JPH0824348A - 超音波プローブ用バルーンシース - Google Patents

超音波プローブ用バルーンシース

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JPH0824348A
JPH0824348A JP6164170A JP16417094A JPH0824348A JP H0824348 A JPH0824348 A JP H0824348A JP 6164170 A JP6164170 A JP 6164170A JP 16417094 A JP16417094 A JP 16417094A JP H0824348 A JPH0824348 A JP H0824348A
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ultrasonic
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Kenji Hirooka
健児 廣岡
Tadashi Abe
匡志 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 術者が誤ってバルーンを過剰に膨張させた場
合でもバルーンが脱落したり破裂することを防止する。 【構成】 バルーンシースは、可撓性の外装シース4の
先端部に口金30を介して膨張・収縮するバルーン5が
取付固定されており、超音波プローブ6を内部に挿入
し、超音波伝達媒体を注入してバルーン5を膨張させ、
超音波観察を行うようになっている。口金30は、バル
ーン取付側のフランジの一部が切り欠かれた切り欠き部
31を有し、切り欠き部31にあたるバルーン固定部3
2においてバルーンの固定強度が部分的に弱くなってい
る。術者が誤ってバルーン5を過剰に膨張させてしまっ
た場合に、切り欠き部31の部分のバルーン5の一部が
口金30より外れてバルーン内の水が流出し、バルーン
5が破裂、脱落することなく収縮するようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断用の超音波
プローブに装着し、観察部位との密着性を高めたり、超
音波プローブと観察部位との距離を所望の値に保つため
の超音波プローブ用バルーンシースに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内の深部を超音波診断するた
めに、先端に超音波振動子を設けた挿入部を経内視鏡的
もしくは経皮的に体腔内に挿入し、観測用超音波をラジ
アル走査やリニア走査して超音波画像を得る超音波プロ
ーブ及び超音波観測装置が広く使われてきている。
【0003】このような超音波プローブにおいて、発生
する超音波ビームの周波数は5MHz以上が一般的であ
り、超音波プローブと観察部位との間に空気が存在する
と超音波ビームは減衰して観察部位まで到達することが
できず、超音波画像を得ることができなくなる。そこ
で、良好な超音波観察を行うためには超音波プローブと
観察部位との間に超音波伝達媒体(水など)を介在させ
ることが必要となる。
【0004】超音波プローブと観察部位との間に超音波
伝達媒体を介在させる手法としては、観察部位に水を注
水して観察部位とプローブの振動子部分とを水没させる
方法(一般に充満法と呼ばれる)と、超音波プローブに
バルーンを装着し、バルーン内に水を注入して観察部位
にバルーンを密着させる方法(一般にバルーン密着法と
呼ばれる)の大きく2通りの方法がある。
【0005】バルーン密着法を行うための装置として
は、図27に示すように、外装チューブ51の開口端に
口金52を介して袋小路状のバルーン53を取り付けた
構成のバルーンシースが従来用いられている。このバル
ーンシースでは、バルーン53内に超音波伝達媒体を注
入してバルーン53を膨張させ、超音波振動子54を備
えた超音波プローブ55を外装チューブ51内部に挿入
して超音波観察を行う構成となっている。なお、シース
の手元側には、バルーン53を膨張させたり、収縮させ
たりするための超音波伝達媒体をバルーン53内に送液
するシリンジ等の送液装置が設けられている。
【0006】また、バルーンシースの他の構成例とし
て、図28に示すように、先端が閉塞された外装チュー
ブ56を用いて構成したものもある。このバルーンシー
スは、外装チューブ56の先端近傍の側面に開口部57
が形成され、この開口部57を被うように外装チューブ
56の先端近傍の外周部にバルーン58が設けられ、開
口部57の前後でバルーン58が固定された構成となっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のバルー
ンシースの構成では、図27に示した構造のものでは、
術者が誤ってバルーンを過剰に膨張させてしまったとき
に、バルーンが破裂して脱落するおそれがある。
【0008】一方、図28に示した構造のものでは、過
剰にバルーンを膨張させた場合でも、バルーンの両端が
固定されているため、バルーンの脱落の問題は解消され
るものの、超音波観察において次のような新たな不具合
が生じる。すなわち、このバルーンシースの構造では、
超音波プローブから出射した超音波ビームが外装チュー
ブ及びバルーンを経て観察部位に到達するため、バルー
ンによるアーチファクトに加え外装チューブによるアー
チファクトが発生し、良好な超音波画像が得られない問
題点がある。また、バルーンによる感度低下に加え外装
チューブによる感度低下が生じてしまう。
【0009】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、術者が誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合
でもバルーンが脱落したり破裂することを防止でき、ま
た、バルーン以外でのアーチファクト及び感度低下が発
生しないようにすることが可能な超音波プローブ用バル
ーンシースを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による超音波プロ
ーブ用バルーンシースは、可撓性シースの先端部にバル
ーンを備え、内部に超音波プローブを挿通可能なバルー
