JPH08297854A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH08297854A
JPH08297854A JP17342095A JP17342095A JPH08297854A JP H08297854 A JPH08297854 A JP H08297854A JP 17342095 A JP17342095 A JP 17342095A JP 17342095 A JP17342095 A JP 17342095A JP H08297854 A JPH08297854 A JP H08297854A
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optical
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path
return
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JP17342095A
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Takeshi Mizuno
剛 水野
Masato Doi
正人 土居
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ピックアップなどに適用される光学装置
のコンパクト化、無調整化を図り、トラッキングサーボ
信号やフォーカスサーボ信号や光磁気信号等の信号の検
出を容易に行う。 【解決手段】 発光部14と第1の受光部15Aとが共
通の半導体基板16に形成され、発光部14の出射した
出射光が被照射部に収束照射され、被照射部から反射さ
れた戻り光に関する共焦点近傍に第1の受光部15Aが
配置され、第1の受光部15Aによって戻り光を受光検
出する構成の光学素子17と、2つの反射面42a,4
3aを有し、それぞれの反射面42a,43aによって
出射光の往路と、戻り光の復路で光路差を生じさせる光
路ずらし素子20と往路と光路差を有する復路の戻り光
LRを受光検出する第2の受光部15Bとを備えて光学
装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置例えばコ
ンパクトディスク(CD)、追記型コンパクトディスク
(CD−R)、光磁気ディスク等の各種光記録媒体に光
を照射して再生、または記録かつ再生を行う光学装置、
例えば光学ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光記録媒体上の記録を光学的に読
み出す光学ピックアップは、例えば半導体レーザ、コリ
メートレンズ、ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッ
タ、1/4波長板、フォーカスレンズ、フォーカスレン
ズ駆動装置、分割型フォトディテクタ等のそれぞれ個別
に構成されたディスクリートな光学部品を相互に精度良
く所定の位置関係に配置して構成される。
【0003】図21に従来の光学ピックアップの一例の
構成図を示す。この例はコンパクトディスク(CD)の
再生に用いられる光学ピックアップである。この光学ピ
ックアップ81は、半導体レーザ82、回折格子83、
ビームスプリッタプレート84、対物レンズ85及びフ
ォトダイオードからなる受光素子86を備えて成り、半
導体レーザ82からのレーザ光Lがビームスプリッタプ
レート84で反射され、対物レンズ85で収束されて光
ディスク90に照射され、この光ディスク90で反射さ
れた戻り光がビームスプリッタプレート84を透過して
受光素子86にて受光検出される。
【0004】しかしながら、この様な光学ピックアップ
81は、部品点数が多く、また非常に大型になるだけで
なく、その配置に高い精度が要求され、生産性が低いと
いう問題がある。
【0005】近年、CDプレーヤのポータブル化等の要
請で、光学ピックアップを小型化、省部品化する研究開
発が盛んであり、光学素子の機能複合化、レーザカプラ
ー(投受光部一体化)、ホログラム素子の利用などが進
んでいる。しかし、これらの開発においても、光学素子
の配置を充分調整不要とするものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光学ピックアップ全体
の小型化を図る方法としては、例えば光路の途中に偏光
ビームスプリッタの代わりに、裏面に反射率の高い反射
膜を形成したミラー板等の光学部品を設置することによ
り光を反射させて、受光素子等による受光部を半導体レ
ーザ等からなる発光部と同じ側に配置できるようにする
方法も提案されている(特開平2−162541号公
報)。
【0007】しかしながら、この場合は発光部と受光部
が同じ側に配置されるので、全体の装置の大きさは小さ
くなるが、発光部と受光部はそれぞれ別体に構成されて
互いに所定の位置関係に配置するものであって、部品点
数はあまり減らず、また光学素子の配置の調整は従来と
同程度に必要とする。
【0008】一方カー効果を利用した光磁気信号(MO
信号)の検出系を構成し信号の記録・再生が可能な光学
ピックアップは、例えば図22にミニディスク(MD)
用の光学ピックアップ91の構成を示すように、半導体
レーザ92、回折格子93、偏光ビームスプリッタ9
4、コリメータレンズ95、対物レンズ96、ウォラス
トンプリズム97、非点収差発生用のマルチレンズ9
8、フォトディテクタ99、ディスク100等により構
成される。
【0009】この構成の光学ピックアップ91等では、
図21に示したCD再生用の光学ピックアップ81の場
合の前述の問題に加えて、さらに次のような問題があ
る。
【0010】まず、カー効果による回転角(カー回転
角)を検出可能とするために、CD再生用の場合より部
品点数が増加する。また、カー回転角は0.5°前後と
極めて小さく、これを補うために光磁気信号エンハンス
効果(光磁気信号を強調する効果)を検出系に持たせよ
うとすると、さらに光学部品の点数が増加することにな
る。
【0011】さらに、図22に示したミニディスク(M
D)用の光学ピックアップ91のように、ピット検出と
光磁気信号の検出との両方を行う場合には、光磁気信号
の検出のみの場合と比較して、より複雑な光学系が必要
となる。
【0012】また、これらの問題に対する解決策の1つ
として、ホログラム素子を用いた光学装置等が提案さ
れ、これにより光学系の簡略化、部品点数の削減、光磁
気信号の検出およびそのエンハンス効果の達成、上述の
ミニディスク(MD)の信号の検出(ピット検出および
光磁気信号の検出を共に行う)への対応等を実現しつつ
ある。しかしながら、このホログラム素子を用いた光学
装置においては、その一方で光磁気信号の検出レベルの
低下や、ホログラム素子の回折パターンが複雑化するこ
とから量産性や歩留まりの低下が起きる等さらなる問題
点が生じていた。
【0013】本発明はこのような点を考慮してなされた
もので、光学ピックアップなどの光学装置において、光
学部品点数の削減、光学的な配置設定に際してのアライ
メントの簡単化を可能にし、装置全体の簡素化、小型化
を図り、また作製を容易にするものであり、さらに、ト
ラッキングサーボ信号やフォーカスサーボ信号ならびに
光磁気信号の検出を容易かつ確実に行うことができるよ
うにしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、発光部と、第
1の受光部とが共通の半導体基板に形成され、発光部か
らの出射光が被照射部に収束照射され、被照射部から反
射された戻り光に関する共焦点近傍に第1の受光部が配
置され、第1の受光部によって戻り光を受光検出する構
成の光学素子と、2つの反射面を有し、それぞれの反射
面によって出射光の往路と戻り光の復路で光路差を生じ
させる光路ずらし素子と、往路と光路差を有する復路の
戻り光を受光検出する第2の受光部とを備えてなる光学
装置である。
