JPH0826148B2 - ラクタム重合開始剤およびその調製方法 - Google Patents
ラクタム重合開始剤およびその調製方法Info
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- JPH0826148B2 JPH0826148B2 JP62056415A JP5641587A JPH0826148B2 JP H0826148 B2 JPH0826148 B2 JP H0826148B2 JP 62056415 A JP62056415 A JP 62056415A JP 5641587 A JP5641587 A JP 5641587A JP H0826148 B2 JPH0826148 B2 JP H0826148B2
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- lactam
- polymerization initiator
- lactam polymerization
- group
- polyamine
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G69/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
- C08G69/02—Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
- C08G69/08—Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
- C08G69/14—Lactams
- C08G69/16—Preparatory processes
- C08G69/18—Anionic polymerisation
- C08G69/20—Anionic polymerisation characterised by the catalysts used
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- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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- Polymerization Catalysts (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ラクタム重合開始剤、ラクタム重合開始剤
の調製方法、このラクタム重合開始剤を使用したナイロ
ンブロックコポリマーの製造方法に関する。
の調製方法、このラクタム重合開始剤を使用したナイロ
ンブロックコポリマーの製造方法に関する。
「従来の技術」 ポリアミドセグメントとその他の物質のセグメントと
を含有する重合体は、従来当該技術分野で開示されてお
り、ここでは以後それらを「ナイロンブロックコポリマ
ー」と呼ぶ。ポリアミドセグメントと他の重合体物質の
セグメントを組合せることにより諸性質のユニークな組
合せを有するブロックコポリマーを得ることが可能とな
る。これらの諸性質は、ブロックコポリマー中における
ポリアミドセグメントおよび/またはその他の重合体セ
グメントを変更することによって、色々に変えることが
できる。
を含有する重合体は、従来当該技術分野で開示されてお
り、ここでは以後それらを「ナイロンブロックコポリマ
ー」と呼ぶ。ポリアミドセグメントと他の重合体物質の
セグメントを組合せることにより諸性質のユニークな組
合せを有するブロックコポリマーを得ることが可能とな
る。これらの諸性質は、ブロックコポリマー中における
ポリアミドセグメントおよび/またはその他の重合体セ
グメントを変更することによって、色々に変えることが
できる。
特に有用なものは、硬質セグメントと軟質セグメント
とが交互に存在するブロックコポリマーである。
とが交互に存在するブロックコポリマーである。
硬質セグメント(すなわち、TgまたはTmが室温以上)
は熱可塑性を与え、軟質セグメント(すなわち、Tgが室
温以下)は弾性体挙動を与え、そして、硬質セグメント
と軟質セグメントとを交互に組合せると、繊維、織物、
フィルムおよび成形用樹脂の製造の用途に好適な強靱な
剛性系が得られる。
は熱可塑性を与え、軟質セグメント(すなわち、Tgが室
温以下)は弾性体挙動を与え、そして、硬質セグメント
と軟質セグメントとを交互に組合せると、繊維、織物、
フィルムおよび成形用樹脂の製造の用途に好適な強靱な
剛性系が得られる。
共にHedrickおよびGabbertによる、1977年6月21日発
行の米国特許第4,031,164号明細書および1980年9月16
日発行の米国特許第4,223,112号明細書には、ラクタム
モノマーから誘導されたナイロンセグメントとポリオー
ルから誘導された他の重合体ブロックとを含有する、ナ
イロンブロックコポリマーが教示されている。これらに
教示されているナイロンブロックコポリマーにおいては
ポリアシルラクタムがブロックの結合に供されている。
行の米国特許第4,031,164号明細書および1980年9月16
日発行の米国特許第4,223,112号明細書には、ラクタム
モノマーから誘導されたナイロンセグメントとポリオー
ルから誘導された他の重合体ブロックとを含有する、ナ
イロンブロックコポリマーが教示されている。これらに
教示されているナイロンブロックコポリマーにおいては
ポリアシルラクタムがブロックの結合に供されている。
HedrickとGabbertの特許の教示するところによると、
かれらのブロック共重合体の製造法は、ラクタムモノマ
ー、ポリオール、ラクタム重合触媒およびポリアシルラ
クタムを一緒に混合することを含んでいる。この方法
は、後で定義されるとおり、ラクタムモノマーとのみ反
応するアシルラクタムを含有する物質であるポリアシル
ラクタムに基づく若干のポリアミドホモポリマーを生成
するのが典型である。ホモポリマーは一般に成形された
ナイロンブロック共重合体の衝撃特性の低下などの有害
な効果をもたらすので、ホモポリマーの生成は最少限に
するのが好ましい。
かれらのブロック共重合体の製造法は、ラクタムモノマ
ー、ポリオール、ラクタム重合触媒およびポリアシルラ
クタムを一緒に混合することを含んでいる。この方法
は、後で定義されるとおり、ラクタムモノマーとのみ反
応するアシルラクタムを含有する物質であるポリアシル
ラクタムに基づく若干のポリアミドホモポリマーを生成
するのが典型である。ホモポリマーは一般に成形された
ナイロンブロック共重合体の衝撃特性の低下などの有害
な効果をもたらすので、ホモポリマーの生成は最少限に
するのが好ましい。
1980年8月12日に発行された米国再発行特許第30,371
号明細書においてHedrickおよびGabbertが教示するイミ
ドーアルコール縮合のための触媒反応法は、Hedrickお
よびGabbertのナイロンブロックコポリマーの調製にお
いても使用され得る。
号明細書においてHedrickおよびGabbertが教示するイミ
ドーアルコール縮合のための触媒反応法は、Hedrickお
よびGabbertのナイロンブロックコポリマーの調製にお
いても使用され得る。
この方法に従ってポリオールとポリアシルラクタムと
を反応させると残留触媒を含んだ混合物が得られるが、
有利には、この残留触媒を除去するかまたは不活性化す
ることによって、引続きこの混合物からナイロンブロッ
クコポリマーの成形物を製造するときの潜在的な問題点
を減じることができる。
を反応させると残留触媒を含んだ混合物が得られるが、
有利には、この残留触媒を除去するかまたは不活性化す
ることによって、引続きこの混合物からナイロンブロッ
クコポリマーの成形物を製造するときの潜在的な問題点
を減じることができる。
同時係属中の、米国特許出願第467,626号明細書に
は、ナイロンブロックコポリマーの製造に有用で、アシ
ルラクタム官能性物質と呼ばれるラクタム重合開始剤が
開示されており、この開始剤は、ヒドロキシル含有物質
と2つまたはそれ以上のカルボン酸ハライド基を含有す
る酸ハライド官能性物質とを反応させて第二の酸ハライ
ド官能性物質を生成させ、ついで、この第二の酸ハライ
ド官能性物質とラクタムモノマーとを反応させて末端の
ラクタム開始剤の基を得るという2段階で生成される。
は、ナイロンブロックコポリマーの製造に有用で、アシ
ルラクタム官能性物質と呼ばれるラクタム重合開始剤が
開示されており、この開始剤は、ヒドロキシル含有物質
と2つまたはそれ以上のカルボン酸ハライド基を含有す
る酸ハライド官能性物質とを反応させて第二の酸ハライ
ド官能性物質を生成させ、ついで、この第二の酸ハライ
ド官能性物質とラクタムモノマーとを反応させて末端の
ラクタム開始剤の基を得るという2段階で生成される。
このラクタム重合開始剤は、次の一般式を有する。