ンシースにおいて、前記バルーンが破裂する圧力以下で
該バルーンの一部が前記可撓性シース先端部より外れる
ようにバルーンと可撓性シースとの固定強度を部分的に
弱くして前記バルーンを前記可撓性シースの先端に固定
したものである。
【0011】
【作用】バルーンを可撓性シースの先端に固定する場合
に、バルーンと可撓性シースとの固定強度を部分的に弱
くして前記バルーンが破裂する圧力以下で該バルーンの
一部が前記可撓性シース先端部より外れるようにする。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図8は本発明の第1実施例に係り、図
1はバルーンシースの全体構成を示す側面図、図2はバ
ルーンシース内に挿入する超音波プローブの構成を示す
側面図、図3は超音波プローブ及びバルーンシースの実
使用状態を示す構成説明図、図4はバルーンシース基端
側のコネクタ部の詳細構成を示す断面及び側面図、図5
はバルーンシースの挿入部後端部の詳細構成を示す断面
図、図6はバルーンシースの先端部の詳細構成を示す断
面図、図7はバルーンシース先端部に設けられる口金の
構成を示す斜視図、図8は誤ってバルーンを過剰に膨張
させた場合のバルーンシース先端部の状態を示す作用説
明図である。
【0013】本実施例の超音波プローブ用バルーンシー
ス(以降は単にバルーンシースと記す)1は、図1に示
すように、体腔内に挿入する細長の挿入部2と、挿入部
2の手元側に着脱自在に連結されたコネクタ部3とから
構成されている。挿入部2は、可撓性を有する管状の外
装シース4の先端部にバルーン5が取り付けられて構成
されている。
【0014】このバルーンシース1が装着される超音波
プローブ6は、図2に示すように、プローブ先端部内部
に回転もしくは進退可能に超音波振動子7が設けられ、
外装が可撓性を有するシース8で被われて構成されてい
る。超音波プローブ6の後端部には、プローブ駆動ユニ
ットに接続する接続部9が連設されており、この接続部
9の前端側にはバルーンシース1を装着・固定するシー
ル面10が形成されている。
【0015】前記バルーンシース1及び超音波プローブ
6を用いて超音波観察を行う際の実使用状態の装置構成
を図3に示す。
【0016】バルーンシース1及び超音波プローブ6
は、内視鏡11の鉗子チャンネル内に挿通されて使用さ
れるようになっている。術者12は、内視鏡11の鉗子
口15よりバルーンシース1を装着した超音波プローブ
6を挿入し、内視鏡11を介して患者13の体腔内に導
き、病変部14にバルーン5を密着させて超音波プロー
ブ6により観察用超音波を走査することで病変部14の
超音波画像を得て観察を行う。なお、内視鏡11は図示
しない光源及びビデオプロセッサに接続され、体腔内の
光学像を得て通常の観察もできるようになっている。
【0017】バルーンシース1の手元側のコネクタ部3
には、超音波プローブ6の接続部9が連結固定されてお
り、この接続部9にプローブ駆動ユニット16が接続さ
れている。プローブ駆動ユニット16によって超音波プ
ローブ6の超音波振動子が駆動され、観察用超音波の送
受信がなされるようになっている。プローブ駆動ユニッ
ト16は、信号ケーブル17を介して超音波観測装置1
8に接続されており、この超音波観測装置18によって
エコー信号の信号処理が行われ、超音波観測装置18に
接続されたモニタ19に観察部位の断層像が表示される
ようになっている。
【0018】また、バルーンシース1のコネクタ部3に
は、側部にルアー口金20が設けられ、ルアー口金20
にチューブ21を介してシリンジ22が接続されてい
る。このシリンジ22によってバルーンシース1内に水
などの超音波伝達媒体を注入できるようになっている。
【0019】バルーンシース1の基端側の詳細構成を図
4及び図5を参照して説明する。
【0020】図4はバルーンシース1の基端側のコネク
タ部3の構成を示したものである。コネクタ部3は、超
音波プローブ6を挿通可能な中空のコネクタ本体23の
前端部に挿入部固定リング24が、後端部にコネクタ固
定リング25がそれぞれ回転可能に設けられた構成とな
っている。また、コネクタ本体23の側部に配設された
ルアー口金20は、前記シリンジ22等が着脱可能にな
っており、コネクタ本体23内部と連通している。
【0021】コネクタ部3前端部の内周部には、バルー
ンシース1の挿入部2の後端部を着脱自在に固定し、水
密にシールするためのゴム製の固定チューブ26が配設
されている。挿入部固定リング24を回して締め込むこ
とにより、固定チューブ26を変形させ挿入部2の後端
部に圧着させてコネクタ部3と挿入部2とを連結固定す
る構成になっている。
【0022】コネクタ部3後端部の内周部には、超音波
プローブ6を挿入したときに超音波プローブ6を着脱自
在に固定し、コネクタ部3と超音波プローブ6とを水密
にシールするためのゴム製のOリング27が配設されて
いる。コネクタ固定リング25を回して締め込むことに
より、Oリング27を変形させて超音波プローブ6の接
続部9のシール面10に圧着させる構成になっている。
【0023】図5はバルーンシース1の挿入部2の後端
部の構成を示したものである。挿入部2の後端部(コネ
クタ部3装着側)における外装シース4の端部には硬質
のパイプ28が接着固定されている。硬質のパイプ28
の外周部にはフランジ部29が形成されている。このフ
ランジ部29は、挿入部2をコネクタ部3に連結固定す
る際に、挿入部固定リング24を締め込んで固定チュー
ブ26が変形したときに固定チューブ26に圧接するよ
うになっており、より強固にコネクタ部3と挿入部2と
を固定可能にするために設けられている。
【0024】バルーンシース1の先端部の詳細構成を図
6及び図7を参照して説明する。
【0025】図6に示すように、バルーンシース1の挿
入部2の先端部において、外装シース4の端部には口金
30を介してバルーン5が接続されている。すなわち、
外装シース4の先端に口金30の一端が挿入されて取付
固定され、この口金30の他端にバルーン5の端部が被
せられて取付固定されている。口金30は、両端部にフ
ランジが形成されて外装シース4及びバルーン5が容易
に外れないようになっており、バルーン取付側には図7
に示すようにフランジの一部を切り欠いた切り欠き部3
