JPH08258423A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JPH08258423A
JPH08258423A JP7063790A JP6379095A JPH08258423A JP H08258423 A JPH08258423 A JP H08258423A JP 7063790 A JP7063790 A JP 7063790A JP 6379095 A JP6379095 A JP 6379095A JP H08258423 A JPH08258423 A JP H08258423A
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JP
Japan
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reversible
acid
recording material
heating
compound
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JP7063790A
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English (en)
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Yoichiro Azuma
洋一郎 東
Minoru Ohashi
稔 大橋
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好なコントラストで画像の形成・消去が可
能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可
能な可逆性感熱記録材料を提供することである。 【構成】 支持体上に通常無色ないし淡色の電子供与性
染料前駆体、電子受容性化合物、及び加熱後の冷却速度
の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせ
しめる化合物(可逆性消色剤)を含有する記録層を有す
る可逆性感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱エネルギーを制御す
る事により画像形成及び消去が可能な可逆性感熱記録材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に、支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性
の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
り、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得
られるもので、特公昭43−4160号、特公昭45−
14039号公報等に開示されている。
【0003】一般にこのような感熱記録材料は、一度画
像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状
態に戻すことは不可能であるため、さらに情報を記録す
る場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかっ
た。このため感熱記録部分の面積が限られている場合に
は、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録で
きないという問題が生じていた。
【0004】近年、この様な問題に対処するため画像形
成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が
考案されており、例えば、特開昭54−119377号
公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−4
1186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散
された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載さ
れている。しかしこの方法は、熱エネルギーによって感
熱記録材料の透明度を可逆的に変化させる物であるた
め、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十分
である。
【0005】また、特開昭50−81157号公報、特
開昭50−105555号公報に記載された方法におい
ては、形成する画像は環境温度に従って変化するもので
あるため、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異
なっており、常温下ではこの2つの状態を任意の期間保
持することが出来ない。
【0006】さらに、特開昭59−120492号公報
には、呈色成分を混合、加熱融解して均質な相溶体とし
て熱変色材料を得て、そのヒステリシス特性を利用し、
記録材料をヒステリシス温度域に保つことにより画像形
成状態・消去状態を維持する方法が記載されているが、
この方法では画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要
な上、画像の形成状態及び消去状態を保持できる温度領
域がヒステリシス温度領域内に限られる欠点を有してお
り、日常生活の温度環境で使用するには未だ不十分であ
る。また、呈色成分を相溶体とする必要があるため、記
録材料の塗布方法が加熱溶融による塗布か、またはカプ
セル化法による塗布に限定されてしまうため製造が困難
である。
【0007】一方、特開平2−188293号公報、特
開平2−188294号公報、国際公開番号WO90/
11898号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料
を発色及び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感
熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料
を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させ
る塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御
