JPH0825718B2 - 高所作業車 - Google Patents

高所作業車

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JPH0825718B2
JPH0825718B2 JP33628391A JP33628391A JPH0825718B2 JP H0825718 B2 JPH0825718 B2 JP H0825718B2 JP 33628391 A JP33628391 A JP 33628391A JP 33628391 A JP33628391 A JP 33628391A JP H0825718 B2 JPH0825718 B2 JP H0825718B2
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hydraulic
rod
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路、高層建築の
建設、組立、塗装等のように高所での作業のために用い
られ、作業員や資材を上方に持ち上げたり、不要となっ
た資材を高い位置から積降ろしするために用いる高所作
業車に関し、特に、昇降台を昇降させるための昇降機構
を全体を油圧シリンダーと似た簡易な構造で形成した高
所作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路、高層ビル等の建築では、その
建設、組立、塗装の作業に昇降台を上下に昇降させる高
所作業車が多く用いられていた。また、高所にある信号
機や照明灯等の修理にも盛んに用いられていた。この高
所作業車では、昇降台に作業員、資材等を搭載させて持
ち上げたり、高所の作業現場から不要となった資材を積
み下ろす作業ができるものであった。
【0003】この従来の高所作業車においては、一対の
アームとその中央で軸着して1組とし、複数組アームを
上下方向に連結したパンタグラフ状の伸縮機構いわゆる
(シザースタイプ)が従来から盛んに用いられていた。
この機構おいて昇降台の最大上昇能力を高くするために
は、各組のアームの長さを長くするか、連結するアーム
の組数を多くしなければならないものであった。このた
め、上昇高さを高くできる昇降機構を設計するとなれ
ば、多数組のパンタグラフをもちいなければならないも
のであった。このような機構では、パンタグラフを折り
畳んだ状態での昇降機構の高さが高くなり、作業員が昇
降台に乗り降りしたり、資材を積込み、積降ろしする作
業が煩わしくなるものであった。
【0004】こういった欠点を解消するため、従来より
各種の提案がなされており、例えば国特許38206
31号明細書のような構造も提案されている。この提案
された構造では、中段ブームの中にその中段ブームに対
して直線方向に移動できる下段ブームと上段ブームを抜
き差し自在に挿通しておき、下段ブームの下端の車体側
にピンで軸支し、上段ブームの上端をプラットホームに
ピンで軸支してX字形を構成するように組み立てられて
いる。この構造ではブーム自体の長さが長くなるため、
折り畳んだ状態の時、プラットホームの高さを低くでき
ると共に、プラットホームを高い位置に持ち上げること
が出来るものである。
【0005】しかしながら、この発明では中段ブームよ
り下段ブーム、上段ブームを伸ばす機構はスクリューと
これに噛み合うメネジによって構成されているため、中
段ブームに対する下段ブームと上段ブームの伸縮移動速
度が遅く、迅速にプラットホームを応動させることがで
きないものであった。また、各中段ブームの中央に設け
たスクリューによって下段ブームと上段ブームを摺動さ
せているため、下段ブームと上段ブームの全長は中段ブ
ームの長さの半分程度の長さしか設定することができな
いものである。このため、中段ブームから伸縮させる下
段ブーム、上段ブームの長さを中段ブームの半分程度の
長さしか設定させることができず、プラットホームをよ
り高く持ち上げることが出来ない欠点があった。
【0006】また、ブームの中に他のブームを挿入し、
伸縮させるブームの自体の全長を長くさせる構造も提案
されている。例えば、特許公開公報昭和53年1195
56号の図面中第4図においては、太い径の中段ブーム
に細い径の多段ブーム、上段ブームを挿通しておき、内
部に挿入したブームを中段ブームより引き出させること
でブームの全長を長くし、それによりプラットホームを
高く持ち上げる構造が提案されている。
【0007】しかしながら、この発明においては中段ブ
ームより引き出される下段ブームと上段ブームの間には
伸縮量を同期させる機構は無く、それぞれが個別に移動
するものであり、移動量はバーによるリンク機構によっ
て規制させるものである。このため、プラットホームを
水平に保持させたまま垂直方向に持ち上げることが出来
ず、目的とする垂直上方の位置に持ち上げることが出来
ないものであった。また、中段ブームに収納した下段ブ
ーム、上段ブームが伸縮する際に、それらの移動量の規
制はバーによって形成されたリンク機構によって行って
いるため、両者の移動量の完全な同期が不可能であっ
た。このため、下段ブームを車体に、上段ブームをプラ
ットホームにピン等により連結することができず、同期
させることができない誤差は車体及びプラットホームに
接触させたコロによって行わなければならないものであ
った。この構造のため、プラットホームはリンク機構に
よる転動をそのまま受け、揺れやすい構造となり、風等
によって容易に揺動して極めて不安定なものであり、作
業員に不安感を与えるものであった。
【0008】また、その図面中第4図において、X字形
となった中段ブームは外部に取り付けられた油圧シリン
ダーによって回動させられており、この中段ブームの回
