JPH08261747A - ホイールアライメント測定装置 - Google Patents

ホイールアライメント測定装置

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Publication number
JPH08261747A
JPH08261747A JP7064346A JP6434695A JPH08261747A JP H08261747 A JPH08261747 A JP H08261747A JP 7064346 A JP7064346 A JP 7064346A JP 6434695 A JP6434695 A JP 6434695A JP H08261747 A JPH08261747 A JP H08261747A
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JP
Japan
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wheel
base
rotation angle
plane
vehicle body
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Application number
JP7064346A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Makita
光弘 牧田
Tadatsugu Tamamasa
忠嗣 玉正
Tatsuo Sakai
辰男 酒井
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication of JPH08261747A publication Critical patent/JPH08261747A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ホイールのトー角度変位,キャンバ角度変位、
横変位、前後変位、上下変位、及びホイール回転軸周り
のアクスルの回転角変位の測定を目的とする。 【構成】第1平面内でのみ揺動可能に、2組の平行リン
ク3,8で車体側基部1とアーム端ホイール側基部22
とが連結されてリンク機構が構成される。さらに、第1
の回転ジョイント6で車幅方向に揺動可能に構成され
る。第2、第3の回転ジョイント21,12でホイール
のトー方向及びキャンバ方向に回転変位可能に構成され
る。アーム端ホイール側基部22に、ホイール側アクス
ル基部31が、ホイール回転軸P周りの回転を許容して
連結する。ホイール側アクスル基部31は、アーム32
を介してアクスル33に連結する。各リンク間の回転角
度変位は各ポテンショメータで検出可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のホイールアライ
メントを実走行状態で測定できるホイールアライメント
測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に取り付けて実走行状態で測定可能
な従来のホイールアライメント測定装置としては、例え
ば、図9及び図10に示すようなものがある。この装置
は、車輪側に装着された反射板50と、車体側から吊り
下げられて前記反射板50に車幅方向で対向するレーザ
方式の距離センサ51と、を備えて構成されている。そ
して、距離センサ51によって反射板50の角度変化を
測定することで、ホイールアライメントのうち、トー角
度変位及びキャンバ角度変位のみを測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなホイールアライメント測定装置にあっては、車輪
の3次元空間上の自由度の中で、トー角及びキャンバー
角の角度変化のみの測定であるため、通常、トー角及び
キャンバー角の変化に伴って発生する他のアライメント
変化が測定できず、ホイールストロークに伴うジオメト
リ変化、及び旋回及び加減速時にタイヤに発生する力に
よるコンプライアンス変化等の要因が識別できない。
【0004】また、トー変化やキャンバ変化に大きな影
響を及ぼすキングピン軸の変化も測定することが出来な
いという問題がある。本発明は、前記のような問題点に
着目してなされたもので、車輪のトー角度変位,キャン
