JPH0796439B2 - 多段ブーム支持機構 - Google Patents

多段ブーム支持機構

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JPH0796439B2
JPH0796439B2 JP3240289A JP3240289A JPH0796439B2 JP H0796439 B2 JPH0796439 B2 JP H0796439B2 JP 3240289 A JP3240289 A JP 3240289A JP 3240289 A JP3240289 A JP 3240289A JP H0796439 B2 JPH0796439 B2 JP H0796439B2
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rod
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光宏 岸
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株式会社彦間製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フックを上下に移動させて重量物を吊り上げ
るためのクレーンや、昇降台を車体より上方に上下動さ
せて人員、資材等を高所に持ち上げることができる昇降
装置に用いられるテレスコピック状をした多段ブームに
関し、特に、多段ブームの先端に加えれる荷重を柔軟性
のある連結帯によってその荷重の一部を負担させ、多段
ブームが曲げられるのを防ぐことができる多段ブームの
支持機構に関するものである。
〔従来の技術〕
トラックの車体等にクレーンを取付け、このクレーンを
操作することで重量物を吊り下げ、これにより荷物の積
み上げや、積卸しの作業を行わせる機構が多く用いられ
ている。
また、高速道路、ビル建築等の高所における組立て、塗
装、修理には、昇降台を昇降させる高所作業車が多く用
いられ、この昇降台に作業員、資材等を載せて地表より
持ち上げたり、高所より降下させる作業が多くなってき
ている。
これらの従来のクレーンや高所作業車等においては、複
数の外形状の異なるブームをテレスコピック状に挿入
し、その長さ方向に対して伸縮できるようにさせた多段
ブームが用いられることが多いものであった。
この多段ブームでは、その長さの縮小時においては全長
が極めて縮小され、伸長時においてはその全長が長くな
り、トラック搭載型のクレーンやブーム式高所作業車等
のようにその全長に制限がある機構では、移動時にブー
ムの全長を短縮することができる長所があり、盛んに用
いられてきている。
しかしながら、多段ブームの機構においては複数個の外
形状の異なるブームをテレスコピック状に組み立ててあ
り、部材が摺動する部分が多くなるものであった。この
ため、ガタツキが多くなるとともに、長く伸長させた場
合には風や荷重等によって先端が上下に揺動し易い欠点
があった。そして、重量物を持ち上げるためには各ブー
ムの強度を大きくしなければならず、全ブームの重量が
増加するものであった。また、各ブームは金属で製造さ
れているが、先端に荷重が加えれると、その荷重によっ
てブーム全体が撓み、弓なりに変形するため大きな荷重
を吊り下げた場合においてはブームをその長さ方向に円
滑に摺動させるこができないこともあった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来の多段ブームでは縮小時においてはそ
の全長を短縮することができる反面、大きな荷重に耐え
るためには各ブームの強度を強くして強固に製造しなけ
ればならず、重量が嵩むこととなり、相反する欠点を有
していた。また、荷重を加えることで各ブームが撓む現
象が生じるが、各ブーム間の摺動点はその撓んだ状態で
も精度よく摺動できるように製造しなければならず、加
工精度を高く要求されるものであった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、複数段のブームをその長さ方向に摺動自在に
挿通してテレスコピック状とした多段ブームと、多段ブ
ームの最下段のブームの下端上面に揺動自在に固定され
