JPH08259327A - 高炉用カーボンブロックの接着方法 - Google Patents

高炉用カーボンブロックの接着方法

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JPH08259327A
JPH08259327A JP6295495A JP6295495A JPH08259327A JP H08259327 A JPH08259327 A JP H08259327A JP 6295495 A JP6295495 A JP 6295495A JP 6295495 A JP6295495 A JP 6295495A JP H08259327 A JPH08259327 A JP H08259327A
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carbon block
carbon
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carbon blocks
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Hitoshi Nakamura
倫 中村
Akio Ishii
章生 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互の接着強度が高く、長寿命の大型カーボ
ンブロック1,2の製造を可能とし、接合部3を含むカ
ーボンブロック全体の均質化を図り、焼成を簡単かつ確
実に行なうことにある。 【構成】 少なくとも2個のカーボンブロック1,2の
いずれか一方若しくは両方の端面1a,2aに樹脂モル
タルSを塗布し、この端面1a,2aに対し直角な方向
から加圧しつつ、還元雰囲気下で樹脂モルタルSを加熱
焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉の建設あるいは改
修時における炉の構築効率を高めるために、予め形成さ
れたカーボンブロックを複数個接合して大型化する場合
に使用する高炉用カーボンブロックの接着方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、高炉は、一旦火入れを行なうと
と吹止めするまで操業が停止されることはなく、中間で
の高炉炉底の補修や改修は不可能なことから、炉の構築
には、耐蝕性、耐クリープ性(高温荷重下での経時変形
性)、熱伝導性に優れたカーボンブロックが使用されて
いる。
【0003】このカーボンブロックは、カーボンブロッ
ク成形時における設備的理由から、予め所定形状のも
の、例えば、600×700×1800mm程度の大き
さとされているため、広大な高炉を形成するに当たって
は、炉の構築効率を高め、施工工数あるいは施工期間が
少なくするために、これを相互に接合し大型化しものを
使用して構築している。
【0004】つまり、高炉は、図4に例示するように、
底板100の上に敷れんがC0 を築造し、さらに中央部
に相互に多数接続した縦積カーボンブロックC1 を1段
積みし、この側部に押えカーボンブロックC2 を3段積
むことにより下層部分を形成し、その上に平積みカーボ
ンブロックC3 を2段積むことにより中層部分を形成
し、さらに側部にリングカーボンブロックC4 を5段積
むとともに中央部に耐火レンガ101を2段積むことに
より上層部分を形成し、周囲に鉄皮102及びステーブ
103を配置することにより炉底部分104としてい
る。そして、この炉底部分の上には、鉄皮102及びス
テーブ103内に耐火レンガ105を配した炉本体部1
06が設けられている。なお、図中「107」は出銑
口、「108」は羽口である。
【0005】特に、高炉においては、炉底部分は、常時
1500℃以上の高温の溶銑に晒されることになるの
で、前記カーボンブロックC(前記C0 〜C4 の総称)
を用いて構築することは当然であるが、このカーボンブ
ロックC相互の接合部(目地とも称される)も溶銑が浸
透しないように所定の気孔率を持って成形されなければ
ならない。この接合部に所定の大きさ以上の気孔が存在
しておれば、この気孔を通って溶銑が浸透し、接合部等
が溶損または損傷することになるからである。
【0006】炉底の解体時の調査結果によれば、接合部
に1μm以上の径の気孔が存在する部分に溶銑の浸透が
生じていることが判明している。
【0007】したがって、最近では、このカーボンブロ
ックの接合に当たっては、例えば、特開昭63−13