バ角度変位、横変位、前後変位、上下変位、及び車輪中
心軸周りのアクスルの回転角変位を測定可能なホイール
アライメント測定装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載したホイールアライメ
ント測定装置は、車体側部材に取り付けられる車体側基
部と、車体前後方向軸及び車体上下方向軸を2軸として
構成される車体縦断面に平行な第1平面上でのみ揺動自
在に前記車体側基部に第1連結部を介して一端部側が連
結される第1の平行リンクと、該第1の平行リンクの他
端部に前記第1平面上でのみ揺動自在に第2連結部を介
して連結される空中基部と、前記第1平面上でのみ揺動
自在に前記空中基部に第3連結部を介して一端部側が連
結される第2の平行リンクと、前記第1平面上でのみ揺
動自在に前記第2の平行リンクの他端部側に第4連結部
を介して連結され且つタイヤホイールの中心位置に車幅
方向外側から対向するアーム端ホイール側基部と、該ア
ーム端ホイール側基部に車幅方向で対向した状態で車輪
回転軸周りに相対回転可能に該アーム端ホイール側基部
に連結され且つ車輪に非接触状態でアクスルに連結され
るホイール側アクスル基部と、を備えて、前記第1乃至
第4連結部の内一つの連結部を、前記第1平面と平行な
第1の軸周りにも揺動可能な連結部とし、且つ、前記第
4連結部を、車体上下方向の第2の軸周り及び車体上下
方向の軸に直交する第3の軸周りにも揺動可能な連結部
とし、さらに、前記第1平面上での車体側基部と空中基
部との相対変位に起因した回転角を検出する第1回転角
度検出手段と、前記第1平面内での空中基部とアーム端
ホイール側基部との相対変位に起因した回転角を検出す
る第2回転角度検出手段と、前記第1平面に直交する第
2平面での前記第1の軸周りの揺動による車体側基部と
空中基部、又は空中基部とアーム端ホイール側基部の相
対変位に起因した回転角を検出する第3回転角度検出手
段と、前記第2の軸周りの揺動及び第3の軸周りの揺動
によるアーム端ホイール側基部と第2の平行リンクとの
相対変位に起因した各回転角を検出する第4回転角度検
出手段及び第5回転角度検出手段と、車輪回転軸周りの
揺動によるホイール側アクスル基部とアーム端ホイール
側基部との相対回転変位に起因した回転角を検出する第
6回転角検出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0006】ここで、上記アクスルとは、車輪と共回り
せず、即ち車輪の回転トルクを受けずに車輪回転軸を構
成する部材を指している。また、請求項2に記載した発
明は、車両の前輪若しくは後輪の左右輪にそれぞれ個別
に取り付けられる請求項1に記載のホイールアライメン
ト測定装置と、その左右のホイールアライメント測定装
置における各車体側基部同士を連結する連結部材と、を
備えることを特徴としている。
【0007】また、請求項3に記載した発明は、請求項
2に記載された構成に対して、前記連結部材に設けられ
て、該連結部材をエンジンフード若しくはトランクリッ
ドに固定可能なクランプユニットを備えることを特徴と
する。
【0008】
【作用】請求項1に記載した発明の作用について説明す
る。前記アーム端ホイール側基部及びホイール端アクス
ル基部は、前記第1の平行リンク及び第2の平行リンク
によって前記第1平面内の2自由度の変位のみが許容さ
れると共に同第1平面上での回転自由度が拘束される。
【0009】また、前記第1の軸周りに揺動可能な連結
部によって、前記アーム端ホイール側基部及びホイール
端アクスル基部は、第1平行面に直交する第2平面内で
の変位が許容されているから、その内で、車幅方向への
変位が許容される。このとき、該アーム端ホイール側基
部及びホイール端アクスル基部は、第1の軸周りに揺動
するため車幅方向への変位と共に前記第1の平面に沿っ
た方向への変位も発生するが、該第1平面に沿った方向
への変位は、前記のような2組の平行リンクの揺動によ
って吸収可能であるので、該車輪の車幅方向のみの変位
は許容されている。
【0010】また、前記第2の軸周り及び第3の軸周り
の揺動が可能な第4連結部によって、前記アーム端ホイ
ール側基部及びホイール端アクスル基部は、第2平行リ
ンクの作動平面(前記第1の平面と同じ平面)に対して
2の回転自由度を有する。これによって、該アーム端ホ