た作動杆と、各ブームの上端上面に揺動自在に取り付け
られた制御杆と、各段のブームの下端にその下端が連結
され、下位段にあるブームの上端より引き出され、下位
段にあるブームの制御杆の上端で反転されてそのブーム
の上端に連結された第一の連結帯と、各段のブームの下
端にその下端が連結され、下位段にあるブームの上端よ
り引き出され、下位段にあるブームの制御杆の上端で反
転されてそのブームの制御杆の上端に連結された第二の
連結帯と、第一段のブームの下端にその下端が連結さ
れ、第二段のブームの上端より引き出され、第二段のブ
ームの制御杆の上端で反転されて第一段のブームの上端
に連結された連結帯と、最下段のブームに取り付けられ
た作動杆の上端とそのブームの制御杆の上端との間を結
ぶ引っ張り用の連結帯と、多段ブームの伸縮量に対応し
て作動杆の傾斜角度を制御させる修正機構とから成るこ
とを特徴とする多段ブーム支持機構を提供するものであ
る。
〔作用〕
本発明では、多段ブームのうち、最上段のブームを除い
た他のブームの先端の上面に制御杆を揺動自在に連結
し、各ブームの先端より各ブームの内部に通じた一対の
連結帯を引き出し、両連結帯を制御杆の上端で反転さ
せ、一方の連結帯を前段の連結杆の上端に接続し、他方
の連結帯を前段の連結杆の基部に接続してある。そし
て、最上段のブームには二段目の制御杆の先端より引き
出した連結帯の先端が接続してあり、この連結帯によっ
て三角形状を形成するように組み立ててある。そして、
最下段のブームの下部には揺動できる作動杆を連結して
あり、この最下段のブームの制御杆と作動杆とは引っ張
りワイヤーによって連結されている。また、作動杆は修
正機構によってその傾斜角度を修正させることができる
ようにしてある。
この構成のため、各ブームが引き出されると、引き出さ
れた各ブームの長さと同じ長さの連結帯が制御杆より引
き出され、最上段のブームの頂部を引き上げるように作
用する。このため、最下段のブームの作動杆の傾斜角度
を変えることにより、最上段にあるブームの先端は順次
連結された連結帯によって引き上げられるで、各ブーム
が荷重によって曲げられることがなく、多段ブームのブ
ームを常に直線状に維持させる。そして、多段ブームの
伸縮量に応じて修正機構は作動杆の傾斜角度を修正する
ので、最上段のブームを保持する連結帯の傾斜角度を常
に二等辺三角形となるように維持している。このため、
多段ブームの上段の撓みを抑制することができる。
つまり、多段ブームは連結帯によって撓る方向とは反対
方向に引っ張られので、常時荷重の掛かる方向とは反対
方向に保持されることになり、多段ブームに加わる応力
を減少させることができる。このため多段ブームは荷重
によって撓ることもなく、その複数のブームは常に直線
状に配置させられるので摺動が円滑となり、各ブームの
強度を従来より減少させることができるので、多段ブー
ム全体の重量を軽くさせることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
本実施例では、本発明をクレーン機構を搭載したクレー
ン付き作業車にその応用をしている例に付いて説明す
る。
エンジン等を収納した車体1の前面には運転者等が搭乗
するキャビン2が設けられており、車体1の前部および
後部には前輪3および後輪4が軸支されている。この車
体1の前後左右には車体1を定位置に固定するためのア
ウトリガー5が張り出されている。そして、車体1の上
面後部には旋回台6が水平方向に回転自在に取り付けて
あり、この旋回台6の上部には保持体7が載置固定して
ある。この保持体7の上部には、ピン8により下ブーム
9が揺動自在に連結してあり、下ブーム9の上端開口に
は中ブーム10が摺動自在に挿通してあり、中ブーム10の
上端開口には先ブーム11が摺動自在に挿通してある。こ
れら下ブーム9、中ブーム10、先ブーム11によってその
長さ方向に伸縮できるブーム機構が形成されている。
そして、保持体7と下ブーム9の間には、その俯抑角度
を制御するための油圧シリンダ12が介在させてある。ま
た、先ブーム11の先端にはヘッド13が取り付けてあり、
このヘッド13より下方に向かって吊り下げワイヤー14が
下げられており、この吊り下げワイヤー14の下部にはフ
