JPH08243377A - アルコール含有ゲル体 - Google Patents

アルコール含有ゲル体

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JPH08243377A
JPH08243377A JP7050108A JP5010895A JPH08243377A JP H08243377 A JPH08243377 A JP H08243377A JP 7050108 A JP7050108 A JP 7050108A JP 5010895 A JP5010895 A JP 5010895A JP H08243377 A JPH08243377 A JP H08243377A
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JP
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alcohol
acid
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gel
gel body
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JP7050108A
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English (en)
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Tetsuya Ishii
徹弥 石井
Tetsuhiko Yamaguchi
哲彦 山口
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高濃度のアルコールを含有することができる
ゲル体を提供する。 【構成】 N−ビニルアセトアミドとCOOM基(式
中、Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニウム
塩を示す。)を有する重合性単量体を主成分としてなる
N−ビニルアセトアミド共重合体(A成分)0.5〜3
0重量部とA成分のCOOM基と反応し架橋させる架橋
剤(B成分)0.01〜20重量部の架橋物であって、
かつアルコール類(C成分)35〜95重量部、水(D
成分)を5〜60重量部(A成分〜D成分の総和は10
0重量部とする。)含有してなることを特徴とするアル
コール含有ゲル体。 【効果】 本発明のアルコールを高濃度に含有させても
ゲル強度が高く、被着体への粘着性があり、またゲル体
が残らず、しかも離しょう液が生じること無く単純な組
成でゲル化の生成が早くて容易なアルコール含有ゲル体
を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高濃度のアルコールを
含有させてもゲル強度が高く、離しょう液が生ずること
のない、作製が容易な、外用医薬製剤、パック剤などの
化粧品、生体用粘着剤、生体用電極、保湿剤、保冷剤、
保温剤、創傷保護剤、治療用パットなどの医療用具、芳
香剤、粘着剤などの日用品や貼付剤用基剤として用いる
ことのできる安全性の高いゲル体を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】貼付剤や保冷剤に用いる含水ゲルからな
る基剤は、一般にトラガントガム、アラビアゴム、アル
ギン酸ナトリウム、マンナン、ゼラチンなどの天然の水
溶性高分子、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸
塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の合
成高分子を用い、これに多価アルコールなどの保湿剤や
水等を配合して構成されている。前記基剤を構成する高
分子中、天然水溶性高分子は天然物から得るものである
ので、品質が安定せず、高度の精製を行わないと混入物
による汚染や不純物による劣化等の現象が生じる。一
方、合成高分子は、品質の安定性は比較的良好であるが
凝集性に欠けると共に、使用によってゲルの骨格構造が
くずれ、得られた含水ゲルは夏場においてはダレを生じ
やすく、また体温などの熱により基剤が付着面に残る、
いわゆる糊残りの現象が生じる。
【0003】かかる合成高分子の有する問題を回避する
ため、例えば、特開昭53−15413号公報において
はポリアクリル酸の1価の塩をグリセリン中に分散さ
せ、これにアルミニウム塩を加えて含水ゲルを得る方法
が、また特開昭54−106598号公報においてはポ
リアクリルの1価の塩の水溶液に、有機酸の存在下で難
溶性アルミニウム塩を加えて含水ゲルを調整する方法な
ど合成高分子を架橋することが行われている。
【0004】一方、近年医療用としての口膣粘膜用製
剤、経皮吸収用製剤等においてエタノール、イソプロピ
ルアルコールおよび多価アルコール等のアルコール類は
薬物の溶解性および経皮吸収性を高めることが確かめら