イール側基部及びホイール端アクスル基部は、車輪のト
ー方向及びキャンバ方向の回転自由度を持つ。
【0011】以上のことから、該アーム端ホイール側基
部及びホイール端アクスル基部は、車輪の3軸方向への
変位、及びトー角度変位、キャンバ角変位に追従して同
方向に変位可能となっている。更に、アーム端ホイール
側基部とホィール側アクスル基部とは、車輪回転軸周り
に相対回転可能となっていることで、車輪が非回転と仮
想した場合の車輪中心軸周りのアクスルの相対的な回転
変位が測定可能となっている。
【0012】また、前記のようなリンク構成は、車体側
基部からアーム端ホイール側基部に向かう、それぞれの
関節によって直列状に結合された、一連のリンクからな
るリンク機構とみなすことができる。また、前記関節の
自由度はそれぞれ1自由度に拘束され、各関節の該1自
由度方向の回転角度変位は、個別に回転角度検出手段に
よって検出されるため、車体側基部をベースとしたアー
ム端ホイール側基部及びホイール端アクスル基部、即ち
車輪の5自由度の変位が検出可能となると共に、アーム
端ホイール側基部とホイール端アクスル基部との間の車
輪中心軸周りの回転角変位、つまりアクスルの回転変位
も検出可能となる。
【0013】また、請求項2に記載した発明では、左右
輪に設定した前記構成の各ホイールアライメント測定装
置が連結部材によって連結されるため、左右の装置の相
互によって車幅方向の移動が規制可能となる。さらに、
請求項3に記載した発明では、左右一対のホイールアラ
イメント測定装置がエンジンフード若しくはトランクリ
ッドに締め付けによって取り付け可能となる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず装置の構成を説明すると、図1及び図2に示すよう
に、車体側に取り付け可能な車体側基部1に対して、第
1連結部である一対の回転ジョイント2を介して、第1
の平行リンク3を構成する2本のリンク部材3aの各一
端部が揺動可能に連結されている。前記一対の回転ジョ
イント2の回転軸は、車体中心で車体前後方向軸及び車
体上下方向軸に対して平行な第1平面(以下、単に第1
平面と呼ぶ)に直交する方向に延び、且つ、本実施例で
は車両の上下方向に配設される。これによって、前記第
1平行リンク3は、前記第1の平面に沿ってのみ揺動可
能となっている。
【0015】前記一対のリンク部材3aは、略水平に延
び第2連結部を構成する一対の回転ジョイント4を介し
て空中基部5に連結されている。該一対の回転ジョイン
ト4の回転軸も前記第1の平面に直交する方向に延びて
いる。前記空中基部5に対して一対の回転ジョイント6
aを介して第1連結板20が連結されている。該一対の
回転ジョイント6aは、第1の回転ジョイント6を構成
すると共に、その各回転軸(第1の軸)が前記第1平面
に平行に設定されることで、第1平面に直交する方向へ
の揺動を許容している。
【0016】その第1連結板20には、一対の回転ジョ
イント7を介して、第2の平行リンク8を構成する一対
のリンク部材8aの各基端部側が連結されている。その
一対の回転ジョイント7の回転軸は、前記第1平面に直
交する方向に延びている。これによって、前記第2の平
行リンク8は、前記第1平面に平行な面に沿ってのみ揺
動可能となっている。
【0017】なお、前記一対の回転ジョイント6a、7
及び第1連結板20によって第3連結部が構成されてい
る。また、該一対のリンク部材8aは、下方に延び、そ
の先端部が、第4連結部を構成する一対の回転ジョイン
ト9を介して第2連結板10に連結されている。一対の
回転ジョイント9は、第1平面に直交する方向に軸を向
け且つ本実施例では、前記一対の回転ジョイント2の回
転軸と直交する方向、即ち車両前後方向に配設されてい
る。
【0018】また、前記第2連結板10に対して、第2
の回転ジョイント21を介して回転シャフト11が連結
し、該回転シャフト11は、前記第2の平行リンク8を
構成するリンク部材8aと平行に下方へ延びている。第
2の回転ジョイント21は、該回転シャフト11を第2
の軸周りに回転可能に該第2連結板10に連結してい
る。
【0019】前記回転シャフト11の下端部は、第3の
回転ジョイント12を介してアーム端ホイール側基部2
2に連結している。第3の回転ジョイント12の軸は、
第3の軸を構成すると共に前記第2の回転ジョイント2