ック体15とフック16が吊り下げられている。前記下ブー
ム9の下部上面には作動杆17が揺動自在に設けてあり、
この作動杆17には四つの油圧シリンダからなる修正機構
20が連結してあり、この修正機構20によって作動杆17の
揺動角度が制御されるようになっている。
そして、下ブーム9の先端上面には制御杆18が揺動自在
に設けてあり、また中ブーム10の先端上面にも制御杆19
が揺動自在に設けてある。この作動杆17の上端と制御杆
18の上端との間には引っ張りワイヤー21が張り渡されて
いる。前記制御杆19の上端には連結帯としてのワイヤー
22が連結されており、このワイヤー22は制御杆18の上部
において下方に反転し、下ブーム9の先端開口より内部
に引き込まれ、ワイヤー22の他端は中ブーム10の下端に
連結してある。また、制御杆19の基部にも連結帯として
のワイヤー24が連結されており、このワイヤー24は制御
杆18の上部において下方に反転し、下ブーム9の先端開
口より内部に引き込まれ、ワイヤー24の他端は中ブーム
10の下端に連結してある。さらに、先ブーム11の先端上
面には連結帯としてのワイヤー23が連結してあり、この
ワイヤー23は制御杆19の上部において反転し、中ブーム
10の上端開口より内部に引き込まれ、ワイヤー23の他端
は先ブーム11の下端に連結されている。
次に、第2図は伸縮ブームの内部構造を詳しく説明する
ものである。
前記中ブーム10の内部は中空であり、この中ブーム10の
内部にはその長さ方向に沿って油圧シリンダ25が設けて
ある。この油圧シリンダ25のシリンダーロッド26は下ブ
ーム9の方向に向けられており、シリンダーロッド26の
先端は下ブーム9の下部に連結されている。そして、先
ブーム11の下端には同調用のワイヤー38が連結してあ
り、このワイヤー38は中ブーム10の下端で反転させら
れ、他端は下ブーム9の上端に連結されている。さら
に、先ブーム11の下端には同調用のワイヤー39が連結し
てあり、このワイヤー39は中ブーム10の上端で反転させ
られ、他端は下ブーム9の上端に連結されている。この
ワイヤー38、39によって3本のブーム9、10、11は同調
し、中ブーム10が下ブーム9より摺動する速度で、先ブ
ーム11は中ブーム10より摺動することになる。
また、下ブーム9の上面ほぼ中央にはややコの字形とな
ったガイド体27が固定されており、このガイド体27の内
部空間にはスライダー28が挿通されており、スライダー
28は下ブーム9の長さ方向に移動できるように案内され
ている。そして、この下ブーム9の左右には連結棒29が
固定されており、この連結棒29にはそれぞれ上下に並列
となるように油圧シリンダ30、31が連結されている。こ
れらの油圧シリンダ30、31のシリンダーロッドはそれぞ
れ作動杆17に間隔をおいて連結されており、油圧シリン
ダ30、31によってややV字形に広がった配置となってい
る。
次に、第3図はこの修正機構20の付近を拡大して示すも
のである。
案内体27にはスライダー28が挿入されており、スライダ
ー28はその軸線を下ブーム9の軸線よりほぼ直角方向に
向けられていて、スライダー28自体は下ブーム9の長さ
方向に移動できるようになっている。そして、スライダ
ー28の左右には連結棒29、32がそれぞれ固定されてお
り、連結棒29には油圧シリンダ30、31が連結されてお
り、連結棒32には油圧シリンダ33、34がそれぞれ連結さ
れている。そして、油圧シリンダ31、34のシリンダロッ
ドは作動杆17の下部にある揺動軸に連結されている。ま
た、油圧シリンダ30、33のシリンダロッドはそれぞれ作
動杆17の中央の両側にそれぞれ連結されていて、油圧シ
リンダ30、31及び油圧シリンダ33、34によってそれぞれ
ややV字形の形状となるように配置されている。
次に、第4図は前記下ブーム9の先端における制御杆18
の付近を詳しく説明するものである。
下ブーム9の上端上面には制御杆18がピン35によって揺
動自在に連結されており、制御杆18の上端にはプーリー
36が軸支されているとともに、制御杆18の下部にはプー
リー37が軸支されている。そして、ワイヤー22はプーリ
ー36で反転して下方に向けられ、さらにプーリー37によ
って下ブーム9の先端開口からその内部に導かれ、ワイ
