JPH10124923A - 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置

Info

Publication number
JPH10124923A
JPH10124923A JP9228422A JP22842297A JPH10124923A JP H10124923 A JPH10124923 A JP H10124923A JP 9228422 A JP9228422 A JP 9228422A JP 22842297 A JP22842297 A JP 22842297A JP H10124923 A JPH10124923 A JP H10124923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
signal
surface portion
reflected
prism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9228422A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Nishi
紀彰 西
Kimihiro Saito
公博 斉藤
Kazuyoshi Horie
和由 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9228422A priority Critical patent/JPH10124923A/ja
Publication of JPH10124923A publication Critical patent/JPH10124923A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受発光素子(レーザカプラ)を用いた小型、
高性能な光学ピックアップ装置であって、光磁気記録媒
体に対する良好な記録再生が行える光学ピックアップ装
置を提供する。 【解決手段】 光検出器11,12,13上に配設され
るプリズム2を複屈折性結晶材料により形成し、異常光
線を受光する光検出器13を、異常光線のいわゆるウォ
ーク・オフに対応させて横方向にずれた位置に形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスクの如き光磁気記録媒体に対して情報信号の書
き込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装置及びこ
の光学ピックアップ装置を備え該光ディスクや光磁気デ
ィスクに対して情報信号の記録及び再生を行うディスク
プレーヤ装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク(いわゆるピットディ
スクや、相変化型ディスク、書換型ディスク等)や光磁
気ディスクの如き光学記録媒体が提案されている。この
ような光学記録媒体は、透明な基板とこの基板に被着形
成された信号記録層とを有して構成されている。光ディ
スクや光磁気ディスクにおいては、基板は、円盤状のデ
ィスク基板として形成されている。また、この光ディス
クや光磁気ディスクにおいては、信号記録層において、
情報信号は、略々同心円状となされた螺旋状に形成され
た記録トラックに沿って記録される。
【0003】そして、図22に示すように、このような
光学記録媒体である光磁気ディスク101に対する情報
信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装
置が提案されている。この光学ピックアップ装置は、光
源として半導体レーザ201を有し、この半導体レーザ
201より発せられる光束を対物レンズ205により光
磁気ディスク101の信号記録面、すなわち、信号記録
層102の表面部上に集光して照射するように構成され
ている。半導体レーザ201より発せられた光束は、グ
レーティング(回折格子)202、ビームスプリッタ2
03及びコリメータレンズ204を介して、対物レンズ
205に導かれる。グレーティング202は、後述する
トラッキングエラー信号の検出を可能とするものであ
る。
【0004】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、信号記録面に照射された光束の該信号記録面によ
る反射光を光検出器(P.D.:フォトダイオード)2
09によって検出することにより、光磁気ディスク10
1の信号記録層102に記録された情報信号の読み出し
や、光束の該信号記録面上への集光を維持するためのエ
ラー信号、すなわち、フォーカスエラー信号及びトラッ
キングエラー信号の検出が行われる。
【0005】反射光は、対物レンズ205及びコリメー
タレンズ204を経て、ビームスプリッタ203に戻
る。この反射光は、ビームスプリッタ203により反射
されて、ウォラストンプリズム207及びマルチレンズ
208を介して、光検出器209に入射される。ウォラ
ストンプリズム207は、入射された光束の偏光成分に
応じて、この光束を分割させるプリズムである。マルチ
レンズ208は、入射面がシリンドリカル(円筒)面と
なされ、出射面が凹面となされたレンズであって、入射
光束にフォーカスエラー信号の検出のための非点収差を
生じさせるとともに、この入射光束の集光点を後方側に
移動させるレンズである。
【0006】フォーカスエラー信号は、光束の集光点と
信号記録面との、対物レンズ205の光軸方向について
の距離を示す信号である。光学ピックアップ装置におい
ては、フォーカスエラー信号が0となるように、図22
中矢印Fで示すように、対物レンズ205のこの対物レ
ンズ205の光軸方向への移動操作、すなわち、フォー
カスサーボ動作が行われる。
【0007】トラッキングエラー信号は、光束の集光点
と記録トラックとのこの記録トラックの接線及び対物レ
ンズ205の光軸に直交する方向、すなわち、磁気光デ
ィスク101の径方向についての距離を示す信号であ
る。光学ピックアップ装置においては、トラッキングエ
ラー信号が0となるように、図22中矢印Tで示すよう
に、対物レンズ205のこの対物レンズ205の光軸に
直交する方向への移動操作、すなわち、トラッキングサ
ーボ動作が行われる。
【0008】また、従来、読み出し専用の光ディスク、
例えば、いわゆる「CD」(Compact Disc)の如きピッ
トディスクの再生に用いられる光学ピックアップ装置と
しては、図23に示すような、一体型の受発光素子を用
いて構成したものが採用されている。
【0009】この光学ピックアップ装置210は、対物
レンズ211、光路折曲用ミラー212,213及び受
発光素子214を備えており、受発光素子214から射
出された光束を該光路折曲用ミラー212,213及び
該対物レンズ211を介して、光ディスク(CD)10
3の信号記録面に収束合焦させる。
【0010】受発光素子214は、図24に示すよう
に、発光素子と受光素子とを一体的な光学ブロックとし
て構成されている。この受発光素子214は、第1の半
導体基板215上に第2の半導体基板216が載置さ
れ、この第2の半導体基板216上に発光素子である半
導体レーザチップ217が搭載されて構成されている。
【0011】半導体レーザチップ217の前方の第1の
半導体基板215上には、半導体レーザチップ217側
に傾斜面(光路分岐面)を有した台形形状のプリズム2
18が配設されており、この光路分岐面には、ビームス
プリッタとしての無偏光半透過膜218aが形成されて
いる。また、プリズム218は、その天面部に、全反射
膜218bが形成されており、その底面面に、無偏光半
透過腹218cが形成されている。
【0012】これにより、プリズム218は、半導体レ
ーザチップ217ら出射された光束を、その光路分岐面
により反射して、この受発光素子214の外部に出射す
る。この受発光素子214から出射された光束は、図2
3に示すように、光路折曲用ミラー213,212を介
して対物レンズ211に入射され、この対物レンズ21
1により光ディスク103の信号記録面に収束合焦され
る。
【0013】光ディスク101の信号記録面により反射
された反射光束は、対物レンズ211及び光路折曲用ミ
ラー212,213を介して、受発光素子214のプリ
ズム218の傾斜面から、このプリズム218内に入射
し、該プリズム218の底面部及び天面部で順次に反射
されることにより、このプリズム218の底面部の2ヶ
所で、プリズム218の下方側に出射するようになって
いる。
【0014】そして、第1の半導体基板215の上面部
には、プリズム218の底面部の2ヶ所から出射した光
を受光する位置に、第1及び第2の光検出器219a,
219bが形成されている。
【0015】光検出器219a,219bは、図25に
示すように、その中央付近において縦方向に平行に延び
る3本の分割ラインによって、それぞれ分割受光部
(a,b,c,d)、(e,f,g,h)に4分割され
ている。これにより、光検出器6、219a,219b
においては、光ディスク101よりの読み取た信号RF
が検出される。各分割受光部よりの光検出出力信号をS
a,Sb,Sc,Sd,Se,Sf,Sg,Shとすれ
ば、 RF=Sa+Sb+Sc+Sd+Se+Sf+Sg+S
h また、光検出器219a,219bにおいては、4分割
されたセンサ素子のうちいわゆるプッシュプル法により
両側の2つのセンサ素子による検出信号の差を取ること
によりトラッキングエラー信号TRKが検出される。
【0016】TRK=(Sa+Se)−(Sd+Sh) さらに、光検出器6、219a,219bにおいては、
いわゆる差動3分割法により、図26に示すように、中
央側のセンサ素子及び両側側の2つのセンサ素子による
検出信号に基づいてフォーカスエラー信号FCSが検出
される。
【0017】FCS={(Sa+Sd)−(Sb+S
c)}−{(Se+Sh)−(Sf+Sg)} このように、受発光素子214は、無偏光光学系を用い
ることにより、光学ピックアップ装置の小型化、高性能
化を実現している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な光磁気記録媒体用の光学ピックアップ装置において