1の回転軸に直交し且つ第1平面に平行な方向に延びて
いる。これによって、前記第2の回転ジョイント21と
第3の回転ジョイント12との各軸は、相互に直交する
共に、第2の平行リンク8の作動面に平行となる。
【0020】アーム端ホイール側基部22は、車輪30
中心位置に車幅方向で対向している。そのアーム端ホイ
ール側基部22に、車輪30の中心位置に車幅方向で外
側から対向するホイール側アクスル基部31が、車輪回
転軸P周りの回転を許容して連結している。ホイール側
アクスル基部31は、アーム32を介してアクスル33
と連結しており、車輪30の車両走行時のタイヤ転動に
よる回転からの影響からは分離されている。なお、上記
アーム32は、例えば車輪30を回転自在に支持してア
クスルを構成する車輪支持部材等に連結されて、車輪3
0を非回転と仮想した場合の車輪回転軸P周りの回転変
位により揺動可能になっている。また、本実施例では、
ホイール側アクスル基部31と車輪30との間には、車
輪回転軸P周りの回転を許容するベアリング34が挿入
されて、アーム32と共にホイール側アクスル基部31
を支持するようにしている。
【0021】以上の構成によって、本測定装置Aのリン
ク機構が構成されている。さらに、図4に示すように、
第1の平行リンク3を構成するリンク部材3aと車体側
基部1との連結部に設けられた一方の回転ジョイント2
には、第1回転角度検出手段を構成する第1のポテンシ
ョメータ24が設置され、該ポテンショメータ24によ
って、車体側基部1に対する第1平行リンク3の回転角
度変位が検出可能となっている。
【0022】また、空中基部5と第1連結板20との間
に介装する一方の回転ジョイント6aに対して、第3回
転角度検出手段を構成する第2のポテンショメータ25
が設置され、該ポテンショメータ25によって、空中基
部5に対する第1連結板20の回転角度変位が検出可能
となっている。また、第2の平行リンク8と第2連結板
10との間を連結する一方の回転ジョイント9に対し
て、第2回転角度検出手段を構成する第3のポテンショ
メータ26が設置され、該ポテンショメータ26によっ
て、第1連結板20に対する第2の平行リンク8の回転
角度変位が検出可能となっている。
【0023】また、前記第2の回転ジョイント21に対
して、第4回転角度検出手段を構成する第4のポテンシ
ョメータ27が設置され、該ポテンショメータ27によ
って、第2連結板10に対する回転シャフト11の回転
角度変位が検出可能となっている。また、前記第3の回
転ジョイント12に対して、第5回転角度検出手段を構
成する第5のポテンショメータ28が設置され、該ポテ
ンショメータ28によって、回転シャフト11に対する
アーム端ホイール側基部22の回転角度変位が検出可能
となっている。
【0024】また、アーム端ホイール側基部22に対し
て、回転角度検出手段を構成する第6のポテンショメー
タ35が設置され、該ポテンショメータ35によって、
ホイール側アクスル基部31に対するアーム端ホイール
側基部22の回転角変位が検出可能となっている。ま
た、前記第1〜第6のポテンショメータ24〜28,3
5は、図示しない演算装置Aに接続され、検出した回転
角度変位に応じた回転角信号をそれぞれ前記演算装置A
に供給可能となっている。
【0025】前記演算装置Aは、前記供給される6つの
回転角信号に基づいて車体側基部1に対するホイール側
アクスル基部22のの6自由度方向の変位を求め、その
変位に基づいて車輪のトー角度、キャンバ角度、横変位
量、前後変位量、上下変位量、及びアクスルの回転角変
位量を算出可能となっている。さらに、前記構成のリン
ク機構、6つのポテンショメータ24〜28からなる各
ホイールアライメント測定装置Aが各車輪対応に配設さ
れている。
【0026】このとき、図5に示すように、前輪及び後
輪単位に左右輪に配設されて車幅方向で対向する2つの
装置Aがそれぞれ組を成し、各組を成す装置Aの車体側
基部1が、車幅方向で対向すると共に、図6に示すよう
な、車幅方向に延在する連結部材15によって結合され
ている。このとき、前輪側に配置された連結部材15
は、エンジンフード17に対してクランプユニット16
によって取り付けられている。同様にして、後輪側に配
置された連結部材15は、トランクリッドに対してクラ
ンプユニット16によって取り付けられている。
