JPH08259334A - グリーンシート成形用セラミック泥漿物及びグリーンシート - Google Patents

グリーンシート成形用セラミック泥漿物及びグリーンシート

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JPH08259334A
JPH08259334A JP7067488A JP6748895A JPH08259334A JP H08259334 A JPH08259334 A JP H08259334A JP 7067488 A JP7067488 A JP 7067488A JP 6748895 A JP6748895 A JP 6748895A JP H08259334 A JPH08259334 A JP H08259334A
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green sheet
polyvinyl acetal
acetal resin
ceramic
resin
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Yoshitaka Miyake
祥隆 三宅
Takashi Kamiyama
隆司 上山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリビニルアセタール樹脂又は少なくとも1種
の親水性基団を有する変性ポリビニルアセタール樹脂、
ポリカプロラクトン又は酸化剤、セラミック粉末と可塑
剤とを含有するグリーンシート成形用セラミック泥漿物
および前記泥漿物をシート状に賦形後、乾燥して得られ
るグリーンシート。 【目的】セラミック粉末の分散性を高め、加熱焼成時の
分解開始温度を低下させて、均質で加熱焼成後の収縮率
を小さくすることができ、塗工作業性が良好なグリーン
シート成形用セラミック泥漿物及び積層数が非常に多い
均質な薄層グリーンシートを提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、グリーンシート成形
用セラミック泥漿物及びそれを用いて得られるグリーン
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック回路基板は、電子部品に広く
使用されている。この種のセラミック回路基板は、一般
に次のような工程を経て製造される。
【0003】先ずバインダー樹脂と可塑剤とを含有する
溶液にセラミック粉末を加え、均一に混合し脱泡してセ
ラミック泥漿物を調整する。次いでこのセラミック泥漿
物を剥離性の支持体上に塗布し、これを加熱して乾燥さ
せた後、支持体から剥離してグリーンシートを得る。
【0004】そして上記グリーンシートを所定の形状に
打ち抜き、その表面に所定の回路を印刷し、これを必要
に応じて複数枚積層して熱圧着し、これを高温で加熱し
てバインダー樹脂を分解させ、さらに高温で加熱してセ
ラミック粉末を焼結させてセラミック回路基板を得る。
【0005】この種のグリーンシートには、ハンドリン
グ性を良くするために、柔軟性の良いものが要求され
る。このような性能を改善するために、セラミック泥漿
物の調製に用いるバインダー樹脂として、水溶性或いは
有機溶剤溶解性(水不溶性)のポリビニルアセタール樹
脂、例えばポリビニルブチラール樹脂を用いることは知
られている(例えば特開平3−197511号公報、特
開平3−200805号公報、特開平4−175261
号公報及び特開平4−178404号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年電子機器の小型化
にともない、セラミック回路基板を小型大容量化するこ
とが求められている。その方策として、従来のものに比
べてより微細な粒径のセラミック粉末(例えば粒径が1
μm以下)を用いて得られる、薄層のグリーンシート
(例えば10μm以下)の使用が試みられている。
【0007】ところがこのような薄層のグリーンシート
を製造するために、水溶性或いは有機溶剤溶解性(水不
溶性)のポリビニルアセタール樹脂に、微細な粒径のセ
ラミック粉末を混合した系から得られたグリーンシート
を、加熱し焼成してセラミック回路基板を製造する場
合、ポリビニルアセタール樹脂の分解は約300℃の比
較的高い温度で開始し、約600℃で樹脂の分解が終了
する。これを例えば10℃/分の速度で昇温すると、樹