1が設けられている。口金30上のバルーン固定部32
において、バルーン5の上から糸巻きした後、更に糸が
ほどけないように接着剤で固めることによってバルーン
5が固定されている。
【0026】次に、本実施例のバルーンシース1を使用
してバルーン密着法による超音波観察を行う場合の手順
を説明する。
【0027】まず、バルーンシース1の組立として、コ
ネクタ部3の挿入部固定リング24を緩め、挿入部2を
装着した後に、挿入部固定リング24を締めてコネクタ
部3と挿入部2とを水密に連結固定する。
【0028】次いで、コネクタ部3のコネクタ固定リン
グ25を緩めた状態で、バルーンシース1内に超音波プ
ローブ6を挿入し、コネクタ固定リング25を締めてコ
ネクタ部3に超音波プローブ6の接続部9を固定する。
このとき、コネクタ部3内のOリング27が接続部9の
シール面10に圧着し、コネクタ部3と超音波プローブ
6とがシールされてバルーンシース1内の水密が保たれ
る。
【0029】そして、超音波伝達媒体としての水が入っ
たシリンジ22をチューブ21を介してコネクタ部3の
ルアー口金20に取り付ける。一旦シリンジ22からバ
ルーンシース1内の吸引を行ってバルーンシース1と超
音波プローブ6の間に介在する空気を吸い出した後、シ
リンジ内で空気と水を置換してシリンジ22より水をバ
ルーンシース1内に送り込み、水を充填させてバルーン
5を膨張させる。
【0030】なお、超音波伝達媒体は、音響的に生体の
音響インピーダンスに近いものならば良く、一般的に脱
気水を用いるが、他に生理食塩水、滅菌水、超音波ゼリ
ーなどの液体でも良い。
【0031】その後、再度シリンジ22により吸引を行
ってバルーン5を収縮させた状態でバルーンシース1及
び超音波プローブ6を目的観察部位に向けて挿入する。
この超音波プローブ6の観察部位への導入は、図3に示
したように内視鏡11の鉗子口15から挿入して患者1
3の体腔内に導いて超音波プローブ先端部を観察部位
(病変部14)近傍に位置させる経内視鏡的なアプロー
チでも良いし、経皮的なアプローチを行っても良い。
【0032】目的観察部位にバルーンシース1の先端部
が到達したところで、シリンジ22よりバルーンシース
1内に水を注入し、バルーン5を膨張させて観察部位に
密着させ、超音波プローブ先端部の超音波振動子より観
察用超音波を送受波して観察を行う。このとき、モニタ
19に表示された超音波画像を確認しながらバルーン5
を適当な大きさになるまで膨張させる。術者はモニタ1
9の超音波断層像を観察して病変部14の診断を行う。
【0033】ここで、術者が誤ってバルーン5を過剰に
膨張させてしまった場合は、口金30の切り欠き部31
にあたるバルーン固定部32は固定強度が他の部分に比
べて弱くなっているため、図8に示すように切り欠き部
31の部分において口金30よりバルーン5の一部が外
れてバルーン内の水が流出し、バルーン5が破裂する前
にバルーン5を収縮させることができる。
【0034】また、術者がバルーン5を膨張させた状態
で狭窄部から無理にバルーンシース1を引き抜こうとす
ると、バルーン5に外力が加わることになりバルーンの
内圧が上昇し、この場合においても前記と同様に口金3
0の切り欠き部31よりバルーン5の一部が外れ、破裂
する前にバルーン5を収縮させることができる。
【0035】前記いずれの場合でも、バルーン5は、口
金30の切り欠き部31のない部分のバルーン固定部3
2で保持されるため、外装シース4より脱落することは
ない。
【0036】本実施例の構成によれば、バルーン固定部
においてバルーンの口金への取り付け強度を部分的に弱
くすることにより、術者が誤ってバルーンに過剰な注水
を行った場合においても、バルーンの一部が口金から外
れるようになっているため、バルーンが過剰に膨張して
破裂したり、外装シースより脱落したりすることを防止
できる。また、バルーンが膨張した状態でバルーンに外
力を加えた場合においても、同様にバルーンの破裂や脱
落を防止できる。
【0037】また、本実施例の構成では、超音波観察時
において、超音波プローブ先端部の超音波振動子の周囲
にはバルーンのみが存在するため、バルーン以外の外装
チューブなどによるアーチファクト及び感度低下が発生
しないバルーンシースを提供できる。
【0038】従って、バルーン以外の部材によるアーチ
ファクト及び感度低下が発生しない構成のバルーンシー
スにおいて、バルーンを過剰に膨張させた場合でもバル
ーンが脱落したり破裂することを防止できる。
【0039】図9ないし図12は本発明の第2実施例に
係り、図9はバルーンシースの先端部の詳細構成を示す
断面図、図10はバルーンシース先端部に設けられる口
金の構成を示す斜視図、図11はバルーンを膨張させた
ときのバルーンシース先端部の状態を示す作用説明図、
図12は誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバル
ーンシース先端部の状態を示す作用説明図である。
【0040】第2実施例は、バルーンシース先端部にお
けるバルーン及び口金の構成を変更した例である。その
他の部分の構成は第1実施例と同様であり、説明を省略
する。
【0041】図9に示すように、第2実施例のバルーン
シース35は、第1実施例と同様に挿入部先端部におい
て、外装シース4の先端に口金36の一端が挿入されて
取付固定され、この口金36の他端にバルーン37の端
部が被せられてバルーン固定部32において糸巻き及び
接着剤によって取付固定されている。口金36は、図1
0に示すように、外装シース4側の端部にフランジが形
成され、バルーン37が取り付けられる部分の表面の一
部にサンドブラスト等による荒面部38が形成されてお
り、この荒面部38の部分において口金36とバルーン
37との取り付け強度が強固になるような構造となって
いる。また、バルーン37は、内部に挿入する超音波プ
ローブからの超音波ビームが伝搬する部分より先端側に
おいて膜厚が厚くなった厚肉部39が形成されている。
【0042】なお、厚肉部39はバルーン37の先端側
を全体に渡って厚くする構成に限らず、バルーンの軸方
向に筋状に厚くした突起部を複数(例えば4本)設ける
ようにしても良い。
【0043】このように構成されたバルーンシースを用