動によって下段ブームと上段ブームが引き出される構成
が示されている。そして、上段ブームと下段ブームはそ
れぞれリンク機構によってその引き出し量が規制されて
いる。このため、油圧シリンダーの作動力は上段ブーム
と下段ブームに直進的に作用し、油圧シリンダーを最大
限に引き出した時に上段ブームと下段ブームの長さは中
段ブームの全長ほど引き出されない。従って伸長するブ
ーム全体の最大伸長長さを極めて長くすることは出来な
いものであった。
【0009】次に、その折り畳んだブームをその長さ方
向に渡って全長を伸ばす構成としては、例えば特願昭5
2年18492号のような構成も提案されている。
【0010】この構成では、車体の一部にアウトリガー
ボックスを水平に固定し、アウトリガーボックス内を隔
壁によって区分しておき、それぞれの収納室内にアウト
リガービームを摺動自在に挿通させたものであり、一方
の収納室内には作動シリンダーが収納させてある。そし
て、両アウトリガービームはロープによって連結されて
いる。この構成では作動シリンダーを作動させることに
よりアウトリガーボックス内よりアウトリガービームが
出没し、両アウトリガービームがそれぞれ反対方向に移
動することができ、アウトリガーボックス内より引き出
される各アウトリガービームはアウトリガーボックスの
長さ程度に伸長させることができものである。この構成
では、アウトリガービームをアウトリガーボックスから
長く引き出させるために効果的なものである。
【0011】しかし、この構成は車体を浮き上がらせて
地面に固定するためのアウトリガーのための構成が示さ
れているものであり、高所作業車にそのまま転用しても
昇降台を上下動させることが出来ないものであった。ま
た、この公報における図面記載中においては両アウトリ
ガービームの両端をそれぞれいずれの構造物にも連結さ
れておらず、単にアウトリガービームを左右水平方向に
対して自由に伸縮させるだけの構成が示されているに過
ぎないものである。
【0012】このような観点から、アームの内部に複数
のブームを伸縮自在に挿通し、1つのアームをその長さ
方向に伸長できるように構成した昇降機構も多数案出さ
れている。例えば、特願昭56年134487号、特願
昭56年191065等が挙げられる。
【0013】これらの新しく提案された昇降機構では、
3段となったブームがそれぞれその長さ方向に伸び、X
字形に中央が軸で連結された中段ブームが相互に回動す
ることにより側面から視て車体と昇降台がX字形になる
ように構成されるものである。この構造では下段ブーム
と上段ブームがそれぞれ中段ブームの長さ程度伸びるた
め、昇降台を高い位置にまで上昇させることができるも
のである。また、下段ブーム、上段ブームのそれぞれの
先端はピンによって車体または昇降台に連結させてある
ため、ガタツキが少なく、揺れに対して強固に保持する
ことができるものである。
【0014】このような複数段に伸縮できる伸縮ブーム
体を使用した昇降機構では、中段ブームより下段ブーム
及び上段ブームを伸縮させるためには、車体と中段ブー
ムの中央との間に介在された油圧シリンダーで中段ブー
ム自体を持ち上げるか、中段ブーム内に挿入させた油圧
シリンダーによって下段ブームもしくは上段ブームをそ
れぞれ押し出すことによって伸長させる構成が採られて
いた。
【0015】この構成では、中段ブームを持ち上げた
り、下段ブームと上段ブームを伸長させるために油圧シ
リンダーを必ず用いなければならないため、上段ブーム
と下段ブームの伸長量の同期を行わなければならないも
のである。この同期には、チェーンまたはワイヤー等で
構成された同調機構を設けなければならず、構成が複雑
となり、組立てが複雑となると共に、昇降機構自体の重
量がかさむむ欠点が生じていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上述の欠
点を解消した高所作業車を提供するものである。従来の
昇降機構における中段ブーム自体を油圧シリンダーの外
殻とし、この油圧シリンダーを上下に組み合わせること
で1組の油圧伸縮機構とし、2組の油圧伸縮機構により
昇降機構を形成させるものである。この構成により、2
本の油圧シリンダーには太ロッド及び細ロッドをそれぞ
れ伸縮自在に挿通させ、太ロッドと細ロッドを油圧シリ
ンダーより伸縮させることで、昇降台を上下に移動させ
ることができるようになる。このようにして、同調機構
や油圧シリンダーを廃止して、構成を簡単にした昇降機
構を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動出来る車
体と、この車体に上方に位置して上下に昇降できる昇降
台と、車体と昇降台の間に介在されて上下に伸縮できる
昇降機構とを有する高所作業車において、昇降機構は少
なくとも一対の油圧伸縮機構から成り、各油圧伸縮機構
はそれぞれが逆方向にロッドを摺動できる一対のシリン
ダーを平行に配置して組立て、両油圧伸縮機構の中央を
回動自在に連結し、各油圧伸縮機構の一方のロッドを車
体に連結し、他方のロッドを昇降台に連結させ、昇降機
構をX字形となるように構成したことを特徴とする高所
作業車を提供するものである。
【0018】
【作用】本発明では、昇降機構はX字形に組み合わされ
た一対の油圧伸縮機構によって構成され、各油圧伸縮機
構は油圧シリンダーに似た構成となっていて、構造が極
めて簡単となる。各油圧伸縮機構からは太ロッドと細ロ
ッドが上下に伸縮自在に挿入されており、太シリンダー
と細シリンダーの圧力断面積を同一に形成しているの
で、太ロッドと細ロッドの伸長量が同期することにな
る。また、一対の油圧伸縮機構はその中央が回転自在に
連結されているので、両油圧伸縮機構はその中央でX字
形に回動し、車体と昇降台と油圧伸縮機構は側面から視
