JPH1040572A - 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置

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JPH1040572A
JPH1040572A JP8196416A JP19641696A JPH1040572A JP H1040572 A JPH1040572 A JP H1040572A JP 8196416 A JP8196416 A JP 8196416A JP 19641696 A JP19641696 A JP 19641696A JP H1040572 A JPH1040572 A JP H1040572A
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JP
Japan
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objective lens
light
light beam
optical
light source
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JP8196416A
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Noriaki Nishi
紀彰 西
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ピックアップ装置において、光源となる
半導体レーザに傾きがある場合においても、対物レンズ
のトラッキング方向への移動に伴う特性劣化を防止す
る。 【解決手段】 フロントAPC(オートパワーコントロ
ール)用の光出力検出器6を2個の受光部7,8を有す
るものとし、これら受光部7,8の受光するレーザ光強
度の差異により半導体レーザ1の傾き角θを検出し、こ
の傾き角θに応じて対物レンズ5のトラッキング方向
(矢印T)への移動範囲の中心を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスクの如き光学記録媒体に対して情報信号の書き
込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装置及びこの
光学ピックアップ装置を備え該光学記録媒体に対して情
報信号の記録及び再生を行うディスクプレーヤ装置に関
する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクや光磁気ディスクの如
き光学記録媒体が提案されている。このような光学記録
媒体は、透明な基板とこの基板に被着形成された信号記
録層とを有して構成されている。光ディスクや光磁気デ
ィスクにおいては、上記基板は、円盤状のディスク基板
として形成されている。また、この光ディスクや光磁気
ディスクにおいては、上記信号記録層において、情報信
号は、略々同心円状となされた螺旋状に形成された記録
トラックに沿って記録される。
【0003】そして、図11に示すように、このような
光学記録媒体である光ディスク101に対する情報信号
の書き込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装置が
提案されている。この光学ピックアップ装置は、光源と
して半導体レーザ201を有し、この半導体レーザ20
1より発せられる光束を対物レンズ205により上記光
ディスク101の信号記録面、すなわち、上記信号記録
層102の表面部上に集光して照射するように構成され
ている。上記半導体レーザ201より発せられた光束
は、グレーティング(回折格子)202、ビームスプリ
ッタ203及びコリメータレンズ204を介して、上記
対物レンズ205に導かれる。上記グレーティング20
2は、後述するトラッキングエラー信号の検出を可能と
するものである。
【0004】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記信号記録面に照射された光束の該信号記録面
による反射光を光検出器(P.D.:フォトダイオー
ド)211によって検出することにより、上記光ディス
ク101の信号記録層102に記録された情報信号の読
み出しや、上記光束の該信号記録面上への集光を維持す
るためのエラー信号、すなわち、フォーカスエラー信号
及びトラッキングエラー信号の検出が行われる。
【0005】上記反射光は、上記対物レンズ205及び
上記コリメータレンズ204を経て、上記ビームスプリ
ッタ203に戻る。この反射光は、上記ビームスプリッ
タ203により反射されて、ウォラストンプリズム20
9及びマルチレンズ210を介して、上記光検出器21
1に入射される。上記ウォラストンプリズム209は、
入射された光束の偏光成分に応じて、この光束を分割さ
せるプリズムである。上記マルチレンズ210は、入射
面がシリンドリカル(円筒)面となされ、出射面が凹面
となされたレンズであって、入射光束に上記フォーカス
エラー信号の検出のための非点収差を生じさせるととも
に、この入射光束の集光点を後方側に移動させるレンズ
である。
【0006】上記フォーカスエラー信号は、上記光束の
集光点と上記信号記録面との、上記対物レンズ205の
光軸方向についての距離を示す信号である。上記光学ピ
ックアップ装置においては、上記フォーカスエラー信号
が0となるように、図11中矢印Fで示すように、上記
対物レンズ205のこの対物レンズ205の光軸方向へ
の移動操作、すなわち、フォーカスサーボ動作が行われ
る。
【0007】上記トラッキングエラー信号は、上記光束
の集光点と上記記録トラックとのこの記録トラックの接
線及び上記対物レンズ205の光軸に直交する方向、す
なわち、上記光ディスクの径方向についての距離を示す
信号である。上記光学ピックアップ装置においては、上
記トラッキングエラー信号が0となるように、図11中
矢印Tで示すように、上記対物レンズ205のこの対物
レンズ205の光軸に直交する方向への移動操作、すな
わち、トラッキングサーボ動作が行われる。
