JPH0824929A - リーラの圧延制御方法 - Google Patents
リーラの圧延制御方法Info
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- JPH0824929A JPH0824929A JP6165607A JP16560794A JPH0824929A JP H0824929 A JPH0824929 A JP H0824929A JP 6165607 A JP6165607 A JP 6165607A JP 16560794 A JP16560794 A JP 16560794A JP H0824929 A JPH0824929 A JP H0824929A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 サイザ通過後の管の長さを均一にし得るリー
ラの圧延制御方法を提供する。 【構成】 制御装置7は、圧下位置検出器15,15及び
荷重計16,16からの検出結果に基づいてプラグミル10出
側のホローシェルHの平均肉厚を求める。制御装置7に
は、サイザによる伸ばし長さ誤差と、プラグミル10を通
過した後のホローシェルHの平均肉厚との相関関数及び
サイザによる目標伸ばし長さが予め与えられており、制
御装置7はホローシェルHの平均肉厚を相関関数に代入
してサイザによる伸ばし長さ誤差を算出する。制御装置
7は、目標伸ばし長さを伸ばし長さ誤差によって補正し
て伸び歪みを求める。そして制御装置7は伸び歪みに基
づいてモータ3,3に供給する目標電力を算出し、電力
検出器8,8が検出した電力が目標電力となるように圧
下装置4,4の昇降動作を制御してロール2,2の圧下
位置を調節する。
ラの圧延制御方法を提供する。 【構成】 制御装置7は、圧下位置検出器15,15及び
荷重計16,16からの検出結果に基づいてプラグミル10出
側のホローシェルHの平均肉厚を求める。制御装置7に
は、サイザによる伸ばし長さ誤差と、プラグミル10を通
過した後のホローシェルHの平均肉厚との相関関数及び
サイザによる目標伸ばし長さが予め与えられており、制
御装置7はホローシェルHの平均肉厚を相関関数に代入
してサイザによる伸ばし長さ誤差を算出する。制御装置
7は、目標伸ばし長さを伸ばし長さ誤差によって補正し
て伸び歪みを求める。そして制御装置7は伸び歪みに基
づいてモータ3,3に供給する目標電力を算出し、電力
検出器8,8が検出した電力が目標電力となるように圧
下装置4,4の昇降動作を制御してロール2,2の圧下
位置を調節する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラグミルで圧延され
た中空素管をリーラで磨管する場合に、後工程であるサ
イザにおける伸ばし長さのバラツキを抑制すべくリーラ
の圧延を制御する方法に関する。
た中空素管をリーラで磨管する場合に、後工程であるサ
イザにおける伸ばし長さのバラツキを抑制すべくリーラ
の圧延を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5はプラグミル法による継目無管の製
造工程を示す説明図である。丸鋼片Bは、図5(a)の
ように、回転炉床式の加熱炉20に投入されて所定温度に
加熱された後、加熱炉20から取り出されてピアサ21へ移
送される。ピアサ21は、図5(b)のように、上下一対
の樽型の圧延ロール21,21が丸鋼片Bのパスセンタに対
してロールの軸心線を傾斜させて配置してあり、パスセ
ンタ上には傾斜プラグ23が配設してある。そして丸鋼片
Bは、圧延ロール21,21によって螺進移動されながら傾
斜プラグ23によって穿孔されてホローシェルHになり、
エロンゲータ25へ移送される。
造工程を示す説明図である。丸鋼片Bは、図5(a)の
ように、回転炉床式の加熱炉20に投入されて所定温度に
加熱された後、加熱炉20から取り出されてピアサ21へ移
送される。ピアサ21は、図5(b)のように、上下一対
の樽型の圧延ロール21,21が丸鋼片Bのパスセンタに対
してロールの軸心線を傾斜させて配置してあり、パスセ
