JPH08246690A - 集合住宅及びその配列システム - Google Patents

集合住宅及びその配列システム

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JPH08246690A
JPH08246690A JP7949495A JP7949495A JPH08246690A JP H08246690 A JPH08246690 A JP H08246690A JP 7949495 A JP7949495 A JP 7949495A JP 7949495 A JP7949495 A JP 7949495A JP H08246690 A JPH08246690 A JP H08246690A
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JP
Japan
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dwelling unit
dwelling
elevator
adjacent
room
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JP7949495A
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Uichi Murase
夘市 村瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 敷地の有効活用が可能で住戸内に生ずるデッ
ドスペースも少なく、さらに各住戸が通風性と採光性に
優れた集合住宅を提供する。 【構成】 互いに隣接する2戸の住戸4、5を上下に積
層することにより住戸列が形成され、それら住戸4、5
の間にエレベータ7とエレベータホール8が設けらる。
また、住戸4において、エレベータホール8側に形成さ
れた玄関ホール16から直接出入りする主室17がこれ
に接するように配置される。そして、この主室17に接
するように他の居室18、35、36及び水使用区画3
1、34が形成され、それぞれその主室17から直接出
入り可能に構成される。さらに、主室17と居室18に
より、住戸4の隣接方向と交差する向きにおいて、住戸
4の一方の側から他方の側へ貫通する貫通空間25が形
成され、その貫通方向の両端部に貫通空間25を開閉す
る開閉部26、27が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅建造物に関し、特
に高層マンションのように、多数の住戸が三次元的に積
層された集合住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高層マンションにおいては、地上
と各階への行き来はエレベータを利用して行うようにな
っている。この場合、図12に示すように、マンション
棟101の一角にエレベータ102が設けられており、
住人や来訪者はこのエレベータ102に乗って所望の階
まで昇った後、各階毎に櫛形に連なる住戸103のそれ
ぞれへ、その隣接方向に関して一方の側に設けられた共
用通路部(通常、マンション棟の北側に設けられる)1
04を通って出入りする構造になっている。
【0003】このような構造のマンションにおいては、
日照を確保するために、各住戸103はその隣接方向に
関して一方の側が南向きとなるように配置され、南側に
大窓やバルコニー105が設けられるとともに、北側に
は玄関106が形成される。図13に示すように、住戸
103の北側には、玄関ドア107が配置される関係
上、窓等をあまり大きく形成できず、また共用通路部1
04が設けられているためバルコニーの設置は事実上不
可能である。また、各住戸103は、1棟当りの戸数を
なるべく増やすために、間口が狭く奥行き方向に長い平
面形状のものとされ、玄関から廊下108を通って各居
室109へ出入りする間取り構造を有するものがほとん
どである
【0004】
【発明が解決しようとする課題】その結果、上述のよう
なマンションにおいては、下記のような問題が構造上避
けがたいものとなる。すなわち、 各住戸103の住人は、共用通路部104は自己の有
効スペースとして活用することができない。しかし各住
戸103の単価は通常、この共用通路部104のうち1