いて超音波観察を行う際に、第1実施例と同様にして、
バルーンシース35に超音波プローブ6を挿入し、バル
ーン37を膨張させると、図11に示すように、超音波
プローブ6の先端近傍のバルーン37は、厚肉部39の
膜が厚いため殆ど膨張せずに超音波プローブ6の周囲を
被い、厚肉部39と口金36との間のみが膨張する。こ
れにより、バルーン37の中心軸と超音波プローブ6の
中心軸とをほぼ一致させることができる。
【0044】ここで、術者が誤ってバルーン37を過剰
に膨張させたときには、口金36の荒面部38にあたる
バルーン固定部32は固定強度が他の部分に比べて強固
でバルーンが外れにくくなっているため、図12に示す
ように他の部分からバルーン37の一部が口金36より
外れてバルーン内の水が流出し、バルーン37が破裂す
る前にバルーン37を収縮させることができる。
【0045】また、術者がバルーン37を膨張させた状
態で狭窄部から無理にバルーンシース35を引き抜こう
とすると、バルーン37に外力が加わってバルーンの内
圧が上昇し、この場合においても前記と同様に口金36
の平滑な部分よりバルーン37の一部が外れ、破裂する
前にバルーン37を収縮させることができる。
【0046】前記いずれの場合でも、バルーン37は、
口金36の荒面部38で保持されるため、外装シース4
より脱落することはない。
【0047】本実施例によれば、第1実施例と同様に、
術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バルー
ンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合におい
ても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが過剰
に膨張して破裂したり、脱落したりすることのないバル
ーンシースを提供できる。
【0048】また、バルーンが外装チューブの一端に固
定されているバルーンシースの構成では、バルーン内に
注水すると水の重さでバルーンが傾き、思うように超音
波プローブと観察部位との距離が取れない場合がある。
そこで、本実施例のようにバルーンの先端部を厚肉にす
ることにより、通常使用状態ではバルーン膨張時にバル
ーンが傾くことなく、バルーンの中心軸と超音波プロー
ブの中心軸とをほぼ一致させることができる。これによ
り、注水量を調節することで超音波プローブと観察部位
との距離の調整を容易に行うことができ、観察部位との
距離を所望の値に設定することが可能となる。
【0049】なお、本実施例のように口金36の一部に
荒面部38を設ける構成に限らず、口金の一部に接着力
の強い接着剤を塗布し、他の部分は接着力の弱い接着剤
を用いるようにしても同様の効果が得られる。
【0050】図13及び図14は本発明の第3実施例に
係り、図13はバルーンシースの先端部における口金の
近傍の詳細構成を示す断面図、図14は口金の構成を示
す斜視図である。
【0051】第3実施例は、バルーンシース先端部にお
ける口金の構成を変更した例である。その他の部分の構
成は第1実施例と同様であり、説明を省略する。
【0052】図13に示すように、第3実施例のバルー
ンシースは、第1実施例と同様に挿入部先端部におい
て、外装シース4の先端に口金40の一端が挿入されて
取付固定され、この口金40の他端にバルーン5の端部
が被せられてバルーン固定部32において糸巻き及び接
着剤によって取付固定されている。口金40は、図14
に示すように、外装シース4側の端部にフランジが形成
され、バルーン5が取り付けられる部分において周方向
に一部形成された溝41を有している。この溝41の部
分において、口金40とバルーン5との固定強度が他の
部分に比べて強固になっている。
【0053】本実施例のバルーンシースにおいても、第
1実施例と同様にして、バルーンシースに超音波プロー
ブ6を挿入し、バルーン5を膨張させて超音波観察を行
う。このとき、術者が誤ってバルーン5を過剰に膨張さ
せたときには、口金40の溝41にあたるバルーン固定
部32は固定強度が他の部分に比べて強固になっている
ため、バルーン5が破裂する前に、他の溝のない部分か
らバルーン5の一部が口金40より外れ、バルーン5を
収縮させることができる。
【0054】また、術者がバルーン5を膨張させた状態
で狭窄部から無理にバルーンシースを引き抜こうとする
と、バルーン5に外力が加わってバルーンの内圧が上昇
し、この場合においても前記と同様に、バルーン5が破
裂する前に口金40の溝のない部分よりバルーン5の一
部が外れ、バルーン5を収縮させることができる。
【0055】本実施例によれば、第1実施例と同様に、
術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バルー
ンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合におい
ても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが過剰
に膨張して破裂したり、脱落したりすることのないバル
ーンシースを提供できる。
【0056】図15及び図16は本発明の第4実施例に
係り、図15はバルーンシースの先端部における口金の
近傍の詳細構成を示す断面図、図16はバルーンの構成
を示す斜視図である。
【0057】第4実施例は、バルーンシース先端部にお
けるバルーンの構成を変更した例である。その他の部分
の構成は第1実施例と同様であり、説明を省略する。
【0058】図15に示すように、第4実施例のバルー
ンシースは、第1実施例と同様に挿入部先端部におい
て、外装シース4の先端に口金42の一端が挿入されて
取付固定され、この口金42の他端にバルーン43の端
部が被せられてバルーン固定部32において糸巻き及び
接着剤によって取付固定されている。口金42は、外装
シース4側の端部にフランジが形成されいる。バルーン
43は、図16に示すように、口金42に取り付けられ
る端部においてOリング状に突起したOリング部44が
周方向の一部に形成されている。
【0059】本実施例のバルーンシースにおいても、第
1実施例と同様にして、バルーンシースに超音波プロー
ブ6を挿入し、バルーン43を膨張させて超音波観察を
