JP2002111124A - 発光モジュール - Google Patents

発光モジュール

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JP2002111124A JP2000300157A JP2000300157A JP2002111124A JP 2002111124 A JP2002111124 A JP 2002111124A JP 2000300157 A JP2000300157 A JP 2000300157A JP 2000300157 A JP2000300157 A JP 2000300157A JP 2002111124 A JP2002111124 A JP 2002111124A
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章 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生される光の波長をロックするためのロッ
ク波長を容易に設定することが可能な発光モジュールを
提供する。 【解決手段】 発光モジュールは、光出射面16aおよ
び光反射面16bを有する半導体レーザ素子16と、半
導体レーザ素子16の光反射面16bからの光を受ける
第1および第2の光検出器17a、17b並びにファブ
リペロ型の光共振器17jを有する受光デバイス17と
を備える。この受光デバイス17において、第1の光検
出器17aは光共振器17j内に配置されている。発光
モジュール1aでは、半導体レーザ16からの光はファ
ブリペロ型光共振器17jで干渉する。この干渉光の強
度は光の波長に対して変化する。第1の光検出器17a
はファブリペロ型光共振器17jを介して半導体レーザ
16からの光を受ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光モジュールに
関する。
【0002】
【従来の技術】1.55μm帯の波長分割多重(WD
M)光伝送システムでは、隣接するチャネルの波長間隔
は0.8nmであると規定されている。これは、チャネ
ル波長の絶対精度を±0.1nm程度の精度で制御する
ことを必要とする。WDM光伝送システムでは、このよ
うな波長間隔でチャネル波長成分の光を得るために複数
の発光モジュールが使用される。
【0003】従来の発光モジュールに関する文献として
は、例えば特開平10−79723号公報がある。この
公報には、チャネル波長を上記の精度で制御することが
可能な発光モジュールが記載されている。この発光モジ
ュールでは、エタロンが、半導体レーザから光検出器に
向かう軸に対して所定角度で傾斜している。このエタロ
ンには、半導体レーザから放出された非コリメート光が
入射される。エタロンを透過した光は、近接に配置され
た2つの光検出器において受光される。この発光モジュ
ールでは、これらの光検出器からの出力をフィードバッ
クすることによって、半導体レーザにおいて発せられる
光の波長を所望のロック波長に安定化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の発光モジュール
では、一方の光検出器はエタロンを介した透過光を受け
ると共に、他方の光検出器もそのエタロンを介した透過
光を受ける。半導体レーザ光がロックされるロック波長
は、2つの特性曲線の交点として規定される。一方の曲
線は、一方の光検出器が受ける透過光の強度の波長特性
を示し、他方の曲線は、他方の光検出器が受ける透過光
の強度の波長特性を示す。このロック波長を所望の波長
に調整するために、組立に際してエタロンの傾きが調整
される。
【0005】しかしながら、エタロンの傾きを変化させ
ると、透過光の強度に関する波長特性が両方とも変化し
てしまう。従って、このような波長特性に基づいてロッ
ク波長を所望の波長に設定することは容易でなかった。
【0006】そこで、本発明の目的は、所望の波長にロ
ック波長を容易に調整できる発光モジュールを提供する
こととした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の係る発光モジュ
ールは、半導体レーザ素子の出力モニタ光をそれぞれ受
ける第1および第2の光検出器、並びにファブリペロ型
の光共振器を有する受光デバイスを備える。この受光デ
バイスにおいて、第1の光検出器は光共振器内に配置さ
れている。
【0008】この発光モジュールでは、半導体レーザか
らの光はファブリペロ型光共振器で干渉する。この干渉
光の強度は光の波長に対して変化する。第1の光検出器
はファブリペロ型光共振器を介して半導体レーザからの
光を受ける一方で、第2の光検出器は半導体レーザから
の光を受ける。このため、光共振器の特性の変化は、第
1の光検出器が受ける光のみに影響を与え、第2の光検
出器が受ける光には影響しない。この結果、第1の光検
出器が受ける光の波長特性は、第2の光検出器が受ける
光の波長特性とは独立して調整可能となる。
【0009】本発明に係る発光モジュールおいて、第1
および第2の光検出器には、単一の半導体チップに含ま
れるフォトダイオードを適用できる。2つのフォトダイ
オードが単一の半導体チップに含まれるので、光検出特
性が揃っている。
【0010】本発明に係る発光モジュールの受光デバイ
スは、次のような形態を有することができる。
【0011】受光デバイスは、一対の面を持つ半導体チ
ップを有する。一対の面のうち一方は、半導体レーザ素
子の出射モニタ光を受ける光入射面であり、この光入射
面は所定の反射率を有する。一対の面のうち他方は、第
1の反射膜、および第1の反射膜に比べて低い反射率を
示す反射抑制手段を有する。この半導体チップにおいて
