JPH08267642A - 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 - Google Patents
蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法Info
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- JPH08267642A JPH08267642A JP7297495A JP7297495A JPH08267642A JP H08267642 A JPH08267642 A JP H08267642A JP 7297495 A JP7297495 A JP 7297495A JP 7297495 A JP7297495 A JP 7297495A JP H08267642 A JPH08267642 A JP H08267642A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】プラスチックフィルム表面に金属のアンカー蒸
着層、および膜厚が300〜800オングストローム
で、グレインサイズが100〜1000オングストロー
ムである金属または金属酸化物を形成した蒸着プラスチ
ックフィルム。 【効果】蒸着層の脱落が改善され、ガスバリヤー性およ
びラミネート強度の必要な食品包装用蒸着フィルムに特
に有効である。
着層、および膜厚が300〜800オングストローム
で、グレインサイズが100〜1000オングストロー
ムである金属または金属酸化物を形成した蒸着プラスチ
ックフィルム。 【効果】蒸着層の脱落が改善され、ガスバリヤー性およ
びラミネート強度の必要な食品包装用蒸着フィルムに特
に有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックフィルムの
少なくとも片面に金属からなるアンカー蒸着層を設け、
更に該アンカー蒸着層上に特定の蒸着層を形成させたこ
とによるガスバリアー性及び耐水密着性を向上させたこ
とを特徴とする蒸着フィルムに関するものである。
少なくとも片面に金属からなるアンカー蒸着層を設け、
更に該アンカー蒸着層上に特定の蒸着層を形成させたこ
とによるガスバリアー性及び耐水密着性を向上させたこ
とを特徴とする蒸着フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム上に金属、金属酸
化物、酸化珪素などを真空中で各種方法で蒸着したいわ
ゆる蒸着フィルムは、包装用として広く使用されてい
る。しかし、プラスチックフィルム上に蒸着させただけ
ではガスバリヤー性が不十分であるのでボイル・レトル
ト用途において、フィルム上にあらかじめ樹脂コート層
を設け、その上に金属等を蒸着することによって耐水密
着性を改善する方法が知られている。しかし、この方法
では、熱水により樹脂コート層が動くため得られる蒸着
フィルムは白化あるいは干渉膜が生じるという欠点を有
するとともに、ボイル・レトルト処理後、ガスバリヤー
性及びラミネート強度が不十分であった。また、プラス
チックフィルム上に金属あるいは金属酸化物を形成する
直前、同時、あるいは薄膜形成直後にプラスチックフィ
ルム上にイオンビームを照射することによってプラスチ
ックフィルムと蒸着薄膜との密着性を高めることは特公
平2−250953により知られている。またプラスチ
ックフィルム等の表面に放電処理を施し、これにより表
面を粗面化して金属等との密着性を高めることが特公平
1−294875により知られている。しかし、これら
の方法によるも、ボイル・レトルト処理後のガスバリヤ
ー性及びラミネート強度は不充分である。
化物、酸化珪素などを真空中で各種方法で蒸着したいわ
ゆる蒸着フィルムは、包装用として広く使用されてい
る。しかし、プラスチックフィルム上に蒸着させただけ
ではガスバリヤー性が不十分であるのでボイル・レトル
ト用途において、フィルム上にあらかじめ樹脂コート層
を設け、その上に金属等を蒸着することによって耐水密
着性を改善する方法が知られている。しかし、この方法
では、熱水により樹脂コート層が動くため得られる蒸着
フィルムは白化あるいは干渉膜が生じるという欠点を有
するとともに、ボイル・レトルト処理後、ガスバリヤー
性及びラミネート強度が不十分であった。また、プラス
チックフィルム上に金属あるいは金属酸化物を形成する
直前、同時、あるいは薄膜形成直後にプラスチックフィ
ルム上にイオンビームを照射することによってプラスチ
ックフィルムと蒸着薄膜との密着性を高めることは特公
平2−250953により知られている。またプラスチ
ックフィルム等の表面に放電処理を施し、これにより表
面を粗面化して金属等との密着性を高めることが特公平
1−294875により知られている。しかし、これら
の方法によるも、ボイル・レトルト処理後のガスバリヤ
ー性及びラミネート強度は不充分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はボイ
ル・レトルト処理後白化あるいは干渉膜を生じることな
く、かつバリアー性に優れた蒸着プラスチックフィルム
およびその製造方法を提供することにある。
ル・レトルト処理後白化あるいは干渉膜を生じることな
く、かつバリアー性に優れた蒸着プラスチックフィルム
およびその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、◎ (1)プラスチックフィルムの表面に金属のアンカー蒸
着層及び膜厚が300〜800オングストロームであ
り、グレインサイズが100〜1000オングストロー
ムである金属または金属酸化物の蒸着層を形成してなる
蒸着プラスチックフィルム、◎ (2)プラスチックフィルムの表面においてグロー放電
下で金属のアンカー蒸着層を形成せしめ、ついでその上
部に膜厚が300〜800オングストローム、グレイン
サイズが100〜1000オングストロームである金属
または金属酸化物を形成せしめることを特徴とする金属
または金属酸化物の蒸着プラスチックフィルムの製造方
法、◎ によって達成される。
は、◎ (1)プラスチックフィルムの表面に金属のアンカー蒸
着層及び膜厚が300〜800オングストロームであ
り、グレインサイズが100〜1000オングストロー
ムである金属または金属酸化物の蒸着層を形成してなる
蒸着プラスチックフィルム、◎ (2)プラスチックフィルムの表面においてグロー放電
下で金属のアンカー蒸着層を形成せしめ、ついでその上
部に膜厚が300〜800オングストローム、グレイン
サイズが100〜1000オングストロームである金属
または金属酸化物を形成せしめることを特徴とする金属
または金属酸化物の蒸着プラスチックフィルムの製造方
法、◎ によって達成される。
【0005】本発明の最大の特徴はアンカー蒸着層の形
成を真空下、かつグロー放電下で行うことにより、引き
続く蒸着層の形成においてグレインサイズが100〜1
000オングストロームという小さい範囲であり膜厚が
300〜800オングストロームの蒸着層を可能とした
点にある。グレインサイズが100オングストローム未
満である場合には工業的生産が困難である。1000オ
ングストロームを越えると耐水密着性、バリアー性とも
に悪くなる。また蒸着層の膜厚が300オングストロー
ム未満では外観上黒ずんで光沢が損なわれ、また800
オングストロームを超えるるとプラスチックフィルムが
熱により変形しカール等が発生する恐れがあるので30
0〜800オングストロームである必要がある。また2
00〜500オングストロームのグレインサイズおよび
300〜800オングストロームの膜厚が最も好まし
い。
成を真空下、かつグロー放電下で行うことにより、引き
続く蒸着層の形成においてグレインサイズが100〜1
000オングストロームという小さい範囲であり膜厚が
300〜800オングストロームの蒸着層を可能とした
点にある。グレインサイズが100オングストローム未
満である場合には工業的生産が困難である。1000オ
ングストロームを越えると耐水密着性、バリアー性とも
に悪くなる。また蒸着層の膜厚が300オングストロー
ム未満では外観上黒ずんで光沢が損なわれ、また800
オングストロームを超えるるとプラスチックフィルムが
熱により変形しカール等が発生する恐れがあるので30
0〜800オングストロームである必要がある。また2
00〜500オングストロームのグレインサイズおよび
300〜800オングストロームの膜厚が最も好まし
い。
【0006】また、本発明のプラスチックフィルムとし
てはポリエステルフィルム、とくにポリエチレンテレフ
タレートフィルムが好ましく用いられる。本発明のプラ
スチックフィルムは強度・伸度・熱特性・寸法安定性な
どの点で幅方向及び長手方向に延伸されていることが好
ましい。またアンカー蒸着層の平均厚みは通常核付け蒸
着で採用される範囲の0.2〜10オングストロームが
本発明においても好ましく採用される。本発明のグロー
放電下で、金属の一部が酸化されることがあっても本発
明の範囲内であることは云うまでもない。
