JP2623730B2 - セラミックス基板用グリーンシートの製造方法 - Google Patents

セラミックス基板用グリーンシートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、セラミックス基板用グリーンシートの製造
方法に関するものである。
[従来の技術] 多層セラミックス基板製造工程について解説する。多
層セラミックス基板の製造工程は大きく分けて、グリー
ンシートを製造する工程と、その後の回路作成、焼成工
程に分けられる。
グリーンシートを製造する工程では、まずセラミック
ス原料粉末に、結合剤,可塑剤,分散剤,有機溶剤を配
合してスラリー化し、このスラリーをドクターブレード
法を用いてシート化し、有機溶剤を乾燥させてグリーン
シートができ上がる。
その後該グリーンシートを所定の大きさに切断し、貫
通穴の作成,導体印刷,積層,焼成工程を経て多層セラ
ミックス基板が完成する。
グリーンシート製造用の結合剤としては、一般に有機
高分子材料が使用されるが、結合剤の種類,含有量が不
適当な場合には、シート成形時のキレツ発生、ハンドリ
ング時の強度不足、焼成時の脱バインダー不良によるフ
クレの発生、焼成密度不足等の問題を発生する。
従来、結合剤としてブチラール樹脂(PVB)の使用が
知られており、アルミナ基板用としては確立された技術
であるが、アルミナ粉末とガラス粉末の混合系ではPVB
は焼成時の脱バインダー性が悪いため基板内にフクレを
発生したり、焼成密度が上がらないなどの欠点があっ
た。
また、アクリル樹脂の使用についても知られている
が、未だ確立された技術ではない。アクリル樹脂とは、
アクリル酸エステル重合体,メタクリル酸エステル重合
体,アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの共重
合体などの総称であり、エステル化するアルコールの種
類によっても例えば、メチル,エチル,n−プロピル,n−
ブチル,i−ブチル,sec−ブチル,n−オクチルなど、その
種類は非常に多い。しかし、これらの中のどの種類のポ
リマーがグリーンシート用の結合剤として適しているか
については報告が無い。
分散剤としては、非イオン系界面活性剤,陰イオン系
界面活性剤などが知られているが、どれを使っても良好
なグリーンシートが得られるわけではなく、分散剤が不
適当な場合には、シート成形時のキレツ発生、焼成時の
脱バインダー不良等の問題が発生する。分散剤の選定に
あたってはセラミックス原料粉末の特性、結合剤との相
互作用を考慮して最適のものを選定する必要があるが、
これらの特性を結びつけて検討した前例は無い。
グリーンシートに要求される特性をまとめると、
(1)ハンドリング、導体印刷、穴あけに耐える強度、
柔軟性,(2)積層圧着性,(3)焼成時の脱バインダ
ー性等が挙げられるが、そのためには、適した分散剤,
結合剤を見つけ出さなければならない。しかし、アルミ
ナ粉末とガラス粉末の混合系では、従来そのようなシー
ト化技術は確立されておらず、前記特性を合せもったグ
リーンシートの製造方法の確立が必要であった。以上述
べた問題点等は、多層セラミック基板に限定されず単層
のセラミック基板についても同様の問題点を有してい
た。また、セラミックスの材料が上記アルミナとガラス
の混合系以外のものであっても同様の問題点を有してい
た。
[発明の解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記した問題の解消にあり、アルミ
ナ粉末とガラス粉末の混合粉末等からなるセラミックス
の原材料をグリーンシート化するにあたり、シート形成
時のキレツ発生が無く、ハンドリング,印刷に耐えるシ
ート強度,柔軟性を有し、積層圧着性,脱バインダー性
の良好なセラミックス基板用グリーンシートの製造方法
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、分散剤としてソルビタン脂肪酸エステル型の界面