は、第1の光検出器は第1の反射膜と光入射面との間に
配置され、第2の光検出器は反射抑制手段と光入射面と
の間に配置されている。
【0012】なお、反射抑制手段は、第1の反射膜の反
射率よりも低い反射率の反射膜を含むことができる。
【0013】この発光モジュールでは、第1および第2
の光検出器は半導体チップに設けられる。光共振器は第
1の反射膜および光入射面によって構成され、且つ第1
の反射膜の反射率は反射抑制手段の反射率より大きい。
このため、第1の光検出器からの信号の強度は、波長に
対して依存性の点において、第2の光検出器からの信号
の強度と異なる。
【0014】また、受光デバイスは半導体チップを有す
る。この半導体チップは、第1の光検出器を挟むように
設けられた第1の一対の面、および、第2の光検出器を
挟むように設けられた第2の一対の面を持つ。第1の一
対の面のうちの一方は、半導体レーザ素子の出射モニタ
光を受けると共に、所定の反射率を有する。第2の一対
の面のうちの一方は、半導体レーザ素子の出射モニタ光
を受ける。第1の一対の面のうちの他方は、その上に第
2の反射膜を有する。第2の一対の面のうちの一方は、
他方の面に対して相対的に傾斜している。
【0015】この発光モジュールでは、第1および第2
の光検出器は半導体チップに設けられ、光共振器は第2
の反射膜および光入射面によって構成される。第2の一
対の面がファブリペロー型光共振器として作用しないよ
うに、第2の対の面において一方の面が、他方の面に対
して相対的に傾斜しているようにしてもよく、あるいは
無反射コーティングされていてもよい。このため、第1
の光検出器からの信号の強度は、波長に対して依存性の
点において、第2の光検出器からの信号の強度と異な
る。
【0016】これまで説明してきた発光モジュールは、
半導体レーザと受光デバイスとの間に配置されたコリメ
ート用レンズを更に備えることができる。
【0017】また、本発明の別の側面に係る発光モジュ
ールは、下記の特徴を備えることもできる。
【0018】本発明に係る発光モジュールは、第1の光
検出器と、第2の光検出器と、エタロンとを備える。第
1の光検出器は、半導体レーザの出射モニタ光を受ける
と共に、半導体レーザの出射モニタ光の一部を透過す
る。第2の光検出器は、第1の光検出器を透過した光を
受ける。エタロンは、第1の光検出器と第2の光検出器
との間に設けられている。
【0019】この発光モジュールでは、エタロンが第1
の光検出器と第2の光検出器との間に配置されている。
エタロンの傾きを変えた場合、エタロンを介して第2の
光検出器が受ける透過光の波長特性は変化する。しかし
ながら、第1の光検出器が受ける光の波長特性は変化し
ない。この結果、第1の光検出器が受ける光の波長特性
は、第2の光検出器が受ける光の波長特性とは独立して
調整可能となる。このことにより、第1の光検出器で半
導体レーザの出力光のパワーをモニタできると共に、第
2の光検出器と組み合わせて出力波長の変動をモニタす
る手段を提供できる。
【0020】また、第1の光検出器からの信号の強度
は、波長に対する依存性の点において、第2の光検出器
からの信号の強度と異なる。故に、これらの信号の差に
基づいて、半導体レーザにおける発振波長、つまりロッ
ク波長が調整可能となる。
【0021】本発明に係る発光モジュールでは、エタロ
ンは、第1の光検出器と光学的に結合された光入射面お
よび第2の光検出器と光学的に結合された光透過面とを
有する。このエタロンにおいて、光透過面は光入射面に
対して相対的に傾斜しているので、エタロンの厚みは所
定方向に変化している。第2の光検出器に対してエタロ
ンを所定の方向に移動させると、光が透過する位置にお
けるエタロン厚が変化する。
【0022】本発明に係る発光モジュールでは、第1お
よび第2の光検出器の各々はフォトダイオードを含む。
また、本発明に係る発光モジュールでは、半導体レーザ
と第1の光検出器との間に配置されたコリメート用レン
ズを更に備える。
【0023】これまでに説明してきた発光モジュール
は、さらに以下の特徴を備えることができる。本発明に
係る発光モジュールでは、半導体レーザが発生する光の
波長を第1および第2の光検出器からの信号に基づいて
変更するための波長変更手段を更に備えることができ
る。波長変更手段は、温度変更手段を備えることがで
き、さらに制御回路を備えることができる。この波長変
更手段は、第1および第2の光検出器からの電気信号に
基づいて半導体レーザの温度を調整することができ、こ
れによって、半導体レーザが発生する光の波長を変更す
ることができる。制御回路は、第1および第2の光検出
器から提供される電気信号から、半導体レーザが発生す
る光の波長を調整するための制御信号を生成する。温度
変更手段は、制御信号に基づいて半導体レーザの温度を
調整する。温度変更手段は、例えばペルチェ素子があ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る発光モジュールの好適な実施形態について説明す
る。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0025】(第1の実施の形態)図1は、本発明に係る
発光モジュールを適用した第1の実施形態に係る半導体
レーザモジュールを示す斜視図であり、図2は、この半
導体レーザモジュールの主要部を示す断面図である。図
1および図2に示すように、半導体レーザモジュール1
aは、半導体レーザモジュール主要部10とハウジング
12とを備える。
【0026】本実施形態においてハウジング12は、い
わゆるバタフライ型のパッケージである。半導体レーザ
モジュール主要部10は、このハウジング12内の底面