[式中、Qはラクタムの窒素原子を介してカルボニルに
結合しているラクタム残基で、構造式 (YはC3〜C11のアルキレン基)を有し;aは1、2また
は3、bは2またはそれ以上であり;Rは炭化水素基およ
びエーテル結合含有炭化水素基から選択される2価また
は多価の基であり;そしてZはポリエーテルのセグメン
ト、ポリエーテルセグメントを含有するポリエステルの
セグメント、炭化水素のセグメント、ポリシロキサンの
セグメントまたはこれらの組合せである。]のもの。
結合しているラクタム残基で、構造式 (YはC3〜C11のアルキレン基)を有し;aは1、2また
は3、bは2またはそれ以上であり;Rは炭化水素基およ
びエーテル結合含有炭化水素基から選択される2価また
は多価の基であり;そしてZはポリエーテルのセグメン
ト、ポリエーテルセグメントを含有するポリエステルの
セグメント、炭化水素のセグメント、ポリシロキサンの
セグメントまたはこれらの組合せである。]のもの。
Ogasaらによる米国特許第4,490,520号明細書には、ア
ルカリ触媒の存在下でラクタム重合開始剤とω−ラクタ
ムとからポリアミドを製造する方法が開示されている。
ここでは、ラクタム重合開始剤は、ω−ラクタムの重合
の前または重合中に多官能性助触媒、例えばポリアシル
ラクタムとポリオキシアルキレンとから製造される。
ルカリ触媒の存在下でラクタム重合開始剤とω−ラクタ
ムとからポリアミドを製造する方法が開示されている。
ここでは、ラクタム重合開始剤は、ω−ラクタムの重合
の前または重合中に多官能性助触媒、例えばポリアシル
ラクタムとポリオキシアルキレンとから製造される。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは、アミン−官能性化物質、例えばポリオ
キシアルキレンポリアミンからラクタム重合開始剤を製
造する方法およびこのラクタム重合開始剤が、望ましい
物理的性質を有し、エステル結合ではなくアミド結合を
含有するナイロンブロックコポリマーを提供することを
見い出したものである。
キシアルキレンポリアミンからラクタム重合開始剤を製
造する方法およびこのラクタム重合開始剤が、望ましい
物理的性質を有し、エステル結合ではなくアミド結合を
含有するナイロンブロックコポリマーを提供することを
見い出したものである。
本発明の一つの目的は、ナイロンブロックコポリマー
の製造に使用され得るラクタム重合開始剤を提供するこ
とである。また本発明の他の目的は、非常に早い反応経
路によるナイロンブロックコポリマーの製造におけるこ
の開始剤の使用である。特にこの開始剤は、反応射出成
形方法において有用で、ブロックがエステル基で結合さ
れたものより加水分解および熱に対する安定性の優れた
アミド結合生成物を提供し、このアミド結合生成物は、
当該技術分野で従来開示された方法によって製造される
アミド結合生成物より大きな耐衝撃強度を有するもので
ある。
の製造に使用され得るラクタム重合開始剤を提供するこ
とである。また本発明の他の目的は、非常に早い反応経
路によるナイロンブロックコポリマーの製造におけるこ
の開始剤の使用である。特にこの開始剤は、反応射出成
形方法において有用で、ブロックがエステル基で結合さ
れたものより加水分解および熱に対する安定性の優れた
アミド結合生成物を提供し、このアミド結合生成物は、
当該技術分野で従来開示された方法によって製造される
アミド結合生成物より大きな耐衝撃強度を有するもので
ある。
「問題点を解決するための手段」 本発明の要旨は、式 [式中、QはC3〜C11のアルキレン基を有するラクタム
残基であり、該ラクタムの窒素原子を介してカルボニル
に結合しており、Aは脂肪族または芳香族のヒドロカル
ビル基またはヒドロカルビルエーテル基であり、そして
mは0または1であり;mが0のとき、nは0または1
で、pは1であり;mが1のとき、nは1〜3の範囲内
で、p=nである。] で示されるラクタム末端基を少なくとも2つと、第1級
または第2級アミノ基を少なくとも2つ含有する有機ポ
リアミンに由来する弾性体骨格とを含有するラクタム重
合開始剤、このラクタム重合開始剤の調製方法、このラ
クタム重合開始剤を使用したナイロンブロックコポリマ
ーの製造方法に関する。
残基であり、該ラクタムの窒素原子を介してカルボニル
に結合しており、Aは脂肪族または芳香族のヒドロカル
ビル基またはヒドロカルビルエーテル基であり、そして
mは0または1であり;mが0のとき、nは0または1
で、pは1であり;mが1のとき、nは1〜3の範囲内
で、p=nである。] で示されるラクタム末端基を少なくとも2つと、第1級
または第2級アミノ基を少なくとも2つ含有する有機ポ
リアミンに由来する弾性体骨格とを含有するラクタム重
合開始剤、このラクタム重合開始剤の調製方法、このラ
クタム重合開始剤を使用したナイロンブロックコポリマ
ーの製造方法に関する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るラクタム重合開始剤は、式 [式中、QはC3〜C11のアルキレン基を有するラクタム
残基であり、該ラクタムの窒素原子を介してカルボニル
に結合しており、Aは脂肪族または芳香族のヒドロカル
ビル基またはヒドロカルビルエーテル基であり、そして
mは0または1であり;mが0のとき、nは0または1
で、pは1であり;mが1のとき、nは1〜3の範囲内
で、p=nである。] で示されるラクタム末端基を少なくとも2つと、第1級
または第2級アミノ基を少なくとも2つ含有するテレキ
ーリック(telechelic)ポリアミンに由来する弾性体骨
格とを含有する。
残基であり、該ラクタムの窒素原子を介してカルボニル
に結合しており、Aは脂肪族または芳香族のヒドロカル
ビル基またはヒドロカルビルエーテル基であり、そして
mは0または1であり;mが0のとき、nは0または1
で、pは1であり;mが1のとき、nは1〜3の範囲内
で、p=nである。] で示されるラクタム末端基を少なくとも2つと、第1級
または第2級アミノ基を少なくとも2つ含有するテレキ
ーリック(telechelic)ポリアミンに由来する弾性体骨
格とを含有する。
この開始剤は、式 [式中、Zはポリオキシアルキレンポリアミン、オキシ
アルキレンコポリマーポリアミン、ポリアルカジエンポ
リアミン、アルカジエンコポリマーポリアミン、ポリア
ルケンポリアミン、アルケンコポリマーポリアミンおよ
びこれらの組合せよりなる群から選択される第1級また
は第2級アミノ基を少なくとも2つ含有するテレキーリ
ックポリアミンから誘導される多価の基であり、tは少
なくとも1であり、A、Q、m、nおよびpは前に規定
または指定したとおりである。] で示される。
アルキレンコポリマーポリアミン、ポリアルカジエンポ
リアミン、アルカジエンコポリマーポリアミン、ポリア
ルケンポリアミン、アルケンコポリマーポリアミンおよ
びこれらの組合せよりなる群から選択される第1級また
は第2級アミノ基を少なくとも2つ含有するテレキーリ
ックポリアミンから誘導される多価の基であり、tは少
なくとも1であり、A、Q、m、nおよびpは前に規定
または指定したとおりである。] で示される。
この開始剤は、少なくとも2つのアシルラクタム基を
有するアシルラクタムモノマーと、テレキーリックポリ
アミンとの反応によって生成され得る。
有するアシルラクタムモノマーと、テレキーリックポリ
アミンとの反応によって生成され得る。
卓越した性質のナイロンブロックコポリマーを生成さ
せるためには、実質的なラクタム重合の前に、ポリアミ
ンのアミノ基の少なくとも90モル%、さらに好ましくは
95モル%をラクタム末端基に転換させておくべきであ
る。
せるためには、実質的なラクタム重合の前に、ポリアミ
ンのアミノ基の少なくとも90モル%、さらに好ましくは
95モル%をラクタム末端基に転換させておくべきであ
る。
このようにするには、開始剤を前もって生成させる
か、もしくはラクタム重合条件下に置く前に、その場で
開始剤を生成させればよい。
か、もしくはラクタム重合条件下に置く前に、その場で
開始剤を生成させればよい。
ラクタム重合開始剤の数平均分子量は約500〜約15,00
0好ましくは約1,000〜約10,000のものが有利である。好
ましいラクタン重合開始剤は、ポリエーテルポリアミン
とポリ炭化水素ポリアミンから誘導され、少なくとも約
1,000、好ましくは約2,000〜約6,000の分子量のもので
ある。ここにいう分子量はすべて、特に断らない限り、
当該技術分野において公知の方法で測定された数平均分
子量を意味する。
0好ましくは約1,000〜約10,000のものが有利である。好
ましいラクタン重合開始剤は、ポリエーテルポリアミン
とポリ炭化水素ポリアミンから誘導され、少なくとも約
1,000、好ましくは約2,000〜約6,000の分子量のもので
ある。ここにいう分子量はすべて、特に断らない限り、
当該技術分野において公知の方法で測定された数平均分
