JPH066499B2 - セメント用急結剤 - Google Patents
セメント用急結剤Info
- Publication number
- JPH066499B2 JPH066499B2 JP17280489A JP17280489A JPH066499B2 JP H066499 B2 JPH066499 B2 JP H066499B2 JP 17280489 A JP17280489 A JP 17280489A JP 17280489 A JP17280489 A JP 17280489A JP H066499 B2 JPH066499 B2 JP H066499B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- quick
- cement
- setting
- aluminate
- alkali metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、セメント用急結剤に関する。
なお、本明細書において、“%”とあるのは、全て”重
量%”を意味する。
量%”を意味する。
また、本明細書において、「ポゾラン物質」とは、微粉
末状のシリカ質混和材であって、それ自体は、水硬性を
有しないが、ポルトランドセメントの水和の際に生成さ
れるCa(OH)2と水の存在下に反応して、不溶性の
化合物(カルシウムシリケート水和物)を生成して硬化
するものをいう。
末状のシリカ質混和材であって、それ自体は、水硬性を
有しないが、ポルトランドセメントの水和の際に生成さ
れるCa(OH)2と水の存在下に反応して、不溶性の
化合物(カルシウムシリケート水和物)を生成して硬化
するものをいう。
更に、「潜在水硬性物質」とは、そのままでは水硬性を
示さないが、水酸化カルシウム、アルカリ塩類などの刺
激剤が共存する場合には、水硬性を発揮して硬化する性
質(潜在水硬性)を備えた物質をいう。
示さないが、水酸化カルシウム、アルカリ塩類などの刺
激剤が共存する場合には、水硬性を発揮して硬化する性
質(潜在水硬性)を備えた物質をいう。
従来技術とその問題点 従来、吹付け工法において使用されているセメント用急
結剤は、常温では、空練りおよび練り置き時間の影響を
あまり受けず、セメントペースト、モルタル、コンクリ
ートなどのセメント系材料の凝結および効果を著しく促
進させる。しかしながら、10℃以下の低温では、空練
りおよび練り置き時間の影響を受けて、その急結性は、
著しく低下する。
結剤は、常温では、空練りおよび練り置き時間の影響を
あまり受けず、セメントペースト、モルタル、コンクリ
ートなどのセメント系材料の凝結および効果を著しく促
進させる。しかしながら、10℃以下の低温では、空練
りおよび練り置き時間の影響を受けて、その急結性は、
著しく低下する。
その結果、10℃以下の低温では、セメント用急結剤を
含む上記のセメント系材料の凝結および硬化速度が吹付
け速度よりも遅くなり、吹付け物が自重が剥落するとい
う問題点を生ずる。
含む上記のセメント系材料の凝結および硬化速度が吹付
け速度よりも遅くなり、吹付け物が自重が剥落するとい
う問題点を生ずる。
また、公知のセメント用急結剤においては、これを含む
セメント系材料の長期強度の発現が不十分であるため、
配合強度を高めに設定しなければならないという欠点も
ある。
セメント系材料の長期強度の発現が不十分であるため、
配合強度を高めに設定しなければならないという欠点も
ある。
従って、低温においても、空練りおよび練り置き時間の
影響を難く、セメント系材料の凝結および硬化を急速に
進行させ、且つ長期強度の発現性に優れた新たな組成の
セメント用急結剤の実現が切望されている。
影響を難く、セメント系材料の凝結および硬化を急速に
進行させ、且つ長期強度の発現性に優れた新たな組成の
セメント用急結剤の実現が切望されている。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記の従来技術の問題に鑑み研究を重ねた
結果、ポラゾン物質等とアルカノールアミンとを含む特
定組成の配合を採用する場合には、従来のセメント用急
結剤が有する急結能力に加え、さらに10℃以下の低温
での急結性及び優れた長期強度発現を達成できることを
見出し、本発明を完成した。
結果、ポラゾン物質等とアルカノールアミンとを含む特
定組成の配合を採用する場合には、従来のセメント用急
結剤が有する急結能力に加え、さらに10℃以下の低温
での急結性及び優れた長期強度発現を達成できることを
見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記に示す組成のセメント用急結剤を