脂の分解開始から分解終了までの温度幅が比較的狭く、
加熱焼成が比較的急激に行われる。その結果、加熱焼成
後の各薄層セラミックシートの収縮率が大きくなって、
得られるセラミック回路基板に性能上のトラブルが発生
する。
【0008】この発明は上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、セラミック粉末の分散性を高
め、加熱焼成時の分解開始温度を低下させて、均質で加
熱焼成後の収縮率を小さくすることができ、塗工作業性
が良好なグリーンシート成形用セラミック泥漿物及びグ
リーンシートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明のグリーンシート成形用セラミック泥漿
物は、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカプロラクトン
又は酸化剤、セラミック粉末、及び、可塑剤を含有する
ものである(請求項1の発明)。
【0010】さらにこの発明のグリーンシート成形用セ
ラミック泥漿物は、
【0011】
【化2】
【0012】(但し、Rは水素又はアルキル基、Mは水
素、リチウム、ナトリウム又はカリウムを示す)、第3
級アミン、第4級アンモニウム塩及びベタインからなる
群から選ばれた少なくとも1種の親水性基団を有する変
性ポリビニルアセタール樹脂、ポリカプロラクトン又は
酸化剤、セラミック粉末、及び、可塑剤を含有するもの
である(請求項2の発明)。
【0013】またこの発明のグリーンシートは、上記の
グリーンシート成形用セラミック泥漿物をシート状に賦
形した後、乾燥させて得るものである(請求項3の発
明)。
【0014】この発明で用いるポリビニルアセタール樹
脂は、ポリビニルアルコールを水に溶解し、このポリビ
ニルアルコールの水溶液に各種のアルデヒドを添加し、
公知の方法でアセタール化反応を行うことにより製造す
ることができる。
【0015】一方この発明で用いる変性ポリビニルアセ
タール樹脂は、上記の特定の親水性基団を有するもの
で、この親水性基団によりポリビニルアセタール樹脂が
変性されている。このような変性ポリビニルアセタール
樹脂は、上記と同様な親水性基団を有する変性ポリビニ
ルアルコールを用い、この変性ポリビニルアルコールの
水溶液に各種のアルデヒドを添加し、公知の方法でアセ
タール化反応を行うことにより製造することができる。
【0016】上記の変性ポリビニルアルコールは、ポリ
酢酸ビニルの重合の際に、特定の親水性基団を有するエ
チレン性モノマーを共重合させて、前記の親水性基団を
有するユニットを持った酢酸ビニル共重合体を製造し、
この酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得るこ
とができる。もっとも導入される親水性基団は、後で行
われるケン化及びアセタール化に関与しないことが必要
である。
【0017】このような特定の親水性基団を有するエチ
レン性モノマーとしては、種々のものがあるが、親水性
基団が−COOMの場合を例にとると、下記の(1)及
び(2)で表される化合物が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】また親水性基団が−SO3 Mの場合を例に
とると、下記の(3)〜(10)で表される化合物が挙
げられる。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】ポリビニルアルコール及び変性ポリビニル
アルコールは、重合度が200〜3500、ケン化度が
75〜99.8モル%のものが好ましい。重合度が20
0未満では変性ポリビニルアルコールの合成が難しくな
り、逆に重合度が3500を超えると、これを水溶液と
した時にその粘度が高くなり過ぎる。またケン化度が7
5モル%未満では水への溶解性が充分でなく、逆にケン
化度が99.8モル%を超えると、変性ポリビニルアル
コールの合成が難しくなる。
【0030】変性ポリビニルアルコールの変性度、すな
わち前記の親水基団を有するユニットの割合は、0.0
1〜5モル%の範囲であることが好ましい。この場合、
変性ポリビニルアルコールと未変性のポリビニルアルコ
ールとを混合し、全体として上記ユニットの割合が、
0.01〜5モル%となるようにしてもよい。
【0031】親水性基団を有するユニットの割合が5モ