により酸性基による発色作用または塩基性基による消色
作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うもの
である。しかしこの方法では、熱エネルギーの制御のみ
で完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能
で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色
濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。その
ために十分な画像のコントラストが得られない。
【0008】また、特開平5−124360号広報に
は、ロイコ染料と長鎖アルキル基を持つ可逆顕色剤から
なる可逆性感熱記録媒体が記載されている。熱発色性組
成物の可逆性は顕色剤と発色剤の組み合わせだけで達成
され、該顕色剤に顕色能と分子間の凝集力をコントロー
ルする消色能が付与されている。しかしこの方法では、
一つの化合物に発色と消色の二つの機能を付与させるた
め、これらの機能を両立させることは難しく、未だ十分
なコントラストが得られず、消色性も不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、日常
生活の温度環境で、良好な感度及びコントラストで画像
の形成が可能で、加熱又は自然放置により画像濃度を地
肌濃度まで消去することができ、繰り返し画像の形成・
消去が可能な可逆感熱記録材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。本発明の方法は、支持体上に通常無色ないし
淡色の電子供与性染料前駆体、電子受容性化合物、及び
加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な
色調変化を生じせしめる化合物(可逆性消色剤)を用い
ることにより、画像の形成・消去が繰り返し可能な可逆
感熱記録材料が得られるものである。可逆性消色剤とし
て、炭化水素化合物、アルコール類、フェノール類、エ
ーテル類、アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類、エ
ステル類、アミン類、アミド類、ニトリル類、スルフィ
ド類、から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いるこ
とにより、加熱後の急冷により発色し、加熱後の徐冷に
より消色することを特徴とする可逆感熱記録材料が提供
される。
【0011】本発明における可逆的感熱発色性組成物
は、基本的に良好な発色特性を有する電子供与性染料前
駆体と電子受容性化合物(顕色剤)の組み合わせに、さ
らに可逆性消色剤が必須成分である。可逆性消色剤は、
加熱後の冷却速度の違いにより、顕色剤及び染料の両
方、又は片方の分離結晶化をコントロールし、該染料に
可逆的な色調変化を生じせしめると推定される。従っ
て、該染料前駆体と顕色剤だけの組み合わせに可逆性は
必要なく、顕色剤として、例えば長鎖のアルキル基を持
たない一般的な、高感度のフェノール性化合物等が使用
可能である。また、各成分及びそれらの量比率を選ぶこ
とにより、消去速度を容易に変えることができる。
【0012】本発明の記録・消去方法は、加熱後の冷却
速度を制御する事で発色・消色の繰り返しを良好なコン
トラストで安定して行わせるものである。発色させると
きの冷却速度は、冷却速度が大きいほど高速に濃い発色
濃度の記録印字を行うことができる。この様な冷却速度
を実現するには、種々の方法があるが、例えば、適当な
方法で加熱後、低温の金属ブロック等を押し当てる方
法、サーマルヘッド、レーザー光等により極短時間加熱
する等の方法があげられる。これらの方法うち、装置の
簡便さ、印字速度等の点からサーマルヘッド、レーザー
光等を用いて極短時間加熱する方法が好ましく用いられ
る。この場合、冷却速度を大きくするために加熱時間を
短くし過ぎると、記録材料中に含まれる発色・消色成分
を溶融させるのに必要な熱量を加えることができなくな
り、十分な印字濃度が得られなくなることがあるため、
冷却速度は300℃/sec以下であることが好まし
い。この冷却速度は、可逆感熱組成物の共融点から室温
までの平均冷却速度として表される。
【0013】一方、消去の場合は、特別な加熱を行わな
くても、各成分の量比率を選ぶことにより、自然放置に
よる消去も可能であが、直ぐに消去させる場合の冷却速
度は、冷却速度が小さいほど十分に消色を行うことがで
きる。この様な冷却速度を実現するには、種々の方法が
あるが、例えば、加熱したロールの間に通す方法、加熱
した金属ブロック等を押し当てる方法、サーマルヘッ
ド、レーザー光等でより長時間加熱する方法等があげら
れる。しかし冷却速度を小さくし過ぎると、消去に必要
な時間が長くなり実用的ではないため、冷却速度は0.
5℃/sec以上が好ましい。この冷却速度は、可逆感
熱組成物の共融点から室温までの平均冷却速度として表
される。
【0014】従って、可逆感熱組成物は、加熱後の冷却
速度が300℃/sec以下で記録可能であり、かつ
0.5℃/sec以上で消去可能な該組成物の組み合わ
せを選ぶことが望ましい。
【0015】本発明における可逆感熱組成物の日常の生
活温度領域での消色状態は、結晶状態で分散されている
か、又は凝集体であることが好ましく、実用上−50℃
以上の温度領域で消色状態を保持できる該組成物が特に
好ましい。
【0016】更に、発色状態の形成は、常温より高い温
度領域で行えることが好ましい。常温より低い温度領域
でなければ画像の形成ができないものは、加熱源の他に
冷却源を必要とするため実用的ではない。
【0017】本発明に用いられる通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体としては、一般に感圧記録紙や感
熱記録紙等に用いられるものに代表されるが、特に制限
されるものではない。具体的な例としては、例えば下記
に挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0018】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチル
アミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドー
ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p
−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール
−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等。
【0019】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等。
【0020】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジ
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0021】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−
フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4
−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラ
ヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン等。
【0022】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等。
【0023】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等。
【0024】前記通常無色ないし淡色の染料前駆体はそ
れぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0025】電子受容性化合物(顕色剤)としては一般
に感熱紙に用いられている様な酸性物質が好ましく使用
出来る。例えばフェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘
導体、N,N′−ジアリールチオ尿素誘導体、有機化合
物の亜鉛塩などの多価金属塩を用いることができる。ま
た、特に好ましいものはフェノール誘導体で、具体的に
は、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフ
ェノン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニ
ルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼンスルホニ
ルオキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロドデカン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチル
ヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ジ−〔2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼ
ン、1,3−ジ−〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ジ−〔2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジクロロ−
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′
−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス(2−t−ブチ
ル−5−メチルフェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸
ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジル、4
−ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ベンジル、没
食子酸オクタデシル、サリチルアニリド、5−クロロサ
リチルアニリド、サリチル酸、3−イソプロピルサリチ
ル酸、3−t−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−ク
ロロ−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−フ
ェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等があ
る。
【0026】これらの顕色剤はそれぞれ1種または2種
以上を混合して使用してもよく、染料前駆体に対する顕
色剤の使用量は、5〜5000重量%、好ましくは10
〜3000重量%である。
【0027】本発明に用いられる可逆感熱組成物は前記
の染料前駆体及び顕色剤の他に、前記の可逆性消色剤を
必須成分としているが該可逆性消色剤としては、前記の
染料前駆体と顕色剤の結晶化をコントロールし、冷却速
度の違いにより可逆的色調変化を生じせしめる化合物で
あればどのような化合物を用いても良いが実用上融点及
び凝固点が30℃以上150℃以下の化合物が好まし
く、特に40℃以上100℃以下の化合物が好ましい。
本発明では、このような可逆性消色剤として、炭化水素
化合物、アルコール類、フェノール類、エーテル類、ア
ルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類、エステル類、ア
ミン類、アミド類、ニトリル類、スルフィド類、ジスル
フィド類、から選ばれる化合物が使用可能であり、特
に、炭化水素化合物、アルコール類、エーテル類が好ま
しい。
【0028】本発明に用いられる炭化水素化合物として
は、トリシクロ(5.2.1.0.2,6)デカン、
1,4,5,8,9−ヘキサヒドロアントラセン、1,
2,4,5−テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベン
ゼン、ジベンジル、trans−スチルベン、アセナフ
チレン、1,4−ジシクロヘキシルベンゼン、o−ター
フェニル、m−ターフェニル、p−ターフェニル、フル
オランテン等が挙げられる。
【0029】アルコール類としては、ネオペンチルアル
コール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノー
ル、1−ヘキサデカノール、2 −ヘキサデカノール、
