JPH08268738A - 結晶質高水和活性物およびこれを用いたセメント混和物、コンクリートの硬化を促進する方法 - Google Patents

結晶質高水和活性物およびこれを用いたセメント混和物、コンクリートの硬化を促進する方法

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JPH08268738A
JPH08268738A JP7073405A JP7340595A JPH08268738A JP H08268738 A JPH08268738 A JP H08268738A JP 7073405 A JP7073405 A JP 7073405A JP 7340595 A JP7340595 A JP 7340595A JP H08268738 A JPH08268738 A JP H08268738A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、セメントに所定量を混合すること
によってセメントペースト、モルタル、コンクリートな
どの凝結および硬化を著しく促進させ、しかも短時間で
高い初期強度が安定して得られるようなセメント用混和
材を提供すること、およびそれを用いてコンクリートま
たはモルタルの硬化を促進しようとするものである。 【構成】この発明は、CaOーAl23 ーSO3 系組
成物を焼成して得られるカルシウムサルフォアルミネー
ト(3CaO・3Al23 ・CaSO4 )と3CaO
・Al23 ,CaO・Al23 ,12CaO・7A
23 の等のカルシウムアルミネートのセメント鉱物
からなる結晶質高水和活性物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は結晶質高水和活性物、
この高水和活性物を用いたセメント用速硬材、セメント
用急結材、コンクリートまたはモルタルの硬化を促進す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントに混合してセメントを短時間で
凝結、硬化させる混和材として、水和活性の非常に優れ
たカルシウムアルミネートが従来から使用されている。
また、凝集性のある水和生成物の生成速度を調整するこ
とによりコンクリートやモルタルの初期強度を著しく高
めたり、凝結時間を極端に短くすることも行われてい
る。これによってトンネルの天井部、橋台下の天板に対
するコンクリートやモルタルの吹き付け工法が広く行わ
れれている。
【0003】こうしたセメントの硬化促進剤としては、
これまで非晶質のカルシウムアルミネート(特公昭58
−28222号)、C117 ・CaF2 (特公昭53ー
46848号)、カルシウムサルフォアルミネート(特
公平2−35698号)が知られている。
【0004】近年、工事日数の短縮化によるコスト低減
や緊急の補修工事の必要性が高まっており、こうした中
で時間単位の超速硬性セメントへの要求は極めて高いも
のがある。しかしながら、現在、普通ポルトランドセメ
ントへ混和剤としては必ずしも十分な特性のものが市販
されてなく、これが広く普及していないのが実情であ
る。
【0005】そのため、速硬性セメントとしては、セメ
ントに硬化促進剤を添加する方式より3CaO・SiO
2 、11CaO・7Al23 ・CaF,C2 Sなどを
主要鉱物とし、通称ジェットセメントといわれる超速硬
性セメントが広く使用されている。このセメントは1〜
2時間で硬化し、3時間で100kgf /cm2 を発現する
が、普通ポルトランドセメントと異なって肌色に近いと
ころから建造物を補修した場合に色調が異なり外観を損
ねるといった問題があり、用途が限定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、セメント
に所定量を混合することによってセメントペースト、モ
ルタル、コンクリートなどの凝結および硬化を著しく促
進させ、しかも短時間で高い初期強度が安定して得られ
るようなセメント用混和材を提供すること、およびそれ
