JPH08276553A - 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム - Google Patents
金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムInfo
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- JPH08276553A JPH08276553A JP7890795A JP7890795A JPH08276553A JP H08276553 A JPH08276553 A JP H08276553A JP 7890795 A JP7890795 A JP 7890795A JP 7890795 A JP7890795 A JP 7890795A JP H08276553 A JPH08276553 A JP H08276553A
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- JP
- Japan
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- polyester
- film
- copolyester
- laminating
- layer
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属板と貼合せて絞り加工等の製缶加工をす
る際の成形加工性、製缶後の耐衝撃性、内容物の保香性
に優れた積層ポリエステルフイルムを提供する。 【構成】 融点が210〜245℃、ガラス転移温度が
60℃以上の共重合ポリエステル(I)からなるポリエ
ステル層(A)と、融点が210〜255℃のエチレン
テレフタレートを主たる繰返し単位とする共重合ポリエ
ステル(II)99〜60重量%と融点が180〜223
℃のブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする
ポリエステル(III )1〜40重量%とを配合したポリ
エステル組成物からなるポリエステル層(B)とを積層
してなり、フイルムのアセトアルデヒド含有量及びテト
ラヒドロ含有量がそれぞれ20ppm以下であることを
特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイル
ム。
る際の成形加工性、製缶後の耐衝撃性、内容物の保香性
に優れた積層ポリエステルフイルムを提供する。 【構成】 融点が210〜245℃、ガラス転移温度が
60℃以上の共重合ポリエステル(I)からなるポリエ
ステル層(A)と、融点が210〜255℃のエチレン
テレフタレートを主たる繰返し単位とする共重合ポリエ
ステル(II)99〜60重量%と融点が180〜223
℃のブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする
ポリエステル(III )1〜40重量%とを配合したポリ
エステル組成物からなるポリエステル層(B)とを積層
してなり、フイルムのアセトアルデヒド含有量及びテト
ラヒドロ含有量がそれぞれ20ppm以下であることを
特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイル
ム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属板貼合せ成形加工用
ポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板と貼
合せて絞り加工等の製缶加工をする際優れた成形加工性
を示し、かつ耐熱性、耐レトルト性、保香性、耐衝撃
性、防錆性等に優れた金属缶、例えば飲料缶、食品缶等
を製造し得る金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイ
ルムに関する。
ポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板と貼
合せて絞り加工等の製缶加工をする際優れた成形加工性
を示し、かつ耐熱性、耐レトルト性、保香性、耐衝撃
性、防錆性等に優れた金属缶、例えば飲料缶、食品缶等
を製造し得る金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防錆性
を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑性
樹脂フイルムによる被覆が試みられている。すなわち、
ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属
板に熱可塑性樹脂フイルムをラミネートした後、絞り加
工等により製缶する方法の検討が進められている。この
熱可塑性樹脂フイルムとしてポリオレフィンフイルムや
ポリアミドフイルムが試みられたが、成形加工性、耐熱
性、保香性、耐衝撃性の全てを満足するものでない。
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防錆性
を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑性
樹脂フイルムによる被覆が試みられている。すなわち、
ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属
板に熱可塑性樹脂フイルムをラミネートした後、絞り加
工等により製缶する方法の検討が進められている。この
熱可塑性樹脂フイルムとしてポリオレフィンフイルムや
ポリアミドフイルムが試みられたが、成形加工性、耐熱
性、保香性、耐衝撃性の全てを満足するものでない。
【0003】そこで、ポリエステルフイルム、特にポリ
エチレンテレフタレートフイルムがバランスのとれた特
性を有することから注目され、これをベースとしたいく
つかの提案がなされている。すなわち、 (A)二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムを
低融点ポリエステルの接着層を介して金属板にラミネー
トし、製缶材料として用いる(特開昭56―10451
号、特開平1―192546号) (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1―192545号、特開平2―573
39号) (C)低配向で熱固定された二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料
として用いる(特開昭64―22530号)。
エチレンテレフタレートフイルムがバランスのとれた特
性を有することから注目され、これをベースとしたいく
つかの提案がなされている。すなわち、 (A)二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムを
低融点ポリエステルの接着層を介して金属板にラミネー
トし、製缶材料として用いる(特開昭56―10451
号、特開平1―192546号) (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1―192545号、特開平2―573
39号) (C)低配向で熱固定された二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料
として用いる(特開昭64―22530号)。
【0004】しかし、本発明者らの検討では、いずれも
充分な特性が得られず、それぞれ次のような問題のある
ことが明らかとなった。(A)については、二軸配向ポ
リエチレンテレフタレートフイルムは耐熱性、保香性に
優れるが、成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴
う製缶加工ではフイルムの白化(微小クラックの発
生)、破断が発生する。(B)については、非晶性もし
くは極めて低結晶性の芳香族ポリエステルフイルムであ
るため成形加工性は良好であるが、保香性が劣り、また
製缶後の印刷、レトルト殺菌処理等の後処理、更には長
期の保存により脆化しやすく、缶外部からの衝撃により