ヤー22の他端は下ブーム9の内部において中ブーム10の
下端と連結されている。また、ワイヤー24はプーリー36
で反転して下方に向けられ、さらにプーリー37によって
下ブーム9の先端開口からその内部に導かれ、ワイヤー
24の他端は下ブーム9の内部において中ブーム10の下端
と連結されている。
次に、第5図は本実施例における油圧配管図を示すもの
であり、この図では伸縮ブームの機構についてのみ説明
してある。
エンジン41で駆動される油圧ポンプ40の吸入側には油タ
ンク42に接続してあり、ポンプ40の吐出側には切換え弁
43に接続されている。また、切換え弁43の排出側は前記
油タンク42に接続されている。そして、切換え弁43の出
力は前記ブーム伸縮用の油圧シリンダ25に接続されてい
て、油圧シリンダ25の排出側には修正用の油圧シリンダ
30、31、33、34が並列に接続されている。また、油圧シ
リンダ30、31、33、34の排出側は並列にまとめられ、前
記切換え弁43に接続されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
まず、エンジン41を作動し、油圧ポンプ40を動作させ
る。すると油タンク42内に貯えられている圧力油は切換
え弁43に供給される。ここで切換え弁43を正方向に切り
換えると圧力油は油圧シリンダ25に伝えられ、油圧シリ
ンダ25が伸長する。また、同時に油圧シリンダ25から排
出された圧力油は各油圧シリンダ30、31、33、34に伝え
られ、これらの油圧シリンダ30、31、33、34も同時に伸
長することになる。
まず、多段ブームの伸長に付いて説明すると、油圧シリ
ンダ25が伸長することによってシリンダロッド26が押し
出され、下ブーム9より中ブーム10が押し出されること
になる。この中ブーム10が下ブーム9より押し出される
ことにより同調用のワイヤー38、39もこの中ブーム10の
先端において移動されるため、ワイヤー38、39に連結さ
れた先ブーム11も同時に中ブーム10の先端より押し出さ
れることになる。このため、油圧シリンダ25の動作によ
って中ブーム10、先ブーム11はそれぞれその移動量が同
期して下ブーム9より押し出されることになる。この動
作と同時に、中ブーム10が下ブーム9より押し出される
ことにより、ワイヤー22、24は下ブーム9の先端開口よ
り引き出され、ワイヤー22は制御杆18を介して中ブーム
10と平行になるように繰り出され、ワイヤー24は制御杆
18と中ブーム10とで形成された三角形状となるように繰
り出されることになる。同様に先ブーム11が中ブーム10
より押し出される時には、先ブーム11に接続されたワイ
ヤー23は作動杆19を介して引き出され、三角形状となる
ように繰り出されることになる。
また、作動杆17と制御杆18との間に張られている引っ張
りワイヤー21は常時引かれていることから引っ張りワイ
ヤー21、ワイヤー22、23、24は常に引っ張り状態にあ
り、これらによって先ブーム11の先端は常に下方向の荷
重とは反対方向に引き上げられている。前述したよう
に、油圧シリンダ25の動作と同期して油圧シリンダ30、
31、33、34も同時に伸長することとなる。このため、油
圧シリンダ30、31、33、34が伸びることで連結棒29、32
は作動杆17とは反対方向に押し出されることになり、ス
ライダー28を下ブーム9の表面を摺動させながら移動さ
せることになる。そして、油圧シリンダ30、31および油
圧シリンダ33、34の組合せによって形成されたV字形の
形状が鋭角となることより作動杆17は下ブーム9の軸線
に対して垂直方向に持ち上げられ、引っ張りワイヤー21
を常に引き上げるように作用する。このため、引っ張り
ワイヤー21に連動している制御杆18および19は作動杆17
の傾斜角度と同期して立ち上げられ、ワイヤー22を中ブ
ーム10の軸線と平行に維持しつつ、ワイヤー23を先ブー
ム11と制御杆19とによって形成された三角形を常に二等
辺三角形の形状に維持するように補正する。また、同時
に制御杆19とワイヤー22、24で形成された三角形も常に
二等辺三角形の形状に維持される。
このようにして多段ブームと複数のワイヤー21、22、2