上に配置されている。そして、半導体レーザモジュール
主要部10は、不活性ガス、例えば窒素ガスが封入され
た状態でハウジング12内に封止されている。ハウジン
グ12は、半導体レーザレーザモジュール主要部10を
収納している本体部12a、光ファイバ14を主要部1
0に導く筒状部12b、および複数のリードピン12c
を備える。
【0027】半導体レーザモジュール主要部10は、搭
載部材24、26、28、30と、レンズ(図2の32
a)を保持するレンズ保持部材32とを有する。
【0028】搭載部材24、26、28、30は、半導
体レーザ16、半導体受光素子17といった受光デバイ
ス、コリメートレンズ21及び信号処理素子部22を搭
載する。これら搭載部材26、28、30は搭載部材2
4上に配置されており、この搭載部材24は熱電子冷却
器(サーモエレクトリッククーラ)34上に配置されて
いる。熱電子冷却器34は、受けた電流に応じて熱エネ
ルギを取り出すことができ、これによって温度を制御で
きる。熱電子冷却器34としては、例えば、ペルチェ効
果を利用した温度制御素子が実用化されている。搭載部
材24上には、半導体レーザ16が配置されているの
で、熱電子冷却器34は、半導体レーザ16の温度を制
御するための温度変更手段として機能する。このため、
搭載部材24の材料は、チップキャリアに利用されてい
る窒化アルミニウム(AlN)といった熱良導体が好ま
しい。
【0029】パッケージ本体部12aの内壁には、筒状
部12bに通じる部分に光学的な窓が設けられ、光学的
な窓は、例えば封止されたハーメチックガラス36から
なる。パッケージ12の筒状部12bは、本体部12a
に通じる貫通孔を有する。よって、半導体レーザ16か
ら出射された光は、この貫通孔内を通って光ファイバ1
4の端部(図示せず)へ向かって伝搬する。筒状部12
bの先端部分には、レンズ(図2の38a)を保持する
レンズ保持部材38が設けられている。
【0030】半導体レーザ16は、搭載部材26上に搭
載されている。この半導体レーザ16は、光反射面16
bおよび光出射面16aを有している。光出射面16a
には、反射率を下げるための低反射コート膜が施されて
おり、また光反射面16bは、光反射率を上げるための
光反射コート膜が施されている。これら光出射面16a
と光反射面16bとにより、半導体レーザ16の光共振
器が構成される。かかる低反射コート膜および光反射コ
ート膜は、例えばSiN、a−Siの多層膜の膜厚を調
整して得ることができる。光出射面16aの光反射率は
光反射面16bの光反射率より低いため、光出射面16
aからレーザ発振光を取り出しできる。光出射面16a
は、レンズ32a、38aを介して光ファイバ14と光
学的に結合している。
【0031】半導体レーザ16としては、例えば分布帰
還型(DFB)半導体レーザを用いることができる。ま
た、DFBレーザに限られるものではなく、DBRレー
ザなどの単一モード半導体レーザも同様に適用すること
ができる。
【0032】半導体受光素子17は、搭載部材28を介
して搭載部材24上に搭載されている。図3(a)は、半
導体受光素子17の断面図を示す。半導体受光素子17
は、第1および第2の光検出器17a、17bを含む。
これらの光検出器17a、17bは、基板17c上に形
成された半導体層17dに形成されている。半導体受光
素子17のチップは、距離d1で離間された一対の面1
7e、17fを有し、これらの面は略平行に配置されて
いる。一対の面のうち一方17eは、半導体レーザ素子
16の光反射面(モニタ光出射面)16bからの光を受け
る光入射面であり、この光入射面は所定の反射率を有す
る。一対の面のうち他方17f上には、第1の反射膜1
7gおよび第2の反射膜17hが設けられている。第1
の光検出器17aは、第1の反射膜17gと光入射面1
7eとの間に配置され、また第2の光検出器17bは第
2の反射膜17hと光入射面17eとの間に配置されて
いる。第1の反射膜17gの反射率は、半導体レーザ素
子16に係わる光の波長領域において第2の反射膜17
hの反射率より大きい。第1の反射膜17gの反射率
は、第1の反射膜17gと光入射面17eとを組合せた
ものが光共振器17jとして動作可能なように決定され
ている。光共振器17jの共振器長はd1である。一
方、第2の反射膜17hの反射率は、第2の反射膜17
hと光入射面17eとを組み合せたものが光共振器とし
て実効的に動作しないように決定されている。
【0033】図3(a)では、第1および第2の光検出器
17a、17bはフォトダイオードであって、単一の半
導体基板17c上に設けられている。第1および第2の
光検出器17a、17bが同一半導体基板上に設けられ
ているので、これらの光検出器の特性が揃う。また、一
回の位置合わせによって、第1および第2の光検出器の
配置が決定される。
【0034】図3(b)は、半導体レーザ16、コリメー
ト用レンズ21、および半導体受光素子17の光学的な
結合の関係を示す図面である。半導体レーザ16の光出
射面16aからは、光通信のための信号光Aが放出さ
れ、また光反射面(モニタ光出射面)16bからは、モニ
タ光Bが放出される。コリメート用レンズ21は、半導
体受光素子17の光軸に沿うようにコリメートされた光
C、Dをモニタ光Bから生成する。コリメート光Cは第
1の光検出器17aに向けて進むと共に、コリメート光
Dは第2の光検出器17bに向けて進む。コリメート光
Cが半導体受光素子17に入射すると、この光Cは高反
射膜17gに反射され光Fとなる。光Fは、光入射面1
7eに反射され光Eとなる。このような反射が光共振器
17jにおいて繰り返されることによって生じた干渉光
が第1の光検出器17aに検知される。一方、コリメー