戸当りに割り振られる部分の金額も含むものとして設定
されるので、活用不可能なスペースの代金も負担しなけ
ればならず割高であった。 廊下108が形成される関係上、住戸103内にデッ
ドスペースが多くなる。 共用通路部104に面する北側は、大きな窓を設ける
ことができないので採光性が悪い。また、南側に大窓や
バルコニー105等が設けられていても、北側の窓が小
さいので通風性が悪い。 住戸103内への採光はもっぱら南側部分に頼ること
となるため、マンション棟は、住戸103の隣接方向に
おいて東西に長く延びた平面形状を有するものとなり、
例えば南北方向に長い敷地は非常に活用しにくい。
【0005】本発明は、上述の問題点を解決する集合住
宅、すなわち敷地の有効活用が可能で住戸内に生ずるデ
ッドスペースも少なく、さらに各住戸における通風性と
採光性に優れた集合住宅及びその配列システムを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、及び作用・効果】上述の
課題を解決するために本発明の集合住宅は、下記のよう
に構成されることを特徴とする。すなわち、互いに隣接
する2戸を1組としてこれを上下に積層することにより
少なくとも1組の住戸列が形成され、その住戸列におい
て、互いに隣接する住戸の間にエレベータとエレベータ
ホールが設けらる。また、各住戸の構成であるが、玄関
ホールがエレベータホール側に形成され、その玄関ホー
ルから直接出入りする主室が、該玄関ホールに接するよ
うに配置される。そして、この主室に接するように他の
居室ならびに浴室、台所、便所を含む水使用区画が形成
され、それぞれその主室から直接出入り可能に構成され
る。さらに、主室により又はその主室を含んで、住戸の
隣接方向と交差する向きにおいてその住戸の一方の側か
ら他方の側へ貫通する貫通空間が形成され、その貫通方
向の両端部にその貫通空間を開閉する開閉部が設けられ
る。
【0007】ここで、貫通空間は主室のみにより構成さ
れていてもよいが、主室を含めて上記貫通方向に連な
り、かつ互いに接するように形成された複数の室部を含
むように構成してもよい。この場合、各室部の境界に仕
切部を形成する場合は、襖やカーテン、アコーディオン
カーテン、引戸等、少なくともその一部が開閉可能に形
成された仕切部を使用するなど、空間の貫通性を維持で
きるようにする必要がある。
【0008】上記集合住宅はその構造上、下記のような
利点を有しており、従来の集合住宅における前述の問題
点をことごとく解決することができる。まず、本発明の
集合住宅においては、互いに隣接する2戸を1組として
これを上下に積層することにより住戸列が形成され、そ
の住戸列において、互いに隣接する住戸の間にエレベー
タとエレベータホールが設けらる。そして、従来の多く
の集合住宅においては、住戸の隣接方向と交差する向き
の一方の側に玄関ホールと前述の共用通路部とが設けら
れていたが、本発明においては玄関がエレベータホール
側に設けられるため、共用通路部(すなわち住人が活用
不可能なスペース)を排除することができる。
【0009】次に、各住戸は玄関ホールから直接出入り
可能な主室を中心に、これに接するように他の居室ない
し浴室や台所等の水使用区画が配置されており、これら
他の居室ないし水使用区画へは主室から直接出入りする
ことができる。すなわち、玄関ホールから主室へ、ま
た、主室から他の居室や水使用区画へ廊下を通ることな
く直接出入りすることができる。換言すれば、住戸内か
ら廊下を排除した間取り構成が可能となり、ひいては住
戸内のデッドスペースを極力減少させることができる。
【0010】さらに、住戸の隣接方向と交差する向きに
おいて、その住戸の一方の側から他方の側へ貫通する貫
通空間が形成されており、その貫通方向の両端部に開閉
部が設けられているため、該貫通方向における風通しが
極めてよい。また住戸の両側から採光できるため採光性
がよく、また貫通方向が必ずしも南北方向を向いていな
くとも、これと外れた方向、例えば東西方向を向いてい
ても十分な日照と通気性を確保することができる。この
ことは後述する通り、敷地の有効活用をも可能とする。
【0011】ここで、各住戸には、上記貫通空間の少な
くとも一方の側の、開閉部よりもさらに外側にバルコニ
ーを形成することができる。また、前述の他の居室及び