【0015】本発明による光学装置は、発光部から出射
した光が、被照射部にジャストフォーカス(合焦)すれ
ば、必ずその共焦点位置に光が戻ってくる光学原理を利
用するものであって、本発明においては、発光部からの
出射光の被照射部からの反射戻り光に関する共焦点位置
に第1の受光部を配置した光学素子を構成するものであ
るので、上述したように発光部からの出射光が被照射部
に合焦した状態では、その被照射部からの戻り光は、こ
の光学素子に付随する光学部品に位置精度に多少の問題
があっても、確実に共焦点位置に配置された第1の受光
部に入射し、この戻り光の検出を行うことができること
になる。
【0016】また、本発明構成においては、2つの反射
面を有する光路ずらし素子を配置することによって、一
方の反射面によって発光部からの出射光を被照射部に向
かわしめる往路を形成すると共に、被照射部からの戻り
光の一部を上述の第1の受光部に向かわしめる復路を形
成し、他方の反射面によってこの第1の受光部に向かう
復路とは所要の距離だけ隔てた復路を形成して、第2の
受光部へと向かわすものであり、このようにすることに
よって、第1および第2の両受光部によってそれぞれ確
実に戻り光の受光検出がなされるようにして、それぞれ
戻り光を利用した所要の信号の取り出しを可能にするも
のである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の光学装置は、図1にその
一例の概略構成図を示すように、半導体レーザによって
構成される発光部14と、例えばフォトダイオード等に
よるフォトディテクタPDによって構成される第1の受
光部15Aとが共通の半導体基板16に形成された光学
素子17を構成する。この光学素子17は、発光部14
からの出射光が被照射部12に収束照射され、この被照
射部12から反射された戻り光に関する共焦点近傍に第
1の受光部15Aが配置され、この第1の受光部15A
によって戻り光を受光検出する構成(以下CLC(コン
フォーカル・レーザ・カプラ)構成という)とされる。
【0018】一方、2つの反射面42aおよび43aを
有し、それぞれの反射面によって発光部14からの出射
光の往路と、戻り光の復路で光路差を形成する光路ずら
し素子20を配置する。
【0019】また、この光路ずらし素子20によって形
成された往路と光路差を有する復路を採る戻り光を検出
する第2の受光部15Bを配置する。
【0020】図1に示す光学装置は、光学ピックアップ
に適用した場合の実施例(以下これを実施例1とする)
である。
【0021】図1において、11は光学ピックアップを
全体として示し、12は被照射部である光記録媒体、例
えば光ディスクを示す。光学ピックアップ11は、半導
体レーザLDによる発光部14とフォトディテクタPD
による第1の受光部15Aとが同一の半導体基板16上
に一体化されてなる光学素子17と、収束手段としての
対物レンズ18と、2つの反射面42aおよび43aを
有して光路差を生じさせるミラー板すなわち光路ずらし
素子20とを備えてなる。
【0022】さらにフォトディテクタPDによる第2の
受光部15Bが、光学素子17と同一の半導体基板16
に形成した段差上に発光部14と所要の距離だけ隔てて
設置される。発光部14からの出射光は、光路ずらし素
子20の一方の反射面43aで反射して対物レンズ18
を介して被照射部12に向かわしめられ、被照射部12
から反射された戻り光が再び光路ずらし素子20のミラ
ー板の反射面43aで反射されて焦点を結ぶ。第1の受
光部15Aは、この焦点の近傍に位置することになる。
すなわち、この光学素子は前述のCLC構成とする。
【0023】ここで、図2〜図4に示す各構成図を参照
してCLCによる光学素子17について説明する。
【0024】光学素子17は、発光部14と受光部15
Aとが共通の半導体基板16上に一体化されて成り、発
光部14からの出射光LF が、被照射部12に収束照射
し、この被照射部12から反射された戻り光LR が収束
手段18によって集光され、収束手段18の共焦点の近
傍位置に配置された受光部15Aに受光されるように構
成される。この構成では発光部14からの光が、被照射
部12において反射される前及び後において、その光軸
が鎖線aで示すように、互いに同軸の経路を通過して受
光部15Aにおいて受光される構成とする。
【0025】この光学素子17では図4で拡大して示す
ように、発光部14が水平共振器を有する半導体レーザ
LD(但し9はそのストライプ電極)、反射鏡7で構成
され、受光部15Aがフォトディテクタ(PD)で構成
される。半導体レーザLDは、これからの出射光LF
反射鏡7によって反射させて被照射部12に向かう前述
の経路すなわち光軸aに一致させている。
【0026】そして、受光部15Aに向かう戻り光LR
は、光回折限界(すなわちレンズの回折限界)近傍まで
収束させるものであり、受光部15Aはその少なくとも
一部の受光面が、この光回折限界内に配置されるように
する。すなわち発光部14からの出射光の波長をλ、収
束手段18の開口数をNAとするとき、受光面の配置基
準面Sを横切る発光部14からの出射光の光軸aからの
距離が1.22λ/NA以内の位置に受光部15Aが設
けられるようにする。
【0027】また、この場合、図2及び図3に示すよう
に、受光部15Aの受光面の配置基準面Sでの発光部1
4の出射光LF の直径φs を、上記光回折限界の直径φ
d より小とし、受光部15Aの有効受光面は、出射光L
F の直径φs 外に位置するようにする。ここで、発光部
14の光源として半導体レーザを用いると、その出射光
の直径φs は、約1〜2μm程度とすることができる。
一方、収束手段18の開口数NAが例えば0.09〜
0.1、出射光の波長λが780nm程度の場合、回折
限界すなわちφd は1.22λ/NA≒10μm程度と
なる。
【0028】そして、収束手段18の1の焦点位置に発
光部14を配置し、共焦点位置に被照射部12例えば光
記録媒体(いわゆる光ディスク)を配置する。発光部1
4の半導体レーザLDから出射されたレーザ光は反射鏡
7で光軸a方向へ反射され、収束手段18を通して光記
録媒体すなわち被照射部12に照射される。合焦時に、
光記録媒体から反射された戻り光、すなわち、記録情報
を含んで反射した戻り光LR は、同じ光路を逆戻りし、
再び収束手段18によって集光され、共焦点位置近傍に
配置された受光部15AのフォトディテクタPDに入射
し、この戻り光LR が受光部15Aで受光検出されるよ
うになる。すなわち、電気信号に変換した再生信号すな
わちRF(高調波)信号を取り出す。
【0029】この例の光学装置は、このようなCLCデ
バイスを構成した上に、さらに被照射部12からの戻り
光LR の光路を光路ずらし素子20によって分割し一方
をずらして、ずらした光を検出する。このことによりC
LC光学素子単独では難しかったフォーカスサーボ信号
の検出を容易にすることができる。すなわち、CLC構
成では、出射光LF と同軸上の戻り光LR を共焦点近傍
に配置した受光部15Aによって受光検出するので、上
述のRF信号と共に、フォーカスのずれを検出すること
は何らかの工夫を必要とする。
【0030】そして、この光路をずらす光路ずらし素子
としては、例えば、透光性ガラス板の両面に反射膜を形
成した例えば平行平板のミラー板によって構成できる。
この場合は、技術的に制御しやすいガラス板の厚さだけ
で光の往路と復路の光路差を生じさせ、光路をずらして
デフォーカス量、位置ずれ量を設定できる。
【0031】図1において、被照射部12からの戻り光
R の一部は、光路ずらし素子、すなわちミラー板20
の表面の反射面42aを透過しその裏面の反射面43a
で反射し、屈折して光路がずらされ、ミラー板20の表
面の反射面42aで反射した光より手前の位置で収束さ
れる。そして、このように往路からずらされた光路によ
る戻り光を受光検出するフォトディテクタPDによる、
第2の受光部15Bをこのずらされた光の収束位置近傍