れてきた。またアルコール類を含有するゲルは消毒作用
もあり保湿効果に優れ、低沸点のアルコールは蒸発した
とき蒸発潜熱が奪われるため、これらを含むゲル自体は
常に室温より低い温度に保たれる。しかしながらこれら
アルコール類を含水ゲルに配合しようとすると、従来ゲ
ル中で用いられている高分子はアルコールと親和性の乏
しいため、アルコール類がゲルから離しょうしてしまっ
ていた。またこれらを解決するものとして、ポリアクリ
ル酸の(共)重合体またはポリアクリル酸アルカリ金属
塩を用いるものが開示されてきている(特開平6−12
8151、特公平6−21059)が、依然として、ア
ルコールを高濃度含有させる事は出来ず、糊残りが生
じ、ゲルを製造するのに多大な時間を要していた。さら
にアクリル系の親水性高分子は依然として残留モノマー
の毒性の問題が残されており、とりわけ皮膚に貼付する
場合、残留モノマーの皮膚刺激性が生じてくる(例えば
日本接着学会誌、27、526(1991))。これら
の実状から、高濃度にアルコールを保持し、また毒性の
低いゲル体は従来の技術では作製できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる実情から、本発
明は、上述の従来技術の課題を解決し、アルコールを高
濃度に含有させてもゲル強度が高く、被着体への粘着性
があり、またゲル体が残らず、しかも離しょう液が生じ
ること無く単純な組成でゲル化の生成が早くて容易なア
ルコール含有ゲル体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な事情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、所定のN−ビニ
ルアセトアミドとカルボキシル基またはその塩の共重合
体が水と高濃度のアルコール類を含有し該カルボキシル
基またはその塩と重合時に架橋する架橋剤により得られ
るゲル体が優れた特性を有することを見いだし、本発明
を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)N−ビニルア
セトアミドとCOOM基(式中、Mは水素原子、アルカ
リ金属塩またはアンモニウム塩を示す。)を有する重合
性単量体を主成分としてなるN−ビニルアセトアミド共
重合体(A成分)0.5〜30重量部とA成分のCOO
M基と反応し架橋させる架橋剤(B成分)0.01〜2
0重量部の架橋物であって、かつアルコール類(C成
分)35〜95重量部、水(D成分)5〜60重量部
(A成分〜D成分の総和は100)含有してなることを
特徴とするアルコール含有ゲル体、(2)COOM基
(式中、Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩を示す。)を有する重合性単量体が、1種または
2種以上のアクリル酸またはそのアルカリ金属塩もしく
はアンモニウム塩である前記1記載のアルコール含有ゲ
ル体、(3)N−ビニルアセトアミド共重合体(A成
分)が、全単量体の80〜100重量%がN−ビニルア
セトアミドとCOOM基(式中、Mは水素原子、アルカ
リ金属塩またはアンモニウム塩を示す。)を有する重合
性単量体の共重合体である前記2記載のアルコール含有
ゲル体、
【0008】(4)N−ビニルアセトアミド共重合体
(A成分)が、N−ビニルアセトアミドとCOOM基
(式中、Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩を示す。)を有する重合性単量体との重量比が9
9.9〜60;0.1〜40(両者の和は100)であ
る単量体の共重合体である前記3記載のアルコール含有
ゲル体、(5)前記1記載のアルコール含有ゲル体を含
有することを特徴とする経皮吸収用または経粘膜吸収用
製剤、(6)前記1記載のアルコール含有ゲル体を含有
することを特徴とする医療用具、(7)前記1記載のア
ルコール含有ゲル体を含有することを特徴とする化粧
品、および(8)前記1記載のアルコール含有ゲル体を
含有することを特徴とする芳香剤、に関する。以下、本
発明を、さらに詳細に説明する。
【0009】A成分は、A成分〜D成分を100重量部
としたとき、0.5〜30重量部(以下、このような場
合、A成分〜D成分の0.5〜30%という。)の範囲
で使用することが好ましい。この範囲未満ではアルコー
ル含有ゲル体(以下、単にゲル体ともいう。)をゲル基
剤とした場合、その基剤から離しょう液が遊離し均一な
ゲル体は得られにくくなり、この範囲を超えるとゲルの
粘度が上昇し成型や他成分の混合が困難となる傾向にあ
る。A成分はN−ビニルアセトアミドとCOOM基(M
は水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩を示
す。)を有する重合性単量体を主成分とするN−ビニル
アセトアミド共重合体である。両単量体はその共重合体
を構成する全単量体の50〜100重量%が好ましい。
特にCOOM基(Mは水素原子、アルカリ金属塩または