子量を意味する。
本発明に係る開始剤は、周囲温度で進行する次の工程
を順次行うことによって得ることができる。
を順次行うことによって得ることができる。
a)多官能性酸ハライドの酸ハライド基を第3級アミン
で錯体化させる工程、 b)錯体化された酸ハライド基の全部ではない少なくと
も1つを、式 [式中、YはC3〜C11のアルキレン基である。]で表わ
されるラクタムモノマーと反応させてハロゲンをラク残
基に置換し、ハロゲン化アンモニウム塩を生成させる工
程、 c)残余の錯体化された酸ハライド基の少なくとも90モ
ル%を、多官能性第1級アミンと反応させてアミド基を
生成させる工程、および d)ハロゲン化アンモニウム塩を除去する工程。
で錯体化させる工程、 b)錯体化された酸ハライド基の全部ではない少なくと
も1つを、式 [式中、YはC3〜C11のアルキレン基である。]で表わ
されるラクタムモノマーと反応させてハロゲンをラク残
基に置換し、ハロゲン化アンモニウム塩を生成させる工
程、 c)残余の錯体化された酸ハライド基の少なくとも90モ
ル%を、多官能性第1級アミンと反応させてアミド基を
生成させる工程、および d)ハロゲン化アンモニウム塩を除去する工程。
酸ハライド基はアミノ基に対して化学量論量より僅か
に過剰とするのが有利である。この方法において、酸ハ
ライド基はポリアミンのアミノ基と反応してアミド結合
と置換ハロゲン化アンモニウム副生物を生成する。この
反応の1例は次のとおりである。すなわち [式中、Xは塩素または臭素、:NR3は第3級アミンで
あり;Z、Q、Aおよびmは前に記載したとおりであり;
そしてK≧dxである。] ある種の多官能性酸ハライドは、開始剤を生成させる
には、工程b)におけるラクタムモノマーとの反応の後
に、1つより多い酸ハライド基を含んでいてもよい。そ
の場合、多官能性酸ハライドは、カップリング反応1つ
あたり置換ハロゲン化アンモニウム2分子を除去して、
2つまたはそれ以上のテレキーリックポリアミンをカッ
プリングさせることができる。
に過剰とするのが有利である。この方法において、酸ハ
ライド基はポリアミンのアミノ基と反応してアミド結合
と置換ハロゲン化アンモニウム副生物を生成する。この
反応の1例は次のとおりである。すなわち [式中、Xは塩素または臭素、:NR3は第3級アミンで
あり;Z、Q、Aおよびmは前に記載したとおりであり;
そしてK≧dxである。] ある種の多官能性酸ハライドは、開始剤を生成させる
には、工程b)におけるラクタムモノマーとの反応の後
に、1つより多い酸ハライド基を含んでいてもよい。そ
の場合、多官能性酸ハライドは、カップリング反応1つ
あたり置換ハロゲン化アンモニウム2分子を除去して、
2つまたはそれ以上のテレキーリックポリアミンをカッ
プリングさせることができる。
この開始剤は、非妨害性溶剤、例えばシクロヘキサ
ン、トルエン、テトラヒドロフランまたはアセトン、の
存在下で生成させるのが有利である。
ン、トルエン、テトラヒドロフランまたはアセトン、の
存在下で生成させるのが有利である。
この開始剤はまた使用する溶剤の性質にもよるが、高
められた温度で、例えば30〜150℃で、生成させること
ができる。溶剤を用いた場合には、開始剤の生成後に、
用いた溶剤は蒸留により除去することができる。
められた温度で、例えば30〜150℃で、生成させること
ができる。溶剤を用いた場合には、開始剤の生成後に、
用いた溶剤は蒸留により除去することができる。
テレキーリックポリアミンは数平均分子量が約300〜1
0,000のものが有利であり、好ましいのは少なくとも約5
00、さらに好ましいのは少なくとも1,000のものであ
る。そして、開始剤へのラクタムモノマーの付加重合に
よって生成するポリラクタムセグメントが硬質の、結晶
性セグメントを与えるのに対し、このテレキーリックポ
リアミンは、ナイロンブロックコポリマーに、軟質の、
弾性体セグメントの主鎖を与えるように選択される。
0,000のものが有利であり、好ましいのは少なくとも約5
00、さらに好ましいのは少なくとも1,000のものであ
る。そして、開始剤へのラクタムモノマーの付加重合に
よって生成するポリラクタムセグメントが硬質の、結晶
性セグメントを与えるのに対し、このテレキーリックポ
リアミンは、ナイロンブロックコポリマーに、軟質の、
弾性体セグメントの主鎖を与えるように選択される。
軟質セグメントは、これがナイロンブロックコポリマ
ーに組込まれて、ガラス転移温度、Tgを、約0℃以下好
ましくは、約−25℃以下にすることに寄与する。ガラス
転移温度は窒素雰囲気下、走査速度10〜20℃/minで、示
差走査熱量分析法によって簡便に測定できる。
ーに組込まれて、ガラス転移温度、Tgを、約0℃以下好
ましくは、約−25℃以下にすることに寄与する。ガラス
転移温度は窒素雰囲気下、走査速度10〜20℃/minで、示
差走査熱量分析法によって簡便に測定できる。
このようなセグメントは、ポリオキシアルキレンポリ
ジアミン、オキシアルキレンコポリマーポリアミン、ポ
リアルカジエンポリアミン、アルカジエンコポリマーポ
リアミン、ポリアルケンポリアミン、アルケンコポリマ
ーポリアミンおよびこれらの組合せからなる群から選択
されるテレキーリックポリアミンから誘導されるのが有
利である。本発明方法によって製造されるナイロンブロ
ックコポリマー中の弾性体セグメントの量は、得ようと
する性質に依って変わるものであるが、コポリマーの10
〜90重量%の間で変えられる。
ジアミン、オキシアルキレンコポリマーポリアミン、ポ
リアルカジエンポリアミン、アルカジエンコポリマーポ
リアミン、ポリアルケンポリアミン、アルケンコポリマ
ーポリアミンおよびこれらの組合せからなる群から選択
されるテレキーリックポリアミンから誘導されるのが有
利である。本発明方法によって製造されるナイロンブロ
ックコポリマー中の弾性体セグメントの量は、得ようと
する性質に依って変わるものであるが、コポリマーの10
〜90重量%の間で変えられる。
適当な重合体状炭化水素ポリアミンの例は、ポリブタ
ジエンジアミン、ポリブタジエンポリアミンおよびブタ
ジエン−アクリロニトリルコポリマーポリアミンであ
る。
ジエンジアミン、ポリブタジエンポリアミンおよびブタ
ジエン−アクリロニトリルコポリマーポリアミンであ
る。
適当なポリエーテルポリアミンの例は、ポリ(オキシ
ブチレン)ジアミン、ポリ(オキシエチレン)ジアミ
ン、ポリ(オキシプロピレン)ジアミン、ポリ(オキシ
プロピレン)トリアミン、ポリ(オキシプロピレン)テ
トラミン、およびこれらの組合せ、例えば、少なくとも
2つのアミノ基で官能化された、ポリ(オキシプロピレ
ン)とポリ(オキシエチレン)とのブロックコポリマー
である。好ましいポリエーテルポリアミンは、少なくと
も約5,000の数平均分子量を有するポリ(オキシプロピ
レン)トリアミンである。
ブチレン)ジアミン、ポリ(オキシエチレン)ジアミ
ン、ポリ(オキシプロピレン)ジアミン、ポリ(オキシ
プロピレン)トリアミン、ポリ(オキシプロピレン)テ
トラミン、およびこれらの組合せ、例えば、少なくとも
2つのアミノ基で官能化された、ポリ(オキシプロピレ
ン)とポリ(オキシエチレン)とのブロックコポリマー
である。好ましいポリエーテルポリアミンは、少なくと
も約5,000の数平均分子量を有するポリ(オキシプロピ
レン)トリアミンである。
テレキーリックポリアミンは、米国特許第3,155,728
号明細書および同第3,236,896号明細書に記載の手順に
従って、テレキーリックポリオールのヒドロキシル基を
アミノ基で置換することにより、テレキーリックポリオ
ールから生成させられ得る。これらの化合物の生成方法
によって、若干の残留ヒドロキシル基が存在するものと
見られている。別法として、ニトリル含有ポリマーを、
そのニトリル基の還元によってアミン−官能性化するこ
とができ、またフォルミル含有ポリマーを、そのフォル
ミル基の還元アミン化によってアミン−官能性化するこ
とができる。
号明細書および同第3,236,896号明細書に記載の手順に
従って、テレキーリックポリオールのヒドロキシル基を
アミノ基で置換することにより、テレキーリックポリオ
ールから生成させられ得る。これらの化合物の生成方法
によって、若干の残留ヒドロキシル基が存在するものと
見られている。別法として、ニトリル含有ポリマーを、
そのニトリル基の還元によってアミン−官能性化するこ
とができ、またフォルミル含有ポリマーを、そのフォル
ミル基の還元アミン化によってアミン−官能性化するこ
とができる。
ラクタム重合開始剤の製造に好適に使用し得る多官能
性酸ハライドは、次式で表されるものである。
性酸ハライドは、次式で表されるものである。
[式中、mは0または1であり;mが0のとき、nは0ま
たは1でp=1であり;mが1のときnは1〜3の範囲で
p=nであり;またXは塩素または臭素である。Aは脂
肪族または芳香族のヒドロカルビル基またはヒドロカル