は、半導体レーザ201、光検出器209やビームスプ
リッタ203等の多数の光学デバイスを、光学系ブロッ
ク内に個別的にマウントして組み立てなければならず、
各光学デバイス製造工程、組立工程、調整工程が煩雑で
あり、また、小型化、高性能化、高耐久性化が困難であ
る。
【0019】そして、上述のような受発光素子を用いて
構成した光学ピックアップ装置は、組立工程、調整工程
が容易であり、小型化、高性能化、高耐久性化を図るこ
とができるが、いわゆる無偏光光学系を用いたものであ
って、光磁気記録媒体に対して情報信号の書き込み読み
出しを行うものとして用いることができない。
【0020】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、組立工程、調整工程が容易化さ
れ、かつ、小型化、高性能化、高耐久性化を図ることが
でき、光磁気記録媒体に対して情報信号の書き込み読み
出しを行うことができる光学ピックアップ装置の提供と
いう課題を解決しようとするものである。
【0021】また、本発明は、上述のような光学ピック
アップ装置を備えることにより光磁気記録媒体に対して
良好な記録再生特性を有するディスクプレーヤ装置の提
供という課題を解決しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学ピックアップ装置は、半導体基板
上に配設された光源、第1の信号読み出し用光検出器、
第2の信号読み出し用光検出器及び第3の信号読み出し
用光検出器と、複屈折性材料により形成され互いに平行
な底面部及び天面部を有し複屈折材料が一軸性結晶であ
る場合における光学軸、または、複屈折材料が二軸性結
晶である場合における3つの屈折率方位のうち中間の屈
折率との差が大きいほうの屈折率に対応する方位が該天
面部及び底面部の法線に垂直な面内に設定され一端部が
光束分岐面として該底面部に対して傾斜した傾斜面部と
なされ該底面部を各信号読み出し用光検出器上に位置さ
せ該傾斜面部を光源に向けて半導体基板の上面部に接合
されたプリズムと、該光源より発せられ該傾斜面により
反射された光束を光磁気記録媒体の信号記録面上に集光
させる集光手段とを備え、プリズムは、光源より発せら
れ傾斜面部により反射されて光磁気記録媒体の信号記録
面上に照射された光束が該信号記録面において反射され
た光束である反射光束を該傾斜面部に戻され、この反射
光束を該傾斜面部を透してプリズム内に進入させて二群
の光束に分岐させ、これら反射光束の一部を底面部を透
して第1の信号読み出し用光検出器に導き、これら反射
光束のうちの該底面部により反射された光束を天面部に
より反射させた後、該底面部を透して第2及び第3の信
号読み出し用光検出器に導くこととなされ、第1乃至第
3の信号読み出し用光検出器のうち、少なくとも反射光
束のうちの異常光成分を受光する信号読み出し用光検出
器は、光源より発せられた光束の光軸とこの光束が傾斜
面部により反射された光束の光軸とを含む平面と半導体
基板の上面部との交線に対して中心部を隔たせた位置に
形成され、該第1乃至第3の信号読み出し用光検出器の
配置を該交線について非対称としているものである。
【0023】また、本発明に係る光学ピックアップ装置
においては、第1の信号読み出し用光検出器は、この第
1の信号読み出し用光検出器における2群の光束の各主
光線到達位置の中央に仮想中心線を位置させており、第
2及び第3の信号読み出し用光検出器は、これら第2及
び第3の信号読み出し用光検出器における光束の主光線
到達位置に対して第1の信号読み出し用光検出器におけ
る2群の光束の各主光線到達位置とこの第1の信号読み
出し用光検出器の仮想中心線との間の距離に相当する距
離だけ互いに逆の方向に仮想中心を隔てて配置されてい
ることとしてもよい。
【0024】さらに、本発明は、上述した光学ピックア
ップ装置において、第1乃至第3の信号読み出し用光検
出器の交線に対する変移方向は、互いに同一方向となさ
れていることとしたものである。
【0025】そして、本発明は、光学ピックアップ装置
において、プリズムは、一軸性結晶LiNbO3 から
形成されていることとしたものである。
【0026】さらに、本発明は、光学ピックアップ装置
において、プリズムは、二軸性結晶KTiOPO4 か
ら形成されていることとしたものである。
【0027】また、本発明は、光学ピックアップ装置に
おいて、プリズムは、一軸性結晶YVO4 から形成さ
れていることとしたものである。
【0028】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置は、光磁気記録媒体を保持する媒体保持機構と、半導
体基板上に配設された光源、第1の信号読み出し用光検
出器、第2の信号読み出し用光検出器及び第3の信号読
み出し用光検出器と、複屈折性材料により形成され互い
に平行な底面部及び天面部を有し複屈折材料が一軸性結
晶である場合における光学軸、または、複屈折材料が二
軸性結晶である場合における3つの屈折率方位のうち中
間の屈折率との差が大きいほうの屈折率に対応する方位
が該天面部及び底面部の法線に垂直な面内に設定され一
端部が光束分岐面として該底面部に対して傾斜した傾斜
面部となされ該底面部を該各信号読み出し用光検出器上
に位置させ該傾斜面部を該光源に向けて該半導体基板の
上面部に接合され該光源より発せられ該傾斜面部により
反射され集光手段により光磁気記録媒体の信号記録面上
に集光された光束が該信号記録面において反射された光
束である反射光束を該集光手段を介して該傾斜面部に戻
されこの反射光束を該傾斜面部を透してプリズム内に進
入させて二群の光束に分岐させこれら反射光束の一部を
該底面部を透して該第1の信号読み出し用光検出器に導
きこれら反射光束のうちの該底面部により反射された光
束を該天面部により反射させた後該底面部を透して該第
2及び第3の信号読み出し用光検出器に導くプリズム
と、該各信号読み出し用光検出器より出力される光検出
出力に基づく演算を実行する演算回路とを備え、第1乃
至第3の信号読み出し用光検出器のうち、少なくとも反
射光束のうちの異常光成分を受光する信号読み出し用光
検出器は、光源より発せられた光束の光軸とこの光束が
傾斜面部により反射された光束の光軸とを含む平面と半
導体基板の上面部との交線に対して中心部を隔たせた位
置に形成され、該第1乃至第3の信号読み出し用光検出
器の配置を該交線について非対称としているものであ
る。
【0029】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置においては、第1の信号読み出し用光検出器は、この
第1の信号読み出し用光検出器における2群の光束の各
主光線到達位置の中央に仮想中心線を位置させており、
第2及び第3の信号読み出し用光検出器は、これら第2
及び第3の信号読み出し用光検出器における光束の主光
線到達位置に対して第1の信号読み出し用光検出器にお
ける2群の光束の各主光線到達位置とこの第1の信号読
み出し用光検出器の仮想中心線との間の距離に相当する
距離だけ互いに逆の方向に仮想中心を隔てて配置されて
いることとしてもよい。
【0030】また、本発明に係るディスクプレーヤ装置
は、光源と、この光源から出射された光束を光記録媒体
上に集光させる集光手段と、光記録媒体により反射され
集光手段を経た戻り光を光源から出射された光束から分
離する少なくとも1つの光分離手段と、この光分離手段
を経た戻り光の光路上の任意の位置に配置されこの戻り
光を複数の光束に分岐させる光分岐手段と、光分離手段
によって分離され上記光分岐手段によって分岐された複
数の戻り光を受光する受光素子群とを備え、受光素子群
は、戻り光の光路上における上記光源の発光点と共役な
点の前側に配置され複数の戻り光を重なった状態で受光
する受光素子からなる第1の受光素子群と該共役な点の
後側に配置され複数の戻り光を個々に受光する受光素子
からなる第2の受光素子群とからなり、第1の受光素子
群は、この第1の受光素子群上に重なり合って照射され
る複数の戻り光スポットの主光線の中心線に対して受光
素子群全体の仮想中心線を一致させており、第2の受光
素子群をなす各受光素子は、各受光素子が受光する戻り
光の主光線に対して該戻り光の主光線と上記第1の受光
素子群の仮想中心線との距離に相当する距離だけ隔てて
配置されていることとしたものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0032】この実施の形態は、本発明に係る光学ピッ
クアップ装置を、図1に示すように、光磁気記録媒体と
して光磁気ディスク101を用いて、情報信号の書き込
み及び読み出しを行う装置として構成したものである。
この光磁気ディスク101は、ポリカーボネイト(Poly
carbonate)やポリメチルメタクリレート(Polymethylm
ethacrylate)の如き透明材料からなる円盤状のディス
ク基板と、このディスク基板に被着形成された信号記録
層102とを有して構成されている。この信号記録層1
02は、磁性材料膜から形成されている。この信号記録
層102のディスク基板に接合された表面部は、信号記
録面となっている。
【0033】そして、本発明に係る光学ピックアップ装
置は、図1に示すように、受発光素子1を有して構成さ
れる。この受発光素子1からは、レーザ光束が射出され
る。この受発光素子1より射出されたレーザ光束は、折
り曲げミラー3,4を介して、後述するディスクプレー
ヤ装置を構成する集光手段である対物レンズ5により、
光磁気ディスク101の信号記録面上にディスク基板を
透して集光される。
【0034】受発光素子は、図2に示すように、光源と
なる半導体レーザチップ8、第1乃至第3の信号読み出
し用光検出器11(PD1),12(PD2),13
(PD3)が上面部上に配設、形成された第1の半導体
基板6を有して構成されている。
【0035】半導体レーザチップ8は、第1の半導体基
板6の上面部上に配設された第2の半導体基板(ヒート
シンク部)7の上面部に配設されている。また、各信号
読み出し用光検出器11,12,13は、第1の半導体
基板6の表面部に形成されている。
【0036】半導体レーザチップ8は、光束を、第1の