ンタ上には傾斜プラグ23が配設してある。そして丸鋼片
Bは、圧延ロール21,21によって螺進移動されながら傾
斜プラグ23によって穿孔されてホローシェルHになり、
エロンゲータ25へ移送される。
【0003】図5(c)のように、エロンゲータ25は傾
斜プラグ23に代えて略円筒状のプラグ27が樽型の圧延ロ
ール26,26のパスセンタに配設してある以外は、(b)
のピアサ21と略同様な構成になっている。そして、ホロ
ーシェルHは圧延ロール26,26によって螺進移動されな
がらプラグ27によって拡径された後、プラグミル30へ移
送される。プラグミル30に移送されたホローシェルH
は、図5(d)のように、略円形の孔型を有する上下一
対の圧延ロール31,31とその孔型の中心位置に配設され
たプラグ32とによって延伸圧延された後、リーラ35へ移
送される。
斜プラグ23に代えて略円筒状のプラグ27が樽型の圧延ロ
ール26,26のパスセンタに配設してある以外は、(b)
のピアサ21と略同様な構成になっている。そして、ホロ
ーシェルHは圧延ロール26,26によって螺進移動されな
がらプラグ27によって拡径された後、プラグミル30へ移
送される。プラグミル30に移送されたホローシェルH
は、図5(d)のように、略円形の孔型を有する上下一
対の圧延ロール31,31とその孔型の中心位置に配設され
たプラグ32とによって延伸圧延された後、リーラ35へ移
送される。
【0004】図5(e)のように、リーラ35は円筒状の
ロール36,36がホローシェルHのパスセンタに対してロ
ールの軸心線を傾斜させて配置してあり、パスセンタ上
には円筒状のプラグ37が配設してある。そしてロール3
6,36とプラグ37との周速差によって、ホローシェルH
の直径を少し拡大すると共に、僅かに肉厚圧下を加える
ことによってホローシェルHを磨管する。これによって
前工程によってホローシェルHに発生した疵,及び管断
面面内の肉厚不均一を改善すると共に、ホローシェルH
の内外面を滑らかにする。磨管されたホローシェルHは
横ロール41,41及び縦ロール42,42が交互に配置された
サイザ40に移送され、製品寸法となるようにサイジング
される。
ロール36,36がホローシェルHのパスセンタに対してロ
ールの軸心線を傾斜させて配置してあり、パスセンタ上
には円筒状のプラグ37が配設してある。そしてロール3
6,36とプラグ37との周速差によって、ホローシェルH
の直径を少し拡大すると共に、僅かに肉厚圧下を加える
ことによってホローシェルHを磨管する。これによって
前工程によってホローシェルHに発生した疵,及び管断
面面内の肉厚不均一を改善すると共に、ホローシェルH
の内外面を滑らかにする。磨管されたホローシェルHは
横ロール41,41及び縦ロール42,42が交互に配置された
サイザ40に移送され、製品寸法となるようにサイジング
される。
【0005】このような継目無管の製造工程にあってリ
ーラ35の圧延を制御するには、リーラ35に備えられたロ
ール36,36を駆動するモータに供給される電力を検出
し、その検出値が設定された目標電力となるように、ロ
ール36,36の間隙を調整している。
ーラ35の圧延を制御するには、リーラ35に備えられたロ
ール36,36を駆動するモータに供給される電力を検出
し、その検出値が設定された目標電力となるように、ロ
ール36,36の間隙を調整している。
【0006】前述した目標電力は、サイザ40を通過した
後のホローシェルHの長さを均一にすべく、例えばプラ
グミル30の出側のホローシェルHの長さに基づいて次の
(1)式及び(2)式によって求めていた。 HP=αx+β …(1) x=ln(LS /LP ) …(2) 但し、HP :リーラの目標電力 x :伸び歪み α,β:定数 LS :サイザの目標伸ばし長さ LP :プラグミル出側のホローシェルの長さ
後のホローシェルHの長さを均一にすべく、例えばプラ
グミル30の出側のホローシェルHの長さに基づいて次の
(1)式及び(2)式によって求めていた。 HP=αx+β …(1) x=ln(LS /LP ) …(2) 但し、HP :リーラの目標電力 x :伸び歪み α,β:定数 LS :サイザの目標伸ばし長さ LP :プラグミル出側のホローシェルの長さ