ビルエーテル基である。] 好ましいA基は、パラフェニレンまたはメタフェニレ
ンおよびCH2 x(ここでxは3〜8の範囲内であ
る。)であり、さらに好ましいのは、パラフェニレンま
たはメタフェニレンおよびこれらの混合物であり、これ
らは卓越した物理的性質をもつナイロンブロックコポリ
マーをもたらす。その他の好ましいジ酸ハライドはm=
0およびn=1の場合であるオキザリル基を含有する。
たは1でp=1であり;mが1のときnは1〜3の範囲で
p=nであり;またXは塩素または臭素である。Aは脂
肪族または芳香族のヒドロカルビル基またはヒドロカル
ビルエーテル基である。] 好ましいA基は、パラフェニレンまたはメタフェニレ
ンおよびCH2 x(ここでxは3〜8の範囲内であ
る。)であり、さらに好ましいのは、パラフェニレンま
たはメタフェニレンおよびこれらの混合物であり、これ
らは卓越した物理的性質をもつナイロンブロックコポリ
マーをもたらす。その他の好ましいジ酸ハライドはm=
0およびn=1の場合であるオキザリル基を含有する。
錯体化された酸ハライドと反応させるのに適当なラク
タムは、C3〜C11のアルキレン基を有するもので、好ま
しくは、その反応性と入手(可能)性に基づいてC3また
はC5のアルキレン基を有するもの、すなわち、2−ピロ
リジノンまたはε−カプロラクタムである。
タムは、C3〜C11のアルキレン基を有するもので、好ま
しくは、その反応性と入手(可能)性に基づいてC3また
はC5のアルキレン基を有するもの、すなわち、2−ピロ
リジノンまたはε−カプロラクタムである。
多官能性酸ハライドを錯体化させるのに使用できる第
3級アミンの例は、トリアルキルアミン、ピリジンおよ
びアルキル置換ピリジン、キノリン、そして、錯化剤と
してのアミンの機能およびラクタム重合開始剤の生成を
実質的に妨害しない、置換基を有するその他の置換アミ
ンである。アンモニウム塩および過剰の第3級アミン
は、開始剤の生成後に除去するのが好ましい。
3級アミンの例は、トリアルキルアミン、ピリジンおよ
びアルキル置換ピリジン、キノリン、そして、錯化剤と
してのアミンの機能およびラクタム重合開始剤の生成を
実質的に妨害しない、置換基を有するその他の置換アミ
ンである。アンモニウム塩および過剰の第3級アミン
は、開始剤の生成後に除去するのが好ましい。
ラクタム重合開始剤は、アミノ基の数を基準にしたテ
レキーリックポリアミン1当量と、酸ハライド基の数を
基準にした酸ハライド1当量とを反応させて調製するの
がよい。
レキーリックポリアミン1当量と、酸ハライド基の数を
基準にした酸ハライド1当量とを反応させて調製するの
がよい。
しかしながら、硬質セグメントと軟質セグメントを交
互に含む主鎖を有する重合体状ラクタム重合開始剤を望
む場合には、多官能性酸ハライドは、2つまたはそれ以
上のテレキーリックポリアミンと結合するように反応さ
せられる。
互に含む主鎖を有する重合体状ラクタム重合開始剤を望
む場合には、多官能性酸ハライドは、2つまたはそれ以
上のテレキーリックポリアミンと結合するように反応さ
せられる。
この場合、酸ハライドに対するテレキーリックポリア
ミンの当量比は1:1より少なく選択される。例えば、テ
レキーリックポリアミンが三官能性があって、二官能性
酸ハライドを加えて2つのポリアミンをカップリングさ
せる場合、重合体状の四官能性開始剤を得るのには1:3
の当量比を用いるのが有利である。軟質セグメントにつ
いての上記記載は、前記テレキーリックポリアミンにつ
いて、一般的に論じた分子量の規定に従うのが好まし
い。
ミンの当量比は1:1より少なく選択される。例えば、テ
レキーリックポリアミンが三官能性があって、二官能性
酸ハライドを加えて2つのポリアミンをカップリングさ
せる場合、重合体状の四官能性開始剤を得るのには1:3
の当量比を用いるのが有利である。軟質セグメントにつ
いての上記記載は、前記テレキーリックポリアミンにつ
いて、一般的に論じた分子量の規定に従うのが好まし
い。
ラクタム重合開始剤は、ラクタム重合触媒の存在下で
ラクタムモノマー、好ましくはε−カプロラクタムと反
応させられて、軟質セグメントと硬質セグメントとを有
するナイロンブロックコポリマーを形成することがで
き、その際、硬質セグメントは、式 [式中、qは約4〜約300で、Yは前に規定したとおり
である。] で表わされ、また硬質セグメントと軟質セグメントと
は、式 [式中、A、Y、m、nおよびpは前に規定したとおり
である。] のアミド結合によって結合されている。
ラクタムモノマー、好ましくはε−カプロラクタムと反
応させられて、軟質セグメントと硬質セグメントとを有
するナイロンブロックコポリマーを形成することがで
き、その際、硬質セグメントは、式 [式中、qは約4〜約300で、Yは前に規定したとおり
である。] で表わされ、また硬質セグメントと軟質セグメントと
は、式 [式中、A、Y、m、nおよびpは前に規定したとおり
である。] のアミド結合によって結合されている。
このブロックコポリマーは、硬質セグメントと軟質セ
グメントとの間に、実質的にはエステル結合を含まず、
そして、エステル結合を含むものより、加水分解および
熱に対する安定性が優れている。
グメントとの間に、実質的にはエステル結合を含まず、
そして、エステル結合を含むものより、加水分解および
熱に対する安定性が優れている。
得られるナイロンブロックコポリマーの重量平均分子
量は、広い範囲で変更することができるが、約18,000〜
約100,000の範囲内が有利である。
量は、広い範囲で変更することができるが、約18,000〜
約100,000の範囲内が有利である。
分子量は、一般的には、ラクタムモノマーとラクタム
重合開始剤とのモル比に依存する。
重合開始剤とのモル比に依存する。
開始剤の濃度またはラクタム重合開始剤から供給され
て、ラクタムモノマーの重合中に存在する活性化N−ラ
クタム基の濃度は、全反応速度に影響を与える。活性化
N−ラクタム基の総量、すなわち、開始剤基の当量数
は、混合物中に存在する開始剤の官能性および/または
濃度によって変化し得る。
て、ラクタムモノマーの重合中に存在する活性化N−ラ
クタム基の濃度は、全反応速度に影響を与える。活性化
N−ラクタム基の総量、すなわち、開始剤基の当量数
は、混合物中に存在する開始剤の官能性および/または
濃度によって変化し得る。
一般に、開始剤の官能性または1分子当りの活性化N
−ラクタム基の数は、少なくとも2であり、好ましくは
約2〜約10で、そしてより好ましくは約3〜約6であ
る。
−ラクタム基の数は、少なくとも2であり、好ましくは
約2〜約10で、そしてより好ましくは約3〜約6であ
る。
一般に、使用されるラクタム重合開始剤の量は、使用
されるカプラロクタムモノマーの全モル数の、少なくと
も、0.1モル%で、さらに好ましくは0.25〜1.0モル%で
ある。
されるカプラロクタムモノマーの全モル数の、少なくと
も、0.1モル%で、さらに好ましくは0.25〜1.0モル%で
ある。
ラクタム重合開始剤を用い、適当な触媒の存在下でε
−カプロラクタムモノマーと反応させてナイロン−6ブ
ロックコポリマーを製造する場合、得られるブロックコ
ポリマーは一般に、ラクタム重合開始剤に、一般式 の繰返し単位を有するポリアミド鎖が付加したものから
なる。一方、ナイロン−6ブロックコポリマーは、本質
的にはε−カプロラクタムから製造されるが、カプロラ
クタム重合の反応速度または重合度が実質的に害されな
いかぎり、その他のラクタムモノマーも含めることがで
きる。
−カプロラクタムモノマーと反応させてナイロン−6ブ
ロックコポリマーを製造する場合、得られるブロックコ
ポリマーは一般に、ラクタム重合開始剤に、一般式 の繰返し単位を有するポリアミド鎖が付加したものから
なる。一方、ナイロン−6ブロックコポリマーは、本質
的にはε−カプロラクタムから製造されるが、カプロラ
クタム重合の反応速度または重合度が実質的に害されな
いかぎり、その他のラクタムモノマーも含めることがで
きる。
本発明において有用なラクタム重合触媒には、ラクタ
ムのアニオン重合に適する塩基性触媒として一般に認め
られている化合物が含まれる。一般に、すべてのアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属は、金属の状態でも、ま
たは水素化物、ハロ水素化物、アルキルハロゲン化物、
酸化物、水酸化物、炭酸塩及び類似物の形態でも有効で
ある。このような触媒は、米国特許第4,031,164号明細
書に更に詳しく記載されている。ラクタム重合に特に有
用なのは、C3〜C11のラクタムマグネシウムハロゲン化
物であり、ε−カプロラクタムおよび2−ピロリジノン
からなる群より選択されるラクタムから誘導されるもの
が好ましく、そして更に好ましくは、この触媒は、ε−
カプロラクタムマグネシウムブロマイド、(2−オキソ
−1−テトラヒドロアゼピニルマグネシウムブロマイ
ド)および2−ピロリジノンマグネシウムブロマイド、