割れ易いフイルムに変質する恐れがある。(C)につい
ては、上記(A)と(B)の中間領域で効果を発揮せん
とするものであるが、未だ製缶加工に適用可能な低配向
には達しておらず、また変形度の小さい領域で加工し得
たとしても、その後の印刷、缶内容物を滅菌する他のレ
トルト処理により、脆化しやすくなり、缶外部からの衝
撃により割れやすいフイルムに変質する恐れがあること
は前記(B)と同様である。
充分な特性が得られず、それぞれ次のような問題のある
ことが明らかとなった。(A)については、二軸配向ポ
リエチレンテレフタレートフイルムは耐熱性、保香性に
優れるが、成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴
う製缶加工ではフイルムの白化(微小クラックの発
生)、破断が発生する。(B)については、非晶性もし
くは極めて低結晶性の芳香族ポリエステルフイルムであ
るため成形加工性は良好であるが、保香性が劣り、また
製缶後の印刷、レトルト殺菌処理等の後処理、更には長
期の保存により脆化しやすく、缶外部からの衝撃により
割れ易いフイルムに変質する恐れがある。(C)につい
ては、上記(A)と(B)の中間領域で効果を発揮せん
とするものであるが、未だ製缶加工に適用可能な低配向
には達しておらず、また変形度の小さい領域で加工し得
たとしても、その後の印刷、缶内容物を滅菌する他のレ
トルト処理により、脆化しやすくなり、缶外部からの衝
撃により割れやすいフイルムに変質する恐れがあること
は前記(B)と同様である。
【0005】更に、特開平5―339348号では、特
定の融点、ガラス転移温度及び末端カルボキシル基濃度
を有する共重合ポリエステルからなる金属板貼合せ成形
加工用ポリエステルフイルムが、また特開平6―399
79号では特定の融点、ガラス転移温度を有する共重合
ポリエステルを積層した金属板貼合せ成形加工用ポリエ
ステルフイルムが提案されている。
定の融点、ガラス転移温度及び末端カルボキシル基濃度
を有する共重合ポリエステルからなる金属板貼合せ成形
加工用ポリエステルフイルムが、また特開平6―399
79号では特定の融点、ガラス転移温度を有する共重合
ポリエステルを積層した金属板貼合せ成形加工用ポリエ
ステルフイルムが提案されている。
【0006】しかし、本発明者の研究によれば、これら
のフイルムを用いた缶を例えば天然水のような飲料容器
に使用した場合には臭気や味に対する変化が感知され
る。
のフイルムを用いた缶を例えば天然水のような飲料容器
に使用した場合には臭気や味に対する変化が感知され
る。
【0007】また、特開平6―116376号では、特
定量のアルカリ金属元素とゲルマニウム元素を含有する
共重合ポリエステルからなるフレーバー性を向上せしめ
た金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムが提案
されている。
定量のアルカリ金属元素とゲルマニウム元素を含有する
共重合ポリエステルからなるフレーバー性を向上せしめ
た金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムが提案
されている。
【0008】しかし、本発明者の研究によれば、かかる
フイルムを製缶に用いた場合、ポリエステルフイルムの
耐衝撃性が十分なものでなく、フレーバー性(保香性)
と耐衝撃性を共に満足するものではない。
フイルムを製缶に用いた場合、ポリエステルフイルムの
耐衝撃性が十分なものでなく、フレーバー性(保香性)
と耐衝撃性を共に満足するものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を解消し、ポリエステルフイルムが持ってい
る優れた成形加工性、耐熱性、耐レトルト性を保持しな
がら、製缶後の耐衝撃性と内容物の保香性を改善した金
属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。
技術の欠点を解消し、ポリエステルフイルムが持ってい
る優れた成形加工性、耐熱性、耐レトルト性を保持しな
がら、製缶後の耐衝撃性と内容物の保香性を改善した金
属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
本発明によれば、融点が210〜245℃、ガラス転移
温度が60℃以上の共重合ポリエステル(I)からなる
ポリエステル層(A)と、融点が210〜255℃のエ
チレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする共重合
ポリエステル(II)99〜60重量%と融点が180〜
223℃のブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位
とするポリエステル(III )1〜40重量%とを配合し
たポリエステル組成物からなるポリエステル層(B)と
を積層してなり、フイルムのアセトアルデヒド含有量及
びテトラヒドロフラン(THF)含有量がそれぞれ20
ppm以下であることを特徴とする金属板貼合せ成形加
工用ポリエステルフイルムにより達成できる。
本発明によれば、融点が210〜245℃、ガラス転移
温度が60℃以上の共重合ポリエステル(I)からなる
ポリエステル層(A)と、融点が210〜255℃のエ
チレンテレフタレートを主たる繰返し単位とする共重合
ポリエステル(II)99〜60重量%と融点が180〜
223℃のブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位
とするポリエステル(III )1〜40重量%とを配合し
たポリエステル組成物からなるポリエステル層(B)と
を積層してなり、フイルムのアセトアルデヒド含有量及
びテトラヒドロフラン(THF)含有量がそれぞれ20
ppm以下であることを特徴とする金属板貼合せ成形加
工用ポリエステルフイルムにより達成できる。
【0011】本発明においてポリエステル層(A)を形
成する共重合ポリエステル(I)としては、共重合ポリ
エチレンテレフタレートが代表例として挙げられる。ま
たポリエステル層(B)に用いる共重合ポリエステル
(II)はエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位と
する共重合ポリエチレンテレフタレートである。
成する共重合ポリエステル(I)としては、共重合ポリ
エチレンテレフタレートが代表例として挙げられる。ま
たポリエステル層(B)に用いる共重合ポリエステル
(II)はエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位と
する共重合ポリエチレンテレフタレートである。
【0012】これらの共重合成分は、ジカルボン酸成分
でもジオール成分でもよい。
でもジオール成分でもよい。
【0013】このジカルボン酸成分としては、イソフタ
ル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸
等が例示でき、またジオール成分としては、HO―(C
H2 )n ―OH(但し、n=3〜10)の如き脂肪族ジ
オール(例えば、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール等)、HO
―CH2 ―C(R)2 ―CH2 ―OH(但し、R=炭素
数1〜4のアルキル基)の分岐したグリコール(例え
ば、ネオペンチルグリコール等)、ジエチレングリコー
ル(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、脂
環族ジオール(例えば、シクロヘキサンジメタノール
等)及びポリオキシアルキレングリコール(例えば、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)
等が例示できる。これらは単独または二種以上を使用す
ることができる。
ル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸
等が例示でき、またジオール成分としては、HO―(C
H2 )n ―OH(但し、n=3〜10)の如き脂肪族ジ