【0027】この連結部材15及びクランプユニット1
6によって、該ホイールアライメント装置Aを車両に取
り付ける際には、前記のように、エンジンフード17若
しくはトランクリッドの端を上下から締めつける等によ
って、クランプユニット16で固定するだけであるの
で、車体に対して穴あけ等をするなど、車両の改造作業
を必要としない。
【0028】次に、前記ホイールアライメント測定装置
Aの動作等について説明する。各輪対応に配設された装
置Aは独立して作動するので、一輪の装置Aについて説
明する。まず、前記装置Aのリンク機構は、図7に示す
ような軸周りにそれぞれのリンクが揺動可能となってい
る。そして、2組の平行リンク3,8に着目すると、各
回転ジョイント2,4,7,9の軸は、第1平面に直交
する方向に延びているので、各平行リンク3,8は第1
平面に沿ってのみ自由に揺動自在となっている。このた
め、車体側基部1をベースとして、アーム端ホイール側
基部22及びホイール側アクスル基部31は、2組の平
行リンク3,8の各回転ジョイント2,4,7,9の軸
周りの揺動によって、前記第1平面内に沿って2自由度
をもって変位可能となっていると共に、該第1平面内の
回転自由度が拘束されている。
【0029】また、第1の回転ジョイント6の軸は、前
記第1平面に平行な方向に延びているので、該第1の回
転ジョイント6の軸周りの揺動によって、前記アーム端
ホイール側基部22及びホイール側アクスル基部31
は、第1平面に直交する第2の平面に沿って移動可能と
なる。即ち、前記2組の平行リンク3,8と第1の回転
ジョイント6によって、該アーム端ホイール側基部22
及びホイール側アクスル基部31は3軸方向への変位が
許容される。
【0030】また、前記直交する第2の回転ジョイント
21及び第3の回転ジョイント12によって、アーム端
ホイール側基部22及びホイール側アクスル基部31
は、前記第1平面に対する2の回転自由度をもつので、
車輪のトー角度変位やキャンバ角変位に追従して回転変
位可能となっている。このように、車輪の3軸方向の変
位及びトー角度変位やキャンバ角変位に追従して、アー
ム端ホイール側基部22及びホイール側アクスル基部3
1は変位可能となっており、装置Aが車輪30の変位を
規制することなく、且つアーム端ホイール側基部22及
びホイール側アクスル基部31は、該車輪30の変位応
じた分だけ自在に変位可能となっている。
【0031】さらに、アーム端ホイール基部22とホイ
ール側アクスル基部31とが車輪回転軸P周りに回転変
位可能となっている。そして、前記リンク機構は、図7
に示すように、車体側基部1からアーム端ホイール側基
部22に向けて、各リンク間が1自由度の関節によって
結合された一連のリンク機構を構成しているため、各リ
ンク単位に座標系を設定すると、第1のポテンショメー
タ24からの回転角信号によって、車体側基部1に設定
した第1の座標系での空中基部5の座標値が特定され、
第2のポテンショメータ25からの回転角信号によっ
て、空中基部5に設定した第2の座標系での第1連結板
20の座標値が特定され、第3のポテンショメータ26
からの回転角信号によって第1連結板20に設定した第
3の座標系での第2連結板10の座標値が特定され、第
4のポテンショメータ27からの回転角信号によって第
2連結板10に設定した第4の座標系での回転シャフト
11の下端部の座標値が特定され、第5のポテンショメ
ータ28からの回転角信号によって回転シャフト11に
設定した第5の座標系でのアーム端ホイール側基部22
の座標値が特定される。さらに、第6のポテンショメー
タ35からの回転角信号によってアーム端ホイール側基
部22に設定した第6の座標系でのホイール側アクスル
基部31の座標値が特定される。
【0032】従って、各リンクに設定した座標系を、ホ
イール端アクスル側基部31側から車体側基部1側に向
けて、同次変換等によって6回座標変換を実施すること
で、第6の座標系を車体側基部1での第1の座標系に変
換する変換マトリックスが設定される。そして、第6の
座標系における車輪上の一直線上にない3点を仮想的に
設定し、その3点の仮想点に対する第1の座標系での座
標値を求めることで、該3点の座標値から、対象とする
車輪の現在の位置が特定されて、図8に示すような、ト
ー角度、キャンバ角度、横変位量、前後変位量、上下変
