JPH08265896A - ボイスコイルボビン - Google Patents
ボイスコイルボビンInfo
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- JPH08265896A JPH08265896A JP6616895A JP6616895A JPH08265896A JP H08265896 A JPH08265896 A JP H08265896A JP 6616895 A JP6616895 A JP 6616895A JP 6616895 A JP6616895 A JP 6616895A JP H08265896 A JPH08265896 A JP H08265896A
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Abstract
用いられるボイスコイルボビンに関し、軽量で耐熱性を
有し、難燃性、耐水性などに優れたボイスコイルボビン
を提供することを目的とする。 【構成】 耐水性及び耐熱性を有する微細なフィルム状
の合成パルプを主成分とし、これに耐水性及び耐熱性を
有する合成繊維を5〜30%、無機質フィラーを20〜
50%混合して抄造しカレンダーによる熱圧加工を施し
たシートにより形成される構成とすることによって、軽
量で耐熱性、耐水性の優れたボイスコイルボビンを得る
ことができ、これにより良好な耐入力化、防水化を図っ
たスピーカ用ボイスコイルを得ることができる。
Description
るスピーカに用いるボイスコイルボビンに関するもので
ある。
用されるスピーカも小口半径のものが要求されてきてい
るが、一方では耐入力等の信頼性においては大口半径の
ものに劣らぬ性能が要求されており、この種の小形高性
能スピーカにおいては、特にボイスコイルの耐熱性や難
燃性が重要になってきている。すなわち、ボイスコイル
に入力が印加されるとコイルにジュール熱が発生し、そ
の入力が大きくなればなるほど上記ジュール熱の発生も
大きくなり、このジュール熱によってボイスコイルが激
しく温度上昇してオイルを巻回したボビンが焼損した
り、あるいはコイルとボビンを結合しているワニスが軟
化劣化してコイルがボビンから抜けてしまうといった問
題が発生していた。
スコイルとしては、金属箔を短冊状に切断したものを筒
状にし、その外周に補強と絶縁のためにクラフト紙から
なる補強紙を巻き付けてボビンを形成し、このボビンに
コイルを巻回してボイスコイルを構成することにより、
金属箔でコイルの熱を放熱して温度上昇を抑制するよう
にしたものがある。
の構成では、耐熱性を図ってボイスコイルのボビンとし
て使用する金属箔は重量が重く、スピーカの能率を低下
させるばかりでなく、金属は電気良導体のためにショー
トの原因になるなどの欠点を持ち、十分に満足できるも
のではなかった。
例えば芳香族ポリアミド繊維のみからなる紙(ノーメッ
クス紙(Dupont社製))をクラフト紙に代わって
ボイスコイルのボビンとして使用したものがあるが、こ
れは少量の吸湿性があり、ボイスコイルの急激な昇温か
ら100℃以上になると水分がガス化することによりコ
イルの裏側に膨れを生じ、スピーカにおいて異常音を発
生させ、スピーカの品質不良の原因となるという欠点を
有していた。
ーカにおいては防水性が要求され、振動板をはじめボイ
スコイルにおいても耐水性が重要視されてきているが、
十分に満足できるものが得られるにいたっていないとい
う課題も有していた。
軽量で高性能なボイスコイルボビンを提供することを目
的とするものである。
に本発明によるボイスコイルボビンは、耐水性及び耐熱
性を有する微細なフィルム状の合成パルプを主成分と
し、これに耐水性及び耐熱性を有する合成繊維を5〜3
0%、無機質フィラーを20〜50%混合して抄造し、
カレンダーによる熱圧加工を施したシートにより形成さ
れる構成としたものである。
及び熱安定性の優れたものとなり、表面に凹凸があるの
で接着性にも優れたボイスコイルを得ることができる。
と、微細なフィルム状の合成パルプが自己融着性を発揮
し、また無機質のフィラーとの間隙が小さくなるためシ
ートの組織が緻密になり水分の浸透が抑えられ、軽量で
耐水性に優れ、ボイスコイルの発熱によるガス、気泡の
発生がなく、大入力に対して十分耐えることができるも
のになる。
る。
族ポリアミドパルプ(コーネックスパルプ:帝人(株)
製)のカナディアン標準濾水度110mlの水性スラリ
ーを用い、耐熱、耐水性を有する合成繊維としてパラ型
芳香族ポリアミド短繊維(テクノーラ繊維:帝人(株)
製)の1.5デニール、3mmカット長のものを使用し
た。
ッシュ以上が35%、60〜200メッシュが50%、
200メッシュ以上が15%のものを使用した。前記パ
ルプと短繊維とマイカを(表1)に示す組成の割合(乾
燥重量%)で混合し水性スラリーを作製した。
水性スラリーを抄紙し、乾燥して坪量約130〜190
g/m2のシートを得た。このシートを280℃で20
0kg/cmの線圧で熱圧カレンダー加工した。得られ
た紙状シートの熱収縮性、難燃性の指標としてのLOI
値(限界酸素指数)、耐水性、物理特性について比較例
としてのクラフト紙のデータと併せて(表1)に示す。
所定の温度のオーブン中に240時間放置した後の寸法
変化を測定して求めた。LOI値は、JIS K−72
01により測定した。耐水性については、10cm角に
切断した試験片を沸騰水中で1時間煮沸し、90℃のオ
ーブン中で1時間乾燥を行うことを1サイクルとし、こ
れを5サイクル繰り返して各サイクルごとの寸法変化を
測定して求めた。
例によるシートは耐熱性に優れ、寸法安定性が良好でL
OI値が高く難燃性に優れており、大入力用のスピーカ
のボイスコイルボビンとして十分満足できるものとな