ト光Dの一部は、第2の光検出器17bを透過し、光G
となる。しかし、光Gは、低光反射膜17hによって殆
ど反射されないので、第2の光検出器17bは、半導体
レーザ16の発振スペクトルが反映されたコリメート光
Dを検知する。
【0035】なお、所望の反射率を有する反射膜を得る
ために、例えばa−Si/SiNからなる多層膜、Si
N膜が適用される。また、低反射膜17hに代えて、高
反射膜17g反射率より低い反射率を示す反射抑制手段
を備えることができる。このような反射抑制手段として
は、高反射膜17g反射率より低い反射率を示すように
表面が表面処理された面、例えば凹凸を設けて入射光を
乱反射させる面があり、他の例が第2の実施形態にも開
示されている。
【0036】光共振器17jを得るために好適な厚さd
1は、数十μmから数百μm程度であり、また上限とし
ては数mm程度であってもよい。
【0037】再び、図1および図2を参照すると、信号
処理素子部22は、搭載部材30上に搭載されている。
信号処理素子部22は、例えば熱電子冷却器34を駆動
するための温度調整部、半導体レーザ16を駆動するた
めのパワー調整部を含む。温度調整部は、第1および第
2の光検出器20a、20bからの電気信号を受け、こ
れに基づいて熱電子冷却器34への電気信号を調整し、
半導体レーザ16の発振波長を制御する。パワー調整部
は、第1および第2の光検出器20a、20bからの電
気信号を受け、これに基づいて半導体レーザ16への駆
動電流を調整し、半導体レーザ16の発振パワーを制御
する。
【0038】この信号処理素子部22は、ハウジング1
2内に収納されることなく、半導体レーザモジュール1
aと別個に設けてもよい。この場合には、ハウジング1
2の端子12cを介して、電気信号の送受を行うことが
できる。第1および第2の光検出器17a、17bから
の電気信号は、端子12cを介して信号処理素子部22
に送られ、信号処理素子部22からの信号は、端子12
cを介して半導体レーザ16および/または熱電子冷却
器34に送られる。
【0039】図4は、光検出器17a、17bにより受
光されるモニタ光の波長が変化したときの波長特性を示
す。図4において横軸は光の波長を示し、縦軸は光検出
器からの電流値Iを示す。光検出器17aにおいて受光
された光を光電変換することによって得られた電流値I
PD1は、光共振器17jの光学特性が反映された波長依
存性を示している。これに対して、光検出器17bにお
いて受光された光を光電変換することによって得られた
電流値IPD2は、実質的に波長依存性を示さない。
【0040】本実施形態に係る半導体レーザモジュール
1aでは、図4に示すように、差ΔI=IPD2−IPD1
一定となる波長λr1、λr2、・・・・でレーザ発振され
る光の波長をロックするように制御できる。あるいは、
図5に示すように、差信号I PD1−αIPD2(αは定数)
を示すグラフが横軸と交差する波長λr1、λr2、・・・
・でレーザ発振される光の波長をロックするように制御
できる。この場合、αの値は、以下のような様々な方法
によって調整できる。例えば、第2の光検出器17bに
入射する光量により調整してもよいし、信号処理素子部
22において電気的に調整してもよい。第2の光検出器
17bに入射する光量の調整は、例えば半導体レーザと
第2の光検出器17bとの間にアッテネータを配置した
り、第2の光検出器17bとしてのフォトダイオードの
径を変えたり、第1の光検出器20aの位置を変えたり
して行うことができる。
【0041】これまで説明してきた実施形態に係る半導
体レーザモジュール1aでは、一方の光検出器17aの
みを光共振器17j内に配置すると共に、他方の光検出
器17bを光共振器17j外に配置している。このた
め、光共振器17jの特性を変更しても、光検出器17
bにおいて受光される光の波長特性は変化しない。つま
り、この形態によれば、光検出器17aにより受光され
る光の波長特性とは独立して、光検出器17bの信号を
モニタすることにより半導体レーザ16の出射光Aのパ
ワーを制御できる。その結果、半導体レーザ16から発
せられる光の波長をロックするためのロック波長を所望
の波長に容易に設定することが可能となる。
【0042】次いで、発振スペクトルを調整する手法を
説明する。この調整は、半導体レーザ16の発振スペク
トル内において異なる波長特性を示す2つのモニタ光の
強度の情報に基づいて行われる。図6(a)〜図6(c)
は、半導体レーザの発振スペクトルを示す模式図であ
る。横軸は、光の波長を示す。縦軸はスペクトル強度
(パワー)を示している。
【0043】発振されるべきレーザ光の発振スペクトル
における中心波長をλ0とする。このレーザ発振スペク
トル内であって、中心波長λ0の短波長側あるいは長波
長側のいずれかに、少なくとも1個の監視波長(波長領
域)λbを選択する。本実施形態に係る半導体レーザモ
ジュール1aの光共振器17jでは、中心波長λ0の短
波長側に波長λbが選択された。光共振器17jによっ
て選択された光が第1の光検出器17aに入力される。
一方、第2の光検出器17bには、半導体レーザ16が
発振している中心波長λaの光が入力される。
【0044】実際の光検出器17a、17bには、半導
体レーザ16から光検出器17a、17bを見込む立体
角中に放射される光のみが到達し得る。特に、第2の光
検出器17bには、半導体レーザ16の発振波長に限ら
ず、常に一定のパワーが入射する。このように、一定の
パワーであることを表現するために、図6(a)〜図6
(c)においては、半導体レーザの発振スペクトルのピー
ク値を、一定のパワーに対応する値とみなしている。一
方、第1の光検出器17aには、光共振器17jによっ
