JPH08249741A - 光磁気ヘッド - Google Patents

光磁気ヘッド

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JPH08249741A
JPH08249741A JP4874895A JP4874895A JPH08249741A JP H08249741 A JPH08249741 A JP H08249741A JP 4874895 A JP4874895 A JP 4874895A JP 4874895 A JP4874895 A JP 4874895A JP H08249741 A JPH08249741 A JP H08249741A
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JP
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magneto
light
beam splitter
optical
polarization beam
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JP4874895A
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English (en)
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Taro Takekoshi
太郎 竹腰
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーボ用誤差信号及び光磁気信号の高品質化
と、高速転送レート化を図る。 【構成】 サーボ用誤差信号の検出系を成すホログラム
素子と第1受光素子を、レーザ光源や対物レンズや偏光
ビームスプリッタと共に小型一体の可動部に搭載する。
光磁気信号の検出系はこれと独立させ、2チャンネルの
第2受光素子で差動検出する。 【効果】 アクチュエータ駆動時にトラック誤差信号の
オフセットが発生せず、さらにS/Nに優れた高品質の
光磁気信号が再生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記憶媒体に情報を
記録再生するための光磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の光磁気ヘッドは、本出願
人による特開平1−13246(Masatoshi Yonekubo)
や特開平1−282764(Wai-Hon Lee)が代表的で
ある。
【0003】特開平1−13246には、ホログラム素
子で復路光束を多分割しこれら複数の光束全てに偏光板
を介在させる形式の光磁気ヘッドが開示されている。多
分割された複数の復路光束は受光素子に取り込まれ、フ
ォーカス誤差信号とトラック誤差信号と光磁気信号の3
種類の信号検出をおこなう。
【0004】一方特開平1−282764には、レーザ
ペン(レーザ光源,ホログラム素子,受光素子で構成さ
れる)と対物レンズとの光路中に偏光ビームスプリッタ
を介在させ、復路光束の一部を偏光ビームスプリッタの
斜面で反射させた後に検光子で検波して光磁気信号を取
り出すよう構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記2つ
の従来形式のものは、それぞれ以下に示すような課題を
抱えていた。
【0006】すなわち前者の従来例(特開平1−132
46)の場合、偏光板を透過した複数の復路光束を4チ
ャンネル以上の受光部を有する受光素子で受光し、それ
ら受光部で光電変換された複数の信号を演算して、目的
の信号を再生していた。従って光磁気信号の再生におい
ても4系統以上の電流−電圧変換アンプ(以下I−Vア
ンプと称す)が介在するため、これらアンプの発生する
電気ノイズの合計が大きくなり、光磁気信号のS/Nを
劣化させ、特に高速転送レート化を図るうえで大きな障
害となっていた。
【0007】一方、後者の従来例(特開平1−2827
64)の場合、光磁気信号のS/Nの面で有利ではある
が、対物レンズのみをアクチュエータの可動部に搭載す
る形式であり、トラック追従動作に伴う対物レンズとレ
ーザペンとの光軸ズレがトラック誤差信号にオフセット
を発生するという問題を抱えていた。また偏光ビームス
プリッタがP波透過型であり、レーザペンから対物レン
ズに至る光学系を直線上に配置せざるを得ず、光学系の
スペース効率が悪かった。