る。また耐水性についても良好な結果を示すことが明ら
かとなる。さらに、本実施例によると比弾性率と内部損
失のバランスのとれたシートが得られる。
量割合として、メタ型芳香族アラミドパルプは10〜8
0%の範囲が好ましい。10%未満では紙状物の力学的
強度が不足する。また80%を越えると比弾性率が不足
する。パラ型芳香族ポリアミド短繊維は、5〜30%の
範囲が好ましい。パラ型芳香族ポリアミド短繊維は、高
結晶性で弾性率が高く、シートの引き裂き強度を向上さ
せ、また高耐熱性で高い難燃性を有するためシートの熱
的特性が向上する。
が最適で、抄造用として使用するため粒径が16メッシ
ュより小さく、200メッシュより大きい粒状マイカを
主体とするのが好ましい。
の方法でも良く、得られた紙状物の比弾性率、及び耐水
性をさらに高めるには温度220℃以上、線圧100k
g/cm以上でカレンダーによる熱圧加工を施すことが
望ましい。カレンダー加工により、メタ型芳香族ポリア
ミドパルプの自己融着性が発揮され、マイカの密着性も
向上し、耐水性が向上するとともにボイスコイルの温度
上昇時のガス発生も抑制され耐熱性が向上する。
ボビンは、耐水性及び耐熱性を有する微細なフィルム状
の合成パルプを主成分とし、これに耐水性及び耐熱性を
有する合成繊維と無機質フィラーを混合して抄造し、カ
レンダーによる熱圧加工を施したシートを用いた構成と
することにより、コイルへの大入力印加に十分に耐える
と共に、難燃性を実現したボイスコイルを得ることがで
きるため、発火燃焼などの危険も少なく安全で、小型高
性能セット用のスピーカに用いられるボイスコイルボビ
ンとして実用効果が高く、しかも耐水性に優れているた
め、車載用のドア取り付け用スピーカのボイスコイルの
ボビンとしても十分にその効果を発揮することができる
実用価値の大なるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 耐水性及び耐熱性を有する微細なフィル
ム状の合成パルプを主成分とし、これに耐水性及び耐熱
性を有する合成繊維を5〜30%、無機質フィラーを2
0〜50%混合して抄造し、カレンダーによる熱圧加工
を施したシートにより形成されたボイスコイルボビン。 - 【請求項2】 微細なフィルム状の合成パルプにメタ型
芳香族ポリアミド樹脂からなるパルプを用いた請求項1
記載のボイスコイルボビン。 - 【請求項3】 合成繊維にパラ型芳香族ポリアミドから
なる短繊維を用いた請求項1もしくは請求項2記載のボ
イスコイルボビン。 - 【請求項4】 無機質フィラーに粒径が16メッシュよ
り小さく、220メッシュより大きいフレーク状マイカ
を主体として用いた請求項1〜請求項3いずれか記載の
ボイスコイルボビン。 - 【請求項5】 カレンダーによる熱圧加工後の面厚が3
0〜500μm、嵩密度が0.5〜2.0g/cm3の
シートを用いた請求項1〜請求項4いずれか記載のボイ
スコイルボビン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06616895A JP3579950B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ボイスコイルボビン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06616895A JP3579950B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ボイスコイルボビン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08265896A true JPH08265896A (ja) | 1996-10-11 |
JP3579950B2 JP3579950B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=13308063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06616895A Expired - Fee Related JP3579950B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | ボイスコイルボビン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3579950B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111885480A (zh) * | 2020-07-21 | 2020-11-03 | 深圳市广南电子有限公司 | 一种防水纸筒扬声器用音圈骨架的制备方法 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP06616895A patent/JP3579950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN111885480A (zh) * | 2020-07-21 | 2020-11-03 | 深圳市广南电子有限公司 | 一种防水纸筒扬声器用音圈骨架的制备方法 |
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Publication number | Publication date |
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JP3579950B2 (ja) | 2004-10-20 |
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