9,054号公報に開示されているように、カーボンブ
ロックの端面間に、炭素質原料、湿潤黒鉛及び合成樹脂
等からなる炭素系の樹脂モルタルを塗布して接合するよ
うにしたカーボンブロックや、特開平5−71,880
号公報に開示されているように、平均気孔径が小さいカ
ーボンブロックとこれより平均気孔径が大きいカーボン
ブロックとを一体的に構成し、内部構造あるいは物理的
性質の異なるものを一体化し大型化したカーボンブロッ
クが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カーボンブロ
ックの端面間に樹脂モルタルを塗布し、単に接合するの
みでは、この接合部内に不可避的に気孔が残る虞れがあ
り、また、後者のように、異質のものを一体化して大型
のカーボンブロックを形成する場合には、一体化された
ブロックを焼成するときに、気孔径が小さい部分と大き
い部分とで膨張状態が異なり、これが焼成後のブロック
形状あるいはその表面に現われ、平滑なカーボンブロッ
クとならず、しかも材質の異なるものを接着剤を用いて
接合するので、接合部分の強度が低下する虞れもあり、
製造上のみでなく構造上においても不具合を有するもの
となっている。
【0009】本発明の目的は、上述した従来技術の課題
を解決することにあり、相互の接着強度が高く、長寿命
の大型カーボンブロックの製造を可能とすることにあ
る。本発明の他の目的は、目地を含むカーボンブロック
全体の均質化を図ることにある。本発明のさらに他の目
的は、焼成を簡単かつ確実に行なうことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記諸目的を達成する本
発明に係る高炉用カーボンブロックの接着方法は、少な
くとも一対のカーボンブロックにおける対向端面のいず
れか一方若しくは両方に、炭素質原料、湿潤黒鉛及び合
成樹脂等からなる樹脂モルタルを塗布し、接合した後
に、該接合部を前記カーボンブロックを介して加圧しつ
つ還元雰囲気の下で1300℃以上の焼成温度で加熱す
るようにしたことを特徴とする。前記焼成後の樹脂モル
タル内の気孔径は、1μm以下としたことを特徴とす
る。前記加圧は、前記接合面に対し直角な方向から行な
うようにしたことを特徴とする。前記焼成温度は、好ま
しくは1500℃〜2000℃であることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】このように構成した本発明方法によれば、少な
くとも2個のカーボンブロックにおけるいずれか一方若
しくは両方の端面に樹脂モルタルを塗布し、この端面に
対し直角な方向から加圧しつつ、還元雰囲気下で加熱す
ると、一旦硬化した樹脂モルタルが次第に溶融軟化(3
50℃程度)するので、加圧される接合部は、厚みが減
少し充填密度が向上する。さらに、加熱(600〜13
00℃程度)しつつ加圧を継続すれば、樹脂モルタル中
に含まれている揮発分が蒸発するが、加圧することによ
って、蒸発より生じた気孔も外部に押し出され、気孔率
が減少し、目地の接着強度が向上する。この場合、焼成
後の樹脂モルタル内の気孔径が1μm以下となれば、目
地部分に溶銑が浸透する虞れのないものが得られ、目地
を介して接合されたカーボンブロック全体の耐蝕性等の
性能が向上する。
【0012】そして、加熱により樹脂モルタルが130
0℃程度の温度となると、樹脂モルタルの炭化が始まる
が、前記焼成を還元雰囲気下で行なうと、周囲の酸素が
接合部に入り込むことがないので、樹脂モルタルの酸化
が防止され、カーボンブロックと同質の黒鉛化する。し
たがって、この焼成温度は、樹脂モルタルの黒鉛化が始
まる1300℃以上とすることが好ましいが、弾性率の
特性が安定する場合までを考慮すれば、焼成温度は20
00℃程度とすることが好ましい。
【0013】このようにしてカーボンブロックの焼成が
簡単かつ確実で、相互の接着強度が高く、長寿命の大型
カーボンブロックの製造が可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明方法の一実施例を示すもので、カ
ーボンブロックの接合状態を示す断面図、図2はカーボ
ンブロックの接合部を焼成する焼成部の概略断面図、図
3は同方法により接合したカーボンブロックの特性を示
すグラフである。
【0015】本実施例においては、高炉、特に炉底を形
成するために使用されるカーボンブロックは、例えば、
前述したように600×700×1800mmの大きさ
を有するものであり、平均気孔径は1μm以下とされ、