アンモニウム塩を示す。)を有する重合性単量体がアク
リル酸またはそのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム
塩の場合は80〜100重量%が良く、これらの範囲未
満ではアルコール保持能が劣る傾向にある。
【0010】COOM基(Mは水素原子、アルカリ金属
塩またはアンモニウム塩を示す。)を有する重合性単量
体は、そのCOOM基がB成分である架橋剤と反応時に
架橋するための架橋点を与える目的で添加される。具体
的には、重合性有機酸、例えば、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタク
リル酸、またはこれらの塩が挙げられるが、中でもアク
リル酸、メタクリル酸、またはこれらの塩が好ましい。
特にアクリル酸またはそのアルカリ金属塩もしくはアン
モニウム塩がゲル強度、粘着性などの観点から好まし
く、例えば、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アク
リル酸カリウム、アクリル酸アンモニウムが挙げられ
る。これらは2種以上を組み合わせて使用しても良い。
N−ビニルアセトアミド共重合体(A成分)において
は、以上の単量体の他に、単量体として、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチルアクリレート、(メタ))アクリル
酸2−ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシルプロピル、メチルビニルエーテル、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの重合
性単量体の1種または2種以上を使用することができ
る。
【0011】N−ビニルアセトアミド共重合体(A成
分)を構成するNービニルアセトアミドとCOOM基
(Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩
を示す。)を有する重合性単量体との重量比は、後者の
単量体がアクリル酸またはそのアルカリ金属塩もしくは
アンモニウム塩の場合は99,9〜60:0,1〜40
(総和は100)が好ましい。この範囲をはずれるとア
ルコール保持能、ゲル強度が低下する傾向にある。N−
ビニルアセトアミド共重合体(A成分)は、所定割合の
単量体を開始剤を用いて公知の方法で共重合して製造す
ることができる。例えば、水溶液重合、沈殿析出重合、
逆層懸濁重合などが適用できる。重合が終了すると、粘
性液体、寒天状または粉末の生成物が得られる。さらに
粘性液体、寒天状のものは脱水乾燥することによって粉
末化することができる。
【0012】次に架橋剤(B成分)はゲル体の保型性維
持のために、A成分〜D成分の0.001〜20%の範
囲で添加される。添加量がこの範囲未満では架橋が十分
ではなくゲル強度が不足し得られるゲル体の保型性が著
しく悪化する傾向にある。添加量がこの範囲を超えると
基剤としての硬度が大きくなり過ぎ柔軟性、成型加工性
が悪化する傾向にある。架橋剤(B成分)はA成分のC
OOM基(Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモ
ニウム塩を示す。)を有する重合性単量体に由来のCO
OM基(Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩を示す。)と重合時に架橋するようなものであれ
ば、特に制限はなく、用途に応じて適宜選択して用いる
ことができる。
【0013】架橋剤(B成分)としては、アルミニウ
ム、カルシウム、錫、マグネシウム、マンガン、亜鉛、
バリウムなどの無機酸塩、有機酸塩、塩化物、水酸化
物、酸化物(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウ
ム、塩化アルミニウム、カリ明バン、アンモニウム明バ
ン、鉄明バン、硫酸アルミニウム、硫酸第2鉄、硫酸マ
グネシウム、EDTA−カルシウム、EDTA−アルミ
ニウム、EDTA−マグネシウム、塩化第1錫、水酸化
カルシウム、水酸化第2鉄、水酸化第1錫、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、りん酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
アルミニウム、クエン酸マグネシウム、硫酸バリウム、
水酸化バリウム、アルミニウムアラントイネート、酢酸
アルミニウム、アルミニウムグリシナールなど);ホル
ムアルデヒド;エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテルなどのエポキシ化合物;などを挙げる
ことができる。これらの架橋剤は1種または2種以上で
使用することができる。さらに必要に応じて架橋反応の
速度調整剤としてクエン酸、乳酸、グリコール酸、リン
ゴ酸、フマール酸、メタンスルホン酸、酢酸、マレイン