【0008】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、サーボ用誤差信号の検出手段をレーザ光源や対物
レンズと共に小型一体の可動部に搭載してトラック誤差
信号のオフセットを回避し、一方光磁気信号の検出はこ
れと独立した検出系で2チャンネルの差動検出とし、S
/Nに優れた高品質の光磁気信号を得ることを主な目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、 1)レーザ光源,対物レンズ,第1受光素子,第2受光
素子,光束分岐素子,偏光ビームスプリッタ,検光子を
備えた光磁気ヘッドであって、レーザ光源からの往路光
束が光束分岐素子を経たのち偏光ビームスプリッタを介
して対物レンズから出射し、光磁気記憶媒体からの反射
光束の一部が偏光ビームスプリッタを介して光束分岐素
子で分岐されて第1復路光束となり、この第1復路光束
を第1受光素子で受光してサーボ用の誤差信号を検出
し、反射光束の残りが偏光ビームスプリッタで分離され
検光子で検波されて第2復路光束となり、この第2復路
光束を第2受光素子で受光して光磁気信号を検出し、少
なくともレーザ光源,対物レンズ,第1受光素子,光束
分岐素子,偏光ビームスプリッタがアクチュエータの可
動部に搭載されて、一体となって駆動されるよう構成し
たことを特徴とする。
【0010】2)上記1)に関して、前記検光子が前記
アクチュエータ可動部に搭載されたことを特徴とする。
【0011】3)上記1)に関して、前記光束分岐素子
はホログラム素子であることを特徴とする。
【0012】4)上記1)に関して、前記偏光ビームス
プリッタと前記検光子が前記アクチュエータの可動部に
搭載され、これら偏光ビームスプリッタと検光子が前記
可動部のバランサの機能を併せ持っていることを特徴と
する。
【0013】5)上記1)に関して、前記偏光ビームス
プリッタはS波を部分的に反射してP波を殆ど全て透過
するよう構成され、前記往路光束の一部がこの偏光ビー
ムスプリッタのS波反射面で反射されて前記対物レンズ
に到達し、前記反射光束の一部がこのS波反射面を透過
して前記検光子に到達することを特徴とする。
【0014】6)上記1)に関して、 前記検光子はニ
オブ酸リチウム等の複屈折材から成るウォラストンプリ
ズム、あるいは第2の偏光ビームスプリッタ等から成
り、前記反射光束を前記レーザ光源の偏波面に対して+
約45度方向と−約45度方向の成分に検波された2本
の光束に分離し、この2本の光束を2分割フォトダイオ
ードであるところの前記第2受光素子に導くよう構成し
たことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の上記構成によれば、 1)レーザ光源,第1受光素子,対物レンズが一体とな
って駆動されるため光軸ズレが発生せず、特にトラック
誤差信号のオフセットが発生しない。また光軸ズレに伴
う光学系の収差劣化やパワー損失も無い。
【0016】2)検光子もアクチュエータ可動部に搭載
するため、レーザ光源の偏光面と検光子との回転ズレが
発生しない。
【0017】3)光束分離素子にホログラム素子を用い
ているため、アクチュエータ可動部に搭載される光学系
が小型で軽量となる。
【0018】4)偏光ビームスプリッタと検光子がアク
チュエータ可動部に搭載され、これら光学部品が可動部
の重量バランスを補正するためのバランサの機能を有し
ているため、可動部重量を増加させること無くアクチュ
エータのサーボ制御特性が向上する。
【0019】5)往路光束が偏光ビームスプリッタのS
波反射面で反射されて対物レンズに到達し、媒体からの
反射光束がS波反射面を透過して検光子に到達するた
め、従来必要であった跳ね上げミラーの位置に偏光ビー
ムスプリッタの反射面を置くことができ、スペース効率
に優れる。更にカー回転角の成分となる復路光束のP波
成分をほぼ100%透過させS波成分は抑圧されるた
め、いわゆるカー回転角の増倍効果が得られる。
【0020】6)検光子はニオブ酸リチウム等の複屈折
材から成るウォラストンプリズム、あるいは第2の偏光
ビームスプリッタ等から成り、検波/分離された2本の
光束を2分割フォトダイオードで受光するため、光磁気
信号検出系がサーボ用の誤差信号検出系と分離される。
従ってアンプノイズが少なくS/Nに優れた光磁気信号
を検出できる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の実施例1における光磁気ヘ
ッド1の光学系を示す斜視図、図2はその断面図であ
る。
【0022】10はアクチュエータの可動部であり、こ
の中にホログラム光ヘッド20,偏光ビームスプリッタ