に設置する。この第2の受光部15Bは、光学素子17
と共に共通の半導体基板16に形成する。
【0032】このときミラー板20において戻り光が透
過屈折する際に、図1の紙面に直交する方向と、紙面に
平行で戻り光の光軸に垂直な方向との間に光路の収束位
置に差ができることから、これを積極的に利用すること
によって後述するように、第2の受光部15Bによって
非点収差法によるフォーカスサーボ信号の検出ができ
る。
【0033】またトラッキングサーボ信号は、CLC光
学素子17を構成する第1の受光部15Aを複数のフォ
トディテクタPDによって構成することによって、プッ
シュプル法等により検出することができる。
【0034】このようにCLC構成とすることにより、
すなわち発光部14と第1の受光部15Bとを共通の半
導体基板16に形成することにより、光学装置全体の構
成の簡素化・小型化がはかられる。さらに被照射部12
からの戻り光LR を光路ずらし素子20によりその光路
をずらして、ずらした戻り光LR に対して第2の受光部
15Bを配置することにより、後述するような各種方法
によるフォーカスサーボ信号の検出方法が容易になる。
【0035】図5は、本発明による他の光学装置(以下
これを実施例2とする)、この例では光学ピックアップ
の他の例の構成図を示す。本例は図6Aおよび図6Bに
それぞれ側面図および平面図を示す光学素子17と、前
述の図1と同様の光路ずらし素子20を構成するミラー
板と、図示しないが収束手段18としての対物レンズと
を備えて成る。
【0036】ミラー板による光路ずらし素子20は、所
定の厚さLを有し、鏡面とされた平行平面の透明なガラ
ス板41よりなり、その一方の面に透過性を有する反射
膜42を形成し、他方の面に80%以上の高い反射率を
有する反射膜、例えばアルミニウム、金等の高反射率金
属からなる反射膜43を形成して構成される。ミラー板
20は、その表面の反射膜面42aが、発光部14の反
射鏡24と向き合うように、かつ、この反射鏡24によ
って反射された半導体レーザLDからの出射光LF の光
軸に対する角度θが、例えば45°となるように傾けて
配置される。
【0037】光学素子17は、図6Bに示すように基板
上にそれぞれ半導体レーザLDと反射鏡24からなる発
光部14とフォトディテクタPD(PD1 〜PD6 )か
らなる受光部15によって構成され、受光部15は、2
分割のフォトディテクタPD(PD1 ,PD2 )からな
る第1の受光部15Aと、4分割のフォトディテクタP
D(PD3 〜PD6 )からなる第2の受光部15Bとか
らなり、共通の半導体基板16において発光部14と第
2の受光部15Bとの高低差を設けた構成である。発光
部14と第1の受光部15Aとは、前述のCLC構成と
される。第2の受光部15Bは、後述する非点収差法に
よるフォーカスサーボを採る位置に設定する。
【0038】上述の構成の光学ピックアップにおいて、
光学素子17の発光部14の半導体レーザLDから出射
された出射光LF は、反射鏡24を介して光路ずらし素
子20としてのミラー板に入射し反射膜面42aで反射
され、対物レンズ18を通して被照射部12の光ディス
クに照射される。
【0039】光ディスク12からの反射光すなわち戻り
光LR は、光路ずらし素子20としてのミラー板に入射
して、反射膜42を有する表面で反射光と透過光に分離
され、透過光はミラー板裏面の反射膜43で反射されて
光学素子17に戻る。このとき、ミラー板の厚さ、すな
わち平行平面ガラス板41の板厚Lにより、往路と復路
とで光路がずれると共に、このずれを生じさせた戻り光
R のフォーカス位置は、光学素子17の実質的発光位
置からずれる。この光軸に平行方向のずれ量Δzは
【0040】
【数1】Δz=2Lcos2 θ/ncosδ sinδ=sinθ/n
【0041】光軸に垂直方向のずれ量Δxは
【数2】Δx=Lsin2 θ/ncosδ
【0042】と表される。但し、nは平行平面ガラス板
41の屈折率、Lは光路ずらし素子20のミラー板のガ
ラス板厚、θは光の反射面42aへの入射角、δは光の
反射膜面43aへの入射角である。このミラー板の平行
平面ガラス板41の屈折率nを1.5、厚さLを1.0
mm、入射角θを45°とすれば、Δz=0.756m
m、Δx=0.756mmとなる。
【0043】そこで、光学素子17では、前述したよう
な4分割のフォトディテクタPD〔PD3 〜PD6 〕か
らなる第2の受光部15Bを、発光部14との高低差を
ほぼ前述のΔz付近に設定し、また分割した中心位置が
発光部14からΔx離れた位置となるよう設定する。
【0044】そして、フォーカスサーボ信号として第2
の受光部15Bの4分割フォトディテクタPDにおいて
(PD3 +PD5 )−(PD4 +PD6 )を検出し、ト
ラッキングサーボ信号として第1の受光部15Aの2分
割フォトディテクタPDにおいて(PD1 −PD2 )を
検出し、光ディスクのから記録読み出し信号すなわちR
F信号として(PD1 +PD2 )あるいは(PD1 +P
2 +PD3 +PD4+PD5 +PD6 )を検出できる
ように検出回路のアンプを構成する。但し、上記カッコ
内の記号PD1 〜PD6 は、各対応するフォトディテク
タPD1 〜PD6 の出力信号を表すものとする。この場
合フォーカスサーボ信号の検出は後述の非点収差法によ
り行い、トラッキングサーボ信号の検出はいわゆるプッ
シュプル法により行う。
【0045】このようにCLC構成とすることにより、
すなわち発光部14と第1の受光部15Aとを共通の半
導体基板に形成することにより、光学装置全体の構成の
簡素化・小型化がはかれ、さらに被照射部からの戻り光
を光路ずらし素子20によりその光路をずらして、ずら
した戻り光に対して第2の受光部15Bを配置すること
により、後述するような各種フォーカスサーボ信号の検
出方法が容易になる。
【0046】また、上述の例は、光路ずらし素子20を
平行平面ミラー板によって構成した場合で、この場合第
1および第2の受光部を高低差を設けて配置した構成と
したが、光路ずらし素子20の形状を変えることによ
り、すなわち光路ずらし素子の裏面の反射面を凹面反射
面とすることにより、高低差を設けずとも、或いは小さ
い高低差で同様の信号検出ができる。その例を次に示
す。
【0047】図7は、本発明によるさらに他の光学装置
(以下これを実施例3とする)、この例では光学ピック
アップのさらに他の例の構成図を示す。本例は、図8A
および図8Bにそれぞれ側面図および平面図を示す光学
素子17と、ミラー板よりなる光路ずらし素子20と、
図示しないが前述の図1と同様の被照射部12であるデ
ィスクと、収束手段18である対物レンズとを備えて成
る。
【0048】この例における光路ずらし素子20のミラ
ー板は、平面と凹面とが対向し、所定の厚さを有する非
平行面の例えばガラス板51より成り、その一方の平面
(表面)に反射膜42を、他方の凹面(裏面)に高反射
率の反射膜43をそれぞれ付して2つの反射面が構成さ
れる。光路ずらし素子20のミラー板は、その表面の反
射膜面42aが光軸に対して所定角度θ、例えばθ=4
5°に傾斜するように配置される。
【0049】光学素子17は、図8Bに示すように半導
体基板16上にそれぞれ半導体レーザLDと反射鏡24
からなる発光部14と2分割のフォトディテクタPD
(PD 1 ,PD2 )からなる第1の受光部15Aとによ
って構成され、前述のCLC構成とする。そして、半導
体基板16の発光部14近傍に、4分割のフォトディテ
クタPD(PD3 〜PD6 )とから第2の受光部15B
を配置する。
【0050】半導体基板16上に、発光部14と第1の
受光部15Aからなる光学素子17と第2の受光部15
Bとを一体に形成する製造方法としては気相成長方法、
例えば選択的MOCVD(有機金属気相成長法)による
ことができる。この場合、例えばまず半導体レーザLD
を構成する各半導体層をエピタキシャル成長する。すな
わち、図示しないが例えば半導体サブストレイト上に少