酸、EDTA−2ナトリウム、尿素、トリエチルアミ
ン、アンモニアなどの金属イオンに対してキレートまた
は配位能をもつ有機酸、有機酸塩、有機塩基などのほか
に塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸などの無機酸などが利
用できる。特に架橋剤がエポキシ化合物の場合はトリエ
チルベンジルアンモニウムクロリドなどの第4級アンモ
ニウム塩、トリブチルアミンなどの第3級アミン、2−
メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、塩化第
1錫、Zn(BF42 などの各種硬化触媒を使用でき
る。
【0014】次にC成分のアルコール類は、A成分〜D
成分の35〜90%の範囲で任意に含有させることがで
きる。この範囲未満ではアルコールによる冷却効果、薬
物の精油、香料、高級脂肪酸の溶解性、ゲル体を貼付剤
基剤としたときの薬物の経皮吸収促進作用が十分ではな
く、この範囲を超えて過剰に使用するとA成分のアルコ
ール類に対する溶解性が低下しゲル体内にアルコールを
保持することが困難になる傾向にある。C成分のアルコ
ール類としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ペンタノー
ル、オクタノール、ベンジルアルコール、フェネチルア
ルコール、シクロヘキサノールなどの1価アルコール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ト
リオキシイソブタン、エリトリット、ペンタエリトリッ
ト、キシリット、アドニット、アロズルシット、ソルビ
トール、ソルビット液、マンニトールなどの多価アルコ
ール類(一部エーテル化されたものを含む。)が挙げら
れるが、これに限られない。
【0015】水(D成分)は架橋反応を進め、ゲル体に
よる冷却効果をだすために添加される。その添加量は、
A成分〜D成分の5〜60%であることが好ましい。こ
の範囲未満では架橋反応が著しく遅くなりゲルの成型に
時間がかかる傾向にある。一方、この範囲を超えるとア
ルコール類のもつ薬物の経皮吸収促進効果などが低下す
る傾向にある。
【0016】本発明により得られるゲル体は、単純な組
成で、高いアルコール保持能を有し、きわめて安価に調
製できる。また、本ゲル体には他の高分子を添加するこ
とができ、これらは該共重合体と充分に相溶しうるか、
或は白濁しうる程度に相溶しうるものが好ましい。これ
ら高分子としては例えば、アラビアガム、トラガントガ
ム、ローカストビーンガム、グアーガム、エコーガム、
カラヤガム、寒天、デンプン、カラゲナン、アルギン
酸、アルギン酸塩(例えばアルギン酸ナトリウム)、ア
ルギン酸プロピレングリコール、デキストラン、デキス
トリン、アミロース、ゼラチン、コラーゲン、プルラ
ン、ペクチン、アミロペクチン、スターチ、アミロペク
チンセミグリコール酸ナトリウム、キチン、アルブミ
ン、カゼインなどの天然の高分子、ポリグルタミン酸、
ポリアスパラギン酸、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、プロピルセルロース、エチルメチルセルロース、
ヒドロキシセルロース、ヒドロキシアルキルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルスターチ、カルボシキメチルスターチ、アルカ
リ金属カルボキシメチルセルロース、アルカリ金属セル
ロース硫酸塩、セルロースグラフト重合体、架橋ゼラチ
ン、セルロースアセテートフタレート、デンプン−アク
リル酸グラフト重合、無水フタル酸変性ゼラチン、コハ
ク酸変性ゼラチンなどの半合成の高分子、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエ
ーテル、メチルビニルエステル、ポリアクリル酸塩(例
えばポリアクリル酸ソーダ)カルボキシビニルポリマ
ー、ビニルピロリドン−アクリル酸エチル共重合体、ビ
ニルピロリドン−スチレン共重合体、ビニルピロリドン
−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセテート−(メ
タ)アクリル酸共重合体、ポリビニルアセテート−クロ
トン酸共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重
合体、N−ビニルアセトアミド単独重合体、酢酸ビニル
−クロトン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸、N−ビ
ニルアセトアミド架橋物、ポリイタコン酸、ポリヒドロ
キシエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、スチレ
ン−マレイン酸無水物共重合体、アクリルアミド−アク
リル酸共重合体などの合成の高分子などがあるが、これ
らに限ったものではない。
【0017】同様に粘着付与物質を添加でき、これらは
例えばシリコーンゴム、ポリイソブレンゴン、スチレン
