JPH08245409A - 皮膚外用剤及び浴用剤 - Google Patents

皮膚外用剤及び浴用剤

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JPH08245409A
JPH08245409A JP7078196A JP7819695A JPH08245409A JP H08245409 A JPH08245409 A JP H08245409A JP 7078196 A JP7078196 A JP 7078196A JP 7819695 A JP7819695 A JP 7819695A JP H08245409 A JPH08245409 A JP H08245409A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】新規で安全な抗アレルギー剤、活性酸素消去剤
及び過酸化脂質生成抑制剤、更に皮膚外用剤及び浴用剤
を提供することを目的とする。 【構成】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレング
リコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用いて得
られた抽出物を含有する抗アレルギー剤、活性酸素消去
剤又は過酸化脂質生成抑制剤、更に皮膚外用剤及び浴用
剤。 【効果】アレルギー性やアトピー性、接触性の様々な皮
膚炎症、又は、湿疹、肌荒れ、皮膚のかゆみ、カサツキ
などの予防並びにその改善に有効で、更に安全性も高い
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サクラ葉抽出物を含有
する抗アレルギー剤又は活性酸素消去剤及び過酸化脂質
生成抑制剤、更にサクラ葉抽出物を含有し、アレルギー
性・アトピー性・接触性の皮膚炎症、又は、湿疹、かゆ
み、肌荒れ、皮膚のカサツキなどの皮膚疾患に対する予
防並びにその改善に有効で、安全性の高い皮膚外用剤及
び浴用剤に関するものである。
【0002】その利用分野としては、各種の外用製剤類
全般において利用でき、具体的には、液状、乳液状、ク
リーム状、軟膏状、ゲル状、パウダー状、顆粒状、固形
状、或いは気泡性の、1)外用医薬品類、2)外用医薬部外
品類、3)局所又は全身用の皮膚化粧品類、4)頭皮・頭髪
に適用する薬用及び/又は化粧用の製剤類(例えば、シ
ャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、パーマネン
ト液、整髪料、ヘアートニック剤、育毛・養毛料な
ど)、5)浴湯に投じて使用する浴用剤などが上げられ
る。
【0003】
【従来の技術】皮膚かぶれ、じんましん、アトピーなど
皮膚のトラブルを抱える人は年々増え続け、乳児の湿疹
まで含めると5人にひとりは存在すると言われている。
中でもアレルギーに起因する皮膚炎は花粉症やぜんそく
など他の臓器に発症するものも含め、特に問題視されて
おり、今や国民病とまで言われる向きにある。
【0004】このアレルギーというものは、本来生体を
守るためにある免疫反応が、結果として身体に危害を与
えてしまった状態を指し、免疫反応が外来異物より生体
を守るためにあるように、アレルギーにも原因となる外
来の異物(アレルゲン)がある。このアレルゲンが生体
に侵入してからアレルギー症状の発症までの時間によ
り、即時型アレルギーと遅延型アレルギーの二つのグル
ープに分類される。
【0005】即時型アレルギーは、その名の通りアレル
ゲンの侵入からごく短時間で発症するもので、抗体がそ
の反応の主役である。中でも免疫グロブリンE(以下、
IgE)抗体と呼ばれるものが関与するアレルギーが発生
頻度の上から最も多く、アトピー性皮膚炎の指標として
使われることもある。
【0006】IgE抗体は、他の免疫グロブリンに比べ生
体内にごく微量しか存在しないが、肥満細胞や好塩基球
に対し強いエフェクター作用を持ち、これらの細胞より
ヒスタミンなどの化学伝達物質を放出させ、最終的に種
々のアレルギー症状を引き起こすのである。皮膚にかゆ
みの伴う発赤やふくれあがった発疹(じんましん)がで
きたり、鼻や目が炎症を起こしてかゆくなり鼻汁や涙の
分泌が盛んになるといった症状(花粉症)、或いは気管
が詰まったりして呼吸困難の発作を起こしたりする症状
(気管支喘息)などがこの型のアレルギー疾患として分
類される。
【0007】その他、IgE抗体以外の抗体(IgG,IgM)も
アレルギーに関与しており、抗体は抗原と結合する部分
が複数箇所あり、抗原同士を結びつけ、しだいに大きな
塊(免疫複合体)を形成する。この免疫複合体は血流に
よって体内を循環する内に、腎臓や皮膚など毛細血管が
集合する場所に沈着する。抗原と結合した抗体は補体と
いう血清タンパク質からなる一連の反応系が活性化さ
れ、その過程で補体系の一部が肥満細胞を刺激して、Ig
E抗体によるアレルギーと同様の症状を引き起こす。
【0008】更に、活性化された補体系の機能として
は、白血球などの貪食細胞を誘引する働きを持ち、誘引
された貪食細胞は免疫複合体を食作用により消化する
際、分解酵素や活性酸素を過剰に分泌し、それが沈着し
ていた周辺細胞まで傷害し、アレルギー症状を引き起こ
すこともあり、愛鳥家が鳥由来の物質により喘息になる