【0008】なお、この光学ピックアップ装置において
は、上記半導体レーザ201より発せられた光束の一部
は、上記ビームスプリッタ203において、上記コリメ
ータレンズ204に入射されることなく、光出力検出器
206に入射されて受光される。この光出力検出器20
6は、上記半導体レーザ201の発光出力をモニタして
この半導体レーザ201の発光出力を制御する、いわゆ
るオート・パワー・コントロール(APC)を行うため
のものである。このように、光出力検出器206を半導
体レーザ201の外部に設けてオート・パワー・コント
ロールを行う方式を、フロント・オート・パワー・コン
トロール(FAPC)という。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な光学ピックアップ装置において光源として使用される
半導体レーザより発せられる光束の発散角は、この光束
が該半導体レーザより射出されるときの回折の影響等に
よって、この半導体レーザにおける半導体層の接合面に
垂直な方向の垂直発散角θ+よりも、該接合面に平行な
方向の平行発散角θ//のほうが狭くなっている。例え
ば、垂直発散角θ+が20°程度なの対し、平行発散角
θ//は、10°程度である。また、発光光束の短波長化
(例えば635nm)を図った半導体レーザでは、平行
発散角θ//は、6°程度となる。
【0010】このように発散角の狭い半導体レーザを光
源として使用した場合において、この半導体レーザの発
する光束の中心軸が上記対物レンズの光軸に対して、図
11中矢印θで示すように、傾きを有している場合に
は、上記トラッキングサーボ動作によって上記対物レン
ズをこの対物レンズの光軸に直交する方向に移動操作し
たときに、この対物レンズが該半導体レーザの発する光
束から外れてしまうことによる光学特性の劣化が生ずる
虞れがある。
【0011】すなわち、図6に示すように、上記半導体
レーザ201の発する光束の中心軸が上記対物レンズ2
05の光軸に対して傾いていない場合には、図6中矢印
Tで示す該対物レンズ205の移動操作可能範囲Tと該
光束の光強度分布Rに対応する使用可能範囲Bとが略々
一致している。しかし、図7に示すように、上記半導体
レーザ201の発する光束の中心軸が上記対物レンズ2
05の光軸に対して傾いている場合には、該対物レンズ
205の移動操作可能範囲Tと上記使用可能範囲Bとが
一致せず、図8に示すように、該対物レンズ205を移
動操作したときに、この対物レンズ205が該使用可能
範囲Bより外れてしまう虞れがある。このように、上記
対物レンズ205の移動操作によりこの対物レンズ20
5が上記使用可能範囲Bより外れる虞れは、上記光束の
中心軸の該対物レンズ205の光軸に対する傾きθが大
きいほど、大きくなる。
【0012】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、光源として使用される半導体レ
ーザより発せられる光束の発散角が狭い場合であって
も、対物レンズのこの対物レンズの光軸に直交する方向
の移動操作に伴う光学特性の劣化が防止された光学ピッ
クアップ装置の提供という課題を解決しようとするもの
である。
【0013】また、本発明は、上述のような光学ピック
アップ装置を備えることにより良好な特性を有するディ
スクプレーヤ装置の提供という課題を解決しようとする
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学ピックアップ装置は、光源と、こ
の光源から発せられた光束が入射されこの光束を光学記
録媒体の信号記録面上に集光させる対物レンズと、該光
源より発せられ該対物レンズに入射される前の光束の一
部が入射されこの光束の光出力を検出する光出力検出器
とを備え、上記光出力検出器は、それぞれが受光した光
の強度に応じた検出出力を出力する複数の受光部分から
なる受光部を有し、これら各受光部分から出力された複
数の検出出力に基づいて上記光源の光束発射方向の上記
対物レンズの光軸に対する傾きが検出されることとなさ
れたものである。
【0015】また、本発明は、上記光学ピックアップ装
置において、上記光出力検出器の受光部を構成する受光
部分の数を2とし、これら受光部分から得られる2つの
検出信号の差信号から、光源の光束発射方向の対物レン
ズの光軸に対する傾きを検出することとしたものであ
る。
【0016】さらに、本発明は、上記光学ピックアップ
装置において、上記光源より発せられる光束の断面形状
が楕円形であって、上記光出力検出器の受光部を構成す
る複数の受光部分の配列方向が該光束の断面形状である
楕円形の短径方向に相当する方向となされていることと
したものである。
【0017】そして、本発明は、上記光学ピックアップ
装置において、一端部が傾斜面部となされ信号読み取り
用光検出器上に配設されたプリズムを設け、このプリズ
ムは、上記光源より発射された光束の一部を該傾斜面部
によって反射して上記対物レンズに入射させるととも
に、この光束の残部を該傾斜面部を透過させて上記光出
力検出器の受光部に導き、該光束が上記光学記録媒体の
信号記録面において反射された反射光束が該対物レンズ
を介して該傾斜面部に戻されてこの反射光束を該傾斜面
部を透過させてプリズム内に進入させて該信号読み取り
用光検出器に導くこととしたものである。
【0018】さらに、本発明は、上記光学ピックアップ
装置において、上記光学記録媒体の信号記録面上におい
て情報信号が記録される記録トラックの接線方向及び上
記対物レンズの光軸に直交する方向に該対物レンズを移
動操作する対物レンズ駆動機構を設け、この対物レンズ
駆動機構における該対物レンズの移動操作可能範囲が上
記光源の光束発射方向の該対物レンズの光軸に対する傾
きに応じて設定されていることとしたものである。
【0019】また、本発明は、上記光学ピックアップ装
置において、上記光源の光束発射方向の上記対物レンズ
の光軸に対する傾きに応じて上記対物レンズ駆動機構の
取付け位置が決定されていることにより、この対物レン
ズ駆動機構における該対物レンズの移動操作可能範囲が
該光源の光束発射方向の該対物レンズの光軸に対する傾