40,対物レンズ60が搭載されて、一体となって駆動
される。ホログラム光ヘッド20の詳細は図3と図4を
用いて後述するが、半導体レーザであるレーザ光源22
と第1受光素子25を内部に収容している。対物レンズ
60が形成する光学系はいわゆる有限光学系であり、コ
リメータレンズを用いていないためコンパクトな光学系
となっている。具体的には、対物レンズ60の物点像点
間距離(トータルトラック)は約15mmと短く、従っ
て可動部10は小型化され可動部質量も約2grと軽量
なものとなっている。更に偏光ビームスプリッタ40の
斜面40aによって光路を折曲げているので、可動部1
0の薄型化と平面寸法の小型化が図られている。また、
70はディスク状の光磁気記憶媒体であり、記録面に微
小ピッチのトラック溝(非図示)が形成されている。
【0023】偏光ビームスプリッタ40には検光子であ
るところのウォラストンプリズム41と凹レンズ42が
取り付けられている。本実施例ではこれらウォラストン
プリズム41と凹レンズ42も可動部10に搭載されて
いる。可動部10の下方には全反射プリズムと凸レンズ
とが一体化されたプリズムレンズ45が固定側に備えら
れている。プリズムレンズ45の出射光軸上には2分割
フォトダイオードであるところの第2受光素子46が、
やはり固定側に取り付けられている。本実施例の光磁気
ヘッド1は、可動部10に搭載されたホログラム光ヘッ
ド20,対物レンズ60,偏光ビームスプリッタ40,
ウォラストンプリズム41,凹レンズ42と、固定側に
取り付けられたプリズムレンズ45,第2受光素子46
で光学系が構成される。
【0024】偏光ビームスプリッタ40は汎用光学ガラ
スから成る2個の三角プリズムを接合して形成され、接
合面であるところの斜面40aには誘電体多層薄膜が形
成されて偏光分離面として機能する。この偏光分離面の
作製方法は公知技術であり、上記2個の三角プリズムの
いずれか一方の斜面に低屈折率材薄膜と高屈折率材薄膜
とを交互に積層して形成される。本実施例では偏光ビー
ムスプリッタ40の光学仕様として、S波反射率≒80
%,P波透過率≒100%に設定している。この仕様は
偏光ビームスプリッタにおいて非常に一般的であり、容
易に入手可能である。
【0025】図5は本実施例において検光子として使わ
れるウォラストンプリズム41の機能を示す説明図で
り、図5(a)は側面から見た図、図5(b)は出射面
側から見た図である。ウォラストンプリズム41はニオ
ブ酸リチウム(リチウム・ナイオベイト;略号LN)か
ら成る2個の薄型三角プリズムを接合して形成され、各
々の薄型三角プリズムにおける光学軸を入射光41cの
偏光面(図5(a)で紙面垂直方向)に対して、+45
度と−45度の方向に設定している。ウォラストンプリ
ズム41の光学的機能は多くの光学文献に記載されてい
るので詳細な説明は省くが、紙面垂直方向の偏光面を有
する入射光41cを、図5(b)に示すように+45度
方向と−45度方向の2成分に光量分割し、分離角度θ
の2本の出射光41a,41bとして出射する。ここで
入射光41cの偏光面が回転すると、出射光41a,4
1bはそれぞれの偏光面を維持したまま光量配分が変化
する。
【0026】ウォラストンプリズム41の材質としては
従来人工水晶が一般的であったが、より複屈折性の顕著
なニオブ酸リチウムを使うと図5(a)に示すような薄
型形状(厚さ≒1mm)のものでも十分な分離角θ(1
度≦θ≦2度)が得られる。ニオブ酸リチウムは近年に
なって安定して量産できるようになっており、人工水晶
を使う場合に比べても同等以下のコストで製作可能とな
っている。従って本実施例のようにウォラストンプリズ
ム41を可動部10に搭載する場合は、小型軽量化が必
須条件であり、ニオブ酸リチウムを用いるのが最適であ
る。
【0027】次に可動部10に搭載されるホログラム光
ヘッド20の内部構造を説明する。図3及び図4におい
て、22は半導体レーザであるところのレーザ光源、2
3はカバープレートと称する光学部材、24は光束分岐
のための回折格子が形成されたホログラム素子、25は
多分割フォトダイオードであるところの第1受光素子で
ある。また26は半導体レーザ22や受光素子25を保
持し収納するパッケージでありエポキシ樹脂等で形成さ
れる。パッケージ26は一方のみ開口した枠体であり、
開口面をカバープレート23で接着し封止される。そし
てこれらの素子を合体して構成されたものが本実施例の
ホログラム光ヘッド20となる。ホログラム光ヘッド2
0は光源と検出光学系が一体化され機能の複合化が図ら
れており、全体で約5mm角の小型の立方体的外形を成
す。第1受光素子25の中央部には斜面25aが形成さ