位量、及びアクスルの回転角変位が求めることができ、
さらにはキングピン軸Kの傾角変化やスクラブ半径の変
位等も算出可能となる。
【0033】本実施例の演算装置Aは、前記のことに基
づき、5つのポテンショメータ24〜28,35からそ
れぞれ回転角信号を入力すると、前記変換マトリックを
使用して予め設定した各仮想点の座標値を求め、該算出
した座標値と基準とする座標値と差から、トー角度、キ
ャンバ角度、横変位量、前後変位量、上下変位量、及び
アクスルの回転角変位を算出している。
【0034】なお、本実施例のホイールアライメント装
置Aのリンク機構は、産業用ロボットの腕と形式的には
似ている。しかし、本実施例のリンク機構は、駆動部を
持たない完全受動型のリンク機構であることが、一般の
腕型リンク機構と異なっている。また、リンク機構の両
端ともにそれぞれ車体、車輪及びアクスルに固定されて
いる点も異なっている。また、車体外側から走行中(車
輪回転中)の3次元アライメントを測定するため、車輪
外側から測定可能なトー角度、キャンバ角度、横変位
量、前後変位量、上記変位量だけでなく、車輪外側から
測定不可能なアクスル(車輪が非回転と仮想した場合の
座標系)座標系の回転(車輪回転軸P周り)を、車両内
側のアクスル33からアーム32を介して取出し、車輪
30にベアリング34を介して支持されるホイール側ア
クスル基部31を設けた点が、一般の腕型リンク機構と
異なっている。
【0035】また、前記各平行リンク3,8に設けられ
る第1のポテンショメータ24及び第2のポテンショメ
ータ25の設定位置は前記説明した位置に限定されるも
のではなく、各平行リンク3,8の各4つの回転ジョイ
ントのいずれか一つに設ければよい。また、前記実施例
では、第1の回転ジョイント6を空中基部5と第2の平
行リンク8との間に介装しているが、該第1の回転ジョ
イント6を、車体側基部1と第1平行リンク3との間、
又は第1平行リンク3と空中基部5との間に介装しても
よい。
【0036】また、回転角度検出手段は、ポテンショメ
ータに限定されるものではなく、各回転ジョイントの回
転角度が検出可能であれば、他の公知の回転角度検出手
段であってもよい。また、前記実施例では、第1平行リ
ンク3及び第2に平行リンク8を、それぞれ2本のリン
ク部材3a,8aで構成しているが、2本のリンク部材
の代わりに一枚の平板部材等を使用してもよい。
【0037】また、前記実施例では、第1平行リンクが
略車体前後方向に延在し、且つ第2平行リンクが略車体
上下方向に延在するように構成しているが、これに限定
されるものではなく、例えば、第1平行リンクが略車体
上下方向に延在し、且つ第2平行リンクが略車体前後方
向に延在するように構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のホイ
ールアライメント装置では、対象とする車輪のホイール
アライメントであるトー角度変位、キャンバ角度変位、
横変位、前後変位、上下変位、及び、アクスルの回転角
変位の6自由度の変位を全て動的に測定することが可能
となり、さらには、上記測定値からキングピン軸の傾角
変位やスクラブ半径の変位も算出可能となるという効果
がある。
【0039】また、請求項2又は請求項3に記載した構
成を採用することで、該ホイールアライメント装置の車
両への取り付けが容易となる。特に、請求項3に記載し
た構成を採用することで、該装置を車両に取り付ける際
に、該車両に該取り付け用の穴等を開ける等の改造作業
を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置を示す側面図である。
【図2】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置を示す上面図である。
【図3】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置を示す正面図である。
【図4】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置におけるポテンショメータの配置位置を示す図であ
る。
【図5】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置の車両への取り付け例を示す図である。