きに応じた設定となされていることとしたものである。
【0020】本発明に係る光学ピックアップ装置におい
ては、光出力検出器を構成する各受光部分から出力され
た複数の検出出力に基づいて光源の光束発射方向の対物
レンズの光軸に対する傾きが検出されるので、対物レン
ズ駆動機構における該対物レンズの移動操作可能範囲を
該傾きに応じて設定することができ、光源として使用さ
れる半導体レーザより発せられる光束の発散角が狭い場
合であっても、対物レンズのこの対物レンズの光軸に直
交する方向の移動操作に伴う光学特性の劣化を防止する
ことができる。
【0021】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置は、光源と、この光源から発せられた光束が入射され
この光束を光学記録媒体の信号記録面上に集光させる対
物レンズと、該光学記録媒体の信号記録面上において情
報信号が記録される記録トラックの接線方向及び該対物
レンズの光軸に直交する方向に該対物レンズを移動操作
する対物レンズ駆動機構と、それぞれが受光した光の強
度に応じた検出出力を出力する複数の受光部分からなる
受光部を有し該光源より発せられ該対物レンズに入射さ
れる前の光束の一部が入射される光出力検出器と、この
光出力検出器の受光部の該各受光部分より出力される複
数の検出出力に基づいて該光源の光束発射方向の該対物
レンズの光軸に対する傾きを検出しこの検出結果に基づ
いて該対物レンズ駆動機構における該対物レンズの移動
操作可能範囲を制御する制御手段とを備えたものであ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0023】この実施の形態は、本発明に係る光学ピッ
クアップ装置を、図1に示すように、光学記録媒体とし
て光ディスク101を用いて、情報信号の書き込み及び
読み出しを行う装置として構成したものである。この光
ディスク101は、ポリカーボネイト(Polycarbonat
e)やポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacryl
ate)の如き透明材料からなる円盤状のディスク基板
と、このディスク基板に被着形成された信号記録層10
2とを有して構成されている。この信号記録層102
は、上記ディスク基板上に形成されたピットを覆って形
成された金属反射膜、または、後述する光磁気ディスク
の場合には、磁性材料膜から形成されている。この信号
記録層102の上記ディスク基板に接合された表面部
は、信号記録面となっている。
【0024】そして、上記光学ピックアップ装置は、図
1及び図2に示すように、光源となる半導体レーザチッ
プ14を内蔵した半導体レーザ1を有している。この半
導体レーザ1は、図示しない光学ブロック部内に固定し
て配設されている。この半導体レーザ1は、封入缶中に
上記半導体レーザチップ14を収納して構成されてい
る。上記封入缶の前面部には、上記半導体レーザチップ
14より発せられた光束(レーザ光束)が射出されるた
めの、ガラスの如き透明材料により閉蓋された開口部が
設けられている。
【0025】上記半導体レーザチップ14より発せられ
る光束は、発散光束であって、断面形状が楕円形となっ
ている。すなわち、上記半導体レーザチップ14より発
せられる光束の発散角は、図2に示すように、この光束
が該半導体レーザチップ14より射出されるときの回折
の影響等によって、この半導体レーザチップ14におけ
る半導体層の接合面に垂直な方向の垂直発散角θ+より
も、該接合面に平行な方向の平行発散角θ//のほうが狭
くなっている。例えば、上記垂直発散角θ+は、20°
程度なの対し、上記平行発散角θ//は、10°程度であ
る。また、この半導体レーザチップ14において、発光
光束の短波長化(例えば635nm)を図った場合に
は、上記平行発散角θ//は、6°程度となる。
【0026】そして、この光学ピックアップ装置は、上
記半導体レーザチップ14から発せられた光束が入射さ
れ、この光束を上記光ディスク101の信号記録面上に
集光させる対物レンズ5を有している。すなわち、上記
半導体レーザチップ14より発せられた光束は、上記光
学ブロック部内に配設されたグレーティング(回折格
子)2、ビームスプリッタ3及びコリメータレンズ4を
透過して、該光学ブロック部の上方側に配設された上記
対物レンズ5に導かれる。上記グレーティング2は、入
射光束を0次光及び±1次光に分岐させることにより、
後述するトラッキングエラー信号の検出を可能とするも
のである。
【0027】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記信号記録面に照射された光束の該信号記録面
による反射光を上記光学ブロック部内に配設された光検
出器(P.D.:フォトダイオード)11によって検出
することにより、上記光ディスク101の信号記録層1
02に記録された情報信号の読み出しと、上記光束の該
信号記録面上への集光を維持するためのエラー信号、す
なわち、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー
信号の検出とが行われる。
【0028】すなわち、上記反射光は、上記対物レンズ
5及び上記コリメータレンズ4を経て、上記ビームスプ
リッタ3に戻る。この反射光は、上記信号記録面上に記
録された情報信号に応じて、光強度を変調されている。
この反射光は、上記ビームスプリッタ3の反射面により
反射されて、90°偏向されて、ウォラストンプリズム
9及びマルチレンズ10を透過して、上記光検出器11
に入射される。上記ウォラストンプリズム9は、互いに
結晶軸方向を異なる方向として接合された一対の一軸性
結晶体からなり、これら結晶体同士の接合面を入射光束
の光軸に対して傾斜させたプリズムである。このウォラ
ストンプリズム9は、入射された光束の偏光成分に応じ
て、この光束を分割させる。上記マルチレンズ10は、
入射面がシリンドリカル(円筒)面となされ、出射面が
凹面となされたレンズであって、入射光束に上記フォー
カスエラー信号の検出のための非点収差を生じさせると