て選択された波長の光が入射する。
【0045】図6(a)は、半導体レーザ16が発振すべ
き中心波長λ0において発振しているときのスペクトル
を示している。このとき、第2の光検出器17bに入力
される光のパワーは中心波長λa=λ0の光のうち所定立
体角内の全パワーである。一方、第1の光検出器17a
に入力される光パワーは波長がλbの光である。このと
き、第1および第2の光検出器17a、17bからの信
号の差信号V(λa)−V(λb)は値K1となる。
【0046】図6(b)は、半導体レーザ16が発振すべ
き中心波長λ0よりも短波長において発振しているとき
のスペクトルを示している。このとき、これらの差信号
V(λa)−V(λb)はK1より小さい所定の値K2と
なる。これらの差信号の差K1−K2は、半導体レーザ
16の発振波長を長波長側へシフトさせる必要があるこ
とを示している。この信号に基づいて、ペルチェ素子3
4によって半導体レーザ16の温度を変更する。この場
合には、半導体レーザ16の温度を上昇させる必要があ
るので、ペルチェ素子34への電流を減少する。
【0047】図6(c)は、半導体レーザ16が発振すべ
き波長λ0よりも長波長において発振しているときのス
ペクトルを示している。このとき、これらの差信号V
(λa)−V(λb)はK1より大きい所定の値K3とな
る。これらの差信号の差K1−K3は、半導体レーザ1
6の発振波長を短波長側へシフトさせる必要があること
を示している。この信号に基づいて、ペルチェ素子34
によって半導体レーザ16の温度を変更する。この場合
には、半導体レーザ16の温度を降下させる必要がある
ので、ペルチェ素子34への電流を上昇する。
【0048】このように、発振スペクトル内の所定波長
成分の光強度と、発振スペクトルの全波長の強度とを監
視すると共に、これらの光強度の差情報に基づいて負帰
還制御を行えば、発振スペクトルの調整を行うことがで
きる。上記の例では、レーザ発振すべき中心波長λ0
短波長側に一波長λbを選択したけれども、制御手法は
これに限られるものではない。中心波長λ0よりも長波
長側に監視波長λbを選ぶこともできる。なお、半導体
レーザ16の発振波長の温度変化の係数を例示的に示す
と、0.1nm/℃程度である。
【0049】また、光検出器17bからの信号強度V
(λa)に基づいて、半導体レーザ16の発振パワーを
自動制御(APC制御)できる。つまり、信号強度V
(λa)の値が一定になるように半導体レーザ16の駆
動電流を制御する。
【0050】図7は、上記の波長制御を実現できる例示
的な回路である。光検出器17a、17bからの電流信
号は、それぞれ電流電圧変換器101、102によって
電圧信号V1、V2に変換される。この電圧信号V1、V2
は、プリアンプ103a、103b、103cによって
増幅され、それぞれ電圧信号V3、V4、V5を生成す
る。電圧信号V3、V4は差信号生成回路104に入力さ
れて、ペルチェ素子34を駆動するために電流信号に変
換される。
【0051】電圧信号V5は、レーザ駆動信号生成回路
105に入力されて、半導体レーザ16を駆動するため
の電流信号に変換される。
【0052】差信号生成回路104は、入力された電圧
信号V3を抵抗R1の一端に受ける。抵抗R1の他端は、
演算増幅器(OpAmp1)の負入力および抵抗R2
一端にそれぞれ接続される。抵抗R2の他端は演算増幅
器(OpAmp1)の出力に接続されている。差信号生
成回路104は、入力された電圧信号V4を抵抗R3の一
端に受ける。抵抗R3の他端は、演算増幅器(OpAm
p1)の正入力および抵抗R4の一端にそれぞれ接続さ
れる。抵抗R4の他端は、基準電位(接地)に接続され
ている。演算増幅器(OpAmp1)の出力には、
1、R2、R3、R4の抵抗が等しい時には、入力信号V
3、V4の差を示す電圧が現れる。この差信号をペルチェ
素子駆動回路106に入力し、ペルチェ素子34を駆動
する。なお、演算増幅器(OpAmp1)の出力を演算
増幅器(OpAmp2)の正入力に加え、演算増幅器
(OpAmp2)の出力をペルチェ素子駆動回路106
の入力に加えることができる。そして、演算増幅器(O
pAmp2)負入力には、ロック波長にオフセットを加
えることを可能にするためにオフセット調整用の電圧源
OFF1を接続すれば、ペルチェ素子34を好適に駆動で
きる。
【0053】レーザ駆動信号生成回路105は、入力さ
れた電圧信号V5を半導体レーザ16の駆動回路107
に入力し、半導体レーザ16を駆動する。なお、電圧信
号V 5を演算増幅器(OpAmp4)の正入力に加え、
演算増幅器(OpAmp4)の出力を半導体レーザ16
の駆動回路107の入力に加えることができる。演算増
幅器(OpAmp4)の負入力には、オフセット調整用
の電圧源VOFF2を接続すれば、半導体レーザ16を適切
に駆動できる。
【0054】図7に示された信号処理部22は、集積回
路、および抵抗、キャパシタといった受動素子を用いて
小型に実現される。このため、これらの構成物は同一の
ハウジング内に収納されることもでき、ハウジング外に
配置されることもできる。
【0055】(第2に実施の形態)続いて、半導体受光素
子19といった受光デバイスの別の実施例を説明する。
【0056】半導体受光素子19は、図1の半導体受光
素子17と同様に、搭載部材28を介して搭載部材24
上に搭載されている。図8は、半導体受光素子19の断
面図を示す。半導体受光素子19は、第1および第2の
光検出器19a、19bを含む。これらの光検出器19
a、19bは、基板19c上に形成された半導体層19
d内に形成されている。半導体受光素子19の半導体チ
ップは、距離d1で離間された一対の面19e、19f