を用いてコンクリートまたはモルタルの硬化を促進しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、CaOーA
23 ーSO3 系組成物を焼成して得られるカルシウ
ムサルフォアルミネート(3CaO・3Al23 ・C
aSO4 )と3CaO・Al23 ,CaO・Al2
3 ,12CaO・7Al23 の中の少なくとも1種の
カルシウムアルミネートのセメント鉱物からなる結晶質
高水和活性物(請求項1)、CaOーAl23 ーSO
3 系組成物を焼成して得られるカルシウムサルフォアル
ミネート(3CaO・3Al23 ・CaSO4 )が5
〜50重量%、3CaO・Al23 ,CaO・Al2
3 ,12CaO・7Al23の中の少なくとも1種
のカルシウムアルミネートが95〜50重量%のセメン
ト鉱物からなる結晶質高水和活性物(請求項2)、請求
項1または2のいずれかに記載の高水和活性物100重
量部に、石こうを無水換算で30〜120重量部混合し
たセメント用速硬材(請求項3)、請求項1または2の
いずれかに記載の高水和活性物100重量部に、石こう
を無水換算で30〜120重量部混合し、さらにアルカ
リ金属塩、石灰、アルミニウム化合物および亜硝酸カル
シウムの中の少なくとも1種を混合したセメント用速硬
材(請求項4)、コンクリートまたはモルタルを混練す
るに当たり、セメント100重量部に対し請求項3また
は4のいずれかに記載のセメント用速硬材を5〜100
重量部添加することを特徴とするコンクリートまたはモ
ルタルの硬化を促進する方法(請求項5)、コンクリー
トまたはモルタルを混練するに当たり、セメント100
重量部に対し請求項3または4のいずれかに記載のセメ
ント用速硬材を5〜100重量部、遅延剤をセメントに
対し2重量部以下添加することを特徴とするコンクリー
トまたはモルタルの硬化を促進する方法(請求項6)、
請求項1または2のいずれかに記載の高水和活性物に対
し、炭酸アルカリ、アルミン酸ソーダの中の少なくとも
1種と、石こう、石灰、水酸化アルミニウムの中の少な
くとも1種とを混合したセメント用急結材(請求項7)
およびコンクリートまたはモルタルを混練するに当た
り、請求項7に記載のセメント用急結材をセメント10
0重量部に対し2〜25重量部添加することを特徴とす
るコンクリートまたはモルタルの硬化を促進する方法
(請求項8)である。
【0008】本願の発明者は、従来から水和活性の高い
セメント鉱物について注目して種々検討を重ねてきた
が、たまたま適量のカルシウムアルミネートとカルシウ
ムサルフォアルミネートを一緒に含有する結晶質の焼成
物を製造したところ、これが高い水和活性を示し、しか
もこれをセメント用の混和材として使用した場合に、セ
メントの凝結時間を著しく速めかつ初期強度発現性の高
いことを見出だしこの発明をなすに至ったものである。
【0009】請求項1および2の発明は上記の結晶質高
水和物の発明である。まず、請求項1の発明はCaOー
Al23 ーSO3 系組成物を焼成して得られるカルシ
ウムサルフォアルミネート(3CaO・3Al23
CaSO4 )と3CaO・Al23 ,CaO・Al2
3 ,12CaO・7Al23 の中の少なくとも1種
のカルシウムアルミネートのセメント鉱物からなる。カ
ルシウムサルフォアルミネートとカルシウムアルミネー
トは結晶質のものを使用し、これらを同時に焼成してそ
の化学反応性を高めたものとする。
【0010】既に、特公昭57ー15057号ではC12
7 またはC127 ・CaFとカルシウムサルフォアル
ミネートをセメントに混合したグラウト用セメント組成
物が提案されているが、これは溶融法による無定形非晶
質カルシウムアルミネートを使用するもので、本願発明
とは全く相違するものである。本願発明は、カルシウム
アルミネートが結晶質のものであって、これとカルシウ
ムサルフォアルミネートを加えて一緒に焼成して得るも
のである。
【0011】本発明の結晶質高水和活性物の製造は例え
ば次の通りである。まず、適量のCaO源、Al23