提供するものである: (a)アルカリ金属アルミン酸塩15〜35% (b)アルカリ金属炭酸塩10〜30% (c)アルミン酸カルシウム20〜50% (d)硫酸アルミニウム5〜15% (e)ポゾラン物質または潜在水硬性を有する物質5
〜35% および (f)アルカノールアミン1〜4% からなることを特徴とするセメント用急結剤。
提供するものである: (a)アルカリ金属アルミン酸塩15〜35% (b)アルカリ金属炭酸塩10〜30% (c)アルミン酸カルシウム20〜50% (d)硫酸アルミニウム5〜15% (e)ポゾラン物質または潜在水硬性を有する物質5
〜35% および (f)アルカノールアミン1〜4% からなることを特徴とするセメント用急結剤。
15%を超えない範囲でアルミン酸カルシウムの一部
を生石灰および/または消石灰により代替した上記項
に記載のセメント用急結剤。
を生石灰および/または消石灰により代替した上記項
に記載のセメント用急結剤。
以下に本発明組成物で使用する各成分の具体例、その量
的範囲とそれにより奏される効果との関係などについて
説明する。但し、組成物における各成分は、通常相乗的
な作用により硬化を発揮するものであるから、個々の規
定理由は、一応の目安を示すものとして理解すべきであ
る。従って、以下においては、必要に応じ、複数の成分
相互の量的関係と硬化をも併せて示すものとする。
的範囲とそれにより奏される効果との関係などについて
説明する。但し、組成物における各成分は、通常相乗的
な作用により硬化を発揮するものであるから、個々の規
定理由は、一応の目安を示すものとして理解すべきであ
る。従って、以下においては、必要に応じ、複数の成分
相互の量的関係と硬化をも併せて示すものとする。
(a)アルカリ金属アルミン酸塩 アルカリ金属アルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリ
ウム、アルミン酸カリウムなどが使用される。特に低温
での凝結性改善のためには、Na2OとAl2O3との
合計量が90%以上であって、Na2O:Al2O3=
1:1〜1.5(モル比)程度であるアルミン酸ナトリ
ウムを使用することが好ましい。
ウム、アルミン酸カリウムなどが使用される。特に低温
での凝結性改善のためには、Na2OとAl2O3との
合計量が90%以上であって、Na2O:Al2O3=
1:1〜1.5(モル比)程度であるアルミン酸ナトリ
ウムを使用することが好ましい。
本発明急結剤中に占めるアルカリ金属アルミン酸塩の割
合は、通常15〜35%とし、より好ましくは20〜2
5%とする。この量が35%を上回る場合には、急結性
がかえって低下するのみならず、セメント系材料の硬化
後の強度発現が不十分となる。一方、この量が15%未
満である場合には、急結性が十分に改善されない。
合は、通常15〜35%とし、より好ましくは20〜2
5%とする。この量が35%を上回る場合には、急結性
がかえって低下するのみならず、セメント系材料の硬化
後の強度発現が不十分となる。一方、この量が15%未
満である場合には、急結性が十分に改善されない。
(b)アルカリ金属炭酸塩 アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸リチウムなどが使用される。
リウム、炭酸リチウムなどが使用される。
急結剤中に占めるアルカリ金属炭酸塩の割合は、通常1
0〜30%とし、より好ましくは12〜20%とする。
この量が30%を上回る場合には、セメント系材料の硬
化後の硬化後の長期の強度発現が不十分となるのに対
し、10%未満の場合には、セメント系材料の硬化後の
初期の強度発現が悪くなる。
0〜30%とし、より好ましくは12〜20%とする。
この量が30%を上回る場合には、セメント系材料の硬
化後の硬化後の長期の強度発現が不十分となるのに対
し、10%未満の場合には、セメント系材料の硬化後の
初期の強度発現が悪くなる。
なお、(a)アルカリ金属アルミン酸塩と(b)アルカ
リ金属炭酸塩との割合は、両者の合計量を基準として、
前者30〜70%:後者70〜30%とすることが好ま
しい。アルカリ金属アルミン酸塩の相対的量が多くなり
過ぎる場合には、急結性は改善されるものの、セメント
系材料の強度発現が十分でなくなる傾向が認められる。
一方、アルカリ金属炭酸塩の相対的量が多くなり過ぎる
場合には、セメント系材料の初期強度発現は改善される
が、長期強度発現が不良となる傾向が認められる。
リ金属炭酸塩との割合は、両者の合計量を基準として、
前者30〜70%:後者70〜30%とすることが好ま
しい。アルカリ金属アルミン酸塩の相対的量が多くなり
過ぎる場合には、急結性は改善されるものの、セメント
系材料の強度発現が十分でなくなる傾向が認められる。
一方、アルカリ金属炭酸塩の相対的量が多くなり過ぎる
場合には、セメント系材料の初期強度発現は改善される
が、長期強度発現が不良となる傾向が認められる。