オール(例えば、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール等)、HO
―CH2 ―C(R)2 ―CH2 ―OH(但し、R=炭素
数1〜4のアルキル基)の分岐したグリコール(例え
ば、ネオペンチルグリコール等)、ジエチレングリコー
ル(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、脂
環族ジオール(例えば、シクロヘキサンジメタノール
等)及びポリオキシアルキレングリコール(例えば、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)
等が例示できる。これらは単独または二種以上を使用す
ることができる。
【0014】共重合ポリエステル(I)および共重合ポ
リエステル(II)の共重合成分の割合は、その種類にも
よるが共重合ポリエステル(I)では、融点が210〜
245℃になる割合である。融点が210℃未満では耐
熱性が劣ることになり、融点が245℃を超えると成形
加工性が著しく損われる。一方、ポリエステル層(II)
では、融点が210〜255℃になる割合である。融点
が210℃未満では耐熱性が劣ることになり、融点が2
55℃を超えるとポリマーの結晶性が大きすぎて成形加
工性が著しく損われる。
リエステル(II)の共重合成分の割合は、その種類にも
よるが共重合ポリエステル(I)では、融点が210〜
245℃になる割合である。融点が210℃未満では耐
熱性が劣ることになり、融点が245℃を超えると成形
加工性が著しく損われる。一方、ポリエステル層(II)
では、融点が210〜255℃になる割合である。融点
が210℃未満では耐熱性が劣ることになり、融点が2
55℃を超えるとポリマーの結晶性が大きすぎて成形加
工性が著しく損われる。
【0015】また、本発明において、ポリエステル層
(B)に用いるポリエステル(III )はブチレンテレフ
タレートを主たる繰返し単位とするポリエステルであ
り、共重合してもしなくても良い。
(B)に用いるポリエステル(III )はブチレンテレフ
タレートを主たる繰返し単位とするポリエステルであ
り、共重合してもしなくても良い。
【0016】ポリエステル(III )の共重合成分の割合
は、その種類にもよるが融点が180〜223℃、好ま
しくは200〜223℃、更に好ましくは210〜22
3℃の範囲になる割合である。融点が180℃未満では
著しく耐熱性が劣ることになる。尚、共重合成分の無
い、すなわち単一のジカルボン酸成分とジオール成分と
からなるポリエステルとしては、ポリブチレンテレフタ
レートホモポリマーが、その融点が223℃であり好ま
しい。
は、その種類にもよるが融点が180〜223℃、好ま
しくは200〜223℃、更に好ましくは210〜22
3℃の範囲になる割合である。融点が180℃未満では
著しく耐熱性が劣ることになる。尚、共重合成分の無
い、すなわち単一のジカルボン酸成分とジオール成分と
からなるポリエステルとしては、ポリブチレンテレフタ
レートホモポリマーが、その融点が223℃であり好ま
しい。
【0017】また、本発明における共重合ポリエステル
(I)及び共重合ポリエステル(II)(以下、併せて
『共重合ポリエステル』ということがある)は、ガラス
転移温度が60℃以上であることが必要であり、好まし
くは70℃以上である。二次転移点が60℃未満では、
満足できる保香性が得られない。かかる共重合ポリエス
テルとしては、ガラス転移温度の高い共重合ポリエステ
ルが得られることから、特にイソフタル酸共重合ポリエ
チレンテレフタレートが好適である。従って、共重合ポ
リエステルの共重合成分の割合は、ポリマーの融点及び
ガラス転移温度の両特性を考慮してその種類、量を決め
ることが好ましい。
(I)及び共重合ポリエステル(II)(以下、併せて
『共重合ポリエステル』ということがある)は、ガラス
転移温度が60℃以上であることが必要であり、好まし
くは70℃以上である。二次転移点が60℃未満では、
満足できる保香性が得られない。かかる共重合ポリエス
テルとしては、ガラス転移温度の高い共重合ポリエステ
ルが得られることから、特にイソフタル酸共重合ポリエ
チレンテレフタレートが好適である。従って、共重合ポ
リエステルの共重合成分の割合は、ポリマーの融点及び
ガラス転移温度の両特性を考慮してその種類、量を決め
ることが好ましい。
【0018】ここで、共重合ポリエステルの融点及びガ
ラス転移温度の測定およびポリエステル(III )の融点
の測定は、Du Pont Instruments
910 DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピー
ク、ガラス転移温度ピークを求める方法による。なおサ
ンプル量は約20mgとする。
ラス転移温度の測定およびポリエステル(III )の融点
の測定は、Du Pont Instruments
910 DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピー
ク、ガラス転移温度ピークを求める方法による。なおサ
ンプル量は約20mgとする。
【0019】更に、共重合ポリエステルの固有粘度(オ
ルソクロロフェノール、35℃)は0.52〜1.50
であることが好ましく、更に好ましくは0.57〜1.
00、特に好ましくは0.60〜0.80である。この
固有粘度が0.52未満の場合は、ポリエステルフイル
ムの強伸度が充分でないため成形加工性や耐衝撃性が不
足することがあり好ましくない。他方、固有粘度が1.
50を超える場合は、ポリエステルの溶融粘度が高くな
りすぎ製膜の際に押出機内での剪断発熱が大きくなりす
ぎるため遊離テレフタル酸が多量に副生し、保香性が悪
くなることがあり好ましくない。
ルソクロロフェノール、35℃)は0.52〜1.50
であることが好ましく、更に好ましくは0.57〜1.
00、特に好ましくは0.60〜0.80である。この
固有粘度が0.52未満の場合は、ポリエステルフイル
ムの強伸度が充分でないため成形加工性や耐衝撃性が不
足することがあり好ましくない。他方、固有粘度が1.
50を超える場合は、ポリエステルの溶融粘度が高くな
りすぎ製膜の際に押出機内での剪断発熱が大きくなりす
ぎるため遊離テレフタル酸が多量に副生し、保香性が悪
くなることがあり好ましくない。
【0020】また、ポリエステル(III )の固有粘度は
(オルソクロロフェノール、35℃)は0.52〜1.
65であることが好ましく、更に好ましくは0.54〜
1.55、特に好ましくは0.57〜1.50である。
この固有粘度が0.52未満の場合は、前記の共重合ポ
リエステルの場合と同様に成形加工性や耐衝撃性が不足
することがあり好ましくない。他方、固有粘度が1.6
5を超える場合は、ポリエステルの溶融粘度が高くなり
すぎ製膜の際に押出機内での剪断発熱が大きくなりすぎ
るため熱分解による固有粘度低下が大きく、高い固有粘
度のポリエステルを用いた効果が得られないため好まし
くない。
(オルソクロロフェノール、35℃)は0.52〜1.
65であることが好ましく、更に好ましくは0.54〜
1.55、特に好ましくは0.57〜1.50である。
この固有粘度が0.52未満の場合は、前記の共重合ポ
リエステルの場合と同様に成形加工性や耐衝撃性が不足
することがあり好ましくない。他方、固有粘度が1.6
5を超える場合は、ポリエステルの溶融粘度が高くなり
すぎ製膜の際に押出機内での剪断発熱が大きくなりすぎ
るため熱分解による固有粘度低下が大きく、高い固有粘
度のポリエステルを用いた効果が得られないため好まし
くない。
【0021】本発明の積層フイルムにおいて、ポリエス
テル層(B)は共重合ポリエステル(II)99〜60重
量%とポリエステル(III )1〜40重量%からなるこ
とが必要である。ポリエステル(III )が1重量%未満
で、共重合ポリエステル(II)が99重量%を超える場
合は、低温下での耐衝撃性を改善することができない。
また、ポリエステル(III )が40重量%を超え、共重
合ポリエステル(II)が60重量%未満の場合は、フイ
ルムの耐熱性が低下し、耐衝撃性も不充分となる。