半導体基板6の上面部に平行に、各信号読み出し用光検
出器11,12,13が設けられた側に向けて射出す
る。この半導体レーザチップ8より発せられる光束は、
断面形状が楕円形の発散光束であり、この半導体レーザ
チップ8における半導体層の接合面に垂直な方向の垂直
発散角θLよりも、該接合面に平行な方向の平行発散角
θ//のほうが狭い。また、この半導体レーザチップ8
は、いわゆる自励発振型の半導体レーザであり、発光光
束の光出力を高くすると、この光出力の上昇に伴って、
平行発散角θ//が狭くなる。この半導体レーザチップ8
は、平行発散角θ//の方向を第1の半導体基板6の表面
部に平行として配設されている。
【0037】そして、この光学ピックアップ装置は、互
いに平行な天面部2b及び底面部2cを有し、一端部が
光束分岐面となる該底面部2cに対して傾斜された傾斜
面部2aとなされたプリズム2を有している。このプリ
ズム2は、各信号読み出し用光検出器11,12,13
上に位置して、底面部2cを第1の半導体基板6の上面
部に接合させて、該第1の半導体基板6上にに配設され
ている。傾斜面部2aは、底面部に対する傾斜角が、4
5°となされている。この傾斜面部2a上には、例えば
誘電体多層膜からなる偏光ビームスプリッタ(PBS)
膜9が被着形成されている。
【0038】プリズム2は、複屈折性材料である一軸性
結晶、または、二軸性結晶により形成されている。一軸
性結晶としては、例えば、LN(LiNbO3 )を用
いることができる。また、二軸性結晶としては、例え
ば、KTP(KTiOPO4)を用いることができる。
さらに、一軸性結晶としては、例えば、YVO4を用い
ることができる。
【0039】一軸性結晶は、三次元方向の屈折率、すな
わち、3つの屈折率方位についての屈折率をそれぞれn
x,ny,nzとしたとき、 nx=ny<nz または、 nx<ny=nz が成立している結晶であり、二軸性結晶は、 nx<ny<nz となっている結晶である。
【0040】このプリズム2を形成する結晶材料が一軸
性結晶の場合には、光学軸(結晶軸)は、このプリズム
2内の反射面(すなわち、天面部及び底面部)の法線に
垂直な面内に設定されている。そして、このプリズム2
を形成する結晶材料が二軸性結晶の場合には、結晶の屈
折率方位のうち中間の屈折率との差が大きい方の屈折率
に対応する方位が、このプリズム2内の反射面(すなわ
ち、天面部及び底面部)の法線に垂直な面内に設定され
ている。
【0041】プリズム2は、半導体レーザチップ8より
発射された光束が、傾斜面部2aに入射される。この傾
斜面部2aには、半導体レーザチップ8よりの光束が、
S偏光状態で入射される。すなわち、傾斜面部2a上の
偏光ビームスプリッタ膜9は、半導体レーザチップ8か
らの光束の大部分を反射させるとともに、光磁気ディス
ク101からの反射光束の大部分を透過させるように構
成されている。この偏光ビームスプリッタ膜9により反
射された光束は、第1の半導体基板6の表面部に対して
垂直な方向に偏向され、この受発光素子より射出され
る。
【0042】受発光素子1より射出された光束は、上述
したように、対物レンズ5に入射される。この対物レン
ズ5は、図11に示すように、後述する対物レンズ駆動
機構19により支持されている。この対物レンズ駆動機
構19は、対物レンズ5を、光磁気ディスク101の信
号記録面に対向させる。対物レンズ5は、入射された光
束を、光磁気ディスク101の信号記録面上に集光させ
る。
【0043】そして、光磁気ディスク101の信号記録
面により光束が反射された光束である反射光束は、いわ
ゆるカー効果により、偏光面が回転された光磁気信号成
分を含んでいる。この反射光束は、対物レンズ5を介し
て、偏光ビームスプリッタ膜9を透過し、プリズム2の
傾斜面部2aから該プリズム2内に入射して、このプリ
ズム2の底面部2cに達する。
【0044】なお、偏光ビームスプリッタ膜9は、P偏
光に対する透過率TpがS偏光に対する透過率Tsより
大きく選定されていると、光磁気信号のいわゆるエンハ
ンス機能を有することになり、光磁気信号のS/N比を
向上させ、より正確な光磁気信号の検出が行われること
を可能とする。
【0045】プリズム2の底面部2cのうち反射光束が
入射する領域には、図4に示すように、半透過膜10が
選択的に(第2及び第3の信号読み出し用光検出器1
2,13にかさならないように)形成されているととも
に、この領域の下方に相当する第1の半導体基板6の上
面部には、図2に示すように、第1の信号読み出し用光
検出器11が形成されている。
【0046】また、半透過膜10により反射され、さら
にプリズム2の天面部2bで反射された反射光束が、再
び該プリズム2の底面部2cに達する領域には、図4に
示すように、反射光束の透過率を促進するために、後述
のように、反射防止膜または誘電体多層膜14が形成さ
れているとともに、この領域の下方に相当する第1の半
導体基板6の上面部には、第2及び第3の信号読み出し
用光検出器12,13が形成されている。
【0047】ここで、各信号読み出し用光検出器11,
12,13は、詳細には、図3に示すように、実質的に
発光点である半導体レーザチップ8と共役な位置(すな
わち、図示の場合、プリズム2の天面部2bで反射され
る位置、反射光束の集光点)の前後に配設されている。
【0048】この場合、プリズム2が複屈折性材料から
構成されていることから、反射光束が該プリズム2内に
入射すると、この反射光束は、常光(o-ray)もしくは
「常光的な異常光」と、異常光(e-ray)との2つの光
線にその光路が分離される。プリズム2の天面部2bで
反射された2つの反射光束は、それぞれ該プリズム2の
底面部2cに分離したままで達する。したがって、これ
ら2つの反射光束をそれぞれ受光するように第2及び第
3の信号読み出し用光検出器12,13が設けられてい
る。
【0049】ここで、「常光的な異常光」について説明
する。KTPなどの二軸性結晶では、3つの屈折率方位
についての屈折率nx,ny,nzにおいて、これら屈
折率のうら2つが近い値であることが多い。そのため、
例えばKTPにおいては、nx≒ny<nzより、nx
≒ny=no、nz=neと考えれば、一軸性結晶と同
様に扱うことができる。この場合、nx≠nyなので、
一軸性結晶の常光に相当する成分は、僅かにウォーク・
オフ(Walk−Off)という現象を生ずるが、常光
に近いので、「常光的な異常光」といっている。
【0050】なお、第1の信号読み出し用光検出器11
に入射する反射光束は、この第1の信号読み出し用光検
出器11が傾斜面部2aに近いので、二群の光束への分
離が僅かであることから、実質的に一つの光束として処
理可能であり、該第1の信号読み出し用光検出器11に
より二群の光束への双方が受光される。
【0051】ここで、半透過膜10で反射された光ビー
ムは、プリズム2の天面部2bにおいて、高反射層15
により反射される。この高反射層15は、例えば、反射
率98%程度の誘電体高反射膜から構成されるが、A
l,Ag等の金属膜や金属板から構成されていてもよ
い。
【0052】また、プリズム2を形成する複屈折材料を
屈折率の高いものとすれば、半透過膜10で反射された
光ビームをこのプリズム2の天面部2bにおいて全反射
させることが可能となる。この場合には、プリズム2の
天面部2b上に高反射層15を設ける必要はない。
【0053】ここで、プリズム2は、第1の半導体基板
6に対して接着剤により底面部2cを固定される。一般
に、接着剤の屈折率は、例えば780nmの近赤外域で
は、約1.5である。したがって、プリズム2を構成す
る複屈折性材料と接着剤の屈折率の差が大きい場合に
は、該プリズム2と該接着剤の層との間に、反射防止膜
14を設けることが望ましい。
【0054】さらに、プリズム2内では、偏光ビームス
プリッタ膜9、半透過膜10等の特性の角度分布や、該
プリズム2を構成する複屈折性材料の結晶の固有偏光方
向の光束内分布等によって、入射する反射光束の光束内
に光量分布が発生する場合がある。このような光量分布
は、場合によっては、光磁気再生信号に悪影響を及ぼす
だけでなく、サーボ信号にも悪影響を与えることにな
る。このため、上述した光量分布を補正するために、P
偏光とS偏光に対する光学特性に差を有する誘電体多層
膜14を、プリズム2の底面部2cに設けてもよい。
【0055】そして、プリズム2内を進行する反射光束
については、このプリズム2が複屈折性を有する結晶材
料により形成されているために、異常光成分について、
ウォーク・オフ(Walk−Off)という現象が生ず
る。このウォーク・オフは、スネルの法則に従う波面法
線方向(波面法線ベクトルk)と、光のエネルギーが進
む方向である光線方向(光線ベクトルS)とが一致しな
い現象である。このウォーク・オフにより、プリズム2
を一軸性結晶であるLN(LiNbO3)で形成してい
る場合には、図12に示すように、異常光により第1及
び第2の信号読み出し用光検出器11,12の受光面上
に形成されるスポットα,Iは、スネルの法則に従って
求められる位置に対して、該一軸性結晶のC軸設定方向
に沿った同一方向に移動した位置に形成される。なお、
第1の信号読み出し用光検出器上に形成されるスポット
αは、二群の光束が重なったスポットである。ウォーク
・オフによって移動するのは、このスポットαのうちの
異常光の成分である。常光についてはウォーク・オフは
生じず、常光により第3の信号読み出し用光検出器13
の受光面上に形成されるスポットJと、スポットαのう
ちの常光成分とは、スネルの法則に従って求められる位
置に形成される。
【0056】したがって、第1及び第2の信号読み出し
用光検出器11,12は、図13に示すように、それぞ
れスポットα,Iの中心に受光面の中心が一致する位置
に形成されている。すなわち、対物レンズ5より射出さ
れる光束が光磁気ディスク101の信号記録面上に集光
されている合焦状態においては、各信号読み出し用光検
出器11,12,13の受光面上に形成される反射光束
のスポットα,I,Jは、図14に示すように、それぞ
れの信号読み出し用光検出器11,12,13の受光面
の略々中央に形成される(この図14に示した光路は、
プリズム2の屈折率を、no=2.258、ne=2.