(2−オキソ−1−ピロリジニルマグネシウムブロマイ
ド)から選択される。使用される触媒の量は、認め得る
重合速度を与える量である。
ムのアニオン重合に適する塩基性触媒として一般に認め
られている化合物が含まれる。一般に、すべてのアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属は、金属の状態でも、ま
たは水素化物、ハロ水素化物、アルキルハロゲン化物、
酸化物、水酸化物、炭酸塩及び類似物の形態でも有効で
ある。このような触媒は、米国特許第4,031,164号明細
書に更に詳しく記載されている。ラクタム重合に特に有
用なのは、C3〜C11のラクタムマグネシウムハロゲン化
物であり、ε−カプロラクタムおよび2−ピロリジノン
からなる群より選択されるラクタムから誘導されるもの
が好ましく、そして更に好ましくは、この触媒は、ε−
カプロラクタムマグネシウムブロマイド、(2−オキソ
−1−テトラヒドロアゼピニルマグネシウムブロマイ
ド)および2−ピロリジノンマグネシウムブロマイド、
(2−オキソ−1−ピロリジニルマグネシウムブロマイ
ド)から選択される。使用される触媒の量は、認め得る
重合速度を与える量である。
本発明を実施するためのマグネシウムラクタム重合触
媒の量は、ラクタムモノマーの全モル数を基準として0.
3〜2.0モル%の範囲内がよく、また、0.6〜1.2モル%の
範囲内がさらに好ましい。反応速度は用いられる触媒の
濃度、およびその他のパラメーター、例えばこの反応を
行なう温度に依存する。
媒の量は、ラクタムモノマーの全モル数を基準として0.
3〜2.0モル%の範囲内がよく、また、0.6〜1.2モル%の
範囲内がさらに好ましい。反応速度は用いられる触媒の
濃度、およびその他のパラメーター、例えばこの反応を
行なう温度に依存する。
このナイロンブロックコポリマーは、好ましくは、反
応加工方法例えば反応射出成形(RIM)によって製造さ
れるが、またこれ以外の慣用的な方法、例えば注型また
は塊状重合法によっても製造することができる。
応加工方法例えば反応射出成形(RIM)によって製造さ
れるが、またこれ以外の慣用的な方法、例えば注型また
は塊状重合法によっても製造することができる。
この発明に係るナイロンブロックコポリマーを製造す
るのに好ましい方法においては、ラクタムモノマーとラ
クタム重合開始剤とからなる第1の反応原料の流れと、
ラクタムとラクタムマグネシウムハロゲン化物重合触媒
とからなる第2の反応原料の流れとが混合されて、重合
温度、例えば約70℃〜約230℃、好ましくは約90℃〜約1
90℃そして更に好ましくは約120℃〜約160℃の範囲内の
温度において反応的接触に持込まれる。
るのに好ましい方法においては、ラクタムモノマーとラ
クタム重合開始剤とからなる第1の反応原料の流れと、
ラクタムとラクタムマグネシウムハロゲン化物重合触媒
とからなる第2の反応原料の流れとが混合されて、重合
温度、例えば約70℃〜約230℃、好ましくは約90℃〜約1
90℃そして更に好ましくは約120℃〜約160℃の範囲内の
温度において反応的接触に持込まれる。
ナイロンブロックコポリマーを製造する特定の方法に
従えば、上記混合物は直ちに成形型の中に導入され、ラ
クタムモノマーの重合が完了するまで重合温度に維持さ
れる。典型的には、ラクタム重合開始剤の選択、重合温
度の調節および/またはラクタムマグネシウムハロゲン
化物重合触媒またはラクタム重合開始剤の量の調節によ
って、ラクタムモノマーの重合が開始され、5分間以内
という比較的短い時間で重合が完結され得る。
従えば、上記混合物は直ちに成形型の中に導入され、ラ
クタムモノマーの重合が完了するまで重合温度に維持さ
れる。典型的には、ラクタム重合開始剤の選択、重合温
度の調節および/またはラクタムマグネシウムハロゲン
化物重合触媒またはラクタム重合開始剤の量の調節によ
って、ラクタムモノマーの重合が開始され、5分間以内
という比較的短い時間で重合が完結され得る。
ラクタム重合開始剤が、エステル結合でなくアミド結
合を含み、この明細書において開示される方法によって
生成された本発明のものの中の1つであれば、重合時間
は3分間以内、好ましくは1分間以内に減少され得る。
合を含み、この明細書において開示される方法によって
生成された本発明のものの中の1つであれば、重合時間
は3分間以内、好ましくは1分間以内に減少され得る。
[実施例] 以下の実施例において示される機械的物質は、実質的
には次の手順に準拠した試験を使って得られたものであ
る。
には次の手順に準拠した試験を使って得られたものであ
る。
標準発熱量: ラクタムモノマー重合の反応速度は、以下の方法によ
る反応を発熱量から決定した。すなわち、記録式電位差
計に接続された、30ゲージの鉄コンスタンタン熱電対
を、成形型の中に位置させた。この成形型を、140℃に
加熱した。カプロラクタムモノマー、ラクタム重合開始
剤およびマグネシウムラクタム重合触媒の混合物を成形
型の中に導入し、そして温度の応答を記録する。成形型
およびラクタム重合の初期発熱に起因して、熱軌跡はた
だちに上昇を始める。温度が一定になる前に、第2番目
の急上昇が起るが、これは結晶化熱と重合の最終段階か
らの熱とによるものと思われる。重合は、温度が最高に
達し、降下し始める時に完了すると考えられる。材料全
体は十分な固形状となり、ついで成形品は成形型から離
される。反応時間は、反応混合物を成形型に加える時点
と、最高温度に到達した時点との間の時間間隔である。
全反応速度は、温度上昇のための時間に比例するものと
考えた。
る反応を発熱量から決定した。すなわち、記録式電位差
計に接続された、30ゲージの鉄コンスタンタン熱電対
を、成形型の中に位置させた。この成形型を、140℃に
加熱した。カプロラクタムモノマー、ラクタム重合開始
剤およびマグネシウムラクタム重合触媒の混合物を成形
型の中に導入し、そして温度の応答を記録する。成形型
およびラクタム重合の初期発熱に起因して、熱軌跡はた
だちに上昇を始める。温度が一定になる前に、第2番目
の急上昇が起るが、これは結晶化熱と重合の最終段階か
らの熱とによるものと思われる。重合は、温度が最高に
達し、降下し始める時に完了すると考えられる。材料全
体は十分な固形状となり、ついで成形品は成形型から離
される。反応時間は、反応混合物を成形型に加える時点
と、最高温度に到達した時点との間の時間間隔である。
全反応速度は、温度上昇のための時間に比例するものと
考えた。
引張り強度: ASTM1708によった(単位はニュートン/平方メート
ル)。
ル)。
破断伸長度: ASTM1708によった(単位は%)。
アイゾット衝撃強度(ノッチ付き): ASTMD256によった(単位はジュール/センチメート
ル、J/cm)。
ル、J/cm)。
実施例1 実施例1は、本発明による、ラクタム重合開始剤とこ
の開始剤から製造されるナイロンブロックコポリマーの
調製を例示するものである。
の開始剤から製造されるナイロンブロックコポリマーの
調製を例示するものである。
機械的撹拌機、冷却器、N2導入口、滴下ロートおよび
熱電対を装着した、2リットルの四ツ口フラスコの中
で、60.9gのテレフタロイルクロライドと400mlのテトラ
ヒドロフラン(THF)とを混合し、ついで200mlのTHFに
溶解させた60.6gのトリエチルアミンを1時間10分にわ
たって滴下して加えた。この間に、温度は15℃から21℃
に上昇した。次に、この混合物を21℃において1時間15
分の間撹拌し、100mlのTHFに溶解させた33.9gのε−カ
プロラクタムを43分間にわたって滴下して加えた。この
間に温度は37℃に上昇し、ついでこの混合物を1時間撹
拌し、この間に温度は23℃に降下した。23℃において、
200mlのTHFに溶解させた数平均分子量が5000で、テキサ
コケミカルカンパニー(テキサス州77401、ベレイア、
P.O.Box430所在)から商標名JEFFAMINE T−5000とし
て入手できるポリ(オキシプロピレン)トリアミン500g
を、1時間7分にわたって滴下して加えた。この間に温
度は30℃に上昇する。ついで生成物を約19時間撹拌し、
過、洗滌し恒量となるまでストリッピングした後、乾
燥した。
熱電対を装着した、2リットルの四ツ口フラスコの中
で、60.9gのテレフタロイルクロライドと400mlのテトラ
ヒドロフラン(THF)とを混合し、ついで200mlのTHFに
溶解させた60.6gのトリエチルアミンを1時間10分にわ
たって滴下して加えた。この間に、温度は15℃から21℃
に上昇した。次に、この混合物を21℃において1時間15
分の間撹拌し、100mlのTHFに溶解させた33.9gのε−カ
プロラクタムを43分間にわたって滴下して加えた。この
間に温度は37℃に上昇し、ついでこの混合物を1時間撹
拌し、この間に温度は23℃に降下した。23℃において、
200mlのTHFに溶解させた数平均分子量が5000で、テキサ