行う。このとき、術者が誤ってバルーン43を過剰に膨
張させたときには、バルーン43のOリング部44にあ
たるバルーン固定部32は固定強度が他の部分に比べて
強固になっているため、バルーン43が破裂する前に、
バルーンのOリング部44以外の部分が口金42より外
れ、バルーン43を収縮させることができる。
【0060】また、術者がバルーン43を膨張させた状
態で狭窄部から無理にバルーンシースを引き抜こうとす
ると、バルーン43に外力が加わってバルーンの内圧が
上昇し、この場合においても前記と同様に、バルーン4
3が破裂する前にOリング部44以外の部分が口金42
より外れ、バルーン43を収縮させることができる。
【0061】本実施例によっても、第3実施例と同様
に、術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バ
ルーンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合に
おいても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが
過剰に膨張して破裂したり、脱落することを防止できる
効果がある。
【0062】図17は本発明の第5実施例に係るバルー
ンシース先端部に設けられるバルーンの構成を示す斜視
図である。
【0063】第5実施例は、バルーンシース先端部にお
けるバルーンの構成を変更した例である。バルーンの口
金への固定方法は第3実施例と同様である。また、その
他の部分の構成は第1実施例と同様であり、説明を省略
する。
【0064】第5実施例のバルーンシースに設けられる
バルーン45は、口金に取り付けられる端部において周
方向の一部を切り欠いた切り欠き部46が設けられてい
る。このバルーン45を端部から口金に被せ、糸巻き部
47の上から糸巻きした後、更に糸がほどけないように
糸巻き部47を接着剤で固めることによってバルーン4
5を口金に固定するようになっている。
【0065】このようなバルーン45を用いたバルーン
シースにおいても、術者が誤ってバルーン45を過剰に
膨張させたときには、バルーン45が破裂する前に、バ
ルーンの切り欠き部46の端部からバルーン45が口金
より外れ、バルーン45を収縮させることができる。
【0066】また、術者がバルーン45を膨張させた状
態で狭窄部から無理にバルーンシースを引き抜こうとし
たときにも、前記と同様にバルーン45が切り欠き部4
6の部分から外れ、破裂する前にバルーン45を収縮さ
せることができる。
【0067】本実施例によっても、第3実施例と同様
に、術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バ
ルーンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合に
おいても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが
過剰に膨張して破裂したり、脱落することを防止できる
効果がある。
【0068】図18及び図19は本発明の第6実施例に
係り、図18はバルーンシースの先端部の詳細構成を示
す断面図、図19は誤ってバルーンを過剰に膨張させた
場合のバルーンシース先端部の状態を示す作用説明図で
ある。
【0069】第6実施例は、バルーンシース先端部にお
けるバルーンの構成を変更した例である。その他の部分
の構成は第1実施例と同様であり、説明を省略する。
【0070】図18に示すように、第6実施例のバルー
ンシースは、第1実施例と同様に挿入部先端部におい
て、外装シース4の先端に口金48の一端が挿入されて
取付固定され、この口金48の他端にバルーン49の端
部が被せられてバルーン固定部32において糸巻き及び
接着剤によって取付固定されている。口金48は、両端
部にフランジが形成されいる。バルーン49は、内周部
において軸方向に端部からバルーン先端まで図18右側
のA−A断面図に示すように1本の筋状に厚肉となった
リブ50が形成されている。また、バルーン49には、
口金48に取り付けられる部分において、前記リブ50
が設けられた側と反対側には一部周方向にスリット51
が設けられている。
【0071】本実施例のバルーンシースにおいても、第
1実施例と同様にして、バルーンシースに超音波プロー
ブ6を挿入し、バルーン49を膨張させて超音波観察を
行う。このとき、術者が誤ってバルーン49を過剰に膨
張させたときには、バルーン49はリブ50側が強度が
強く反対側のスリット51のある部分の固定強度が弱く
なっているため、バルーン49が破裂する前に、図19
に示すようにバルーンのスリット51の部分からバルー
ン49が裂けてバルーン内の水が流出し、バルーン49
が収縮してしまう。なおこのとき、バルーン49はリブ
50側のバルーン固定部32が口金48にしっかりと固
定されて外れないようになっている。
【0072】また、術者がバルーン49を膨張させた状
態で狭窄部から無理にバルーンシースを引き抜こうとし
たときにも、前記と同様にバルーン49がスリット51
の部分から裂け、破裂する前にバルーン49が収縮する
と共に、バルーン49のリブ50側の部分は口金48に
しっかりと固定されたままになっている。
【0073】本実施例によっても、第1実施例と同様
に、術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バ
ルーンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合に
おいても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが
過剰に膨張して破裂したり、脱落したりすることのない
バルーンシースを提供できる。
【0074】本実施例によっても、第3実施例と同様
に、術者が誤ってバルーンに過剰な注水を行ったり、バ
ルーンが膨張した状態でバルーンに外力を加えた場合に
おいても、バルーンの一部が口金から外れ、バルーンが
過剰に膨張して破裂したり、脱落することを防止できる
効果がある。
【0075】図20及び図21は本発明の第7実施例に
係り、図20は超音波観察を行う際のバルーンシース及