れ、レーザ光源22の出射面から発する光束を斜面25
aで反射させ、第1受光素子25の平面に垂直な方向に
発散光束30として出射させている。
【0028】以上のように構成された本実施例の光磁気
ヘッドの光学的機能をサーボ用の誤差信号検出系と、光
磁気信号検出系の2種類に分けて説明する。
【0029】<誤差信号検出系>図2,図4でレーザ光
源22より出射した発散光束30はカバープレート23
の略中央部に入射して透過し、ホログラム素子24を出
射し、その0次光31(ホログラム素子24によって回
折されない光束)が偏光ビームスプリッタ40の斜面4
0aで約80%反射され、対物レンズ60への入射光束
32となる。対物レンズ60で集光された光束32は光
ディスク70の記録面にスポット71を結像する。光磁
気記憶媒体70からの反射光束33は逆の光路をたど
り、再度偏光ビームスプリッタ40の斜面で約80%反
射され、光束34となってホログラム素子24に入射す
る。ホログラム素子24で回折された+/−1次光であ
る第1復路光束35は光学部材23を透過して、受光素
子25の受光面すなわち表面に入射する。本実施例で
は、焦点誤差信号の検出方法として非点収差法を用い、
一方トラック誤差信号の検出方法としてプッシュプル法
を用いている。ホログラム24の回折パターンの詳細な
説明は省くが、このような検出方法を具体化するために
回折パターンを2分割し、それぞれの回折パターンが一
対の+/−1次回折光を発生するため、第1復路光束3
5は合計4本となる。従って第1受光素子25は少なく
とも4チャンネルの受光部を有している。
【0030】本発明ではこの実施例で示すように、レー
ザ光源22,ホログラム素子24,対物レンズ60,第
1受光素子25が一体となって駆動されることが大きな
特徴である。これにより、対物レンズのみを駆動する従
来方法に比べて光軸ズレが発生せず、特にトラック誤差
信号のオフセットが発生しない。また光軸ズレによる光
学系の収差劣化やパワー損失を免れるため、誤差信号の
品質安定化と対物レンズ60から出射する光量の安定化
が達成できる。さらに光束分岐素子にホログラム素子2
4を用いているため、アクチュエータ可動部に搭載され
る光学系が小型で軽量な部品で構成できる。
【0031】<光磁気信号検出系>図2で光磁気記憶媒
体70で反射され、光磁気変調成分すなわちカー回転角
による偏光面回転変調を受けた反射光束33は、偏光ビ
ームスプリッタ40に入射し、偏光分離面である斜面4
0aを反射光束33のうち約20%だけ透過して光束3
6となる。この透過光束36は前述のウォラストンプリ
ズム41によって、光束偏光面に対して+/−45度の
2成分に検波された一対の検波光束37に分離される。
カー回転角の変化に応じて2本の検波光束37の各々の
光量は差動的に変化する。上記透過光束36,検波光束
37は集束光束であるが、凹レンズ42の作用で角度分
離された2本一対の並行光束38となる。この並行光束
38はプリズムレンズ45で全反射されて、ゆるい集束
性を有する第2復路光束39となり、2分割フォトダイ
オードであるところの第2受光素子46に取り込まれ
る。第2復路光束39もカー回転角の変化に応じて各々
が差動的に光量変化し、第2受光素子46の2チャンネ
ルの出力信号も差動的に変化する。従ってこの2チャン
ネルの出力信号を差動演算すれば光磁気信号が生成され
る。
【0032】本実施例では上記の光磁気信号検出系のう
ちウォラストンプリズム41と凹レンズ42のみを可動
部10に搭載している。従って可動部10の重量をいた
ずらに増加させることがなく、従来必要であった跳ね上
げミラーの位置に偏光ビームスプリッタの反射面40a
を置くことができ、スペース効率に優れる。また本実施
例の可動部10は後述するようにトラックサーボ時に回
転駆動される形式のものであるが、検光子であるウォラ
ストンプリズム41もアクチュエータの可動部10に搭
載されるため、レーザ光源の偏光面とウォラストンプリ
ズム41との回転ズレが無く安定した光磁気信号の検出
ができる。また偏光ビームスプリッタ40の特性から、
カー回転角の成分となる復路光束のP波成分をほぼ10
0%透過しS波成分を抑圧するため、いわゆるカー回転
角の増倍効果が得られる。さらに2本一対の第2復路光
束39を2分割フォトダイオードで受光するため、光磁
気信号検出系がサーボ用の誤差信号検出系と分離され、
アンプノイズの少ないS/Nに優れた光磁気信号を検出
できる。
【0033】本実施例で凹レンズ42をわざわざ付加し
ている理由を説明する。凹レンズ42が仮に無かったと
すると、前述の光束38は並行光束ではなく集束光束の