てはポリエステルフィルム、とくにポリエチレンテレフ
タレートフィルムが好ましく用いられる。本発明のプラ
スチックフィルムは強度・伸度・熱特性・寸法安定性な
どの点で幅方向及び長手方向に延伸されていることが好
ましい。またアンカー蒸着層の平均厚みは通常核付け蒸
着で採用される範囲の0.2〜10オングストロームが
本発明においても好ましく採用される。本発明のグロー
放電下で、金属の一部が酸化されることがあっても本発
明の範囲内であることは云うまでもない。
【0007】本発明において、アンカー蒸着層を形成す
る金属としては金、銅、クロム、およびアルミニウムが
好ましく用いられる。また蒸着層を形成する金属または
金属酸化物としては、アルミニウム及びその酸化物が好
ましく用いられる。本発明において、金属アンカー蒸着
層をプラスチックフィルムの表面に形成させる方法とし
ては、例えば、通常のロール・ツー・ロール型の真空蒸
着機を用い、これに、カソードに、例えば純度99.9
%の銅材、を用いたマグネトロン電極を設け、これに電
圧をかけ放電電流のグロー放電雰囲気を生じせしめるこ
とにより、プラスチックフィルム上にアンカー蒸着層を
形成せしめる方法が用いられる。また、本発明におい
て、金属または金属酸化物の蒸着層を形成せしめる方法
としては、通常の真空蒸着法が採用される。本発明にお
いて、アンカー蒸着層の形成と蒸着層の形成とを同一真
空装置内で順次、連続的に行うのが好ましい。
る金属としては金、銅、クロム、およびアルミニウムが
好ましく用いられる。また蒸着層を形成する金属または
金属酸化物としては、アルミニウム及びその酸化物が好
ましく用いられる。本発明において、金属アンカー蒸着
層をプラスチックフィルムの表面に形成させる方法とし
ては、例えば、通常のロール・ツー・ロール型の真空蒸
着機を用い、これに、カソードに、例えば純度99.9
%の銅材、を用いたマグネトロン電極を設け、これに電
圧をかけ放電電流のグロー放電雰囲気を生じせしめるこ
とにより、プラスチックフィルム上にアンカー蒸着層を
形成せしめる方法が用いられる。また、本発明におい
て、金属または金属酸化物の蒸着層を形成せしめる方法
としては、通常の真空蒸着法が採用される。本発明にお
いて、アンカー蒸着層の形成と蒸着層の形成とを同一真
空装置内で順次、連続的に行うのが好ましい。
【0008】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに詳しく説
明する。本発明の実施例において、特性測定には次の方
法を用いた。 (1)水蒸気透過率 水蒸気透過率装置(モダンコントロール社製PERMA
TRAN W−TWIN)を用いて40℃90%RHの
条件で測定した。 (2)酸素透過率 ASTM D−3985に準じて、酸素透過率測定装置
(モダンコントロール社製、OX−TRAN100)を
用いて20℃、0%RHの条件で測定した。 (3)グレインサイズ 透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−7100FA型)
にて蒸着厚みの半分の部分をスライスし、その部分の平
面写真を撮り、写真上でグレーンサイズを実測し、写真
倍率で割り返し実際の大きさを求めた。 (4)ラミネート強度 蒸着面にウレタン2液型接着剤をドライで2ミクロン相
当をコートし、60ミクロンの未延伸PPフィルムとラ
ミネートし18時間、40℃雰囲気でエージング後、1
5mm×200mmりだし、オリエンテック社製テンシ
ロン万能試験機を用いて引張り速度200mm/分で9
0°剥離時の密着強度として評価した。(ドライラミネ
ート強度)また、90°剥離時、剥離界面に蒸留水を2
〜3滴滴下して、同様に密着強度を評価した。(ウエッ
トラミネート強度)◎ (5)蒸着層の厚み 透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−7100FA型)
にて断面写真を撮り、写真上で厚みを実測し、写真倍率
で割り返し実際の厚みを求めた。 (6)アンカー層の平均厚み サンプルを4cm角サンプリングし、希硝酸に溶解した
後、蒸留水25mlで定容した。この定容液について過
熱−原子吸光法により銅を定量した。重量を比重で割り
体積を求め更にサンプル面積で割り平均厚みを算出し
た。
明する。本発明の実施例において、特性測定には次の方
法を用いた。 (1)水蒸気透過率 水蒸気透過率装置(モダンコントロール社製PERMA
TRAN W−TWIN)を用いて40℃90%RHの
条件で測定した。 (2)酸素透過率 ASTM D−3985に準じて、酸素透過率測定装置