ともに、この入射光束の集光点を後方側に移動させるレ
ンズである。
【0029】上記フォーカスエラー信号は、上記光束の
集光点と上記信号記録面との、上記対物レンズ5の光軸
方向についての距離を示す信号である。上記光学ピック
アップ装置においては、上記フォーカスエラー信号が0
となるように、図1中矢印Fで示すように、上記対物レ
ンズ5のこの対物レンズ5の光軸方向への移動操作、す
なわち、フォーカスサーボ動作が行われる。
【0030】上記トラッキングエラー信号は、上記光束
の集光点と上記記録トラックとの、この記録トラックの
接線及び上記対物レンズ5の光軸に直交する方向、すな
わち、上記光ディスクの径方向についての距離を示す信
号である。上記光学ピックアップ装置においては、上記
トラッキングエラー信号が0となるように、図1中矢印
Tで示すように、上記記録トラックの接線方向及び上記
対物レンズ5の光軸に直交する方向への該対物レンズ5
の移動操作、すなわち、トラッキングサーボ動作が行わ
れる。
【0031】上記フォーカスサーボ動作及びトラッキン
グサーボ動作は、図5に示すように、上記対物レンズ5
を移動操作可能に支持する対物レンズ駆動機構(2軸ア
クチュエータ)において行われる。この対物レンズ駆動
機構は、アクチュエータベース33を有して構成されて
いる。このアクチュエータベース33は、略々平板状に
形成され、上記光学ブロック部上に固定して配設され
る。このアクチュエータベース33の一端側には、支持
壁部35が設けられている。この支持壁部35には、弾
性支持部材36の基端側が固定されている。この弾性支
持部材36は、金属材料や合成樹脂材料からなる板バネ
の如き部材であり、弾性変位により、先端側を移動可能
としている。この弾性支持部材36の先端側には、レン
ズホルダ37が取付けられている。
【0032】上記レンズボビン37は、上記弾性支持部
材36の変位により、移動可能となされている。このレ
ンズボビン37には、上記対物レンズ5が両面部を外方
側に臨ませた状態で取付けられている。上記アクチュエ
ータベース33の上記対物レンズ5に対向する部分に
は、この対物レンズ5に入射される光束が通過するため
の透孔34が設けられている。
【0033】そして、上記レンズボビン37には、フォ
ーカスコイル38及びトラッキングコイル39が取付け
られている。上記アクチュエータベース33上には、上
記フォーカスコイル38及びトラッキングコイル39に
対向して、それぞれマグネット40が取付けられた一対
のヨーク41,41が立設されている。これらマグネッ
ト40,40及びヨーク41,41は、上記各コイル3
8,39を、発生する磁界中に位置させている。
【0034】この対物レンズ駆動機構においては、上記
フォーカスコイル38にフォーカス駆動電流が供給され
ると、このフォーカスコイル38が上記マグネット4
0,40の発する磁界より力を受け、図5中矢印Fで示
すように、上記レンズボビン37を上記対物レンズ5の
光軸方向、すなわち、フォーカス方向に移動操作する。
上記フォーカス駆動電流が上記フォーカスエラー信号に
基づいて供給されることにより、上記フォーカスサーボ
動作が実行される。また、この対物レンズ駆動機構にお
いては、上記トラッキングコイル39にトラッキング駆
動電流が供給されると、このトラッキングコイル39が
上記マグネット40,40の発する磁界より力を受け、
図5中矢印Tで示すように、上記レンズボビン37を上
記対物レンズ5の光軸に直交する方向、すなわち、トラ
ッキング方向に移動操作する。上記トラッキング駆動電
流が上記トラッキングエラー信号に基づいて供給される
ことにより、上記トラッキングサーボ動作が実行され
る。上記トラッキング方向は、上記光ディスク101上
において上記光束が集光されて形成されるビームスポッ
トの記録トラックに沿う方向の径を小さくするために、
上記半導体レーザチップ14における平行発散角θ//の
方向となされている。
【0035】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記半導体レーザチップ14より発せられて上記
ビームスプリッタ3に入射された光束(すなわち、上記
対物レンズ5に入射される前の光束)の一部は、このビ
ームスプリッタ3の反射面において反射され、上記コリ
メータレンズ4に入射されることなく、光出力検出器6
に入射されて受光される。この光出力検出器6は、上記
半導体レーザチップ14の発光出力をモニタしてこの半
導体レーザチップ14の発光出力を制御する、いわゆる
オート・パワー・コントロール(APC)に使用される
光検出出力を得るためのものである。なお、このよう
に、光出力検出器6を半導体レーザ1の外部に設けてオ
ート・パワー・コントロールを行う方式を、フロント・
オート・パワー・コントロール(FAPC)という。
【0036】上記光出力検出器6は、図1及び図2に示
すように、それぞれが受光した光の強度に応じた検出出
力を出力する第1及び第2の受光部分7,8からなる受
光部を有して構成されている。これら受光部分7,8の
配列方向は、上記半導体レーザチップ14より発せられ
た光束の断面形状である楕円形の短径方向(すなわち、
平行発散角θ//方向)に相当する方向となされている。
【0037】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、上記各受光部分7,8から出力された複数の
検出出力に基づいて、上記半導体レーザチップ14の光
束発射方向の上記対物レンズ5の光軸に対する上記平行
発散角θ//方向の傾き、すなわち、光束倒れ角θを検出
することができる。すなわち、この光束倒れ角θが生ず
る(θ≠0)と、上記各受光部分7,8上においては、
図2中矢印Aで示すように、該光束が該各受光部分7,
8の配列方向に移動する。したがって、これら各受光部
分7,8から得られる2つの検出信号をa、bとしたと
き、図9に示すように、これら2つの検出信号a、bの
差信号(a−b)を求めることによって、上記光束倒れ
角θを検出することができる。
【0038】また、この光出力検出器6においては、上
記各受光部分7,8から得られる2つの検出信号をa、