ル%を超えると、セラミック粉末の分散性を高めること
ができない。逆に親水性基団を有するユニットの割合が
0.01モル%未満では、セラミック粉末の分散性を高
める効果が小さく、しかもバインダー樹脂の分解開始温
度を低下させる効果も小さくなる。
【0032】ポリビニルアルコール及び変性ポリビニル
アルコールのアセタール化に用いるアルデヒドとして
は、例えばホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒドを
含む)、アセトアルデヒド(パラアセトアルデヒドを含
む)、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アミ
ルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒ
ド、2−エチルヘキシルアルデヒド、シクロヘキシルア
ルデヒド、フルフラール、グリオキサール、グルタルア
ルデヒド等が挙げられ、これ等のアルデヒドが単独で或
いは二種以上を組み合わせて用いられる。特にアセトア
ルデヒド及び/又はブチルアルデヒドでアセタール化し
たものが好ましい。
【0033】ポリビニルアセタール樹脂及び変性ポリビ
ニルアセタール樹脂のアセタール化度は、単独アルデヒ
ド、混合アルデヒドのいずれを用いる場合でも、ポリカ
プロラクトンを用いる場合には、一般に全アセタール化
度で55〜80モル%の範囲が好ましい。全アセタール
化度が55モル%未満では樹脂が水溶性となり、逆に全
アセタール化度が80モル%を超えると、残存水酸基が
少なくなってセラミック粉末との分散性が低下する。
【0034】又酸化剤を用いる場合には、一般に全アセ
タール化度で3〜80モル%の範囲が好ましい。全アセ
タール化度が3モル%未満では樹脂の可撓性が乏しくな
り、逆に全アセタール化度が80を越えると、残存水酸
基が少なくなってセラミック粉末との分散性が低下す
る。
【0035】ここで、全アセタール化度が一般に55モ
ル%以下では樹脂が水溶性となり、全アセタール化度が
一般に55モル%以上では樹脂が水不溶性で有機溶剤溶
解性となる。
【0036】なおこの発明で用いる変性ポリビニルアセ
タール樹脂は、上記のように変性ポリビニルアルコール
を用いる方法以外に、未変性のポリビニルアルコールを
各種のアルデヒドでアセタール化して、未変性のポリビ
ニルアセタール樹脂を製造し、この樹脂の残存水酸基
に、前記の親水性基団を有する適当な化合物を反応させ
ることにより製造することも可能である。
【0037】この発明に用いるポリビニルアセタール樹
脂の製造方法の一例をより具体的に説明する。先ず上記
ポリビニルアルコールを水に溶解させる。次に塩酸のよ
うな酸触媒の存在下で、前記のアセタール化度を与える
ように、所定量のアルデヒド、好ましくはアセトアルデ
ヒド及び/又はブチルアルデヒドと反応させた後、水酸
化ナトリウム等のアルカリで中和し、水洗、乾燥を行
う。こうしてこの発明に用いるポリビニルアセタール樹
脂が得られる。
【0038】またこの発明に用いる変性ポリビニルアセ
タール樹脂の製造方法の一例を、より具体的に説明す
る。先ず、上記変性ポリビニルアルコールの単独又は変
性ポリビニルアルコールと未変性ポリビニルアルコール
との混合物を、水に溶解させる。次に塩酸のような酸触
媒の存在下で、前記のアセタール化度を与えるように、
所定量のアルデヒド、好ましくはアセトアルデヒド及び
/又はブチルアルデヒドと反応させた後、水酸化ナトリ
ウム等のアルカリで中和し、水洗、乾燥を行う。こうし
てこの発明に用いる変性ポリビニルアセタール樹脂が得
られる。
【0039】この発明のグリーンシート成形用セラミッ
ク泥漿物は、上記特定のポリビニルアセタール樹脂又は
親水性基団を有する変性ポリビニルアセタール樹脂、ポ
リカプロラクトン又は酸化剤、セラミック粉末、及び、
可塑剤を配合し、これを常法により水又は有機溶媒に均
一に溶解させることにより調製される。
【0040】ポリビニルアセタール樹脂及び変性ポリビ
ニルアセタール樹脂は、セラミック泥漿物中に3〜15
重量%の範囲で配合するのが好ましい。樹脂の配合量が
15重量%を超えると、セラミック泥漿物の粘度が高く
なり過ぎて分散性が低下し、また得られるグリーンシー
トを焼成する際にシートの収縮率が大きくなる。逆に樹
脂の配合量が3重量%未満では、セラミック粉末全体に
ポリビニルアセタール樹脂及び変性ポリビニルアセター