コケミカルカンパニー(テキサス州77401、ベレイア、
P.O.Box430所在)から商標名JEFFAMINE T−5000とし
て入手できるポリ(オキシプロピレン)トリアミン500g
を、1時間7分にわたって滴下して加えた。この間に温
度は30℃に上昇する。ついで生成物を約19時間撹拌し、
過、洗滌し恒量となるまでストリッピングした後、乾
燥した。
反応射出成形装置を使って、ナイロンブロックコポリ
マーを作るために、上に調製したラクタム重合開始剤9
1.6gと、158.4gのε−カプロラクタムとからなる第1の
混合物と、濃度1Mのカプロラクタムマグネシウムブロマ
イドのカプロラクタム溶液27gと、128.4gのε−カプロ
ラクタムとからなる第2の混合物とを100℃に加熱し、
撹拌して均一になったところで、約1mmの真空下におい
て少なくとも10分間の間脱気した。ついで、両混合物を
それぞれ100℃の第1および第2の貯槽に移し、ケニッ
クス型(Kenics−type)のミキサーを経由して140℃の
成形型の中へポンプで送り込み、25cm×25cm×0.32cmの
成形板を成形した。反応時間と、得られたナイロンブロ
ックコポリマー成形板の機械的性質とを、第1表に示
す。
マーを作るために、上に調製したラクタム重合開始剤9
1.6gと、158.4gのε−カプロラクタムとからなる第1の
混合物と、濃度1Mのカプロラクタムマグネシウムブロマ
イドのカプロラクタム溶液27gと、128.4gのε−カプロ
ラクタムとからなる第2の混合物とを100℃に加熱し、
撹拌して均一になったところで、約1mmの真空下におい
て少なくとも10分間の間脱気した。ついで、両混合物を
それぞれ100℃の第1および第2の貯槽に移し、ケニッ
クス型(Kenics−type)のミキサーを経由して140℃の
成形型の中へポンプで送り込み、25cm×25cm×0.32cmの
成形板を成形した。反応時間と、得られたナイロンブロ
ックコポリマー成形板の機械的性質とを、第1表に示
す。
実施例2 実施例2も本発明によるものであるが、実施例1と
は、開始剤のラクタム末端基がε−カプロラクタムから
ではなく、2−ピロリジノンから与えられる点において
異なる。
は、開始剤のラクタム末端基がε−カプロラクタムから
ではなく、2−ピロリジノンから与えられる点において
異なる。
機械的撹拌機、冷却器、N2導入口、滴下ロートおよび
熱電対を装着した、1リットルの四ツ口フラスコの中
で、24.4gのテレフタロイルクロライドと160mlのTHFと
を混合し、ついで80mlのTHFに溶解させた24.2gのトリエ
チルアミンを、1時間にわたって滴下して加える。この
間に、温度は19℃から23℃に上昇した。次に、この混合
物を23℃において1時間撹拌し、その次に、40mlのTHF
に溶解させた10.2gの2−ピロリジノンを、1時間にわ
たって滴下して加えた。この間に温度は33℃に上昇し、
ついでこの混合物を1時間撹拌し、この間に温度は24℃
に降下した。24℃において、80mlのTHFに溶解させた200
gのポリ(オキシプロピレン)トリアミン−この詳細
は、実施例1に記載されている−を、50分間にわたって
滴下して加えた。この間に、温度は35℃に上昇した。つ
いで、生成物を約2.5時間撹拌し、過、洗滌し、恒量
となるまでストリッピングした後、乾燥した。
熱電対を装着した、1リットルの四ツ口フラスコの中
で、24.4gのテレフタロイルクロライドと160mlのTHFと
を混合し、ついで80mlのTHFに溶解させた24.2gのトリエ
チルアミンを、1時間にわたって滴下して加える。この
間に、温度は19℃から23℃に上昇した。次に、この混合
物を23℃において1時間撹拌し、その次に、40mlのTHF
に溶解させた10.2gの2−ピロリジノンを、1時間にわ
たって滴下して加えた。この間に温度は33℃に上昇し、
ついでこの混合物を1時間撹拌し、この間に温度は24℃
に降下した。24℃において、80mlのTHFに溶解させた200
gのポリ(オキシプロピレン)トリアミン−この詳細
は、実施例1に記載されている−を、50分間にわたって
滴下して加えた。この間に、温度は35℃に上昇した。つ
いで、生成物を約2.5時間撹拌し、過、洗滌し、恒量
となるまでストリッピングした後、乾燥した。
実施例1で用いたのと同じ装置を使って、実施例2で
生成させた開始剤から、ナイロンブロックコポリマーを
作るために、90.3gの開始剤と、109.7gのε−カプロラ
クタムとを、第1の貯槽の中で組み合せたこと、および
濃度1Mのカプロラクタムマグネシウムブロマイドのカプ
ロラクタム溶液27gと、178.4gのε−カプロラクタムと
を、第2の貯槽の中で組合せたことを除いては、実施例
1の手順を繰り返した。得られたナイロンブロックコポ
リマー成形板の機械的性質を第1表に示す。
生成させた開始剤から、ナイロンブロックコポリマーを
作るために、90.3gの開始剤と、109.7gのε−カプロラ
クタムとを、第1の貯槽の中で組み合せたこと、および
濃度1Mのカプロラクタムマグネシウムブロマイドのカプ
ロラクタム溶液27gと、178.4gのε−カプロラクタムと
を、第2の貯槽の中で組合せたことを除いては、実施例
1の手順を繰り返した。得られたナイロンブロックコポ
リマー成形板の機械的性質を第1表に示す。
実施例3 実施例3は、本発明によるものであり、実施例1にお
いて、開始剤を調製するのに、50.8gのテレフタロイル
クロライド、50.5gのトリエチルアミンおよび28.3gのε
−カプロラクタムを用いた点と、ポリアミンが、数平均
分子量が4000で商標名JEFFAMINE D−4000として入手
できるポリ(オキシプロピレン)ジアミンである点とを
除いては、実施例3は、実施例1と同様の経路により、
また同じ割合を使って調製した。実施例1におけると同
様に、ナイロンブロックコポリマー成形板を調製し、そ
の機械的性質を第1表に示す。実施例1および実施例2
のそれらと比較して衝撃強度と破断伸長度とが低いが、
これらは、実施例1および実施例2のポリアミンに代え
て、実施例3はジアミンを用いたことに起因する。
いて、開始剤を調製するのに、50.8gのテレフタロイル
クロライド、50.5gのトリエチルアミンおよび28.3gのε
−カプロラクタムを用いた点と、ポリアミンが、数平均
分子量が4000で商標名JEFFAMINE D−4000として入手
できるポリ(オキシプロピレン)ジアミンである点とを
除いては、実施例3は、実施例1と同様の経路により、
また同じ割合を使って調製した。実施例1におけると同
様に、ナイロンブロックコポリマー成形板を調製し、そ
の機械的性質を第1表に示す。実施例1および実施例2
のそれらと比較して衝撃強度と破断伸長度とが低いが、
これらは、実施例1および実施例2のポリアミンに代え
て、実施例3はジアミンを用いたことに起因する。
実施例4(対照) 実施例4は、ポリアミン、ビス−アシルラクタムおよ
びラクタムモノマーを同時に反応させることによる、ナ
イロンブロックコポリマーの構造を例示し、この例は本
発明によるものではない。
びラクタムモノマーを同時に反応させることによる、ナ
イロンブロックコポリマーの構造を例示し、この例は本
発明によるものではない。
この実施例の結果は、これらを本発明による実施例と
比較した場合、本発明方法によって完成されているよう
に、ラクタムモノマーの重合の前に、ラクタム重合開始
剤を実質的に生成させておくことの必要性を例示するも
のである。
比較した場合、本発明方法によって完成されているよう
に、ラクタムモノマーの重合の前に、ラクタム重合開始
剤を実質的に生成させておくことの必要性を例示するも
のである。
実施例1で用いたのと同じ装置で、ナイロンブロック
コポリマーを作るために、79.9gのポリ(オキシプロピ
レン)トリアミン(商標名JEFFAMINE T−5000)、153
gのε−カプロラクタムおよび17.1gのイソフタロイルビ
ス−アシルラクタム(射出の直前に加えられる)を、第
1の貯槽の中において100℃で組合せ、そして、濃度1M
のカプロラクタムマグネシウムブロマイドのカプロラク
タム溶液27.9gと、128.4gのε−カプロラクタムとを、
第2の貯槽の中において、100℃で組合せた。ついで、
この2つの混合物は、実施例1のように、ポンプで140
℃の成形型の中へ送り込んだ。反応時間と、得られたナ
イロンブロックコポリマーの機械的性質とを、第1表に
示す。
コポリマーを作るために、79.9gのポリ(オキシプロピ
レン)トリアミン(商標名JEFFAMINE T−5000)、153
gのε−カプロラクタムおよび17.1gのイソフタロイルビ
ス−アシルラクタム(射出の直前に加えられる)を、第
1の貯槽の中において100℃で組合せ、そして、濃度1M
のカプロラクタムマグネシウムブロマイドのカプロラク
タム溶液27.9gと、128.4gのε−カプロラクタムとを、
第2の貯槽の中において、100℃で組合せた。ついで、