178とし、入射光束の収束角についての開口数を、N
A=0.1とし、該光束の波長を、λ=780nmとし
たものである)。
【0057】そして、プリズム2を二軸性結晶であるK
TP(KTiOPO4)で形成している場合には、この
KTPが正の一軸性結晶に近い特性を有しているため、
図15に示すように、異常光により第1及び第3の信号
読み出し用光検出器11,13の受光面上に形成される
スポットα,Jは、スネルの法則に従って求められる位
置に対して、該二軸性結晶のNc軸設定方向に沿った同
一方向に移動した位置に形成される。スポットαについ
ては、異常光の成分のみが移動する。「常光的な異常
光」についてはウォーク・オフはほとんど生じず、「常
光的な異常光」により第2の信号読み出し用光検出器1
2の受光面上に形成されるスポットIと、スポットαの
うちの「常光的な異常光」成分とは、略々スネルの法則
に従って求められる位置に形成される。
【0058】したがって、第1及び第3の信号読み出し
用光検出器11,13は、図16に示すように、それぞ
れスポットα,Jの中心に受光面の中心が一致する位置
に形成されている。すなわち、合焦状態においては、各
信号読み出し用光検出器11,12,13の受光面上に
形成される反射光束のスポットα,I,Jは、図17に
示すように、それぞれの信号読み出し用光検出器11,
12,13の受光面の略々中央に形成される(この図1
7に示した光路は、プリズム2の屈折率を、na=1.
7509、nb=1.7591、nc=1.8448と
し、入射光束の収束角についての開口数を、NA=0.
1とし、該光束の波長を、λ=780nmとしたもので
ある)。
【0059】さらに、プリズム2を一軸性結晶であるY
VO4で形成している場合には、図18に示すように、
異常光により第1及び第3の信号読み出し用光検出器1
1,13の受光面上に形成されるスポットα,Jは、ス
ネルの法則に従って求められる位置に対して、該一軸性
結晶のC軸設定方向に沿った同一方向に移動した位置に
形成される。スポットαについては、異常光の成分のみ
が移動する。常光についてはウォーク・オフは生じず、
常光により第2の信号読み出し用光検出器12の受光面
上に形成されるスポットIと、スポットαのうちの常光
成分とは、スネルの法則に従って求められる位置に形成
される。
【0060】したがって、第1及び第3の信号読み出し
用光検出器11,13は、図19に示すように、それぞ
れスポットα,Jの中心に受光面の中心が一致する位置
に形成されている。すなわち、合焦状態においては、各
信号読み出し用光検出器11,12,13の受光面上に
形成される反射光束のスポットα,I,Jは、図20に
示すように、それぞれの信号読み出し用光検出器11,
12,13の受光面の略々中央に形成される(この図2
0に示した光路は、プリズム2の屈折率を、no=1.
974、ne=2.188とし、入射光束の収束角につ
いての開口数を、NA=0.1とし、該光束の波長を、
λ=780nmとしたものである)。
【0061】また、プリズム2は、図2においては、傾
斜面部2aが、このプリズム2の底面部2bから底面部
2cまで延びている。このため、図5に示すように、半
導体レーザチップ8からの光束の一部が、傾斜面部2a
に形成された偏光ビームスプリッタ膜9を透過して、迷
光として直接に第1の信号読み出し用光検出器11に入
射してしまう場合がある。この場合、第1の信号読み出
し用光検出器11の検出信号がこの迷光によって変化し
てしまう。このため、図6に示すように、プリズム2の
傾斜面部2aのうち、光磁気ディスク101からの反射
光束が入射する際に不要な下方側部分9bが面取りされ
ることにより、上述した迷光の第1の信号読み出し用光
検出器11への入射が排除される。
【0062】さらに、第1の半導体基板6上には、半導
体レーザチップ8より見てプリズム2の後方側に位置し
て、図示しない光出力検出器となる受光部が形成されて
いる。この光出力検出器は、半導体レーザチップ8より
発せられプリズム2を透過した光束を受光し、該半導体
レーザチップ8の発光出力を検出する。半導体レーザチ
ップ8の発光出力は、光出力検出器より出力される検出
出力に応じて、一定の出力に制御される(いわゆるフロ
ントオートパワーコントロール(FAPC))。
【0063】上述した各信号読み出し用光検出器11,
12,13は、それぞれ光磁気ディスク101の半径方
向に関して、分割されている。すなわち、第1の信号読
み出し用光検出器11は、図7に示すように、3本の平
行な分割線を介して、この第1の信号読み出し用光検出
器11の中央部分をなす一対の分割受光部b,cと、こ
れら分割受光部b,cの両側に位置する一対の分割受光
部a,dの4つの分割受光部a,b,c,dに分割され
ている。
【0064】また、第2の信号読み出し用光検出器12
は、2本の平行な分割線を介して、この第2の信号読み
出し用光検出器12の中央部分をなす分割受光部yと、
この分割受光部yの両側に位置する一対の分割受光部
x,xの3つの分割受光部x,y,xに分割されてい
る。
【0065】さらに、第3の信号読み出し用光検出器1
3は、2本の平行な分割線を介して、この第3の信号読
み出し用光検出器13の中央部分をなす分割受光部z
と、この分割受光部zの両側に位置する一対の分割受光
部w,wの3つの分割受光部w,z,wに分割されてい
る。
【0066】そして、各分割受光部a,b,c,dと
x,y,w,zからの検出信号Sa,Sb,Sc,Sd
及びSx(2つの分割受光部x,xよりの検出信号の
和),Sy,Sw(2つの分割受光部w,wよりの検出
信号の和),Szは、それぞれ図示しないアンプにより
電流−電圧変換された後、例えば受発光素子1の第1の
半導体基板6上に形成された図示しない演算回路もしく
は、各分割受光部a,b,c,d,x,y,w,zと接
続された該受発光素子1の外部の演算回路により、以下
のようにして、光磁気再生信号MO・RF、ピット再生
信号(いわゆるピットディスクを再生した場合の読み出
し信号)PIT・RF、フォーカスエラー信号FCS及
びトラッキングエラー信号TRKが演算される。
【0067】すなわち、光磁気再生信号MO・RFは、 MO・RF=(Sx+Sy)−(Sw+Sz) により得られ、ピット再生信号PIT・RFは、 PIT・RF=(Sa+Sb+Sc+Sd)+(Sx+
Sy)+(Sw+Sz)により得られる。
【0068】なお、ピット再生信号PIT・RFは、
(Sa+Sb+Sc+Sd)、(Sx+Sy)及び(S
w+Sz)のうち、少なくとも一つから得ることができ
る。
【0069】そして、フォーカスエラー信号FCSは、
各信号読み出し用光検出器11,12,13よりの検出
信号(Sa,Sb,Sc,Sd)、(Sx,Sy)及び
(Sw,Sz)のうち、少なくとも一つの検出信号に基
づいて得ることができる。また、トラッキングエラ一信
号TRKは、検出信号(Sa,Sb,Sc,Sd)、
(Sx,Sy)及び(Sw,Sz)のうち、何れか一組
の検出信号を演算すれば得られる。
【0070】ここで、フォーカスエラー信号FCSは、
プリズム2内で2回反射された反射光束が、二群の光束
への2つに分離されていることから、図23乃至図26
で示した「CD」用の受発光素子214の場合と同じ演
算によっては得られない。このため、フォーカスエラー
信号FCSは、以下のようにして算出される。
【0071】各信号読み出し用光検出器11,12,1
3上における反射光束がなすスポットの形状は、図21
に示すように、対物レンズ5の焦点位置と光磁気ディス
ク111の信号記録面とのずれに応じて変化する。そし
て、第1の信号読み出し用光検出器11に入射する反射
光束における二群の光束への分離は僅かであるので、一
つの光束として扱うことが可能である。したがって、図
7に示すように、4つに分割された第1の信号読み出し
用光検出器11の各分割受光部a,b,c,dからの検
出信号Sa,Sb,Sc,Sdと、第2及び第3の信号
読み出し用光検出器12,13のうちの一方の各分割受
光部x,y、w,zからの検出信号Sx,Sy、Sw,
Szとに基づいて、フォーカスエラー信号FCSは、G
を正の定数としたとき、図8にも示すように、 FCS=G・{(Sb+Sc)−(Sa+Sd)}−
(Sy−Sx) または、 FCS=G・{(Sb+Sc)−(Sa+Sd)}−
(Sz−Sw) により得られる。
【0072】ここで、定数Gは、半透過膜10により分
配される光量比に基づいて決定される。すなわち、定数
Gは、第1の信号読み出し用光検出器11が受光してい
る反射光束の強度(Pα)と、第2の信号読み出し用光
検出器12が受光している該反射光束の強度(PI)と
の比(PI/Pα)によって定められている。すなわ
ち、 G=PI/Pα=(Sy+Sx)/(Sb+Sc+Sa
+Sd)
【0073】フォーカスエラー信号FCSは、対物レン
ズ5より射出された光束の集光点と信号記録面との、該
対物レンズ5の光軸方向についての距離を示す信号であ
る。ディスクプレーヤ装置においては、フォーカスエラ
ー信号FCSが0となるように、図1中矢印Fで示すよ
うに、対物レンズ5のこの対物レンズ5の光軸方向への