bの和信号(a+b)を求めることによって、上記半導
体レーザチップ14より発せられている光束の光出力を
検出することができる。なお、上記光出力検出器6の受
光部を構成する受光部分の数は、この実施の形態におい
ては2個であるが、2個に限定されず、3個以上として
もよい。
【0039】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記対物レンズ駆動機構の上記光学ブロック部に
対する取付け位置が上記光束倒れ角θに応じて決定され
ていることによって、この対物レンズ駆動機構における
上記対物レンズ5のトラッキング方向への移動操作可能
範囲が、該光束倒れ角θに応じた設定となされている。
【0040】すなわち、図6に示すように、上記半導体
レーザ201の発する光束の中心軸が上記対物レンズ2
05の光軸に対して傾いていない場合には、図6中矢印
Tで示す該対物レンズ205の移動操作可能範囲Tと該
光束の光強度分布Rに対応する使用可能範囲Bとが略々
一致している。しかし、図7に示すように、上記光束倒
れ角θが生じている(θ≠0)場合には、上記対物レン
ズ駆動機構が初期位置に配設されているときには、上記
対物レンズ5のトラッキング方向への移動操作可能範囲
Tと上記半導体レーザチップ14より発せられた光束の
光強度分布Rに対応する使用可能範囲Bとが一致せず、
図8に示すように、該対物レンズ5を移動操作したとき
に、この対物レンズ5が該使用可能範囲Bより外れてし
まう。
【0041】ここで、上記各受光部分7,8から得られ
る2つの検出信号a、bの差信号(a−b)に応じて上
記移動操作可能範囲Tを移動させることにより、図10
に示すように、上記光束倒れ角θが生じている(θ≠
0)場合でも、該移動操作可能範囲Tの中心と上記使用
可能範囲Bの中心とが一致し、これら移動操作可能範囲
Tと使用可能範囲Bとの対称性が維持され、上記対物レ
ンズ5を移動操作したときにもこの対物レンズ5が該使
用可能範囲Bより外れる虞れがない。
【0042】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、上記半導体レーザチップ14より発せられる
光束の平行発散角θ//が狭い場合であっても、上記対物
レンズ5の上記トラッキング方向への移動操作に伴う光
学特性の劣化が防止されている。
【0043】また、本発明に係る光学ピックアップ装置
は、図3及び図4に示すように、半導体レーザチップ1
4、第1及び第2の信号読み取り用光検出器18,19
及び光出力検出器20が上面部上に配設、形成された半
導体基板12を用いて構成することができる。上記半導
体レーザチップ14は、上記半導体基板12の上面部上
に配設されたヒートシンク部13の上面部に配設されて
いる。上記信号読み取り用光検出器18,19及び上記
光出力検出器20は、上記半導体基板12の表面部に形
成されている。上記半導体レーザチップ14は、光束
を、上記半導体基板12の上面部に平行に、上記各信号
読み取り用光検出器18,19及び上記光出力検出器2
0が設けられた側に向けて射出する。この半導体レーザ
チップ14は、上記平行発散角θ//の方向を半導体基板
12の表面部に平行として配設されている。
【0044】そして、この光学ピックアップ装置は、一
端部が傾斜面部16となされ上記各信号読み取り用光検
出器18,19上に位置して上記半導体基板12上に配
設されたプリズム15を有している。上記傾斜面部16
は、上記半導体基板12の表面部に対する傾斜角が、4
5°となされている。このプリズム15は、上記半導体
レーザチップ14より発射された光束が、上記傾斜面部
16に入射される。この傾斜面部16には、上記半導体
レーザチップ14よりの光束が、S偏光状態で入射され
る。この傾斜面部16は、上記半導体レーザチップ14
より入射された光束の一部を反射して上記半導体基板1
2の表面部に対して垂直な方向に偏向させる。このよう
に上記傾斜面部16により反射された光束は、上記対物
レンズ駆動機構により支持された対物レンズ17に入射
される。この対物レンズ17は、入射された光束を、上
記光ディスク101の信号記録面上に集光させる。
【0045】また、上記傾斜面部16は、上記半導体レ
ーザチップ14より入射された光束の残部を透過させ、
光出力検出器20の受光部に導く。この光出力検出器2
0は、上記半導体レーザチップ14の側より見て上記プ
リズム15の後方側に位置して形成されている。すなわ
ち、上記半導体レーザチップ14より射出されて上記傾
斜面部16を透過した光束は、上記プリズム15中を進
行し、このプリズム15の他端面を介してこのプリズム
15の外方側に射出されて、上記光出力検出器20によ
り受光される。この光出力検出器20は、上記半導体レ
ーザチップ14の発光出力をモニタしてこの半導体レー
ザチップ14の発光出力を制御する、いわゆるオート・
パワー・コントロール(APC)に使用される光検出出
力を得るためのものである。
【0046】一方、上記対物レンズ17により上記信号
記録面上に集光された光束は、この信号記録面により反
射され、該対物レンズ17を介して、上記傾斜面部16
に戻る。この傾斜面部16に戻った上記信号記録面によ
る反射光は、この傾斜面部16を透過して上記プリズム
15内に進入し、このプリズム15の下面部よりこのプ
リズム15の外方側に射出されて上記各信号読み取り用
光検出器18,19に導かれ受光される。
【0047】すなわち、上記対物レンズ17を経て上記
傾斜面部16に入射した反射光は、この傾斜面部16に
おいて屈折されて上記プリズム15内に進入し、一部が
このプリズム15の底面部を透過して上記第1の信号読
み取り用光検出器18に受光され、残部が該底面部によ
り反射される。この底面部により反射された光束は、上
記プリズム15の天面部において全反射された後、この
プリズム15の底面部を透過して上記第2の信号読み取
り用光検出器19に受光される。
【0048】上記第1の信号読み取り用光検出器18
は、中央部分の受光部24とこの中央部分の受光部24
の両側側に位置する一対の受光部23,25に分割され
ている。また、上記第2の信号読み取り用光検出器19