ル樹脂を分散させるには不充分となり、得られるグリー
ンシートの柔軟性が充分でなく、焼成後にクラック等が
発生しやすくなる。
【0041】ポリカプロラクトンとしては、下記の構造
式で表されるものを使用する。
【0042】
【化13】
【0043】式中、nは60〜800の整数を表す。例
えばダイセル化学工業社製のPLACCEL HIP、
H4、H5、H7等が相当する。nが60未満のとき
は、分子量が低いため、グリーンシートにした際にもろ
くなってしまい、薄層タイプのグリーンシートを製造す
るのが難しくなり、nが800を超えると分子量が高い
ため、これを泥漿物とした時に粘度が高くなり過ぎる。
【0044】ポリカプロラクトンは、ポリビニルアセタ
ール樹脂または変性ポリビニルアセタール樹脂に対し
て、5〜250重量%の範囲で配合するのが好ましい。
ポリカプロラクトンの配合量が250重量%を超える
と、グリーンシートが非常にもろくなり、薄いグリーン
シートがひけない。逆にポリカプロラクトンの配合量が
5重量%未満では、ポリカプロラクトンを配合したこと
によるシートのバインダー分解性が充分ではない。
【0045】酸化剤としては、ナフテン酸コバルト、オ
クチル酸コバルト、オクチル酸鉛、オクチル酸亜鉛、オ
クチル酸鉄等の有機酸金属塩、硝酸アンモニウム、ニト
ロセルロース等の酸化助剤、ハイドロパーオキサイド系
の過酸化物(例えば、日本油脂社製のパーブチルH、パ
ークミルP、パークミルH)などが用いられる。
【0046】上記酸化剤は、ポリビニルアセタール樹脂
または変性ポリビニルアセタール樹脂に対して0.1〜
10重量%の範囲で配合するのが好ましい。酸化剤の配
合量が10重量%を超えると、シート焼成時初期の段階
で急激に分解してしまい、均一なシートが得られない。
逆に酸化剤の配合量が0.1重量%未満では、酸化剤を
配合したことによる、シートのバインダーの分解性が充
分ではない。
【0047】セラミック粉末としては、従来よりセラミ
ックグリーンシートを製造するのに用いられているセラ
ミック粉末が使用される。このようなセラミック粉末と
しては、例えばアルミナ、ジルコニア、ケイ酸アルミニ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、マグ
ネシア、サイアロン、スピネルムライト、結晶化ガラ
ス、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の粉
末が挙げられる。
【0048】また、これ等のセラミック粉末に、MgO
−SiO2 −CaO系、B2 3 −SiO2 系、PbO
−B2 3 −SiO2 系、CaO−SiO2 −MgO−
23 系またはPbO−SiO2 −B2 3 −CaO
系等のガラスフリットを添加してもよい。
【0049】特に薄層のグリーンシート(例えば10μ
m以下)を得るために、より微細な粒径のセラミック粉
末(例えば粒径が1μm以下)を用いるのが好ましい。
【0050】上記のセラミック粉末は、セラミック泥漿
物中に30〜80重量%の範囲で配合するのが好まし
い。セラミック粉末の配合量が80重量%を超えると、
セラミック泥漿物の粘度が高くなり過ぎて混練性が低下
する。逆にセラミック粉末の配合量が30重量%未満で
は、セラミック泥漿物の粘度が低くなり過ぎて、シート
を成形する際のハンドリング性が悪くなる。
【0051】可塑剤としては、ポリビニルアセタール樹
脂及び変性ポリビニルアセタール樹脂との相溶性に優れ
ているものであれば、任意の可塑剤を用いることができ
る。
【0052】樹脂が水溶性の場合、可塑剤としてエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ヘキ
サメチレングリコールなどが用いられる。
【0053】樹脂が有機溶剤溶解性(水不溶性)の場
合、可塑剤としてフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル等
のフタル酸エステル系、リン酸トリクレジル、リン酸ト
リブチル、リン酸トリエチル等のリン酸エステル系、リ
シノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、アジ
ピン酸ジオクチル等の脂肪酸エステル系、ブチルフタリ
ルグリコレート、トリエチレングリコール−2−エチル
ブチレート等のグリコール誘導体などが用いられる。
【0054】上記可塑剤は、セラミック泥漿物中に0.