なくとも第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層
を順次MOCVD等によってエピタキシーした積層半導
体層を構成し、次に、これら積層半導体層の一部を半導
体レーザLDとして残して、RIE(反応性イオンエッ
チング)などによって他部をエッチング除去する。この
エッチング面による積層半導体層の両端面をそれぞれ共
振器端面として、両端面間に半導体レーザLDの水平共
振器を構成する。この場合に、最終的に半導体レーザL
Dのストライプ状の水平共振器を構成する領域を挟んで
その両側に電流阻止領域を、例えば不純物のイオン注入
によって形成する。
【0051】次いで、半導体サブストレイト上に残され
た半導体レーザLDの構成部を覆って、図示しないが絶
縁層などによる選択的MOCVDのマスク層を被着形成
する。このマスク層によって覆われていないサブストレ
イト上に第1の半導体層を選択的MOCVDによって形
成し、続いて、この半導体層の表面の選択された位置に
例えば不純物の拡散、イオン注入等によって、第2導電
型の第2の半導体層を形成し、第1の半導体層と第2の
半導体層とで第1および第2の受光部15AおよびBを
構成するフォトディテクタPD(PD1 〜PD6 )を形
成する。
【0052】またこの場合反射鏡24は、サブストレイ
トの結晶面、半導体レーザLDを形成する際のエッチン
グ端面の延長方向の結晶軸を選定することによって第1
の半導体層をMOCVDにより選択的にエピタキシャル
成長した際に、特定の結晶面例えば{100}面を発生
させた、原子面によるモフォロジーのよい斜面として、
また水平共振器面と一定の角度の傾きを有する面として
形成することができる。
【0053】このようにして、共通の半導体基板16と
して、半導体レーザLDと反射鏡24とが形成された発
光部14と、第1の受光部15Aおよび第2の受光部1
5Bとによる受光部15とが形成され、これらによって
光学素子17が構成される。
【0054】この他にも、半導体基板16上そしてその
一部に積層半導体層を形成した後に、RIE(反応性イ
オンエッチング)法等により、一方の面が鉛直面に他方
の面が斜面になった溝を形成し、この鉛直面を半導体レ
ーザLDの共振器の一端面として、また溝を形成した後
に、さらに金属膜や誘電体多層膜等よりなる反射鏡24
を斜面上に形成する方法等もとることができる。
【0055】この構成の光学ピックアップ53におい
て、光学素子17の半導体レーザLDからの出射光LF
は、光路ずらし素子20のミラー板の表面の反射膜面4
2aで反射し、図示しないが図1と同様に、収束手段の
対物レンズ18を通して被照射部12の光ディスクに照
射される。光ディスクからの戻り光LR は、図7に示す
ように光路ずらし素子のミラー板の表面の反射膜面42
aにて反射光と透過光とに分離され、反射光は図8Bに
示す光学素子17上の発光部14近傍の2分割フォトデ
ィテクタPD(PD1 ,PD2 )による第1の受光部1
5Aで受光され、透過光は破線で示すように、光路ずら
し素子20のミラー板裏面の凹面の反射膜面43bで反
射して、図8Bに示す4分割フォトディテクタPD(P
3 〜PD 6 )による第2の受光部15Bで受光され
る。
【0056】このとき、光路ずらし素子20のミラー板
のガラス板51が裏面が凹面であることから、裏面が平
面板である場合よりも反射光の光束が拡がり、反射光の
収束する位置は、実施例2のように平行平面ミラー板を
用いた場合より先になる。ここで、ミラー板裏面の凹面
の曲率は、平面よりわずかに曲面となっていれば充分で
あり、ミラー裏面での反射光が光学素子17の第2の受
光部15B付近で収束する範囲に選定する。
【0057】またミラー裏面(反射面43a)の凹面
は、球面、楕円球面、或いは製作が容易なシリンドリカ
ル面のいずれとしても形成することができる。特に楕円
球面やシリンドリカル面とする場合においては、互いに
直交する面において凹面の曲率すなわちフォーカス位置
がそれぞれ異なるが、両フォーカス位置の中間部でほぼ
円形のスポットとなる位置が存在するので、この位置に
第2の受光部15Bを配置すれば、球状凹面の場合とほ
ぼ同じとすることができる。
【0058】次に非点収差法によってフォーカスサーボ
信号を検出する方法について説明する。実施例1、実施
例2および実施例3のそれぞれ図1、図5および図7に
示した光路ずらし素子20においては、戻り光がミラー
板に対して斜めに入射するので、各図面において紙面に
垂直な方向では入射角は直角、紙面に平行な方向では入
射角はθでそれぞれ異なっている。このように方向によ
り入射角が異なることから、入射後の屈折角が異なり、
光束の幅が入射前は同じであった場合でも方向により異
なるようになる。これにより、方向によって焦点距離が
異なることとなる。
【0059】このとき、図9(a)に光束の模式図を示
すように、例えば互いに直交するx軸方向とy軸方向に
おいて、x軸方向はXにおいて焦点となりy軸方向はY
において焦点を結ぶ。XYの距離が非点収差にあたる。
またJはx軸方向とy軸方向の光束が等しくなる点であ
る。非点収差法によるフォーカスサーボ信号の検出は、
この光束に対して、図9(b)に示すように例えばA,
B,C,Dの4分割のフォトディテクタPDを配置して
行うものであり、光軸の中心が4分割フォトディテクタ
の例えばちょうど中心に来るようにして受光し、図9
(c)に示すように、(A+C)−(B+D)を検出信
号とするものである。Jの位置では、x軸方向とy軸方
向の光束の幅が等しく、円形の光が受光され、検出信号
は0となる。またNの位置およびFの位置ではそれぞ
れ、正または負の最大値となる。
【0060】これにより、合焦時にJの位置となるよう
にフォトディテクタPDを配置すれば、ディスクの位置
がずれた場合には、光束の焦点位置がずれることから図
9においてフォトディテクタPDがJの位置からシフト
することになり、上述の検出信号からF方向かあるいは
N方向にどの程度ずれたか検出でき、これをもとにディ
スクのずれの量を知ることができる。
【0061】この例においては、4分割のフォトディテ
クタPD(PD3 〜PD6 )を用いて、光路ずらし素子
20のミラー板を透過して光路差を生じさせた戻り光L
R に対して、非点収差法によりフォーカスサーボ信号の
検出を行うことができる。このとき、例えば(PD3
PD5 )−(PD4 +PD6 )を検出信号とする。
【0062】トラッキングサーボ信号は、光路ずらし素
子20のミラー板表面の反射面で反射した戻り光LR
第1の受光部15Aの2分割のフォトディテクタPD
(PD 1 ,PD2 )で受光して、例えば(PD1 −PD
2 )を検出信号とすることにより、いわゆるプッシュプ
ル法により検出を行うことができる。
【0063】再生信号(RF信号)の取り出しは、(P
1 +PD2 )、あるいは(PD1+PD2 +PD3
PD4 +PD5 +PD6 )を用いて検出することによっ
て行うことができる。
【0064】このようにしても、CLC構成とすること
により、すなわち発光部と受光部とを共通の半導体基板
に形成することにより、光学装置全体の構成の簡素化・
小型化がはかれ、さらに被照射部からの戻り光を光路ず
らし素子によりその光路をずらして、ずらした戻り光に
対して受光部を配置することにより、後述するような各
種フォーカスサーボ信号の検出方法が容易になる等、前
述の実施例1および実施例2と同様の効果が得られる。
またこの例においては、さらに複数の戻り光に対する受
光部を高低差を設けることなく配置することが可能にな
り、光学装置のより小型化が図られる。
【0065】またこの例において、第1の受光部15A
(PD1 ,PD2 )を省略し、第2の受光部15Bのみ
を受光部として、再生信号、トラッキングサーボ信号、
フォーカスサーボ信号の検出をする構成を採ることもで
きる。この場合、例えば図8に示すPD3 およびPD5
を2分割して、それぞれ図示しないがPD31,PD32