て全体がX字形となるように作動し、昇降台を常に水平
の状態を維持したまま垂直方向に上昇させることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。この実施例においては、図1は高所作業車の昇降台
を最大高さ位置に上昇させた状態を背面から視た斜視図
であり、図2は昇降台を最大高さに上昇させた状態の側
面図であり、図3は最低の高さに昇降台を下げた状態の
側面図であり、図4は最低の高さに昇降台を下げた状態
の背面図である。
【0020】先ず、これらの図において原動機、油圧発
生機構等を内蔵した車体1の下部の前後にはそれぞれ前
輪2、後輪3が軸支されている。この前輪2は左右に方
向を転換することができ、後輪3を駆動することで車体
1は自由にその位置を移動できるようになっている。こ
の車体1の上面にはX字形に組み立てられた昇降機構4
が連結してあり、この昇降機構4の上端には人や資材を
搭載するための昇降台5が連結してある。この昇降台5
の上面の周囲には作業員が落下しないように、作業員の
腰の高さ程度にパイプ製の手摺り6が固着してある。ま
た、手摺り6の前面には操作レバーやスイッチ等を収納
し、この高所作業車の全体の操作を行うための制御箱7
が固定してある。さらに、車体1の上面中央の左右には
ガススプリングで構成されて、常時上方に付勢されたキ
ック機構8が2組設けられている。
【0021】次に、前記昇降機構4は水平方向の左右に
配置した2組の油圧伸縮機構11、12から構成されて
いる。これらの油圧伸縮機構11、12が一対に組み合
わされてその中央で回転自在に連結され、X字形になる
ように構成されている。これらの油圧伸縮機構11と1
2はその構造は全く同じであるが、油圧伸縮機構11と
12の両者は構造上において上下に反転して配置させて
ある。すなわち、油圧伸縮機構11では、下部に外径の
大きい太シリンダー13が、上部に外径の小さい細シリ
ンダー14とが上下に組み合わせてある。両者は平行に
なるように配置され、それらの中央には四角い箱状をし
た結合体18が挿通してあり、この結合体18と太シリ
ンダー13、細シリンダー14とは溶接等によって一体
となるように結合されている。また、太シリンダー13
と細シリンダー14の上下端においては、薄肉鋼板の補
助板を溶接してあり、両者は離れないように固着されて
いる。また、他方の油圧伸縮機構12では、上部に外径
の大きい太シリンダー15が、下部に外径の小さい細シ
リンダー16とが上下に組み合わせてある。両者は平行
になるように配置され、それらの中央には四角い箱状を
した結合体19が挿通してあり、この結合体19と太シ
リンダー15、細シリンダー16とは溶接等によって一
体となるように結合されている。また、太シリンダー1
5と細シリンダー16の上下端においては、薄肉鋼板の
補助板を溶接してあり、両者は離れないように固着され
ている。
【0022】そして、太シリンダー13の下端開口には
太ロッド20が摺動自在に挿入されており、細シリンダ
ー14の上端開口にはには細ロッド21が摺動自在に挿
入されている。また、太シリンダー15の上端開口には
太ロッド22が摺動自在に挿入されており、細シリンダ
ー16の下端開口には細ロッド23が摺動自在に挿入さ
れている。この構成によって、油圧伸縮機構11は太シ
リンダー13と細シリンダー14によって太ロッド2
0、細ロッド21がそれぞれ平行となり、反対方向に摺
動するように組み立てられている。同様に、油圧伸縮機
構12は太シリンダー15と細シリンダー16によって
太ロッド22、細ロッド23がそれぞれ平行となり、反
対方向に摺動するように組み立てられている。こうし
て、油圧伸縮機構11、12は油圧シリンダーに似た構
造となっている。
【0023】さらに、結合体18の側面には水平方向に
突起したキックピン32が固着してあり、結合体19の
側面には水平方向に突起したキックピン33が固着して
ある。これらのキックピン32、33は前記キック機構
8の上端と接触し、昇降機構4の初期上昇を助けるもの
である。
【0024】この車体1の上面の前方(図1、図2、図
3において左側)には軸支体24が固着してあり、車体
1の上面の後部(図1、図2、図3において右側)には
軸支体25が固着してある。また、昇降台5の下面の前
方には軸支体26が固着してあり、昇降台5の下面の後
方には軸支体27が固着してある。これらの軸支体2
4、25、26、27はそれぞれ薄肉鋼板を折り曲げる
ことで形成されており、やや台形にブロック状の構造を
している。これらの軸支体24と25の間隔と、軸支体
26と27の間隔はほぼ同一となるように配置させてあ
る。そして、この軸支体24には太ロッド20の先端に
ある連結リングが挿入され、太ロッド20と軸支体24
はピン28によって回動自在に連結されている。また、
軸支体25には細ロッド23の下端にある連結リングが
挿入されて、細ロッド23と軸支体25はピン29によ
って回動自在に連結されている。同様に、軸支体26に
は太ロッド22の先端にある連結リングが挿入されて、
太ロッド22と軸支体26はピン30によって回動自在
に連結されている。また、軸支体27には細ロッド21
の先端にある連結リングが挿入され、細ロッド21と軸
支体27はピン31によって回動自在に連結されてい
る。なお、軸支体24と軸支体25は、車体1の中心軸
に対して左右に偏位した位置に固定してあり、軸支体2
6と軸支体27も同様に、昇降台5の下面の中心軸に対
して左右に偏位した位置に固定されている。
【0025】次に、図5は前記昇降機構4を構成する2
組の油圧伸縮機構11、12の内の一方の油圧伸縮機構
11の内部の構造を示したものである。この油圧伸縮機
構11の断面構造は油圧伸縮機構12と同じであるが、