源およびSO3 源となる工業用原料をよく混合する。一
般には、CaO源としては石灰石、生石灰などが、Al
23 源としてはアルミナ、IIアルミ灰などが、またS
3 源としては無水石こうが使用される。
【0012】これらの原料を使用するとFe23 やア
ルカリなどの不純物が微量混入することが考えられる
が、この特許発明の構成鉱物の生成を阻害しない範囲で
あればそれらは差支えない。
【0013】原料調整後は一般のセメント製造用キルン
を用いて焼成される。この場合は非晶質のカルシウムア
ルミネートを生成させるものではないので、溶融ほどの
高温は必要なく1200〜1400℃の範囲で焼成すれ
ばよい。
【0014】この発明の構成鉱物の生成では、まず原料
中のSO3 の量によってカルシウムサルフォアルミネー
トの生成量が規定される。そして残りのCaO、Al2
3により生成するカルシウムアルミネートの鉱物相が
決まる。
【0015】この発明を構成する2つのセメント鉱物の
うち、アルミネートは主に速硬性に寄与し、カルシウム
サルフォアルミネートは強度向上に主に作用する。この
ため、カルシウムアルミネートを多くすると速硬性が高
くなり、またカルシウムサルフォアルミネートが多くな
ると速硬性は若干落ちるが数時間以降の強度が向上す
る。 従って、カルシウムアルミネートとカルシウムサ
ルフォアルミネートの配合比を調整することによって、
速硬性を保持しつつ必要な強度発現性を付与することが
できる。
【0016】両者の生成比はカルシウムサルフォアルミ
ネートが5〜50重量%、カルシウムアルミネートが9
5〜50重量%とする。ジェットセメント並に2〜3時
間の強度発現を期待しようとすると、カルシウムサルフ
ォアルミネートの生成比は10〜30重量%が好まし
い。カルシウムアルミネートが5重量%未満では速硬作
用が十分でなく初期強度発現性が低下し、またこれが5
0重量%を超えると他方の生成成分であるカルシウムサ
ルフォアルミネートの生成比が減少して強度が低下す
る。カルシウムアルミネートの速硬作用とカルシウムサ
ルフォアルミネートの強度向上作用の調整を考慮すると
上記の生成比の範囲が好ましい。
【0017】請求項3のセメント用速硬材は、上記の高
水和活性物100重量部に石こうを無水換算で30〜1
20重量部混合したものである。石こうはエトリンガイ
ドおよびモノサルフェート水和物の生成バランスを図る
ものであり、無水石こう、半水石こう、二水石こうのい
ずれでも使用できるが、水不溶性のII型無水石こうが最
も好ましい。石こうの添加量は、カルシウムアルミネー
トの種類によっても若干変わるが、石こうがこの下限未
満でも或いは上限を超えても強度の低下が大きくなり実
用的でない。
【0018】石こうの添加に加え、さらにアルカリ金属
塩、石灰、アルミニウム化合物および亜硝酸カルシウム
のいずれか1種または2種以上を添加することによっ
て、速硬材としての性能は一層向上する。
【0019】アルカリ金属塩としては、硫酸ソーダ、炭
酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウムなどである。これらは、速硬材とセメントとの合量
100重量部に対して0.5〜3重量部添加することが
好ましい。これが0.5重量部未満では効果なく、また
これが3重量部を超えると長期強度および耐久性が低下
し好ましくない。
【0020】また、石灰は生石灰、消石灰などが使用さ
れ、その添加量は同じく速硬材とセメントとの合量10
0重量部に対して0.5〜5重量部である。添加量が
0.5重量部未満では上記と同様効果なく、また上限を
超えると硬化体の寸法形状の安定性が低下し、強度劣化
やひび割れの要因となるため上記の範囲が好ましい。さ
らに、アルミニウム化合物としては、水酸化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウムなどが使用され、その添加量は上
記と同様な割合で0.5〜3重量部が好ましい。亜硝酸
カルシウムの添加量も上記と同様な割合で0.1〜3重