この2つの混合物は、実施例1のように、ポンプで140
℃の成形型の中へ送り込んだ。反応時間と、得られたナ
イロンブロックコポリマーの機械的性質とを、第1表に
示す。
実施例5(対照) 実施例5は、ラクタム重合の前に、ビス−アシルラク
タムとポリアミンとを、高められた温度において、最初
に反応させることによる、ナイロンブロックコポリマー
の製造を例示するものであるが、この例は、本発明の反
応経路によるものではない。
タムとポリアミンとを、高められた温度において、最初
に反応させることによる、ナイロンブロックコポリマー
の製造を例示するものであるが、この例は、本発明の反
応経路によるものではない。
実施例5のナイロンブロックコポリマーは、実質的に
は、実施例4に記載の方法に従って製造されるが、実施
例4とは、第1の貯槽中のイソフタロイルビス−アシル
ラクタム、ポリ(オキシプロピレン)トリアミン、およ
びε−カプロラクタムが、100℃で4時間加熱され、つ
いで射出の前に脱気される点で異なる。第1表に示す、
この実施例の結果は、実施例1および実施例2のそれら
と比較した場合、ナイロンブロックコポリマーが本発明
の方法によって調製されたときに得られる、改善された
衝撃強度を示している。
は、実施例4に記載の方法に従って製造されるが、実施
例4とは、第1の貯槽中のイソフタロイルビス−アシル
ラクタム、ポリ(オキシプロピレン)トリアミン、およ
びε−カプロラクタムが、100℃で4時間加熱され、つ
いで射出の前に脱気される点で異なる。第1表に示す、
この実施例の結果は、実施例1および実施例2のそれら
と比較した場合、ナイロンブロックコポリマーが本発明
の方法によって調製されたときに得られる、改善された
衝撃強度を示している。
Claims (25)
- 【請求項1】式 [式中、Qは、C3〜C11のアルキレン基を有するラクタ
ム残基であり、該ラクタムの窒素原子を介してカルボニ
ルに結合しており;Aは、脂肪族または芳香族のヒドロカ
ルビル基またはヒドロカルビルエーテル基であり;mは0
または1であり;mが0のとき、nは0または1で、pは
1であり;mが1のとき、nは1〜3の範囲内で、p=n
である。] で示されるラクタム末端基を少なくとも2つと、第1級
または第2級アミノ基を少なくとも2つ含有するテレキ
ーリックポリアミンに由来する弾性体骨格とを含有する
ことを特徴とするラクタム重合開始剤。 - 【請求項2】テレキーリックポリアミンが、ポリオキシ
アルキレンポリアミン、ポリオキシアルキレンコポリマ
ーポリアミン、ポリアルカジエンポリアミン、アルカジ
エンコポリマーポリアミン、ポリアルケンポリアミン、
アルケンコポリマーポリアミン、およびこれらの組合せ
よりなる群から選択される特許請求の範囲第(1)項記
載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項3】少なくとも90モル%のアミノ基が反応して
ラクタム末端基を形成している特許請求の範囲第(1)
項または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項4】少なくとも95モル%のアミノ基が反応して
ラクタム末端基を形成している特許請求の範囲第(1)
項または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項5】mおよびnが1である特許請求の範囲第
(1)項または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項6】mおよびnが1である特許請求の範囲第
(4)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項7】mおよびnが1で、Aがメタフェニレンま
たはパラフェニレンである、特許請求の範囲第(1)項
または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項8】mおよびnが1で、Aがメタフェニレンま
たはパラフェニレンである、特許請求の範囲第(4)項
記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項9】テレキーリックポリアミンが、約300より
大きい数平均分子量を有する、特許請求の範囲第(1)
項または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項10】テレキーリックポリアミンが、約1000よ
り大きい数平均分子量を有する、特許請求の範囲第
(1)項または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項11】テレキーリックポリアミンが、少なくと
も3つのアミノ基を有する、特許請求の範囲第(1)項
または第(2)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項12】テレキーリックポリアミンが、少なくと
も3つのアミノ基を有する、特許請求の範囲第(4)項
記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項13】mおよびnが1で、Aがメタフェニレン
またはパラフェニレンである、特許請求の範囲第(11)
項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項14】Aが、C3〜C8のヒドロカルビル基である
特許請求の範囲第(1)項または第(2)項記載のラク
タム重合開始剤。 - 【請求項15】Aが、パラフェニレン、メタフェニレン
および(CH2)X[式中、xは3〜8の範囲内にある]よ
りなる群から選択されるヒドロカルビル基である特許請
求の範囲第(1)項または第(2)項記載のラクタム重
合開始剤。 - 【請求項16】置換ハロゲン化アンモニウムを追加含有
してなる特許請求の範囲第(1)項または第(2)項記
載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項17】ラクタムモノマーを追加含有してなる特
許請求の範囲第(1)項または第(2)項記載のラクタ
ム重合開始剤。 - 【請求項18】ラクタムモノマーを追加含有してなる特
許請求の範囲第(16)項記載のラクタム重合開始剤。 - 【請求項19】次の工程、すなわち、 a)多官能性酸ハライドの酸ハライド基を、第3級アミ
ンで錯体化させる工程 b)錯体化された酸ハライドの全部でない少なくとも1
つを、式 [式中YはC3〜C11のアルキレン基である。]で表わさ
れるラクタムモノマーと反応させて、ハロゲンをラクタ
ム残基に置換し、ハロゲン化アンモニウム塩を生成させ
る工程; c)残余の錯体化された酸ハライド基の少なくとも90モ
ル%を、少なくとも2つの第1級アミノ基を有するポリ
アミンと反応させて、アミド基とハロゲン化アンモニウ
ム塩とを反応させる工程;および d)ハロゲン化アンモニウム塩を除去する工程 を含むことを特徴とするラクタム重合開始剤の調整方
法。 - 【請求項20】ラクタム重合条件下に置く前に、工程
a)、b)およびc)を行う特許請求の範囲(19)記載
のラクタム重合開始剤の調整方法。 - 【請求項21】工程b)において、錯体化酸ハライドの
ハロゲン基の約50モル%をラクタム残基に置換する特許
請求の範囲第(19)項または第(20)項記載のラクタム
重合開始剤の調整方法。 - 【請求項22】次の工程、すなわち、 a)多官能性酸ハライドの酸ハライド基を第3級アミン
で錯体化させる工程; b)錯体化された酸ハライド基の全部でない少なくとも
1つを、式 [式中YはC3〜C11のアルキレン基である。]で表され
るラクタムモノマーと反応させて、ハロゲンをラクタム
残基に置換し、ハロゲン化アンモニウム塩を生成させる
工程; c)残余の錯体化された酸ハライド基の少なくとも90モ
ル%を、少なくとも2つの第1級ポリアミンと反応させ
て、ラクタム重合開始剤とハロゲン化アンモニウム塩と
を生成させる工程; d)ハロゲン化アンモニウム塩を除去する工程;および e)ラクタム重合開始剤を、ラクタム重合触媒の存在下
で、ラクタムモノマーと反応させて、式 [式中、YはC3〜C11のアルキレン基であり、Aはであ
りまたは脂肪族のヒドロカルビル基または、ヒドロカル
ビルエーテル基であり、mは0または1であり、mが0
のとき、pは1であり、mが1のとき、nは1〜3の範
囲内で、p=nである。] のブロック結合構造を有するナイロンブロックコポリマ
ーを生成させるラクタム重合工程を含み、上記工程e)
の前に、上記工程a)、b)およびc)を行うことを特
徴とするナイロンブロックコポリマーの製造方法。 - 【請求項23】ラクタム重合工程が、約3分間より短い
時間で実質的に完了する特許請求の範囲第(22)項記載
のナイロンブロックコポリマーの製造方法。 - 【請求項24】ラクタム重合工程が、約1分間より短い
