篩で整
粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得た。製剤中の水分含
量は1.0%であった。
【0038】実施例6 イミダクロプリド(水溶解度610ppm)0.2部、
アルキル硫酸塩 2部、ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物ナトリウム塩 2部、ホワイトカーボン(pK
a3.3〜4.8)49.8部、高純度石英粉末クレー
(pKa3.3〜4.8)46部をジェットオーマイザ
ーで粉砕した。この微粉砕物に水15部を加えて混合
し、次いで口径0.5mmのスクリーンを装着した押し
出し式造粒機を用いて造粒した。60℃で乾燥後、20
〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤
を得た。製剤中の水分含量は1.1%であった。
【0039】実施例7 トリシクラゾール(水溶解度1600ppm)32.1
2部とケイソウ土(pKa3.3〜4.8)67.88
部をジェットオーマイザーで粉砕した。この微粉砕物3
1.1部、アルキル硫酸塩 4部、ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩 4部、高純度石英粉
末クレー(pKa3.3〜4.8)60.9部を双腕型
ニーダーを用いて混合した後、水20部を加えて混練
し、次いで口径0.5mmのスクリーンを装着した押し
出し式造粒機を用いて造粒した。60℃で乾燥後、20
〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤
を得た。製剤中の水分含量は0.8%であった。
【0040】実施例8 メプロニル(水溶解度12.7ppm)95部とホワイ
トカーボン(pKa−3.0〜1.5)5部をジェット
オーマイザーで粉砕した。この微粉砕物78.9部、ア
ルキル硫酸塩 4部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物ナトリウム塩 4部、クレー(pKa−5.6〜
−3.0)13.1部を双腕型ニーダーを用いて混合し
た後、水15部を加えて混練し、次いで口径0.5mm
のスクリーンを装着した押し出し式造粒機を用いて造粒
した。60℃で乾燥後、20〜50メッシュの篩で整
粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得た。製剤中の水分含
量は0.8%であった。
【0041】実施例9 メプロニル(水溶解度12.7ppm)0.7部、アル
キル硫酸塩 4部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物ナトリウム塩 4部、クレー(pKa1.5〜3.
3)91.3部をジェットオーマイザーで粉砕した。こ
の微粉砕物に水15部を加えて混合し、次いで口径0.
5mmのスクリーンを装着した押し出し式造粒機を用い
て造粒した。60℃で乾燥後、20〜50メッシュの篩
で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得た。製剤中の水
分含量は0.9%であった。
【0042】実施例10 ケイソウ土(pKa3.3〜4.8)4部、ホワイトカ
ーボン(pKa−3.0〜1.5)2部に60℃に加温
溶融したBPMC(水溶解度420ppm)4部を吸着
後、カルタップ(水溶解度200000ppm)3.5
部、ポリビニルアルコール2部、クレー(pKa1.5
〜3.3)84.5部を加え、双腕型ニーダーを用いて
混合した後、水15部を加えて混練し、次いで口径1.
0mmのスクリーンを装着した押し出し式造粒機を用い
て造粒した。60℃で乾燥後、12〜24メッシュの篩
で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得た。製剤中の水
分含量は1.4%であった。
【0043】比較例1 粒状軽石(pKa−5.6〜−3.0)97部に、ダイ
アジノン3部を吸着し、粒剤を得た。
【0044】比較例2 ケイソウ土(pKa−5.6〜−3.0)8部に、ME
P3部を吸着後、クレー(pKa−5.6〜−3.0)
89部と均一に混合し、粉剤を得た。
【0045】比較例3 ケイソウ土(pKa−5.6〜−3.0)8部に、60
℃に加温溶融したエトフェンプロックス0.5部、ME
P3部、クミレス0.5部、PAP0.1部を吸着後、
トリシクラゾール0.5部、DLクレー(pKa−5.
6〜−3.0)87.4部と均一に混合し、粉剤DLを
得た。
【0046】比較例4 ケイソウ土(pKa−5.6〜−3.0)76部に、6
0℃に加温溶融したDMTP20部とポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル 4部を吸着し、水和剤を
得た。製剤中の水分含量は2.7%であった。
【0047】比較例5 イミダクロプリドをジェットオーマイザーで粉砕した。
この微粉砕物22.9部、アルキル硫酸塩 4部、ナフ
タレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩 4
部、クレー(pKa−5.6以下)69.1部を双腕型
ニーダーを用いて混合した後、水15部を加えて混練
し、次いで口径0.5mmのスクリーンを装着した押し
出し式造粒機を用いて造粒した。60℃で乾燥後、20
〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤
を得た。
【0048】比較例6 イミダクロプリド0.2部、アルキル硫酸塩 2部、ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩 2
部、ホワイトカーボン(pKa−3.0〜1.5)4
9.8部、クレー(pKa−3.0〜1.5)46部を
ジェットオーマイザーで粉砕した。この微粉砕物に水1
5部を加えて混合し、次いで口径0.5mmのスクリー
ンを装着した押し出し式造粒機を用いて造粒した。60
℃で乾燥後、20〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分
けして顆粒水和剤を得た。
【0049】比較例7 トリシクラゾールをジェットオーマイザーで粉砕した。
この微粉砕物10部、アルキル硫酸塩 4部、ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩4部、クレ
ー(pKa−5.6〜−3.0)82部を双腕型ニーダ
ーを用いて混合した後、水20部を加えて混練し、次い
で口径0.5mmのスクリーンを装着した押し出し式造