1〜10重量%の範囲で配合するのが好ましい。可塑剤
の配合量が10重量%を超えると、シートを成形する際
のハンドリング性が悪くなる。逆に可塑剤の配合量が
0.1重量%未満では、可塑剤を配合したことによるシ
ートの柔軟性が充分に得られない。
【0055】水又は有機溶剤は、ポリビニルアセタール
樹脂及び変性ポリビニルアセタール樹脂を溶解し、セラ
ミック泥漿物に適度な混練性を与えるもので、セラミッ
ク泥漿物中に20〜80重量%の範囲で使用するのが好
ましい。有機溶剤で溶解する場合は、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、
ブタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類等が用いられる。
【0056】水を溶媒として用いる場合は、有機溶剤を
溶媒として用いる場合に比べ、火災や環境問題の発生が
ない利点がある。
【0057】また、有機溶剤を溶媒として用いる場合
は、水を溶媒として用いる場合に比べ、セラミック泥漿
物の乾燥を早く行うことができ、グリーンシートの生産
性が向上する利点がある。
【0058】なおこの発明のセラミック泥漿物には、目
的を達成し得る範囲内で、必要に応じて潤滑剤、解膠
剤、濡れ剤、帯電防止剤、消泡剤、乾燥促進剤などを含
有させてもよい。
【0059】こうして得られるグリーンシート成形用セ
ラミック泥漿物は、必要に応じて脱泡した後、剥離性の
ポリエステルフィルム等の支持体上に塗布され、加熱、
乾燥により水又は有機溶剤が除去され、その後支持体か
ら剥離されグリーンシートが製造される。
【0060】このグリーンシートを用いて、ハイブリッ
ド型の多層セラミック回路基板を得るには、グリーンシ
ートを所定の形状及び寸法に打ち抜き、その表面に回路
を印刷し、このグリーンシートを複数枚、例えば数十枚
積層し、これを熱圧着することにより一体化し積層体を
得る。そしてこの積層体を高温(例えば600℃程度)
に加熱してバインダー樹脂をほぼ完全に分解させ、さら
に高温(例えば1600℃程度)に加熱してセラミック
粉末を焼結させ、ハイブリッド型の多層セラミック回路
基板を得る。
【0061】
【作用】ポリカプロラクトン又は酸化剤を、ポリビニル
アセタール樹脂または変性されたポリビニルアセタール
樹脂とともに用いることにより、未配合の際に比べて主
鎖の切断が起こりやすくなっており、それにより加熱焼
成時の樹脂の分解開始温度及び分解終了温度が低下する
ものと考えられ、その結果従来より低温での焼成が可能
となる。
【0062】さらにアセタール環及び特定の親水性基団
の作用により、ポリビニルアセタール樹脂及び変性ポリ
ビニルアセタール樹脂の分子間会合や結晶化が抑制され
るので、この発明のグリーンシート成形用セラミック泥
漿物は、経時での粘度変化も生じにくく、塗工作業性が
良好なグリーンシート成形用セラミック泥漿物及びグリ
ーンシートが得られる。
【0063】またバインダー樹脂として、特に前記した
特定の親水性基団の導入により変性されたポリビニルア
セタール樹脂を用いると、これ等のイオン性の親水性基
団は、未変性のポリビニルアセタール樹脂の非イオン性
の残存水酸基に比べてより強い表面活性を呈し、この残
存水酸基の作用と相まって、樹脂に対するセラミック粉
末の分散性が向上する。
【0064】さらに前記した特定の親水性基団の導入に
より変性されたポリビニルアセタール樹脂は、未変性の
ポリビニルアセタール樹脂に比べて主鎖の切断がランダ
ムに起こりやすくなっており、それにより加熱焼成時の
樹脂の分解開始温度が低下する作用もある。
【0065】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を挙げ
る。
【0066】なおセラミック泥漿物及びグリーンシート
の性能評価は、剥離性、柔軟性、分解開始温度及び分解
終了温度について、下記の方法で行った。
【0067】剥離性 離型処理したポリエステルフィルムの上にひかれたグリ
ーンシートを、乾燥後、手で剥離したときの状態を目視
により調べ、 ○;均一に剥離され極めて良好。
【0068】△;グリーンシートが一部フィルム上に残
る。
【0069】×;グリーンシートの強度が弱く、フィル
ムから剥離できない。 の3水準で評価した。
【0070】柔軟性 グリーンシートの柔軟性を手触りにより調べ、◎(極め
て良好)、○(良好)、△(良)、×(悪い)の4水準
で評価した。
【0071】分解開始温度及び分解終了温度 メチルエチルケトン/トルエン混合溶液(1:1重量
比)に、上記ポリビニルアセタール樹脂を10重量%濃
度に溶解し、これに上記で使用したカプロラクトン又は
酸化剤を樹脂に対して3重量%添加溶解し、フィルム上
に塗布後、100℃、3時間の乾燥によりカプロラクト
ン又は酸化剤を添加したポリビニルアセタール樹脂を調
製した。これを10mgサンプリングし、窒素雰囲気中
で昇温速度10℃/分で昇温し、樹脂の分解が始まる温
度を分解開始温度とし、樹脂の残存量が始めの1重量%
となった時点の温度を分解終了温度とした。なお試験機
は、セイコー電子社製のTGA(熱重量分析装置)を用
いた。
【0072】(実施例1)重合度800、ケン化度98
モル%のポリビニルアルコール193gを純水2900
gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌溶解させた。こ
の溶液を28℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸
201gとn−ブチルアルデヒド112gとを添加し、
液温を20℃に下げ、この温度を保持してアセタール化
反応を行い、反応生成物を析出させた。その後液温を3
0℃に5時間保持して反応を完了させ、常法により中
和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の
白色粉末を得た。
【0073】得られたポリビニルアセタール樹脂をDM
SO−d6 (ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13
−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタール
化度(ブチラール化度)を測定したところ、ブチラール
化度は67モル%であった。
【0074】セラミック泥漿物の製造 このポリビニルアセタール樹脂10重量部を、トルエン
30重量部とメチルエチルケトン15重量部との混合溶
剤に加え、攪拌溶解した。この樹脂溶液に、ポリカプロ
ラクトン(ダイセル化学工業社製PLACCL HI
P)3重量部、可塑剤としてジブチルフタレート5重量
部を加え攪拌溶解した。こうして得られた樹脂溶液に、
セラミック粉末としてチタン酸バリウム(平均粒径0.