よびPD51,PD52とし、(PD31+PD51)−(PD
32+PD52)によりトラッキングサーボ信号を検出する
ことができる。
【0066】上述の実施例2および実施例3において
は、非点収差法でフォーカスサーボを行った例である
が、この例では図10Aにその側面図を示すように、被
照射部からの戻り光の光路にナイフエッジ58を配し
た、いわゆるナイフエッジ法にてフォーカスサーボを行
う構成(以下これを実施例4とする)とする。この例で
は、図5に示した実施例2と同様に、被照射部からの戻
り光LR を平行平板の光路ずらし素子20を透過させ、
その裏面の反射膜43で反射させることによって、戻り
光LR を出射光LF の光路とずらす。
【0067】さらにこの例では、ナイフエッジ58を上
述のずらした戻り光LR の共焦点位置に、戻り光LR
光軸に接するように配置する構成とする。受光部15の
フォトディテクタPDは、図10Bに光学素子17の平
面図を示すように、2分割のフォトディテクタPD(P
1 ,PD2 )による第1の受光部15Aと2分割のフ
ォトディテクタPD(PD3 ,PD4 )による第2の受
光部15Bとを設けて、これらによりそれぞれ、トラッ
キングサーボ信号、フォーカスサーボ信号の検出を行う
構成としている。PD1 とPD2 による第1の受光部1
5Aは、発光部14の近傍に配置されて、前述のCLC
構成の光学素子を構成する。
【0068】ここで、このナイフエッジ58によるフォ
ーカスサーボ信号の検出について説明する。被照射部1
2の例えば光ディスクと光学ピックアップの相対位置が
正しい位置にあるときには、ナイフエッジ58があって
も戻り光LR の光路は変わらないが、光ディスクの位置
が上または下にずれて、点線のように焦点位置が移動す
ると、ナイフエッジ58によって戻り光が半分遮られる
ようになり、フォトディテクタPD3 とPD4 とで受光
する信号が非対称(PD3 >PD4 )となる。図の点線
の場合と逆方向に焦点がずれた場合には、PD3 <PD
4 となる。従って、例えば(PD3 −PD4 )を検出信
号とすることにより、フォーカスサーボ信号の検出を行
うことができる。
【0069】トラッキングサーボ信号は、実施例2およ
び実施例3と同様にプッシュプル法を用いて(PD1
PD2 )を検出信号として検出を行うことができる。ま
たRF信号は(PD1 +PD2 )または(PD1 +PD
2 +PD3 +PD4)を検出信号として検出を行うこと
ができる。
【0070】ナイフエッジ58を使用することにより、
像が多少ぼけていてもフォーカスサーボを正確に取るこ
とができることから、戻り光の収束位置と第2の受光部
15Bが離れていてもよく、従って第2の受光部15B
のフォトディテクタPD3 およびPD4 は、発光部14
と同一平面上に形成できるようになる。それとともに、
上述の光路ずらし素子20の厚さLや屈折率n、すなわ
ち材料選択や寸法の自由度が増すこととなる。また各光
学部品の位置合わせが簡略化される。
【0071】フォーカスサーボ信号の検出には、上述の
非点収差法やナイフエッジ法の他に、次に示すような方
法もある。図11Aと図11Bに光路ずらし素子20の
一例の側面図をそれぞれ示すように、光路ずらし素子2
0の裏面を平面でなく、中心において対称な斜面とす
る。
【0072】このとき、例えば図11Aに示した光路ず
らし素子の場合には、この光路ずらし素子20を透過す
る光路の模式図を図11Cに示すように、光路が中心か
ら外側に2つに分かれ、それぞれ収束するようになる。
そして、図11Dに光学素子17の平面図を示すように
2分割のフォトディテクタ2組(PD3 ,PD4 )と
(PD5 ,PD6 )を設け、2分割フォトディテクタの
各組において検出する信号が、ディスクが合焦の時に対
称(PD3 =PD4 ,PD5 =PD6 )となるように配
置設定する。このようにすれば、ディスクがずれた場合
には、図11Cにおける光路が変わり、外側あるいは内
側にシフトする。従って、例えば検出信号を(PD3
PD 4 )+(PD6 −PD5 )とすることにより、フォ
ーカスサーボ信号の検出を行うことができる。
【0073】この方法によれば、光路ずらし素子の裏面
の斜面の角度を設定することにより、中心から分かれた
2つ光路の焦点位置を変えることができるので、ナイフ
エッジ法による実施例4と同様に、光路ずらし素子によ
りずらした戻り光の受光部と、反射光による戻り光の受
光部とを同一平面状に形成することが可能になる。
【0074】前述の実施例1は、光学素子17と第2の
受光部15を構成する半導体基板16と、光路ずらし素
子20であるミラー板とを離して配置させた例であった
が、図12に光学ピックアップの要部の構成図を示すよ
うに、半導体基板16と光路ずらし素子20とを直接接
触させ、光路ずらし素子20から直接光学素子17上の
受光部のフォトディテクタPDに照射される構成とする
こともできる。
【0075】この場合に、図13に光学ピックアップの
要部の構成図を示すように、光路ずらし素子20にホロ
グラム素子60を付加し、戻り光を偏光分離する構成と
することができ、このときカー効果等の磁気光学効果に
より偏光面が回転されたことによる光磁気信号(MO信
号)を読みとることができ、光磁気ディスクの光学ピッ
クアップに適用することができる。
【0076】この図13に示した光学ピックアップの例
では、光路ずらし素子20にホログラム素子60を付加
し戻り光を偏光分離することにより、光磁気信号(MO
信号)を検出するものであったが、実施例3と同様に裏
面に凹面を有する光路ずらし素子20を用いて、光路ず
らし素子20を偏光分離が可能な構成とすることにより
光磁気信号(MO信号)の検出を行うこともできる。そ
の例を次に示す。
【0077】図14に本発明による光学装置(以下これ
を実施例5とする)、この例では光学ピックアップのさ
らに他の例の構成図を示す。本例は、図15Aおよび図
15Bにそれぞれ側面図および平面図を示す光学素子1
7と、所定の光学薄膜を表面に有し複屈折材料61より
なる光路ずらし素子(BSP;ビーム・スプリッタ・プ
レート)20と、図示しないが前述の図1と同様の収束
手段18である対物レンズと、被照射部12である光磁
気記録媒体(ディスク)とを備えて成る。
【0078】この例における光路ずらし素子20は、実
施例3と同様に平面と凹面とが対向し所定の厚さを有す
る非平行面の形状であり、その内部は例えば水晶やLN
(LiNbO3 )等からなる複屈折材料61より構成さ
れ、その一方の表面に偏光依存性の光学薄膜(PBS
膜;偏光ビームスプリッタ膜)による反射膜62を、他
方の凹面(裏面)に全反射膜63をそれぞれ付して、2
つの反射面が構成される。光路ずらし素子20は、その
表面の反射膜面62aが光軸に対して所定角度θ、例え
ばθ=45°に傾斜するように配置される。光路ずらし
素子20の表面のPBS膜による反射膜62は、偏光依
存性を有し、後述するように光磁気信号(MO信号)の
エンハンスメントのために、所定の偏光をそれぞれの反
射率、透過率にて分岐させる。図14においてこの偏光
方向は、紙面に垂直な方向としている。
【0079】光学素子17は、図15に示すように、水
平共振器型の面発光レーザLD、反射鏡24とからなる
発光部14と、各種の信号の検出を行うフォトディテク
タPDからなる受光部15によって構成され、各フォト
ディテクタPDは対物レンズの共焦点が位置する平面上
に配置される。
【0080】図15において、受光部15を構成するフ
ォトディテクタPDは、PD1 からPD8 までの分割さ
れた8個のフォトディテクタからなり、これらは発光部
14の反射鏡24近傍に配置された2個のフォトディテ
クタPD1 およびPD2 、反射鏡24から離れて配置さ
れ4つに分割されたPD3 〜PD6 、4分割のフォトデ
ィテクタを挟んで配置された2つのフォトディテクタP
7 およびPD8 からなる。そして発光部14と2分割
のフォトディテクタPD1 およびPD2 により前述のC
LC構成をなす。