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法にあっては、(2)式における、プラグミル出側のホ
ローシェルの長さLH が一定であっても、各ホローシェ
ルの外径の変動によって管の肉厚変動が発生して、リー
ラ出側のホローシェルの長さが変動し、これによってサ
イザを通過した後のホローシェルの長さが変動し、製品
管の歩留まりが低下するという問題があった。
法にあっては、(2)式における、プラグミル出側のホ
ローシェルの長さLH が一定であっても、各ホローシェ
ルの外径の変動によって管の肉厚変動が発生して、リー
ラ出側のホローシェルの長さが変動し、これによってサ
イザを通過した後のホローシェルの長さが変動し、製品
管の歩留まりが低下するという問題があった。
【0008】ところで、特開昭53−86663 号公報には、
プラグミル出側の管の肉厚を求め、それをリーラにフィ
ードフォワードし、サイザ出側の肉厚を目標肉厚にすべ
くリーラの目標電力を設定するリーラの圧延制御方法が
記載されている。しかしこのような方法ではサイザ出側
の管の肉厚変動は減少するが、その長さを均一にするこ
とは何ら考慮されていないため、前述した問題は解決さ
れない。
プラグミル出側の管の肉厚を求め、それをリーラにフィ
ードフォワードし、サイザ出側の肉厚を目標肉厚にすべ
くリーラの目標電力を設定するリーラの圧延制御方法が
記載されている。しかしこのような方法ではサイザ出側
の管の肉厚変動は減少するが、その長さを均一にするこ
とは何ら考慮されていないため、前述した問題は解決さ
れない。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところはプラグミル出側の管
の肉厚変動によるサイザの伸ばし長さの誤差予測値を用
いてリーラの目標電力を設定することによって、サイザ
通過後の管の長さを均一にし得るリーラの圧延制御方法
を提供することにある。
であって、その目的とするところはプラグミル出側の管
の肉厚変動によるサイザの伸ばし長さの誤差予測値を用
いてリーラの目標電力を設定することによって、サイザ
通過後の管の長さを均一にし得るリーラの圧延制御方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るリーラの
圧延制御方法は、プラグミルを通過した管を対をなす圧
延ロールにて磨管してサイザに供給するリーラの圧延
を、前記圧延ロールを駆動する電動機に供給する電力を
検出し、検出した電力が前記サイザ通過後の管を目標長
さにすべく設定された目標電力となるように両圧延ロー
ルの間隙を調整することによって制御する方法におい
て、前記サイザにおける伸ばし長さと目標長さとの誤差
及び前記プラグミル出側の管の肉厚の関係を予め設定し
ておき、前記プラグミル出側の管の肉厚を求め、求めた
肉厚及び前記関係に基づいて伸ばし長さの誤差を算出
し、算出した伸ばし長さ誤差にて前記目標長さを修正
し、修正した目標長さを用いて前記目標電力を設定する
ことを特徴とする。
圧延制御方法は、プラグミルを通過した管を対をなす圧
延ロールにて磨管してサイザに供給するリーラの圧延
を、前記圧延ロールを駆動する電動機に供給する電力を
検出し、検出した電力が前記サイザ通過後の管を目標長
さにすべく設定された目標電力となるように両圧延ロー
ルの間隙を調整することによって制御する方法におい
て、前記サイザにおける伸ばし長さと目標長さとの誤差
及び前記プラグミル出側の管の肉厚の関係を予め設定し
ておき、前記プラグミル出側の管の肉厚を求め、求めた
肉厚及び前記関係に基づいて伸ばし長さの誤差を算出
し、算出した伸ばし長さ誤差にて前記目標長さを修正
し、修正した目標長さを用いて前記目標電力を設定する
ことを特徴とする。
【0011】第2発明に係るリーラの圧延制御方法は、
プラグミルを通過した管を対をなす圧延ロールにて磨管
してサイザに供給するリーラの圧延を、前記圧延ロール
を駆動する電動機に給電する電力を検出し、検出した電
力が前記サイザ通過後の管を目標長さにすべく設定され