移動操作、すなわち、フォーカスサーボ動作が行われ
る。また、トラッキングエラー信号TRKは、対物レン
ズ5より射出された光束の集光点と記録トラックとの、
この記録トラックの接線及び該対物レンズ5の光軸に直
交する方向、すなわち、光磁気ディスク101の径方向
についての距離を示す信号である。ディスクプレーヤ装
置においては、トラッキングエラー信号TRKが0とな
るように、図1中矢印Tで示すように、記録トラックの
接線方向及び対物レンズ5の光軸に直交する方向への該
対物レンズ5の移動操作、すなわち、トラッキングサー
ボ動作が行われる。
【0074】この光学ピックアップ装置においては、前
述したように、ウォーク・オフ(Walk−Off)に
対応したスポットずれ量に応じて信号読み出し用光検出
器を配置することとにより良好なフォーカスサーボ制御
が可能であるが、さらに、信号読み出し用光検出器の位
置を微調整することによって、さらなるフォーカスサー
ボ特性の向上を実現することができる。
【0075】例えば、プリズム材料としてKTPを用い
た場合において、図27に示すように、黒丸及び白丸に
よって、それぞれ同じ戻り光から分岐された主光線を示
すとする。スポットαの位置においては、第1の信号読
み出し用光検出器11は、黒丸と白丸との中心に配置す
る。ここで、各主光線の第1の信号読み出し用光検出器
11の仮想中心からの距離をaとする。スポットαの位
置では、黒丸は、第1の信号読み出し用光検出器11の
中心より、図27中下側にaだけずれている。また、白
丸は、第1の信号読み出し用光検出器11の中心より、
図27中上側にaだけずれている。そして、スポットI
を受光する第2の信号読み出し用光検出器12及びスポ
ットjを受光する第3の信号読み出し用光検出器13
を、それぞれaずつ、黒丸及び白丸からずらして配置す
る。ここで、対称性を考え、黒丸が第2の信号読み出し
用光検出器12の中心より図27中aだけ上側にずれ、
白丸が第3の信号読み出し用光検出器13の中心より図
27中aだけ下側にずれるように、図28に示すよう
に、これら信号読み出し用光検出器12,13を配置す
る。
【0076】すなわち、第1の信号読み出し用光検出器
11は、この第1の信号読み出し用光検出器11におけ
る2群の光束の各主光線到達位置の中央に仮想中心線を
位置させており、第2及び第3の信号読み出し用光検出
器12,13は、これら第2及び第3の信号読み出し用
光検出器12,13における光束の主光線到達位置に対
して、第1の信号読み出し用光検出器11における2群
の光束の各主光線到達位置とこの第1の信号読み出し用
光検出器11の仮想中心線との間の距離に相当する距離
だけ、互いに逆の方向に仮想中心を隔てて配置されてい
る。
【0077】各信号読み出し用光検出器11,12,1
3を上述のように配置することにより、第2及び第3の
信号読み出し用光検出器12,13の中心をスポット
I,jの主光線位置になるように配置した場合に比べ
て、図29に示すように、対物レンズの視野移動があっ
たときのデフォーカス量が低減される。この図29にお
いては、曲線(1)は、図27に示すように光検出器の
位置を微調整した場合について、曲線(2)は、単にの
第2及び第3の信号読み出し用光検出器12,13の中
心をスポットI,jの主光線位置になるように配置した
場合について、曲線(3)は、第2及び第3の信号読み
出し用光検出器12,13の位置を図27に示すような
微調整とは逆の方向に微調整した場合について、それぞ
れ対物レンズを移動させたときに、最適な焦点位置とな
るときのフォーカスバイアスがどのように変化するかを
計算したものである。この変化量が小さいほど、対物レ
ンズの移動に対して、信号再生性能が劣化しないことに
なる。図29からわかるように、図27に示すように信
号読み出し用光検出器の位置を微調整することによっ
て、フォーカスサーボ特性が向上している。
【0078】また、このような微調整を行った場合に
は、フォーカスエラー信号の検出について、第2及び第
3の信号読み出し用光検出器12,13におけるスポッ
トI,Jをともに用いることができるため、偏光による
情報成分のサーボ信号への漏れ込みが少なくなる。ま
た、スポットI,Jの分離方向へのスポットずれのフォ
ーカスエラー信号への影響を低減することができる。こ
の場合において、第2の信号読み出し用光検出器12に
おける一対の分割受光部x,x同士、及び、第3の信号
読み出し用光検出器13における一対の分割受光部w,
w同士は結線によって接続してよい。
【0079】このような信号読み出し用光検出器の位置
の微調整は、光磁気記録媒体を用いる場合のみならず、
信号記録面上に微細なピットを形成することにより情報
信号の記録がなされたいわゆるピットディスクの如き光
学記録媒体を用いる場合においても、フォーカスサーボ
特性を向上させるために有用である。その場合において
は、第1の信号読み出し用光検出器11を第1の受光素
子群とし第2及び第3の信号読み出し用光検出器12,
13を第2の受光素子群として考え、この第2の受光素
子群をなす各受光素子の位置を微調整することとする。
【0080】すなわち、第1の受光素子群は、この第1
の受光素子群上に重なり合って照射される複数の戻り光
スポットの主光線の中心線に対して、受光素子群全体の
仮想中心線を一致させており、第2の受光素子群をなす
各受光素子は、各受光素子が受光する戻り光の主光線に
対して、該戻り光の主光線と上記第1の受光素子群の仮
想中心線との距離に相当する距離だけ隔てて配置され
る。
【0081】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置は、光磁気ディスク101を保持して回転操作する回
転操作機構と、上述した本発明に係る光学ピックアップ
装置と、対物レンズ5と、この対物レンズ5を支持する
対物レンズ駆動機構と、制御手段とを備えて構成され
る。
【0082】回転操作機構は、スピンドルモータと、こ
のスピンドルモータの駆動軸に取付けられたディスクテ
ーブルとを有して構成されている。このディスクテーブ
ルは、光磁気ディスク101の中心部分を保持するよう
に構成されている。スピンドルモータは、ディスクテー
ブルとともに、このディスクテーブルが保持している光
磁気ディスク101を回転操作する。そして、このディ
スクプレーヤ装置においては、光学ピックアップ装置
は、ディスクテーブルに保持された光磁気ディスク10
1の信号記録面に対物レンズ5を介して対向された状態
に支持される。また、この光学ピックアップ装置は、光
磁気ディスク101の内外周に亘って、スピンドルモー
タに対する接離方向に移動操作可能となされている。
【0083】そして、制御手段は、光学ピックアップ装
置の光出力検出器より出力される光検出出力に基づい
て、半導体レーザチップ8の発光出力を制御する。すな
わち、このディスクプレーヤ装置においては、光出力検
出器より出力される光検出出力に基づいて半導体レーザ
チップ8における発光出力が制御されることにより、光
磁気ディスク101の信号記録面上に照射される光束の
量が、正確に制御される。
【0084】そして、このディスクプレーヤ装置におい
て、フォーカスサーボ動作及びトラッキングサーボ動作
は、図11に示すように、対物レンズ5を移動操作可能
に支持する対物レンズ駆動機構(2軸アクチュエータ)
19において行われる。この対物レンズ駆動機構19
は、アクチュエータベース20を有して構成されてい
る。このアクチュエータベース20は、略々平板状に形
成され、受発光素子1の上方側に配設される。このアク
チュエータベース20の一端側には、支持壁部21が設
けられている。この支持壁部21には、弾性支持部材2
2の基端側が固定されている。この弾性支持部材22
は、金属材料や合成樹脂材料からなる板バネの如き部材
であり、弾性変位により、先端側を移動可能としてい
る。この弾性支持部材22の先端側には、レンズホルダ
23が取付けられている。
【0085】レンズホルダ23は、弾性支持部材22の
変位により、移動可能となされている。このレンズホル
ダ23には、対物レンズ5が両面部を外方側に臨ませた
状態で取付けられている。アクチュエータベース20の
対物レンズ5に対向する部分には、この対物レンズ5に
入射される光束が通過するための透孔31が設けられて
いる。
【0086】そして、レンズホルダ23には、フォーカ
スコイル28及びトラッキングコイル29が取付けられ
ている。アクチュエータベース20上には、フォーカス
コイル28及びトラッキングコイル29に対向して、そ
れぞれマグネット26,27が取付けられた一対のヨー
ク24,25が立設されている。これらマグネット2
6,27及びヨーク24,25は、各コイル28,29
を、発生する磁界中に位置させている。
【0087】この対物レンズ駆動機構19においては、
フォーカスコイル28にフォーカス駆動電流が供給され
ると、このフォーカスコイル28がマグネット26,2
7の発する磁界より力を受け、図11中矢印Fで示すよ
うに、レンズホルダ23を対物レンズ5の光軸方向、す
なわち、フォーカス方向に移動操作する。フォーカス駆
動電流がフォーカスエラー信号FCSに基づいて供給さ