他方の油圧伸縮機構12ではこの図5の構造を上下に反
転した構造となっている。そして、油圧伸縮機構12の
構造の説明は省略してあるが、その構造は図5に示す油
圧伸縮機構11の構造と全く同一である。
【0026】この図5において、太シリンダー13、細
シリンダー14はそれぞれの軸線が平行となるように配
置されており、これらは箱状をした結合体18に貫通し
ていて、太シリンダー13、細シリンダー14の中央外
周は結合体18と溶接して固着されている。そして、太
シリンダー13の終端(図5において右側)には閉鎖キ
ャップ37が気密となるように噛み合わされており、細
シリンダー14の終端(図5において左側)にも閉鎖キ
ャップ38が気密となるようになるように噛み合わされ
ている。そして、閉鎖キャップ37の側面には、太シリ
ンダー13の内部と連通するポート39が固着してあ
り、閉鎖キャップ38の側面には、細シリンダー14の
内部と連通するポート40が固着してある。
【0027】次に、太シリンダー13の先端(図5にお
いて左側)の周囲には補強のための補強パイプ41が巻
き付けてあり、細シリンダー14の先端(図5において
右側)の周囲にも補強のための補強パイプ42が巻き付
けてある。そして、補強パイプ41の側面には太シリン
ダー13の内部と連通するポート43が固着してあり、
補強パイプ42の側面には細シリンダー14の内部と連
通するポート44が固着してある。また、太シリンダー
13の先端には、その中央に開口を形成した摺動リング
45が気密に固着してあり、細シリンダー14の先端に
も中央が開口した摺動リング46が気密に固着してあ
る。
【0028】そして、太シリンダー13の内部には、そ
の外径をこの太シリンダー13の内径とほぼ同一とした
ピストン47が摺動自在でかつ気密に挿入されており、
このピストン47によって太シリンダー13の内部が二
分されている。そして、摺動リング45の開口から太シ
リンダー13の内部に向けて、パイプ状をした太ロッド
20が摺動自在で気密に挿入されている。この太ロッド
20の終端にはネジが形成してあり、このネジをピスト
ン47の中央に開けた開口に挿通した後、このネジにナ
ット49をネジ込むことによってピストン47は太ロッ
ド20の終端に固着してある。このような構成により、
太シリンダー13は油圧シリンダーとほぼ同様の構造が
形成されている。なお、太ロッド20の先端にはピン連
結するための連結リング51が嵌め込み固着されてい
る。
【0029】また、細シリンダー14の内部には、その
外径をこの細シリンダー14の内径とほぼ同一としたピ
ストン48が摺動自在でかつ摺動自在に挿入されてお
り、このピストン48によって細シリンダー14の内部
が二分されている。そして、摺動リング46の開口から
細シリンダー14の内部に向けて、パイプ状をした細ロ
ッド21が摺動自在で気密に挿入されている。この細ロ
ッド21の終端にはネジが形成してあり、このネジをピ
ストン48の中央に開けた開口に挿通した後、このネジ
にナット50をネジ込むことによってピストン48は細
ロッド21の終端に固着してある。このような構成によ
り、細シリンダー14は油圧シリンダーとほぼ同様の構
造が形成されている。なお、細ロッド21の先端にはピ
ン連結するための連結リング52が嵌め込み固着されて
いる。
【0030】この油圧伸縮機構11における、太シリン
ダー13、細シリンダー14、太ロッド20の形状の関
係を示したのが図6である。この図6では、図5中にお
けるXーXの矢視断面を示すものである。この図6にお
いて、太シリンダー13の内周と太ロッド20の外周に
よって形成された空間の断面積Aは、細シリンダー14
の内周によって形成された空間の断面積Bと一致させて
おく。
【0031】次に、図7は前記図1における一対の油圧
伸縮機構11、12を回動自在かつ左右に外れないよう
に両者を連結するための回動機構35の内部構造を示し
たものである。
【0032】この回動機構35では、結合体18の内側
面には内部が円形に開口した外固定リング55が固着し
てあり、結合体19の内側面には円筒形をした内固定リ
ング56が固着してある。この外固定リング55と内固
定リング56はそれぞれ円筒形をしており、内固定リン
グ56の外径は外固定リング55の内径よりも少し小さ
く設定してある。そして、内固定リング56の先端には
全体がキャップ状をしており、その外周端部が外方に向
けてフランジ状に拡大した内キャップ57が被せてあ
る。この内キャップ57の外周には、例えばMCナイロ
ンのような滑り易い材料で形成した円筒形の摺動体60
を挿通してあり、この摺動体60の内径は内キャップ5
7の外径とほぼ同一とし、その外径は外固定リング55
の内径とほぼ同一に設定してある。そして、内キャップ
57の側面には外径が摺動体60の内径より少し大きい
円盤形をした押え板58が密着させてあり、内キャップ
57、押え板58はボルト59によって内固定リング5
6に締め付け固定されている。また、外固定リング55
の側面には、その終端が内側と外側でそれぞれフランジ
状に拡大した円筒形状の外キャップ61が密着させてあ
り、外キャップ61はボルト62によって外固定リング
55にネジ止めされている。この外キャップ61の内径
は摺動体60の外径とほぼ同一に設定してあり、摺動体
60は内キャップ57の外周終端で突起したフランジ
と、外固定リング55の側面と、外キャップ61の内周
周縁で突起したフランジによって嵌め込み固定されてい
る。この構造のため、摺動体60が滑りやすい材料で形
成してあるため、内固定リング56、内キャップ57、
押え板58が同時に回転すると、外固定リング55、外
キャップ61は相対的に回転し、摺動体60が潤滑剤の
作用をするため、外固定リング55と内固定リング56