1μm)100重量部を加え、ボールミルで48時間混
合してチタン酸バリウム粉末を分散させたセラミック泥
漿物を得た。
【0075】グリーンシートの製造 このセラミック泥漿物を離型処理したポリエステルフィ
ルム上に、約12μm程度に塗布し、常温で30分間風
乾し、さらに熱風乾燥器で60〜80℃で1時間乾燥さ
せ有機溶剤を蒸発させて、厚さ8μmの薄層グリーンシ
ートを得た。セラミック泥漿物及びグリーンシートの剥
離性、柔軟性、分解開始温度、分解終了温度についての
評価結果を表1に示す。
【0076】(実施例2〜5及び比較例1〜3)ポリビ
ニルアルコール、アルデヒドを表1に示すように変更し
た。それ以外は実施例1と同様に行った。その結果を表
1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】(実施例6)重合度800、ケン化度98
モル%のポリビニルアルコール193gを純水2900
gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し、溶解させ
た。この溶液を28℃に冷却し、これに濃度35重量%
の塩酸201gとn−ブチルアルデヒド112gとを添
加し、液温を20℃に下げてこの温度を保持してアセタ
ール化反応を行い、反応生成物を析出させた。その後液
温を30℃に5時間保持して反応を完了させ、常法によ
り中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹
脂の白色粉末を得た。
【0079】得られたポリビニルアセタール樹脂をDM
SO−d6 (ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13
−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタール
化度(ブチラール化度)を測定したところ、ブチラール
化度は67モル%であった。
【0080】セラミック泥漿物の製造 このポリビニルアセタール樹脂10重量部をトルエン3
0重量部とメチルエチルケトン15重量部との混合溶剤
に加え攪拌溶解した。この樹脂溶液に、酸化剤として硝
酸アンモニウム0.5重量部、可塑剤としてジブチルフ
タレート5重量部を加え攪拌溶解した。こうして得られ
た樹脂溶液に、セラミック粉末としてチタン酸バリウム
(平均粒径0.1μm)100重量部を加え、ボールミ
ルで48時間混合してチタン酸バリウム粉末を分散させ
たセラミック泥漿物を得た。
【0081】グリーンシートの製造 このセラミック泥漿物を、離型処理したポリエステルフ
ィルム上に約12μm程度に塗布し、常温で30分間風
乾し、さらに熱風乾燥器で60〜80℃で1時間乾燥さ
せて有機溶剤を蒸発させて、厚さ8μmの薄層グリーン
シートを得た。
【0082】上記のセラミック泥漿物及びグリーンシー
トの各性能評価結果を表2に示す。
【0083】(実施例7〜10及び比較例4〜6)ポリ
ビニルアルコール、アルデヒド、酸化剤を、表2に示す
ように変更した。それ以外は実施例6と同様に行った。
その結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】(実施例11)重合度800、ケン化度9
8モル%のポリビニルアルコール200gを純水160
0gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させ
た。この溶液を45℃に冷却し、これに濃度35重量%
の塩酸50gを加え、さらに35℃まで冷却し、これに
純度99%のn−ブチルアルデヒド20gと純度99%
のアセトアルデヒド25gとを2時間かけて滴下し、3
5℃で3時間アセタール化反応を行った。その後液温を
20℃に冷却し、攪拌下で濃度10重量%の水酸化ナト
リウム水溶液192gを加え、ポリビニルアセタール樹
脂の透明溶液を得た。
【0086】得られたポリビニルアセタール樹脂の透明
溶液をポリエチレンフィルム上に塗布し、乾燥させて、
透明フィルムを作製し、この透明フィルムをDMSO−
6(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NM
R(核磁気共鳴スペクトル)を用いて、アセタール化度
(ブチラール化度及びアセトアセタール化度)を測定し
たところ、ブチラール化度10モル%、アセトアセター
ル化度15モル%であった。
【0087】セラミック泥漿物の製造 このポリビニルアセタール樹脂の透明溶液(濃度20重
量%)60gを純水120gに混合溶解させ、これに酸
化剤として硝酸アンモニウム0.6g、可塑剤としてポ
リエチレングリコール(平均分子量200)4gと、セ
ラミック粉末としてチタン酸バリウム(平均粒径0.1