量部が好ましい。こうして得られた速硬材を添加したセ
メントは時間単位で硬化させることができる。
【0021】請求項5の発明は、コンクリートまたはモ
ルタルを混練するに当たり、セメント100重量部に対
し請求項3または4のいずれかに記載のセメント用速硬
材を5〜100重量部添加してコンクリートまたはモル
タルの硬化を著しく促進するものである。速硬材の添加
量はセメント100重量部に対し5〜100重量部であ
る。速硬材の添加量が5重量部未満であると硬化を促進
する作用が十分でなく、またこれが100重量部を超え
ると凝結が速くなり、可使時間が十分とれなくなる。さ
らに好ましい添加量は30〜80重量部である。ここに
用いるセメントは普通ポルトランドセメント、早強ポル
トランドセメントなどが全て使用される。
【0022】請求項6の発明は、コンクリートまたはモ
ルタルを混練するに当たり、セメント100重量部に対
し請求項3または4のいずれかに記載のセメント用速硬
材を5〜100重量部、遅延剤を2重量部以下添加する
ことを特徴とするものである。遅延剤を併用することに
よって凝結開始時間を延長し、これによって必要とする
可使用時間(ワーカビリティー)を得ることができる。
ここに用いる遅延剤は公知のものが使用され、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸などで、これらの添加
量はセメント100重量部に対して2重量部以下であ
る。これを2重量部を超えて添加すると凝結性が遅くな
り過ぎて好ましくない。
【0023】請求項7は、請求項1または2のいずれか
に記載の高水和活性物に対し、炭酸アルカリ、アルミン
酸ソーダの中の少なくとも1種と、石こう、石灰および
水酸化アルミニウムの中の少なくとも1種を混合したセ
メント用急結材である。
【0024】これらの添加量は、結晶質高水和活性物1
00重量部に対し炭酸アルカリが5〜50重量部、アル
ミン酸ソーダが10〜50重量部、石こうが35重量部
以下、石灰が5〜40重量部、水酸化アルミニウムは2
0重量部以下が好ましい。
【0025】石こうの添加量が35重量部を超えると強
度発現が低下する。石灰の添加量は5重量部未満では十
分な急結性を示さず、また40重量部を超えると強度発
現が低下する。炭酸アルカリは、急結性付与における補
完的役割を果たす副材であり、それらには例えば炭酸リ
チウム、炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどがあげられる。
その添加量は5重量部未満では十分な急結性を示さず、
また50重量部を超えると長期強度および耐久性が低下
する。
【0026】アルミン酸ソーダの添加量が10重量部未
満では十分な急結性を示さず、また50重量部を超える
と、凝結が速すぎてモルタルまたはコンクリートがこわ
ばり、これらを吹き付けた際の性状を悪化させる。ま
た、耐久性も低下する。水酸化アルミニウムの添加量
は、20重量部を超えると強度発現性が低下する。請求
項8の発明は、コンクリートまたはモルタルを混練する
に当たり、上記のセメント用急結材をセメント100重
量部に対し2〜25重量部添加するしてコンクリートま
たはモルタルの硬化を促進する方法である。急結剤の添
加量が2重量部未満であると効果がなく、またこれが2
5重量部を超えると長期強度および耐久性が低下して好
ましくない。
【0027】
【作用】この発明はカルシウムサルフォアルミネート
(3CaO・3Al23 ・CaSO4 )と3CaO・
Al23 ,CaO・Al23 ,12CaO・7Al
23 の等の結晶質カルシウムアルミネートのセメント
鉱物からなる焼成物が水和活性が著しく高いことを利用
し、これに必要な石こうをSO3 とAl23 のモル比
で0.8〜1.6となるように配合し、さらにアルカリ
金属、石灰、アルミニウム化合物、亜硝酸カルシウムな
どを混合したセメント用速硬材とし、またこの速硬材を
用いてコンクリートまたはモルタルの硬化を促進させる
ものである。
【0028】
【実施例】 (実施例1〜9,比較例1〜3)CaO源に生石灰、ア