た目標電力となるように両圧延ロールの間隙を調整する
ことによって制御する方法において、前記目標電力HP
は以下の式に基づいて設定することを特徴とする。 HP=αX+β X=ln{(LS −ΔLS )/LP } ΔLS =−A×t0 +B 但し、X :伸び歪み LS :サイザ通過後の管の目標長さ ΔLS :プラグミル出側の管の肉厚変動によるサイザの
伸ばし長さ誤差予測値 t0 :プラグミル出側の管の平均肉厚 LP :プラグミル出側の管の長さ α,β,A,B:定数
プラグミルを通過した管を対をなす圧延ロールにて磨管
してサイザに供給するリーラの圧延を、前記圧延ロール
を駆動する電動機に給電する電力を検出し、検出した電
力が前記サイザ通過後の管を目標長さにすべく設定され
た目標電力となるように両圧延ロールの間隙を調整する
ことによって制御する方法において、前記目標電力HP
は以下の式に基づいて設定することを特徴とする。 HP=αX+β X=ln{(LS −ΔLS )/LP } ΔLS =−A×t0 +B 但し、X :伸び歪み LS :サイザ通過後の管の目標長さ ΔLS :プラグミル出側の管の肉厚変動によるサイザの
伸ばし長さ誤差予測値 t0 :プラグミル出側の管の平均肉厚 LP :プラグミル出側の管の長さ α,β,A,B:定数
【0012】
【作用】図2はサイザを通過した後の管の長さ及び目標
長さの差である伸ばし長さ誤差ΔLS と、プラグミル出
側の管の平均肉厚t0 との関係を示すグラフである。本
発明者が鋭意研究した結果、サイザによる伸ばし長さ誤
差ΔLS と、プラグミル出側の管の平均肉厚t0 との間
には図2に示したような相関関係が存在することを知見
した。図2においては、相関係数RはR2 =0.71で
あり、相関係数Rと回帰直線との関係より図2における
回帰直線は次の(3)式にて表される。 ΔLS =−1209.3・t0 +10853.2 …(3)
長さの差である伸ばし長さ誤差ΔLS と、プラグミル出
側の管の平均肉厚t0 との関係を示すグラフである。本
発明者が鋭意研究した結果、サイザによる伸ばし長さ誤
差ΔLS と、プラグミル出側の管の平均肉厚t0 との間
には図2に示したような相関関係が存在することを知見
した。図2においては、相関係数RはR2 =0.71で
あり、相関係数Rと回帰直線との関係より図2における
回帰直線は次の(3)式にて表される。 ΔLS =−1209.3・t0 +10853.2 …(3)
【0013】このような相関関数は使用する装置によっ
て変化するため、(3)式は一般的に次の(4)式によ
って表すことができる。 ΔLS =−A・t0 +B …(4) 但し、A,B:定数 そして(2)式における、LS をΔLS にて補正する次
の(6)式にて伸び歪みXを求め、求めた伸び歪みXを
次の(5)式に代入し、算出された値を目標電力HPと
して設定してリーラの圧延を制御することによって、プ
ラグミル出側の管の肉厚変動に拘らずサイザ通過後の管
の長さを均一にすることができる。 HP=αX+β …(5) X=ln{(LS −ΔLS )/LP } …(6) 但し、 LS :サイザ通過後の管の目標長さ LP :プラグミル出側の管の長さ
て変化するため、(3)式は一般的に次の(4)式によ
って表すことができる。 ΔLS =−A・t0 +B …(4) 但し、A,B:定数 そして(2)式における、LS をΔLS にて補正する次
の(6)式にて伸び歪みXを求め、求めた伸び歪みXを
次の(5)式に代入し、算出された値を目標電力HPと
して設定してリーラの圧延を制御することによって、プ
ラグミル出側の管の肉厚変動に拘らずサイザ通過後の管
の長さを均一にすることができる。 HP=αX+β …(5) X=ln{(LS −ΔLS )/LP } …(6) 但し、 LS :サイザ通過後の管の目標長さ LP :プラグミル出側の管の長さ
【0014】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て具体的に説明する。図1は本発明の実施態様を示すリ
ーラ及びプラグミルの斜視図であり、図中Hはホローシ
ェルである。プラグミル10に移送されたホローシェルH