熱伝導率は20〜40Kcal/mh℃程度である。
【0016】このカーボンブロックを用いて炉を構築す
るには、これを積み上げることにより行なうが、前述し
たように構築効率を考慮すれば、カーボンブロック相互
を接着剤を用いて接合し、大型化した後に行なうことが
好ましい。
【0017】この接着剤としては、特開昭63−13
9,054号公報に開示されているような、炭素質原
料、湿潤黒鉛及び合成樹脂等からなるもの、つまり、炭
素系の樹脂モルタルを使用することが好ましく、より好
ましくは、塗布する作業性を考慮し、常温で塗布しやす
い伸展性のあるものを使用することが好ましい。具体的
に言えば、石油コークス、ピッチコークスなどからなる
炭素質原料と、天然黒鉛を濃硫酸等の強酸化剤等で処理
して得られた湿潤黒鉛と、ピッチと、酢酸ビニル樹脂等
のビニル樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、フェノ
ール樹脂等の合成樹脂と攪拌機で攪拌し、塗布する温度
において、5〜300ポイズの粘性としたものを使用す
ることが好ましい。
【0018】そして、2つのカーボンブロックC(各カ
ーボンブロック1,2の総称)を接着するには、図1に
示すように、まず、各カーボンブロック1,2の長手方
向の対向端面1a,2aのいずれか一方若しくは両方に
前記樹脂モルタルSを塗布する。この塗布は、どのよう
な方法であっても良いが、スプレー法、ロールコーター
法、コテ流し塗り法等により行なうことが好ましく、ま
た、塗布する厚さとしては、0.5〜0.8mm程度と
することが好ましい。
【0019】このようにして端面1a及び/又は2aに
樹脂モルタルSが塗布されたカーボンブロック1,2
は、両カーボンブロックが相互に接着された状態になる
まで常温で養生される。
【0020】そして、接着されたカーボンブロックCを
焼成部10に挿入し、加圧手段15にセットした後に、
加圧しつつ焼成する。
【0021】ここに、前記焼成部10は、カーボンブロ
ック1,2に塗布された樹脂モルタルSを加熱焼成する
ことができるものであればどのようなものでも良いが、
その一例を図2に示す。
【0022】図2において、焼成部10は、カーボンブ
ロック1,2の中心に接合された状態のカーボンブロッ
クCが挿通される挿通孔11が開設された非導電性材料
よりなる中空ケース12と、この中空ケース12の軸方
向前後に設けられた支持台13,14と、これら支持台
13,14の近傍に設けられた加圧手段15とを有する
ものであって、前記中空ケース12の上部にコークス1
6を投入するための投入口を、下部に燃焼後のコークス
16を廃棄する排出口を設け、これら各口にそれぞれ蓋
体17,18を設けたものである。この投入口と排出口
に開閉自在に設けられた蓋体17,18は、それぞれ導
電性材料により構成され、電源PからスイッチSW及び
リード線19を介して導かれた電流が、蓋体17よりコ
ークス16に伝達され、加熱するようになっている。
【0023】前記加圧手段15は、両カーボンブロック
Cの長手方向から油圧あるいは空圧等を利用して加圧す
るシリンダ装置または他の適当な機械的・電気的手段で
あり、この加圧手段15の加圧力Fは、両カーボンブロ
ックCの対向端面1a,2aに対し直角な方向から作用
するようになっている。この加圧力Fとしては、カーボ
ンブロック1,2の大きさ等により異なるが、前述した
大きさのカーボンブロックCであれば、略1〜2t程度
が好ましい。
【0024】次に、前記実施例の作用を説明する。ま
ず、少なくとも2個のカーボンブロック1,2のいずれ
か一方若しくは両方の対向端面1a,2aに樹脂モルタ
ルSを、例えば、スプレー法等により0.5〜0.8m
m程度の厚さに塗布し、相互に接合し、樹脂モルタルS
が固化するまで常温で養生する。
【0025】次に、樹脂モルタルSが固化し、相互にカ
ーボンブロック1,2が接合されると、これを支持台1
3,14を利用して挿通孔11を通って中空ケース12
内に挿入し、カーボンブロックCの接合部3が中空ケー
ス12内のほぼ中央に位置するようにする。そして、こ
れらカーボンブロック1,2の後端面1b,2bに加圧
手段15を取り付けるとともに中空ケース12内にコー
クス16を充填し、蓋体17,18を閉じる。
【0026】このようにしてセットが完了すると、スイ
ッチSWをオンし、リード線19を介して蓋体17から
蓋体18に向かって電流を流すとともに加圧手段15を
作動し、両カーボンブロック1,2の接合部3を挟圧し
つつ焼成する。