1−ヘプタデカノール、1−ノナデカノール、1−ドコ
サノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノー
ル、1−ペンタコサノール、1−ヘキサコサノール、1
−ヘプタコサノール、1−オクタコサノール、1−ノナ
コサノール、1−トリアコンタノール、ジオクチルメタ
ノール、1−エチル−1−ヘキサデカノール、1,9−
ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−
デカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、1,
2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、
1,16−ヘキサデカンジオール、L−(−)−メント
ール、2−ブチン−1,4−ジオール、3,6,−ジメ
チル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,5−ジメ
チル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、トリメチロー
ルプロパン、ベンジルオキシベンジルアルコール、トリ
フェニルメタノール、バニリルアルコール、1,4−ジ
(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、cis−1,2−シ
クロデカンジオール、cis,trans−5,9−シ
クロデカジエンcis−1,2−ジオール、9−フルオ
レンメタノール等が挙げられる。
【0030】フェノール類としては、ヒンダード(立体
障害性)フェノールが好ましく、例えば、1,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジブチルフェノ
ール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、
2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4´チオビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス[メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、3−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル
等が挙げられる。
【0031】エーテル類としては、ヘプタデシルエーテ
ル、オクタデシルエーテル、ノナデシルエーテル、イコ
シルエーテル、ヘンイコシルエーテル、ドコサコシルエ
ーテル、エチレングリコールジフェニルエーテル、1,
2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−
ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、
2,6−ジベンジルオキシトルエン、ビス(4−メトキ
シフェニル)エーテル、2−(4−ベンジルオキシフェ
ニル)−1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
【0032】アルデヒド類としては、4−ベンジルオキ
シベンズアルデヒド、3,4−ジベンジルオキシベンス
アルデヒド、4−ベンジルオキシ−3−メトキシベンズ
アルデヒド、3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズ
アルデヒド、3−メトキ−4−(4−ニトロ−ベンジル
オキシ)ベンズアルデヒド、3−ジベンジルオキシベン
スアルデヒド、3,5−ジベンジルオキシベンズアルデ
ヒド、2,4−ジメトキシ−3−メチルベンズアルデヒ
ド、2,3,4−トリメトキシベンズアルデヒド、3−
(4−メチルフェノキシ)−ベンズアルデヒド、3−
(4−テトラブチルフェノキシ)−ベンズアルデヒド、
3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ベンズ
アルデヒド、3−(4−クロロフェノキシ)ベンズアル
デヒド、3−(3,4−ジクロロフェノキシ)ベンズア
ルデヒド、3−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンズ
アルデヒド、3−(4−メトキシフェノキシ)ベンズア
ルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒ
ド、2−メトキシナフトアルデヒド、2−フルオレンカ
ルボキシアルデヒド4−(2−フェノキシメトキシ)ベ
ンズアルデヒド等が挙げられる。
【0033】ケトン類として、8−ペンタデカノン、9
−ヘプタアデカノン、10−ノナデカノン、11−ヘン
イコサノン、12−トリコサノン、2−ヘキサデカノ
ン、ヘキサデカニルフェニルケトン、オクタデカニルフ
ェニルケトン、ノナデカニルフェニルケトン、イコサニ
ルフェニルケトン、ヘンイコサニルフェニルケトン、ド
コサニルフェニルケトン、トリコサニルフェニルケト
ン、テトラコサニルフェニルケトン、ヘキサコサニルフ
ェニルケトン、オクタコサニルフェニルケトン、1−ア
ダマンチルメチルケトン等が挙げられる。
【0034】カルボン酸として、ペンタデカン酸、ペン
タデセン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタ
デカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ヘンイコサン
酸、ドコサン酸、トリコサン酸、テトラコサン酸、ヘキ
サコサン酸、オクタコサン酸、ヘキサテトラコン酸、ヘ
プタコサン酸、オクタコサン酸、ノナコサン酸、トリア
コンタン酸、2−ドコセン酸、11−ドコセン酸、ci
s−13−ドコセン酸、trans−ドコセン酸、15
−テトラコセン酸、ドデカン酸無水物、ヘキサデカン酸
無水物、等が挙げられる。
【0035】エステルとしては、ヘキサデカン酸n−ヘ
キサデシルエステル、ヘキサデカン酸n−ヘプタデシル
エステル、ヘキサデカン酸n−ペプタデカン酸n−ヘプ
タデシルエステル、ヘキサデカン酸n−オクタデシルエ
ステル、ヘキサデカン酸n−ノナデシルエステル、ヘキ
サデカン酸n−イコシルエステル、ヘキサデカン酸n−
ヘンイコシルエステル、ヘキサデカン酸n−ドコシルエ