の移送域には略円形の孔型を有する上下一対の圧延ロー
ル11,11が配置してあり、圧延ロール11,11は圧下位置
検出器15,15及び荷重計16,16を備える圧下装置14,14
に支持されている。そしてホローシェルHは、圧延ロー
ル11,11とその孔型の中心位置に配設されたプラグ(図
示せず)との圧下によって延伸圧延される。圧延ロール
11,11の出側にはプラグミル10を通過したホローシェル
Hの長さを計測すべく測長計12が配設してあり、その側
長結果並びに圧下位置検出器15,15及び荷重計16,16の
検出結果は後述する制御装置7へ出力されるようになっ
ている。そしてプラグミル10によって延伸圧延されたホ
ローシェルHはリーラ1に供給される。
て具体的に説明する。図1は本発明の実施態様を示すリ
ーラ及びプラグミルの斜視図であり、図中Hはホローシ
ェルである。プラグミル10に移送されたホローシェルH
の移送域には略円形の孔型を有する上下一対の圧延ロー
ル11,11が配置してあり、圧延ロール11,11は圧下位置
検出器15,15及び荷重計16,16を備える圧下装置14,14
に支持されている。そしてホローシェルHは、圧延ロー
ル11,11とその孔型の中心位置に配設されたプラグ(図
示せず)との圧下によって延伸圧延される。圧延ロール
11,11の出側にはプラグミル10を通過したホローシェル
Hの長さを計測すべく測長計12が配設してあり、その側
長結果並びに圧下位置検出器15,15及び荷重計16,16の
検出結果は後述する制御装置7へ出力されるようになっ
ている。そしてプラグミル10によって延伸圧延されたホ
ローシェルHはリーラ1に供給される。
【0015】リーラ1は円筒状のロール2,2がホロー
シェルHのパスセンタに対してロールの軸心線を傾斜さ
せて配置してあり、パスセンタ上には円筒状のプラグ
(図示せず)が配設してある。そしてロール2,2とプ
ラグとの周速差によって、ホローシェルHの直径を少し
拡大すると共に、僅かに肉厚圧下を加えることによって
ホローシェルHを磨管する。これによってそれ以前の工
程によってホローシェルHに発生した疵,及び管断面面
内の肉厚不均一を改善すると共に、ホローシェルHの内
外面を滑らかにする。リーラ1によって磨管されたホロ
ーシェルHは横ロール及び縦ロールが交互に配置された
サイザに移送され、製品寸法となるようにサイジングさ
れる。
シェルHのパスセンタに対してロールの軸心線を傾斜さ
せて配置してあり、パスセンタ上には円筒状のプラグ
(図示せず)が配設してある。そしてロール2,2とプ
ラグとの周速差によって、ホローシェルHの直径を少し
拡大すると共に、僅かに肉厚圧下を加えることによって
ホローシェルHを磨管する。これによってそれ以前の工
程によってホローシェルHに発生した疵,及び管断面面
内の肉厚不均一を改善すると共に、ホローシェルHの内
外面を滑らかにする。リーラ1によって磨管されたホロ
ーシェルHは横ロール及び縦ロールが交互に配置された
サイザに移送され、製品寸法となるようにサイジングさ
れる。
【0016】リーラ1のロール2,2には、これを駆動
するモータ3,3がそれぞれ連結してあり、モータ3,
3にはこれらに供給する電力を検出する電力検出器8,
8がそれぞれ取付けてある。また両ロール2,2は圧下
装置4,4に支持されており、該圧下装置4,4の昇降
動作によって両者の圧下位置が調節される。そして、モ
ータ3,3,圧下装置4,4及び電力検出器8,8は制
御装置7にそれぞれ接続してある。
するモータ3,3がそれぞれ連結してあり、モータ3,
3にはこれらに供給する電力を検出する電力検出器8,
8がそれぞれ取付けてある。また両ロール2,2は圧下
装置4,4に支持されており、該圧下装置4,4の昇降
動作によって両者の圧下位置が調節される。そして、モ
ータ3,3,圧下装置4,4及び電力検出器8,8は制
御装置7にそれぞれ接続してある。
【0017】制御装置7は、圧下位置検出器15,15及び
荷重計16,16からの検出結果に基づいて、次の(7)式
によってプラグミル10のギャップGを算出し、算出した
ギャップGを次の(8)式に代入してプラグミル10の出