れることにより、フォーカスサーボ動作が実行される。
また、この対物レンズ駆動機構19においては、トラッ
キングコイル29にトラッキング駆動電流が供給される
と、このトラッキングコイル29がマグネット26,2
7の発する磁界より力を受け、図11中矢印Tで示すよ
うに、レンズホルダ23を対物レンズ5の光軸に直交す
る方向、すなわち、トラッキング方向に移動操作する。
トラッキング駆動電流がトラッキングエラー信号TRK
に基づいて供給されることにより、トラッキングサーボ
動作が実行される。トラッキング方向は、光磁気ディス
ク101上において光束が集光されて形成されるビーム
スポットの記録トラックに沿う方向の径を小さくするた
めに、半導体レーザチップ8における平行発散角θ//の
方向となされている。
【0088】なお、受発光素子1は、図9及び図10に
示すように、ケース17内に収納されていることとして
もよい。このケース17は、ポリメチルメタクリレート
(Polymethylmethacrylate)の如き透明材料により形成
されている。受発光素子1において傾斜面部2aにより
反射されて偏向された光束は、ケース17の傾斜された
天井面部17aにより反射され、該ケース17の側面側
に形成された傾斜板部17bを透過して、このケース1
7の外方側に射出される。傾斜板部17bは、半導体レ
ーザチップ8より発せられた光束が有する非点収差を光
磁気ディスク101の信号記録面上において補正する。
このケース17より射出された光束は、コリメータレン
ズ16により平行光束となされて、折り曲げミラー18
を介して、対物レンズ5に入射される。なお、コリメー
タレンズ16は、凹レンズ16a及び凸レンズ16bが
貼り合わされて構成されている。
【0089】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置において、集光手段は、上述の対物レンズに代えて、
ホログラムレンズを用いてもよい。この場合には、この
ホログラムレンズは、ビームスプリッタやウォラストン
プリズムの機能もを有するように作製することができる
ので、プリズム2をもこのホログラムレンズにより代用
することができる。
【0090】また、このディスクプレーヤ装置において
も、上記図27により示したような信号読み出し用光検
出器の位置の微調整によって、フォーカスサーボ特性を
向上させることができる。そして、この信号読み出し用
光検出器の位置の微調整は、光磁気記録媒体を用いるデ
ィスクプレーヤ装置のみならず、信号記録面上に微細な
ピットを形成することにより情報信号の記録がなされた
いわゆるピットディスクの如き光学記録媒体を用いるデ
ィスクプレーヤ装置においても、フォーカスサーボ特性
を向上させるために有用である。
【0091】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学ピック
アップ装置においては、半導体基板上に光源、第1の信
号読み出し用光検出器、第2の信号読み出し用光検出器
及び第3の信号読み出し用光検出器が配設され、この半
導体基板上には、複屈折性材料により形成されたプリズ
ムが配設されている。
【0092】そして、プリズムは、光源より発せられこ
のプリズムの傾斜面部により反射されて光磁気記録媒体
の信号記録面上に照射された光束が該信号記録面におい
て反射された光束である反射光束を該傾斜面部に戻さ
れ、この反射光束を該傾斜面部を透してプリズム内に進
入させて二群の光束に分岐させ、これら反射光束の一部
を底面部を透して第1の信号読み出し用光検出器に導
き、これら反射光束のうちの該底面部により反射された
光束を天面部により反射させた後、該底面部を透して第
2及び第3の信号読み出し用光検出器に導く。
【0093】そして、第1乃至第3の信号読み出し用光
検出器のうち、少なくとも異常光を受光する信号読み出
し用光検出器は、光源より発せられた光束の光軸とこの
光束が傾斜面部により反射された光束の光軸とを含む平
面と半導体基板の上面部との交線に対して中心部を隔た
せた位置に形成され、該第1乃至第3の信号読み出し用
光検出器の配置を該交線について非対称としている。
【0094】このような、信号読み出し用光検出器の中
心部と交線との隔たりは、プリズムが複屈折性材料であ
ることにより生ずる、いわゆるウォーク・オフ(Wal
k−Off)に対応したものとすることができる。
【0095】これにより、対物レンズの移動に対して
も、特性の劣化を低減することが可能となる。
【0096】すなわち、本発明は、組立工程、調整工程
が容易化され、かつ、小型化、高性能化、高耐久性化を
図ることができ、光磁気記録媒体に対して情報信号の書
き込み読み出しを行うことができる光学ピックアップ装
置を提供することができるものである。
【0097】また、本発明は、上述のような光学ピック
アップ装置を備えることにより、光磁気記録媒体に対し
て良好な記録再生特性を有するディスクプレーヤ装置を
提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の構成を一
部を破断して示す側面図である。
【図2】上記光学ピックアップ装置の受発光素子の側面
部及び平面図である。
【図3】上記受発光素子における発光点と光検出器の共
役関係を示す側面図である。
【図4】上記受発光素子におけるプリズムの構成を示す
側面図である。
【図5】上記受発光素子におけるプリズム内の迷光を示
す側面図である。
【図6】上記受発光素子におけるプリズムの変形例での
迷光を示す側面図である。
【図7】上記受発光素子の光検出器の構成を示す側面図
及び平面図である。
【図8】上記受発光素子を用いた光学ピックアップ装置
によるフォーカスエラー検出の様子を示す信号波形図で
ある。
【図9】上記受発光素子を透明材料よりなるケースに収
納した構成を示す平面図である。
【図10】上記受発光素子を透明材料よりなるケースに
収納した構成を示す縦断面図である。
【図11】本発明に係るディスクプレーヤ装置の対物レ
ンズを支持する対物レンズ駆動機構の構成を示す縦断面
図である。
【図12】上記受発光素子のプリズムをLN(LiNb
O3)により作製した場合に生ずるウォーク・オフをス
ポット形状とともに示す平面図である。
【図13】上記受発光素子のプリズムをLN(LiNb
O3)により作製した場合に生ずるウォーク・オフをス
ポットの中心点により示す平面図である。
【図14】上記受発光素子のプリズムをLN(LiNb
O3)により作製した場合のプリズム内の光路及び信号
読み出し用光検出器上のスポット形状を示す側面図及び
平面図である。
【図15】上記受発光素子のプリズムをKTP(KTi
OPO4)により作製した場合に生ずるウォーク・オフ
をスポット形状とともに示す平面図である。
【図16】上記受発光素子のプリズムをKTP(KTi
OPO4)により作製した場合に生ずるウォーク・オフ
をスポットの中心点により示す平面図である。
【図17】上記受発光素子のプリズムをKTP(KTi
OPO4)により作製した場合のプリズム内の光路及び
信号読み出し用光検出器上のスポット形状を示す側面図
及び平面図である。
【図18】上記受発光素子のプリズムをYVO4により
作製した場合に生ずるウォーク・オフをスポット形状と
ともに示す平面図である。
【図19】上記受発光素子のプリズムをYVO4により
作製した場合に生ずるウォーク・オフをスポットの中心
点により示す平面図である。
【図20】上記受発光素子のプリズムをYVO4により
作製した場合のプリズム内の光路及び信号読み出し用光
検出器上のスポット形状を示す側面図及び平面図であ
る。
【図21】上記光学ピックアップ装置におけるデフォー
カス両と信号読み出し用光検出器上のスポットの形状と
の関係を示す平面図である。
【図22】従来の光学ピックアップ装置の光学系の構成
を示す側面図である。
【図23】受発光素子を用いた従来の光学ピックアップ
装置の構成を一部を破断して示す側面図である。
【図24】上記従来の光学ピックアップ装置の受発光素
子の構成を示す側面図である。
【図25】上記従来の光学ピックアップ装置の受発光素
子の光検出器の構成を示す平面図である。
【図26】上記従来の受発光素子を用いた光学ピックア
ップ装置によるフォーカスエラー検出の様子を示す信号
波形図である。
【図27】上記光学ピックアップ装置の受発光素子のプ
リズムをKTP(KTiOPO4)により作成した場合
における信号読み出し用光検出器の位置の微調整を示す
平面図である。
【図28】上述の信号読み出し用光検出器の位置の微調
整がなされた受発光素子の構成を示す平面図である。
【図29】上記受発光素子のプリズムをKTP(KTi
OPO4)により作成した場合において信号読み出し用
光検出器の位置の微調整の効果をシュミレーションした
計算結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2 プリズム、2a 傾斜面部、2b 天面部、6 第
1の半導体基板、8半導体レーザチップ、11 第1の
信号読み出し用光検出器、12 第2の信号読み出し用