テル層(B)は共重合ポリエステル(II)99〜60重
量%とポリエステル(III )1〜40重量%からなるこ
とが必要である。ポリエステル(III )が1重量%未満
で、共重合ポリエステル(II)が99重量%を超える場
合は、低温下での耐衝撃性を改善することができない。
また、ポリエステル(III )が40重量%を超え、共重
合ポリエステル(II)が60重量%未満の場合は、フイ
ルムの耐熱性が低下し、耐衝撃性も不充分となる。
【0022】本発明において、共重合ポリエステル
(I)、共重合ポリエステル(II)およびポリエステル
(III )は、いずれもその製法により限定されることは
ない。例えば、ポリエチレンテレフタレートを主成分と
する共重合ポリエステル(I)、(II)の場合は、テレ
フタル酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエス
テル化反応させ、次いで得られた反応生成物を目的とす
る重合度になるまで重縮合反応させて共重合ポリエステ
ルを製造する方法、或いはテレフタル酸ジメチルエステ
ル、エチレングリコールおよび共重合成分をエステル交
換反応させ、次いで得られた反応生成物を目的とする重
合度になるまで重縮合反応させて共重合ポリエステルを
製造する方法を好ましく挙げることができる。
(I)、共重合ポリエステル(II)およびポリエステル
(III )は、いずれもその製法により限定されることは
ない。例えば、ポリエチレンテレフタレートを主成分と
する共重合ポリエステル(I)、(II)の場合は、テレ
フタル酸、エチレングリコールおよび共重合成分をエス
テル化反応させ、次いで得られた反応生成物を目的とす
る重合度になるまで重縮合反応させて共重合ポリエステ
ルを製造する方法、或いはテレフタル酸ジメチルエステ
ル、エチレングリコールおよび共重合成分をエステル交
換反応させ、次いで得られた反応生成物を目的とする重
合度になるまで重縮合反応させて共重合ポリエステルを
製造する方法を好ましく挙げることができる。
【0023】上記の方法(溶融重合)により得られた共
重合ポリエステル(I)、共重合ポリエステル(II)及
びポリエステル(III )は、必要に応じて固相状態での
重合方法(固相重合)により、更に重合度の高いポリエ
ステルとすることができる。
重合ポリエステル(I)、共重合ポリエステル(II)及
びポリエステル(III )は、必要に応じて固相状態での
重合方法(固相重合)により、更に重合度の高いポリエ
ステルとすることができる。
【0024】また、共重合ポリエステル(I)、共重合
ポリエステル(II)及びポリエステル(III )には必要
に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、粘度調整剤、可塑
剤、色相改良剤、核剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加え
ることができる。
ポリエステル(II)及びポリエステル(III )には必要
に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、粘度調整剤、可塑
剤、色相改良剤、核剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加え
ることができる。
【0025】前記重縮合反応に使用する金属化合物(触
媒)としては、特に限定されないが、アンチモン化合物
(Sb化合物)、チタン化合物(Ti化合物)、ゲルマ
ニウム化合物(Ge化合物)等が好ましく挙げられ、こ
のうちさらにチタン化合物、ゲルマニウム化合物は得ら
れたポリエステルフイルムの保香性の面より好ましい。
特に共重合ポリエステル層(I)、(II)ではゲルマニ
ウム化合物が好ましく、ポリエステル(III )ではチタ
ン化合物が好ましい。
媒)としては、特に限定されないが、アンチモン化合物
(Sb化合物)、チタン化合物(Ti化合物)、ゲルマ
ニウム化合物(Ge化合物)等が好ましく挙げられ、こ
のうちさらにチタン化合物、ゲルマニウム化合物は得ら
れたポリエステルフイルムの保香性の面より好ましい。
特に共重合ポリエステル層(I)、(II)ではゲルマニ
ウム化合物が好ましく、ポリエステル(III )ではチタ
ン化合物が好ましい。
【0026】チタン化合物としては、例えばチタンテト
ラブトキシド、酢酸チタン等が好ましく挙げられる。ま
たゲルマニウム化合物としては、(イ)無定形酸化ゲル
マニウム、(ロ)微細な結晶性酸化ゲルマニウム、
(ハ)酸化ゲルマニウムをアルカリ金属又はアルカリ土
類金属もしくはそれらの化合物の存在下にグリコールに
溶解した溶液、(ニ)酸化ゲルマニウムを水に溶解した
溶液等が好ましく挙げられる。
ラブトキシド、酢酸チタン等が好ましく挙げられる。ま
たゲルマニウム化合物としては、(イ)無定形酸化ゲル
マニウム、(ロ)微細な結晶性酸化ゲルマニウム、
(ハ)酸化ゲルマニウムをアルカリ金属又はアルカリ土
類金属もしくはそれらの化合物の存在下にグリコールに
溶解した溶液、(ニ)酸化ゲルマニウムを水に溶解した
溶液等が好ましく挙げられる。
【0027】ゲルマニウム化合物の量は、共重合ポリエ
ステル中に残存するゲルマニウム原子量として、40〜
200ppmが好ましく、さらに60〜150ppmが
好ましい。
ステル中に残存するゲルマニウム原子量として、40〜
200ppmが好ましく、さらに60〜150ppmが
好ましい。
【0028】本発明において、ポリエステル層(B)を
形成する共重合ポリエステル(II)及びポリエステル
(III )には少なくとも一方のポリエステルにフイルム
製造工程における取扱性(巻取性)を改良するために1
重量%以下の割合で滑剤を含有させることが好ましい。
形成する共重合ポリエステル(II)及びポリエステル
(III )には少なくとも一方のポリエステルにフイルム
製造工程における取扱性(巻取性)を改良するために1
重量%以下の割合で滑剤を含有させることが好ましい。
【0029】この滑剤は無機、有機系を問わないが、無
機系が好ましい。無機系滑剤としては、シリカ、アルミ
ナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が
例示でき、有機系滑剤としては架橋ポリスチレン粒子、
架橋シリコーン樹脂粒子等が例示できる。いずれも平均
粒径が2.5μm以下であることが望ましく、滑剤の平
均粒径が2.5μmを超える場合は、深絞り製缶等の加
工により変形した部分に、粗大滑剤粒子(例えば10μ
m以上の粒子)が起点となり、ピンホールを生じたり、
場合によっては破断を生じるので、好ましくない。
機系が好ましい。無機系滑剤としては、シリカ、アルミ
ナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が
例示でき、有機系滑剤としては架橋ポリスチレン粒子、
架橋シリコーン樹脂粒子等が例示できる。いずれも平均
粒径が2.5μm以下であることが望ましく、滑剤の平
均粒径が2.5μmを超える場合は、深絞り製缶等の加
工により変形した部分に、粗大滑剤粒子(例えば10μ
m以上の粒子)が起点となり、ピンホールを生じたり、
場合によっては破断を生じるので、好ましくない。
【0030】特に、耐ピンホール性の点で好ましい滑剤
は、平均粒径が2.5μm以下であると共に、粒径比
(長径/短径)が1.0〜1.2である単分散の球状滑
剤である。このような滑剤としては、真球状シリカ、真
球状酸化チタン、真球状ジルコニウム、真球状シリコー
ン樹脂粒子等が例示できる。
は、平均粒径が2.5μm以下であると共に、粒径比
(長径/短径)が1.0〜1.2である単分散の球状滑
剤である。このような滑剤としては、真球状シリカ、真
球状酸化チタン、真球状ジルコニウム、真球状シリコー
ン樹脂粒子等が例示できる。
【0031】なお、本発明のポリエステル層(A)を形
成する共重合ポリエステル(I)にも同様の滑剤が添加
されてもよいし、添加されなくてもよい。
成する共重合ポリエステル(I)にも同様の滑剤が添加
されてもよいし、添加されなくてもよい。
【0032】なお、滑剤は上記外部添加粒子に限るもの
でなく、例えばポリエステル製造時に用いた触媒などの
