JPH0826146B2 - ポリシアノカルボキシルアリールエーテル - Google Patents

ポリシアノカルボキシルアリールエーテル

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JPH0826146B2
JPH0826146B2 JP28540487A JP28540487A JPH0826146B2 JP H0826146 B2 JPH0826146 B2 JP H0826146B2 JP 28540487 A JP28540487 A JP 28540487A JP 28540487 A JP28540487 A JP 28540487A JP H0826146 B2 JPH0826146 B2 JP H0826146B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高分子改質剤,イオン交換樹脂,反応性高
分子等の分野に応用可能な優れた耐熱性を有する新規ポ
リシアノカルボキシルアリールエーテルに関する。
[従来の技術] カルボキシル基は反応性の高い基で多様な反応が知ら
れているが、高分子についたカルボキシル基も高い反応
性を示すため、高分子カルボン酸は、反応性高分子とし
て重要な分野をなしている。
このような高分子カルボン酸としては、ポリアクリル
酸,ポリメタクリル酸などが広く用いられ、それらの単
独重合体のほかに、多くの共重合体が知られている。
(たとえば、岩倉義男、栗田恵輔著、反応性高分子、17
0ページ、講談社、1977年) 一方、ポリシアノアリールエーテルは優れた耐熱性を
有するポリマーであり、種々の構造のものが既に報告さ
れている(たとえば、特開昭47−14270号公報,特開昭5
9−206433号公報など)。
しかしながら高耐熱性のポリシカルボン酸はこれまで
ほとんど例がなく、またシアノ基とカルボキシル基の両
方を有するポリシアノカルボキシルエーテルは現在まで
報告されていない。
[発明が解決しようとする問題点] 高分子カルボン酸は、カルボキシル基の反応性のため
反応性高分子として種々の用途があるが、従来の高分子
カルボン酸は、耐熱性が低く高分子改質剤をはじめ耐熱
性が要求される分野ではその使用が限定されていた。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決するために、鋭意努
力し、 式(I) (Arは、芳香族環を表わす) で示される繰り返し単位をk個 式(II) (Arは、芳香族環を表わす) で示される繰り返し単位l個を有しk/(k+l)の値が
0.20〜0.80であり、かつP−クロロフェノールを溶媒と
する濃度0.5g/dl溶液の60℃における還元粘度[ηsp/
C]が0.3dl/g以上であるポリシアノカルボキシルアリー
ルエーテルが耐熱性の優れたポリカルボン酸であること
を見いだし本発明を完成するに至った。
本発明のポリシアノカルボキシルアリールエーテルに
あっては、式(I)の繰り返し単位を1個またはこの単
位が複数個適宜に直鎖状に連結してなる連結体と、式
(II)の繰り返し単位1個又はこの単位が複数個適宜に
直鎖上に連結して成る連結体とが、互いに無秩序に又は
秩序立って直鎖状に連結して構成されている。
このポリシアノカルボキシルアリールエーテルにおい
て、各繰り返し単位の総数k,lは、0.20≦k/k+l≦0.80
の関係を満足することが必要である。0.20未満の場合に
は機械的性質および耐熱性が悪くなる。0.80を超える場
合にはポリカルボン酸の特徴が十分に発揮されない。
本発明のポリシアノカルボキシルアリールエーテル
は、このポリマーをP−クロロフェノールに溶解して、
その濃度を0.5g/dlにしたとき、この溶液の60℃におけ
る還元粘度[ηsp/C]が0.3dl/g以上であるような分子
量を有するポリマーである。還元粘度が0.3dl/g未満で
あるような重合度の場合にはポリマーの機械的強度が劣
り、実用性に乏しくなる。
本発明のポリシアノカルボキシルアリールエーテルの
製造方法としては、一般式(III) (Arは、芳香族環を表わす) で示されるP−クロロフェノールを溶媒とする濃度0.5g
/dl溶液の60℃における還元粘度[ηsp/C]が0.3dl/g以
上であるポリシアノアリールエーテルを有機溶媒に溶解
した液にアルカリ金属塩の水溶液を加え、0〜200℃で
数十分から数時間反応させることにより、製造する方
法、あるいはアルカリ金属塩のかわりに無機酸を使用す
る方法を例示することができる。
芳香族環Arの具体例としては などが挙げられる。
この方法に使用されるポリシアノアリールエーテル
は、たとえば2,6−ジハロゲン化ベンゾニトリルと各種
の芳香族ビスフェノールのアルカリ金属塩とを有機溶媒
中で反応させて製造する方法を例示することができる。
また、2種類以上のビスフェノールを使用してもよ
い。
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン,N−メチルピ