μm)200gを加え、ボールミルで48時間混合し
て、チタン酸バリウム粉末を分散させたセラミック泥漿
物を得た。
【0088】グリーンシートの製造 このセラミック泥漿物を攪拌しながら5mmHgの減圧下
で脱泡し、10ポイズの粘度に調整した後、これを離型
処理したポリエステルフィルム上に約15μm程度塗布
し、常温で1日間風乾し、さらに110℃の熱風乾燥器
で3時間乾燥させ水を蒸発させて、厚さ8μmの薄層の
グリーンシートを得た。
【0089】上記のセラミック泥漿物及びグリーンシー
トについて、剥離性、柔軟性、分解開始温度及び分解終
了温度を、実施例1と同様にして評価した。その結果を
表3に示す。
【0090】(実施例12〜15及び比較例7〜9)ポ
リビニルアルコール、アルデヒド、酸化剤を表3に示す
ように変更した。それ以外は、実施例11と同様に行っ
た。その結果を表3に示す。
【0091】
【表3】
【0092】(実施例16)変性ポリビニルアセタール樹脂の製造 重合度800、ケン化度98モル%、変性度2モル%の
イタコン酸変性のポリビニルアルコール193gを純水
2900gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し、溶
解させた。この溶液を28℃に冷却し、これに濃度35
重量%の塩酸201gとn−ブチルアルデヒド112g
とを添加し、液温を20℃に下げてこの温度を保持して
アセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。そ
の後、液温を30℃に5時間保持して反応を完了させ、
常法により中和、水洗及び乾燥を経て、イタコン酸変性
のポリビニルアセタール樹脂の白色粉末を得た。
【0093】得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を
DMSO−d6 (ジメチルスルホキサイド)に溶解し、
13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタ
ール化度(ブチラール化度)を測定したところ、ブチラ
ール化度は67モル%であった。
【0094】この変性ポリビニルアセタール樹脂を用い
て、実施例1と同様にして、セラミック泥漿物、グリー
ンシートを製造し、剥離性、柔軟性、分解開始温度及び
分解終了温度を評価した。その結果を表4に示す。
【0095】(実施例17〜20及び比較例7〜9)ポ
リビニルアルコール、アルデヒドを表4に示すように変
更した。それ以外は、実施例16と同様に行った。その
結果を表4に示す。
【0096】
【表4】
【0097】(実施例21)変性ポリビニルアセタール樹脂の製造 重合度800、ケン化度98モル%、変性度2モル%の
イタコン酸変性のポリビニルアルコール193gを純水
2900gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し、溶
解させた。この溶液を28℃に冷却し、これに濃度35
重量%の塩酸201gとn−ブチルアルデヒド112g
とを添加し、液温を20℃に下げてこの温度を保持して
アセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。そ
の後、液温を30℃に5時間保持して反応を完了させ、
常法により中和、水洗及び乾燥を経て、イタコン酸変性
のポリビニルアセタール樹脂の白色粉末を得た。
【0098】得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を
DMSO−d6 (ジメチルスルホキサイド)に溶解し、
13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタ
ール化度(ブチラール化度)を測定したところ、ブチラ
ール化度は67モル%であった。
【0099】この変性ポリビニルアセタール樹脂を用い
て、実施例6と同様にして、セラミック泥漿物、グリー
ンシートを製造し、剥離性、柔軟性、分解開始温度及び
分解終了温度を評価した。その結果を表5に示す。
【0100】(実施例22〜25及び比較例13〜1
5)変性ポリビニルアルコール、アルデヒド、酸化剤を
表5に示すように変更した。それ以外は実施例6と同様
に行った。その結果を表5に示す。
【0101】
【表5】
【0102】(実施例26)変性ポリビニルアセタール樹脂の製造 重合度800、ケン化度98モル%、変性度2モル%の
イタコン酸変性のポリビニルアルコール200gを純水
1600gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し、溶
解させた。この溶液を45℃に冷却し、これに濃度35
重量%の塩酸50gを加え、さらに35℃まで冷却し、