−ブロック共重合体ゴム、アクリルゴム、天然ゴムのご
ときゴム系粘着性物質、ポリビニルアルキルエーテル、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルの如きビニル系
粘着性物質、カルボキシメチルセルロースの如きセルロ
ース系粘着性物質、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主成分とした(メタ)アクリレート系の各粘着性物
質等があげられるが、これらに限った物ではない。また
アルコールおよび水以外に溶剤なども添加でき、溶剤と
しては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン類、セロソルブ、ジオキサン、ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドンのごとき水と混
和しうる有機溶剤のほかにトルエン、酢酸エチル、クロ
タミトン、トリクロルエチレン等の水と混和しない有機
溶剤等もあげられるがこの限りではない。
【0018】本発明において、前記ゲル体をシート化す
るには、紙、木材、金属、ガラス繊維、布(ネル、織
布、不織布等)、合成樹脂(ポリウレタン、エチレン酢
酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(例
えばポリエチレンテレフタレート)、ポリオレフィン
(例えばポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリア
ミド(例えばナイロン6、ナイロン66など)、ポリ塩
化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、アル
ミニウムなどの金属箔、ゴムまたはセルロース誘導体お
よびこれらとプラスチックフィルムとの積層フィルムな
どの成形品、シート(箔)、またはテープのごとき支持
体の1面あるいは両面にゲル体を適量塗布すればよい。
得られたシート状のゲル体の保存を容易にするには、ゲ
ル体を塗布した面に、シリコンまたはその他の適当な方
法で処理した剥離シートを貼着しておくか、あるいは粘
着剤を塗布していない面をシリコンまたはその他の適当
な方法で処理して剥離面とし、粘着剤を塗布した面と重
なるように巻くか重ねておくことが望ましい。なお剥離
シートとしてはポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム、剥離紙、セロハン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル等が用いられる。さらには、ゲル体を直接、適当
な成型機、打錠機等を用いて各種成型物に調製してもよ
い。
【0019】薬物の投与用媒介体として本発明によるゲ
ル体を用いるためには、薬剤を溶液段階(またはゲル懸
濁段階)あるいはゲルとして成熟後、内含させることが
できる。選ぶべき方法は、その薬剤は物性並びに投与部
位及び放出速度に対する初期の目的により左右される。
なお本発明のゲル体は貼付剤用基剤として使用したとき
その効果が著しい。なぜなら多価アルコール類は薬効成
分の皮膚への溶解性や皮膚への保湿性を高めることによ
り、薬効成分の経皮吸収性を高めることが知られてい
る。特にプロピレングリコールは防腐作用を有し、グリ
セリン、1,3−ブタンジオールはエタノールの皮膚刺
激を緩和する作用がある。一方エタノール、イソプロピ
ルアルコールは殺菌、消毒作用があり、被着体表面の殺
菌、消毒の効果が期待される。さらに貼付後アルコール
類により除去することも可能である。
【0020】この中で特にエタノール、グリセリン、
1,3−ブタンジオール、プロピレングリコールはゲル
体を経皮吸収治療剤としたとき、ゲル体中の薬効成分の
皮膚への溶解性や皮膚への保湿性を高めることにより、
薬効成分の経皮吸収性を高めることが知られている。
(例えば、J.Pharm.Sci.,78、402
(1989),Pharm Tech Japan,1
2,130(1988)等)そのうえプロピレングリコ
ールは防腐作用を有し、グリセリン、1,3−ブチレン
グリコールはエタノールの皮膚刺激を緩和する作用があ
る(例えば、今日の皮膚外用剤,47(1981)
等)。また貼付剤の場合、基剤中で薬物が溶解している
ことが必須で、さもなければ薬物がゲル中を移動できず
皮膚まで到達し得ないということがあった。ところが皮
膚から好適に吸収される薬物は親油性のものが多く、現
在のパップ剤のように水が主体の基剤では、基剤中で薬
物が溶解せず、薬物の経皮吸収が期待できなかった。一
方アルコールは薬物の溶解度を増すコソルベントとして
知られており、例えばジアゼパムは10%エタノール、
40%プロピレングリコールに、ジメンヒドリナートは
50%プロピレングリコールによく溶解する。すなわち
アルコールを高濃度に基剤中に保持させることで薬物の
基剤中での溶解性を高め、経皮吸収性を向上させる事が
出来るのである。