光検出器、13 第3の信号読み出し用光検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に配設された光源、第1の
    信号読み出し用光検出器、第2の信号読み出し用光検出
    器及び第3の信号読み出し用光検出器と、 複屈折性材料により形成され、互いに平行な底面部及び
    天面部を有し、一端部が光束分岐面として該底面部に対
    して傾斜した傾斜面部となされ、複屈折材料が一軸性結
    晶である場合における光学軸、または、複屈折材料が二
    軸性結晶である場合における3つの屈折率方位のうち中
    間の屈折率との差が大きいほうの屈折率に対応する方位
    が該天面部及び底面部の法線に垂直な面内に設定され、
    該底面部を上記各信号読み出し用光検出器上に位置させ
    該傾斜面部を上記光源に向けて上記半導体基板の上面部
    に接合されたプリズムとを備え、 上記プリズムは、上記光源より発せられ上記傾斜面部に
    より反射されて光磁気記録媒体の信号記録面上に照射さ
    れた光束が該信号記録面において反射された光束である
    反射光束を該傾斜面部に戻され、この反射光束を該傾斜
    面部を透してプリズム内に進入させて二群の光束に分岐
    させ、これら反射光束の一部を上記底面部を透して上記
    第1の信号読み出し用光検出器に導き、これら反射光束
    のうちの該底面部により反射された光束を上記天面部に
    より反射させた後、該底面部を透して上記第2及び第3
    の信号読み出し用光検出器に導くこととなされ、 上記第1乃至第3の信号読み出し用光検出器のうち、少
    なくとも上記反射光束のうちの異常光成分を受光する信
    号読み出し用光検出器は、上記光源より発せられた光束
    の光軸とこの光束が上記傾斜面部により反射された光束
    の光軸とを含む平面と上記半導体基板の上面部との交線
    に対して中心部を隔たせた位置に形成され、該第1乃至
    第3の信号読み出し用光検出器の配置を該交線について
    非対称としていることを特徴とする光学ピックアップ装
    置。
  2. 【請求項2】 第1乃至第3の信号読み出し用光検出器
    の交線に対する変移方向は、互いに同一方向となされて
    いることを特徴とする請求項1記載の光学ピックアップ
    装置。
  3. 【請求項3】 プリズムは、一軸性結晶LiNbO3
    から形成されていることを特徴とする請求項1記載の光
    学ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 プリズムは、二軸性結晶KTiOPO4
    から形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    光学ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 プリズムは、一軸性結晶YVO4 から
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学ピ
    ックアップ装置。
  6. 【請求項6】 光磁気記録媒体を保持する媒体保持機構
    と、 半導体基板上に配設された光源、第1の信号読み出し用
    光検出器、第2の信号読み出し用光検出器及び第3の信
    号読み出し用光検出器と、 複屈折性材料により形成され互いに平行な底面部及び天
    面部を有し複屈折材料が一軸性結晶である場合における
    光学軸、または、複屈折材料が二軸性結晶である場合に
    おける3つの屈折率方位のうち中間の屈折率との差が大
    きいほうの屈折率に対応する方位が該天面部及び底面部
    の法線に垂直な面内に設定され一端部が光束分岐面とし
    て該底面部に対して傾斜した傾斜面部となされ該底面部
    を上記各信号読み出し用光検出器上に位置させ該傾斜面
    部を上記光源に向けて上記半導体基板の上面部に接合さ
    れ、上記光源より発せられ該傾斜面部により反射され集
    光手段により光磁気記録媒体の信号記録面上に集光され
    た光束が該信号記録面において反射された光束である反
    射光束を該集光手段を介して該傾斜面部に戻され、この
    反射光束を該傾斜面部を透してプリズム内に進入させて
    二群の光束に分岐させ、これら反射光束の一部を上記底
    面部を透して上記第1の信号読み出し用光検出器に導
    き、これら反射光束のうちの該底面部により反射された
    光束を上記天面部により反射させた後、該底面部を透し
    て上記第2及び第3の信号読み出し用光検出器に導くプ
    リズムと、 上記各信号読み出し用光検出器より出力される光検出出
    力に基づく演算を実行する演算回路とを備え、 上記第1乃至第3の信号読み出し用光検出器のうち、少
    なくとも上記反射光束のうちの異常光成分を受光する信
    号読み出し用光検出器は、上記光源より発せられた光束
    の光軸とこの光束が上記傾斜面部により反射された光束
    の光軸とを含む平面と上記半導体基板の上面部との交線
    に対して中心部を隔たせた位置に形成され、該第1乃至
    第3の信号読み出し用光検出器の配置が該交線について
    非対称となされていることを特徴とするディスクプレー
    ヤ装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に配設された光源、第1の
    信号読み出し用光検出器、第2の信号読み出し用光検出
    器及び第3の信号読み出し用光検出器と、 複屈折性材料により形成され、互いに平行な底面部及び
    天面部を有し、一端部が光束分岐面として該底面部に対
    して傾斜した傾斜面部となされ、複屈折材料が一軸性結
    晶である場合における光学軸、または、複屈折材料が二
    軸性結晶である場合における3つの屈折率方位のうち中
    間の屈折率との差が大きいほうの屈折率に対応する方位
    が該天面部及び底面部の法線に垂直な面内に設定され、
    該底面部を上記各信号読み出し用光検出器上に位置させ
    該傾斜面部を上記光源に向けて上記半導体基板の上面部
    に接合されたプリズムとを備え、 上記プリズムは、上記光源より発せられ上記傾斜面部に
    より反射されて光磁気記録媒体の信号記録面上に照射さ
    れた光束が該信号記録面において反射された光束である
    反射光束を該傾斜面部に戻され、この反射光束を該傾斜
    面部を透してプリズム内に進入させて二群の光束に分岐
    させ、これら反射光束の一部を上記底面部を透して上記
    第1の信号読み出し用光検出器に導き、これら反射光束
    のうちの該底面部により反射された光束を上記天面部に
    より反射させた後、該底面部を透して上記第2及び第3
    の信号読み出し用光検出器に導くこととなされ、 上記第1の信号読み出し用光検出器は、この第1の信号
    読み出し用光検出器における2群の光束の各主光線到達
    位置の中央に仮想中心線を位置させており、 上記第2及び第3の信号読み出し用光検出器は、これら
    第2及び第3の信号読み出し用光検出器における光束の
    主光線到達位置に対して、上記第1の信号読み出し用光
    検出器における2群の光束の各主光線到達位置とこの第
    1の信号読み出し用光検出器の仮想中心線との間の距離
    に相当する距離だけ、互いに逆の方向に仮想中心を隔て
    て配置されていることを特徴とする光学ピックアップ装
    置。
  8. 【請求項8】 プリズムは、一軸性結晶LiNbO3
    から形成されていることを特徴とする請求項7記載の光
    学ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】 プリズムは、二軸性結晶KTiOPO4
    から形成されていることを特徴とする請求項7記載の
    光学ピックアップ装置。
  10. 【請求項10】 プリズムは、一軸性結晶YVO4 か
    ら形成されていることを特徴とする請求項7記載の光学
    ピックアップ装置。
  11. 【請求項11】 光磁気記録媒体を保持する媒体保持機
    構と、 半導体基板上に配設された光源、第1の信号読み出し用
    光検出器、第2の信号読み出し用光検出器及び第3の信
    号読み出し用光検出器と、 複屈折性材料により形成され互いに平行な底面部及び天
    面部を有し複屈折材料が一軸性結晶である場合における
    光学軸、または、複屈折材料が二軸性結晶である場合に
    おける3つの屈折率方位のうち中間の屈折率との差が大
    きいほうの屈折率に対応する方位が該天面部及び底面部
    の法線に垂直な面内に設定され一端部が光束分岐面とし
    て該底面部に対して傾斜した傾斜面部となされ該底面部
    を上記各信号読み出し用光検出器上に位置させ該傾斜面
    部を上記光源に向けて上記半導体基板の上面部に接合さ
    れ、上記光源より発せられ該傾斜面部により反射され集
    光手段により光磁気記録媒体の信号記録面上に集光され