は、前後の部分に分割され、これら前後部分のそれぞれ
が、中央部分の受光部27,30とこれら中央部分の受
光部27,30の両側側に位置する一対の受光部26,
28、29,31に分割されている。この光学ピックア
ップ装置を用いた記録再生装置においては、上記各信号
読み取り用光検出器18,19を構成する各受光部より
個々に出力される光検出出力を演算することにより、上
記光ディスク101よりの情報信号の読み取り信号、フ
ォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を得るこ
とができる。
【0049】また、この光学ピックアップ装置は、いわ
ゆる光磁気ディスクより情報信号を読み取るための光学
ピックアップ装置として構成することもできる。この光
磁気ディスクにおいては、この光磁気ディスクの信号記
録面上に照射された光束は、いわゆるカー効果により、
この信号記録面に記録された情報信号に応じて偏光方向
を変調されて反射される。
【0050】この場合には、上記プリズム15は、一軸
性結晶または二軸性結晶により形成される。このプリズ
ム15を形成する結晶の結晶軸は、このプリズム15内
の反射面の法線に垂直な面内に設定されている。また、
この場合には、上記傾斜面部16上には、偏光ビームス
プリッタ(PBS)膜を形成する。この傾斜面部16に
は、上述したように、上記半導体レーザチップ14より
の光束は、S偏光状態で入射される。
【0051】このプリズム15においては、上記信号記
録面により反射され上記対物レンズ17を経て上記傾斜
面部16に入射した反射光は、この傾斜面部16におい
て屈折されて上記プリズム15内に進入し、このプリズ
ム15内において偏光方向成分に応じて分岐され、一部
がこのプリズム15の底面部を透過して上記第1の信号
読み取り用光検出器18に受光され、残部が該底面部に
より反射される。この底面部により反射された光束は、
上記プリズム15の天面部において全反射された後、こ
のプリズム15の底面部を透過して上記第2の信号読み
取り用光検出器19に受光される。この上記第2の信号
読み取り用光検出器19において、上記反射光は、偏光
方向成分に応じて分離されて集光され、それぞれが受光
される。したがって、これら偏光方向成分に応じて分離
されて集光された各光束に対応する2つの光検出出力の
差信号を得れば、この差信号は、上記光磁気ディスクに
記録された情報信号の読み取り信号(いわゆるMO信
号)である。
【0052】ところで、上記光出力検出器20は、図4
に示すように、それぞれが受光した光の強度に応じた検
出出力を出力する第1及び第2の受光部分21,22か
らなる受光部を有して構成されている。これら受光部分
21,22の配列方向は、上記半導体レーザチップ14
より発せられた光束の断面形状である楕円形の短径方向
(すなわち、平行発散角θ//方向)に相当する方向とな
されている。
【0053】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、上記各受光部分21,22から出力された複
数の検出出力に基づいて、上記半導体レーザチップ14
の光束発射方向の上記対物レンズ5の光軸に対する上記
平行発散角θ//方向の傾き、すなわち、光束倒れ角θを
検出することができる。すなわち、これら各受光部分2
1,22から得られる2つの検出信号をa、bとしたと
き、これら2つの検出信号a、bの差信号(a−b)を
求めることによって、上記光束倒れ角θを検出すること
ができる。
【0054】また、この光出力検出器20においては、
上記各受光部分21,22から得られる2つの検出信号
をa、bの和信号(a+b)を求めることによって、上
記半導体レーザチップ14より発せられている光束の光
出力を検出することができる。
【0055】そして、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記対物レンズ駆動機構の上記半導体基板12対
する位置が上記光束倒れ角θに応じて決定されているこ
とによって、この対物レンズ駆動機構における上記対物
レンズ5のトラッキング方向への移動操作可能範囲が、
該光束倒れ角θに応じた設定となされている。なお、上
記トラッキング方向は、上記光ディスク101上におい
て上記光束が集光されて形成されるビームスポットの上
記記録トラックに沿う方向の径を小さくするために、上
記半導体レーザチップ14における平行発散角θ//の方
向となされている。
【0056】すなわち、この光学ピックアップ装置にお
いては、上記各受光部分21,22から得られる2つの
検出信号a、bの差信号(a−b)に応じて上記移動操
作可能範囲Tが移動させられていることにより、図10
に示すように、上記光束倒れ角θが生じている(θ≠
0)場合でも、該移動操作可能範囲Tの中心と上記光束
の光強度分布Rに対応する使用可能範囲Bの中心とが一
致し、これら移動操作可能範囲Tと使用可能範囲Bとの
対称性が維持され、上記対物レンズ5を移動操作したと
きにもこの対物レンズ5が該使用可能範囲Bより外れる
虞れがない。
【0057】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、上記半導体レーザチップ14より発せられる
光束の平行発散角θ//が狭い場合であっても、上記対物
レンズ5の上記トラッキング方向への移動操作に伴う光
学特性の劣化が防止されている。
【0058】そして、本発明に係るディスクプレーヤ装
置は、上述した本発明に係る光学ピックアップ装置と、
上記光ディスク101を保持して回転操作する回転操作
機構と、制御手段とを備えて構成される。上記回転操作
機構は、スピンドルモータと、このスピンドルモータの
駆動軸に取付けられたディスクテーブルとを有して構成
されている。このディスクテーブルは、上記光ディスク
101の中心部分を保持するように構成されている。上
記スピンドルモータは、上記ディスクテーブルととも
に、このディスクテーブルが保持している光ディスク1
01を回転操作する。そして、このディスクプレーヤ装
置においては、上記光学ピックアップ装置は、上記ディ