ステル、ヘキサデカン酸n−トリコシルエステル、ヘキ
サデカン酸n−テトラコシルエステル、ヘキサデカン酸
n−ヘキサコシルエステル、ヘキサデカン酸n−オクタ
コシルエステル、ヘプタデカン酸n−ヘキサデシルエス
テル、ヘプタデカン酸n−ヘプタデシルエステル、ヘプ
タデカン酸n−オクタデシルエステル、ヘプタデカン酸
n−ノナデシルエステル、ヘプタデカン酸n−イコシル
エステル、ヘプタデカン酸n−ヘンイコシルエステル、
ヘプタデカン酸n−ドコシルエステル、ヘプタデカン酸
n−トリコシルエステル、ヘンイコサン酸メチルエステ
ル、ドコサン酸メチルエステル、ドコサン酸エチルエス
テル、ペンタコサン酸メチルエステル、ペンタコサン酸
エチルエステル、ヘキサテトラコン酸メチルエステル、
酢酸テトラコサニルエステル、ヘプタデカン酸グリコー
ル、ヘプタデカン酸グリコールジエステル、オクタデカ
ン酸グリセリルエステル、等が挙げられる。
【0036】アミン類としては、1−ヘキサデシルアミ
ン、1−テトラデシルアミン、オクタデシルアミン、N
−メチルヘプタデシルアミン、N−メチルオクタデシル
アミン、N−メチルノナデシルアミン、N−メチルイコ
シルアミン、N−メチルドコシルアミン、ジペンタデシ
ルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジヘプタデシルアミ
ン、ジオクタデシルアミン、トリオクタデシルアミン、
N−メチル−N−オクタデシル−1−オクタデカナミ
ン、4−ヘキサデシルスルホニルアニリン、4−ヘキサ
デシルアニリンN−パルミトイルアニリン等が挙げられ
る。
【0037】アミドとしては、バレルアミド、ノナン酸
アミド、デカン酸アミド、テトラデカン酸アミド、ヘキ
サデカン酸アミド、オクタデカン酸アミド、ノナデカン
酸アミド、イコサン酸アミド、ヘンイコサン酸アミド、
ドコサン酸アミド、トリコサン酸アミド、テトラコサン
酸アミド、ペンタコサン酸アミド、ノナン酸アニリド、
デカン酸アニリド、テトラデカン酸アニリド、ヘキサデ
カン酸アニリド、オクタデカン酸アニリド、ノナデカン
酸アニリド、ドコサン酸アニリド等が挙げられる。
【0038】ニトリルとしては、ジペンチルアセトニト
リル、オクタデカンニトリル、ノナデカンニトリル、イ
コサンニトリル、ヘンイコサンニトリル、ドコサンニト
リル、トリコサンニトリル、テトラコサンニトリル、ペ
ンタコサンニトリル、ヘキサコサンニトリル、ヘプタコ
サンニトリル、オクタコサンニトリル、ノナコサンニト
リル、トリアコンタンニトリル等が挙げられる。
【0039】スルフィド類としてはジ−n−ドデシルス
ルフィド、ジ−n−トリデシルスルフィド、ジ−n−テ
トラデシルスルフィド、ジ−n−オクタデシルスルフィ
ド、ジ−n−ノナデシルスルフィド、ジ−n−イコシル
スルフィド、ジ−n−ヘンイコシルスルフィド、ジ−n
−ドコシルスルフィド、ジ−n−トリコシルスルフィ
ド、ジ−n−テトラコシルスルフィド、ジ−n−テトラ
コシルスルフィド、ジ−n−ペンタコシルスルフィド、
ジ−n−ヘキサコシルスルフィド、ジ−n−ヘプタコシ
ルスルフド、ジ−n−オクタコシルスルフィド、ジ−n
−ノナコシルスルフィド、ジ−n−トリアコンチルスル
フィド。
【0040】ジスルフィド類として、ジ−n−ドデシル
ジスルフィド、ジ−n−トリデシルジスルフィド、ジ−
n−テトラデシルジスルフィド、ジ−n−オクタデシル
ジスルフィド、ジ−n−ノナデシルジスルフィド、ジ−
n−イコシルジスルフィド、ジ−n−ヘンイコシルジス
ルフィド、ジ−n−ドコシルジスルフィド、ジ−n−ト
リコシルジスルフィド、ジ−n−テトラコシルジスルフ
ィド、ジ−n−テトラコシルジスルフィド、ジ−n−ペ
ンタコシルジスルフィド、ジ−n−ヘキサコシルジスル
フィド、ジ−n−ヘプタコシルジスルフド、ジ−n−オ
クタコシルジスルフィド、ジ−n−ノナコシルジスルフ
ィド、ジ−n−トリアコンチルジスルフィド、ジ−t−
ドデシルジスルフィド、等が挙げられる。
【0041】これらの可逆性消色剤はそれぞれ1種又は
2種以上を混合して使用してもよく、顕色剤に対する可
逆性消色剤の使用量は100〜5000重量%、好まし
くは200〜3000重量%である。顕色剤に対して可
逆性消色剤の使用量が200重量%より少ないと消色が
不十分になり、3000重量%を超えると十分な発色濃
度を得られない。
【0042】次に、本発明の可逆性感熱記録材料の具体
的製造方法について述べるが、本発明はこれに限定され
るものではない。本発明の可逆性感熱記録材料の製造方
法の具体例としては、染料前駆体、顕色剤、及び可逆消
色剤を主成分としてこれらを支持体上に塗布して可逆性
感熱記録層を形成する方法が挙げられる。
【0043】染料前駆体と可逆性顕色剤及び本発明によ
る可逆消色剤を可逆性感熱記録層に含有させるための塗
液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解
もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化
合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分
散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷
却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙
げられるが特定されるものではない。分散時には必要な
ら分散剤を用いてもよい。水が分散媒の場合の分散剤と
してはポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種の
界面活性剤が挙げられる。水系の分散の際は、エタノー
ル等の水溶性有機溶媒を混合してもよい。この他に炭化
水素類に代表される有機溶媒が分散媒の場合は、レシチ
ンや燐酸エステル類等を分散剤に用いてもよい。
【0044】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加する
事も可能である。バインダーの具体例としては、デンプ
ン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢
酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリ
デン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックスなど
があげられるがこれらに限定されるものではない。
【0045】本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる
支持体としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレン
テレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィル
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミ
ネートした紙、合成紙、金属箔、ガラス等、あるいはこ
れらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用
いることができるが、これらに限定されるものではな
く、これらは不透明、半透明或いは透明のいずれであっ
てもよい。地肌を白色その他の特定の色に見せるため
に、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中又は表面に
含有させても良い。特にフィルム類等水性塗布を行なう
場合で支持体の親水性が小さく可逆性感熱記録層の塗布
困難な場合は、コロナ放電等による表面の親水化処理や
バインダーに用いるのと同様の水溶性高分子類を、支持
体表面に塗布するなどの易接着処理してもよい。
【0046】本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、
可逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、
可逆性感熱記録層上に保護層を設けることも又、可逆性
感熱記録層と支持体の間に水溶性高分子や白色ないし有
色染顔料や中空粒子のいずれか一つ以上を含む中間層を
設けることもできる。この場合、保護層および/または
中間層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成され
ていてもよい。可逆性感熱記録層も各成分を一層ずつに
含有させたり層別に配合比率を変化させたりして2層以
上の多層にしてもよい。更に、可逆性感熱記録層中およ
び/または他の層および/または可逆性感熱記録層が設
けられている面と反対側の面に、電気的、光学的、磁気
的に情報が記録可能な材料を含んでも良い。また、可逆
性感熱記録層が設けられている面と反対側の面にブロッ
キング防止、カール防止、帯電防止を目的としてバック
コート層を設けることもできる。
【0047】なお、本発明における各層を支持体上に積
層し、本発明の可逆性感熱記録材料を形成する方法は特
に制限されるものではなく、従来の方法により形成する
ことができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレー
ドコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹
装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリ
ーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用い
る事が出来る。さらに通常の乾燥工程の他、UV照射・
EB照射により各層を保持させる事が出来る。
【0048】可逆性感熱記録層は、各成分を微粉砕して
得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布乾燥す
る方法、各成分を溶媒に溶解して得られる各々の溶液を
混合し、支持体上に塗布乾燥する方法などにより得るこ
とができる。乾燥条件は水等の分散媒ないし溶媒によっ
ても異なる。この他に各成分を混合し加熱して可融分を
溶融し熱時塗布する方法もある。
【0049】また、可逆性感熱記録層及び/または保護
層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ヘ
ッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属
塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化
ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス
等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、蛍光染料など
を含有させることもできる。
【0050】次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色
及び消色方法について述べる。発色を行うには、加熱に
引き続き急速な冷却が起これば良く、例えばサーマルヘ
ッド、レーザー光等による加熱により可能である。又、
加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えばサーマルヘッ
ド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱ヒ
ーター及びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の光
源などからの輻射熱等を用いることにより行うことがで
きる。
【0051】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。実施例中の部数や百分率は重量基準である。
【0052】実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作成 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラ
ン100部を2.5%ポリビニルアルコール水溶液40
0部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、染料前
駆体分散液を得た。次いで1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン100部を2.5%ポリビ
ニルアルコール水溶液400部と共にペイントコンディ
ショナーで粉砕し顕色剤分散液を得た。又、1,10−
デカンジオール600部を2.5%ポリビニル アルコー
ル水溶液1400部と共にペイントコンディショナーで
粉砕し可逆性消色剤の分散液を得た。これら3種の分散