【図6】本発明に係る実施例での前輪側で組を成すホイ
ールアライメント装置の連結部分を示す図である。
【図7】本発明に係る実施例のホイールアライメント装
置のリンク機構の各リンクの揺動方向及び各座標系を示
す図である。
【図8】本発明に係る実施例で測定される6自由度を示
す図である。
【図9】従来のホイールアライメント装置を示す側面図
である。
【図10】従来のホイールアライメント装置を示す正面
図である。
【符号の説明】
A ホイールアライメント測定装置 P 車輪回転軸 1 車体側基部 3 第1の平行リンク 5 空中基部 6 第1の回転ジョイント 8 第2の平行リンク 12 第3の回転ジョイント 15 連結部材 16 クランプユニット 17 エンジンフード 21 第2の回転ジョイント 22 アーム端ホイール側基部 31 ホイール側アクスル基部 24〜28,35 ポテンショメータ(回転角度検出手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側部材に取り付けられる車体側基部
    と、車体前後方向軸及び車体上下方向軸を2軸として構
    成される車体縦断面に平行な第1平面上でのみ揺動自在
    に前記車体側基部に第1連結部を介して一端部側が連結
    される第1の平行リンクと、該第1の平行リンクの他端
    部に前記第1平面上でのみ揺動自在に第2連結部を介し
    て連結される空中基部と、前記第1平面上でのみ揺動自
    在に前記空中基部に第3連結部を介して一端部側が連結
    される第2の平行リンクと、前記第1平面上でのみ揺動
    自在に前記第2の平行リンクの他端部側に第4連結部を
    介して連結され且つタイヤホイールの中心位置に車幅方
    向外側から対向するアーム端ホイール側基部と、該アー
    ム端ホイール側基部に車幅方向で対向した状態で車輪回
    転軸周りに相対回転可能に該アーム端ホイール側基部に
    連結され且つ車輪に非接触状態でアクスルに連結される
    ホイール側アクスル基部と、を備えて、前記第1乃至第
    4連結部の内一つの連結部を、前記第1平面と平行な第
    1の軸周りにも揺動可能な連結部とし、且つ、前記第4
    連結部を、車体上下方向の第2の軸周り及び車体上下方
    向の軸に直交する第3の軸周りにも揺動可能な連結部と
    し、さらに、前記第1平面上での車体側基部と空中基部
    との相対変位に起因した回転角を検出する第1回転角度
    検出手段と、前記第1平面内での空中基部とアーム端ホ
    イール側基部との相対変位に起因した回転角を検出する
    第2回転角度検出手段と、前記第1平面に直交する第2
    平面での前記第1の軸周りの揺動による車体側基部と空
    中基部、又は空中基部とアーム端ホイール側基部の相対
    変位に起因した回転角を検出する第3回転角度検出手段
    と、前記第2の軸周りの揺動及び第3の軸周りの揺動に
    よるアーム端ホイール側基部と第2の平行リンクとの相
    対変位に起因した各回転角を検出する第4回転角度検出
    手段及び第5回転角度検出手段と、車輪回転軸周りの揺
    動によるホイール側アクスル基部とアーム端ホイール側
    基部との相対回転変位に起因した回転角を検出する第6
    回転角検出手段と、を備えたことを特徴とするホイール
    アライメント測定装置。
  2. 【請求項2】 車両の前輪若しくは後輪の左右輪にそれ
    ぞれ個別に取り付けられる請求項1に記載のホイールア
    ライメント測定装置と、その左右のホイールアライメン
    ト測定装置における各車体側基部同士を連結する連結部
    材と、を備えることを特徴とするホイールアライメント
    測定装置。
  3. 【請求項3】 前記連結部材に設けられて、該連結部材
    をエンジンフード若しくはトランクリッドに固定可能な
    クランプユニットを備えることを特徴とする請求項2に
    記載されたホイールアライメント測定装置。
JP7064346A 1995-03-23 1995-03-23 ホイールアライメント測定装置 Pending JPH08261747A (ja)

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