ままであるため、可動部10の上下動作(図1の矢印F
方向)すなわちオーカスサーボ時において、第2受光素
子46に向かって集束する第2復路光束39の焦点位置
が光軸方向に変動し易くなる。また可動部10の回動動
作(図1の矢印T方向)すなわちトラックサーボ時にお
いても、光磁気検出光学系の収差が変化し易くなる。従
って、安定した光磁気信号検出のためには凹レンズ42
を用いるのが最適である。但し可動部10の上下動作や
回動動作が少ないような装置であれば凹レンズ42が省
略可能となる。
【0034】次に図6を用いて、本実施例の光磁気ヘッ
ド1のアクチュエータ50を含めた全体像を説明する。
可動部10には複数のコイル51が固着され、固定側
(図示しないキャリッジ上)に配置されたヨーク52と
磁石53で構成される磁気回路との協同で、いわゆる可
動コイル型のアクチュエータ50を構成している。ま
た、54は可動部10を可動自在に保持するサスペンシ
ョンである。このアクチュエータ50は図示しないサー
ボ制御回路によって、ホログラム光ヘッド20によって
検出される誤差信号(焦点誤差信号及びトラック誤差信
号)に基づいて通電制御され、可動部10を光ディスク
70の垂直方向(フォーカシング方向)及び半径方向
(トラッキング方向)に精密位置決めする。こうして可
動部上に搭載される対物レンズ60を光ディスク70の
記録面に焦点合わせすると同時にトラック溝に追従する
ようにサーボ制御される。
【0035】図6で示すアクチュエータ50は、トラッ
クサーボ時には可動部10の略中心周りに回動する形式
のものである。図1でも示したように偏光ビームスプリ
ッタ40とウォラストンプリズム41がアクチュエータ
可動部に搭載され、これら光学部品は可動部10におい
てホログラム光ヘッド20の反対側に位置する。図2で
11は可動部10の重心位置を示しており、この重心位
置11基準で重量バランスが取れている。従って可動部
10の重量バランスを補正するためのバランサの機能を
有しているため、可動部重量を増加させること無く可動
部の重量バランスが取れ、アクチュエータのサーボ制御
特性を向上できる。
【0036】(実施例2)図7に実施例2の光磁気ヘッ
ド101の光学系を示す。この実施例2は前述の実施例
1に対して、光磁気信号検出系の構成が異なっている。
【0037】図7で可動部110に搭載される120,
140,142はそれぞれ実施例1のホログラム光ヘッ
ド20,偏光ビームスプリッタ40,凹レンズ42と同
等の機能を有する。従ってサーボ用の誤差信号検出原理
は全く一緒である。また111は可動部110の重心位
置を示し、ここを中心にして可動部110の重量バラン
スが取れている点も実施例1と同様である。
【0038】実施例2における光磁気信号検出系と検出
原理を説明する。図7で光磁気記憶媒体70で反射さ
れ、光磁気変調成分すなわちカー回転角による偏光面の
回転変調を受けた反射光束133は、偏光ビームスプリ
ッタ140に入射し、偏光分離面である斜面140aを
反射光束133のうち約20%だけ透過して光束136
となる。この透過光束136は凹レンズ142でいった
ん並行光束137となり、この並行光束137は旋光板
147で偏光面を45度だけ回転される。旋光板147
は水晶板等で作られ光軸周りの設置角度に応じて出射偏
光面を回転するものである。旋光板147で偏光面を4
5度回転された光束はプリズムレンズ145で光路を曲
げられて集束光束138となり、第2偏光ビームスプリ
ッタ148に入射する。
【0039】第2偏光ビームスプリッタ148は偏光分
離面148aでS波成分をほぼ100%反射し、P波成
分をほぼ100%透過する仕様であり、本実施例におけ
る検光子として機能する。第2ビームスプリッタ148
に入射する集束光束138は偏光面を45度回転された
状態であり、更に前述のカー回転角の変調によって偏光
面が微妙に回動している。従ってこの集束光束138に
検光子である第2偏光ビームスプリタ148を作用させ
ると、集束光束138の偏光面に対して+/−45度の
2成分に検波された一対の第2復路光束139が分離さ
れる。この第2復路光束139の各々の光束はカー回転
角の変化に応じて差動的に光量変化し、2分割フォトダ
イオードであるところの第2受光素子146に取り込ま
れる。よって第2受光素子146の2チャンネルの出力
信号も差動的に変化するため、この2チャンネルの出力
信号を差動演算すれば光磁気信号が生成される。
【0040】本実施例では上記光磁気信号検出系のうち
凹レンズ142のみを可動部10に搭載している。従っ
て可動部110の重量をいたずらに増加させることがな