はそれぞれ遊びがなく、円滑に摺動できるように保持す
ることになる。
【0033】次に、図8は本実施例における昇降機構4
を組み立てた場合において、油圧伸縮機構11と12の
間の配管接続の状況を示すものである。
【0034】この場合、油圧伸縮機構11の太シリンダ
ー13の圧力側のポート39は油圧回路に接続されるも
のであり、太シリンダー13の排出側のポート43には
油圧ホース68が接続されている。また、油圧伸縮機構
12における細シリンダー16の圧力側のポート64に
は前記油圧ホース68の他端が接続されている。そし
て、油圧伸縮機構11の細シリンダー14の排出側のポ
ート44は油圧回路に接続されるものであり、この細シ
リンダー14の圧力側のポート40には油圧ホース69
が接続してある。また、油圧伸縮機構12の太シリンダ
ー15の圧力側のポート63は油圧回路に接続されるも
のであり、この太シリンダー15の排出側のポート65
には前記油圧ホース69の他端が接続されている。この
ような配管によって、昇降機構4が上下に、かつ垂直に
伸長するための同期回路が形成されている。
【0035】次に、図9は本実施例における油圧回路で
ある。
【0036】車体1に内蔵した、モーター、エンジン等
の原動機72には油圧ポンプ71が接続してあり、この
油圧ポンプ71の吸引側には圧力油を貯留した油タンク
73を連通させてあり、油圧ポンプ71の吐出側には三
方に回路を切換える切換弁74を接続してある。切換弁
74の戻り側は前記油タンク73に連通させてある。そ
して、切換弁74の一方にはポート39とポート63が
並列に接続してあり、切換弁74の他方にはポート44
とポート66が並列に接続してある。そして、前述した
ようにポート40とポート65とは油圧ホース69によ
って連通されており、ポート43とポート64は油圧ホ
ース68によって連通されている。
【0037】次に、本実施例の作用に付いて説明する。
【0038】まず、この高所作業車を作動させるために
は、車体1に収納した原動機72をバッテリーあるいは
ガソリンにより始動し、原動機72によって油圧ポンプ
71を従動させる。この油圧ポンプ71が油タンク73
より圧力油を吸引し、高所作業車の各部に圧力油を供給
することで動作できることになる。この高所作業車の動
作を操作するには、昇降台5に搭乗した作業員が制御箱
7のレバー等を操作することによって行われる。
【0039】まず、昇降台5を図3のように最下位置に
降下した状態から、図2のように昇降台5を最大高さに
まで伸長させるには、切換弁74を「正側」に切換え
る。すると油圧ポンプ71から供給された圧力油はそれ
ぞれ油路を経由して、ポート39とポート63に同時に
供給される。ポート39より太シリンダー13の内部に
供給された圧力油は図5におけるピストン47を図中左
方向に押動し、太ロッド20を摺動リング45の開口か
ら太シリンダー13の外部に押し出す作用をする。同様
に太シリンダー15内の太ロッド2にも押し出しの作用
力が働く。このため、太ロッド20と太ロッド22はそ
れぞれ同時に太シリンダー13、15より押し出され、
太シリンダー13と太ロッド20の全長、および太シリ
ンダー15と太ロッド22の全長は長くなる。
【0040】このように、圧力油がポート39と63に
供給されると、ピストン47が太シリンダー13、15
内で移動するため、図5中で太シリンダー13のピスト
ン47で区切られた左側の空間に貯留していた圧力油は
ポート43、65より同時に吐出される。このポート4
3より吐出された圧力油は油圧ホース68を介しポート
64に伝えられ、細シリンダー16に供給される。ま
た、ポート65から吐出された圧力油は油圧ホース69
を介してポート40に伝えられ、細シリンダー14に供
給される。この供給された圧力油が細シリンダー14内
のピストン48を図5中で右側に移動させるため、細ロ
ッド21、23は摺動リング45の開口から細シリンダ
ー14、16の外部に押し出す作用をすることになる。
このため、細ロッド21、23はそれぞれ同時に細シリ
ンダー14、16より押し出され、細シリンダー14と
細ロッド21の全長、および細シリンダー16と細ロッ
ド23の全長は長くなる。
【0041】図6で示したように、太シリンダー13、
15における吐出側の環状形をした空間の断面積Aは細
シリンダー14、16の圧力側の断面積Bと同じであ
る。このため、各断面積A、Bに供給される油圧量が同
じであれば、太シリンダー13から押し出される太ロッ
ド20の移動量と、細シリンダー14から細ロッド21
が押し出される移動量が同一となる。同様に、太シリン
ダー15から押し出される太ロッド22の移動量と、細
シリンダー16から押し出される細ロッド23の移動量
とは一致することになる。すると、太シリンダー13、
15、細シリンダー14、16よりそれぞれ押し出され
る太ロッド20、22、細ロッド21、23の移動量は
何れも同一となる。このような連動により、油圧伸縮機
構11、12は回動機構35を中心としてそれぞれ放射
状に同一の伸長量で伸びることになる。
【0042】しかしながら、太ロッド20、22、細ロ
ッド21、23のそれぞれの先端は軸支体24、25、
26、27に連結されているので、油圧伸縮機構11、
12が平行に配置された図3の状態では伸長力は昇降台
5を上昇させる作用が働かない。しかし、キック機構8
は常時上方に付勢しており、キック機構8の上面にはそ
れぞれキックピン32、33が接触しているため、キッ
ク機構8はキックピン32、33を上方に付勢させる。
このため、キック機構8によって油圧伸縮機構11、1
2は少し上方に持ち上げられ、上下から潰した変形のX
字形に変化する。このとき、回動機構35では、その中