のもこのメカニズムによるものである。
【0009】一方、遅延型アレルギーはアレルゲンの侵
入から数時間たってようやく障害反応が現れはじめ、そ
の後も反応はゆっくりと進行し最高の強さになるまでに
24〜48時間程度かかるもので、その皮膚症状は、発赤、
腫脹、硬結、局所への単核球湿潤を特徴とする接触皮膚
炎が良く知られている。
【0010】このように分類されたアレルギー反応型に
より様々な試験法が提唱され、これまでにもアレルギー
性疾患の予防又は改善に有効な因子へのアプローチが盛
んに行われてきた。
【0011】例えば、IgE抗体によるアレルギーに対し
ては平滑筋を弛緩させる鎮痙薬、毛細血管の透過性亢進
を抑制する交感神経興奮薬、更には抗ヒスタミン薬など
が挙げられる。これらはいずれも対症的治療薬で、その
ほとんどが合成医薬品であり、副作用の点で問題があっ
た。また、IgE抗体以外の抗体によるアレルギーに有効
な薬剤の開発についても、活発に研究が進められている
が、未だ特異的な抗アレルギー剤は見い出されていない
のが現状である。
【0012】一方、サクラについては、古くから日本人
に親しまれ、日本の国花として海外にまで知られてい
る。普通「サクラ」と称しているものは、主に北半球の
温暖帯に分布しているバラ科サクラ属サクラ亜属の、主
として落葉性の樹木であり、その春霞満開の花は美し
く、広く鑑賞されている。又、サクラ類の樹皮は「桜
皮」と呼ばれ、日本の民間薬として古来、解毒,鎮咳薬
として使用されてきた。薬用にする桜皮は、山地に一般
的に自生するヤマザクラ( Prunus. jamasakura Sieb.ex
Koidz )が主であり、得られるエキス製剤はブロチンと
呼ばれ、鎮咳去痰剤として知られている。民間療法とし
ては、おできや湿疹、じんましんに煎剤として用いら
れ、最近では消臭剤(特開昭60-126162)や皮膚用化粧
料組成物(特開平2-299908),皮膚化粧料(特開平3-12
7714)が報告されている。
【0013】しかしながら、サクラ類の葉の利用につい
ては、塩づけにしたものを餅に巻き(桜餅)食用にする
以外にこれといって利用されていないのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】こうした事情に鑑み、
本発明者らはアレルギー性炎症疾患、特に即時型アレル
ギー疾患の予防又は改善に有効な抗アレルギー剤を、副
作用や刺激が少ない天然成分に求め研究を開始した。そ
の結果、サクラの葉抽出物に有効と考えられる因子が見
い出され、更に、研究を重ねた結果、活性酸素消去作
用、過酸化脂質生成抑制作用を有することを確認し、本
発明を完成するに至った。
【0015】すなわち、本発明の目的は、サクラの葉抽
出物を抗アレルギー剤、活性酸素消去剤、並びに過酸化
脂質生成抑制剤として応用すること、更に皮膚炎症(例
えば、発赤、湿疹、浮腫、腫脹)、かゆみ、肌荒れ、皮
膚のカサツキの予防並びにその改善に有効で、安全性の
高い皮膚外用剤及び浴用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】尚、本発明で用いられる「サクラの葉」と
は、バラ科(Roaceae),サクラ属(Prunus),サクラ
亜属(Subgen.Cerasus)の植物オオシマザクラ(Prunus.
speciosa), ヤマザクラ(Prunus.jamasakura), オオヤマ
ザクラ(Prunus.sargentii),エドヒガン(Prunus.spachia
na),マメザクラ(Prunus.incisa), ミヤマザクラ(Prunu
s.maximowiczii), ソメイヨシノ(Prunus.yedoensis),タ
カネザクラ(Prunus.nipponica),カスミザクラ(Prunus.l
eveilleana),チョウジザクラ(Prunus.apetala),コヒガ
ン(Prunus.subhirtella),サトザクラ(Prunus.lannesian
a),カンザクラ(Prunus.kanzakura) などのサクラ類の
葉である。
【0017】本発明で使用するサクラ葉抽出物とは、植
物体の葉をそのまま或いは乾燥させて、溶媒で抽出した
ものである。抽出溶媒としては、水、エタノール、1,3-
ブチレングリコールから選ばれる何れか1種か、若しく
は2種以上を任意に組み合わせて使用することができ、
又、各々の水、エタノール、1,3-ブチレングリコール抽
出が組み合わされた状態でも使用できる。又、得られた
抽出液は、応用する皮膚外用剤及び浴用剤の形態により
乾燥、濃縮、或いは希釈等を任意に行い調整すれば良
い。
【0018】尚、抽出条件は特に制限されるものではな
いが、通常は常温〜常圧下での溶媒の沸点の範囲であれ
ば良く、抽出後は濾過及び濃縮乾燥して、溶液状、ペー
スト状、ゲル状、粉末状として用いても良い。更に多く
の場合は、そのままの状態で利用できるが、必要なら
ば、その効力に影響のない範囲で脱臭、脱色等の精製処
理を加えても良い。尚、脱臭、脱色等の精製処理手段と
しては、活性炭カラムなどを用いれば良く、抽出物質に
より一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行
えば良い。
【0019】本発明の皮膚外用剤におけるサクラ葉抽出