(c)アルミン酸カルシウム アルミン酸カルシウムとしては、3CaO・Al2O3
および12CaO・7Al2O3ならびにこれらの混合
物を使用することができる。急結性の観点からは、3C
aO・Al2O3がより好ましい。アルミン酸カルシウ
ムは、通常石灰石などの石灰質原料とボーキサイトなど
のアルミナ質原料とを紛体として所定の割合で混合し、 1300〜1400℃程度で焼成することにより、製造
されている。この様な焼成物は、少量の3CaO・Si
O2、2CaO・SiO2などの鉱物を不純物として含
有しているが、本発明では、この様な少量の不純物を含
んだ状態でも使用可能である。この焼成物は、ブレーン
比表面積2500cm2/g以上となるように粉砕して使
用することが好ましい。
および12CaO・7Al2O3ならびにこれらの混合
物を使用することができる。急結性の観点からは、3C
aO・Al2O3がより好ましい。アルミン酸カルシウ
ムは、通常石灰石などの石灰質原料とボーキサイトなど
のアルミナ質原料とを紛体として所定の割合で混合し、 1300〜1400℃程度で焼成することにより、製造
されている。この様な焼成物は、少量の3CaO・Si
O2、2CaO・SiO2などの鉱物を不純物として含
有しているが、本発明では、この様な少量の不純物を含
んだ状態でも使用可能である。この焼成物は、ブレーン
比表面積2500cm2/g以上となるように粉砕して使
用することが好ましい。
急結剤中に占めるアルミン酸カルシウムの割合は、通常
20〜50%とし、より好ましくは25〜40%とす
る。この量が50%を上回る場合には、他成分の量が相
対的に減少するので、セメント系材料の初期強度の発現
が不良となる。一方、アルミン酸カルシウムの割合が2
0%未満である場合には、急結性が低下する。
20〜50%とし、より好ましくは25〜40%とす
る。この量が50%を上回る場合には、他成分の量が相
対的に減少するので、セメント系材料の初期強度の発現
が不良となる。一方、アルミン酸カルシウムの割合が2
0%未満である場合には、急結性が低下する。
(d)硫酸アルミニム 硫酸アルミニウムは、セメント系材料中でアルミニウム
イオンを供給する。該アルミニウムイオンは、生石灰、
アルミン酸カルシウムなどに由来するカルシウムイオン
と反応してアルミン酸カルシウム水和物を生成し、これ
は直ちに硫酸イオンと反応してアルミン酸硫酸カルシウ
ム水和物を生成して、セメント系材料の初期強度に寄与
する。
イオンを供給する。該アルミニウムイオンは、生石灰、
アルミン酸カルシウムなどに由来するカルシウムイオン
と反応してアルミン酸カルシウム水和物を生成し、これ
は直ちに硫酸イオンと反応してアルミン酸硫酸カルシウ
ム水和物を生成して、セメント系材料の初期強度に寄与
する。
本発明急結剤中に占める硫酸アルミニウムの割合は、通
常5〜15%とし、より好ましくは7〜12%とする。
この量が、5%未満の場合には、セメント系材料の初期
強度の改善硬化があまり発揮されないのに対し、15%
を上回る場合には、急結性が低下する。
常5〜15%とし、より好ましくは7〜12%とする。
この量が、5%未満の場合には、セメント系材料の初期
強度の改善硬化があまり発揮されないのに対し、15%
を上回る場合には、急結性が低下する。
(a)ポゾラン物質または潜在水硬性を有する物質 ポゾラン物質または潜在水硬性を有する物質としては、
フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカフューム、珪
藻土、珪酸質白土、珪石粉末、シラス土などが挙げられ
る。
フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シリカフューム、珪
藻土、珪酸質白土、珪石粉末、シラス土などが挙げられ
る。
急結剤中に占めるポゾラン物質または潜在水硬性を有す
る物質の割合は、通常5〜35%とし、より好ましくは
10〜30%とする。この量が、5%未満の場合には、
セメント系材料の長期強度の改善硬化があまり認められ
ないのに対し、35%を上回る場合には、他成分の量が
相対的に減少するので、急結性が低下する。
る物質の割合は、通常5〜35%とし、より好ましくは
10〜30%とする。この量が、5%未満の場合には、
セメント系材料の長期強度の改善硬化があまり認められ
ないのに対し、35%を上回る場合には、他成分の量が
相対的に減少するので、急結性が低下する。
なお、通常の混合セメントにおけるポゾラン物質または
潜在水硬性を有する物質の割合は、5%以上であり、そ
れ以下の量では、その反応があまり活発でないため、添
加によるセメント系材料の長期強度の増進は、あまり期
待できない。しかるに、本発明急結剤においては、活性
なアルカリであるアルミン酸アルカリ、炭酸アルカリな