水使用区画は、住戸の隣接方向において、主室ないし貫
通空間の両側に振り分けて配置することができる。
【0012】また、各住戸には、住戸の隣接方向におい
て、主室の一方の側に台所を含む第一の水使用区画を、
他方の側に浴室を含む第二の水使用区画を配置すること
ができる。このように、主室を介して浴室と台所とを離
れた位置に形成することにより、台所からの臭いや煙等
が浴室近傍へ流入することが抑制され、ひいては浴室を
快適に使用することができる。そして、これら第一及び
第二の水使用区画に対し、それぞれ別系統の給排水経路
を設けることができる。これにより、例えば非常時等に
おいて一方の給配水経路が使用不能となっても、他方の
給配水経路により水使用が可能となる。
【0013】次に、本発明の集合住宅の外側面に、エレ
ベータが位置するのとは反対側において、屋外階段を該
エレベータの昇降通路に沿って形成することができる。
ここで、集合住宅の屋上部にエレベータの機械室を配置
し、その前方に展望台を設け、さらに屋外階段の上端側
がその展望台に通ずるように構成することができる。こ
の屋外階段は、各階毎にエレベータホールから進入でき
るように構成しておけば、各階の住人は、この屋外階段
を使用して屋上の展望台に昇ることができ、高所から景
色を楽しむことができる。
【0014】一方、住戸列を住戸の隣接方向に複数組連
ねて配置した集合住宅を形成し、それら各住戸列に対
し、それぞれエレベータが位置するのとは反対側の外側
面において、屋外階段を該エレベータの昇降通路に沿っ
て配置することができる。また、それら屋外階段を、少
なくとも互いに隣接して配置されているものの間で異な
る色調で彩色することができ、これにより住戸列の識別
が容易となる。
【0015】本発明はさらに、上述の集合住宅の配列シ
ステムも提供する。すなわち上述の集合住宅において、
住戸列が住戸の隣接方向に複数組連ねて配置されて該隣
接方向に延びる横長に形成されるとともに、そのような
集合住宅を1ないしそれ以上、敷地に対して東西方向か
ら外れた向きに配置することができる。従来のマンショ
ン等は南側採光を基本としていたため、前述の通りマン
ション棟は東西に長い形状となって、南北方向に長い敷
地は活用が困難であった。ところが、本発明の集合住宅
は、住戸の両側からの採光及び貫通空間の形成により、
その貫通空間の貫通方向が南北方向から外れていても日
照と通気性を確保できる。従って、例えば南北方向に長
い敷地等でも有効に活用することができる。また、複数
の集合住宅を、円形ないし多角形状の敷地内に、それぞ
れ住戸の隣接方向が該敷地の外周に沿うように配置する
配列システムも可能である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。図1及び図2は、本発明の集合住宅の一例を示す
平面図及び正面図である。敷地3に対し、それぞれ横長
に形成された第一の集合住宅1と第二の集合住宅2と
が、長手方向において互いにほぼ平行となるように、か
つ互いに正対する部分が生じないように配置されてい
る。そして、各集合住宅1及び2はそれぞれ、互いに隣
接する2つの住戸4及び5を1組としてこれを上下に積
層することにより形成された住戸列6を複数組(第一の
集合住宅1に対しては3組、第二の集合住宅2に対して
は2組)有しており、それら住戸列6は住戸4及び5の
隣接方向に連なって形成されている。また、図1に示す
ように、各住戸列6において互いに隣接する住戸4及び
5の間にはエレベータ7とエレベータホール8が設けら
れている。ここで、エレベータ7とエレベータホール8
の位置関係は、第一の集合住宅1と第二の集合住宅2に
おいて互いに逆とされている。そして、エレベータホー
ル8は、各集合住宅1及び2に対し、他方の集合住宅の
長手方向の延長と対向する側に形成されている。
【0017】ここで、敷地3は、図1に示すように南北
方向がやや長く延びた四辺形形状の第一区画3aと、そ
れよりも小さく、かつ第一区画3aの南端部西寄りから
南側へ突出した第二区画3bとを有し、第一区画3aの
東縁部に沿って第一の集合住宅1が、第二区画3bのほ
ぼ中央に第二の集合住宅2がそれぞれ配置されている。
図1からも明らかなように、これら集合住宅1及び2
は、いずれも住戸4及び5の隣接方向において長い形状