物は、特に配合量を規定するものではないが、短期間に
て皮膚トラブルの改善を目的とするような場合において
は、乾燥固形分総量として通常0.005〜2重量%の範囲
の任意な割合で配合するのが良い。又、浴用剤の場合で
は、200〜300Lの浴湯に投じて同程度の濃度になるよう
に処方を考慮すれば良い。
【0020】一方、そうした種々のトラブルに対し、単
に予防的な目的であったり、或いは累積的な効果で徐々
に改善していくような、例えば日常的に使用される皮膚
化粧料や頭髪用剤、或いは浴用剤といった製品形態にお
いては、その分野で通常に処方されている量(乾燥固形
分総量として0.001〜0.5%程度)でも目的効果は十分に
期待されるものと考えられる。
【0021】本発明の皮膚外用剤及び浴用剤は、サクラ
葉抽出物に加えて、必要に応じて、通常、医薬品類、医
薬部外品類、化粧品類などの製剤に使用される基剤や添
加剤を併用して製造することができる。例えば、油分と
しては動植物油,鉱物油をはじめ、エステル油,ワック
ス油,高級アルコール,脂肪酸類,シリコン油,リン脂
質などが上げられる。
【0022】又、界面活性剤としては、アニオン界面活
性剤,カチオン界面活性剤,両性界面活性剤,非イオン
界面活性剤などが用いられる。その他、p-アミノ安息
香酸,アントラニル誘導体,サリチル酸誘導体,クマリ
ン誘導体,アミノ酸系化合物,ベンゾトリアゾール誘導
体,テトラゾール誘導体,イミダゾリン誘導体,ピリミ
ジン誘導体,ジオキサン誘導体,カンファー誘導体,フ
ラン誘導体,ピロン誘導体,核酸誘導体,アラントイン
誘導体,ニコチン酸誘導体,シコニン,ビタミンB6
導体などの紫外線吸収剤、アスコルビン酸及びその塩,
ステアリン酸エステル,トコフェロール及びそのエステ
ル誘導体,ノルジヒドログアセレテン酸,ブチルヒドロ
キシトルエン(BHT),ブチルヒドロキシアニソール
(BHA),パラヒドロキシアニソール,没食子酸プロ
ピル,セサモール,セサモリン,ゴシポールなどの抗酸
化剤、ヒドロキシエチルセルロース,メチルセルロー
ス,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,
カルボキシメチルセルロース,カルボキシエチルセルロ
ースナトリウム,ヒドロキシプロピルセルロース,ニト
ロセルロース,アラビアゴム,トラガントゴム,ポリビ
ニルアルコール,ポリビニルメチルエーテル,ポリビニ
ルピロリドン,ポリビニルメタアクリレート,ポリアク
リル酸塩,カルボキシビニルポリマー,カラギーナン,
ペクチン,アルギン酸及びその塩,カゼイン,ゼラチ
ン,寒天,デンプン,デキストリンなどの増粘剤、グリ
セリン,プロピレングリコール,1,3-ブチレングリコー
ル,ヒアルロン酸及びその塩,ポリエチレングリコー
ル,コンドロイチン硫酸及びその塩,水溶性キチン或い
はキトサン誘導体,乳酸ナトリウムなどの保湿剤,低級
アルコール,多価アルコール,水溶性高分子,pH調整
剤,キレート剤,防腐・防バイ剤,香料,着色料,清涼
剤,安定化剤,動・植物を起源とした抽出物,動・植物
性蛋白質及びその分解物,動・植物性多糖類及びその分
解物,動・植物性糖蛋白質及びその分解物,微生物培養
代謝成分,血流促進剤,消炎・抗炎症剤,細胞賦活剤,
ビタミン類,アミノ酸及びその塩,角質溶解剤,収斂
剤,創傷治癒剤,増泡剤,消臭・脱臭剤など必要に応じ
て併用し、前述のような各種製品とすることができる。
【0023】又、本発明の皮膚外用剤及び浴用剤には、
既に消炎・抗炎症・抗アレルギー作用、活性酸素消去作
用、過酸化脂質生成抑制作用を有することが知られてい
る植物抽出物を併用して使用することも可能である。例
えば、アルニカ、アロエ、アンゲリカ、イチヤクソウ、
ウコン、オウゴン、オウバク、オウレン、オトギリソ
ウ、オドリコソウ、オナモミ、カクシツ、カゴソウ、カ
ッコン、カノコソウ、カバノキ、カミツレ、カワラヨモ
ギ、カンゾウ、キカラスウリ、キク、キュウリ、クジ
ン、クマザサ、クワ、ケイガイ、コウホネ、コウホン、
コツサイホ、ゴボウ、サルビア、サンシシ、サンシチソ
ウ、シコン、シソ、シナノキ、シマカンギク、シャクヤ
ク、ジユ、ショウマ、ジュズダマ、シラカンバ、スギ
ナ、セイヨウキズタ、セイヨウトチノキ、セイヨウニワ
トコ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハッカ、セイヨ
ウボダイジュ、センキュウ、センダン、センブリ、ダイ
オウ、タイソウ、タイム、タンポポ、チョウセンニンジ
ン、チンピ、ツワブキ、トウカ、トウキ、トウキンセン
カ、トクサ、ドクダミ、トマト、トロロアオイ、ニワト
コ、ニンジン、ノアザミ、パセリ、ハッカ、ハマゴウ、
バラ、ヒシ、ビャクシ、ビワ、フキ、フキタンポポ、フ
ジバカマ、ベニバナ、ボダイジュ、ボタンピ、ホップ、
マロニエ、ミルラ、ムクロジ、メリロート、メリッサ、
モモ、ヤグルマギク、ヤドリギ、ヤブジラミ、ユーカ
リ、ユキノシタ、ヨクイニン、ヨメナ、ヨモギ、ラベン
ダー、リンドウ、レンギョウ、ローズマリー、ローマカ
ミツレなどの植物抽出物が上げられ、本発明のサクラ葉
抽出物とこれらの植物抽出物との併用によって、相加的
及び相乗的な抗アレルギー・抗炎症、活性酸素消去、過
酸化脂質生成抑制作用が期待できる。
【0024】本発明の皮膚外用剤及び浴用剤の剤型は任