を有する。一対の面のうち一方19eは、半導体レーザ
素子16の光反射面16bからの光を受ける光入射面で
あり、この光入射面は所定の反射率を有する。一対の面
のうち他方19f上には、反射膜19hが設けられてい
る。第1の光検出器19aは、反射膜19h(面19f)
と光入射面17eとの間に配置され、また第2の光検出
器19bは反射膜19h(面19g)と光入射面との間に
配置されている。反射膜19hの反射率は、半導体レー
ザ素子16に係わる光の波長領域において、反射膜19
hと光入射面19eとを組合せたものが光共振器19j
として動作可能なように決定されている。光共振器17
jの共振器長はd1である。一方、裏面19gは、光入
射面19eに対して傾斜しているので、裏面19gと光
入射面19eとを組合せたものが光共振器として実効的
に動作しない。
【0057】図8では、第1および第2の光検出器19
a、19bは、半導体受光素子17と同様に、フォトダ
イオードであって、単一の半導体基板19c上に設けら
れている。また、図3(b)に示される半導体受光素子1
7と同様に、半導体受光素子19は、コリメート用レン
ズ21を介して半導体レーザ16と光学的に結合されて
いる。
【0058】半導体受光素子19において、基板19c
及び半導体層19dは、半導体レーザ16が発生する光
を透過する。これらは、半導体受光素子17においても
同様に適用される。つまり、半導体基板17cおよび半
導体層17dのバンドギャップは、半導体レーザ16が
発生する光のエネルギに比べて大きい。
【0059】(第3に実施の形態)次に、本発明に係る発
光モジュールの第3の実施形態について説明する。
【0060】図9は、本発明に係る発光モジュールを適
用した第3の実施形態に係る半導体レーザモジュール1
bを示す斜視図であり、図10は、この半導体レーザモ
ジュールの主要部を示す断面図である。
【0061】図9および図10に示すように、本実施形
態に係る半導体レーザモジュール1bは、エタロン18
並びに第1および第2の光検出器23,25の配置が異
なる以外は、上記した第1の実施形態に係る半導体レー
ザモジュール1aとほぼ同一の構造を有する。
【0062】すなわち、図9および図10に示すよう
に、本実施形態に係る半導体レーザモジュール1aで
は、光ファイバ14、レンズ38a、32a、半導体レ
ーザ16、コリメートレンズ21、第1の光検出器2
5、エタロン18、および第2の光検出器23が、所定
の軸46に沿って順に配置されている。エタロン18
は、光入射面18aと光透過面18bとが厚さdで略平
行に設けられている構造を有することができ、または光
入射面18aと光透過面18bとが角度γをなすくさび
型構造を有することができる。
【0063】第2の光検出器23の受光面23bは、半
導体レーザ16の光反射面16bと光学的に結合されて
いる。第2の光検出器23は、受光面23bにおいて受
光した光の一部を出射面23cから出射する機能を有す
るフォトダイオードである。第1の光検出器25の受光
面25bは、第2の光検出器23の出射面23bと光学
的に結合されている。エタロン18は、これら第2の光
検出器23と第1の光検出器25との間に配置され、エ
タロン18の光入射面18aは第2の光検出器23の出
射面23bと光学的に結合されていると共に、エタロン
18の光出射面18bは第1の光検出器25の受光面2
5bと光学的に結合されている。半導体レーザ16から
第2の光検出器23に至る光路上にはコリメートレンズ
21が配置されている。
【0064】次に、本実施形態に係る半導体レーザモジ
ュール1bにおける光の流れを説明する。図11は、半
導体レーザモジュール1bにおける光の流れを示した模
式図である。図11に示すように、所定の軸46に沿っ
て、光ファイバ14、半導体レーザ16、コリメートレ
ンズ21、、第2の光検出器23、エタロン18、第1
の光検出器25が順に配置されている。半導体レーザ1
6の光出射面16aから取り出された光Aは、光ファイ
バ14に到達する。
【0065】一方、半導体レーザ16の光反射面16b
から取り出された光Dは、コリメート用レンズ21を通
過することによってコリメートされて光Hとなる。コリ
メート光Hは、受光面23bを通して第2の光検出器2
3に入射する。その一部は、光検出器23によって電気
信号に変換されると共に、残りの光Iが出射面23cか
ら放出される。光Iは、エタロン18の光入射面18a
に入力され、光透過面18bからは光Jが放出される。
エタロン18の光透過面18bから放出された光Jは、
受光面25bを介して第1の光検出器25に入力され、
光検出器25において電気信号に変換される。
【0066】ここで、第1および第2の光検出器25、
23により受光される光の波長特性は、第1の実施形態
に係る半導体レーザモジュール1aと同様に、図4に示
すようになる。半導体レーザ16から第2の光検出器2
3に至る光路上にはエタロンが配置されていないので、
第2の光検出器23において受光された光を光電変換し
て得られた電流値IPD2は波長依存性を有していない。
これに対して、第2の光検出器23を介して第1の光検
出器25に至る光路上にはエタロン18が配置されてい
るため、第1の光検出器25において受光された光を光
電変換して得られた電流値IPD1はエタロン18の分光
特性が反映されている。
【0067】本実施形態に係る半導体レーザモジュール
1bにおいても、これに限定されるものではないが、例
えば図4に示すように、IPD1とIPD2との差ΔIが一定
となる波長λr1、λr2、・・・・でレーザ発振される光
の波長をロックするように制御できる。すなわち、図5
に示すように、IPD2とαIPD1(αは定数)との差信号