側のホローシェルHの平均肉厚t0 を求める。 G=h0 +P/M …(7) 但し、h0 :圧下位置 P:圧延荷重 M:ミル剛性係数 t0 =1/2(Φ+kΔG−DP ) …(8) 但し、Φ:キャリバ溝底直径 k:影響係数 ΔG=G−G0 G0 :設定ギャップ DP :プラグ直径
荷重計16,16からの検出結果に基づいて、次の(7)式
によってプラグミル10のギャップGを算出し、算出した
ギャップGを次の(8)式に代入してプラグミル10の出
側のホローシェルHの平均肉厚t0 を求める。 G=h0 +P/M …(7) 但し、h0 :圧下位置 P:圧延荷重 M:ミル剛性係数 t0 =1/2(Φ+kΔG−DP ) …(8) 但し、Φ:キャリバ溝底直径 k:影響係数 ΔG=G−G0 G0 :設定ギャップ DP :プラグ直径
【0018】制御装置7には、サイザによる伸ばし長さ
誤差ΔLS と、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 との相関関数である次の(4)式、及びサイ
ザによる目標伸ばし長さLS が予め与えられており、制
御装置7はホローシェルHの平均肉厚t0 を(4)式に
代入してサイザによる伸ばし長さ誤差ΔLS を算出す
る。 ΔLS =−A・t0 +B …(4) 但し、A,B:定数
誤差ΔLS と、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 との相関関数である次の(4)式、及びサイ
ザによる目標伸ばし長さLS が予め与えられており、制
御装置7はホローシェルHの平均肉厚t0 を(4)式に
代入してサイザによる伸ばし長さ誤差ΔLS を算出す
る。 ΔLS =−A・t0 +B …(4) 但し、A,B:定数
【0019】制御装置7は、目標伸ばし長さLS を伸ば
し長さ誤差ΔLS によって補正し、その値を用いた次の
(6)式によって伸び歪みXを求める。 X=ln{(LS −ΔLS )/LP } …(6)
し長さ誤差ΔLS によって補正し、その値を用いた次の
(6)式によって伸び歪みXを求める。 X=ln{(LS −ΔLS )/LP } …(6)
【0020】そして制御装置7は次の(5)式によって
モータ3,3に供給する目標電力HPを算出し、電力検
出器8,8が検出した電力が目標電力HPとなるように
圧下装置4,4の昇降動作を制御してロール2,2の圧
下位置を調節する。 HP=αX+β …(5) 但し、X :伸び歪み α,β:定数
モータ3,3に供給する目標電力HPを算出し、電力検
出器8,8が検出した電力が目標電力HPとなるように
圧下装置4,4の昇降動作を制御してロール2,2の圧
下位置を調節する。 HP=αX+β …(5) 但し、X :伸び歪み α,β:定数
【0021】図3は図1の制御装置7における目標電力
の設定手順を示すフローチャートである。制御装置7は
測長計12から与えられた測定値に基づいてプラグミル10
の出側のホローシェルHの長さを算出する(ステップS
1)。制御装置7は圧下位置検出器15,15及び荷重計1
6,16からの検出結果並びに(7)式及び(8)式に基
づいて肉厚tを算出し、該肉厚t及び測長計12の側長結
果に基づいて、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 を求める(ステップS2)。
の設定手順を示すフローチャートである。制御装置7は
測長計12から与えられた測定値に基づいてプラグミル10
の出側のホローシェルHの長さを算出する(ステップS
1)。制御装置7は圧下位置検出器15,15及び荷重計1
6,16からの検出結果並びに(7)式及び(8)式に基
づいて肉厚tを算出し、該肉厚t及び測長計12の側長結
果に基づいて、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 を求める(ステップS2)。
【0022】制御装置7には、サイザによる伸ばし長さ
誤差ΔLS と、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 との相関関数である次の(4)式、及びサイ
ザによる目標伸ばし長さLS が予め与えられており、制