液を混合した後、30%炭酸マグネシウム200部、1
0%ポリビニルアルコール水溶液200部、水400部
を添加、よく混合し、可逆性感熱塗液を作成した。
【0053】(B)可逆性感熱記録材料の作成 (A)で調製した可逆性感熱塗液をポリエチレンテレフ
タレート(PET)シートに、固形分塗抹量6.6g/
2となる様に塗抹乾燥後、その上に5%ポリビニルア
ルコール水溶液を固形分塗抹量2g/m2となる様に塗
抹乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記
録材料を得た。
【0054】実施例2 実施例1で用いたを1,10−デカンジオールの代わり
にジベンジルを使用した他は、実施例1と同様にして可
逆性感熱記録材料を得た。
【0055】実施例3 実施例1で用いたを1,10−デカンジオールの代わり
にペンタメチルベンゼンを使用した他は、実施例1と同
様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0056】実施例4 実施例1で用いたを1,10−デカンジオールの代わり
にn−オクタデシルエーテルを使用した他は、実施例1
と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0057】実施例5 実施例1で用いたを1,10−デカンジオールの代わり
にL−(−)−メントールを使用した他は、実施例1と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0058】実施例6 実施例1で用いたを1,10−デカンジオールの代わり
に1−テトラデカノールを使用した他は、実施例1と同
様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0059】比較例1 実施例1で用いた1,10−デカンジオールを除いた他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0060】試験1(発色濃度=熱応答性) 実施例1〜6および比較例1で得た感熱記録材料を、京
セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉
電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用い
て印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件
で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マクベスR
D918を用いて測定した。結果を表1に示した。
【0061】試験2(画像の消去性) 実施例1〜6および比較例1で得た感熱記録材料を、京
セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉
電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用い
て印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件
で印字し、これをヘヤードライヤーを用いて10cm離
したところから3秒間加熱した後、試験1と同様にして
濃度を測定した。結果を表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】表1に示したように通常無色ないし淡色
の電子供与性染料前駆体及び電子受容性化合物を用いた
感熱記録材料において、加熱後の冷却速度の違いにより
該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる化合物
(可逆性消色剤)を含有させることにより、日常生活の
温度環境で、良好な感度及びコントラストで画像の形成
が可能で、加熱又は自然放置により画像濃度を地肌濃度
まで消去することができ、繰り返し画像の形成・消去が
可能な可逆感熱記録材料を得ることができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に通常無色ないし淡色の電子供
    与性染料前駆体、電子受容性化合物、及び加熱後の冷却
    速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生
    じせしめる化合物(可逆性消色剤)を含有する記録層を
    有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 可逆性消色剤として、炭化水素化合物、
    アルコール類、フェノール類、エーテル類、アルデヒド
    類、ケトン類、カルボン酸類、エステル類、アミン類、
    アミド類、ニトリル類、及びスルフィド類から選ばれる
    少なくとも1種の化合物を含有し、加熱後の急冷により
    発色し、加熱後の徐冷により消色する請求項1記載の可
    逆感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 加熱後の冷却速度が300℃/sec以
    下で記録可能で、0.5℃/sec以上で消去可能な請
    求項1記載の可逆感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 可逆性消色剤を電子受容性化合物に対し
    て200重量%以上、3000重量%以下用いることを
    特徴とする請求項1記載の可逆感熱記録材料。
JP7063790A 1995-03-23 1995-03-23 可逆性感熱記録材料 Pending JPH08258423A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7728860B2 (en) 2005-08-12 2010-06-01 Ricoh Company, Ltd. Method for image processing and image processing apparatus
US8264513B2 (en) 2005-08-12 2012-09-11 Ricoh Company, Ltd. Method for image processing and image processing apparatus

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