とされており、その長手方向はほぼ南北方向(すなわち
東西方向から外れた方向)に沿うものとなっている。ま
た、第一区画3aには第一の集合住宅1の西側に駐車場
9が形成されている。そして、第一及び第二の集合住宅
1及び2は、図1及び図2に示すようにその1階部分1
0が、連結部10aにより互いに連結されており、この
1階部分10及び連結部10aが、例えばショッピング
センター等の共同空間とされている。そして、各住戸列
6は2階から上の部分が住戸4及び5の積層体とされて
いる。
【0018】また、図1に示すように、両集合住宅1及
び2のそれぞれに対し、上記1階部分10はエレベータ
ホール8側において、住戸列6の2階から上の部分より
も前方に張り出して形成されており、この張出部10b
の上面部を通って2階部分に形成された共同玄関6aか
ら、各住戸列6への出入りが可能とされている。また、
図1に示すように、地上レベルから張出部10bの上面
部へは、連結部10aの脇に形成されたスロープ10
c、あるいは各集合住宅1及び2の長手方向端部に形成
された階段11及び12により上がることができるよう
になっている。また、連結部10aの上面部には各種施
設を設けることが可能であり、本実施例では集会室13
と遊び場14が形成されている。
【0019】次に、図3に示すように、各住戸列6内で
互いに隣接する住戸4及び5はほぼ同じ間取り構造を有
しており、各々の間取り配置はそれら住戸4及び5が接
する壁部15に関して、互いに対称なものとされてい
る。従って、以下の説明においては、住戸4側の内部構
造についてのみ説明し、住戸5側の構造については説明
を省略する。
【0020】図4は、住戸4の内部構造を詳細に示す平
面図であり、エレベータホール8に面する側に、住戸4
への玄関出入口15と玄関ホール16が形成されてい
る。玄関ホール16は、玄関出入口15側に形成された
土間16cと、板の間等により土間16cよりも高く形
成された上がり場16dに分れている。そして、この玄
関ホール16に接するように主室17が配置され、この
主室17へは、上がり場16dから、引戸、ドア等で開
閉される出入口17aを通って直接出入りが可能とされ
ている。そして、この主室17に接するように他の居室
18、35、36ならびに浴室21、洗面所22、台所
23、便所24等の水使用区画が形成されおり、主室1
7からそれぞれ直接出入りできるようになっている。
【0021】次に、主室17はこれと対をなす居室18
とともに、住戸4の隣接方向と交差する向きにおいて、
住戸4の一方の側から他方の側へ貫通する貫通空間25
を形成し、その貫通空間25の両端部には、これを開閉
する開閉部としての窓26及び27が設けられいる。ま
た、その窓26及び27よりもさらに外側には、バルコ
ニー28及び29が形成されている。ここで、主室17
は例えば居間と食堂を兼ねる洋室として形成され、ま
た、これと隣接する居室18は和室として構成されると
ともに、両者の間は襖、カーテン、アコーディオンカー
テン、引戸等、少なくともその一部が開閉可能な仕切部
30により仕切られているが、この仕切部30は省略し
てもよい。なお、玄関ホール16と居室18とを仕切る
壁部16aには出入口は設けられていないが、これを設
けることにより、玄関ホール16から居室18へ直接出
入りできるように構成することもできる。
【0022】次に、貫通空間25の玄関ホール16が設
けられている側には、台所23と便所24とが貫通空間
25と接するように設けられており、玄関ホール16、
便所24、台所23の順で隣接するとともに、台所23
はバルコニー28と接するように配置されている。そし
て、この台所23と便所24が第一の水使用区画31を
形成している。また、玄関ホール16、便所24及び台
所23は、エレベータ7を鍵の手に囲むように配置され
ており、台所23は壁部15を介して隣の住戸5と接し
ている。さらに、台所23とエレベータ7との間にはパ
イプシャフト32が形成されている。一方、玄関ホール
16の便所24と反対側には、居室18と接する押入3
9が設けられており、居室18の側からの物品の出し入
れが可能とされている。
【0023】一方、主室17を挟んで便所24とほぼ対
向する位置には、浴室21、洗面所22、脱衣場33を
含む第二の水使用区画34が、主室17に接するように