(モダンコントロール社製、OX−TRAN100)を
用いて20℃、0%RHの条件で測定した。 (3)グレインサイズ 透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−7100FA型)
にて蒸着厚みの半分の部分をスライスし、その部分の平
面写真を撮り、写真上でグレーンサイズを実測し、写真
倍率で割り返し実際の大きさを求めた。 (4)ラミネート強度 蒸着面にウレタン2液型接着剤をドライで2ミクロン相
当をコートし、60ミクロンの未延伸PPフィルムとラ
ミネートし18時間、40℃雰囲気でエージング後、1
5mm×200mmりだし、オリエンテック社製テンシ
ロン万能試験機を用いて引張り速度200mm/分で9
0°剥離時の密着強度として評価した。(ドライラミネ
ート強度)また、90°剥離時、剥離界面に蒸留水を2
〜3滴滴下して、同様に密着強度を評価した。(ウエッ
トラミネート強度)◎ (5)蒸着層の厚み 透過型電子顕微鏡(日立製作所製H−7100FA型)
にて断面写真を撮り、写真上で厚みを実測し、写真倍率
で割り返し実際の厚みを求めた。 (6)アンカー層の平均厚み サンプルを4cm角サンプリングし、希硝酸に溶解した
後、蒸留水25mlで定容した。この定容液について過
熱−原子吸光法により銅を定量した。重量を比重で割り
体積を求め更にサンプル面積で割り平均厚みを算出し
た。
【0009】蒸着フィルムサンプルの調整方法は次のと
おりである。 (1)ボイル処理法 蒸着フィルムの蒸着面にウレタン二液型接着剤を固形分
2ミクロン厚み相当をコートし60ミクロンの未延伸P
Pフィルムとラミネートし、40℃で72時間エージン
グする。エージング後ラミネートフィルム後12cm角
にカットする。60ミクロンの未延伸PPフィルム面を
内側になるように二枚重ね、三方シールする。袋状にな
ったところに蒸留水を100ml入れ、さらに空気の入
らないようにして開放部分をシールし密封状態にする。
このサンプルを95℃の沸騰水中に30分間放置し、
その後取り出し、シール部をカットし水蒸気透過率、酸
素透過率の測定用サンプルとした。
おりである。 (1)ボイル処理法 蒸着フィルムの蒸着面にウレタン二液型接着剤を固形分
2ミクロン厚み相当をコートし60ミクロンの未延伸P
Pフィルムとラミネートし、40℃で72時間エージン
グする。エージング後ラミネートフィルム後12cm角
にカットする。60ミクロンの未延伸PPフィルム面を
内側になるように二枚重ね、三方シールする。袋状にな
ったところに蒸留水を100ml入れ、さらに空気の入
らないようにして開放部分をシールし密封状態にする。
このサンプルを95℃の沸騰水中に30分間放置し、
その後取り出し、シール部をカットし水蒸気透過率、酸
素透過率の測定用サンプルとした。
【0010】(2)レトルト処理法 蒸着フィルムの蒸着面にウレタン二液型接着剤を固形分
2ミクロン厚み相当をコートし60ミクロンの未延伸P
Pフィルムとラミネートし、40℃で72時間エージン
グする。エージング後ラミネートフィルム後12cm角
にカットする。この未延伸PPフィルム面を内側になる
ように二枚重ね、三方シールする。袋状になったところ
に蒸留水を100ml入れ、さらに空気の入らないよう
にして開放部分をシールし密封状態にする。このサンプ
ルをレトルト食品用オートクレーブ・トミー精工社製S
R−240の120℃熱水中に30分間放置し、その
後、取り出し、シール部をカットし水蒸気透過率、酸素
透過率の測定用サンプルとした。
2ミクロン厚み相当をコートし60ミクロンの未延伸P
Pフィルムとラミネートし、40℃で72時間エージン
グする。エージング後ラミネートフィルム後12cm角
にカットする。この未延伸PPフィルム面を内側になる
ように二枚重ね、三方シールする。袋状になったところ
に蒸留水を100ml入れ、さらに空気の入らないよう
にして開放部分をシールし密封状態にする。このサンプ
ルをレトルト食品用オートクレーブ・トミー精工社製S
R−240の120℃熱水中に30分間放置し、その
後、取り出し、シール部をカットし水蒸気透過率、酸素
透過率の測定用サンプルとした。
【0011】実施例1〜4,比較例1,2 基材として厚さ12μm、1000mm幅のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを用いて通常のロール・ツー
・ロール型の蒸着機で1×10-3mmHgの真空下でマ
グネトロン電極のカソードに純度99.9%の銅材を用