PD2−αIPD1を示すグラフが横軸と交差する波長
λr1、λr2、・・・・でレーザ発振される光の波長をロ
ックするように制御できる。
【0068】ここで、第1の光検出器25により受光さ
れる光の波長特性は、エタロン18の屈折率およびエネ
ルギー反射率といった特性、並びに光が透過する部分に
おけるエタロン厚により変化する。従って、エタロン1
8を任意の傾斜角で配置したとき、波長特性を示す波形
の山や谷の頂上にロック波長が存在する場合がある。し
かし、この場合には、波長をロックするためのフィード
バック制御が不安定になってしまう。そこで、図12
(a)に示すように、平行型エタロン18では、Y軸(X
軸及びZ軸と直交している)を中心として傾斜角θ0
けにエタロン18を回転する。エタロン18を回転する
と、光が透過する部分におけるエタロンの厚みが変化す
る。また、図12(b)に示すように、くさび型エタロン
18では、搭載部材28のX方向に沿ってエタロン18
を移動させ、光が透過する部分におけるエタロンの厚み
を変化させる。そして、第1の光検出器25により受光
される光の波長特性を示す波形の中腹程度にロック波長
が来るように波長特性を調整する。
【0069】このように、本実施形態に係る半導体レー
ザモジュール1bでは、第2の光検出器23から第1の
光検出器25に至る光路上にのみエタロン18を配置し
た。故に、エタロン18の傾斜角を調整することによっ
て光が透過する部分におけるエタロン18の光学的厚さ
を変化させても、第2の光検出器23により受光される
光の波長特性は変化しない。このため、第2の光検出器
23により受光される光の波長特性とは独立して、第1
の光検出器25により受光される光の波長特性を変更で
きる。その結果、半導体レーザ16から発せられる光の
波長をロックするためのロック波長を所望の波長に容易
に設定可能となる。
【0070】また、エタロンの小型化を図ることが可能
となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0071】本実施形態に係る半導体レーザモジュール
1bにおいても、第1および第2の光検出器25、23
は、半導体レーザ16の光反射面16bから出射される
背面光を受光する。すなわち、第2の光検出器23では
コリメートレンズ21を介して半導体レーザ16の光反
射面16bから出射される背面光を直接受光し、第1の
光検出器25ではエタロン18を介して背面光を受光す
る。
【0072】このようにして、半導体レーザ16の波長
スペクトルうち、所定の立体角中に放射される光の波長
成分と、この光からエタロン18によって選択された光
の波長成分という2つの波長領域の光信号を得る。これ
らの光信号の強度差情報に基づいて、半導体レーザ16
のロック波長を設定できる。このために、半導体レーザ
の温度を調整する。これによって、レーザ発振波長を所
望の値に調整できる。また、これらの光信号に基づい
て、半導体レーザ16の駆動電流を調整すれば、レーザ
発振パワーを所望の値に調整できる。
【0073】以上の説明では、図面を参照しながら、本
発明に係わる実施の形態を説明していたが、本発明の発
光モジュールは実施の形態にのみに限定されるべきでは
ない。例えば、エタロンに入射される光が、略平行な場
合を主に説明してきたが、本発明の発光デバイスは発散
的な光、収束的な光のいずれにも同様に適用することが
できる。
【0074】
【発明の効果】以上、説明してきたように、本発明に係
る発光モジュールでは、第1の光検出器はファブリペロ
型光共振器を介して半導体レーザからの光を受けると共
に、第2の光検出器は半導体レーザからの光を受ける。
このため、光共振器の特性を変化させると、第1の光検
出器が受ける光のみが変更され、第2の光検出器が受け
る光は変化しない。この結果、第1の光検出器が受ける
光の波長特性は、第2の光検出器が受ける光の波長特性
とは独立して調整可能となる。
【0075】また、本発明に係る発光モジュールでは、
エタロンが第1の光検出器と第2の光検出器との間に配
置されている。エタロンの傾きを変えた場合、エタロン
を介して第1の光検出器が受ける透過光の波長特性は変
化する。しかしながら、第1の光検出器が受ける光の波
長特性は変化しない。この結果、第1の光検出器が受け
る光の波長特性は、第2の光検出器が受ける光の波長特
性とは独立して調整可能となる。
【0076】したがって、所望の波長にロック波長を容
易に調整できる発光モジュールが提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る半導体レーザモ
ジュールの斜視図であり、その内部の様子が明らかにな
るように一部破断図になっている。
【図2】図2は、第1の実施形態に係る半導体レーザモ
ジュールの主要部を表し、図1のI−I線断面における断
面図である。
【図3】図3(a)は、受光デバイスの断面図であり、図
3(b)は受光デバイス、レンズ、半導体レーザの光学的
な結合を示す図面である。、
【図4】図4は、第1および第2の光検出器がそれぞれ
受光する光の波長特性を示すグラフであり、横軸が波長
を示し縦軸が電流値を示している。
【図5】図5は、第1および第2の光検出器がそれぞれ
受光する光の波長特性を示すグラフであり、横軸が波長
を示し縦軸が電流値の差を示している。
【図6】図6(a)は、半導体レーザから出射された光の
発振スペクトルを示すグラフであり、所望の中心波長λ
0で発振している状態を示している。図6(b)は半導体
レーザから出射された光の発振スペクトルを示すグラフ
であり、所望の中心波長λ0より短波長側で発振してい
る状態を示している。図6(c)は、半導体レーザから出
射された光の発振スペクトルを示すグラフであり、所望