これに純度99%のn−ブチルアルデヒド20gと純度
99%のアセトアルデヒド25gとを2時間かけて滴下
し、35℃で3時間アセタール化反応を行った。その
後、液温を20℃に冷却し攪拌下で濃度10重量%の水
酸化ナトリウム水溶液192gを加え、イタコン酸変性
のポリビニルアセタール樹脂の透明溶液を得た。
【0103】得られた変性ポリビニルアセタール樹脂の
透明溶液をポリエチレンフィルム上に塗布し乾燥させ
て、透明フィルムを作成し、この透明フィルムをDMS
O−d 6 (ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−
NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いてアセタール化
度(ブチラール化度及びアセトアセタール化度)を測定
したところ、ブチラール化度は10モル%、アセトアセ
タール化度は15モル%であった。
【0104】この変性ポリビニルアセタール樹脂を用い
て、実施例11と同様にして、セラミック泥漿物、グリ
ーンシートを製造し、剥離性、柔軟性、分解開始温度及
び分解終了温度を評価した。その結果を表6に示す。
【0105】(実施例27〜30及び比較例16〜1
8)変性ポリビニルアルコール、アルデヒド、酸化剤を
表6に示すように変更した。それ以外は、実施例11と
同様に行った。その結果を表6に示す。
【0106】
【表6】
【0107】
【発明の効果】この発明のグリーンシート成形用セラミ
ック泥漿物は、ポリビニルアセタール樹脂又は前記した
特定の親水性基団を有する変性ポリビニルアセタール樹
脂、ポリカプロラクトン又は酸化剤、セラミック粉末、
及び、可塑剤を含有し、この酸化物の作用により、ポリ
ビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールの主鎖
の切断が起こりやすくなる。それにより加熱焼成時の樹
脂の分解開始温度及び分解終了温度が低下し、低温での
焼成が可能となり、その結果積層数が非常に多い均質な
薄層グリーンシートが製造でき、また融点の低い鉛等を
含む複合ペロブスカイト化合物をセラミック粉末として
用いる場合にも、好適にグリーンシートを製造すること
ができる。
【0108】またこの発明のグリーンシートは、強靱な
ポリビニルアセタール樹脂又は変性ポリビニルアセター
ル樹脂を用いているので、離型処理したポリエステルフ
ィルム上から、10μm以下の薄いグリーンシートを剥
離する際にも、均一に剥離することができる。
【0109】さらにアセタール環及び特定の親水性基団
の作用により、ポリビニルアセタール樹脂及び変性ポリ
ビニルアセタール樹脂の分子間会合や結晶化が抑制され
るので、この発明のグリーンシート成形用セラミック泥
漿物は、経時での粘度変化も生じにくく、塗工作業性が
良好であり、均質な薄層のグリーンシートの製造が容易
に行えるという利点がある。
【0110】またバインダー樹脂として、特に前記した
特定の親水性基団の導入により変性されたポリビニルア
セタール樹脂を用いると、これらのイオン性の親水性基
団は、未変性のポリビニルアセタール樹脂の非イオン性
の残存水酸基の作用と相まって、樹脂に対するセラミッ
ク粉末の分散性を向上させる。それゆえより微細な粒径
のセラミック粉末を使用することが可能となり、その結
果、より薄層のグリーンシートを製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 41/00 LJZ C08L 67/04 LPB 67/04 LPB C04B 35/00 108

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂、ポリカプロ
    ラクトン又は酸化剤、セラミック粉末、及び、可塑剤を
    含有することを特徴とするグリーンシート成形用セラミ
    ック泥漿物。
  2. 【請求項2】 【化1】 (但し、Rは水素又はアルキル基、Mは水素、リチウ
    ム、ナトリウム又はカリウムを示す)、第3級アミン、
    第4級アンモニウム塩及びベタインからなる群から選ば
    れた少なくとも1種の親水性基団を有する変性ポリビニ
    ルアセタール樹脂、ポリカプロラクトン又は酸化剤、セ
    ラミック粉末、及び、可塑剤を含有することを特徴とす
    るグリーンシート成形用セラミック泥漿物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のグリーンシート成
    形用セラミック泥漿物を、シート状に賦形した後、乾燥
    させて得られることを特徴とするグリーンシート。
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