配置されている。そして貫通空間25の貫通方向におい
て第二の水使用区画34の両側に、2つの居室35及び
36が配置されている。これら居室35及び36は、出
入口35a及び35bにより主室17から直接出入り可
能とされている。なお、居室36と主室17との間の出
入口35bを省略し、代わって居室18と居室36とを
仕切る壁部18aに出入口を設けるか、あるいはこの壁
部18aに代えて、襖ないしアコーディオンカーテン等
の開閉可能な仕切部を配置することにより、居室18と
居室36との間で直接出入り可能とした間取り構成も可
能である。
【0024】上記居室35及び36は、第二の水使用区
画34に面さない側に窓37及び38が形成されるとと
もに、それぞれバルコニー28及び29と接している。
さらに、居室35及び36と第二の水使用区画34との
間には、ぞれぞれクロゼット40及び41が配置されて
おり、各居室の側から物品の出し入れが可能とされてい
る。また、居室36、クロゼット41及び浴室21に囲
まれる位置に、パイプシャフト42が形成されている。
【0025】上述の間取り構成においては、図4からも
明らかなとおり、住戸内から廊下が排除されており、デ
ッドスペースが極めて少なくなっていることがわかる。
また、主室17と居室18が貫通空間25を形成してお
り、開閉部としての窓26及び27により、その貫通方
向における風の流通及び日照が確保される。また、浴室
21と台所23とが主室17により隔てられているの
で、台所23からの臭いや煙等が浴室21の近傍へ流入
することが抑制される。
【0026】次に、第一及び第二の水使用区画31及び
34には、それぞれ別系統の給排水経路が形成されてい
る。すなわち、図5に示すように、第一の水使用区画3
1に対しては、パイプシャフト32内の主給水管43か
ら分岐する第一の給水経路44が設けられている。第一
の給水経路44は、便所24側と台所23側へ向かう経
路にさらに分岐し、便所24内の水洗用タンク24a、
及び台所23の流し台蛇口23aにそれぞれ給水する。
一方、便所24内の排水口24bと流し台排水口23b
からの排水は、第一の排水経路45を通ってパイプシャ
フト32内の主排水管46へ流れ込むようになってい
る。一方、第二の水使用区画34においては、パイプシ
ャフト42内の主給水管47から第二の給水経路48が
分岐しており、浴室21内のシャワー蛇口49及び洗面
所22の蛇口50にそれぞれ給水する。一方、洗面所2
2及び浴室21内で生じた排水は、それぞれ排水口51
及び52から第二の排水経路53を通って、パイプシャ
フト42内の主排水管54へ流れ込み排出される。な
お、主室17を隔てて配置される第一及び第二の水使用
区画31及び34同士をつなぐ給排水経路は形成されて
いない。このように、給配水経路を2系統に分離するこ
とにより、一方の給配水経路が使用不能となっても、他
方の給配水経路により水使用が可能となる。
【0027】以上説明した間取り構成の変形例として、
例えば図4において、貫通空間25を作る主室17と居
室18とを一体化して、単一の洋室ないし和室として構
成することも可能である。さらに、図6に示すように、
主室17と居室35の間の壁部も取り除き、これら3室
を一体化させた広間54を形成することもできる。この
場合、この広間54全体を本発明でいう主室とみなすこ
ともできる。逆に、図7に示すように、貫通空間25
を、前述の開閉可能な仕切部30で互いに仕切られた3
以上の居室55〜57等で構成することも可能である。
【0028】次に、図1及び図2に示すように、集合住
宅1及び2の外側面には各住戸列6に対し、エレベータ
7が位置するのとは反対側において、屋外階段58〜6
2が該エレベータ7の昇降通路に沿って形成されてい
る。ここで、図8に示すように、各住戸列6の屋上部6
aには、エレベータ7の機械室63が配置されており、
その前方に展望台64が設けられている。そして、各屋
外階段58〜62(以下、屋外階段58で代表させる)
の上端側は、それぞれ展望台64に通じている。この屋
外階段58は、図9に示すように、住戸列6の側面と結
合される階段ユニット65を上下に積層することにより
形成されている。各階段ユニット65は踊り場65aを
有し、下端部がエレベータホール8の床面レベルにおい
て、上端部が1階上のエレベータホール8の床面レベル