【0027】まず、蓋体17から蓋体18に向かって電
流が流れると、中空ケース12内のコークス16が加熱
され、コークス16は、周囲の酸素を取り込みつつ燃焼
する。したがって、カーボンブロックCの接合部3の樹
脂モルタルSは、いわゆる還元雰囲気下で焼成されるこ
とになる。
【0028】この加熱温度が350℃程度になると、一
旦硬化していた樹脂モルタルSが次第に溶融軟化する。
したがって、この軟化状態の樹脂モルタルSを加圧手段
15により加圧すると、接合部3は、厚みが減少し、樹
脂モルタルSの充填密度が向上する。
【0029】そして、加熱温度が上昇し、600〜13
00℃程度になると、樹脂モルタル中に含まれている揮
発分が蒸発するが、ここにおいても加圧手段15により
加圧することによって、蒸発より生じた気孔が外部に押
し出され、樹脂モルタルS中の気孔率が減少し、それだ
け接合部3の接着強度が向上する。この場合、樹脂モル
タルS内の気孔径が1μm以下となれば、接合部3(目
地部分)に溶銑が浸透する虞れのないものが得られ、接
合部3を介して接合されたカーボンブロック全体の耐蝕
性等の性能が向上し、強度的にも優れたものが得られ
る。
【0030】そして、加熱により樹脂モルタルSが13
00℃程度の温度となると、樹脂モルタルSの炭化が始
まるが、前述したように焼成は、還元雰囲気下で行なわ
れているので、周囲の酸素はコークス16の燃焼に使用
され、カーボンブロックの接合部3を構成する樹脂モル
タルS内にまで入り込むことがない。したがって、樹脂
モルタルSの酸化が防止され、樹脂モルタルSは黒鉛化
し、カーボンブロックと同質化することになる。
【0031】したがって、前記焼成温度は、樹脂モルタ
ルSがカーボンブロック1,2と同質の黒鉛化が始まる
1300℃以上とすることが好ましいが、弾性率の特性
が安定する場合までを考慮すれば、焼成温度は2000
℃程度とすることが好ましい。
【0032】なお、前記焼成を行なう場合に、カーボン
ブロック1,2の接合部3の周囲にコークス16のよう
に導電性のある可燃材料を配置し、これに通電しつつ密
閉容器内で焼成を行なうと、還元雰囲気下での焼成とな
るので、対酸素に対する対策が必要でなくなり、これの
みによっても焼成作業が正確にかつ簡単に行なうことが
できるが、さらに、電気的に可燃材料を可燃させるよう
にすれば、給電量を制御することにより、焼成温度も制
御でき、一層焼成作業が正確にかつ簡単に行なうことが
できる。
【0033】このようにして接合されるカーボンブロッ
クCについて、加圧力Fに対する接着曲げ強さ及び気孔
率を調べる実験を行なった結果、図3に示すような結果
が得られた。この結果から明らかなように、加圧力Fが
増大するに伴って接着曲げ強さは増大し、気孔率は低下
することになる。
【0034】ここに、加圧力Fは、実際のカーボンブロ
ックの接着曲げ強さ及び気孔率から判断すれば、0.4
〜0.6Kg/cm2 程度である。
【0035】このようにしてカーボンブロックCの対向
端面を接合して得られた大型のブロックは、接着強度が
高く、長寿命のものが得られることになる。
【0036】なお、本発明は、上述した実施例のみに限
定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事
項の範囲内で種々改変することができる。例えば、上述
した実施例では、焼成後のカーボンブロックCが全体に
わたり均質化させるために、両カーボンブロック1,2
を同質のものを使用しているが、本発明方法は、このよ
うな実施例のみに限定されるものではなく、接着する両
カーボンブロックCは、異種のもの相互間の接合にも適
用することができる汎用性のあるものである。つまり、
溶銑が当接する側のカーボンブロックCは気孔率の少な
い緻密な精度の高いものを使用し、反対側は、比較的安
価な気孔率の大きなものを使用する場合の両カーボンブ
ロック1,2を接合にも適用することができる。
【0037】また、接合するカーボンブロックの数も2
つのみに限定されるものではなく、複数個のものの接合
にも適用することができ、接合する端面も、前記実施例
のように短辺側のみでなく長辺側であっても良い。
【0038】さらに、前記実施例では、焼成部10内を
還元雰囲気とするものとして、コークス13を使用した
が、焼成部10内を還元雰囲気とする可燃材料であれ
ば、どのようなものでも良い。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明方法によれば、
少なくとも2個のカーボンブロックのいずれか一方もし