ルミナ源に純アルミナ(日本軽金属株式会社製)、Na
2 O源に炭酸ソーダ、Fe23 源にベンガラを用い、
これらを電気炉で焼成温度1250〜1350℃で焼成
してカルシウムサルフォアルミネート−カルシウムアル
ミネート系焼成物(CSAーCA系焼成物)の高水和活
性物を得た。この焼成物の鉱物組成と、水和活性度の指
標である溶解熱を表1に示した。比較のために、カルシ
ウムサルフォアルミネートとカルシウムアルミネートを
それぞれ別個に焼成した混合物1〜3を得、これについ
てその溶解熱を求めこれを同時に示した。また、水和活
性度を定量的に示す値としては、1時間後の積算水和熱
量を測定して示した。
【0029】表1に見られるように、焼成物1〜9はい
ずれも高い溶解熱を示すことが分かる。また、比較例は
いずれも溶解熱が低い。特に同一鉱物組成同士を対比し
た場合はその違いが一層明らかである。
【0030】
【表1】
【0031】(実施例10〜21、比較例4〜5)表1
に示す高水和活性物および混合物1,2に,表2に示す
割合で無水石こうを配合してセメント用の速硬材とした
(表2)。比較例として表1の混合物1、2に石こうを
混合したものを用いた。
【0032】
【表2】
【0033】この実施例10〜21および比較例4,5
の速硬材を早強ポルトランドセメントに混合して超速硬
セメントとし、その凝結時間と3時間、6時間、1日、
3日、28日の圧縮強度を、それぞれJIS R 5201-1987
によるセメントの物理試験方法に準拠して測定した。こ
の結果を表3に示した。また、比較例として、表1で用
いた混合物1,2を用いたものの他に、現在市販されて
いるジェットセメントについての比較例6を示した。な
お、実施例と比較例には、遅延剤としてクエン酸を超速
硬セメントに対し0.2重量%添加した。
【0034】
【表3】
【0035】表3に見られるように、実施例の速硬材を
混合したものは、特に3時間および6時間の初期強度が
高い。 (実施例22〜27)表2に示した実施例12の速硬材
に添加剤として硫酸ソーダ、生石灰、水酸化アルミニウ
ムまたは亜硝酸カルシウムを添加し、これを上記の表3
の速硬材の評価と同様に、早強ポルトランドセメントと
混合して表4に示す速硬セメントとした。なお、この場
合も同様に遅延剤としてクエン酸をセメントに対し0.
2重量%添加した。
【0036】
【表4】 表4に示したように早強セメントに速硬材を配合した速
硬セメントの速硬性を調べた。その結果を表5に示し
た。
【0037】
【表5】 (実施例28〜32)表2の実施例12のCSAーCA
系焼成物と石こうの比率が100:80の速硬材を用
い、これを早強セメント100重量部に対し45重量部
配合し、これに表6に示す各種の遅延剤を配合して、そ
の凝結時間の始発および終結、圧縮強度を調べた。その
結果を表6に示した。
【0038】
【表6】 (実施例33〜41、比較例7)表1に示す焼成物およ
び混合物3を用い、これに表7に示す割合で無水石こ
う、生石灰、アルミン酸ソーダ、炭酸ソーダ、水酸化ア
ルミニウムを配合して同表に示す急結材とした。
【0039】
【表7】
【0040】表7の実施例33〜41の急結材を用いて
以下のようにして、水和直後の強度発現性を示すプロク
ター貫入抵抗値を、また1日、3日、28日のJIS モル
タル圧縮強度を測定し急結材の評価を行った。
【0041】口径10cm、高さ15cmの円筒形ポリ容器
に、普通ポルトランドセメント400g および水240
ml(水セメント比0.6)を入れ、直径5cmの羽根付ハ
ンドリングで1000r.p.m.の回転数で1分間混合した。こ
れに28g の上記各急結材を添加して5秒間撹拌しセメ
ントペーストとしたのち静置した。
【0042】これに1/20in2 のプロクター貫入針を
使用し、1インチ貫入したときに抵抗値を急結材を添加
した直後から1分、2分、3分、6分および10分後に
測定した。結果を表8に示した。
【0043】比較例として、表7の比較例7(実施例3
4と同じ組成の混合物)でその評価を行った。さらに、