く、従来必要であった跳ね上げミラーの位置に偏光ビー
ムスプリッタの反射面40aを置くことができ、スペー
ス効率に優れる。
【0041】本実施例では検光子である第2ビームスプ
リッタ148は可動部110に搭載されず、固定側に設
置されている。従って前述の実施例1で示したようなト
ラックサーボ時の回動動作があると、レーザ光源の偏光
面と第2ビームスプリッタ148との回転ズレが発生し
安定した光磁気信号の検出ができなくなる恐れがある。
従ってこの実施例2の場合は、可動部110を完全に並
行運動するような形態のアクチュエータを構成するのが
望ましい。
【0042】また前述の実施例1と同様に、光磁気信号
検出系がサーボ用の誤差信号検出系と分離され、アンプ
ノイズの少ないS/Nに優れた光磁気信号を検出でき
る。なお凹レンズ142の機能は実施例1と同様であ
り、可動部10の上下動作や回動動作の際に、第2復路
光束139の焦点位置が変動したり収差が変化するのを
防ぐためのものである。
【0043】最後に補足すると、以上の実施例1及び2
ではサーボ用の誤差信号検出系として、ホログラム素子
による光束分岐を利用しているが、光束分岐手段として
はこれに限らずマイクロビームスプリッタを用いる方法
(公知技術)も可能である。すなわち本発明の最大の主
旨は、サーボ用誤差信号検出系を可動部に搭載し、光磁
気信号検出系をこれと分離して独立で検出することにあ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、 1)請求項1に記載した発明によって、レーザ光源,第
1受光素子,対物レンズが一体となって駆動されるた
め、光軸ズレが発生せず特にトラック誤差信号のオフセ
ットが発生しない。また、光軸ズレによる光学系の収差
劣化やパワー損失を免れるため、信号品質に優れた高効
率の光磁気ヘッドが得られる。
【0045】2)請求項2に記載した発明によって、検
光子もアクチュエータ可動部に搭載されるため、レーザ
光源の偏光面と検光子との回転が無く、安定した光磁気
信号の検出ができる。
【0046】3)請求項3に記載した発明によって、光
束分離素子にホログラム素子を用いているため、アクチ
ュエータ可動部に搭載される光学系が小型で軽量とな
り、アクチュエータの制御特性が向上する。
【0047】4)請求項4に記載した発明によって、偏
光ビームスプリッタと検光子がアクチュエータ可動部に
搭載され、これら光学部品が可動部の重量バランスを補
正するためのバランサの機能を有しているため、可動部
重量を増加させること無く有害共振を除去でき、アクチ
ュエータのサーボ制御特性を向上できる。
【0048】5)請求項5に記載した発明によって、往
路光束が偏光ビームスプリッタのS波反射面で反射され
て対物レンズに到達し、復路光束がS波反射面を透過し
て検光子に到達するため、従来必要であった跳ね上げミ
ラーの位置に偏光ビームスプリッタの反射面を置くこと
ができ、スペース効率に優れる。更にカー回転角の成分
となる復路光束のP波成分をほぼ100%透過させS波
成分は抑圧されるため、いわゆるカー回転角の増倍効果
が得られる。
【0049】6)請求項6に記載した発明によって、検
光子はニオブ酸リチウム等の複屈折材から成るウォラス
トンプリズム、あるいは第2の偏光ビームスプリッタ等
から成り、検波/分離された2本の光束を2分割フォト
ダイオードで受光するため、光磁気信号検出系がサーボ
用の誤差信号検出系と分離される。従ってアンプノイズ
が少なくS/Nに優れた光磁気信号を検出できる。
【0050】従って、アクチュエータ駆動時にトラック
誤差信号のオフセットが発生せず、さらにS/Nに優れ
た高品質の光磁気信号が再生できる。ゆえに本発明によ
り、誤差信号及び光磁気信号の高品質化と高速転送レー
ト化が達成され、光磁気ヘッドの信頼性向上と記憶装置
の高速化に大いに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の光磁気ヘッドの光学系を
示す斜視図である。
【図2】 実施例1の光学系の断面図である。
【図3】 実施例1に関し、ホログラム光ヘッドの内部
を示す分解斜視図である。
【図4】 実施例1に関し、ホログラム光ヘッドの内部
を示す断面図である。
【図5】 実施例1に関し、検光子の機能を示す説明図
であり、図5(a)は側面から見た図、図5(b)は出
射面側から見た図である。
【図6】 実施例1の光磁気ヘッド全体を示す斜視図で
ある。
【図7】 実施例2の光ジキヘッドの光学系を示す断面
図である。
【符号の説明】