意であり、液状、乳液状、クリーム状、軟膏状、ゲル
状、パウダー状、顆粒状、固形状、粉末状、気泡状など
の、外用医薬品類、外用医薬部外品類、皮膚・頭髪用化
粧品類及び浴用剤に配合して用いることができ、又、一
般的な食品類にも利用可能である。
【0025】具体的には、例えば、化粧水、乳液、クリ
ーム、軟膏、ローション、オイル、パックなどの基礎化
粧料、洗顔料や皮膚洗浄料、シャンプー、リンス、ヘア
ートリートメント、整髪料、パーマ剤、ヘアートニッ
ク、染毛料、育毛・養毛料などの頭髪化粧料、ファンデ
ーション、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、
マスカラなどのメークアップ化粧料、香水類、浴用剤、
その他、液臭・防臭防止剤、口腔用類などが上げられ
る。
【0026】又、本発明のサクラ葉抽出物の皮膚外用剤
及び浴用剤への添加の方法については、予め加えておい
ても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜
選択すれば良い。
【0027】
【実施例】以下に、製造例、試験例、処方例を上げて本
発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらに制約
されるものではないということは言うまでもない。
【0028】(製造例1)サクラの葉100gを30%エタノ
ール溶液1kgに浸漬し、室温にて3昼夜抽出した後、ろ
過して抽出液(乾燥固形分0.6〜2.0WV%を含む)を得
る。
【0029】(製造例2)サクラの葉100gを50%1,3-ブ
チレングリコール(以下、1,3-BG)溶液1kgに浸漬し、
室温にて3昼夜抽出した後、ろ過して抽出液(乾燥固形
分0.6〜2.0WV%を含む)を得る。
【0030】(試験1)ヒスタミン遊離抑制試験 IgE抗体が関与するアレルギーにおいて、その特徴的な
反応として肥満細胞からの化学伝達物質(ヒスタミンな
ど)の放出が行われ、その結果アレルギー症状が引き起
こされる。従って、ヒスタミン遊離を抑制するような物
質はアレルギー性炎症疾患の予防及び改善効果が期待で
きる。本試験では、製造例1で得られた抽出液につい
て、ラットの肥満細胞からヒスタミン遊離剤であるComp
ound48/80にてヒスタミンを遊離させる試験法(J.Soc.C
osmet.Japan,25(4),P246(1992))に従い検討した。 (試験方法) a.試料 抽出液は減圧下にて溶媒留去した後、精製水にて固形分
濃度が0.1WV%となるよう再溶解し、試験に供した。
尚、陽性対照として0.1WV%グリチルリチンジカリウ
ム水溶液及び桜皮抽出液を使用した。 b.遊離ヒスタミン量の測定 ウイスター系ラットの腹腔内より採取した肥満細胞浮遊
液3mlに、試料0.5ml及びCompound48/80(終濃度1μg
/ml)を加え、37℃で15分間反応させた。氷冷して反応
を停止させた後、反応液を遠心分離し、遊離したヒスタ
ミン量をShoreらの方法(J.Pharmacol.Exp.Therap.,P12
7,182(1959))により測定し、次式(数1)によりヒス
タミン遊離抑制率を算出した。
【0031】A:肥満細胞に被験薬物を共存させてヒス
タミン遊離剤を加えた時、遊離したヒスタミンの蛍光強
度 B:肥満細胞にヒスタミン遊離剤を加えた時、遊離した
ヒスタミンの蛍光強度 C:肥満細胞から自然に遊離されるヒスタミンの蛍光強
度 (尚、A,B,Cは、測定値から盲検値を差し引いたも
のである。)
【0032】
【数1】
【0033】(試験結果)表1のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液は、陽性対照のグリチルリチンジカリウム水
溶液や桜皮抽出液に比べ、強いヒスタミン遊離抑制作用
を有することが確認された。
【0034】
【表1】
【0035】(試験2)抗補体活性試験 IgE抗体以外の抗体が関与する即時型アレルギーについ
て、重要な役割を担う反応系が補体系である。この補体
系に影響を与える物質は、これが関与するアレルギー,
炎症などの病像形成に影響を与える可能性がある。本試
験では、製造例1で得られた抽出液について、感作赤血
球の溶血反応を指標とした抗補体活性測定法を用いて検
討した。 (試験方法) a.ゼラチン・ベロナール緩衝液(GVB2+) 塩化ナトリウム1.7g、バルビタール0.115g、バルビタ
ールナトリウム0.075g、塩化カルシウム0.015g、塩化
マグネシウム0.010g、ゼラチン0.2g、精製水100mlを
混合し、pH7.5に調整後、精製水にて全量を200mlにし
た。 b.ヒツジ赤血球(SRBC)浮遊液 ヒツジ血液を2,000rpm,5分間遠心分離し、生理食塩水
で3回洗浄後、沈渣にGVB2+を加えて10%SRBC浮
遊液を作成し、最終的にはSRBC浮遊液0.25mlに3.05
mlの0.1%炭酸ナトリウム溶液を加えて完全溶血させた
時、540nmにおける吸光度が0.455となるよう調整した。 c.抗SRBCマウス血清 10%SRBC浮遊液0.2mlをIVCS系雄性マウスの尾
に静脈注射、その4日後に採血、血清を分離し、GVB
2+にて40倍に希釈し用いた。 d.補体 モルモットの新鮮血清をGVB2+にて20倍に希釈し用い