どが含まれているので、反応が活発に行われ、5%以下
の少量の添加によっても、長期強度の改善が認められ
る。
潜在水硬性を有する物質の割合は、5%以上であり、そ
れ以下の量では、その反応があまり活発でないため、添
加によるセメント系材料の長期強度の増進は、あまり期
待できない。しかるに、本発明急結剤においては、活性
なアルカリであるアルミン酸アルカリ、炭酸アルカリな
どが含まれているので、反応が活発に行われ、5%以下
の少量の添加によっても、長期強度の改善が認められ
る。
(f)アルカノールアミン セメントは、水との混練直後から水和活性の高いC3A
の表面にエトリンガイトの被膜が形成され、急結性が抑
制される。従って、混練後放置されたコンクリートなど
では、この被膜が十分に形成されて、急結剤の作用が抑
制されて凝結が遅くなる。
の表面にエトリンガイトの被膜が形成され、急結性が抑
制される。従って、混練後放置されたコンクリートなど
では、この被膜が十分に形成されて、急結剤の作用が抑
制されて凝結が遅くなる。
しかしながら、アルカノールアミンを添加しておくと、
水和生成物が溶解されて、被膜が崩壊し、C3Aの水和
が促進されることにより、コンクリートなどの練り置き
に影響されること無く、急結性が発揮される。
水和生成物が溶解されて、被膜が崩壊し、C3Aの水和
が促進されることにより、コンクリートなどの練り置き
に影響されること無く、急結性が発揮される。
本発明で使用するアルカノールアミンとしては、特に限
定されず、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパ
ノールアミン、モノ−s−ブタノールアミン、ジ−s−
ブタノールアミン、トリ−s−ブタノールアミンなどが
具体的に挙げられる。
定されず、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパ
ノールアミン、モノ−s−ブタノールアミン、ジ−s−
ブタノールアミン、トリ−s−ブタノールアミンなどが
具体的に挙げられる。
本発明急結剤中のアルカノールアミンの割合は、通常1
〜4%とし、より好ましくは1.5〜3.5%とする。
この量が、1%未満の場合には、セメント系材料の凝結
促進効果があまり明確に発揮されない。一方、アルカノ
ールアミンの量が、4%を上回る場合には、セメント系
材料の初期強度の発現が不良となる。
〜4%とし、より好ましくは1.5〜3.5%とする。
この量が、1%未満の場合には、セメント系材料の凝結
促進効果があまり明確に発揮されない。一方、アルカノ
ールアミンの量が、4%を上回る場合には、セメント系
材料の初期強度の発現が不良となる。
(g)生石灰および/または消石灰 本発明急結剤においては、アルミン酸カルシウムの一部
(急結剤組成物重量の15%まで)を生石灰および/ま
たは消石灰により代替することができる。
(急結剤組成物重量の15%まで)を生石灰および/ま
たは消石灰により代替することができる。
すなわち、生石灰および/または消石灰は、セメント系
材料中で水と接してカルシウムイオンを形成し、これ
が、アルカリ金属アルミン酸塩などと反応してアルミン
酸カルシウム水和物を生成し、セメント系材料を急速に
凝結させる。生石灰および/または消石灰は、セメント
系材料の強度発現の点では、アルミン酸カルシウムに若
干劣るものの、アルミン酸カルシウムよりも安価である
ことから、本発明において使用することが有利である。
特に、生石灰、低温でも水と急速に反応し、発熱しつ
つ、初期の水和反応に必要な量のカルシウムイオンを供
給するので、本発明セメント用急結剤組成物を低温で使
用する場合には、よる好ましい。
材料中で水と接してカルシウムイオンを形成し、これ
が、アルカリ金属アルミン酸塩などと反応してアルミン
酸カルシウム水和物を生成し、セメント系材料を急速に
凝結させる。生石灰および/または消石灰は、セメント
系材料の強度発現の点では、アルミン酸カルシウムに若
干劣るものの、アルミン酸カルシウムよりも安価である
ことから、本発明において使用することが有利である。
特に、生石灰、低温でも水と急速に反応し、発熱しつ
つ、初期の水和反応に必要な量のカルシウムイオンを供
給するので、本発明セメント用急結剤組成物を低温で使
用する場合には、よる好ましい。
生石灰および/または消石灰の配合量が、組成物の15
%を超える場合には、セメント系材料の硬化後の強度発
現が不十分となる。生石灰および/または消石灰を配合
する場合には、その量は、組成物重量の3〜15%とす
ることがより好ましい。
%を超える場合には、セメント系材料の硬化後の強度発
現が不十分となる。生石灰および/または消石灰を配合
する場合には、その量は、組成物重量の3〜15%とす
ることがより好ましい。
発明の効果 本発明セメント用急結剤によれば、下記の様な効果が達
成される。