いて酸素0.5l/分を放電雰囲気に供給する。さら
に、マグネトロン電極に電圧をかけ放電電流のグロー放
電雰囲気でポリエステルフィルム上にアンカー蒸着層を
形成した。引き続き1×10-4mmHgの真空下でアル
ミ蒸着層を400オングストローム形成させた。実施例
1.においてグロー放電下で形成する銅のアンカー蒸着
層の厚みは0.1オングストローム、実施例2.におい
てグロー放電下で形成する銅のアンカー蒸着層の厚みは
1オングストローム、実施例3.においてグロー放電下
で形成する銅のアンカー蒸着層の厚みは5オングストロ
ーム、実施例4.においてグロー放電下で形成する銅の
アンカー蒸着層の厚みは20オングストローム、をそれ
ぞれ形成し、引き続きアルミニウム蒸着層を400オン
グストローム形成した。一方、比較例1はアンカー蒸着
層を形成することなく400オングストロームのアルミ
ニウム蒸着層を形成させた。また比較例2では抵抗加熱
方式で銅を1オングストロームの厚みで形成し引き続い
て400オングストロームのアルミニウム蒸着層を形成
させた。
ンテレフタレートフィルムを用いて通常のロール・ツー
・ロール型の蒸着機で1×10-3mmHgの真空下でマ
グネトロン電極のカソードに純度99.9%の銅材を用
いて酸素0.5l/分を放電雰囲気に供給する。さら
に、マグネトロン電極に電圧をかけ放電電流のグロー放
電雰囲気でポリエステルフィルム上にアンカー蒸着層を
形成した。引き続き1×10-4mmHgの真空下でアル
ミ蒸着層を400オングストローム形成させた。実施例
1.においてグロー放電下で形成する銅のアンカー蒸着
層の厚みは0.1オングストローム、実施例2.におい
てグロー放電下で形成する銅のアンカー蒸着層の厚みは
1オングストローム、実施例3.においてグロー放電下
で形成する銅のアンカー蒸着層の厚みは5オングストロ
ーム、実施例4.においてグロー放電下で形成する銅の
アンカー蒸着層の厚みは20オングストローム、をそれ
ぞれ形成し、引き続きアルミニウム蒸着層を400オン
グストローム形成した。一方、比較例1はアンカー蒸着
層を形成することなく400オングストロームのアルミ
ニウム蒸着層を形成させた。また比較例2では抵抗加熱
方式で銅を1オングストロームの厚みで形成し引き続い
て400オングストロームのアルミニウム蒸着層を形成
させた。
【0012】実施例5、6,比較例3 基材として厚さ12μmのポリエステルフィルムを用い
て通常のロール・ツー・ロール型の蒸着機で1×10-3
mmHgの真空下でマグネトロン電極のカソードに純度
99.9%のアルミ材を用いて酸素0.5l/分を放電
雰囲気に供給する。さらに、マグネトロン電極に電圧を
かけ放電電流のグロー放電雰囲気でポリエステルフィル
ム上にアンカー蒸着層を形成した。引き続き1×10-4
mmHgの真空下で反応蒸着処法で400オングストロ
ームの酸化アルミ層を形成させた。実施例5においてグ
ロー放電下で形成するアルミニウムのアンカー蒸着層の
厚み0.1オングストローム、実施例6においてグロー
放電下で形成するアルミニウムのアンカー蒸着層の厚み
5オングストローム、をそれぞれ形成し引き続き酸化ア
ルミニウム蒸着層をそれぞれ300オングストロームを
形成した。 一方、比較例3ではアンカー蒸着層を形成
することなく酸化アルミニウム蒸着層を300オングス
トローム形成した。 表1に実施例1〜6と比較例1〜
3の特性をまとめた。実施例においてガスバリアー性
(未処理・ボイル処理・レトルト処理)がいずれの処理
を比較しても比較例よりレベルアップしかつラミネート
強度(耐水密着性)についても同様な結果が得られた。
て通常のロール・ツー・ロール型の蒸着機で1×10-3
mmHgの真空下でマグネトロン電極のカソードに純度
99.9%のアルミ材を用いて酸素0.5l/分を放電
雰囲気に供給する。さらに、マグネトロン電極に電圧を
かけ放電電流のグロー放電雰囲気でポリエステルフィル
ム上にアンカー蒸着層を形成した。引き続き1×10-4
mmHgの真空下で反応蒸着処法で400オングストロ
ームの酸化アルミ層を形成させた。実施例5においてグ
ロー放電下で形成するアルミニウムのアンカー蒸着層の
厚み0.1オングストローム、実施例6においてグロー
放電下で形成するアルミニウムのアンカー蒸着層の厚み
5オングストローム、をそれぞれ形成し引き続き酸化ア
ルミニウム蒸着層をそれぞれ300オングストロームを
形成した。 一方、比較例3ではアンカー蒸着層を形成
することなく酸化アルミニウム蒸着層を300オングス
トローム形成した。 表1に実施例1〜6と比較例1〜