た。 e.試料 抽出液は減圧下にて溶媒留去した後、精製水にて固形分
濃度が0.1WV%となるよう再溶解し、試験に供した。
尚、陽性対照として0.1WV%グリチルリチンジカリウ
ム水溶液及び桜皮抽出液を使用した。 f.抗補体活性の測定 GVB2+1.3mlに試料0.1mlと抗SRBC血清0.5ml、S
RBC浮遊液0.25ml、補体溶液0.25mlを順次加えてか
ら、37℃の恒温槽にて60分間反応させた。氷水中にて10
分間放置し、反応を停止させた後、反応液を2000rpmで1
0分間遠心分離し、未溶血の赤血球を分離した後、その
上澄みの540nmにおけるOD値を測定した。 尚、試料
の代わりに精製水を入れたものを対照とし、各試料、対
照について血清を入れないブランクを設定し、次式(数
2)により補体活性抑制率(=抗補体活性作用)を求め
た。
【0036】
【数2】
【0037】(試験結果)表2のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液は、陽性対照のグリチルリチンジカリウム水
溶液や桜皮抽出液に比べ、強い抗補体活性作用を有する
ことが確認された。
【0038】
【表2】
【0039】(試験3)アラキドン酸耳浮腫抑制試験 又、IgE抗体が関与するアレルギーにおいて、細胞膜の
リン脂質が破壊されてアラキドン酸が遊離し、各種酵素
の作用を受けて化学伝達物質の1つであるプロスタグラ
ンジン、SRS−Aに代謝され、その結果、各種のアレ
ルギー症状を発現する。従って、このアラキドン酸の代
謝活性を抑制する作用を有する物質は抗アレルギー剤と
しての利用が期待できる。本試験では、製造例1で得ら
れた抽出液を含有する親水ワセリン軟膏を処方し、新納
らの方法(「3,4-Dihydroxychalcone類のマウスアラキ
ドン酸耳浮腫に対する作用」:日本薬学会第113年会)
を参照して、その作用の検討を行った。 (試験方法) a.試料 抽出液は減圧下で溶媒を留去して濃縮後、固形分濃度に
換算して10重量%になる量を含有する親水ワセリン軟膏
を常法により製造、使用した。 b.浮腫腫脹率の測定 上記の軟膏剤をあらかじめアラキドン酸塗布の約3,
2,1時間前に計3回、マウス(Slc:ICR系雌性マウ
ス,約6週齢)右側耳介に丹念に擦り込むように塗布し
た。アラキドン酸塗布直前に耳介に付着している軟膏剤
を拭き取り、アセトンに溶解した5w/w%アラキドン酸
(SIGMA製)20μlを塗布し、1時間後耳介をパンチ切除
(5.0mm)した。同様に左側耳介も切除を行い、左右耳
介の重量差よりアラキドン酸耳浮腫腫脹率を測定した。
判定はブランクとして基剤のみを塗布した対照群の耳浮
腫腫脹率と比較して耳浮腫抑制率を算出した。尚、試験
にはマウスを8〜9匹使用した。
【0040】(試験結果)表3のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液はアラキドン酸代謝活性抑制作用を有するこ
とが確認された。
【0041】(試験4)接触皮膚炎抑制試験 接触皮膚炎反応においては、抗原によって感作されたT
リンパ球は、再び同一抗原に接触すると、マクロファー
ジやリンパ球を活性化させる種々のリンホカインを放出
し、炎症反応を引き起こす。従って、再び同一抗原に対
して起こる一連の炎症反応を抑制するような物質は遅延
型アレルギー剤としての利用が期待できる。本試験で
は、製造例1で得られた抽出液を含有する親水ワセリン
軟膏を処方し、中村らの方法(日薬理誌,76,595(198
0))に準じて、オキサゾロン(oxazolone)誘発接触皮膚
炎反応に対する、その作用の検討を行った。
【0042】(試験方法) a.試料 抽出液は減圧下で溶媒を留去して濃縮後、固形分濃度に
換算して10重量%になる量を含有する親水ワセリン軟膏
を常法により製造、使用した。 b.浮腫腫脹率の測定 まず、マウス(Slc:ICR系雌性マウス,約6週齢)の剪
毛腹部皮膚にエタノールに溶解した3w/w%オキサゾロ
ン(Aldrich製)0.1mlを塗布し、6日後右側耳介皮膚の両
面にアセトンに溶解した3w/w%オキサゾロン20μlを
塗布により惹起した。その約24時間後にオキサゾロン
を塗布した耳介をパンチ切除(直径5.0mm)し、同様に
左側耳介も切除を行い、左右耳介の重量の差より腫脹率
を測定し、接触皮膚炎抑制試験を行った。尚、上記の軟
膏剤を惹起の約3,2,1時間前と惹起の約17,18
時間後の計5回右側耳介に塗布し、惹起直前及び惹起後
約19時間目に軟膏剤を拭き取る。判定は右側耳介に基
剤のみを塗布した対照群と比較し抑制率を求めた。尚、
試験にはマウスを8〜9匹使用した。
【0043】(試験結果)表3のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液は接触皮膚炎抑制作用を有することが確認さ
れた。
【0044】
【表3】
【0045】(試験5)活性酸素消去試験 活性酸素はActiveated Oxygenとも呼ばれ、O- 2,H2O2
・OH,化学ルミネセンスも4種に大別され、いずれも強
力な殺菌作用を有し、生体の自己防衛に関する重要な物
質である。例えば、細菌、ウイルス、異物などの外敵が
生体内に侵入すると、まず、血液中の食細胞である、好