御装置7はステップS2にて求めたホローシェルHの平
均肉厚t0 を(4)式に代入してサイザによる伸ばし長
さ誤差ΔLS を算出する(ステップS3)。
誤差ΔLS と、プラグミル10出側のホローシェルHの平
均肉厚t0 との相関関数である次の(4)式、及びサイ
ザによる目標伸ばし長さLS が予め与えられており、制
御装置7はステップS2にて求めたホローシェルHの平
均肉厚t0 を(4)式に代入してサイザによる伸ばし長
さ誤差ΔLS を算出する(ステップS3)。
【0023】そして、次の(6)式によって伸び歪みX
を求め、それを(5)式に代入して求めた値を目標電力
HPとして設定する(ステップS4)。
を求め、それを(5)式に代入して求めた値を目標電力
HPとして設定する(ステップS4)。
【0024】次に比較試験を行った結果に付いて説明す
る。図4は比較結果を示すグラフである。○印は、プラ
グミル通過後の管の肉厚に基づいて算出される伸ばし長
さ誤差によって、サイザによる目標伸ばし長さを補正す
る本発明方法によってリーラの圧延制御を行った場合の
サイザの伸ばし長さ誤差を示しており、また△印はサイ
ザによる目標伸ばし長さの補正を行わない従来方法によ
ってリーラの圧延制御を行った場合のサイザの伸ばし長
さ誤差を示している。
る。図4は比較結果を示すグラフである。○印は、プラ
グミル通過後の管の肉厚に基づいて算出される伸ばし長
さ誤差によって、サイザによる目標伸ばし長さを補正す
る本発明方法によってリーラの圧延制御を行った場合の
サイザの伸ばし長さ誤差を示しており、また△印はサイ
ザによる目標伸ばし長さの補正を行わない従来方法によ
ってリーラの圧延制御を行った場合のサイザの伸ばし長
さ誤差を示している。
【0025】図4から明らかな如く、サイザの伸ばし長
さ誤差は、従来方法を適用した場合、平均が46.28 mmで
あり、標準偏差が55.37 mmであり、伸ばし長さ誤差が大
きかった。これに対し、本発明方法を適用した場合、平
均が略0mmであり、標準偏差が20.12 mmであり、伸ばし
長さ誤差が低減されていた。
さ誤差は、従来方法を適用した場合、平均が46.28 mmで
あり、標準偏差が55.37 mmであり、伸ばし長さ誤差が大
きかった。これに対し、本発明方法を適用した場合、平
均が略0mmであり、標準偏差が20.12 mmであり、伸ばし
長さ誤差が低減されていた。
【0026】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るリーラの
圧延制御方法にあっては、サイザの伸ばし長さ誤差が低
減されるため、サイザ通過後の管の長さが均一になり、
製品長さに対する歩留まりが向上する等、本発明は優れ
た効果を奏する。
圧延制御方法にあっては、サイザの伸ばし長さ誤差が低
減されるため、サイザ通過後の管の長さが均一になり、
製品長さに対する歩留まりが向上する等、本発明は優れ
た効果を奏する。
【図1】本発明の実施態様を示すリーラ及びプラグミル
の斜視図である。
の斜視図である。
【図2】サイザを通過した後の管の長さ及び目標長さの
差である伸ばし長さ誤差と、プラグミル出側の管の平均
肉厚との関係を示すグラフである。
差である伸ばし長さ誤差と、プラグミル出側の管の平均
肉厚との関係を示すグラフである。
【図3】図1の制御装置における目標電力の設定手順を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図4】比較結果を示すグラフである。
【図5】プラグミル法による継目無管の製造工程を示す
説明図である。
説明図である。
1 リーラ 2 ロール 3 モータ 4 圧下装置 7 制御装置 8 電力検出器 10 プラグミル 11 圧延ロール 12 測長計 14 圧下装置 15 圧下位置検出装置 16 荷重計 H ホローシェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/00 BBS
Claims (2)
- 【請求項1】 プラグミルを通過した管を対をなす圧延
ロールにて磨管してサイザに供給するリーラの圧延を、
前記圧延ロールを駆動する電動機に供給する電力を検出