市販品の急結材であるTーROCK(秩父小野田社の商
品名)を用い比較例8として同様の評価を行った。この
発明によるときは市販品と比較しても十分な性能が期待
できることが分かった。
【0044】
【表8】
【0045】
【効果】以上のように、この発明によれば優れた高水和
活性物が得られ、これに所定量の石こうを添加し、さら
にアルカリ金属塩、石灰、アルミニウム化合物、亜硝酸
カルシウムなどを添加することによって優れたセメント
用速硬材を得ることが出来る。従って、このセメント用
速硬材を所定量セメントに配合することによってジェッ
トセメントのように時間単位で凝結、硬化するセメント
を容易に得ることが出来るようになる。
【0046】また、上記の高水和物に石こう、石灰、炭
酸アルカリ、アルミン酸ソーダ、水酸化アルミニウムな
どを配合することによりセメント用急結材が得られ、こ
れを用いることによってコンクリートまたはモルタルの
硬化を著しく促進させて、一層迅速に工事などを行うこ
とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇智田 俊一郎 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CaOーAl23 ーSO3 系組成物を焼
    成して得られるカルシウムサルフォアルミネート(3C
    aO・3Al23 ・CaSO4 )と3CaO・Al2
    3 ,CaO・Al23 ,12CaO・7Al23
    の中の少なくとも1種のカルシウムアルミネートのセメ
    ント鉱物からなる結晶質高水和活性物。
  2. 【請求項2】CaOーAl23 ーSO3 系組成物を焼
    成して得られるカルシウムサルフォアルミネート(3C
    aO・3Al23 ・CaSO4 )が5〜50重量%、
    3CaO・Al23 ,CaO・Al23 ,12Ca
    O・7Al23 の中の少なくとも1種のカルシウムア
    ルミネートが95〜50重量%のセメント鉱物からなる
    結晶質高水和活性物。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載の高水
    和活性物100重量部に、石こうを無水換算で30〜1
    20重量部混合したセメント用速硬材。
  4. 【請求項4】請求項1または2のいずれかに記載の高水
    和活性物100重量部に、石こうを無水換算で30〜1
    20重量部混合し、さらにアルカリ金属塩、石灰、アル
    ミニウム化合物および亜硝酸カルシウムの中の少なくと
    も1種を混合したセメント用速硬材。
  5. 【請求項5】コンクリートまたはモルタルを混練するに
    当たり、セメント100重量部に対し請求項3または4
    のいずれかに記載のセメント用速硬材を5〜100重量
    部添加することを特徴とするコンクリートまたはモルタ
    ルの硬化を促進する方法。
  6. 【請求項6】コンクリートまたはモルタルを混練するに
    当たり、セメント100重量部に対し請求項3または4
    のいずれかに記載のセメント用速硬材を5〜100重量
    部、遅延剤をセメントに対し2重量部以下添加すること
    を特徴とするコンクリートまたはモルタルの硬化を促進
    する方法。
  7. 【請求項7】請求項1または2のいずれかに記載の高水
    和活性物に対し、炭酸アルカリ、アルミン酸ソーダの中
    の少なくとも1種と、石こう、石灰および水酸化アルミ
    ニウムの中の少なくとも1種とを混合したセメント用急
    結材。
  8. 【請求項8】コンクリートまたはモルタルを混練するに
    当たり、請求項7に記載のセメント用急結材をセメント
    100重量部に対し2〜25重量部添加することを特徴
    とするコンクリートまたはモルタルの硬化を促進する方
    法。
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