中球・単球・マクロファージが貪食作用を開始され、次
に、食細胞の胞体中に貧食された異物類を溶解させるた
めに、活性酸素が生産される。そして、生産された活性
酸素は、貧食物の溶解にあたるほか、一方では直接的に
細胞や異物に対して、殺菌作用を及ぼし、外敵から防衛
する。しかしながら、この自己防衛のために活性酸素が
過剰に生産・分泌状態になれば、正常な細胞を溶解・刺
激し、様々な組織障害をもたらしてしまい、近年、これ
によって誘発される疾患・疾病も数多く報告され、皮膚
と活性酸素の関係から見れば、例えば、皮膚は直接的に
外界と接触する器官であるため、それらの環境因子の影
響を受けやすい状態にあり、紫外線や放射線、細菌類な
どの作用によって、活性酸素が皮膚に過剰な状態で存在
すれば、過酸化脂質を生成するほか、しみ、そばかすな
どの異常色素沈着、炎症、しわなどの起因物質として問
題になっており、活性酸素の除去・消去は皮膚障害の予
防につながるものと指摘されている。本試験では、製造
例1で得られた抽出液について、キサンチン−キサンチ
ンオキシダーゼ系により発生させた活性酸素に対する消
去能を今成らのNBT法(過酸化脂質実験法P.144医歯
薬出版株式会社)により検討した。 (試験方法)小試験管に0.05M炭酸ナトリウム緩衝液
(pH10.2)2.5ml,0.75mMニトロブルーテトラゾリウム
(NBT),3.0mMキサンチン,3.0mMエチレンジアミン四
酢酸二ナトリウム,0.15WV%牛血清アルブミンさらに
試料溶液(対照にはその溶媒)を各0.1ml加え、25℃に1
0分間保ち、キサンチンオキシダーゼ水溶液(対照でのN
BTの吸光度変化が約0.3/20分となるように調製)0.1ml
を加えて反応を開始する。20分後に6mM塩化第二銅(反
応停止液)0.1mlを加えて、560nmにおける吸光度を測定
した。尚、試料の代わりに精製水を入れたものを対照と
し、各試料、対照についてキサンチンオキシダーゼを入
れる前に反応停止液を入れたブランクを設定し、次式
(数3)により活性酸素消去率(=活性酸素消去作用)
を求めた。
【0046】
【数3】
【0047】(試験結果)表4のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液には、強い活性酸素消去作用を有することが
確認された。
【0048】
【表4】
【0049】(試験6)過酸化脂質生成抑制試験 過酸化脂質とは、脂質の構成成分である不飽和脂肪酸に
過酸化物、主として、ヒドロペルオキシドがついたもの
である。これらの過酸化脂質は生体内で細胞膜に障害を
与えたり、各種酵素の不活性化や生体蛋白の変性などを
生じ、生体組織悪影響を与える。その結果、老化を促進
させたり、癌性変化などの疾病へつながると考えられて
いる。皮膚においては、皮脂が過酸化されることにより
生じた過酸化脂質が蓄積すると、皮膚の細胞膜やミトコ
ンドリアの機能に変化をきたし、肝班、黒皮症、一次刺
激性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、あるいは皮膚の老化
(しわ、老人性色素沈着など)、肌荒れといった、種々
の皮膚疾患の一因と言われており、この脂質の過酸化を
抑制することが皮膚医学上、重要視されている。本試験
では、製造例1で得られた抽出液について、鉄−アスコ
ルビン酸系による皮表脂質・スクワレンの過酸化に対す
る抑制効果をTBA法(アナリティカル、バイオケミス
トリーカル.Vol.95,P351〜358(1979))を用いることに
より測定し、検討した。 (試験方法)1%ポリオキシエチレン(10)オクチルフ
ェニルエーテル水溶液にスクワレンを0.1%,硫酸鉄ア
ンモニウムを8M,アスコルビン酸を38Mとなるよう加え
溶解し、この水溶液3.9mlを小試験管にとる。これに試
料溶液0.1mlを加え、37℃の恒温槽に入れ3時間放置す
る。反応終了後、反応液を1mlとり、4.5 %ジブチルヒ
ドロキシトルエン0.01mlと0.67%2-チオバルビツール
酸,15%酢酸水溶液(pH3.5)1mlを加え,95℃で1時
間加熱する。冷後、15%メタノール含有ブタノール4ml
を加えよくふった後、遠心分離する。このブタノール層
の534nmにおける吸光度を測定し、過酸化脂質量とし
た。尚、試料の代わりに精製水を入れたものを対照と
し、各試料、対照について未反応のブランクを設定し次
式(数4)により過酸化脂質生成抑制率(=過酸化脂質
生成抑制作用)を求めた。 e.試料 抽出液は減圧下にて溶媒留去した後、精製水にて固形分
濃度が0.1WV%となるよう再溶解し、試験に供した。
尚、陽性対照として0.1WV%dl-α-トコフェロール水
溶液を使用した。
【0050】
【数4】
【0051】(試験結果)表5のごとく、本発明のサク
ラ葉抽出液は、陽性対照のdl-α-トコフェロール水溶液
に比べ、強い過酸化脂質生成抑制作用を有することが確
認された。
【0052】
【表5】
【0053】(試験7)安全性試験 (1)皮膚一次刺激性試験 製造例1〜2によって得られたサクラ葉抽出液を、各固
形分濃度に再調整し、背部を除毛したハートレー系モル
モット(雌性,1群5匹,体重320g前後)の皮膚に貼付
した。判定は、貼付後24時間に一次刺激性の評点法にて
紅斑及び浮腫を指標として行った。その結果は次表(表