央に円筒形をした潤滑性のある摺動体60が外固定リン
グ55と内固定リング56の間に挟み込ませてあるた
め、外固定リング55と内固定リング56はその周方向
の回転を円滑に保持させる。従って、油圧伸縮機構11
と油圧伸縮機構12は相対的に逆方向に回動し、油圧伸
縮機構11と油圧伸縮機構12がX字形となるのを妨げ
ることがない。
【0043】このように油圧伸縮機構11と油圧伸縮機
構12が少しX字形と変化すると、太シリンダー13、
15、細シリンダー14、16より押し出される太ロッ
ド20、22、細ロッド21、23の伸長力は上下方向
の分力となり、昇降台5を上方に持ち上げる作用をする
ことになる。こうして、昇降機構4を構成する油圧伸縮
機構11と油圧伸縮機構12は平行に折り畳んだ状態か
ら上下が潰れたX字形となり、次いでX字形に変化し、
昇降台5は最大に伸長して図1、図2で示す状態まで上
昇することになる。
【0044】そして、細シリンダー14の吐出側である
ポート44から吐き出された圧力油と、細シリンダー1
6の吐出側から吐き出された圧力油はそれぞれ切換弁7
4に戻り、油タンク73によって回収される。
【0045】このような順序により、油圧伸縮機構1
1、12における太ロッド20と細ロッド21の両端の
間隔、及び太ロッド22と細ロッド23両端の間隔は、
太シリンダー13、15、細シリンダー14、16の長
さのほぼ三倍の長さに伸長することになる。この結果、
昇降台5は車体1よりも高い位置に持ち上げられること
になる。所定の高さまで昇降台5が持ち上げられたなら
ば、作業員が切換弁74を「中立」の位置に保持する
と、太シリンダー13、15の圧力側に供給された圧力
油はその流動を停止し、昇降台5をその高さ位置に維持
することになる。この状態を維持することで、昇降台5
に搭乗した作業員が高所における各種の作業を行うこと
ができる。
【0046】また、昇降台5を下降させるためには、前
述とは逆に切換弁74を「逆」側に切換え、圧力油を細
シリンダー14、16のポート44、66に供給させ
る。すると、圧力油は前述とは逆の方向に流れ、ピスト
ン48を図5中において左方向に移動させ、細ロッド2
1を細シリンダー14内に引き込める作用をする。同様
に、細ロッド23も細シリンダー16内に引き込められ
る。このピストン48の移動により、細シリンダー14
の図5中左側の空間にある圧力油はポート40より排出
される。こうして、ポート40から吐出された圧力油は
油圧ホース69、ポート65を介して太シリンダー15
の吐出側の空間に供給され、同時にポート64から吐出
された圧力油は油圧ホース68、ポート43を介して太
シリンダー13の吐出側の空間に供給される。このた
め、太ロッド20、22、細ロッド21、23はそれぞ
れ太シリンダー13、15、細シリンダー14、16内
に引き込まれる。このため、太ロッド20と細ロッド2
1の先端間の距離、および太ロッド22と細ロッド23
の先端間の距離が縮小され、しかも、太ロッド20、2
2、細ロッド21、23の移動量は同期することにな
る。すると、昇降機構4はX字形を保持したままその高
さを縮小させ、昇降台5は車体1に向かって除々に下降
する。そして、最終的にはキックピン32、33がキッ
ク機構8の上端と接触し、昇降機構4はキック機構8を
圧縮しながら、太シリンダー13、15、細シリンダー
14、16が平行となる状態にまで折り畳まれる。こう
して、図2ののように昇降台5が伸長した状態から、図
3に示すような昇降台5が車体1の上面に載置された状
態に変化して降下の動作を終了する。
【0047】次に、図10は本発明の他の実施例を示す
ものである。この実施例における昇降機構81を構成す
る油圧伸縮機構11、12は、図1で説明した第1の実
施例と構造は全く同じである。
【0048】この実施例では、油圧伸縮機構11、12
を構成する各太シリンダー13、15、細シリンダー1
4、16は左右に水平方向に並べられて配置された構成
となっている。そして、油圧伸縮機構11の太シリンダ
ー13と油圧伸縮機構12の細シリンダー16は車体1
の外側に配置されており、油圧伸縮機構11の細シリン
ダー14と油圧伸縮機構12の太シリンダー15は互い
に接近して内側に配置されている。この構成であって
も、各油圧伸縮機構11、12の内部構造と油圧の配管
は図1の第1の実施例と同一であり、各太シリンダー1
3、15、細シリンダー14、16は同期をとりながら
それぞれ同一速度で伸縮し、昇降台5を上下に移動させ
ることができる。この構造では、太シリンダー13と細
シリンダー16が外側に配置されているため、安定性が
良好となる。なお、この図10ではキック機構8は省略
してある。
【0049】また、図11は本発明の第3の実施例を示
すものである。この実施例における昇降機構82は3組
の油圧伸縮機構83、84、85より構成されている。
これらの油圧伸縮機構83、85の構造は図1における
油圧伸縮機構11と同一であり、油圧伸縮機構84の構
造は図1における油圧伸縮機構12と同一である。これ
らの油圧伸縮機構83、85はそれぞれ太シリンダー8
6、88と細シリンダー87、89を平行になるように
組み合わせて構成してあり、太シリンダー86、88か
ら伸縮する太ロッド95、97と細シリンダー87、8
9から伸縮する細ロッド96、98は逆方向に向けられ
ている。また、油圧伸縮機構84は太シリンダー90と
細シリンダー91を平行になるように組み合わせて構成
してあり、太シリンダー90から伸縮する太ロッド99
と細シリンダー91から伸縮する細ロッド100は逆方
向に向けられている。そして、太シリンダー86と細シ
リンダー87はその中央で結合体92で固着してあり、
太シリンダー88と細シリンダー89はその中央で結合
体94で固着してあり、太シリンダー90と細シリンダ