成される。
(1)本発明セメント用急結剤を含むセメント系材料
は、低温(10℃以下)において空練り或いは練り置き
の影響を受け難く、セメント系材料の凝結および硬化を
急速に促進される。
は、低温(10℃以下)において空練り或いは練り置き
の影響を受け難く、セメント系材料の凝結および硬化を
急速に促進される。
(2)本発明セメント用急結剤を含むセメント系材料の
長期強度の発現が良好である。
長期強度の発現が良好である。
実 施 例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とする
ところをより一層明確にする。
ところをより一層明確にする。
実施例1〜23及び比較例1〜20 普通ポルトランドセメント1500g、川砂4500g
および水750gを所定温度で練り混ぜ、30分間練り
置いた後、下記第1表乃至第5表に示す組成の急結剤9
0gを添加し、練り混ぜた。
および水750gを所定温度で練り混ぜ、30分間練り
置いた後、下記第1表乃至第5表に示す組成の急結剤9
0gを添加し、練り混ぜた。
得られたモルタルを使用して、直ちにプロクター貫入抵
抗試験方法(JIS A 6204)に準じた凝結試験
を行った。
抗試験方法(JIS A 6204)に準じた凝結試験
を行った。
凝結の始発は、貫入抵抗値が35kgf/cm2となるに要し
た時間とした。また、終結は、1時間内に終了しなかっ
たので、所要時間に代えて1時間後における貫入抵抗値
を示した。
た時間とした。また、終結は、1時間内に終了しなかっ
たので、所要時間に代えて1時間後における貫入抵抗値
を示した。
第1表及び第2表から明らかなように、凝結温度が5
℃、10℃、20℃と高くなるに従い、実施例と比較例
との始発時間の差が縮まっていることがわかる。即ち、
本発明急結剤が特に10℃以下の低温で優れた急結性を
発揮していることがわかる。
℃、10℃、20℃と高くなるに従い、実施例と比較例
との始発時間の差が縮まっていることがわかる。即ち、
本発明急結剤が特に10℃以下の低温で優れた急結性を
発揮していることがわかる。
第3表から明らかなように、フライアッシュの代わりに
高炉スラグ粉を用いても優れた急結性を発揮することが
わかる。また、第4表及び第5表から明らかなようにア
ルカノールアミンとしてトリエタノールアミンの代わり
にモノイソプロパノールアミン又はモノ−s−ブタノー
ルアミンを用いても、同様に優れた急結性を発揮するこ
とがわかる。
高炉スラグ粉を用いても優れた急結性を発揮することが
わかる。また、第4表及び第5表から明らかなようにア
ルカノールアミンとしてトリエタノールアミンの代わり
にモノイソプロパノールアミン又はモノ−s−ブタノー
ルアミンを用いても、同様に優れた急結性を発揮するこ
とがわかる。
実施例24〜43及び比較例12〜22 普通ポルトランドセルセメント798g、川砂1876
g、粉石1606gおよび水399gを所定温度で練り
混ぜ、30分間練り置いた後、下記第6表乃至第10表
に示す組成の急結剤39.9gを添加し、練り混ぜた。
g、粉石1606gおよび水399gを所定温度で練り
混ぜ、30分間練り置いた後、下記第6表乃至第10表
に示す組成の急結剤39.9gを添加し、練り混ぜた。
得られたコンクリートを直径5cm×長さ10cmの円柱型
枠に詰めて、振動締固めを行って、試験片を得た。
枠に詰めて、振動締固めを行って、試験片を得た。
試験片は、材令1日まで湿空養生とし、以後は、所定材
令まで水中養生した。圧縮強度は、それぞれ材令1日、
7日および28日で測定した。
令まで水中養生した。圧縮強度は、それぞれ材令1日、
7日および28日で測定した。
結果を第6表乃至第10表に示す。
なお、20℃という試験温度は、貫通していないトンネ
ルの内部温度にはほぼ相当するものである。
ルの内部温度にはほぼ相当するものである。
第6表及び第7表から明らかなように、実施例No24
〜34は特に10℃以下の低温での長期強度の発現に優
れていることがわかる。
〜34は特に10℃以下の低温での長期強度の発現に優
れていることがわかる。
第8表から明らかなように、フライアッシュの代わりに
高炉スラグ粉を用いて優れた長期強度を発揮することが
わかる。また、第9表及び第10表から明らかなように
アルカノールアミンとしてトリエタノールアミンの代わ
りにモノイソプロパノールアミン又はモノ−s−ブタノ
ールアミンを用いても、同様に優れた長期強度を発揮す
ることがわかる。
高炉スラグ粉を用いて優れた長期強度を発揮することが
わかる。また、第9表及び第10表から明らかなように
アルカノールアミンとしてトリエタノールアミンの代わ
りにモノイソプロパノールアミン又はモノ−s−ブタノ
ールアミンを用いても、同様に優れた長期強度を発揮す
ることがわかる。
比較例23〜32 第11表に示す組成の急結材を用いて実施例1と同様に