一部または全部を反応工程で析出させた内部析出粒子を
用いることもできる。また外部添加粒子と内部析出粒子
を併用することも可能である。
でなく、例えばポリエステル製造時に用いた触媒などの
一部または全部を反応工程で析出させた内部析出粒子を
用いることもできる。また外部添加粒子と内部析出粒子
を併用することも可能である。
【0033】本発明におけるポリエステルフイルム(積
層フイルム)は、アセトアルデヒド含有量並びにテトラ
ヒドロフラン(THF)含有量がそれぞれ20ppm以
下であることが必要である。好ましくは10ppm以
下、更に好ましくは5ppm以下である。アセトアルデ
ヒド含有量並びにTHF含有量がそれぞれ20ppmを
超えると、金属缶としたとき内容物にアセトアルデヒド
および/またはTHFが多く溶出し、保香性が悪化す
る。なお、共重合ポリエステル(I)および/または共
重合ポリエステル(II)は重縮合反応が完了した時点で
アセトアルデヒドを、またポリエステル(III )は重縮
合反応が完了した時点でTHFをともに通常100pp
m以上含有しているため、アセトアルデヒドおよびTH
F含有量を20ppm以下の低い値とするには、例えば
次のような方法をとることが必要となる。
層フイルム)は、アセトアルデヒド含有量並びにテトラ
ヒドロフラン(THF)含有量がそれぞれ20ppm以
下であることが必要である。好ましくは10ppm以
下、更に好ましくは5ppm以下である。アセトアルデ
ヒド含有量並びにTHF含有量がそれぞれ20ppmを
超えると、金属缶としたとき内容物にアセトアルデヒド
および/またはTHFが多く溶出し、保香性が悪化す
る。なお、共重合ポリエステル(I)および/または共
重合ポリエステル(II)は重縮合反応が完了した時点で
アセトアルデヒドを、またポリエステル(III )は重縮
合反応が完了した時点でTHFをともに通常100pp
m以上含有しているため、アセトアルデヒドおよびTH
F含有量を20ppm以下の低い値とするには、例えば
次のような方法をとることが必要となる。
【0034】 共重合ポリエステル(I)、(II)お
よびポリエステル(III )のチップを150〜200℃
程度の温度にて長時間熱処理して、アセトアルデヒド及
びTHFを充分飛散させたのち、短時間で溶融押出して
フイルムとする。
よびポリエステル(III )のチップを150〜200℃
程度の温度にて長時間熱処理して、アセトアルデヒド及
びTHFを充分飛散させたのち、短時間で溶融押出して
フイルムとする。
【0035】 溶融押出して得られた未延伸フイルム
を延伸及び熱処理する際、多量の熱風を吹きつけなが
ら、アセトアルデヒド及びTHFを飛散させる。
を延伸及び熱処理する際、多量の熱風を吹きつけなが
ら、アセトアルデヒド及びTHFを飛散させる。
【0036】また、本発明のポリエステルフイルムは、
特に食品缶又は飲料缶に用いられるのに適するには、該
フイルムより溶出あるいは飛散する物質が少ない程良い
が、それらの物質を全くなくすことは実質的に不可能で
ある。そこで、食品缶又は飲料用途に使用するために
は、例えばフイルムをn―ペプタンで66℃、2時間抽
出したときのフイルム1inch2 当りの抽出量が0.
5mg/inch2 以下であることが好ましく、0.1
mg/inch2 以下であることが更に好ましい。
特に食品缶又は飲料缶に用いられるのに適するには、該
フイルムより溶出あるいは飛散する物質が少ない程良い
が、それらの物質を全くなくすことは実質的に不可能で
ある。そこで、食品缶又は飲料用途に使用するために
は、例えばフイルムをn―ペプタンで66℃、2時間抽
出したときのフイルム1inch2 当りの抽出量が0.
5mg/inch2 以下であることが好ましく、0.1
mg/inch2 以下であることが更に好ましい。
【0037】本発明のポリエステルフイルムは、ポリエ
ステル層(A)とポリエステル層(B)とを積層した構
造を有するものであり、かかる積層構造のフイルムは、
例えば、ポリエステル層(A)を形成する共重合ポリエ
ステル(I)と、ポリエステル層(B)を形成する共重
合ポリエステル(II)とポリエステル(III )からなる
ポリエステル組成物とを別々に溶融して、ダイ内で積層
して共押出するか、共押出して固化前に積層融着させた
後、二軸延伸、熱固定する方法、又は前記各層のポリマ
ーを別々に溶融、押出してフイルム化し、未延伸状態又
は延伸後、両者を積層融着させる方法などにより製造す
ることができる。延伸後フイルムを熱固定する場合は、
熱固定温度を150〜200℃、好ましくは160〜2
00℃の範囲から選定することができる。
ステル層(A)とポリエステル層(B)とを積層した構
造を有するものであり、かかる積層構造のフイルムは、
例えば、ポリエステル層(A)を形成する共重合ポリエ
ステル(I)と、ポリエステル層(B)を形成する共重
合ポリエステル(II)とポリエステル(III )からなる
ポリエステル組成物とを別々に溶融して、ダイ内で積層
して共押出するか、共押出して固化前に積層融着させた
後、二軸延伸、熱固定する方法、又は前記各層のポリマ
ーを別々に溶融、押出してフイルム化し、未延伸状態又
は延伸後、両者を積層融着させる方法などにより製造す
ることができる。延伸後フイルムを熱固定する場合は、
熱固定温度を150〜200℃、好ましくは160〜2
00℃の範囲から選定することができる。
【0038】本発明のポリエステルフイルムで、ポリエ
ステル層(A)の厚さ方向の屈折率は、1.505〜
1.550であることが好ましく、1.510〜1.5
40であることが更に好ましい。この屈折率が低すぎる
と成形加工性が不十分となり、一方、高すぎると、非晶
に近い構造となるため耐熱性が低下することがある。
ステル層(A)の厚さ方向の屈折率は、1.505〜
1.550であることが好ましく、1.510〜1.5
40であることが更に好ましい。この屈折率が低すぎる
と成形加工性が不十分となり、一方、高すぎると、非晶
に近い構造となるため耐熱性が低下することがある。
【0039】本発明のポリエステルフイルム(積層フイ
ルム)の好ましい厚みは6〜75μmであり、更に好ま
しい厚みは10〜75μm、特に15〜50μmであ
る。厚みが6μm未満では加工時に破れ等が生じやすく
なり、一方75μmを超えるものは過剰品質であって不
経済である。
ルム)の好ましい厚みは6〜75μmであり、更に好ま
しい厚みは10〜75μm、特に15〜50μmであ
る。厚みが6μm未満では加工時に破れ等が生じやすく
なり、一方75μmを超えるものは過剰品質であって不
経済である。
【0040】ポリエステル層(B)(接着層)の厚みは
金属板の表面粗度によって異なるが、通常の滑らかな表
面の場合には安定した接着力を得るために2μm以上で
あれば充分である。特に、耐レトルト性や防錆性等を重
視すると、12μm以上であることが好ましい。
金属板の表面粗度によって異なるが、通常の滑らかな表
面の場合には安定した接着力を得るために2μm以上で
あれば充分である。特に、耐レトルト性や防錆性等を重
視すると、12μm以上であることが好ましい。
【0041】従って、ポリエステル層(A)の厚みTA
と、ポリエステル層(B)の厚みT B との比(TA /T
B )は、0.02〜0.67程度が好ましく、更に好ま
しくは0.04〜0.43、特に好ましくは0.04〜
0.25である。具体的には、例えば厚みが25μmの
積層フイルムの場合、ポリエステル層(B)(接着層)
の厚みを15〜24.5μm、好ましくは17.5〜2
4μm、更に好ましくは20〜24μmとする。
と、ポリエステル層(B)の厚みT B との比(TA /T
B )は、0.02〜0.67程度が好ましく、更に好ま
しくは0.04〜0.43、特に好ましくは0.04〜
0.25である。具体的には、例えば厚みが25μmの
積層フイルムの場合、ポリエステル層(B)(接着層)
の厚みを15〜24.5μm、好ましくは17.5〜2
4μm、更に好ましくは20〜24μmとする。
【0042】本発明の積層フイルムが貼合せられる金属
板、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリー
スチール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へ
のポリエステルフイルムの貼合せは、例えば下記の方法
で行うことができる。
板、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリー
スチール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へ
のポリエステルフイルムの貼合せは、例えば下記の方法
で行うことができる。
【0043】金属板をフイルムの融点以上に加熱してお
いて、積層フイルムのポリエステル層(B)(接着層)
側と貼合せた後冷却し、金属板に接するフイルムの表層
部(薄層部)を非晶化して密着させる。
いて、積層フイルムのポリエステル層(B)(接着層)
側と貼合せた後冷却し、金属板に接するフイルムの表層
部(薄層部)を非晶化して密着させる。
【0044】更に、本発明の積層フイルムにおいてはポ
リエステル層(A)とポリエステル層(B)との層間は
直接接しているのが普通であるが、必要に応じて、ポリ
エステル層(A)とポリエステル層(B)の間に他の追
加の層を積層させてもよく、例えば、ポリエステル層
(A)とポリエステル層(B)の間に薄い他の接着層や
アンカーコート層、放電処理層等が介在していても良
い。また、ポリエステル層(A)とポリエステル層
(B)の接着面と反対側の面に必要に応じて、他の追加
の層を積層させてもよい。
リエステル層(A)とポリエステル層(B)との層間は
直接接しているのが普通であるが、必要に応じて、ポリ
エステル層(A)とポリエステル層(B)の間に他の追
加の層を積層させてもよく、例えば、ポリエステル層
(A)とポリエステル層(B)の間に薄い他の接着層や
アンカーコート層、放電処理層等が介在していても良
い。また、ポリエステル層(A)とポリエステル層
(B)の接着面と反対側の面に必要に応じて、他の追加
の層を積層させてもよい。
【0045】なお、積層フイルムとしてポリエステル層
(B)を共重合ポリエステル(II)のみで形成した場
合、金属板との接着性が著しく劣り、他方ポリエステル
(III)のみで形成した場合には、金属板との貼り合せ
加工(ラミネート)時にフイルムが軟化し、粘着性を帯
びるため作業性が悪くなる。いずれの場合も単独では良
好なラミネート性を得ることができない。
(B)を共重合ポリエステル(II)のみで形成した場
合、金属板との接着性が著しく劣り、他方ポリエステル
(III)のみで形成した場合には、金属板との貼り合せ
加工(ラミネート)時にフイルムが軟化し、粘着性を帯
びるため作業性が悪くなる。いずれの場合も単独では良
好なラミネート性を得ることができない。
【0046】また、積層フイルムを用いずにポリエステ
ル層(A)のみで構成されているフイルムを用いた場合
は、接着性、耐衝撃性が不十分となり、逆にポリエステ
ル層(B)のみで構成されているフイルムを用いた場合
は、保香性が悪化するので適当でない。
ル層(A)のみで構成されているフイルムを用いた場合
は、接着性、耐衝撃性が不十分となり、逆にポリエステ
ル層(B)のみで構成されているフイルムを用いた場合
は、保香性が悪化するので適当でない。
【0047】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明する。
【0048】[実施例1〜8および比較例5〜9]表1
に示す成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.64:共重合ポリエステル(I))
がポリエステル層(A)となるように、同じく表1に示
す共重合ポリエステル(II)(固有粘度0.64、平均
粒径0.3μmの二酸化チタンを0.3重量%含有)と
ポリエステル(III )(固有粘度0.90)とをブレン
ドしたポリエステル組成物がポリエステル層(B)(接
着層)となるように、それぞれ別々に常法により乾燥、
溶融した後、互いに隣接したダイから共押出して、積
層、融着させて急冷固化し、未延伸積層フイルムを作成
した。次いで、この未延伸フイルムを100℃で3.0
倍に縦延伸した後、横方向の延伸を3.0倍の倍率で、
温度及び吹付け熱風量を変更して行った後、180℃で
熱固定して二軸延伸フイルムを得た。
に示す成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.64:共重合ポリエステル(I))
がポリエステル層(A)となるように、同じく表1に示
す共重合ポリエステル(II)(固有粘度0.64、平均
粒径0.3μmの二酸化チタンを0.3重量%含有)と
ポリエステル(III )(固有粘度0.90)とをブレン
ドしたポリエステル組成物がポリエステル層(B)(接
着層)となるように、それぞれ別々に常法により乾燥、
溶融した後、互いに隣接したダイから共押出して、積
層、融着させて急冷固化し、未延伸積層フイルムを作成
した。次いで、この未延伸フイルムを100℃で3.0
倍に縦延伸した後、横方向の延伸を3.0倍の倍率で、
温度及び吹付け熱風量を変更して行った後、180℃で
熱固定して二軸延伸フイルムを得た。
【0049】得られたフイルムの厚みは25μmであ
り、ポリエステル層(A)及びポリエステル層(B)の
厚みは、それぞれ5μm及び20μmであった。
り、ポリエステル層(A)及びポリエステル層(B)の
厚みは、それぞれ5μm及び20μmであった。
【0050】[比較例1]ポリエステル層(B)に共重
合ポリエステル(II)のみを用いた以外は実施例1と同
様にして二軸延伸フイルムを得た。
合ポリエステル(II)のみを用いた以外は実施例1と同
様にして二軸延伸フイルムを得た。
【0051】[比較例2]ポリエステル層(B)ポリエ
ステル(III )のみを用いた以外は実施例1と同様にし
て二軸延伸フイルムを得た。
ステル(III )のみを用いた以外は実施例1と同様にし
て二軸延伸フイルムを得た。
【0052】[比較例3]実施例1の共重合ポリエステ
ル(I)のみの内厚25μmの単層フイルムとした以外
は実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得た。
ル(I)のみの内厚25μmの単層フイルムとした以外
は実施例1と同様にして二軸延伸フイルムを得た。
【0053】[比較例4]実施例1のポリエステル層
(B)と同様の組成物からなる内厚25μmの単層フイ
ルムとした以外は実施例1と同様にして二軸延伸フイル
ムを得た。
(B)と同様の組成物からなる内厚25μmの単層フイ
ルムとした以外は実施例1と同様にして二軸延伸フイル
ムを得た。
【0054】かくして得られた二軸延伸フイルム中のア
セトアルデヒド含有量およびTHF含有量の測定結果並
びにフイルムを66℃下、2時間抽出テストで得られる
抽出物量の結果を表2に示す。
セトアルデヒド含有量およびTHF含有量の測定結果並
びにフイルムを66℃下、2時間抽出テストで得られる
抽出物量の結果を表2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】表1において、IAはイソフタル酸、AA
はアジピン酸、SAはセバシン酸、PETはポリエチレ
ンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレー
トを示す。更に、Tgはガラス転移温度、Tmは融点を
示す。またAAはアセトアルデヒド、THFはテトラヒ
ドロフランを示す。なおフイルムのアセトアルデヒド及
びTHF含有量は、フイルムを160℃、20分間熱処
理したときフイルムより外に出てきたアセトアルデヒド
及びTHFの量をガスクロマトグラフにて求めた。
はアジピン酸、SAはセバシン酸、PETはポリエチレ
ンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレー
トを示す。更に、Tgはガラス転移温度、Tmは融点を
示す。またAAはアセトアルデヒド、THFはテトラヒ
ドロフランを示す。なおフイルムのアセトアルデヒド及
びTHF含有量は、フイルムを160℃、20分間熱処
理したときフイルムより外に出てきたアセトアルデヒド
及びTHFの量をガスクロマトグラフにて求めた。