時間で実質的に完了する特許請求の範囲第(22)項記載
のナイロンブロックコポリマーの製造方法。 - 【請求項25】ラクタム重合工程を行う以前に、開始剤
のラクタム末端基の少なくとも95モル%が、式 [式中、Aは、芳香族または脂肪族のヒドロカルビル基
またはヒドロカルビルエーテル基であり、QはC3〜C13
のアルキレン基を有するラクタム残基であり;mが0のと
き、nは0または1であり、mが1のとき、nは1〜3
の範囲内である。] である特許請求の範囲第(22)項記載のナイロンブロッ
クコポリマーの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US838643 | 1986-03-11 | ||
US06/838,643 US4677189A (en) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | Lactam polymerization initiators |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6386723A JPS6386723A (ja) | 1988-04-18 |
JPH0826148B2 true JPH0826148B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=25277686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62056415A Expired - Lifetime JPH0826148B2 (ja) | 1986-03-11 | 1987-03-11 | ラクタム重合開始剤およびその調製方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4677189A (ja) |
EP (1) | EP0238131A3 (ja) |
JP (1) | JPH0826148B2 (ja) |
KR (2) | KR910003843B1 (ja) |
AU (1) | AU596155B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU630941B2 (en) * | 1989-04-10 | 1992-11-12 | Mitsubishi Chemical Corporation | A method for producing a sliding coupling by a monomer casting method |
US7951912B2 (en) * | 2005-08-26 | 2011-05-31 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Poly-β-peptides from functionalized β-lactam monomers and antibacterial compositions containing same |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1067153A (en) * | 1910-05-16 | 1913-07-08 | Frank H Stark | Journal-box. |
US3206418A (en) * | 1963-03-21 | 1965-09-14 | Du Pont | Process of polymerizing and foaming a lactam containing a novel cocatalyst |
DE1520593A1 (de) * | 1963-02-27 | 1970-01-22 | Polymer Corp | Verfahren zur Regelung des viskosen Bereiches bei Polymerisationen von Lactamen |
GB1045628A (en) * | 1963-03-11 | 1966-10-12 | Polymer Corp | Polymerization process |
US3440227A (en) * | 1966-03-31 | 1969-04-22 | Budd Co | Polymerization of higher lactams |
US3721652A (en) * | 1970-09-03 | 1973-03-20 | Radiation Res Corp | Polymers of 2-pyrrolidone |
US4031164A (en) * | 1974-06-06 | 1977-06-21 | Monsanto Company | Lactam-polyol-polyacyl lactam terpolymers |
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US4119615A (en) * | 1976-09-24 | 1978-10-10 | Texaco Development Corporation | Thermoplastic adhesive polyoxamide from polyoxypropylene polyamine |
US4188478A (en) * | 1978-11-20 | 1980-02-12 | The Polymer Corporation | Initiators for lactam polymerization having first functional group,intermediate group, second functional group |
DE3105365A1 (de) * | 1981-02-13 | 1982-09-02 | Bayer Ag, 5090 Leverkusen | Blockcopolymere |
US4581419A (en) * | 1981-06-16 | 1986-04-08 | Monsanto Company | Acyllactam functional materials |
JPS6043369B2 (ja) * | 1982-03-04 | 1985-09-27 | 宇部興産株式会社 | 耐衝撃性ポリアミドの製法 |
US4590243A (en) * | 1982-05-04 | 1986-05-20 | Monsanto Company | Process for the preparation of nylon block polymers |
JPS6035099B2 (ja) * | 1983-08-18 | 1985-08-13 | 安田 裕彦 | 腐敗防止装置 |
US4523025A (en) * | 1983-10-21 | 1985-06-11 | Texaco Inc. | Polymer polyols from partially reacted polyamines |
US4617355A (en) * | 1984-06-21 | 1986-10-14 | Dsm Rim Nylon Vof | Cross-linked nylon block copolymers |
US4595747A (en) * | 1984-12-17 | 1986-06-17 | Monsanto Company | Viscosified lactam polymerization initiator solutions |
US4672085A (en) * | 1986-03-26 | 1987-06-09 | Dsm Rim Nylon Vof | Stabilized lactam polymerization solutions |
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- 1986-03-11 US US06/838,643 patent/US4677189A/en not_active Expired - Fee Related
-
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- 1987-03-11 JP JP62056415A patent/JPH0826148B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1991
- 1991-01-15 KR KR1019910000499A patent/KR920001042B1/ko not_active IP Right Cessation
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KR910003843B1 (ko) | 1991-06-12 |
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