活性剤を用い、結合剤として平均分子量200,000以上の
メタクリル酸メチルポリマーを30重量%以上含有するア
クリル樹脂を用いて、セラミックスの原料粉末と有機溶
剤を混合してスラリー化した後、シート化することを特
徴とするセラミックス基板用グリーンシートの製造方法
を提供するものである。
以下、本発明にかかる製造方法を実施例に従って工程
順に説明する。
本発明にかかるセラミックスの原料粉末は、通常アル
ミナ粉末とガラス粉末の混合粉末が使用され、アルミナ
粉末としては平均粒径が1〜10μmの範囲の低ソーダア
ルミナ粉末を使用する。ガラス粉末としては700〜900℃
の範囲に軟化点を持つホウケイ酸ガラス,ホウケイ酸鉛
結晶化ガラスなどが使用される。ガラス粉末の平均粒径
は1〜6μmが好ましい。アルミナ粉末とガラス粉末の
混合比率はアルミナ30〜70重量%に対してガラス70〜30
重量%が好ましく、必要に応じて1〜10重量%の焼結助
剤を添加することもある。また、本発明にかかるセラミ
ックス原料粉末は上記アルミナ粉末、ガラス粉末の混合
粉末に限定されず、アルミナ粉末単独、ガラス粉末単独
又はその他のものでも使用できる。
分散剤は原料粉末の有機溶剤に対する濡れ性,分散性
を向上し、スラリー粘度の低下、成形時のグリーンシー
トのキレツ発生防止などの効果を有する。原料粉末の種
類、表面状態および同時に使用する結合剤の種類に応じ
て分散剤の効果は異なり、アルミナ粉末とガラス粉末の
混合粉末等にアルカリ樹脂を結合剤として使用する場合
には、ソルビタン脂肪酸エステル型の界面活性剤が最も
効果がある。陰イオン性界面活性剤および陽イオン性界
面活性剤は効果がなく、非イオン性界面活性剤の中でも
ポリオキシエチレン型およびグリセリン脂肪酸エステル
型などの界面活性剤では良好なグリーンシートが得られ
ない。ソルビタン脂肪酸エステル型の界面活性剤として
は、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエ
ート、ソルビタントリオレエートなどが挙げられる。分
散剤の添加量はセラミックス基板の原料粉末100gに対し
て0.5〜5gが使用できる。0.5g以下ではスラリーの粘性
が高くなり成形性が悪くなる。5g以上であると分散剤が
焼成後に残留する。望ましい範囲は1〜3gである。
結合剤としては、平均分子量200,000以上のメタクリ
ル酸メチルポリマーを30重量%以上含有するアクリル樹
脂を使用する。結合剤を構成するメタクリル酸メチルポ
リマー以外のものは、アクリル樹脂なら何でも使用でき
る。ブチラール樹脂は脱バインダー性が悪いため使用で
きない。アクリル樹脂の中ではメタクリル酸メチルポリ
マーが最も強靭で硬く、また平均分子量が大きくなるに
つれてシート強度が大きくなる傾向にある。メタクルリ
酸メチルポリマー以外のアクリル樹脂では、平均分子量
を大きくしても十分な特性を得ることはできなかった。
また、メタクリル酸メチルポリマーでは、平均分子量20
0,000以上の場合に、グリーンシート強度、積層圧着
性、脱バインダー性とともに良好なグリーンシートを得
ることができた。アクリル樹脂中のメタクリル酸メチル
ポリマーの含有量は30%未満であると効果が少なく、50
%以上であることが望ましく、80%以上が特に望まし
い。結合剤の添加量としては、原料粉末100gに対して8
〜16gが使用できる。8g以下であるとグリーンシートの
強度が低下しハンドリングが悪くなり、16g以上だと脱
バインダー性が悪くなる。10〜12gが望ましい範囲であ
る。また、グリーンシートの柔軟性を調整するため若干
のフタル酸ジオクチル,フタル酸nブチル等の可塑剤を
添加する。
スラリー化するときの有機溶剤としては、トリクロロ
エチレンとエタノールの混合有機溶剤を使用した。尚本
発明は、多層セラミックス基板に限定されず、単層のセ
ラミック基板にも適用される。また、回路基板に限定さ
れず、単にセラミックスパッケージ等の基板にも適用さ
れるものとする。
[実施例] 実施例1〜4および比較例1〜3:表1に該実施例と比