してモルタルを作製した。得られたモルタルについて、
凝結試験と圧縮強度試験を実施例1及び15と同様にし
て行なった。その結果を第12表に示す。
してモルタルを作製した。得られたモルタルについて、
凝結試験と圧縮強度試験を実施例1及び15と同様にし
て行なった。その結果を第12表に示す。
第12表からも明らかなように、(a)No23、24、
26、27、28及び29はフライアッシュが含まれて
いないために長期強度に劣り、 (c)No25は硫酸アルミニウムが過剰であるために急
結性に劣り、(d)No30は炭酸ナトリウムが少ないた
めに20℃での初期強度に劣り、 (e)No31はアルミン酸カルシウムが少ないために急
結性に劣り、(f)No32はトリエタノールアミンが過
剰であるために20℃での初期強度に劣ることわかる。
26、27、28及び29はフライアッシュが含まれて
いないために長期強度に劣り、 (c)No25は硫酸アルミニウムが過剰であるために急
結性に劣り、(d)No30は炭酸ナトリウムが少ないた
めに20℃での初期強度に劣り、 (e)No31はアルミン酸カルシウムが少ないために急
結性に劣り、(f)No32はトリエタノールアミンが過
剰であるために20℃での初期強度に劣ることわかる。
これに対し、本発明品である実施例No1〜34は、1
0℃以下の室温での急結性及び長期強度において優れた
特性を発揮することがわかる。
0℃以下の室温での急結性及び長期強度において優れた
特性を発揮することがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24/12 A
Claims (2)
- 【請求項1】(a)アルカリ金属アルミン酸塩15〜3
5% (b)アルカリ金属炭酸塩10〜30% (c)アルミン酸カルシウム20〜50% (d)硫酸アルミニウム5〜15% (e)ポゾラン物質または潜在水硬性を有する物質5〜
35% および (f)アルカノールアミン1〜4% からなることを特徴とするセメント用急結剤。 - 【請求項2】15%を超えない範囲でアルミン酸カルシ
ウムの一部を生石灰および/または消石灰により代替し
た請求項に記載のセメント用急結剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17280489A JPH066499B2 (ja) | 1989-07-04 | 1989-07-04 | セメント用急結剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17280489A JPH066499B2 (ja) | 1989-07-04 | 1989-07-04 | セメント用急結剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0337145A JPH0337145A (ja) | 1991-02-18 |
JPH066499B2 true JPH066499B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=15948681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17280489A Expired - Fee Related JPH066499B2 (ja) | 1989-07-04 | 1989-07-04 | セメント用急結剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066499B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2013657C (en) * | 1989-04-04 | 1996-12-03 | Shinichi Akitaya | Flame retardant polypropylene resin composition |
CH686513A5 (de) * | 1993-12-06 | 1996-04-15 | Sika Ag | Verfahren zur Beschleunigung des Abbindens und Erhaertens eines Bindemitteln und Abbinde-und Erhaertungsbeschleuniger. |
GB9416114D0 (en) * | 1994-08-10 | 1994-09-28 | Sandoz Ltd | Improvements in or relating to organic compounds |
JP3673577B2 (ja) * | 1995-11-20 | 2005-07-20 | 太平洋セメント株式会社 | セメント混合材並びに該セメント混合材を添加したセメント及びコンクリート |