3、24が連動して動作するがその動作の状況を第6図と
第7図によって説明する。
第6図においては多段ブームが最短に縮小された状態を
示すものであり、この場合においては作動杆17、制御杆
18、19はそれぞれ図中で左方向に傾斜しており、ワイヤ
ー23によって先ブーム11は吊り上げられた形になってい
る。油圧シリンダ25を作動すると前述のように中ブーム
10、先ブーム11は下ブーム9より引き出され、図中A方
向に移動することとなる。この中ブーム10、先ブーム11
の移動量は何れも同じであることから、ワイヤー22、2
3、24が引き出される量も同じである。そしれ、中ブー
ム10、先ブーム11は下ブーム9より引き出されるのに伴
って作動杆17は修正機構20によって矢印方向Bに立ち上
げられるが、このB方向の動きは引っ張りワイヤー21に
よって制御杆18、19に伝えられ、制御杆18、19はそれぞ
れ矢印C、D方向に立ち上げられることになる。
このような手順によって中ブーム10、先ブーム11がある
程度引き出され、作動杆17が立ち上げられた状態が第7
図であり、この状態においては作動杆17の補正された角
度により制御杆19は先ブーム11の伸び量に伴った補正が
与えられ、その傾斜角度は立ち上げられることになる。
このため、ワイヤー23と制御杆19で形成する角度αと、
先ブーム11と制御杆19によって形成される角度αは常に
等しくなるように修正されている。
こうして、先ブーム11の先端に加えられた荷重は常にワ
イヤー23、22、24、引っ張りワイヤー21によって引き上
げられているため、先ブーム21、中ブーム10に対する曲
げモーメントを吸収し、先ブーム11、中ブーム10が撓ま
ないように補正している。このことから、先ブーム11、
中ブーム10は常に直線状の形状を維持することとなり、
下ブーム9に対する伸縮動作は極めて円滑となるもので
ある。
また、第8図は本発明を人員や資材を高所に持ち上げる
ために用いる高所作業車に応用した例を示すものであ
る。
この実施例では、車体51の前後左右には前輪52と後輪53
が軸支してあり、車体1が自由に移動できる構成となっ
ており、車体51の上部には作業体54が水平方向に回転自
在に載置してある。
この作業体54の上面にはやや三角形状を一対の軸支片55
が間隔をおいて固着しており、この軸支片55の間には断
面四角形をした下ブーム56の下端が挿入してあり、下ブ
ームの56はピン57によって上下に揺動自在に軸支されて
いる。そして、下ブーム56の先端開口には中ブーム58が
挿通してあり、中ブーム58の先端開口には先ブーム59が
挿通してある。これら下ブーム56、中ブーム58、先ブー
ム59によって多段ブームが形成されている。
そして先ブーム59の先端には人間、資材等を載せるバケ
ット60が取り付けてある。なお、作業体54と下ブーム56
との間には俯抑のための油圧シリンダ61が介在させてあ
る。
そして、下ブーム56の下部上面には作業杆62が連結して
あり、作業杆62にはこの角度を修正するための修正機構
63が連結してある。また、下ブーム56の先端上面、中ブ
ーム58の先端上面にはそれぞれ制御杆64、65が連結して
ある。この作業杆62と制御杆64の間には引っ張りワイヤ
ー66が架設してあり、制御杆64の上端にはワイヤー67が
連結してあり、このワイヤー67は制御杆64で反転されて
下ブーム56の上端開口より内部に挿通され、他端は中ブ
ーム58の下端に連結してある。また、制御杆64の基部に
はワイヤー69が連結してあり、このワイヤー69は制御杆
64の上端で反転されて下ブーム56の上端開口より内部に
挿通され、他端は中ブーム58の下端に連結してある。さ
らに、先ブーム56の上端にはワイヤー68が連結してあ
り、このワイヤー68は制御杆65の上端において反転さ
れ、中ブーム58の先端開口より中ブーム58の内部に入
り、ワイヤー68の他端は先ブームの59の下端と連結され
ている。
この高所作業車における動作においても、中ブーム58、
先ブーム59が伸縮すると同時にワイヤー66、67、68、69
はそれぞれ同期して引っ張られ、先ブーム58の先端に加
えられる荷重をこれらのワイヤー66、67、68、69が吊り
上げ、各ブーム56、58、59が撓むのを防止している。
〔効果〕