の中心波長λ0より長波長側で発振している状態を示し
ている。
【図7】図7は、波長調整のためのアルゴリズムを実現
できる回路を例示的に示す回路図である。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る半導体レーザモ
ジュールのための別の受光デバイスの断面図である。
【図9】図9は、第3の実施形態に係る半導体レーザモ
ジュールの斜視図であり、その内部の様子が明らかにな
るように一部破断図になっている。
【図10】図10は、第3の実施形態に係る半導体レー
ザモジュールの主要部を表し、図9のII−II 線断面に
おける断面図である。の光の流れを示す模式図である。
【図11】図11は、第3の実施形態に係る半導体レー
ザモジュールの光の流れを示す模式図である。
【図12】図12(a)および図12(b)は、エタロン並
びに第1および第2の光検出器の組合せにおいてエタロ
ンの移動を示した図面である。
【符号の説明】
1a、1b…半導体レーザモジュール、14…光ファイ
バ、16…半導体レーザ、16a…光出射面、16b…
光反射面、17、19…半導体受光素子、17a、19
a、25…第1の光検出器、17b、19b、23…第
2の光検出器、18…エタロン、18a…光入射面、1
8b…光透過面、21…コリメートレンズ、22…信号
処理素子部、34…熱電子冷却器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 賢一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 5F073 AA64 AA83 AB27 AB28 BA01 EA03 FA02 FA06 FA25 FA29 GA02 5F089 AA10 AB03 CA15 GA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ素子の出力モニタ光をそれ
    ぞれ受ける第1および第2の光検出器、並びにファブリ
    ペロ型の光共振器を有すると共に、前記第1の光検出器
    が前記光共振器内に配置された受光デバイスを備える発
    光モジュール。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の光検出器は、単一
    の半導体チップに設けられたフォトダイオードである請
    求項1に記載の発光モジュール。
  3. 【請求項3】 前記受光デバイスは一対の面を持つ半導
    体チップを有し、前記一対の面のうち一方は前記半導体
    レーザ素子の出力モニタ光を受け所定の反射率を有する
    光入射面であると共に、前記一対の面のうち他方は、第
    1の反射膜、および第1の反射膜に比べて低い反射率を
    示す反射抑制手段を有し、 前記半導体チップにおいては、前記第1の光検出器は前
    記第1の反射膜と前記光入射面との間に配置されると共
    に、前記第2の光検出器は前記反射抑制手段と前記光入
    射面との間に配置されている、請求項1または請求項2
    に記載の発光モジュール。
  4. 【請求項4】 前記受光デバイスは、前記第1の光検出
    器を挟むように設けられた第1の一対の面、および、前
    記第2の光検出器を挟むように設けられた第2の一対の
    面を持つ半導体チップを有し、 前記第1の一対の面のうちの一方は前記半導体レーザ素
    子のモニタ光出射面からの光を受け所定の反射率を有
    し、 前記第2の一対の面のうちの一方は前記半導体レーザ素
    子のモニタ光出射面からの光を受け、 前記第1の一対の面のうちの他方はその上に第2の反射
    膜を有し、前記第2の反射膜および前記光入射面によっ
    て前記光共振器が構成され、 前記第2の一対の面のうちの一方は他方の面に対して相
    対的に傾斜している、請求項1〜請求項3のいずれかに
    記載の発光モジュール。
  5. 【請求項5】 前記半導体レーザと前記受光デバイスと
    の間に配置されたコリメート用レンズを更に備える、請
    求項1〜4のいずれかに記載の発光モジュール。
  6. 【請求項6】 半導体レーザの出力モニタ光を受けると
    共に、前記半導体レーザのモニタ光出射面から出射され
    た光の一部を透過する第1の光検出器と、 前記第1の光検出器を透過した光を受ける第2の光検出
    器と、 前記第1の光検出器と前記第2の光検出器との間に設け
    られたエタロンと、を備える発光モジュール。
  7. 【請求項7】 前記エタロンは、前記第1の光検出器と
    光学的に結合された光入射面および前記第2の光検出器
    と光学的に結合された光透過面とを有し、前記光透過面
    は前記光入射面に対して相対的に傾斜している、請求項
    6に記載の発光モジュール。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の光検出器の各々は
    フォトダイオードを含む、請求項6または請求項7に記
    載の発光モジュール。
  9. 【請求項9】 前記半導体レーザと前記第1の光検出器
    との間に配置されたコリメート用レンズを更に備える、
    請求項6〜8のいずれかに記載の発光モジュール。
  10. 【請求項10】 前記半導体レーザが発生する光の波長
    を前記第1および第2の光検出器からの信号に基づいて
    変更するための波長調整手段を更に備える、請求項1〜
    9のいずれかに記載の発光モジュール。
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