において、それぞれ住戸列6と結合される。そして各階
の住人は、図4に示すように、エレベータホール8から
屋外通路8aを通って屋外階段58へ入り、そのまま展
望台64へ昇ることができる。
【0029】また、これら屋外階段58〜62は、赤、
黄、青、緑、紫等、互いに異なる色調(あるいは明度)
で彩色されており、住戸列6の識別が容易となってい
る。なお、これら屋外階段58〜62は、必ずしも全て
のものが異なる色調で彩色されていなくとも、少なくと
も隣接して配置されているものの間で色調や明度が異な
るように彩色されていれば、同色のものが混在していて
も上記に近い効果を達成することができる。
【0030】次に、本発明の集合住宅は、従来のマンシ
ョン等のように、必ずしも南側採光にとらわれなくとも
良好な採光性と通風性が確保できるため、本発明独自の
住宅配列システムが採用できることとなる。例えば、図
1に示すように、敷地3は南北に長い形状を有している
が、やや長い第一の集合住宅1が第一区画3aの東縁部
に沿って配置されており、それよりも短い第二の集合住
宅2が、スペース的に狭い第二区画3bを有効に利用し
て配置されている。その結果、第一区画3aには、第一
の集合住宅1の西側にまとまった空きスペースが形成さ
れ、そこに従来のマンションでは不足しがちだった駐車
場スペース等が豊富に確保されている。
【0031】上記のような南北に長い敷地に対し、南側
採光式の従来のマンションを建設する場合、図10
(b)に示すように、少数の住戸が東西方向に隣接した
短いマンション棟151〜153等を複数配置すること
となる。この場合、図10(c)に示すように、北側に
位置するマンション棟が南側のマンション棟の影に入ら
ないように、北側のものほど隣接するマンション棟との
間隔を広げ、しかも南側に位置するマンション棟ほど低
層に形成しなければならない。その結果、敷地内に建設
されるマンション棟の合計の住戸数はあまり多くできな
くなる。しかしながら、本発明によれば、図10(a)
に示すように、住戸の隣接方向を南北方向とした横長の
集合住宅を比較的高層に建設することができ、ひいては
合計の住戸数を増加させることができる。
【0032】また、敷地に対する集合住宅の配置の方法
は、図1に示すものに限られるものではなく、当然のこ
とながら敷地の形状や敷地周囲の状況に合わせて自由に
設定することができる。例えば、図11(a)〜(c)
に示すように、円形あるいは三角形ないし正方形等の多
角形状の敷地3内に複数の集合住宅70を、それぞれ住
戸71の隣接方向が敷地3の外周に沿うように配置する
ことができる。そして、各集合住宅70によって囲まれ
たスペース73は、駐車場や公園、あるいはショッピン
グセンターなどの共同スペースとして有効利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集合住宅とその配列システムの一例を
示す平面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】住戸列において隣接する住戸の配置を、その間
取りの概略とともに示す平面模式図。
【図4】住戸の間取り構造の詳細を示す平面図。
【図5】さらにその水使用区画近傍を拡大して示す平面
図。
【図6】間取り構造の第一の変形例を示す平面図。
【図7】同じく第二の変形例を示す平面図。
【図8】住戸列の側面模式図。
【図9】屋外階段の細部を示す側面図。
【図10】南北に長い敷地に対する集合住宅の配置例
を、従来例と合わせて示す説明図。
【図11】本発明の集合住宅の配列システムのいくつか
の変形例を示す平面模式図。
【図12】従来のマンションにおける住戸配列を示す平
面図。
【図13】従来のマンションにおける住戸の間取り例を
示す平面図。
【符号の説明】
1、2、70 集合住宅 3 敷地 4、5 住戸 6、71 住戸列 7 エレベータ 8 エレベータホール 16 玄関ホール 17 主室 18、35、36、55〜57 居室 21 浴室 22 洗面所 23 台所 24 便所 25 貫通空間 26、27 窓(開閉部) 28、29 バルコニー 31 第一の水使用区画 33 脱衣場 34 第二の水使用区画 44 第一の給水経路 45 第一の排水経路 48 第二の給水経路 53 第二の排水経路 58〜62 屋外階段 63 機械室 64 展望台