6)の通り、すべての動物において、何等、紅斑及び浮
腫を認めず陰性と判定された。
【0054】
【表6】
【0055】(試験8)安全性試験 (2)皮膚累積刺激性試験 製造例1〜2によって得られたサクラ葉抽出液を、固形
分として1WV%濃度の水溶液に調整し、側腹部を除毛
したハートレー系モルモット(雌性,1群5匹,体重32
0g前後)の皮膚に1日1回の頻度で、週5回,0.5ml/
匹を塗布した。塗布は4週に渡って行い、除毛は各週の
最終塗布日に行った。判定は、各週の最終日の翌日に一
次刺激性の評点法にて紅斑及び浮腫を指標として行っ
た。その結果は次表(表7)の通り、すべての動物にお
いて、塗布後1〜4週目にわたって、何等、紅斑及び浮
腫を認めず陰性と判定された。
【0056】
【表7】
【0057】(試験9)安全性試験 (3)急性毒性試験 製造例1〜2によって得られたサクラ葉抽出液を減圧濃
縮した後、乾燥する。試験前、4時間絶食させたddy系
マウス(雌性,1群5匹,体重28g)に 2,000mg/kg量
経口投与し、毒性症状の発現、程度などを経時的に観察
した。その結果、すべてのマウスにおいて14日間なんら
異状を認めず、又、解剖の結果も異状がなかった。よっ
て、LD50は2,000mg/kg以上と判定された。
【0058】(処方例)各種外用製剤の製造 上記の評価結果に従い、以下にその処方例を示すが、各
処方例は各製品の製造における常法により製造したもの
で良く、配合量のみを示した。又、本発明はこれらに限
定されるわけではない。
【0059】 (処方例1)乳液 重量% 1.スクワラン 5.0 2.オリーブ油 5.0 3.ホホバ油 5.0 4.セチルアルコール 1.5 5.グリセリンモノステアレート 2.0 6.ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 3.0 7.ポリオキシエチレン(20)ソオルビタンモノオレート 2.0 8.1,3-ブチレングリコール 1.0 9.グリセリン 2.0 10.サクラ葉30%エタノール抽出液(固形分1.5%) 5.0 11.香料,防腐剤 適量 12.精製水 100とする残余
【0060】 (処方例2)ピールオフパック 重量% 1.グリセリン 5.0 2.プロピレングリコール 4.0 3.ポリビニルアルコール 15.0 4.エタノール 8.0 5.ポリオキシエチレングリコール 1.0 6.サクラ葉50%1,3-BG抽出液(固形分1.8%) 5.0 7.香料,防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0061】 (処方例3)コールドクリーム 重量% 1.サラシミツロウ 11.0 2.流動パラフィン 22.0 3.ラノリン 10.0 4.アーモンド油 15.0 5.ホウ砂 0.5 6.サクラ葉30%エタノール抽出液(固形分1.5%) 10.0 7.香料,防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0062】 (処方例4)シャンプー 重量% 1.ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5.0 2.ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 12.0 3.1,3-ブチレングリコール 4.0 4.ラウリン酸ジエタノールアミド 2.0 5.エデト酸二ナトリウム 0.1 6.サクラ葉50%1,3-BG抽出液(固形分1.8%) 10.0 7.香料,防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0063】 (処方例5)ボディーソープ 重量% 1.ラウリン酸カリウム 15.0 2.ミリスチン酸カリウム 5.0 3.プロピレングリコール 5.0 4.サクラ葉50%1,3-BG抽出液(固形分1.8%) 5.0 5.サクラ葉50%エタノール抽出液(固形分1.8%) 5.0 6.pH調整剤 適量 7.防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0064】 (処方例6)リンス 重量% 1.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0 2.セトステアリルアルコール 2.0 3.ポリオキシエチレンラノリンエーテル 3.0 4.プロピレングリコール 5.0 5.サクラ葉70%1,3-BG抽出液(固形分1.8%) 6.0 6.pH調整剤 適量 7.防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0065】 (処方例7)ヘアーリキッド 重量% 1.エタノール 29.0 2.ポリオキシプロピレンブチルエーテルリン酸 10.0 3.ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル 5.0 4.トリエタノールアミン 1.0 5.サクラ葉70%エタノール抽出液(固形分1.8%) 3.0 6.防腐剤 適量 7.精製水 100とする残余