ー91はその中央で結合体93で固着してある。
【0050】また、車体1の上面の前側(図11で左
側)には間隔を置いて軸支体101、102が固着して
あり、車体1の上面の後側(図11で右側)の中央には
軸支体103が固着してある。この軸支体101と太ロ
ッド95の先端とはピン107により連結されており、
軸支体102と太ロッド97の先端とはピン108によ
り連結されており、軸支体103と細ロッド100の先
端とはピン109により連結されている。さらに、昇降
台5の下面の後側には間隔を置いて軸支体104、10
5が固着してあり、昇降台5の下面の前側の中央には軸
支体106が固着してある。この軸支体104と細ロッ
ド96の先端とはピン110により連結されており、軸
支体105と細ロッド98の先端とはピン111により
連結されており、軸支体106と太ロッド99の先端と
はピン112により連結されている。このようにして、
車体1、昇降機構82、昇降台5は側面から視てX字形
となるように構成され、昇降台5は3組の油圧伸縮機構
83、84、85で強固の支持されることになる。
【0051】次に、図12は図11の実施例における油
圧回路を示すものである。この構成では、中央にある油
圧伸縮機構85の細シリンダー91の圧力側の断面積
は、両側にある油圧伸縮機構83、84の太シリンダー
86、88の排出側の断面積の合計とほぼ同一に設定し
てある。また、油圧伸縮機構85の太シリンダー90の
排出側の断面積は、両側にある油圧伸縮機構83、84
の細シリンダー87、89の圧力側の断面積の合計とほ
ぼ同一に設定してある。切換弁74の正側には太シリン
ダー86、88、90の圧力側に接続してあり、切換弁
74の負側には細シリンダー87、89、91の排出側
に接続してある。また、太シリンダー86、88の排出
側と細シリンダー91の圧力側は同一油路で接続してあ
り、細シリンダー87、89の圧力側と太シリンダー9
0排出側は同一油路で接続してある。
【0052】この第3の実施例では、切換弁74を
『正』側に切換えると油圧ポンプ71からの圧力油は太
シリンダー86、88、90の圧力側に供給され、太ロ
ッド95、97、99はそれぞれ太シリンダー86、8
8、90から押し出される。同時に、太シリンダー8
6、88の排出側から押し出された圧力油の合計は細シ
リンダー91の圧力側に供給され、細ロッド100を細
シリンダー91より押し出す作用をする。また、太シリ
ンダー90の排出側から押し出された圧力油は細シリン
ダー87、89の圧力側に分散して供給され、細ロッド
96、98を細シリンダー87、89より押し出す作用
をする。前述のように、太シリンダー86、88、90
と細シリンダー87、89、91の圧力断面積はそれぞ
れ設定してあるため、各太シリンダー86、88、9
0、細シリンダー87、89、91から伸長する太ロッ
ド95、97、99、細ロッド96、98、100の伸
長量は同一となり、昇降機構82はX字形を形成して放
射状に拡大し、昇降台5を車体1に対して垂直上方に持
ち上げることができる。
【0053】さらに、図13は本発明の第4の実施例を
示すものである。この実施例では、車体1と昇降台5の
間には4組の昇降機構115が介在させてある。車体1
の上部の左右には、油圧伸縮機構116と117の組合
せと、油圧伸縮機構118と119の組合せが並列に4
組配置してある。これらの2組の油圧伸縮機構116、
117と油圧伸縮機構118、119は図1で説明した
2組の油圧伸縮機構11、12と同一の構成となってお
り、油圧伸縮機構116、117は油圧伸縮機構11、
12と同一の配置であるが、油圧伸縮機構118、11
9は油圧伸縮機構11、12とは反転した配列となって
いる。このため、油圧伸縮機構116と125は左右の
外側に平行になるように配置され、油圧伸縮機構117
と119は中央に平行になるように配置されている。
【0054】この構成では、昇降台5は4組の油圧伸縮
機構116、117、118、119によって支えられ
ており、昇降機構115は車体1と昇降台5にそれぞれ
4点で連結されているので極めて安定性がある。また、
各油圧伸縮機構116、117、118、119が均等
に上昇の作用を行うので、昇降台5を強力に持ち上げる
ことができ、荷重への耐久性が高いものである。
【0055】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、昇
降機構は油圧シリンダーに似た複数個の油圧伸縮機構で
構成することができ、構造が極めて簡単となる。そし
て、これらの太シリンダーと細シリンダーの圧力断面積
を同一とすることで、両者から伸縮する太ロッドと細ロ
ッドの速度を同期させることができる。このため、昇降
台を水平に維持しながら垂直方向に持ち上げることがで
き、同期させるためのチェーン等の同期機構が不要とな
り、製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の高所作業車の全体を示す斜
視図である。
【図2】高所作業車の昇降台を最大高さ位置に持ち上げ
た状態を示す側面図である。
【図3】高所作業車の昇降台を最低高さ位置に降ろした
状態を示す側面図である。
【図4】高所作業車の昇降台を最低高さ位置に降ろした
状態を示す背面図である。
【図5】昇降機構を構成する1組の油圧伸縮機構の構造
を示す断面図である。
【図6】図5中における油圧伸縮機構のXーX矢視断面
図である。
【図7】2組の油圧伸縮機構を連結する回動機構を示す
縦断面図である。
【図8】2組の油圧伸縮機構の配管接続を示す説明図で
ある。
【図9】本実施例における油圧回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。