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに隣接する2戸を1組としてこれを
    上下に積層することにより少なくとも1組の住戸列が形
    成され、その住戸列において、互いに隣接する住戸の間
    にエレベータとエレベータホールが設けられ、その各住
    戸は、 前記エレベータホール側に形成された玄関ホールと、 その玄関ホールに接するように配置され、その玄関ホー
    ルから直接出入りする主室とを備え、 さらにその主室に接するように他の居室ならびに浴室、
    台所、便所を含む水使用区画が形成されて、その主室か
    ら前記他の居室及び前記水使用区画へ直接出入り可能に
    構成されるとともに、 前記主室により又はその主室を含んで、前記住戸の隣接
    方向と交差する向きにおいてその住戸の一方の側から他
    方の側へ貫通する貫通空間が形成され、その貫通方向の
    両端部に前記貫通空間を開閉する開閉部が設けられてい
    ることを特徴とする集合住宅。
  2. 【請求項2】 前記各住戸には、前記貫通空間の少なく
    とも一方の側の、前記開閉部よりもさらに外側にバルコ
    ニーが形成されている請求項1記載の集合住宅。
  3. 【請求項3】 前記他の居室及び水使用区画は、前記住
    戸の隣接方向において、前記主室ないし貫通空間の両側
    に振り分けて配置されている請求項1又は2に記載の集
    合住宅。
  4. 【請求項4】 前記各住戸には、前記住戸の隣接方向に
    おいて、前記主室の一方の側に台所を含む第一の水使用
    区画が、他方の側に浴室を含む第二の水使用区画が形成
    されている請求項1ないし3のいずれかに記載の集合住
    宅。
  5. 【請求項5】 前記第一及び第二の水使用区画は、それ
    ぞれ別系統の給排水経路を備えている請求項4記載の集
    合住宅。
  6. 【請求項6】 前記集合住宅の外側面には、前記エレベ
    ータが位置するのとは反対側において、屋外階段が該エ
    レベータの昇降通路に沿って形成される一方、前記集合
    住宅の屋上部には前記エレベータの機械室が配置され、
    その前方に展望台が設けられるとともに、前記屋外階段
    の上端側はその展望台に通ずるものとされている請求項
    1ないし5のいずれかに記載の集合住宅。
  7. 【請求項7】 前記住戸列は前記住戸の隣接方向に複数
    組が連ねて配置されており、それら各住戸列には、それ
    ぞれ前記エレベータが位置するのとは反対側の外側面に
    おいて、屋外階段が該エレベータの昇降通路に沿って形
    成される一方、該屋外階段は、少なくとも互いに隣接し
    て配置されているものの間で、異なる色調で彩色されて
    いる請求項1ないし6のいずれかに記載の集合住宅。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の集
    合住宅において、前記住戸列が前記住戸の隣接方向に複
    数組連ねて配置されて該隣接方向に延びる横長に形成さ
    れるとともに、そのような集合住宅が1ないしそれ以
    上、敷地に対して東西方向から外れた向きに配置されて
    いる集合住宅の配列システム。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかに記載の複
    数の集合住宅が、円形ないし多角形状の敷地内におい
    て、それぞれ住戸の隣接方向が該敷地の外周に沿うよう
    に配置されている集合住宅の配列システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020187548A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 株式会社竹中工務店 建物空間設計支援装置、建物空間設計支援方法及び建物空間設計支援プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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