【0066】 (処方例8)ヘアートニック 重量% 1.エタノール 40.0 2.オレイン酸エチル 1.0 3.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 2.0 4.サクラ葉抽出液(固形分1.8%) 5.0 (エタノール:1,3-BG=1:1エキス) 5.精製水 100とする残余
【0067】 (処方例9)顆粒浴用剤 重量% 1.炭酸水素ナトリウム 60.0 2.無水硫酸ナトリウム 32.0 3.ホウ砂 3.0 4.サクラ葉30%エタノール抽出液の乾燥粉末 5.0
【0068】(試験10)使用効果試験 本発明の皮膚外用剤及び浴用剤を実際に使用した場合の
効果について検討を行った。使用テストは乾燥ぎみの肌
や湿疹,じんましん,アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患
で悩む2〜30歳の10名をパネラーとし、毎日、朝と
夜の2回、洗顔後に処方例1の乳液の適量を顔面に2ヶ
月に渡って塗布することにより行った。又、頭皮や髪の
生え際に同様の皮膚疾患が見られる10名(2〜10
歳)についても、毎日の洗髪後、処方例8のヘアートニ
ックの適量を頭皮に2ヶ月に渡って塗布することにより
使用テストを実施した。
【0069】更に、処方例9のサクラ葉抽出物を含有す
る浴用剤についても、乾燥ぎみの肌や湿疹,じんまし
ん,アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患で悩む、1〜65
歳の20名を対象に、2ヶ月間、必ず1日1回適量の浴
用剤を溶解させた浴湯に入浴してもらい、使用テストを
実施した。対照には、乳液,ヘアートニック,浴用剤か
らサクラ葉抽出物を除いたものを同様な方法にて処方し
たものを用いた。又、評価方法は下記の基準にて行い、
結果は表8のごとくで表中の数値は人数を表す。尚、使
用期間中に皮膚又は頭皮の異常を訴えた者はなかった。
【0070】「皮膚(頭皮)疾患改善効果」 有 効:湿疹などの炎症に伴う赤みやかゆみ、乾燥
肌、肌荒れが改善された。 やや有効:湿疹などの炎症に伴う赤みやかゆみ、乾燥
肌、肌荒れがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。
【0071】(試験結果)表8の結果より明らかなよう
に、本発明のサクラ葉抽出物含有皮膚外用剤及び浴用剤
の使用は、湿疹による炎症、かゆみ、乾燥肌、肌荒れな
どの皮膚疾患の改善に対して、良好な効果が確認され
た。
【0072】
【表8】
【0073】
【発明の効果】本発明のサクラ葉抽出物は、ヒスタミン
遊離抑制・抗補体活性作用、活性酸素消去作用、過酸化
脂質生成抑制作用を有し、人又は動物に対して安全なも
のである。従って、抗アレルギー剤、活性酸素消去剤又
は過酸化脂質生成抑制剤として利用でき、湿疹、蕁麻
疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症等の
各種アレルギー性疾患の予防、治療に有効的である。更
に、あらゆる形態の製剤(医薬品類、医薬部外品類、化
粧品類)への応用も可能であり、本発明のサクラ葉抽出
物含有皮膚外用剤及び浴用剤は、アレルギー性の皮膚炎
症(例えば、発赤、湿疹、浮腫、腫脹など)やアトピー
性皮膚炎、接触性皮膚炎、更に、湿疹、肌荒れ、皮膚の
カサツキ、かゆみ、などといったトラブルを有する皮膚
・頭皮に対して、その予防及び改善を目的として使用す
ることができ、その他、口腔用組成物、食品への利用展
開も可能である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレ
    ングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用い
    て得られた抽出物を含有することを特徴とする抗アレル
    ギー剤。
  2. 【請求項2】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレ
    ングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用い
    て得られた抽出物を含有することを特徴とする活性酸素
    消去剤。
  3. 【請求項3】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレ
    ングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用い
    て得られた抽出物を含有することを特徴とする過酸化脂
    質生成抑制剤。
  4. 【請求項4】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレ
    ングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用い
    て得られた抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用
    剤。
  5. 【請求項5】サクラの葉の水、エタノール、1,3-ブチレ
    ングリコール、もしくはこれらの2種以上の混液を用い
    て得られた抽出物を含有することを特徴とする浴用剤。
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