【0081】この構成の光学ピックアップ65におい
て、光学素子17の半導体レーザLDからの出射光LF
は、光路ずらし素子20表面の反射膜面62aで反射
し、図示しないが図1と同様に、収束手段18の対物レ
ンズを通して、被照射部12のディスクに照射される。
ディスクからの戻り光LR は、対物レンズ18を経た後
に、図14に示すように光路ずらし素子20の表面の反
射膜面62aにて反射光と透過光とに分離され、反射光
は図15Bに示す光学素子17上の発光部14近傍の2
分割フォトディテクタPD(PD1 ,PD2 )で受光さ
れる。この光路ずらし素子20の表面の反射膜面62a
における反射光は、トラッキングサーボ信号の検出に利
用される。このトラッキングサーボ信号の検出は、例え
ばプッシュプル法にて行う。
【0082】一方、透過光は光路ずらし素子20の表面
62aを透過し、光路ずらし素子20の裏面の反射膜面
63bで反射して、前記反射光と別の光路を経て光学素
子17に戻り受光部15で受光される。この透過光は、
フォーカスサーボ信号の検出と光磁気信号の検出に利用
される。
【0083】光路ずらし素子20の裏面側は、凹面また
はシリンドリカル面を形成していることから、光路長が
長いために共焦点がある平面Sより手前で焦点を結ぶも
のを、前述の実施例3のように、共焦点がある平面S上
に焦点位置をずらすものである。このとき、凹面あるい
はシリンドリカル面の曲率は、光路ずらし素子20を構
成する複屈折材料61の厚さ、複屈折材料61の屈折
率、対物レンズ18の倍率、フォーカスサーボ信号の引
き込み幅の大きさをそれぞれ調節した上で、共焦点があ
る平面Sにおいて透過光が4分割のフォトディテクタP
Dで受光できるように曲率を設定する。これにより実施
例3と同様に、非点収差法によるフォーカスサーボ信号
の検出ができる。
【0084】ここで、光路ずらし素子20の内部を、1
軸性結晶や2軸性結晶、例えばLN(LiNbO3 )、
YVO4 、KTP等の様な複屈折材料61で構成するこ
とにより、光路ずらし素子20を透過する光を、常光線
Loと、その偏光面が常光線の偏光面と直交する異常光
線Leとにそれぞれ分離することができる。従って、カ
ー効果により偏光面が回転したディスク12からの戻り
光LR に対して、複屈折材料61の光学軸を所定の位置
関係になるように配置することにより常光線と異常光線
とを分離することができ、また表面のPBS膜62aに
おいてそのP成分とS成分とを所定の比率で分離しP成
分の比率をより大きくすることにより、戻り光LR の偏
光面のみかけの回転角を大きくして光磁気信号としてエ
ンハンスメントした形で得ることができる。
【0085】このエンハンスメントの方法を、図23に
示す偏光面の模式図を用いて説明する。ディスク12か
らの戻り光LR は、出射光LF が光路に垂直な偏光面で
あったのが、カー回転角θk だけ偏光面が回転されて、
図23のようにP成分とS成分とを有するようになる。
この偏光に対して光路ずらし素子20表面のPBS膜6
2aによりS成分を一定量反射させると、透過光Ltは
S成分が減少しP成分が相対的に増加し、透過光Ltの
偏光面の回転角θt はθk より大きくなる。これにより
偏光面のみかけの回転角がθk からθt に増加し、光磁
気信号のエンハンスメントがなされる。
【0086】こうして光磁気信号を光学素子17上のフ
ォトディテクタPDからなる受光部15で受光し、光磁
気信号の検出をすることができる。
【0087】尚、複屈折材料の常光線の屈折率と異常光
線の屈折率との差Δnが大きいほど、常光線Loと異常
光線Leとの分離がしやすいので、Δnの値が大きい材
料を選択するのが好ましい。
【0088】次にこの光学装置による、各種の信号の検
出方法について例を挙げて説明する。トラッキングサー
ボ信号の検出は、光路ずらし素子20の表面の反射面6
2aで反射した戻り光LR を、上述の発光部14近傍に
位置する2分割のフォトディテクタPD1 およびPD2
で受光して、例えば(PD1 −PD2 )を検出信号とす
ることにより、いわゆるプッシュプル法により検出を行
うことができる。
【0089】一方、フォーカスサーボ信号の検出は、図
15中に示した4分割のフォトディテクタPD3 〜PD
6 を用いて、光路ずらし素子20の裏面で反射した戻り
光すなわち透過光を受光し、非点収差法を用いることに
よりフォーカスサーボ信号の検出を行う。このとき例え
ば、(PD3 +PD5 )−(PD4 +PD6 )を検出信
号とする。
【0090】光路ずらし素子20を構成する複屈折材料
61内を伝搬する光線は、前述のように常光線Loと異
常光線Leとに分離されるが、フォーカスサーボ信号の
検出には常光線Loを使用する。異常光線Leは屈折の
法則に従わないために、本来の戻り光LR の光軸から逸
脱して伝搬し、さらに不要な収差を生じるため、フォー
カスサーボ信号の検出には適切ではない。
【0091】次に光磁気信号の検出は、前述の常光線L
oと異常光線Leを受光部15を構成するフォトディテ
クタPDにおいてそれぞれ検出し、両者の差からカー回
転角θk の正負を検出する。具体的には、中央の常光線
Loを受光する4分割のフォトディテクタPD3 〜PD
6 で検出した信号の総和と、異常光線Leを受光するそ
の外側のPD7 での検出光により光磁気信号の検出を行
う。このとき例えば、(PD3 +PD4 +PD5 +PD
6 )−PD7 を検出信号とする。
【0092】次に上述の光磁気信号の検出において、複
屈折材料61から構成される光路ずらし素子20と、光
学素子17と、収束手段18および被照射部12の光学
的配置についてより詳しく説明する。図16は、光学素
子17からの入射光LF と被照射部12のディスクへの
出射光の方向、光路ずらし素子20の配置、光路ずらし
素子20を構成する複屈折材料61の光学軸の方向を示
す模式図である。
【0093】光学素子17からの入射光LF の偏光方向
は水平方向に振動するものとし、S偏光とする。光路ず
らし素子20は、光学素子17からの入射光LF に対し
45度の傾きを有し、光路ずらし素子20表面における
反射による被照射部12のディスク方向への出射光Lx
が垂直方向に出射するように配置されている。すなわ
ち、ディスク方向への出射光Lxがディスクのトラック
進行方向Tおよびディスクの半径方向Rとそれぞれ直交
するように配置される。
【0094】また光路ずらし素子20を構成する複屈折
材料61の結晶は、例えば1軸性結晶を例に取ると、そ
の複屈折材料結晶の光学軸(c軸)eは光路ずらし素子
20面内にあり、図16において、出射光LF 、Lxの
光軸がなす面と光路ずらし素子20表面の交線を基準と
して、光路ずらし素子20表面内でθだけ回転している
ものとする。他の複屈折材料の光学軸oは、この光学軸
(c軸)eと垂直で、それぞれ光路ずらし素子20表面
上と、光路ずらし素子20表面に垂直な方向とに存在す
る。
【0095】図17と図18とはそれぞれ、上述のθに
対する光磁気信号の変化を表すグラフ、光路ずらし素子
20表面のPBS膜におけるS偏光に対する反射率
(%)Rsに対する光磁気信号の変化を表すグラフで、
複屈折材料61として水晶を用いた場合の例である。図
17では、θと光磁気信号(+側回転および−側回転)
の強度の関係、およびθと光磁気信号の検出量との関係
を示している。光磁気信号の検出量は+側回転の値から
−側回転の値を引いた差動量で表している。
【0096】また図18では、S偏光の反射率Rsと、
受光部15のフォトディテクタPDにおける受光量およ
び光磁気信号の強度の関係を示している。光磁気信号は
Rsの増加とともに増加し、Rs=90%で最大になっ
てRs>90%では急減する。PD受光量は、Rsが大
きくなるに従い減少する。Rs=100%の場合は、P
BS膜面で全て反射され複屈折材料に入射しないので、
光磁気信号の強度とPD受光量とがともに0となる。
【0097】図17からθ=23.2°のとき光磁気信
号の検出量が最大となり、また図18はこのθ=23.