【図12】第3の実施例における油圧回路図である。
【図13】本発明の第4の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。 1 車体 4 昇降機構 5 昇降台 11 油圧伸縮機構 12 油圧伸縮機構 13 太シリンダー 14 細シリンダー 15 太シリンダー 16 細シリンダー 18 結合体 19 結合体 20 太ロッド 21 細ロッド 22 太ロッド 23 細ロッド 81 昇降機構 82 昇降機構 83 油圧伸縮機構 84 油圧伸縮機構 85 油圧伸縮機構 115 昇降機構 116 油圧伸縮機構 117 油圧伸縮機構 118 油圧伸縮機構 119 油圧伸縮機構

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動出来る車体と、この車体に上方に位
    置して上下に昇降できる昇降台と、車体と昇降台の間に
    介在されて上下に伸縮できる昇降機構とを有する高所作
    業車において、昇降機構は少なくとも一対の油圧伸縮機
    構から成り、各油圧伸縮機構はそれぞれが逆方向にロッ
    ドを摺動できる一対のシリンダーを平行に配置して組立
    て、両油圧伸縮機構の中央を回動自在に連結し、各油圧
    伸縮機構の一方のロッドを車体に連結し、他方のロッド
    を昇降台に連結させ、昇降機構をX字形となるように構
    成したことを特徴とする高所作業車。
  2. 【請求項2】 各油圧伸縮機構のシリンダーを上下に配
    置したことを特徴とする請求項1記載の高所作業車。
  3. 【請求項3】 各油圧伸縮機構のシリンダーを左右に配
    置したことを特徴とする請求項1記載の高所作業車。
  4. 【請求項4】 各油圧伸縮機構のシリンダーをそれぞれ
    太径と細径の形状に形成したことを特徴とする請求項1
    記載の高所作業車。
  5. 【請求項5】 各油圧伸縮機構のシリンダーをそれぞれ
    太径と細径の形状に形成し、一方の油圧伸縮機構の太径
    のシリンダーから出没するロッドの先端を車体の一方に
    連結し、他方の油圧伸縮機構の細径のシリンダーから出
    没するロッドの先端を車体の他方に連結し、一方の油圧
    伸縮機構の細径のシリンダーから出没するロッドの先端
    を昇降台の他方に連結し、他方の油圧伸縮機構の太径の
    シリンダーから出没するロッドの先端を昇降台の一方に
    連結し、たことを特徴とする請求項1記載の高所作業
    車。
  6. 【請求項6】 各油圧伸縮機構の太径のシリンダーの排
    出側の断面積と細径のシリンダーの圧力側の断面積をほ
    ぼ同一とし、一方の油圧伸縮機構の太径のシリンダーの
    排出側と他方の油圧伸縮機構の細径のシリンダーを連通
    させ、他方の油圧伸縮機構の太径のシリンダーの排出側
    と一方の油圧伸縮機構の細径のシリンダーを連通させた
    ことを特徴とする請求項5記載の高所作業車。
  7. 【請求項7】 移動出来る車体と、この車体に上方に位
    置して上下に昇降できる昇降台と、車体と昇降台の間に
    介在されて上下に伸縮できる昇降機構とを有する高所作
    業車において、昇降機構は3組の油圧伸縮機構から成
    り、各組の油圧伸縮機構はそれぞれが逆方向にロッドを
    摺動できる一対のシリンダーを平行に配置して組立て、
    3組の油圧伸縮機構の中央を回動自在に連結し、左右両
    側に位置した2組の油圧伸縮機構におけるそれぞれ一方
    のロッドを車体の一方に連結し、左右両側に位置した2
    組の油圧伸縮機構におけるそれぞれ他方のロッドを昇降
    台の他方に連結し、左右両側に位置した2組の油圧伸縮
    機構の中央に位置した1組の油圧伸縮機構における一方
    のロッドを車体の他方に連結し、左右両側に位置した2
    組の油圧伸縮機構の中央に位置した1組の油圧伸縮機構
    における他方のロッドを車体の一方に連結し、昇降機構
    をX字形となるように構成したことを特徴とする高所作
    業車。
  8. 【請求項8】 各油圧伸縮機構のシリンダーを上下に配
    置したことを特徴とする請求項記載の高所作業車。
  9. 【請求項9】 各油圧伸縮機構のシリンダーを左右に配
    置したことを特徴とする請求項記載の高所作業車。
  10. 【請求項10】 各油圧伸縮機構のシリンダーをそれぞ
    れ太径と細径の形状に形成したことを特徴とする請求項
    記載の高所作業車。
  11. 【請求項11】 各油圧伸縮機構のシリンダーをそれぞ
    れ太径と細径の形状に形成し、両側の油圧伸縮機構の太
    径のシリンダーから出没するロッドの先端を車体の一方
    に連結し、中央の油圧伸縮機構の細径のシリンダーから
    出没するロッドの先端を車体の他方に連結し、両側の油
    圧伸縮機構の細径のシリンダーから出没するロッドの先
    端を昇降台の他方に連結し、中央の油圧伸縮機構の太径
    のシリンダーから出没するロッドの先端を昇降台の一方
    に連結したことを特徴とする請求項記載の高所作業
    車。
  12. 【請求項12】 両側の油圧伸縮機構の太径のシリンダ
    ーの排出側の断面積の合計と、中央の油圧伸縮機構の細
    径のシリンダーの圧力側の断面積をほぼ同一とし、両側
    の油圧伸縮機構の太径のシリンダーの排出側と中央の油
    圧伸縮機構の細径のシリンダーの圧力側を連通させたこ
    とを特徴とする請求項11記載の高所作業車。
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