粒機を用いて造粒した。60℃で乾燥後、20〜50メ
ッシュの篩で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得た。
【0050】比較例8 メプロニル0.7部、アルキル硫酸塩 4部、ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩 4部、ク
レー(pKa−5.6〜−3.0)91.3部をジェッ
トオーマイザーで粉砕した。この微粉砕物に水15部を
加えて混合し、次いで口径0.5mmのスクリーンを装
着した押し出し式造粒機を用いて造粒した。60℃で乾
燥後、20〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分けして
顆粒水和剤を得た。
【0051】比較例9 メプロニル0.07部、アルキル硫酸塩 4部、ナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩 4部、
クレー(pKa1.5〜3.3)91.93部をジェッ
トオーマイザーで粉砕した。この微粉砕物に水15部を
加えて混合し、次いで口径0.5mmのスクリーンを装
着した押し出し式造粒機を用いて造粒した。60℃で乾
燥後、20〜50メッシュの篩で整粒、ふるい分けして
顆粒水和剤を得た。
【0052】比較例10 ケイソウ土(pKa−5.6〜−3.0)12部に60
℃に加温溶融したBPMC(水溶解度420ppm)4
部を吸着後、カルタップ(水溶解度200000pp
m)3.5部、ポリビニルアルコール2部、クレー(p
Ka−5.6〜−3.0)78.5部を加え双腕型ニー
ダーを用いて混合した後、水15部を加えて混練し、次
いで口径1.0mmのスクリーンを装着した押し出し式
造粒機を用いて造粒した。60℃で乾燥後、12〜24
メッシュの篩で整粒、ふるい分けして顆粒水和剤を得
た。製剤中の水分含量は1.2%であった。
【0053】試験例1 実施例1〜3 、比較例1〜3の各々の固体農薬組成物
をアルミラミネートクラフト袋、実施例4〜10、比較
例4〜10の各々の固体農薬組成物をアルミラミネート
袋に入れ、実施例2、比較例2の固体農薬組成物を除い
てヒートシールして密封した。実施例2、比較例2の固
体農薬組成物は、ヒートシールせずに袋の口を折り曲げ
ながら糊付けして包装した。これらの固体農薬組成物の
入ったアルミ袋、あるいはアルミクラフト袋を40℃に
1ヶ月保存した後、有効成分含量を高速液体クロマトグ
ラフあるいはガスクロマトグラフにて測定し、上記条件
保存後の有効成分含有率(%)を保存開始時の有効成分
含有率(%)で除した各有効成分残存率(%)を求め
た。得られた結果を表1、表2に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明の固体農薬組成物は、農薬活性成
分質量との間に一定の関係を有する担体を使用し、固体
農薬組成物の水分量を一定量以下とすることにより、農
薬活性成分の分解防止剤を添加したり、担体の前処理よ
うな繁雑な処理等を行うことなく、固体農薬組成物中の
農薬活性成分の安定化を図ることができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体担体の固体酸強度pKaと固体農薬
    組成物中の担体質量/農薬活性成分質量で表される両者
    の質量比との間に下記の式で表される関係を有する農薬
    活性成分と固体担体を必須原料として配合してなり、当
    該固体農薬組成物中の水分含量が固体農薬組成物全体に
    対して、2.0質量%未満であることを特徴とする、農
    薬活性成分が安定化された固体農薬組成物。pKa≧
    2.44×log(担体質量/農薬活性成分質量)−
    3.96
  2. 【請求項2】 固体担体が3種以下である請求項1記載
    の固体農薬組成物。
  3. 【請求項3】 固体担体の少なくとも1種が鉱物質担体
    である請求項1又は2記載の固体農薬組成物。
  4. 【請求項4】 鉱物質担体の少なくとも1種が高純度石
    英粉末である請求項3記載の固体農薬組成物。
  5. 【請求項5】 農薬活性成分の水に対する溶解度が20
    00ppm未満である請求項1〜4のいずれか1項記載
    の固体農薬組成物。
  6. 【請求項6】 固体農薬組成物が加水と乾燥を含む工程
    を経て得られる粒剤、あるいは顆粒水和剤である請求項
    1〜5のいずれか1項記載の固体農薬組成物。
  7. 【請求項7】 さらに混練工程を含む工程を経て得られ
    る粒剤、あるいは顆粒水和剤である請求項6記載の固体
    農薬組成物。
  8. 【請求項8】 水分を遮断する袋状体に包装したもので
    ある請求項1〜7のいずれか1項記載の固体農薬組成
    物。
  9. 【請求項9】 水分を遮断する袋状体に包装し、密封し
    たものである請求項1〜7のいずれか1項記載の固体農
    薬組成物。
  10. 【請求項10】 固体担体の固体酸強度pKaと固体農
    薬組成物中の担体質量/農薬活性成分質量で表される両
    者の質量比との間に下記の式で表される関係を有する農
    薬活性成分と固体担体を必須原料として配合し、当該固
    体農薬組成物中の水分含量が固体農薬組成物全体に対し
    て、2.0質量%未満となるように調整することを特徴
    とする、固体農薬組成物の製造方法。pKa≧2.44
    ×log(担体質量/農薬活性成分質量)−3.96
  11. 【請求項11】 請求項1ないし7のいずれか1項に記
    載の固体農薬組成物を水分を遮断する袋状体に包装する
    ことを特徴とする固体農薬組成物の保存方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし7のいずれか1項に記
    載の固体農薬組成物を水分を遮断する袋状体に包装し、
    密封することを特徴とする固体農薬組成物の保存方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20100024347A (ko) * 2008-08-25 2010-03-05 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 농약 포장지
JP2015007004A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 日本曹達株式会社 農園芸用または工業用製剤組成物

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