2°のときのRsと光磁気信号の関係を表し、Rs=9
0%で光磁気信号が最大となり、エンハンスメントを最
大にできることがわかる。
【0098】ところで常光線と異常光線の伝搬方向ある
いは伝搬角について考えた場合、常光線についてはスネ
ルの法則(屈折の法則)に従って伝搬するのに対し、異
常光線の伝搬方向は、スネルの法則に従わないので光線
速度面を考え、ホイヘンスの原理(波の伝搬の課題に用
いる解析。光の波面上の各点は、その次の二次波の源と
なる。これらの二次波の包絡面が、その後のある時間に
おける波面の位置を決定する。)に従って導き出す必要
がある。すなわち、常光線のある時間での光線速度面を
考え、これに対して等速度面となる異常光線の光線速度
面が各θに対して存在するから、これらの接平面から異
常光線の伝搬方向を導き出すものである。
【0099】ここで上述の図16〜図18に示した光学
装置の例について、複屈折材料の結晶内への光の伝搬方
向の構成図を図19に示す。
【0100】図19において、X−Y、X′−Y′の各
座標軸は、X−Yがc軸とc軸に直交する光学軸、X′
−Y′が複屈折材料の表面すなわち結晶内と結晶外との
界面である結晶境界面と入射光の入射方向とを示すもの
である。これらの座標軸は互いに前述の角度θをなして
位置している。Y′軸方向から入射した入射光は、複屈
折材料により常光線と異常光線に分かれ、それぞれの光
線は図19に示す半径Voの円と、XY軸上にそれぞれ
短軸Veと長軸Voを有する楕円とを光線速度面とす
る。従って、前述のように光線速度面の接平面(この場
合は境界面に平行)により、それぞれの光線の伝搬方向
が求められる。
【0101】さらに、図20Aに示すように光路ずらし
素子20にXYZ座標軸をとる。X軸は被照射部との光
路方向、Y軸は光学素子との光路方向、Z軸は光路ずら
し素子20表面上で光路と垂直な方向にとり、これら3
つの座標軸は互いに垂直である。このときに、図20B
に図19におけるθの角度に対して、常光線と異常光線
の伝搬方向がX−Y平面(光路を含む面)となす角度お
よびY−Z平面(水平面)となす角度を示すグラフを示
す。尚、図20Bは、複屈折材料としてニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3 )を用いた計算値である。
【0102】図20Bから、常光線の伝搬方向とY−Z
平面とがなす角度はθによらず一定で18.23°、図
示しないが常光線はX−Y平面上を伝搬するので、常光
線の伝搬方向とX−Y平面とのなす角度は0°である。
一方、異常光線の伝搬方向とX−Y平面とのなす角度は
θの増加にともない絶対値が増加する。また常光線の伝
搬方向との差が大きくなる。異常光線の伝搬方向とY−
Z平面とのなす角度はθの増加にともない増加し、常光
線の伝搬方向との差が少なくなる。常光線と異常光線と
は、それぞれ受光部の別のフォトディテクタPDで受光
できるように、ある程度伝搬方向が分離されるのが望ま
しい。光磁気信号の強度等その他の条件も考慮して、θ
を決定する。
【0103】このように構成した光学装置において、他
の実施例と同様に部品点数の削減、小型化が図られるほ
かに、光磁気信号の検出と光磁気信号のエンハンスメン
トの達成が可能となる。
【0104】上述した各例によれば、光路ずらし素子2
0を用いて被照射部12からの戻り光LR を分離し、一
定距離だけ光学素子17のレーザ発光部分より離れた位
置に戻すことができることから、第1の受光部15Aを
発光部近傍の共焦点位置に配置するCLC構成とするに
も拘わらず、第2の受光部15Bで確実にフォーカスサ
ーボ信号等を得ることができる。このとき被照射部12
からの戻り光LR は、光路ずらし素子20内を透過しそ
の裏面で反射することから、通常の透過型に比べて2倍
の透過距離が得られ、フォーカスサーボ信号の感度も2
倍となる。
【0105】また第2の受光部15Bを共通の半導体基
板16として形成できることより、全体の光学装置、例
えば光学ピックアップとして、よりコンパクト化が可能
となる。
【0106】上述したように、各例の光学装置において
は、装置全体がコンパクトで再生信号強度が大きく、か
つ精密な調整が不要な光学装置例えば光学ピックアップ
を製造することができる。
【0107】また、半導体レーザ光を効率よく光ディス
クに照射できるので、超解像再生専用ディスクや記録再
生ディスク用の光学ピックアップとして利用できる。特
に、著しく小型軽量化が達成できるので、速いランダム
アクセス速度が必要とされるデータディスク用に最適な
光学ピックアップを構成できる。
【0108】また、被照射部12の例えば光ディスク
は、通常のCDにおける凹凸ピットによる記録媒体によ
る光ディスクや、光磁気信号による記録を行う光磁気デ
ィスクやマイクロディスクのみ成らず、相変化によって
光学特性例えば反射率を変化させる記録態様による相変
化ディスクの光学ピックアップに適用することもでき
る。
【0109】
【発明の効果】本発明光学装置においては、被照射部か
らの戻り光を発光部からの出射光と同じ光軸方向に戻し
て、戻り光の共焦点位置近傍に受光部を配置するCLC
構成とすることにより、光記録媒体に対する光学的ピッ
クアップ装置に用いて光学部品の構成の簡素化を図り、
光学装置全体の小型化を図ると共に、組み立てや調整工
程等製造工程の簡略化、信頼性の向上を図ることができ
る。
【0110】さらに上述の本発明によれば、受光部にお
いてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号の
検出を容易に行うことができる。特に第2の受光部にお
いて、フォーカスサーボ信号の検出が容易に確実に行う
ことができる。
【0111】この場合に、発光部からの往路と分離した
復路の戻り光を検出する第2の受光部を、発光部と同一
半導体基板上に形成した場合においても、同様にフォー
カスサーボ信号などの検出を確実に行うことができ、光
学部品の構成の簡素化、光学装置全体の小型化を図り、
製造工程の簡略化や信頼性の向上をはかることができ
る。
【0112】そして、本発明を導入することにより、コ
ンパクトで、再生信号強度が大きく、かつ調整が不要な
光学ピックアップを製造することができる。特に著しく
小型軽量化が達成できるので、速いランダムアクセス速
度が必要とされるデータディスク用に最適な光学ピック
アップを提供できる。
【0113】また、本発明装置を光磁気信号を検出する
光学装置に適用した場合、光磁気信号をエンハンスメン
トさせることにより、充分な光磁気信号の検出ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学装置の一例を示す構成図で
ある。
【図2】本発明の説明に供する光学装置の構成図であ
る。
【図3】図2の光学装置の説明図である。
【図4】光学装置の要部の拡大斜視図である。
【図5】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成図
である。
【図6】Aは、図5の光学素子の側面図である。Bは、
図5の光学素子の平面図である。
【図7】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成図
である。
【図8】Aは、図7の光学素子の側面図である。Bは、
図7の光学素子の平面図である。
【図9】非点収差法の説明に供する説明図である。
(a)は、光束の模式図である。(b)は、フォトディ
テクタの配置とフォトディテクタに照射されるスポット
形状の図である。(c)は、検出信号の検出位置による
変化を表すグラフである。
【図10】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成
図である。Aは、光学素子の側面図である。Bは、光学
素子の平面図である。
【図11】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成
図である。A、Bは、光路ずらし素子の一例の側面図で
ある。Cは、図11Aの光路ずらし素子を透過する光路
の模式図である。Dは、光学素子上のフォトディテクタ
の配置を示した平面図である。
【図12】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成