【0058】実施例1〜8、比較例1〜9で得られた計
17種のフイルムを、ポリエステルの融点以上に加熱し
たティンフリースチール板と貼合せた後冷却して被覆鋼
鈑を得た。この被覆鋼鈑についてラミネート性を下記判
定基準により判定した。
17種のフイルムを、ポリエステルの融点以上に加熱し
たティンフリースチール板と貼合せた後冷却して被覆鋼
鈑を得た。この被覆鋼鈑についてラミネート性を下記判
定基準により判定した。
【0059】(1)ラミネート性 (A)気泡、シワの判定基準 ○:気泡、シワが見られない。 △:気泡、シワが長さ10m当り2〜3カ所見られる。 ×:気泡、シワが多数見られる。 (B)熱収縮率の判定基準 ○:収縮率が2%未満。 △:収縮率が2%以上5%未満。 ×:収縮率が5%以上。
【0060】前記ポリエステルフイルムをラミネートし
たティンフリースチール板をダイスとポンチを用いて側
面無継目容器(以下、缶と略す)を成形した。この缶に
ついて以下の観察および試験を行ない、各々下記の基準
により評価した。
たティンフリースチール板をダイスとポンチを用いて側
面無継目容器(以下、缶と略す)を成形した。この缶に
ついて以下の観察および試験を行ない、各々下記の基準
により評価した。
【0061】(2)深絞り加工性―1 ○:フイルムに異常なく加工されたフイルムに白化や破
断が認められない。 △:フイルムの缶上部に白化が認められる。 ×:フイルムの一部にフイルム破断が認められる。
断が認められない。 △:フイルムの缶上部に白化が認められる。 ×:フイルムの一部にフイルム破断が認められる。
【0062】(3)深絞り加工性―2 ○:異常なく加工され、缶内フイルム面の防錆性試験
(1%NaCl水を缶内に入れ、電極を挿入し、缶体を
陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定する。
以下ERV試験と略す)において0.1mA以下を示
す。 ×:フイルムに異常はないが、ERV試験では電流値が
0.1mA以上であり、通電箇所を拡大観察するとフイ
ルムの粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認め
られる。
(1%NaCl水を缶内に入れ、電極を挿入し、缶体を
陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定する。
以下ERV試験と略す)において0.1mA以下を示
す。 ×:フイルムに異常はないが、ERV試験では電流値が
0.1mA以上であり、通電箇所を拡大観察するとフイ
ルムの粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認め
られる。
【0063】(4)接着性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、蒸気滅菌
器で、120℃、90分間レトルト処理を行ない、しか
る後、50℃で3カ月間保存した。得られた缶に対して
クロスカットを入れ、フイルムの接着状態を観察した。 ○:クロスカットを入れても強固に接着して剥離しない
もの。 △:クロスカットにより接着力の低下が若干認められる
もの。 ×:クロスカットを入れるとフイルムが剥離するもの。
器で、120℃、90分間レトルト処理を行ない、しか
る後、50℃で3カ月間保存した。得られた缶に対して
クロスカットを入れ、フイルムの接着状態を観察した。 ○:クロスカットを入れても強固に接着して剥離しない
もの。 △:クロスカットにより接着力の低下が若干認められる
もの。 ×:クロスカットを入れるとフイルムが剥離するもの。
【0064】(5)防錆性 深絞り成形が良好な缶について、5%の酢酸水溶液を満
注し、50℃×7日間保持した。各テストとも、10個
ずつの缶について、金属板の錆発生状況を目視で観察評
価した。 ○:全10個について、錆の発生が認められなかった。 △:1〜5個について、錆の発生が認められた。 ×:6個以上について、錆の発生が認められた。
注し、50℃×7日間保持した。各テストとも、10個
ずつの缶について、金属板の錆発生状況を目視で観察評
価した。 ○:全10個について、錆の発生が認められなかった。 △:1〜5個について、錆の発生が認められた。 ×:6個以上について、錆の発生が認められた。
【0065】(6)耐衝撃性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、10℃に
冷却した後、各テストにつき10個ずつを高さ30cm
から塩化ビニル製樹脂(以下、塩ビと略記する)タイル
床面に落し1週間保持後、缶内のERV試験により評価
を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった、あるい
は落下後既にフイルムのひび割れが認められた。
冷却した後、各テストにつき10個ずつを高さ30cm
から塩化ビニル製樹脂(以下、塩ビと略記する)タイル
床面に落し1週間保持後、缶内のERV試験により評価
を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった、あるい
は落下後既にフイルムのひび割れが認められた。
【0066】(7)耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を210℃×5分間、加熱
保持した後、(6)に記載した耐衝撃性評価を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった、あるい
は210℃×5分間加熱後、既にフイルムのひび割れが
認められた。
保持した後、(6)に記載した耐衝撃性評価を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった、あるい
は210℃×5分間加熱後、既にフイルムのひび割れが
認められた。
【0067】(8)耐レトルト性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、蒸気滅菌
器で、120℃、90分間レトルト処理を行ない、しか
る後、50℃で30日間保存した。得られた缶を各テス
トにつき10個ずつ高さ30cmから塩ビタイル床面に
落した後、缶内のERV試験を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であったか、ある
いは落下後既にフイルムのひび割れが認められた。
器で、120℃、90分間レトルト処理を行ない、しか
る後、50℃で30日間保存した。得られた缶を各テス
トにつき10個ずつ高さ30cmから塩ビタイル床面に
落した後、缶内のERV試験を行った。 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であったか、ある
いは落下後既にフイルムのひび割れが認められた。
【0068】(9)保香性 深絞り成形が良好な缶についてイオン交換水(上水中の
イオンを陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂にて
低減させた後、蒸留して得た)を10本ずつ充填して密
封した。室温にて3カ月間保持した後、開封し、香り・
味の変化を官能検査した結果、 ◎:香り、味の変化はなかった。 ○:香り、味が若干変化しているものが1〜2本あっ
た。 △:香り、味が若干変化しているものが3〜4本あっ
た。 ×:香り、味の変化が5本以上認められた。
イオンを陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂にて
低減させた後、蒸留して得た)を10本ずつ充填して密
封した。室温にて3カ月間保持した後、開封し、香り・
味の変化を官能検査した結果、 ◎:香り、味の変化はなかった。 ○:香り、味が若干変化しているものが1〜2本あっ
た。 △:香り、味が若干変化しているものが3〜4本あっ
た。 ×:香り、味の変化が5本以上認められた。
【0069】以上、9種の評価結果を表3に示す。な
お、表3において『−』は評価しなかったことを示す。
お、表3において『−』は評価しなかったことを示す。
【0070】
【表3】
【0071】表3の結果から明らかなように、本発明の