スクテーブルに保持された光ディスク101の信号記録
面に上記対物レンズ5,17を対向させた状態で支持さ
れる。また、この光学ピックアップ装置は、上記光ディ
スク101の内外周に亘って、上記スピンドルモータに
対する接離方向に移動操作可能となされている。
【0059】そして、上記制御手段は、上記光学ピック
アップ装置の光出力検出器6,20の受光部を構成する
各受光部分7,8、21,22より出力される複数の検
出出力に基づいて、上記光束倒れ角θを検出する。ま
た、この制御手段は、検出された光束倒れ角θに基づい
て、上記対物レンズ駆動機構における上記対物レンズ
5,17の移動操作可能範囲Tの位置を制御する。この
ような上記対物レンズ5,17の移動操作可能範囲Tの
位置の制御は、上記対物レンズ駆動機構全体を上記光学
ブロック部または上記半導体基板12に対して移動操作
することによって行ってもよく、また、上記トラッキン
グコイル39に供給するトラッキング駆動電流にバイア
ス電流を加算することによって行ってもよい。
【0060】すなわち、このディスクプレーヤ装置にお
いては、上記光学ピックアップ装置における各受光部分
7,8、21,22から得られる2つの検出信号a、b
の差信号(a−b)に応じて上記移動操作可能範囲Tが
制御されることにより、図10に示すように、上記光束
倒れ角θが生じている(θ≠0)場合でも、該移動操作
可能範囲Tの中心と上記光束の光強度分布Rに対応する
使用可能範囲Bの中心とが一致し、これら移動操作可能
範囲Tと使用可能範囲Bとの対称性が維持され、上記対
物レンズ5が移動操作されたときにもこの対物レンズ5
が該使用可能範囲Bより外れる虞れがない。
【0061】したがって、このディスクプレーヤ装置に
おいては、上記半導体レーザチップ14より発せられる
光束の平行発散角θ//が狭い場合であっても、上記対物
レンズ5,17の上記トラッキング方向への移動操作に
伴う光学特性の劣化が防止される。
【0062】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学ピック
アップ装置及びディスクプレーヤ装置においては、光出
力検出器を構成する各受光部分から出力された複数の検
出出力に基づいて光源の光束発射方向の対物レンズの光
軸に対する傾きが検出されるので、対物レンズ駆動機構
における該対物レンズの移動操作可能範囲を該傾きに応
じて設定することができる。したがって、この光学ピッ
クアップ装置においては、光源として使用される半導体
レーザより発せられる光束の発散角が狭い場合であって
も、上記対物レンズのこの対物レンズの光軸に直交する
方向の移動操作に伴う光学特性の劣化を防止することが
できる。
【0063】すなわち、本発明は、光源として使用され
る半導体レーザより発せられる光束の発散角が狭い場合
であっても、対物レンズのこの対物レンズの光軸に直交
する方向の移動操作に伴う光学特性の劣化が防止された
光学ピックアップ装置を提供することができるものであ
る。
【0064】また、本発明に係るディスクプレーヤ装置
は、上記光出力検出器の受光部の上記各受光部分より出
力される複数の検出出力に基づいて、上記光源の光束発
射方向の上記対物レンズの光軸に対する傾きを検出し、
この検出結果に基づいて、上記対物レンズ駆動機構にお
ける該対物レンズの移動操作可能範囲を制御する制御手
段を備えている。
【0065】すなわち、本発明は、上述のような光学ピ
ックアップ装置を備え、光源の光束発射方向の対物レン
ズの光軸に対する傾きに基づいて対物レンズ駆動機構に
おける該対物レンズの移動操作可能範囲を制御すること
により、良好な特性を実現するディスクプレーヤ装置を
提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の光学系の
構成を示す側面図である。
【図2】上記光学ピックアップ装置の光学系の要部の構
成を示す斜視図である。
【図3】上記光学ピックアップ装置の光学系の構成の他
の例を示す側面図である。
【図4】上記図3に示した光学ピックアップ装置の光学
系の構成を示す平面図である。
【図5】上記光学ピックアップ装置の対物レンズ駆動機
構の構成を示す縦断面図である。
【図6】上記光学ピックアップ装置において半導体レー
ザチップの光束発射方向と対物レンズの光軸とが一致し
ている場合における該対物レンズの移動操作可能範囲と
光束の強度分布との関係を示す側面図である。
【図7】上記光学ピックアップ装置において半導体レー
ザチップの光束発射方向と対物レンズの光軸とが一致し
ていない場合における該対物レンズの移動操作可能範囲
と光束の強度分布との関係を示す側面図である。
【図8】上記光学ピックアップ装置における半導体レー
ザチップの光束発射方向及び対物レンズの光軸がなす角
度と光束の強度分布及び該対物レンズの移動操作可能範
囲との関係を示すグラフである。
【図9】上記光学ピックアップ装置において光出力検出
器より得られる信号の半導体レーザチップの光束発射方
向及び対物レンズの光軸がなす角度との関係を示すグラ
フである。
【図10】上記光学ピックアップ装置において半導体レ
ーザチップの光束発射方向及び対物レンズの光軸がなす
角度に応じて対物レンズの移動操作可能範囲が調整され
た場合の該半導体レーザチップの光束発射方向及び対物
レンズの光軸がなす角度と光束の強度分布及び該対物レ
ンズの移動操作可能範囲との関係を示すグラフである。
【図11】従来の光学ピックアップ装置の光学系の構成
を示す側面図である。
【符号の説明】
5,17 対物レンズ、6,20 光出力検出器、7,
8,21,22 受光部分、14 半導体レーザチッ
プ、15 プリズム、16 傾斜面部、18,19 信
号読み取り用光検出器、33 アクチュエータベース、
36 弾性支持部材、37 レンズホルダ、38 フォ
ーカスコイル、39 トラッキングコイル、40 マグ
ネット、41 ヨーク、101 光ディスク、102
信号記録層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】このように発散角の狭い半導体レーザを光
源として使用した場合において、この半導体レーザの発