くは両方の接合面に樹脂モルタルを塗布し、これを加圧
しつつ還元雰囲気下で加熱焼成するので、溶融軟化した
樹脂モルタル中の揮発成分が除去され、目地の厚みが減
少し、樹脂モルタルの充填密度が向上する。さらに、焼
成しつつ加圧を継続すれば、樹脂モルタルが炭化し、樹
脂モルタル中に含まれている揮発分も蒸発することにな
り、一層気孔率が減少し、接着強度が向上する。この場
合、加圧を接合面に対し直角な方向から行なうようにす
れば、目地の厚みが均等に減少し、樹脂モルタルの充填
密度が向上する。
【0040】前記焼成を還元雰囲気下で行なうと、周囲
の酸素が接合部に入り込むことがないので、樹脂モルタ
ルの酸化が防止されカーボンブロックと同質の黒鉛化
し、カーボンブロック全体が同質化する。
【0041】焼成後の樹脂モルタル内の気孔径が1μm
以下となるようにすれば、目地部分に溶銑が浸透する虞
れのないものが得られ、目地を介して接合されたカーボ
ンブロック全体の耐蝕性等の性能が向上し、相互の接着
強度が高く、長寿命の大型カーボンブロックの製造が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カーボンブロックの接合状態を示す断面図で
ある。
【図2】 焼成部の概略断面図である。
【図3】 接合したカーボンブロックの特性を示すグラ
フである。
【図4】 従来の高炉の半断面図である。
【符号の説明】
C,1,2…カーボンブロック、 1a,2a…カーボンブロックの端面、 3…接合部、 S…樹脂モルタル。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】そして、加熱により樹脂モルタルが130
0℃程度の温度となると、樹脂モルタルの黒鉛化が始ま
るが、前記焼成を還元雰囲気下で行なうと、周囲の酸素
が接合部に入り込むことがないので、樹脂モルタルの酸
化が防止され、カーボンブロックと同質の黒鉛化する。
したがって、この焼成温度は、樹脂モルタルの黒鉛化が
始まる1300℃以上とすることが好ましいが、弾性率
の特性が安定する場合までを考慮すれば、焼成温度は2
000℃程度とすることが好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】そして、加熱により樹脂モルタルSが13
00℃程度の温度となると、樹脂モルタルSの黒鉛化が
始まるが、前述したように焼成は、還元雰囲気下で行な
われているので、周囲の酸素はコークス16の燃焼に使
用され、カーボンブロックの接合部3を構成する樹脂モ
ルタルS内にまで入り込むことがない。したがって、樹
脂モルタルSの酸化が防止され、樹脂モルタルSは黒鉛
化し、カーボンブロックと同質化することになる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対のカーボンブロックにお
    ける対向端面のいずれか一方若しくは両方に、炭素質原
    料、湿潤黒鉛及び合成樹脂等からなる樹脂モルタルを塗
    布し、接合した後に、該接合部を前記カーボンブロック
    を介して加圧しつつ還元雰囲気の下で1300℃以上の
    焼成温度で加熱するようにした高炉用カーボンブロック
    の接着方法。
  2. 【請求項2】 前記焼成後の樹脂モルタル内の気孔径
    は、1μm以下としたことを特徴とする請求項1に記載
    の高炉用カーボンブロック。
  3. 【請求項3】 前記加圧は、前記接合面に対し直角な方
    向から行なうようにしたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の高炉用カーボンブロック。
  4. 【請求項4】 前記焼成温度は、好ましくは1500℃
    〜2000℃である請求項1乃至3のいずれか1つに記
    載の高炉用カーボンブロックの接着方法。
JP6295495A 1995-03-22 1995-03-22 高炉用カーボンブロックの接着方法 Withdrawn JPH08259327A (ja)

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EP2546215A1 (en) * 2011-07-11 2013-01-16 SGL Carbon SE Composite refractory for an inner lining of a blast furnace

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