ポリエステルフイルムを使用した缶では、ラミネート
性、深絞り加工性、耐熱脆化性、耐レトルト性、防錆
性、耐衝撃性が良好であるとともに、保香性に特に優れ
たものであった。
ポリエステルフイルムを使用した缶では、ラミネート
性、深絞り加工性、耐熱脆化性、耐レトルト性、防錆
性、耐衝撃性が良好であるとともに、保香性に特に優れ
たものであった。
【0072】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ成形加工用ポリエ
ステルフイルムは、成形加工性、耐熱性、耐レトルト
性、防錆性、接着性が良好であるとともに、耐衝撃性お
よび保香性が極めて優れている。従って、深絞り加工し
た金属缶、特に飲料缶、食品缶用に好適である。
ステルフイルムは、成形加工性、耐熱性、耐レトルト
性、防錆性、接着性が良好であるとともに、耐衝撃性お
よび保香性が極めて優れている。従って、深絞り加工し
た金属缶、特に飲料缶、食品缶用に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/02 LPD C08L 67/02 LPD
Claims (3)
- 【請求項1】 融点が210〜245℃、ガラス転移温
度が60℃以上の共重合ポリエステル(I)からなるポ
リエステル層(A)と、融点が210〜255℃のエチ
レンテレフタレートを主たる繰返し単位とする共重合ポ
リエステル(II)99〜60重量%と融点が180〜2
23℃のブチレンテレフタレートを主たる繰返し単位と
するポリエステル(III )1〜40重量%とを配合した
ポリエステル組成物からなるポリエステル層(B)とを
積層してなり、フイルムのアセトアルデヒド含有量及び
テトラヒドロフラン(THF)含有量がそれぞれ20p
pm以下であることを特徴とする金属板貼合せ成形加工
用ポリエステルフイルム。 - 【請求項2】 共重合ポリエステル(I)及び共重合ポ
リエステル(II)の少なくとも1つが重縮合触媒として
ゲルマニウム化合物を用いて製造されたものである請求
項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイル
ム。 - 【請求項3】 フイルムをn―ヘプタンで66℃、2時
間抽出処理した時の抽出量が0.5mg/inch2 で
ある請求項1又は2記載の金属板貼合せ成形加工用ポリ
エステルフイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7890795A JPH08276553A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7890795A JPH08276553A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08276553A true JPH08276553A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13674912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7890795A Pending JPH08276553A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08276553A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997045483A1 (fr) * | 1996-05-31 | 1997-12-04 | Kanebo, Limited | Composition de resine polyester, film obtenu a partir de cette composition, film composite polyester, laminat metallique obtenu a partir de ce film et procede permettant de diminuer le contenu d'un polyester en composes de faible poids moleculaire |
JPH11277701A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-12 | Teijin Ltd | 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム |
KR100389295B1 (ko) * | 1998-09-28 | 2003-12-18 | 에스케이씨 주식회사 | 폴리에스테르필름및그제조방법 |
KR100389296B1 (ko) * | 1998-09-30 | 2003-12-18 | 에스케이씨 주식회사 | 공중합폴리에스테르필름및그제조방법 |
KR100601299B1 (ko) * | 2000-01-07 | 2006-07-13 | 주식회사 코오롱 | 금속판 접합용 공압출 폴리에스테르 필름 및 그의 제조방법 |
WO2019009108A1 (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-10 | 東洋鋼鈑株式会社 | 樹脂被覆金属板、その樹脂被覆金属板を加工して成る金属缶 |
EP3406421A4 (en) * | 2016-01-22 | 2019-09-25 | Toyobo Co., Ltd. | BIAXIALLY STRIPPED POLYESTER FILM, LAMINATE AND PACKAGING BAG |
US12122122B2 (en) | 2017-07-05 | 2024-10-22 | Toyo Seikan Co., Ltd. | Resin-coated metallic plate, and metallic can produced by processing said resin- coated metallic plate |
-
1995
- 1995-04-04 JP JP7890795A patent/JPH08276553A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997045483A1 (fr) * | 1996-05-31 | 1997-12-04 | Kanebo, Limited | Composition de resine polyester, film obtenu a partir de cette composition, film composite polyester, laminat metallique obtenu a partir de ce film et procede permettant de diminuer le contenu d'un polyester en composes de faible poids moleculaire |
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WO2019009108A1 (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-10 | 東洋鋼鈑株式会社 | 樹脂被覆金属板、その樹脂被覆金属板を加工して成る金属缶 |
JP2019014118A (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-31 | 東洋鋼鈑株式会社 | 樹脂被覆金属板、その樹脂被覆金属板を加工して成る金属缶 |
US12122122B2 (en) | 2017-07-05 | 2024-10-22 | Toyo Seikan Co., Ltd. | Resin-coated metallic plate, and metallic can produced by processing said resin- coated metallic plate |
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