図である。
【図13】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成
図である。
【図14】本発明の光学装置の他の例を示す要部の構成
図である。
【図15】Aは、図14の光学素子の側面図である。B
は、図14の光学素子の平面図である。
【図16】光学素子からの入射光とトラックへの出射光
の方向、光路ずらし素子の配置、複屈折材料の光学軸の
方向の関係を示す模式図である。
【図17】入射光の光軸と複屈折材料の光学軸とのなす
角θに対する光磁気信号の変化を表すグラフである。
【図18】PBS膜におけるS偏光に対する反射率Rs
(%)に対する光磁気信号の変化を表すグラフである。
【図19】図16〜図18に示した光学装置の例での結
晶内への光の伝搬方向の構成図である。
【図20】Aは、光路ずらし素子上にとったXYZ座標
軸の配置図である。Bは、図19におけるθの角度に対
して、常光線と異常光線の伝搬方向が図20Aに示した
X−Y平面およびY−Z平面となす角度を示すグラフで
ある。
【図21】従来の光学ピックアップの構成図である。
【図22】従来のミニディスク(MD)用光学ピックア
ップの構成図である。
【図23】光磁気信号のエンハンスメントの方法の説明
に供する偏光面の模式図である。
【符号の説明】
11 光学ピックアップ 12 被照射部(光ディスク) 14 発光部 15 受光部 15A 第1の受光部 15B 第2の受光部 16 半導体基板 17 光学素子 20 光路ずらし素子(ミラー板) LD 半導体レーザ PD〔PD1 ,PD2 ,PD3 ,PD4 ,PD5 ,PD
6 ,PD7 ,PD8 〕フォトディテクタ 41 平行平面ガラス板 42 反射膜 43 反射膜(高反射率) 51 (平面と凹面が対向した)ガラス板 LF 出射光 LR 戻り光 58 ナイフエッジ 60 ホログラム素子 61 複屈折材料 62 反射膜 63 反射膜(PBS膜) Lo 常光線 Le 異常光線 65 光学ピックアップ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光部と、第1の受光部とが共通の半導
    体基板に形成され、前記発光部からの出射光が被照射部
    に収束照射され、該被照射部から反射された戻り光に関
    する共焦点近傍に前記第1の受光部が配置され、該第1
    の受光部によって前記戻り光を受光検出する構成の光学
    素子と、 2つの反射面を有し、それぞれの反射面によって前記出
    射光の往路と前記戻り光の復路で光路差を生じさせる光
    路ずらし素子と前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する第2の受光部とを有することを特徴とす
    る光学装置。
  2. 【請求項2】 発光部と、該発光部からの出射光の被照
    射部からの戻り光を受光検出する受光部とが共通の半導
    体基板に形成された光学素子と、 2つの反射面を有し、それぞれの反射面によって前記出
    射光の往路と前記戻り光の復路に光路差を生じさせ、前
    記復路を形成する反射面を凹面とする光路ずらし素子と
    を有し、 前記受光部によって、前記往路と光路差を有する復路の
    戻り光を受光検出することを特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 前記共焦点近傍に配置された前記第1の
    受光部が複数の受光素子を有してなり、これら受光素子
    によってトラッキングサーボ信号を取り出すことを特徴
    とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する第2の受光部が複数の受光素子を有して
    なり、これら受光素子によってフォーカスサーボ信号を
    取り出すことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  5. 【請求項5】 前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する第2の受光部が複数の受光素子を有して
    なり、前記被照射部からの戻り光の光路にナイフエッジ
    が配置され、上記複数の受光素子によってフォーカスサ
    ーボ信号を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の
    光学装置。
  6. 【請求項6】 前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する受光部が複数の受光素子を有してなり、
    前記被照射部からの戻り光の光路にナイフエッジが配置
    され、上記複数の受光素子によってフォーカスサーボ信
    号を取り出すことを特徴とする請求項2に記載の光学装
    置。
  7. 【請求項7】 前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する第2の受光部が複数の受光素子を有して
    なり、これら受光素子から前記光路ずらし素子による前
    記復路に生じる非点収差によってフォーカスサーボ信号
    を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の光学装
    置。
  8. 【請求項8】 前記往路と光路差を有する復路の戻り光
    を受光検出する受光部が複数の受光素子を有してなり、
    これら受光素子から前記光路ずらし素子による前記復路
    に生じる非点収差によってフォーカスサーボ信号を取り
    出すことを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  9. 【請求項9】 前記光路ずらし素子を複屈折結晶により
    構成することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  10. 【請求項10】 前記光路ずらし素子の前記2つの反射
    面によるそれぞれの反射光を用いて、光磁気信号の検出
    を行うことを特徴とする請求項9に記載の光学装置。
  11. 【請求項11】 光磁気信号を互いに直交する2つの偏
    光成分に分離し、一方の偏光成分の比率を変えることに
    より光磁気信号のエンハンスメントを行うことを特徴と
    する請求項10に記載の光学装置。
  12. 【請求項12】 前記出射光により光磁気記録媒体への
    記録を行うことを特徴とする請求項2に記載の光学装
    置。
  13. 【請求項13】 前記出射光により光磁気記録媒体への
    記録を行うことを特徴とする請求項9に記載の光学装
    置。
  14. 【請求項14】 前記被照射部を再生専用光学ディスク
    とすることを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  15. 【請求項15】 前記被照射部を再生専用光学ディスク
    とすることを特徴とする請求項9に記載の光学装置。
JP17342095A 1995-02-28 1995-07-10 光学装置 Pending JPH08297854A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6081498A (en) * 1997-01-28 2000-06-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Optical pickup compatible with recordable compact disk and digital video disk using plane parallel plates
JP2002111124A (ja) * 2000-09-29 2002-04-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 発光モジュール

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