1,101 光磁気ヘッド 10,110 可動部 11,111 可動部の重心位置 20,120 ホログラム光ヘッド 22,122 半導体レーザ 25,125 第1受光素子 35 第1復路光束 39,139 第2復路光束 40,140 偏光ビームスプリッタ 41 ウォラストンプリズム 42,142 凹レンズ 45 プリズムレンズ 46,146 第2受光素子 50 アクチュエータ 60 対物レンズ 70 光磁気記憶媒体 147 旋光板 148 第2ビームスプリッタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源,対物レンズ,第1受光素
    子,第2受光素子,光束分岐素子,偏光ビームスプリッ
    タおよび検光子を備えた光磁気ヘッドであって、 前記レーザ光源からの往路光束が光束分岐素子を経たの
    ち偏光ビームスプリッタを介して対物レンズから出射
    し、光磁気記憶媒体からの反射光束の一部が偏光ビーム
    スプリッタを介して光束分岐素子で分岐されて第1復路
    光束となり、この第1復路光束を前記第1受光素子で受
    光してサーボ用の誤差信号を検出し、前記反射光束の残
    りが偏光ビームスプリッタで分離され検光子で検波され
    て第2復路光束となり、この第2復路光束を前記第2受
    光素子で受光して光磁気信号を検出し、 少なくとも前記レーザ光源,対物レンズ,第1受光素
    子,光束分岐素子,偏光ビームスプリッタがアクチュエ
    ータの可動部に搭載されて、一体となって駆動されるよ
    う構成したことを特徴とする光磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記検光子が前記アクチュエータ可動部
    に搭載されたことを特徴とする請求項1記載の光磁気ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記光束分岐素子はホログラム素子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記偏光ビームスプリッタと前記検光子
    が前記アクチュエータの可動部に搭載され、これら偏光
    ビームスプリッタと検光子が前記可動部のバランサの機
    能を併せ持っていることを特徴とする請求項1記載の光
    磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記偏光ビームスプリッタはS波を部分
    的に反射してP波を殆ど全て透過するよう構成され、前
    記往路光束の一部がこの偏光ビームスプリッタのS波反
    射面で反射されて前記対物レンズに到達し、前記反射光
    束の一部がこのS波反射面を透過して前記検光子に到達
    することを特徴とする請求項1記載の光磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記検光子はニオブ酸リチウム等の複屈
    折材から成るウォラストンプリズム、あるいは第2の偏
    光ビームスプリッタ等から成り、前記反射光束を前記レ
    ーザ光源の偏波面に対して+約45度方向と−約45度
    方向の成分に検波された2本の第2復路光束に分離し、
    この第2復路光束を2分割フォトダイオードであるとこ
    ろの前記第2受光素子に導くよう構成したことを特徴と
    する請求項1記載の光磁気ヘッド。
JP4874895A 1995-03-08 1995-03-08 光磁気ヘッド Pending JPH08249741A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115079203A (zh) * 2022-05-19 2022-09-20 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种非视域成像系统及成像方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115079203A (zh) * 2022-05-19 2022-09-20 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种非视域成像系统及成像方法
CN115079203B (zh) * 2022-05-19 2024-04-12 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种非视域成像系统及成像方法

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