する光束の中心軸が上記対物レンズの光軸に対して、図
11中矢印θで示すように、傾きを有している場合に
は、上記トラッキングサーボ動作によって上記対物レン
ズをこの対物レンズの光軸に直交する方向に移動操作し
たときに、この対物レンズが該半導体レーザの発する光
束の中心軸から外れてしまうことによる光学特性の劣化
が生ずる虞れがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】さらに、本発明は、上記光学ピックアップ
装置において、上記光源より発せられる光束の断面の強
度分布形状が楕円形であって、上記光出力検出器の受光
部を構成する複数の受光部分の配列方向が該光束の断面
形状である楕円形の短径方向に相当する方向となされて
いることとしたものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】上記半導体レーザチップ14より発せられ
る光束は、発散光束であって、断面の強度分布形状が楕
円形となっている。すなわち、上記半導体レーザチップ
14より発せられる光束の発散角は、図2に示すよう
に、この光束が該半導体レーザチップ14より射出され
るときの回折の影響等によって、この半導体レーザチッ
プ14における半導体層の接合面に垂直な方向の垂直発
散角θ+よりも、該接合面に平行な方向の平行発散角θ
//のほうが狭くなっている。例えば、上記垂直発散角θ
+は、20°程度なの対し、上記平行発散角θ//は、1
0°程度である。また、この半導体レーザチップ14に
おいて、発光光束の短波長化(例えば635nm)を図
った場合には、上記平行発散角θ//は、6°程度とな
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 上記光源から発せられた光束が入射され、この光束を光
    学記録媒体の信号記録面上に集光させる対物レンズと、 上記光源より発せられ上記対物レンズに入射される前の
    光束の一部が入射され、この光束の光出力を検出する光
    出力検出器とを備え、 上記光出力検出器は、それぞれが受光した光の強度に応
    じた検出出力を出力する複数の受光部分からなる受光部
    を有し、 上記各受光部分から出力された複数の検出出力に基づい
    て、上記光源の光束発射方向の上記対物レンズの光軸に
    対する傾きが検出されることとなされた光学ピックアッ
    プ装置。
  2. 【請求項2】 光出力検出器の受光部を構成する受光部
    分の数が2であり、これら受光部分から得られる2つの
    検出信号の差信号から、光源の光束発射方向の対物レン
    ズの光軸に対する傾きを検出することとした請求項1記
    載の光学ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 光源より発せられる光束の断面形状が楕
    円形であり、 光出力検出器の受光部を構成する複数の受光部分の配列
    方向が、上記光束の断面形状である楕円形の短径方向に
    相当する方向となされている請求項1記載の光学ピック
    アップ装置。
  4. 【請求項4】 一端部が傾斜面部となされ信号読み取り
    用光検出器上に配設されたプリズムを有し、 上記プリズムは、光源より発射された光束の一部を上記
    傾斜面部によって反射して対物レンズに入射させるとと
    もに、この光束の残部を該傾斜面部を透過させて光出力
    検出器の受光部に導き、該光束が光学記録媒体の信号記
    録面において反射された反射光束が該対物レンズを介し
    て該傾斜面部に戻されてこの反射光束を該傾斜面部を透
    過させてプリズム内に進入させて上記信号読み取り用光
    検出器に導くこととなされた請求項1記載の光学ピック
    アップ装置。
  5. 【請求項5】 光学記録媒体の信号記録面上において情
    報信号が記録される記録トラックの接線方向及び対物レ
    ンズの光軸に直交する方向に該対物レンズを移動操作す
    る対物レンズ駆動機構を備え、 上記対物レンズ駆動機構における上記対物レンズの移動
    操作可能範囲が、光源の光束発射方向の該対物レンズの
    光軸に対する傾きに応じて設定されている請求項1記載
    の光学ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】 光源の光束発射方向の対物レンズの光軸
    に対する傾きに応じて対物レンズ駆動機構の取付け位置
    が決定されていることにより、該対物レンズ駆動機構に
    おける該対物レンズの移動操作可能範囲が該光源の光束
    発射方向の該対物レンズの光軸に対する傾きに応じた設
    定となされている請求項5記載の光学ピックアップ装
    置。
  7. 【請求項7】 光源と、 上記光源から発せられた光束が入射され、この光束を光
    学記録媒体の信号記録面上に集光させる対物レンズと、 上記光学記録媒体の信号記録面上において情報信号が記
    録される記録トラックの接線方向及び上記対物レンズの
    光軸に直交する方向に該対物レンズを移動操作する対物
    レンズ駆動機構と、 それぞれが受光した光の強度に応じた検出出力を出力す
    る複数の受光部分からなる受光部を有し、上記光源より
    発せられ上記対物レンズに入射される前の光束の一部が
    入射される光出力検出器と、 上記光出力検出器の受光部の上記各受光部分より出力さ
    れる複数の検出出力に基づいて、上記光源の光束発射方
    向の上記対物レンズの光軸に対する傾きを検出し、この
    検出結果に基づいて、上記対物レンズ駆動機構における
    該対物レンズの移動操作可能範囲を制御する制御手段と
    を備えたディスクプレーヤ装置。
JP8196416A 1996-07-25 1996-07-25 光学ピックアップ装置及びディスクプレーヤ装置 Withdrawn JPH1040572A (ja)

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