    た光束が該信号記録面において反射された光束である反
    射光束を該集光手段を介して該傾斜面部に戻され、この
    反射光束を該傾斜面部を透してプリズム内に進入させて
    二群の光束に分岐させ、これら反射光束の一部を上記底
    面部を透して上記第1の信号読み出し用光検出器に導
    き、これら反射光束のうちの該底面部により反射された
    光束を上記天面部により反射させた後、該底面部を透し
    て上記第2及び第3の信号読み出し用光検出器に導くプ
    リズムと、 上記各信号読み出し用光検出器より出力される光検出出
    力に基づく演算を実行する演算回路とを備え、 上記第1の信号読み出し用光検出器は、この第1の信号
    読み出し用光検出器における2群の光束の各主光線到達
    位置の中央に仮想中心線を位置させており、 上記第2及び第3の信号読み出し用光検出器は、これら
    第2及び第3の信号読み出し用光検出器における光束の
    主光線到達位置に対して、上記第1の信号読み出し用光
    検出器における2群の光束の各主光線到達位置とこの第
    1の信号読み出し用光検出器の仮想中心線との間の距離
    に相当する距離だけ、互いに逆の方向に仮想中心を隔て
    て配置されていることを特徴とするディスクプレーヤ装
    置。
  12. 【請求項12】 光源と、 上記光源から出射された光束を光記録媒体上に集光させ
    る集光手段と、 上記光記録媒体により反射され上記集光手段を経た戻り
    光を上記光源から出射された光束から分離する少なくと
    も1つの光分離手段と、 上記光分離手段を経た戻り光の光路上の任意の位置に配
    置されこの戻り光を複数の光束に分岐させる光分岐手段
    と、 上記光分離手段によって分離され上記光分岐手段によっ
    て分岐された複数の戻り光を受光する受光素子群とを備
    え、 上記受光素子群は、戻り光の光路上における上記光源の
    発光点と共役な点の前側に配置され複数の戻り光を重な
    った状態で受光する受光素子からなる第1の受光素子群
    と、該共役な点の後側に配置され複数の戻り光を個々に
    受光する受光素子からなる第2の受光素子群とからな
    り、 第1の受光素子群は、この第1の受光素子群上に重なり
    合って照射される複数の戻り光スポットの主光線の中心
    線に対して、受光素子群全体の仮想中心線を一致させて
    おり、 第2の受光素子群をなす各受光素子は、各受光素子が受
    光する戻り光の主光線に対して、該戻り光の主光線と上
    記第1の受光素子群の仮想中心線との距離に相当する距
    離だけ隔てて配置されていることを特徴とする光学ピッ
    クアップ装置。
JP9228422A 1996-08-30 1997-08-25 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置 Pending JPH10124923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9228422A JPH10124923A (ja) 1996-08-30 1997-08-25 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23105796 1996-08-30
JP8-231057 1996-08-30
JP9228422A JPH10124923A (ja) 1996-08-30 1997-08-25 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10124923A true JPH10124923A (ja) 1998-05-15

Family

ID=26528244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9228422A Pending JPH10124923A (ja) 1996-08-30 1997-08-25 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10124923A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048749A1 (fr) * 1999-12-27 2001-07-05 Sony Corporation Tete optique, dispositif emetteur/recepteur de lumiere et appareil d'enregistrement lecture sur un support optique

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048749A1 (fr) * 1999-12-27 2001-07-05 Sony Corporation Tete optique, dispositif emetteur/recepteur de lumiere et appareil d'enregistrement lecture sur un support optique
US6940789B2 (en) 1999-12-27 2005-09-06 Sony Corporation Optical pickup device that corrects the spot shape of reflected light beams
US7095687B2 (en) 1999-12-27 2006-08-22 Sony Corporation Optical pickup device that corrects the spot shape of reflected light beams
US7319644B2 (en) 1999-12-27 2008-01-15 Sony Corporation Optical head, light-emitting/receiving device, and apparatus for recording/reproducing optical recording/recorded medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20010023835A (ko) 집적 광학 소자 및 광학 픽업 및 광 디스크 장치
KR100477275B1 (ko) 광학픽업장치및디스크플레이어장치
KR100286865B1 (ko) 광헤드장치
JP3438482B2 (ja) 受発光素子とこれを用いた光学ピックアップ
JP2877044B2 (ja) 光ヘッド装置
JPS6117103A (ja) 偏光ビ−ムスプリツタ
JPH01171129A (ja) 光学ヘッド及びトラッキング方法
JP2001067714A (ja) 光ピックアップ装置
JPH07161060A (ja) 光ピックアップ装置
JPH10124923A (ja) 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置
JP3740777B2 (ja) 受発光素子、光学ピックアップ装置及び光ディスク装置
JP2001110082A (ja) 光学ピックアップ及び光ディスク装置
JPH0668540A (ja) 光学ピックアップ装置
JP4123217B2 (ja) 光学ピックアップ装置、光ディスク装置及びフォーカスエラー信号検出方法
JP2659239B2 (ja) 光ヘッド
JPH10149560A (ja) 光学ピックアップ及び光ディスク装置
JP3785702B2 (ja) 光学ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2578203B2 (ja) 光ヘッド
JPH10124922A (ja) 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置
JP3580040B2 (ja) 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置
JPS63279448A (ja) 光磁気記録再生装置
JPH1040572A (ja) 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置
JPH08297854A (ja) 光学装置
JPH0667022A (ja) 光学素子及び光学ピックアップ装置
JPH10134396A (ja) 光ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060911

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060922

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20061124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071203