し、検出した電力が前記サイザ通過後の管を目標長さに
すべく設定された目標電力となるように両圧延ロールの
間隙を調整することによって制御する方法において、 前記サイザにおける伸ばし長さと目標長さとの誤差及び
前記プラグミル出側の管の肉厚の関係を予め設定してお
き、前記プラグミル出側の管の肉厚を求め、求めた肉厚
及び前記関係に基づいて伸ばし長さの誤差を算出し、算
出した伸ばし長さ誤差にて前記目標長さを修正し、修正
した目標長さを用いて前記目標電力を設定することを特
徴とするリーラの圧延制御方法。 - 【請求項2】 プラグミルを通過した管を対をなす圧延
ロールにて磨管してサイザに供給するリーラの圧延を、
前記圧延ロールを駆動する電動機に給電する電力を検出
し、検出した電力が前記サイザ通過後の管を目標長さに
すべく設定された目標電力となるように両圧延ロールの
間隙を調整することによって制御する方法において、 前記目標電力HPは以下の式に基づいて設定することを
特徴とするリーラの圧延制御方法。 HP=αX+β X=ln{(LS −ΔLS )/LP } ΔLS =−A×t0 +B 但し、X :伸び歪み LS :サイザ通過後の管の目標長さ ΔLS :プラグミル出側の管の肉厚変動によるサイザの
伸ばし長さ誤差予測値 t0 :プラグミル出側の管の平均肉厚 LP :プラグミル出側の管の長さ α,β,A,B:定数
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6165607A JPH0824929A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | リーラの圧延制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6165607A JPH0824929A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | リーラの圧延制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0824929A true JPH0824929A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15815579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6165607A Pending JPH0824929A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | リーラの圧延制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0824929A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06134502A (ja) * | 1992-10-26 | 1994-05-17 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 丸棒・線材の圧延方法およびそれに用いる圧延装置 |
KR100332736B1 (ko) * | 1999-09-16 | 2002-04-17 | 김민 | 각형 파이프의 성형장치 |
-
1994
- 1994-07-18 JP JP6165607A patent/JPH0824929A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06134502A (ja) * | 1992-10-26 | 1994-05-17 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 丸棒・線材の圧延方法およびそれに用いる圧延装置 |
KR100332736B1 (ko) * | 1999-09-16 | 2002-04-17 | 김민 | 각형 파이프의 성형장치 |
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