び超音波プローブの先端部の状態を示す構成説明図、図
21は誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバルー
ンシース先端部の状態を示す作用説明図である。
【0076】第7実施例は、バルーンシース及び超音波
プローブの先端部の構成を変更した例である。その他の
部分の構成は第1実施例と同様であり、説明を省略す
る。
【0077】図20に示すように、第7実施例のバルー
ンシース53は、第1実施例と同様に挿入部先端部にお
いて、外装シース4の先端に口金54の一端が挿入され
て取付固定され、この口金54の他端にバルーン55の
端部が被せられて接着剤等によって取付固定されてい
る。バルーン55の先端側は開口しており、開口部56
の端部はOリング状に成形されている。
【0078】このバルーンシース53内部に挿入される
超音波プローブ57は、シース8内に超音波振動子7が
配設されており、シース先端部において先端側が軸方向
に突出形成された突出部58が設けられている。この突
出部58には、前記バルーン55先端のOリング状の開
口部56が嵌合する嵌合溝59が周回状に形成されてお
り、超音波プローブ57にバルーンシース53を装着し
たときに、超音波プローブ57先端部の嵌合溝59にバ
ルーン55先端部の開口部56が嵌合してバルーンシー
ス53内が水密に保たれるようになっている。
【0079】このように構成されたバルーンシースを用
いて超音波観察を行う際には、内視鏡11を体腔内に挿
入して内視鏡11によって病変部14を目視確認した
後、バルーンシース53を装着した超音波プローブ57
を内視鏡11のチャンネル内に挿通して先端部より突出
させる。そして、バルーンシース53内に超音波伝達媒
体を注入してバルーン55を膨張させ、図20に示すよ
うにバルーン55を病変部14に密着させた状態で超音
波振動子7により観察用超音波を送受して超音波画像を
得る。
【0080】ここで、バルーン55の膨張時の大きさは
超音波画像上で確認することができるが、誤って過剰に
膨張させてしまった場合は、図21に示すように、バル
ーン55の先端部のOリング状になっている開口部56
が超音波プローブ57先端部の嵌合溝59から外れてバ
ルーン内の超音波伝達媒体が流出し、バルーン内の圧力
が開放されてバルーン55が収縮して行く。すなわち、
誤ってバルーンを過剰に膨張させてしまった場合でもバ
ルーン55が破裂することなく、バルーンシースを用い
た超音波観察時の安全性をより高めることができる。
【0081】また、超音波プローブ57から送信される
超音波はバルーン55だけを通過するので、バルーン以
外の外装チューブなどによるアーチファクトが発生せ
ず、超音波の減衰も最小限に抑えられる。
【0082】バルーン55の開口部56が嵌合溝59か
ら外れた場合は、超音波伝達媒体をいくら注入してもバ
ルーンは膨らまないので、術者は超音波画像上でバルー
ンが外れたことを知ることができる。
【0083】本実施例によれば、術者が誤ってバルーン
に過剰な注水を行った場合においても、バルーンシース
の一部が開放されるように、すなわちバルーンの先端部
が超音波プローブから外れるようになっているため、第
1実施例と同様に、バルーンが過剰に膨張して破裂した
り、脱落することを防止できる効果がある。
【0084】なお、超音波プローブ57の先端部は、本
実施例では嵌合溝59を設けてバルーン55のOリング
状の開口部56と嵌合して水密を確保するような構造と
なっているが、溝を設けた構成でなくてもバルーン55
の開口部56との水密が確保できかつ開口部56が先端
側へスライド可能なものであればいかなる形状でも良
い。
【0085】図22に第7実施例の変形例のバルーンシ
ース及び超音波プローブの先端部の構成を示す。この変
形例では、超音波プローブ57aの先端部には、バルー
ンシース53aのバルーン55の開口部56と係合する
よう軸方向に柱状に突出形成されたシール部60が設け
られている。超音波プローブ57aにバルーンシース5
3aを装着したときに、超音波プローブ57a先端部の
シール部60にバルーン55a先端部の開口部56が係
合密着し、バルーンシース53a内が水密に保たれるよ
うになっている。
【0086】この変形例の構成では、誤ってバルーンを
過剰に膨張させてしまったときは、バルーン55の先端
部のOリング状になっている開口部56が超音波プロー
ブ57a先端部のシール部60より先端側へ摺動して外
れ、バルーン55が収縮するようになっており、第7実
施例と同様の作用効果が得られる。
【0087】また、バルーン55先端部のOリング状に
成形した開口部56は、バルーン55と同じ材質で形状
だけ変形させた構成としても良いし、バルーン本体とは
硬度を変えて構成しても良い。すなわち、バルーン55
の材質はラテックス(生ゴム)やシリコン等の樹脂であ
るが、開口部56を同材質で成形しても良いし、開口部
56の硬度を40°〜80°もしくは90°まで高くし
ても良い。
【0088】図23及び図24は本発明の第8実施例に
係り、図23はバルーンシースの構成を示す断面説明
図、図24は誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合の
バルーンシースの状態を示す作用説明図である。
【0089】第8実施例は、バルーンシースに弁を設け
た例である。図23に示すように、第8実施例のバルー
ンシース61は、外装シース62の先端側に口金63を
介してバルーン64が取付固定されている。外装シース
62の手元側にはコネクタ部3が接着固定されている。
外装シース62の途中には側部に開口する孔65が設け
られ、この孔65を覆うように開閉可能な弁66が配設
されている。弁66は、自然長で外装シース62の外径
よりも小さな内径を持つ弾性チューブで構成され、例え
ばラテックスゴムのチューブからなっている。
【0090】このように構成されたバルーンシースを用
いて超音波観察を行う際には、バルーンシース61のコ
ネクタ部3側から超音波プローブ6を挿入し、体腔内の
観察目的部位へ導く。そして、ルアー口金20に接続し
たシリンジ22によって超音波伝達媒体を注入してバル
ーン64を膨張させ、観察部位に密着させて超音波画像
を得る。このとき、バルーンシース61のコネクタ部3
には超音波プローブとの間をシールするOリング等のシ
ール部材が設けられ、バルーンシースのコネクタ部3と
超音波プローブの接続部9間の水密が確保されている。
【0091】術者が誤ってバルーン64を過剰に膨張さ
せてしまった場合は、バルーンシース61内の圧力が高
まり、図24に示すように、弁66が開いて孔65より
バルーン内の超音波伝達媒体が流出し、バルーンシース
内の圧力が一定に保たれるようになり、バルーン64が
収縮する。すなわち、誤って過剰に超音波伝達媒体を注
入した場合でも、弁66の孔65を塞ごうとする弾性力
とバルーンシース61の内圧とがつりあう状態に、バル
ーン64の大きさを一定に保つことが可能となる。
【0092】本実施例によれば、術者が誤ってバルーン
に過剰な注水を行った場合においても、バルーンシース
の一部が開放されるように、すなわちバルーンシースに
設けた弁が開いてバルーンの大きさを一定に保つように
なっているため、第1実施例と同様に、バルーンが過剰
に膨張して破裂したり、脱落することを防止できる効果
がある。
【0093】なお、弁66及び孔65を配設する位置
は、図23のように外装シース62の基端側に限らず、
口金63の近傍に設けても良く、またバルーンシースを
内視鏡の鉗子口に挿入する場合には内視鏡から露出する
位置に設けても良い。
【0094】また、弁66の材質はラテックスに限らず
弾性体であればよく、他にシリコンゴムやブチルゴム等
の弾性樹脂で構成しても良い。
【0095】図25に第8実施例の変形例の弁の構成を
示す。この変形例では、外装シース62の途中に設けら
れる弁67は、孔65を覆うように接着固定されてお
り、弁67の孔65に相当する位置にスリット68が設
けられている。
【0096】この変形例の構成では、バルーンシースの
内圧が高くなると、図25の右側に示すようにスリット
68が開口し、バルーン内の超音波伝達媒体が流出する
ようになっており、第8実施例と同様にバルーンシース
内の圧力を一定に保つことができる。
【0097】本実施例のような超音波プローブに装着す
るバルーンシースは、包装箱から取り出してしまうと使
用前のものか、使用済みのものか確認しづらい場合があ
った。そこで、一度使用したものは明らかに使用済みで
あることが判別できるようにしたバルーンシースの構成
例を図26に示す。
【0098】この例では、図26の(a)に示すよう
に、バルーンシース1のバルーン5の表面にpH(ペー
ハー)値によって変色する試薬70を塗付しておくか、
もしくはバルーン5の製造時に材料の中に試薬70を練
り込んでおくようにしてバルーンシースを構成する。
【0099】試薬としては胃酸等の体内の酸で変色する
ものであれば何でも良く、例えばリトマスゴケからの抽
出液を適宜処理したものや、紅茶のリーフからの水溶液
などでも良い。
【0100】このバルーンシースを図3に示したように
超音波観察のために使用すると、図26の(b)に示す
ように、バルーン5は胃壁から分泌された胃酸等によっ
て酸にさらされ、バルーン5の表面のpH値が変化す
る。これにより、バルーン5の事前に試薬70を塗って
おいた部分が変色する。バルーン5に所望の使用済み表
示がなされるように試薬70を塗付しておくことによ
り、例えば、図26の(c)に示すように+状に一部分
を変色させたり、図26の(d)に示すようにバルーン
全体を変色させたり、図26の(e)に示すように使用
済の文字が現れるように変色させることができる。
【0101】このような構成により、術者はそのバルー
ンシースが使用済のものであるか、未使用のものである
かを一目で確認することができる。
【0102】[付記]以上詳述したように本発明の実施
態様によれば、以下のような構成を得ることができる。
すなわち、 (1) 可撓性シースの先端部にバルーンを備え、内部
に超音波プローブを挿通可能な超音波プローブ用バルー
ンシースにおいて、前記バルーンが破裂する圧力以下で
該バルーンの一部が前記可撓性シース先端部より外れる
ようにバルーンと可撓性シースとの固定強度を部分的に
弱くして前記バルーンを前記可撓性シースの先端に固定
したことを特徴とする超音波プローブ用バルーンシー
ス。
【0103】(2) 可撓性シースの先端部にバルーン
を備え、内部に超音波プローブを挿通可能な超音波プロ
ーブ用バルーンシースにおいて、バルーンシース内が所
定圧力を超えたときに該バルーンシースの一部を開放す
る圧力解放部を設けたことを特徴とする超音波プローブ
用バルーンシース。
【0104】(3) 前記圧力解放部は、前記バルーン
と可撓性シースとの固定部において固定強度を部分的に
弱くした部分により構成される前記付記(2)に記載の
超音波プローブ用バルーンシース。
【0105】(4) 前記圧力解放部は、前記バルーン
もしくは前記可撓性シースの一部に設けた弁により構成
される前記付記(2)に記載の超音波プローブ用バルー
ンシース。
【0106】(5) 前記バルーンと可撓性シースとを
固定するための口金を備え、この口金上のバルーン固定
部において前記バルーンと口金との固定強度を部分的に
弱くしたことを特徴とする前記付記(1)に記載の超音
波プローブ用バルーンシース。
【0107】(6) 前記口金において前記バルーンと
の固定強度が比較的弱くなる構造または比較的強くなる
構造を一部に設けたことを特徴とする前記付記(5)に
記載の超音波プローブ用バルーンシース。
【0108】(7) 前記バルーンにおいて前記口金と
の固定強度が比較的弱くなる構造または比較的強くなる
構造を一部に設けたことを特徴とする前記付記(5)に
記載の超音波プローブ用バルーンシース。
【0109】(8) 前記口金のバルーン取付側の端部
にフランジを設け、このフランジの一部に切り欠き部を
設けることにより、前記バルーンとの固定強度を部分的
に弱くしたことを特徴とする前記付記(5)に記載の超
音波プローブ用バルーンシース。
【0110】(9) 前記口金の外周部において周方向
に一部溝を形成することにより、この溝のない他の部分
において前記バルーンとの固定強度を部分的に弱くした
ことを特徴とする前記付記(5)に記載の超音波プロー
ブ用バルーンシース。
【0111】(10) 前記口金の外表面の一部に荒面
部を形成することにより、この荒面部のない他の部分に
おいて前記バルーンとの固定強度を弱くしたことを特徴
とする前記付記(5)に記載の超音波プローブ用バルー
ンシース。
【0112】(11) 前記バルーンの口金取付側の端
部において周方向の一部にOリング状の突起部を設ける
ことにより、この突起部のない他の部分において前記口
金との固定強度を弱くしたことを特徴とする前記付記
(5)に記載の超音波プローブ用バルーンシース。
【0113】(12) 前記バルーンの口金取付側の端
部において周方向の一部に切り欠き部を設けることによ
り、前記口金との固定強度を弱くしたことを特徴とする
前記付記(5)に記載の超音波プローブ用バルーンシー
ス。
【0114】(13) 前記バルーンの内周部に軸方向
に端部からバルーン先端まで一部筋状に厚肉となったリ
ブを形成し、このリブと反対側の端部において一部周方
向にスリットを設けることにより、前記口金との固定強
度を弱くしたことを特徴とする前記付記(5)に記載の
超音波プローブ用バルーンシース。
【0115】(14) 前記弁は、前記可撓性シースの
側面に設けられた孔と、この孔を覆うと共に一端が開閉
可能なように前記可撓性シースに被せた弾性チューブと
により構成される前記付記(4)に記載の超音波プロー
ブ用バルーンシース。
【0116】(15) 前記弁は、前記可撓性シースの
側面に設けられた孔と、この孔を覆うように前記可撓性
シースに被せたスリットを有する弾性チューブとにより
構成される前記付記(4)に記載の超音波プローブ用バ
ルーンシース。
【0117】(16) 前記圧力解放部として、前記バ
ルーンの先端部において、超音波プローブの先端部と水
密に係合、脱外可能なように構成した開口部を設けた前
記付記(2)に記載の超音波プローブ用バルーンシー
ス。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、術
者が誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合でもバルー
ンが脱落したり破裂することを防止でき、また、バルー
ン以外でのアーチファクト及び感度低下が発生しないよ
うにすることが可能な超音波プローブ用バルーンシース
を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図8は本発明の第1実施例に係り、
図1はバルーンシースの全体構成を示す側面図
【図2】バルーンシース内に挿入する超音波プローブの
構成を示す側面図
【図3】超音波プローブ及びバルーンシースの実使用状
態を示す構成説明図
【図4】バルーンシース基端側のコネクタ部の詳細構成
を示す断面及び側面図
【図5】バルーンシースの挿入部後端部の詳細構成を示
す断面図
【図6】バルーンシースの先端部の詳細構成を示す断面
【図7】バルーンシース先端部に設けられる口金の構成
を示す斜視図
【図8】誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバル
ーンシース先端部の状態を示す作用説明図
【図9】図9ないし図12は本発明の第2実施例に係
り、図9はバルーンシースの先端部の詳細構成を示す断
面図
【図10】バルーンシース先端部に設けられる口金の構
成を示す斜視図
【図11】バルーンを膨張させたときのバルーンシース
先端部の状態を示す作用説明図
【図12】誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバ
ルーンシース先端部の状態を示す作用説明図
【図13】図13及び図14は本発明の第3実施例に係
り、図13はバルーンシースの先端部における口金の近
傍の詳細構成を示す断面図
【図14】第3実施例のバルーンシースに設けられる口
金の構成を示す斜視図
【図15】図15及び図16は本発明の第4実施例に係
り、図15はバルーンシースの先端部における口金の近
傍の詳細構成を示す断面図
【図16】第4実施例のバルーンシースに設けられるバ
ルーンの構成を示す斜視図
【図17】本発明の第5実施例に係るバルーンシース先
端部に設けられるバルーンの構成を示す斜視図
【図18】図18及び図19は本発明の第6実施例に係
り、図18はバルーンシースの先端部の詳細構成を示す
断面図
【図19】誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバ
ルーンシース先端部の状態を示す作用説明図
【図20】図20及び図21は本発明の第7実施例に係
り、図20は超音波観察を行う際のバルーンシース及び
超音波プローブの先端部の状態を示す構成説明図
【図21】誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバ
ルーンシース先端部の状態を示す作用説明図
【図22】第7実施例の変形例のバルーンシース及び超
音波プローブの先端部の構成を示す構成説明図
【図23】図23及び図24は本発明の第8実施例に係
り、図23はバルーンシースの構成を示す断面説明図
【図24】誤ってバルーンを過剰に膨張させた場合のバ
ルーンシースの状態を示す作用説明図
【図25】第8実施例の変形例の弁の構成を示す斜視図
【図26】使用済みであるか否かを判別可能にしたバル
ーンシースの構成例を示す説明図
【図27】従来のバルーンシースの構成例を示す断面図
【図28】従来のバルーンシースの他の構成例を示す断
面図
【符号の説明】
1…バルーンシース 2…挿入部 3…コネクタ部 4…外装シース 5…バルーン 6…超音波プローブ 22…シリンジ 30…口金 31…切り欠き部 32…バルーン固定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性シースの先端部にバルーンを備
    え、内部に超音波プローブを挿通可能な超音波プローブ
    用バルーンシースにおいて、 前記バルーンが破裂する圧力以下で該バルーンの一部が
    前記可撓性シース先端部より外れるようにバルーンと可
    撓性シースとの固定強度を部分的に弱くして前記バルー
    ンを前記可撓性シースの先端に固定したことを特徴とす
    る超音波プローブ用バルーンシース。
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