較例を示す。まず、ホウケイ酸ガラス粉末50重量部(平
均粒径2.5μm)とアルミナ粉末50重量部(平均粒径2.5
μm)を混合し原料粉末を準備する。そして、この原料
粉末100重量部に対して表1に記載された各分散剤を2
重量部、表1に記載された各結合剤を10重量部、可塑剤
としてフタル酸ジオクチルを4重量部、および有機溶剤
としてトリクロロエチレンを51重量部、エタノールを28
重量部を配合し、ボールミル中でアルミナボールと一緒
に24時間混合し、スラリーを準備する。
その後、ボールミルからスラリーを取り出し真空脱合
装置を使用して脱泡,粘度調整を行い、粘度を10000〜2
0000cpsに調整する。
次いで、このスラリーをドクターブレード成形機を使
用してポリエステルフィルム上に厚さ0.20mmになるよう
に塗工した。ポリエステルフィルム上に塗工されたスラ
リーは乾燥炉内に移され、乾燥炉内に温風を流すことに
よって有機溶剤を蒸発させグリーンシートとなる。そし
て、このグリーンシートをポリエステルフィルムからは
がし、60mm角の正方形にカットし、各層に回路を印刷し
た後、これを6枚重ねてホットプレスを使用して90℃で
3分間加熱圧着し、6層の積層体を得た。
その後、この積層体を連続式厚膜焼成炉を使用して、
900℃で3時間焼成し多層セラミックス基板を得て、そ
れについて脱バインダー性、焼結性を調べた。
以上の条件での成形、評価結果を表1にまとめた。キ
レツの評価については、成形,乾燥途中でグリーンシー
トにキレツが発生しない場合を「○」とし、キレツが発
生した場合を「×」とした。ハンドリング法について
は、グリーンシートがポリエステルフィルムからの引き
剥しやその後の切断,印刷に耐える強度を有している場
合を「○」とし、強度が不足の場合を「×」とした。圧
着性については90℃,3分間の圧着条件で積層体が完全に
一体化したものを「○」,そうでないものを「×」とし
た。脱バインダー性については、グリーンシート積層体
を焼成した後、焼結体にフクレ、はくりが発生せず、十
分に緻密化したものを「○」とし、それ以外のものを
「×」とした。
実施例1〜4はいずれもキレツは発生せず、ハンドリ
ング性,圧着性も良好で、また、脱バインダー性も良
く、フクレ、はく離なく緻密な焼成体が得られた。
それに対して、比較例1では平均分子量95,000のメタ
クリル酸メチルポリマーを結合剤として使用したが、こ
の場合はハンドリング性が不十分であり、ポリエステル
フィルムからのはく離時、および移動時にヤブレ等の欠
陥が発生した。
比較例2では、平均分子量210,000のメタクリル酸エ
チルポリマーを結合剤として使用したが、この場合はハ
ンドリング性が不十分であるとともに、脱バインダー時
にフクレが発生した。
比較例3では、ブチラール樹脂(PVB)を結合剤とし
て使用した。この場合、ハンドリング性は十分である
が、圧着性,脱バインダー性が悪くフクレが発生した。
比較例4では、ステアリン酸を分散剤として使用した
ところ、成形、乾燥時にキレツが発生し、ポリエステル
フィルムからのはく離が不可能だった。
[発明の効果] 本発明によって分散性、成形性に優れたスラリーを得
ることが可能であり、このスラリーから成形したグリー
ンシートは、ハンドリング性,圧着性,脱バインダー性
ともに良好であり、このグリーンシートを使用すること
により、緻密でフクレ等の欠陥の無いセラミックス基板
が得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散剤としてソルビタン脂肪酸エステル型
    の界面活性剤を用い、結合剤として平均分子量200,000
    以上のメタクリル酸メチルポリマーを30重量%以上含有
    するアクリル樹脂を用いて、セラミックスの原料粉末と
    有機溶剤を混合してスラリー化した後、シート化するこ
    とを特徴とするセラミックス基板用グリーンシートの製
    造方法。
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