ロリドン,ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルアセトアミド等を例示することができる。
アルカル金属塩としては、水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウム等のアルカリ金属の水酸化物を例示することがで
きる。また無機酸としては硫酸,塩酸等を例示すること
ができる。
[作用] 本発明の式(I)および(II)で表わされるポリシア
ノカルボキシルアリールエーテルは、耐熱性に優れたポ
リアリールエーテルを主鎖骨格とするため、耐熱性に優
れており、側鎖のカルボキシル基の高い反応性のため、
種々の化学反応を起こすことができ耐熱性の優れた反応
性樹脂として耐熱性高分子改質剤,耐熱性イオン交換樹
脂等の耐熱性の優れた反応性高分子として種々の分野に
使用することが可能である。
[実施例] 以下に本発明の方法を実施例によって示すがこれらに
よって本発明が限定されるものではない。
実施例1 ポリシアノカルボキシルアリールエーテルの製造は、
以下の様に行った。
ディーン−スターク(Dean−Stark)トラップおよび
凝縮器,撹拌機,窒素ガス導入管および温度計を有する
300mlのセパラブルフラスコ中に、2,6−ジクロロベンゾ
ニトリル17.02g(0.10モル),ビスフェノールA22>83g
(0.10モル),炭酸カリウム16.59g(0.12モル),スル
ホラン100ml,トルエン50mlを入れ160℃において1.5時間
反応させ、水およびトルエンを共沸蒸留により除去し
た。次いで190℃に昇温して2時間反応させた。重合反
応の終了後生成物をメタノール中に投入して重合体を析
出させ、水およびメタノールで数回づつ洗浄し、100℃
において8時間真空乾燥した。ポリシアノアリールエー
テルの収量は、36.25g(収率100%)であった。
このポリシアノアリールエーテルのP−クロロフェノ
ールを溶媒とする0.2g/dl溶液の60℃における還元粘度
[ηsp/C]は、0.46dl/gであった。
200mlのフラスコに撹拌機をとりつけ、上記にて合成
したポリシアノアリールエーテル4.90g(0.015当量)の
テトラヒドロフラン30mlの溶液を調製した。続いて48%
水酸化ナトリウ水溶液を加え、室温で2時間反応させ
た。反応後、反応液を大量の水に加えることにより沈澱
物を得た。沈澱物を水,メタノールで数回洗浄後80℃で
10時間真空乾燥した。ポリシアノカルボキシルアリール
エーテルの収量は5.04g。(収率99%) このポリシアノカルボキシルアリールエーテルのP−
クロロフェノールを溶媒とする0.5g/dl溶液の60℃にお
ける還元粘度[ηsp/C]は、0.37dl/gであった。
また赤外線吸収スペクトル分析を行った結果3030cm-1
と830cm-1の位置にベンゼン環のC−H結合,1590cm-1
位置にベンゼン環のC−C結合,1240cm-1の位置に芳香
族エーテル結合,1660cm-1にカルボキシル基の存在に基
づく特性吸収また、2220cm-1にシアノ基に基づく吸収が
見られた。
赤外線吸収スペクトルのピークよりシアノ基とカルボ
キシル基の割合k/(k+l)は0.4であった。
また、このポリマーを熱分析した結果、ガラス転移温
度(Tg)が136℃,熱分解温度(Td)が421℃の耐熱性の
優れた樹脂であった。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明のポリシアノカ
ルボキシルアリールエーテルは、強い極性基であるシア
ノ基と反応性基であるカルボキシル基の両方を有し、か
つ高い耐熱性を有するため、高分子改質剤をはじめ反応
性高分子として種々の用途に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (Arは、芳香族環を表わす) で示される繰り返し単位をk個 式(II) (Arは、芳香族環を表わす) で示される繰り返し単位l個を有しk/(k+l)の値が
    0.20〜0.80であり、かつP−クロロフェノールを溶媒と
    する濃度0.5g/dl溶液の60℃における還元粘度[ηsp/
    C]が0.3dl/g以上であるポリシアノカルボキシルアリー
    ルエーテル。
JP28540487A 1987-11-13 1987-11-13 ポリシアノカルボキシルアリールエーテル Expired - Fee Related JPH0826146B2 (ja)

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JP4534126B2 (ja) * 2004-02-18 2010-09-01 東洋紡績株式会社 高分子固体電解質膜の製造方法

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