3の特性をまとめた。実施例においてガスバリアー性
(未処理・ボイル処理・レトルト処理)がいずれの処理
を比較しても比較例よりレベルアップしかつラミネート
強度(耐水密着性)についても同様な結果が得られた。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明では、プラスチックフィルム上に
アンカー蒸着層及び特定の蒸着層を順次形成することに
より、特定の蒸着層のグレインサイズがアンカー蒸着層
のないものに比較し小さく且つ蒸着層の脱落が改良され
たプラスチックフィルムである。したがって本発明はガ
スバリヤー性及びラミネート強度の必要な食品包装用蒸
着フィルムに特に有効である。
アンカー蒸着層及び特定の蒸着層を順次形成することに
より、特定の蒸着層のグレインサイズがアンカー蒸着層
のないものに比較し小さく且つ蒸着層の脱落が改良され
たプラスチックフィルムである。したがって本発明はガ
スバリヤー性及びラミネート強度の必要な食品包装用蒸
着フィルムに特に有効である。
Claims (8)
- 【請求項1】プラスチックフィルムの表面に金属のアン
カー蒸着層及び膜厚が300〜800オングストローム
であり、グレインサイズが100〜1000オングスト
ロームである金属または金属酸化物の蒸着層を形成して
なる蒸着プラスチックフィルム。 - 【請求項2】蒸着層のグレインサイズが200〜500
オングストロームである請求項1記載の蒸着プラスチッ
クフィルム。 - 【請求項3】アンカー蒸着層の平均厚みが0.2〜10
オングストロームである請求項1記載の蒸着プラスチッ
クフィルム。 - 【請求項4】アンカー蒸着層を形成する金属が金、銅、
クロム及びアルミニウムの群から選ばれた金属であるこ
とを特徴とする請求項1記載の蒸着プラスチックフィル
ム。 - 【請求項5】蒸着層を形成する金属または金属酸化物が
アルミニウム及びその酸化物であることを特徴とする請
求項1記載の蒸着プラスチックフィルム。 - 【請求項6】プラスチックフィルムがポリエステルフィ
ルムであることを特徴とする請求項1記載の蒸着プラス
チックフィルム。 - 【請求項7】プラスチックフィルムの表面にグロー放電
下で金属アンカー蒸着層を形成せしめ、ついでその上部
に膜厚が300〜800オングストローム、グレインサ
イズが100〜1000オングストロームである金属ま
たは金属酸化物の蒸着層を形成せしめることを特徴とす
る金属または金属酸化物の蒸着プラスチックフィルムの
製造方法。 - 【請求項8】アンカー蒸着層の形成及び蒸着層の形成を
同一真空装置内で順次、連続的に行うことを特徴とする
請求項7記載の蒸着プラスチックフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7297495A JPH08267642A (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7297495A JPH08267642A (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08267642A true JPH08267642A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13504880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7297495A Pending JPH08267642A (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08267642A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003231531A (ja) * | 2002-02-08 | 2003-08-19 | Daicel Chem Ind Ltd | 包装袋用逆止弁 |
JP2006096046A (ja) * | 2000-03-14 | 2006-04-13 | Dainippon Printing Co Ltd | ガスバリアフィルム |
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- 1995-03-30 JP JP7297495A patent/JPH08267642A/ja active Pending
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