本発明は上述のように構成したので、テレスコピックと
なった多段ブームにおいて、ブームが伸縮すると同時に
引き込まれていたワイヤーを引出し、そのワイヤーの引
出し角度を常に引っ張るように保持するため、先端のブ
ームに加えられる荷重をワイヤーが受け持つことができ
るため、多段ブームの各ブームに加えられる曲げ方向の
力を吸収し、ブームが撓むのを防止することができる。
このため、多段ブームにおける各ブームの軸線を常に直
線に維持し、各ブーム間の摺動を極めて円滑に保持す
る。
また、各ワイヤーによって荷重の一部を負担することが
できるので多段ブームの強度を減少させ、全体の重量を
軽くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例をクレーン付き車両に付いて
説明した斜視図、第2図は同上の多段ブームの内部構成
を示す断面図、第3図は修正機構付近を示す拡大斜視
図、第4図は制御杆の付近を示す拡大斜視図、第5図は
本実施例における油圧系統を示す配管図、第6図は本発
明の動作を説明するために多段ブームを縮小した場合に
おける説明図、第7図は本発明における動作のうち多段
ブームを伸長させた場合における動作を示す説明図、第
8図は本発明の他の実施例を示す側面図である。 9……下ブーム、10……中ブーム、11……先ブーム、17
……作動杆、18、19……制御杆、20……修正機構、21…
…引っ張りワイヤー、22、23、24……連結帯としてのワ
イヤー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数段のブームをその長さ方向に摺動自在
    に挿通してテレスコピック状とした多段ブームと、多段
    ブームの最下段のブームの下端上面に揺動自在に固定さ
    れた作動杆と、各ブームの上端上面に揺動自在に取り付
    けられた制御杆と、各段のブームの下端にその下端が連
    結され、下位段にあるブームの上端より引き出され、下
    位段にあるブームの制御杆の上端で反転されてそのブー
    ムの上端に連結された第一の連結帯と、各段のブームの
    下端にその下端が連結され、下位段にあるブームの上端
    より引き出され、下位段にあるブームの制御杆の上端で
    反転されてそのブームの制御杆の上端に連結された第二
    の連結帯と、第一段のブームの下端にその下端が連結さ
    れ、第二段のブームの上端より引き出され、第二段のブ
    ームの制御杆の上端で反転されて第一段のブームの上端
    に連結された連結帯と、最下段のブームに取り付けられ
    た作動杆の上端とそのブームの制御杆の上端との間を結
    ぶ引っ張り用の連結帯と、多段ブームの伸縮量に対応し
    て作動杆の傾斜角度を制御させる修正機構とから成るこ
    とを特徴とする多段ブーム支持機構。
JP3240289A 1989-02-09 1989-02-09 多段ブーム支持機構 Expired - Lifetime JPH0796439B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3240289A JPH0796439B2 (ja) 1989-02-09 1989-02-09 多段ブーム支持機構
US07/335,201 US4982853A (en) 1989-02-09 1989-04-07 Reinforcement mechanism for multi-stage telescopic boom

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3240289A JPH0796439B2 (ja) 1989-02-09 1989-02-09 多段ブーム支持機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02209395A JPH02209395A (ja) 1990-08-20
JPH0796439B2 true JPH0796439B2 (ja) 1995-10-18

Family

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