AU723970B2 (en) * | 1996-06-14 | 2000-09-07 | Construction Research & Technology Gmbh | Concrete spraying additives |
JPH10259047A (ja) * | 1997-03-17 | 1998-09-29 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 急結剤、セメント組成物、吹付材料、及びそれを用いた吹付工法 |
JP4059604B2 (ja) * | 1999-02-19 | 2008-03-12 | 電気化学工業株式会社 | 急結剤スラリー、吹付材料及びそれを用いた吹付工法 |
JP2000281413A (ja) * | 1999-04-01 | 2000-10-10 | Denki Kagaku Kogyo Kk | セメント混和材及びセメント組成物 |
KR100447834B1 (ko) * | 2000-08-10 | 2004-09-08 | 덴끼 가가꾸 고교 가부시키가이샤 | 촉진제, 분무재 및 그를 이용한 분무 방법 |
KR100472191B1 (ko) * | 2002-05-07 | 2005-03-08 | 주식회사 티아이엔지니어링건축사사무소 | 콘크리트 급결제 |
CN105256709B (zh) * | 2015-10-28 | 2017-05-03 | 上海罗洋新材料科技有限公司 | 由超高性能水泥基复合材料浇筑的超高性能水泥基π形梁 |
CN106348632A (zh) * | 2016-08-30 | 2017-01-25 | 卓达新材料科技集团威海股份有限公司 | 一种3d打印房屋料浆用复合早强剂 |
CN114716172A (zh) * | 2022-03-04 | 2022-07-08 | 同济大学 | 一种与含碱量低的水泥适应性好的速凝剂及其使用方法 |
-
1989
- 1989-07-04 JP JP17280489A patent/JPH066499B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0337145A (ja) | 1991-02-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08268738A (ja) | 結晶質高水和活性物およびこれを用いたセメント混和物、コンクリートの硬化を促進する方法 | |
JPH066499B2 (ja) | セメント用急結剤 | |
JPH1179818A (ja) | セメント混和材、セメント組成物、吹付材料、及びそれを用いた吹付工法 | |
JP5229952B2 (ja) | 速硬混和材 | |
JPH0891896A (ja) | 高水和活性物質、セメント用急結材及びコンクリートまたはモルタルの凝結、硬化を促進する方法 | |
JPH0553742B2 (ja) | ||
JP3096470B2 (ja) | 急硬性aeコンクリート組成物 | |
JPH059049A (ja) | セメント混和材及びセメント組成物 | |
JP2716758B2 (ja) | セメント混和材 | |
JP4878752B2 (ja) | 急硬材及び急硬性セメント組成物 | |
JPH10218646A (ja) | 急結材 | |
JPS6219796B2 (ja) | ||
JP3729317B2 (ja) | 急硬性セメントコンクリート及び急結性セメントコンクリート | |
JPH11130500A (ja) | 吹付材用急結補助材 | |
JP2005350348A (ja) | 急硬性セメントコンクリート及び急結性セメントコンクリート | |
JPH10330140A (ja) | セメント用急結材 | |
JPH0235699B2 (ja) | ||
JPH11130499A (ja) | 吹付材用セメント組成物とその吹付施工方法 | |
GB2188923A (en) | High alumina cement composition | |
JP7074527B2 (ja) | セメント複合材 | |
JPH08253354A (ja) | 結晶質高水和活性物、セメント用急結材、及びコンクリート又はモルタルの凝結・硬化促進方法 | |
JP3539760B2 (ja) | セメント硬化促進剤 | |
JPH02302352A (ja) | 速硬型セルフレベリング性床材用組成物 | |
JPH0526744B2 (ja) | ||
JPH1143360A (ja) | 急硬性促進材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |