JP4179659B2 - 超音波プローブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部に設けられている超音波振動子の周囲に配置したバルーンに超音波伝達媒体を注入して膨らませることにより、膨らんだバルーンを観察部位に密着させて超音波画像を得る超音波プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、体腔内の深部を超音波診断するため、先端に超音波振動子を設けた挿入部を経内視鏡的若しくは経皮的に体腔内に挿入し、観測用超音波をラジアル走査あるいはリニア走査することによって、超音波画像を得られる超音波プローブ及び超音波観測装置が広く使われてきている。
【0003】
このような超音波プローブの振動子部から発生する超音波ビームの周波数は5MHz以上が一般的であり、振動子部と観察部位との間に空気が存在すると発生した超音波ビームが減衰して目的観察部位まで到達できなくなって、観察に必用な超音波画像が得られなくなる。このため、良好な超音波画像を得るために、振動子部と観察部位との間に生体の音響インピーダンスと略同様な水などの超音波伝達媒体を介在させる必要がある。
【0004】
この超音波伝達媒体を振動子部と観察部位との間に介在させて超音波観察を行う主な手法として例えば以下に示す2つの方法があり、1つは観察部位である例えば胃などに水を注入して観察部位と超音波プローブの振動子部とを水没させる一般に充満法と呼ばれる方法で、もう1つは超音波プローブの振動子部に対応する外部にバルーンを装着し、このバルーン内に水を注入して膨らませてバルーンを観察部位に密着させる一般にバルーン密着法と呼ばれる方法であった。
【0005】
前記バルーン密着法では図24に示すように超音波伝達媒体108を充満させた内シース109内を挿通する回転自在なフレキシブルシャフト105の先端部に固設したハウジング106に超音波振動子107を保持させた構成の超音波プローブ103を、外シース102の開口端部に設けた口金104を介して配設した袋小路状で膨縮自在なバルーン101を有する構成のバルーンシース100内に挿通配置して内視鏡の処置具挿通用チャンネルを介して体腔内の目的部位まで導入した後、バルーン101内に超音波伝達媒体108を注入してバルーン101を膨らませた状態にし、観察部位に密着させて超音波観察を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したバルーン密着法で超音波観察を行う場合、前記超音波プローブ103の内シース109内及び前記バルーンシース100の外シース102及びバルーン101内の双方に超音波伝達媒体を注入していたが、前記バルーン101及び内シース109の先端部は袋小路状になっていたため、内部に存在する空気を完全に取り除くことができなかった。このため、超音波プローブの振動子部と観察部位との間に残存する空気によって良好な超音波画像を得られなくなることがあった。また、近年、体腔内深部への挿入や操作性向上の目的及び患者への苦痛を和らげる目的で内視鏡挿入部の細径化が図られることにより、内視鏡に設けられる処置具挿通用チャンネルの内径寸法も挿入部の細径化に伴って細径になってきている。さらに、胆管や膵管などの細径な器官に超音波プローブを配置してバルーン密着法で超音波観察を行う手技が望まれている。このため、外シース102、口金104、バルーンシース用超音波伝達媒体充満部、内シース109、超音波プローブ用超音波伝達媒体充満部及びフレキシブルシャフト105とで構成される最大外形部を細径に形成するため、バルーンシース100に挿入される超音波プローブ103を細径に形成することが考えられているが、振動子が小さくなることによって超音波観察画像の画質が劣化するという問題があった。又、注入した超音波伝達媒体によってバルーンが過剰に膨張して破裂することによって、バルーンの一部が体腔内に飛散することが問題になっていた。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、外径寸法の細径化を図り、残存する空気による超音波画像の劣化及びバルーン破裂による不具合を防止した観察性能の高い超音波プローブを提供することを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による超音波プローブは、超音波振動子を保持したハウジングを先端部に固定した細長で回転自在なフレキシブルシャフト及び前記フレキシブルシャフトの基端側に位置するコネクタ部を有するプローブ本体部と、前記コネクタ部に着脱自在に配設された一重のチューブであって、内孔部に前記フレキシブルシャフトを挿通すると共に、基端側より注入された超音波伝達媒体を先端側に向けて送液するためのシースチューブと、基端部が前記シースチューブの先端部に対して一体的に固定して配設され、前記シースチューブより送液された前記超音波伝達媒体を先端側に向けて送液する中空の先端口金と、前記先端口金の先端側に一体的に固定された中空のキャップ形状を呈する先端キャップであって、前記フレキシブルシャフトの先端部に固定して配設された前記超音波振動子を保持したハウジングを基端側から送液された前記超音波伝達媒体で満たす内部空間部を形成した先端キャップ部と、前記先端口金の外周面に基端部が固定され、前記先端キャップ部の外周面を覆設するように当該基端部より前方に向けて延設されると共に、先端側に環状の開口部を形成した伸縮自在なバルーンと、前記先端キャップ部の外周面に形成された孔部であって、前記先端キャップ部における前記内部空間部と、当該先端キャップ部の外部であって前記バルーンに覆われた外部空間部と、を連通する側孔と、前記先端キャップ部の先端部において周方向に切り欠かれて形成された先端溝部と、前記バルーンにおける前記環状の開口部に一体的に配設された係止部であって、前記先端溝部に水密的かつ着脱自在に係入する係止部と、を具備し、前記係止部が前記先端溝部に水密的に係入している状態において前記シースチューブの基端側より前記超音波伝達媒体が注入される際、当該超音波伝達媒体は、当該シースチューブおよび前記先端口金を経由して前記先端キャップ部における前記内部空間を満たした後、前記側孔を介して前記外部空間部を満たし、その後さらに所定量が注入された際、前記係止部が前記先端溝部より脱することにより当該バルーンにおける開口部からのみ噴出することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、フレキシブルシャフトをシースチューブ内に挿通してプローブ本体部とバルーン付きシース部とを一体的に固定することによって、フレキシブルシャフトの先端部に固定されたハウジングに保持された超音波振動子は、バルーンが被覆されている先端キャップの空間部内に配置される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図12は本発明の一実施形態に係り、図1は超音波プローブを構成するバルーン付きシース部を示す説明図、図2は超音波プローブ本体部の構成を示す図、図3はバルーン付きシース部の先端部の詳細構成を示す説明図、図4はバルーン付きシース部の先端部に超音波プローブ本体部を配置した状態を説明する長手方向断面図、図5はバルーン付きシース部の口金とコネクタ部のシース固定リングとの構成を説明する長手方向断面図、図6は口金とシース固定リングとの位置関係を示す説明図、図7は口金をコネクタ部に一体的に固定する際のシース固定リングの作用を説明する図、図8はバルーン付きシース部と超音波プローブ本体部とを一体にして構成した超音波プローブを示す図、図9はバルーン付きシース部と超音波プローブ本体部とを一体にした超音波プローブの先端部の構成を説明する図、図10は超音波プローブで超音波観察を行う際の実使用状態における装置構成を示す説明図、図11はバルーン部に流入する超音波伝達媒体によってバルーンが膨らむ過程を説明する図、図12は過剰に注入された超音波伝達媒体を排出してバルーンの破裂を防止する作用を示す図である。
【0011】
本実施形態の超音波プローブ1は、図1に示すバルーン付きシース部1Aと図2(a)の超音波プローブを構成する超音波プローブ本体部を示す説明図に示すプローブ本体部1Bとを組み合わせて構成される。
【0012】
図1に示すように前記バルーン付きシース部1Aは、先端側に位置するバルーン部2と、このバルーン部2を先端部に設けた体腔内に挿入される細長で可撓性を有するフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、PETなどの樹脂部材で形成されたシースチューブ3と、このシースチューブ3の基端部に設けられ前記プローブ本体部1Bの後述するコネクタ部に一体的に固定されるパイプ状で中途部外周にフランジ部20を設けた口金4とで構成されている。
【0013】
図2(a)に示すように前記プローブ本体部1Bは、先端側に位置して前記シースチューブ3の内孔内を挿通してバルーン部2内に配置される振動子部10と、この振動子部10を先端部に設けた細長で回転駆動力を伝達するフレキシブルシャフト11と、このフレキシブルシャフト11の基端側に位置する後述する駆動部であるプローブ駆動ユニットに機械的かつ電気的に接続されるコネクタ部16とで構成されている。
【0014】
このコネクタ部16には、前記シースチューブ3を一体的に固定するためのシース固定リング12、前記シースチューブ3を介してバルーン部2に超音波伝達媒体の注入を行う注液口金13、前記プローブ駆動ユニットからの駆動力を前記フレキシブルシャフト11に伝達する伝達部になる電気コネクタ部を兼ねた接続筒14及びこのコネクタ部16を保持するピン15等が設けられている。また、図2(b)に示すように前記コネクタ部16の内部にはバルーン部2を構成するバルーン2aに媒体を供給して膨張させるときにこの媒体がプローブ駆動ユニット側への漏出を防止するOリング16bが1つ以上設けてある。さらに、コネクタ部16の非回転部16cと回転部16dとは導電性を有するバネなどの導通部材16eによって2箇所以上が導通している。そして、前記振動子部10は、図2(c)の振動子部の構成を説明す図に示すように、プローブ駆動ユニットから伝達される駆動力によって回転するフレキシブルシャフト11の先端部に固定されたハウジング17と、このハウジング17に保持された超音波振動子18とで構成されている。なお、前記シース固定リング12は前記コネクタ部16の先端部に螺合接続されている。
【0015】
図3に示すようにバルーン部2は、前記振動子部10が配置される空間部6a及び後述するバルーンの一部が着脱自在に配置される係入固定部になる所定の形状及び深さ寸法に形成した先端溝部8を設けた超音波透過性を有するポリエチレンやポリエチルペンテン等の樹脂部材で形成した先端キャップ6と、この先端キャップ6の側周面の略全周を覆うように配置される伸縮自在で超音波透過性を有するラテックスやテフロンゴム等の膨縮自在なバルーン部材で両端が開口した略チューブ状のバルーン2aとで構成されている。
【0016】
前記先端キャップ6の基端部と前記シースチューブ3の先端部とはステンレスなどの金属製又は硬度の硬い樹脂で形成された両端部に固定用突起部を形成した先端口金5を介して連結されており、接着剤を塗布して一体的に固定されている。この先端キャップ6は、シースチューブ3の内孔内を挿通して前記空間部6aに配置される超音波振動子18を保護するとともに収縮状態の前記バルーン2aが超音波振動子18を保持したハウジング17に絡み付くことを防止するものである。
【0017】
前記バルーン2aは、バルーン基端側を前記シースチューブ3と先端キャップ6とを連結する先端口金5の外周に糸巻き接着によって一体的に固定され、バルーン先端側に設けたバルーンOリング部7を前記先端溝部8内に水密的かつ着脱自在に係入して、先端キャップ6の側周面を覆っている。前記バルーンOリング部7は、このバルーン2aの先端側に設けた破線に示す先端細径部を外側方向に連続的に丸めてOリングの作用を有するように形成したものであり、先端フランジ部22の斜面先端側に配置されている。
【0018】
また,前記先端キャップ6の先端側の側周面には前記空間部6aとこの先端キャップ6の外部とを連通する1つ又は複数の側孔19が形成されており、前記注液口金13からシースチューブ3を通って空間部6aまで注入された超音波伝達媒体がこの側孔19を通ってバルーン2a側に注入されるようになっている。なお、前記側孔19を後端側に形成すると、超音波伝達媒体を注入したとき超音波振動子18より先端側に超音波観察に悪影響を及ぼす気泡が残ってしまう。
【0019】
図4ないし図9を参照して前記バルーン付きシース部1Aと前記プローブ本体部1Bとを組み合わせて超音波プローブ1を構成する工程を説明する。
まず、バルーン付きシース部1Aの基端側に位置する口金4の開口からプローブ本体部1Bの振動子部10及びフレキシブルシャフト11を挿入し、前記シースチューブ3内孔を通して図4に示すように超音波振動子18を先端キャップ6の空間部6a内に配置する。
【0020】
次に、前記プローブ本体部1Bとバルーン付きシース部1Aとを一体的に固定するため、図5に示すように前記口金4をコネクタ部16に螺合によって接続されるシース固定リング12内に配設されている弾性ゴム部材で形成されている略パイプ状のシース固定用ゴム21の透孔内に挿入配置する。図6に示すようにフランジ部20は、破線に示すシース固定用ゴム21の透孔内の先端側から後端部側まで移動可能になっており、このフランジ部20が上述したように移動することによって口金4の先端面がシース固定位置調節範囲内に配置されるようになっている。このことにより、シースチューブ3やフレキシブルシャフト11の製造過程における長さのばらつき等に応じて、口金先端面の位置を変化させることによって図4に示した超音波振動子18と空間部6aとの相対的な位置を変えられるようになっている。
【0021】
次いで、前記超音波振動子18を空間部6aの所望の位置に配置した後、図7に示すようにシース固定リング12を回転させてコネクタ部16に螺合していく。すると、この螺合していくことによって前記シース固定リング12がコネクタ部16基端側方向に徐々に移動していく。このことにより、シース固定リング12内に設けられているシース固定用ゴム21の基端面が前記コネクタ部16の先端面16aに当接し、さらに前記シース固定リング12が移動を続けることによってシース固定用ゴム21が圧縮されていく。
【0022】
そして、前記シース固定用ゴム21が圧縮されていくことにより、このシース固定用ゴム21は透孔の内径側に膨張して口金4外周面全体及び先端面16aに密着して水密状態になるとともに、前記口金4のフランジ部20がシース固定用ゴム21に食い込んで口金4がコネクタ部16に一体的に固定されて、図8に示すようにバルーン付きシース部1Aと前記プローブ本体部1Bとを一体的にした超音波プローブ1が構成される。このとき、前記図4に示したように超音波振動子18がバルーン2aで覆われた先端キャップ6の所望の位置に配置されている。
【0023】
なお、前記口金4に設けたフランジ部20に対する後端部側長手方向の長さを先端部側長手方向の長さより長めに設定しているが、これはフランジ部20の配置される位置によってはシース固定用ゴム21が圧縮されたときに、フレキシブルシャフト11に接触して回転を阻害することを防止するためである。
【0024】
次に、この状態で前記コネクタ部16の注液口金13を介して超音波伝達媒体を注入していく。すると、この注液口金13から注入された超音波伝達媒体は、コネクタ部16内の透孔及び口金4の透孔、シースチューブ3の内孔を通って先端キャップ6の空間部6aまで送られる。ここで、さらに超音波伝達媒体の注入を続けると、超音波伝達媒体は側孔19を通過してバルーン2aと先端キャップ6の側周面との間の隙間に流れ込んだ後、バルーン2aの開口であるバルーンOリング部7と先端フランジ部22と間から外部に噴出していく。このとき、超音波プローブ1の先端部を上向きに向けた状態に保持して、シースチューブ3内に送り込む超音波伝達媒体の注入速度及び注入量を適宜調節することによって、シースチューブ内に存在していた空気が全て空間部6a、側孔19、バルーン2aの開口を介して噴出していく超音波伝達媒体とともに完全に外部に排除される。
【0025】
そして、前記空間部6a及びバルーン2a内の空気を完全に排除した状態を確認した後、超音波伝達媒体の注入を停止しさせ、前記先端フランジ部22の斜面先端側に配置されているバルーンOリング部7を指で保持して前記図4の矢印に示すように先端溝部8方向に移動させて破線に示すように先端溝部8内に落とし込んで係入状態にする。このことによって図9に示すようにバルーン2aが先端キャップ6に水密状態で取り付けられる。このとき、超音波プローブ1の最大外形部は、最外装を構成するシースチューブ3と、先端口金5と、超音波伝達媒体充満部と、フレキシブルシャフト11とで構成されている。そして、超音波伝達媒体が充満している空間部6a及びバルーン2a内には空気が残存していない。
【0026】
なお、上述した超音波伝達媒体は、音響的に生体の音響インピーダンスに近いものであればよく、一般的には脱気水を用いるが、他に生理食塩水、滅菌水、超音波ゼリーなどの液体であってもよい。
【0027】
図10を参照して前記バルーン付きシース部1Aと前記プローブ本体部1Bとを組み合わせて構成した超音波プローブ1を用いて超音波観察を行う際の実使用状態における装置構成を説明する。
図に示すように前記バルーン付きシース部1Aとプローブ本体部1Bとを組み合わせて構成された超音波プローブ1は、内視鏡51の処置具挿通用チャンネル内に挿通されて使用されるものであり、この内視鏡51は図示しない光源及びビデオプロセッサに接続されて体腔内の光学像を得て通常の内視鏡観察を行えるようになっている。また、超音波プローブ1の基端側を構成する前記プローブ本体部1Bのコネクタ部16の接続筒14は、プローブ駆動ユニット56に接続され、このプローブ駆動ユニット56によって超音波プローブ1の超音波振動子18を駆動させて、観察用超音波の送受信がなされるようになっている。さらに、前記プローブ駆動ユニット56は、信号ケーブル57を介して超音波観測装置58に接続されており、この超音波観測装置58によってエコー信号の信号処理が行われ、超音波観測装置58に接続されたモニタ59に観察部位の超音波診断用画像を表示するようになっている。
【0028】
術者52は、注液口金13に接続されているチューブ61の基端部に連結したシリンジ60の引き戻し操作を行うことによって、バルーン2a内の超音波伝達媒体をシリンジ60側に吸引する。すると、バルーン2aが先端キャップ6の側周面に密着した状態になる。この状態で、内視鏡51の処置具挿入口53より超音波プローブ1を挿入し、処置具挿通用チャンネルを介して患者54の体腔内に導き、観察目的部位55にバルーン2aを近接させる。
【0029】
その後、前記シリンジ60を操作して再びバルーン2a内に超音波伝達媒体を注入していく。すると、図11に示すように注液口金13を介して徐々に超音波伝達媒体が注入されることによって、空間部6a内に貯溜されていた超音波伝達媒体が矢印に示すように側孔19を通過してバルーン2aと先端キャップ6の側周面との間の隙間に流れ込んでくる。このとき、バルーンOリング部7が先端溝部8に係入されているので、側孔19を通って流れ込んでくる超音波伝達媒体によってバルーン2aが膨張していく。そして、膨張した状態に保持したバルーン2aを観察目的部位55に密着させて、超音波振動子18により観察用超音波ビームを走査することで観察目的部位55の超音波観察画像がモニタ59の画面上に表示されて観察を行える。
【0030】
なお、前記シリンジ60からバルーン2a内に必要以上に多くの超音波伝達媒体を注入してしまった場合には、図12に示すようにバルーン2a内に超音波伝達媒体が多く流れ込みことにより、バルーン2aが膨張して内圧が上昇して、前記バルーンOリング部7を長手方向先端側に押圧する力が働く。このことにより、このバルーン2aが大きく膨らんで破裂する前に、前記バルーンOリング部7が先端溝部8から押し出されて、先端フランジ部22の斜面先端側に抜け落ちて、バルーン2a内に送り込まれる超音波伝達媒体がバルーン2aの開口から腹腔内に溢れ出る。このとき、バルーン基端側は、前記シースチューブ3と先端キャップ6とを連結する先端口金5の外周に糸巻き接着によって一体的に固定されているのでバルーン2aが腹腔内に脱落することはない。なお、超音波プローブの観察部位への導入は、経内視鏡的なアプローチであっても、経皮的なアプローチであってもよい。
【0031】
このように、バルーン付きシース部とプローブ本体部とを組み合わせて超音波プローブを構成することによって、この超音波プローブの最大外形部は、図9に示すように最外装を構成するシースチューブ3と、先端口金5と、超音波伝達媒体充満部と、フレキシブルシャフト11とで構成されるのに対して、前記図24で示したバルーンシース100に超音波プローブ103を挿通配置したものでは最大外形部が、外シース102、口金104、バルーンシース用超音波伝達媒体充満部、内シース109、超音波プローブ用超音波伝達媒体充満部及びフレキシブルシャフト105とで構成されるので、本実施形態においてはフレキシブルシャフトの直径寸法を変えることなく、すなわち、このフレキシブルシャフトの先端部に配設されるハウジング及び超音波振動子の大きさを従来の実施形態と同じ大きさのものを使用した状態で、図19に示されている構成部品から外シース及び1つの超音波伝達媒体充満部とをなくして最大外形部の小径化を図ることができる。このことによって、超音波観察画像の画質を劣化させることなく、最大外径寸法を細径にした超音波プローブを形成して、細径の内視鏡に設けられている処置具挿通用チャンネルへの挿通が可能になるとともに、胆管や膵管などの器官における良好な超音波観察が可能になる。
【0032】
また、空間部及びバルーン内にある空気を、先端キャップを覆うバルーンの先端側の開口からシリンジによって送り込む超音波伝達媒体とともに外部に排除して空間部及びバルーン内に空気が残存していない状態にした後、バルーンの先端側に設けたバルーンOリング部を先端キャップの先端溝部に係入して膨縮自在なバルーンを設けることによって超音波伝達媒体中に空気が残存しないので、先端キャップに装着したバルーンを膨らませて超音波観測を行うとき、残存する空気のない最良な状態で良好な観察画像を得ることができる。
【0033】
さらに、バルーン内に超音波伝達媒体を過剰に注入した場合には、このバルーン内に供給される超音波伝達媒体によってバルーンは膨らんでいくが、破裂する前に先端溝部からバルーンOリング部が先端フランジ部の斜面先端側に脱落してバルーン内に注入されている超音波伝達媒体を外部に排出して、バルーンが超音波伝達媒体の過剰供給によって破裂することを防止することができる。また、術者がバルーンを膨張させた状態で無理に超音波プローブを引き抜こうとした場合には、バルーンに外力が加わることによってバルーンの内圧が上昇するので、この場合においてもバルーンOリング部が先端フランジ部の斜面先端側に脱落してバルーン内に注入されている超音波伝達媒体を外部に排出してバルーンが破裂することを防止することができる。なお、いずれの場合においても、バルーン基端側が糸巻き接着によって先端口金に一体的に固定されているので腹腔内にバルーンが脱落することは防止される。
【0034】
なお、前記バルーン付きシース部を1回だけの使用で廃棄する使い捨てタイプとすることによって、プローブ本体部だけを滅菌すれば良いので滅菌作業を大幅に簡略化することができる。
【0035】
また、バルーン2aの斜面先端側に設けたバルーンOリング部7を指で保持して先端溝部8にスムーズに係入させるバルーン装着作業を行う際、指の大きな人は不向きであり、またスムーズに係入できるようになるまでには慣れと指先の器用さが要求されるので、図13に示すように作業用空間部44と、この作業用空間部44と外部とを連通する透孔43とを備えた弾性力を有するゴム部材で形成したバルーン装着治具40を使用してバルーン装着作業を行う事によってスムーズにバルーン2aを先端キャップ6の所定位置に被せることが可能になる。
【0036】
図14ないし図17はバルーン装着作業用のバルーン装着治具を説明する図であり、図14はバルーン装着治具の作業用空間部に超音波プローブの先端部を配置した状態を示す図、図15は作業用空間部の作用面に超音波プローブの先端面を当接させた状態を示す図、図16は超音波プローブの先端面を作用面に押し込んでいる状態を示す図、図17はバルーンOリング部を先端溝部に係入させたバルーン装着状態を示す説明図である。
【0037】
バルーン装着作業を行う際先ず、図14に示すように超音波振動子18を空間部6aの所望の位置に配置されて、空間部6a内の空気を排除した状態で超音波伝達媒体が充填されている状態の超音波プローブ1の先端部分を矢印に示すようにバルーン装着治具40の作業用空間部44に挿入する。
【0038】
次に、図15に示すように前記超音波プローブ1をさらに矢印に示すように作用面44a側に移動させて先端フランジ部22の斜面先端側に位置するバルーンOリング部7を前記作用面44aに当接させる。
【0039】
次いで、図16に示すように前記超音波プローブ1を矢印方向に押圧して作用面44aに食い込ませていく。すると、前記先端フランジ部22の先端部が透孔43内に押し込まれていくとともに、先端フランジ部22の斜面先端側に配置されていたバルーンOリング部7が斜面に沿って先端溝部8方向に移動していく。
【0040】
そして、図17に示すように前記超音波プローブ1をさらに矢印に示すように作用面44a側に押圧することによって、前記先端フランジ部22の先端部がさらに前記透孔43内に押し込まれるとともに、前記先端フランジ部22の斜面に位置していたバルーンOリング部7が先端溝部8内に落とし込まれてバルーン2aが所定の位置に係入配置される。
【0041】
このように、バルーンOリング部を先端溝部内に係入配置してバルーンを先端キャップの所定位置に配置する際、バルーン装着治具を使用することによって誰でも容易にバルーン装着作業を行うことができる。
【0042】
なお、バルーン装着治具は図17に示したものに限定されるものではなく例えば図18(a)に示すように透孔43を有し作用面44aを両側面にしたバルーン装着治具40Aであってもよい。また、弾性力を有して十分に柔軟なゴム部材で同図(b)に示すように透孔43aを設けないタイプのバルーン装着治具40Bとしてもよい。さらに、同図(c)に示すように弾性力を有するゴム部材で形成したバルーン装着治具40Cに逃がし空間部43aを形成して薄肉に形成した部分の側面を作用面44aにしてもよい。このことによって、弾性力がやや固めのゴム部材でバルーン装着治具を形成する場合であっても柔軟な作用面が得られる。又、上述したバルーン装着治具40,40A,40B,40Cなどにおいて同図(d)に示すように凸部47を形成しておくことにより、円柱形状のバルーン装着時具を形成したとき回り止めになって作業代から転がり落ちることを防止することができる。
【0043】
また、図19に示すように先端キャップ25を、X線不透過部材であるステンレス鋼や造影剤入り部材で形成した先端チップ23と、ポリエチレンやポリエチルペンテン等の超音波透過性の樹脂部材でパイプ形状に形成した超音波透過部24とで構成するようにしても良い。なお、この先端チップ23は、超音波透過部24に圧入した後、接着固定や図に示す糸巻き接着等によって一体的に固定される。符号24aは超音波伝達媒体が注入される空間部である。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0044】
このように、先端キャップを超音波透過部とX線不透過部材とで形成したしたことにより、超音波プローブの先端部の位置をX線装置を用いて確認することができる。
【0045】
図20(a)に示すように上述した実施形態で使用したバルーン2aは、先端側に設けるバルーンOリング部7を形成する細径部27aと、先端キャップ6の側周面を覆う同一径で細長に形成したバルーン形成部27bとで構成されている。これに対して同図(b)のバルーン27は、前記細径部27aと、前記バルーン形成部27bとの間に太径バルーン形成部27cを設けている。
【0046】
超音波伝達媒体を注入して膨張するように構成したバルーン2a,27は、予め形成されている外径寸法によって膨張時の寸法が変化する。このため、太径バルーン形成部27cを設けることにより同図(a)に示したバルーン2aの外径寸法より大きな径に膨張するバルーン27を得られる。
【0047】
このように、予めバルーンの一部に太径バルーン形成部を設けておくことにより、バルーンに送り込む超音波伝達媒体の注入量を適宜変化させることによって、膨張径寸法を小径から太径まで様々に変化させて、1つのバルーンの適応範囲を大幅に広げることができる。
【0048】
なお、この太径バルーン形成部を設けた場合でも、バルーンは長手方向に引っ張られて先端キャップの側周面に装着されるので、バルーンを先端キャップに装着した状態でバルーンの外径寸法が最大外形部より大径になることはない。また、上述したように注液口金に接続されているシリンジを引き戻し操作してバルーン内の超音波伝達媒体をシリンジ側に吸引することにより、太径バルーン形成部を含むバルーン全体が先端キャップの側周面に密着して先端部が太径になることはない。
【0049】
図21(a)に示すように上述した実施形態のように先端キャップ6とシースチューブ3とを別体に形成して先端口金5によって連結する構成にする代わりに、先端キャップ部66とシースチューブ部67とを超音波透過性の樹脂部材で形成し、溶着などによって一体的にした先端キャップ一体チューブ65を構成するようにしてもよい。なお、この先端キャップ一体チューブ65の先端側中途部にバルーン2aを一体的に固定するためのバルーン取付け凹部68を設け、このバルーン取付け凹部68にバルーン基端側を糸巻き接着によって一体的に固定している。
【0050】
このように、先端キャップとシースチューブとを一体にした先端キャップ一体チューブを構成することにより、前記図4に示した先端キャップ6とシースチューブ3とを連結する先端口金5が不要になるので、最大外形部のさらなる小径化を図ることができる。また、連結の際の先端口金を介して連結工程などをなくして製造工程を短縮して使い捨ての先端キャップ一体チューブの製造原価を安価にすることができる。その他の構成及び作用・効果は上述した実施形態の先端部の構成と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0051】
なお、同図(b)に示すようにバルーン取付け凹部68近傍及びこのバルーン取付け凹部68より基端側の肉厚を厚く形成することによって先端キャップ一体チューブ65Aの強度を向上させてバルーン取付け強度を強固にすることができる。
【0052】
図22に示すように本実施形態においてはシースチューブ3をコネクタ部16Aに接続した後、超音波振動子18と空間部6aとの相対的な位置合わせを行えるようにコネクタ部16Aの先端側に長手方向に進退自在なスライダー37を設けている。
【0053】
つまり、本実施形態においてはコネクタ部16Aの先端部に、前記実施形態で使用していたシース固定リング12の代わりに先端部にルアー口金雄部35を備えたスライダー37がスライダ固定ナット36によって一体的に固定されるようにしている。このスライダー37の外周部には長手方向に沿った長手方向位置調整用長穴(以下長穴と略記する)39が形成されており、この長穴39に配置されているスライダ固定ナット36によって、前記スライダー37がコネクタ部16Aに対して図中破線に示す位置から実線で示すシース位置調節範囲を進退する。なお、コネクタ部16Aの内孔とこの内孔内に配置されるスライダとの間には水密を保持するOリング38が配置されている。
【0054】
一方、前記ルアー口金雄部35にはシースチューブ3の基端部に設けたシース固定具33に一体的にルアー口金雌部34が固定されており、このルアー口金雌部34が前記ルアー口金雄部35に着脱自在でかつ水密に接続されるようになっている。
【0055】
本実施形態においてはシースチューブ3のルアー口金雌部34とコネクタ部16Aのルアー口金雄部35と接続した状態で、スライダ固定ナット36を緩めたとき、超音波振動子18と空間部6aとの相対的な位置を変化させられる。このとき、シースチューブ3内に超音波伝達媒体を注入した状態であってもよい。このため、超音波観察中に超音波振動子18と空間部6aとの相対的な位置を変更することが可能である。その他の構成は前記実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0056】
このように、コネクタ部に対して長手方向に進退自在で、シースチューブとコネクタ部とを着脱自在に水密に連結することが可能なルアー口金機構を備えたスライダを設けたことにより、シースチューブをコネクタ部に連結した状態で、超音波振動子と空間部との相対的な位置調節を容易に行うことができる。
【0057】
ところで、上述した実施形態ではバルーン付きシース部だけを使い捨てタイプにして、プローブ本体側の例えばフレキシブルシャフトなどはガス滅菌する構成になっていた。しかし、滅菌を行う施設のない地域や滅菌を行えない状況下においてはバルーン付きシース部のみならず超音波プローブ全体を使い捨てタイプにしたものが望まれる。
【0058】
図23に示すように本実施形態は使い捨てのバルーン付き超音波プローブの構成を示すものである。
図に示すように本実施形態の使い捨てのバルーン付き超音波プローブ70は、コネクタ部16Bの構成が異なり、その他の構成は上述した実施形態と同様である。このため、同部材には同符号を付して説明を省略するものである。
【0059】
本実施形態におけるコネクタ部16Bは、例えば略パイプ形状でシースチューブ3を固定するためのシース口金71と注液口金72とを一体的に設けた先端側コネクタ本体73と、この先端側コネクタ本体73の後端側に配置される略パイプ形状の後端側コネクタ本体74とで構成されている。前記シース口金71は、先端側コネクタ本体73の先端面側に設けられ、前記注液口金72は先端側コネクタ本体73の側周部に設けられている。
【0060】
前記先端側コネクタ本体73の内孔は、フレキシブルシャフト11が挿通する先端側に位置する細径なシャフト挿通用孔75aと、このフレキシブルシャフト11の基端部に設けられて電気コネクタ76aを有する連結部76が配置される太径な配置用孔75bとで構成されている。
【0061】
前記連結部76の先端軸部76bにはこの連結部76を配置用孔75b内に位置決め固定するとともに、この先端軸部76bを回転自在に保持するベアリング77を配置した固定部材78と、シースチューブ3内に注入される超音波伝達媒体が配置用孔75bの後端側から漏出するのを防止する配置用孔内周面に密着するOリング79とが配置されている。
【0062】
使い捨てのバルーン付き超音波プローブ70は、図示しない超音波振動子と空間部との相対的な位置を調整した状態でシース口金71にシースチューブ3を一体的に固定するとともに、前記連結部76の固定部材78を先端側コネクタ本体73の基端部に配置した状態で後端側コネクタ本体74を配置して狭持固定している。
【0063】
このように、コネクタ部の構造の簡略化を図ってシースチューブとコネクタ部とを一体的に構成したことにより細径で安価な使い捨てタイプの超音波プローブを提供することができる。
【0064】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0065】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0066】
(1)超音波振動子を保持したハウジングを先端部に固定した細長で回転自在なフレキシブルシャフト及びこのフレキシブルシャフトの基端側に位置するコネクタ部を有するプローブ本体部と、
前記コネクタ部に着脱自在で前記フレキシブルシャフトが挿通する細長なシースチューブの先端部に配設される前記ハウジングが位置する空間部及びこの空間部と外部とを連通する側孔を形成した先端キャップ及びこの先端キャップの外周面を被覆する開口した一端部をキャップ基端部に一体的に固定し、開口した他端部をキャップ先端部に着脱自在に配設したバルーンを有するバルーン付きシース部と、
を具備する超音波プローブ。
【0067】
(2)超音波振動子を保持したハウジングを先端部に固定した細長で回転自在なフレキシブルシャフト及びこのフレキシブルシャフトの基端側に位置するコネクタ部を有するプローブ本体部と、
前記コネクタ部に着脱自在で前記フレキシブルシャフトが挿通する細長なシースチューブと、
この前記ハウジングが位置する空間部及びこの空間部と外部とを連通する側孔を形成したシースチューブの先端部に配設される先端キャップと、
開口した一端部をキャップ基端部に一体的に固定し、開口した他端部をキャップ先端部に着脱自在に係入して前記先端キャップの外周面を被覆するバルーンと、
を具備する超音波プローブ。
【0068】
(3)前記バルーンは、先端側開口にOリング形状に形成したバルーンOリング部を有し、このバルーンOリング部が前記先端キャップの先端側に形成した先端溝部に係入して着脱自在である付記1又は付記2記載の超音波プローブ。
【0069】
(4)前記バルーン内に超音波伝達媒体を注入して膨張させる際、前記先端溝部に係入したバルーンOリング部は、バルーンが破裂する前に前記先端溝部から外れる付記3記載の超音波プローブ。
【0070】
(5)前記バルーン付きシース部が一度の使用で廃棄される付記1又は付記2記載の超音波プローブ。
【0071】
(6)前記バルーンは、長手方向の中央部付近が両端部より太径に形成した付記1ないし付記5の1つに記載の超音波プローブ。
【0072】
(7)前記先端キャップの空間部内での超音波振動子との相対位置が調節可能である付記1ないし付記6の1つに記載の超音波プローブ。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、外径寸法の細径化を図り、残存する空気による超音波画像の劣化及びバルーン破裂による不具合を防止した観察性能の高い超音波プローブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図12は本発明の一実施形態に係り、図1は
超音波プローブを構成するバルーン付きシース部を示す説明図
【図2】超音波プローブ本体部の構成を示す図
【図3】バルーン付きシース部の先端部の詳細構成を示す説明図
【図4】バルーン付きシース部の先端部に超音波プローブ本体部を配置した状態を説明する長手方向断面図
【図5】バルーン付きシース部の口金とコネクタ部のシース固定リングとの構成を説明する長手方向断面図
【図6】口金とシース固定リングとの位置関係を示す説明図
【図7】口金をコネクタ部に一体的に固定する際のシース固定リングの作用を説明する図
【図8】バルーン付きシース部と超音波プローブ本体部とを一体にして構成した超音波プローブを示す図
【図9】バルーン付きシース部と超音波プローブ本体部とを一体にした超音波プローブの先端部の構成を説明する図
【図10】超音波プローブで超音波観察を行う際の実使用状態における装置構成を示す説明図
【図11】バルーン部に流入する超音波伝達媒体によってバルーンが膨らむ過程を説明する図
【図12】過剰に注入された超音波伝達媒体を排出してバルーンの破裂を防止する作用を示す図
【図13】バルーン装着治具の1構成例を示す図
【図14】図14ないし図17はバルーン装着作業用のバルーン装着治具を説明する図であり、図14はバルーン装着治具の作業用空間部に超音波プローブの先端部を配置した状態を示す図
【図15】作業用空間部の作用面に超音波プローブの先端面を当接させた状態を示す図
【図16】超音波プローブの先端面を作用面に押し込んでいる状態を示す図
【図17】バルーンOリング部を先端溝部に係入させたバルーン装着状態を示す説明図
【図18】バルーン装着治具の他の構成例を示す図
【図19】先端キャップの他の構成例を示す説明図
【図20】バルーンの構成例を説明する図
【図21】先端キャップとシースチューブとを一体に構成したバルーン付きシース部の1構成例を示す図
【図22】超音波振動子と空間部との相対的な位置合わせをコネクタ部に設けた進退自在なスライダーで行う超音波プローブを示す図
【図23】使い捨てのバルーン付き超音波プローブの構成を示す図
【図24】従来の超音波観察を観察を行うときの構成例を示す図
【符号の説明】
1…超音波プローブ
1A…バルーン付きシース部
1B…超音波伝達媒体
18…超音波振動子
6…先端チップ
6a…空間部
19…側孔
最大外形部,超音波伝達媒体

Claims (1)

  1. 超音波振動子を保持したハウジングを先端部に固定した細長で回転自在なフレキシブルシャフト及び前記フレキシブルシャフトの基端側に位置するコネクタ部を有するプローブ本体部と、
    前記コネクタ部に着脱自在に配設された一重のチューブであって、内孔部に前記フレキシブルシャフトを挿通すると共に、基端側より注入された超音波伝達媒体を先端側に向けて送液するためのシースチューブと、
    基端部が前記シースチューブの先端部に対して一体的に固定して配設され、前記シースチューブより送液された前記超音波伝達媒体を先端側に向けて送液する中空の先端口金と、
    前記先端口金の先端側に一体的に固定された中空のキャップ形状を呈する先端キャップであって、前記フレキシブルシャフトの先端部に固定して配設された前記超音波振動子を保持したハウジングを基端側から送液された前記超音波伝達媒体で満たす内部空間部を形成した先端キャップ部と、
    前記先端口金の外周面に基端部が固定され、前記先端キャップ部の外周面を覆設するように当該基端部より前方に向けて延設されると共に、先端側に環状の開口部を形成した伸縮自在なバルーンと、
    前記先端キャップ部の外周面に形成された孔部であって、前記先端キャップ部における前記内部空間部と、当該先端キャップ部の外部であって前記バルーンに覆われた外部空間部と、を連通する側孔と、
    前記先端キャップ部の先端部において周方向に切り欠かれて形成された先端溝部と、
    前記バルーンにおける前記環状の開口部に一体的に配設された係止部であって、前記先端溝部に水密的かつ着脱自在に係入する係止部と、
    を具備し、
    前記係止部が前記先端溝部に水密的に係入している状態において前記シースチューブの基端側より前記超音波伝達媒体が注入される際、当該超音波伝達媒体は、当該シースチューブおよび前記先端口金を経由して前記先端キャップ部における前記内部空間を満たした後、前記側孔を介して前記外部空間部を満たし、その後さらに所定量が注入された際、前記係止部が前記先端溝部より脱することにより当該バルーンにおける開口部からのみ噴出する
    ことを特徴とする超音波プローブ。
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