【0021】本発明のゲル体を用いて投与することの出
来る薬剤は多数あり、例えば、コルチコステロイド類:
例えばハイドロコーチゾン、プレドニゾン、ベクロメタ
ゾンピロピオネート、フルメタゾン、トリアムシノロ
ン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロン、フ
ルオシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニドア
セテート、プロピオン酸クロベタゾールなど、 消炎鎮痛剤:例えばサリチル酸、サリチル酸グリコー
ル、サリチル酸メチル、1−メントール、カンファー、
スリンダック、トリメチンナトリウム、ナプロキセン、
フェンブフェン、ピロキシカム、トリアムシノロン、酢
酸ヒドロコルチゾン、インドメタシン、ケトプロフェ
ン、アセトアミノフェン、メフェナム酸、フルフェナム
酸、イブフェナック、ロキソプロフェン、チアプロフェ
ン、プラノプロフェン、フェンプフェン、ジクロフェナ
ック、ジクロフェナクナトリウム、アルクロフェナッ
ク、オキシフェンブタゾン、イブプロフェン、フェルピ
ナク、ケトロナック、ベルモプロフェン、ナプメトン、
ナプロキセン、フルルビプロフェン、フルオシノニド、
プロピオン酸クロベタゾールなど、
【0022】抗真菌剤:例えばクロトリマゾール、トル
ナフテート、硝酸エコナゾール、硝酸オモコナゾール、
硝酸チオコナゾール、硝酸ケトコナゾール、硝酸ミコナ
ゾール、硝酸イソコナゾール、トルナフテート、硝酸チ
オコナゾール、硝酸スルコナゾール、ピロールニトリ
ン、ビマフシン、ウンデシレン酸、サリチル酸、シッカ
ニン、ナイスタチン、ノルナフテート、エキサラミド、
フェニルヨードウンデシノエーハ、チアントール、シク
ロピロクスオラミン、ハロプロジン、トリコマイシン、
バリオチン、ペンタマイシン、アムホテリシンBなど、 抗ヒスタミン剤:例えば塩酸テトラサイクリン、塩酸ジ
フェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ジフェニルイ
ミダゾール、クロラムフェニコール等の抗生物質、ジフ
ェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンなど、 催眠鎮静剤:例えばフェノバルビタール、アモバルビタ
ール、シクロバルビタール、ロラゼパム、ハロペリドー
ルなど、 精神安定剤:例えばフルフェナジン、テオリダジン、ジ
アゼパム、フルニトアゼパム、クロルプロマジンなど、 抗高血圧剤:例えばクロニジン、塩酸クリニジン、ピン
ドロール、プロプラノール、塩酸プロプラノール、ブフ
ラノール、インデノロール、ブクモロール、ニフェジピ
ンなど、 降圧利尿剤:例えばハイドロサイアザイド、ベンドロフ
ルサイアザイド、シクロペンチアザイドなど、
【0023】抗生物質:例えばペニシリン、テトラサイ
クリン、オキシテトラサイクリン、硫酸フラジオマイシ
ン、エリスロマイシン、クロラムフェニコールなど、 麻酔剤:例えばリドカイン、ベンゾカイン、アミノ安息
香酸エチル、ジブカインなど、 抗菌性物質:例えば塩化ベンザルコニウム、ニトロフラ
ゾン、ナイスタチン、アセトスルフアミン、クロトリマ
ゾールなど、 ビタミン剤:例えばビタミンA、エルゴカルシフェロー
ル、コレカルシフェロール、オクトチアシン、リボフラ
ビン酪酸エステルなど、 抗てんかん剤:例えばニトロゼパム、メプロパメート、
クロナゼパムなど、 冠血管拡張剤:例えばニトログリセリン、ニトログリコ
ール、イソソルビジナイトレート、エリスルトールテト
ラナイトレート、ペンタエリスリトールテトラナイトレ
ート、プロパチルナイトレートなど、 抗ヒスタミン剤:例えば塩酸ジフェンヒドラミン、クロ
ルフェニラミン、ジフェニルイミダゾールなど、 鎮咳剤:例えばデキストロメトルファン、テルブタミ
ン、エフェドリン、塩酸エフェドリンなど、 性ホルモン:例えばプロゲステロン、エストラジオール
など、 抗うつ剤:例えばドキセピンなど、 狭心症治療剤:ジエチルアミド、カンフル等の制汗剤、
ニトログリセリン、硝酸イソソルビドなど、
【0024】麻薬性鎮痛剤:塩酸モルヒネ、塩酸エチル
モルヒネ、硫酸モルヒネ、塩酸コカイン、塩酸ペチジ
ン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、クエン
酸フェンタニール、スフェンタニール、塩酸メペリジン
など、 生薬:オウバク、オイヒ、オンジ、ガジュツ、カミツ
レ、カロニン、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、ゴオ
ウ、ゴミシ、サイカチ、サイコ、サイシン、シヤゼン
シ、ショウマ、セネガ、ソウジュツ、ソウハクヒ、チョ
ウジ、チンピ、トコン、ナンテンジツ、バイモ、バクモ
ンドウ、ハンゲ、ビヤクジュツ、ヒヨス、ボウホウ、マ
オウなど、 その他:5−フルオロウラシル、ジヒドロエルゴタミ
ン、フェンタニール、デスモプレシン、ジゴキシン、メ
トクロプラシド、ドンペリド、スコポラミン、臭化水素
酸スコポラミン等のほかに動物用医薬品、睡眠薬、循環
器系治療薬、脳代謝賦活薬、殺菌剤、酵素製剤、酵素阻
害剤、生体医薬(ポリペプチド)、角化症治療剤、麻
薬、抗悪性腫瘍剤、全身麻酔剤、抗不安剤、喘息。鼻ア
レルギー剤、抗パーキンソン剤、化学療法剤、駆虫剤、
抗原虫剤、通風治療剤、止血剤、強心剤、興奮剤・覚醒
剤、習慣性中毒用剤、漢方剤、放射性医薬品、泌尿生殖
器および肛門用剤、血糖降下剤、抗潰瘍剤、頭髪用剤、
金属イオン封鎖剤、引赤発泡剤、発汗防止剤、トランキ
ライザー、抗擬血剤、抗リュウマチ、抗痛風剤及び抗凝
固薬等を挙げることが出来るが、これらに限定されるこ
とではなく、これらの薬物は必要に応じて2種類以上併
用することが出来る。
【0025】また、これら薬剤の吸収を促進する補助剤
を添加することが出来、例えばエチルアルコール、イソ
プロピルアルコール、ブタノール、1,3ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール#
400、グリセリン、クロタミトン、ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール、炭酸プロピレン、ヘキ
シルドデカノール、プロパノール、サリチル酸、尿素、
アラントイン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミド、ジイソプロピルアジペ
ート、ジエチルセバケート、エチルラウレート、ラノリ
ン、エイゾン、1−ゲラニルアザシルクロヘプタン−2
−ONE(GACH)、脂肪酸ジアルキロールアミド、
サリチル酸、サリチル酸誘導体、尿素、イオウ等の角質
軟化剤、
【0026】ピロリドンカルボン酸等の保湿剤、プロピ
レングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンモノステアレー
ト、グリセリンモノステアレート等の界面活性剤、ミリ
スチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル等のエステ
ル類、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ラ
ウリルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン
酸、ヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テ
トラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレ
イン酸、リノール酸、等の脂肪酸、メントール、メント
ン、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピネン、テル
ピノレン、テルピノロール、カルペオールなどのテルペ
ン系化合物および界面活性剤、アラントイン、ジメチル
スルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、ジイソプロピルアジペート、ジエチルセバケー
ト、エチルラウレート、ラノリン、エイゾン等の助剤、
またその他必要に応じて塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸
イソチベンジルなどの抗ヒスタミン剤、クロタミトンな
どの鎮痒剤、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカ
リウムなどの抗炎症剤、メントール、カンフル等の清涼
化剤、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシッ
ク油、ハッカ油、ゴマ油、ダイズ油、ミンク油、綿実
油、トウモロコシ油、サフラワー油、ヤシ油、ユーカリ
油、ヒマシ油、精油、流動パラフィン、ワセリン、スク
ワレン、スクワラン、ラノリン等の油成分、カルボキシ
ビニルポリマー等のゲル化剤、ジイソプロパノールアミ
ン等の中和剤などを1種類以上配合することが出来る
が、皮膚刺激性等を考慮すると、配合量は薬剤100重
量部に対して0.1〜5重量部であることが望ましい。
【0027】またアルコールは殺菌作用があることか
ら、本発明のゲル体を食品、生花、植物等の鮮度保持剤
や創傷治癒剤として用いる事ができる。さらに水には溶
けないがアルコール水溶液には溶解する香料をゲル内に
保持できるので芳香剤基剤として、グリセリン、1,3
−ブタンジオール等の湿潤剤を含有できるので保湿剤と
して、エチレングリコール等の凝固点降下剤を含有でき
るので蓄冷剤や冷却剤として、アルコールや電解質を含
んだ溶液を吸液できるので生理用品や手術時に使用する
消毒エタノールや血液の吸液剤や創傷治癒剤として、汗
などに含まれる電解質や湿度の影響を受けないので水性
粘着剤として、アルコールは水と任意の割合で混和する
性質があり脱水して速やかに蒸発するので脱水乾燥剤と
して、アルコールはタンパク質を凝固する作用があり、
皮膚の特に汗口のタンパク質を凝固して発汗を抑制する
のでパック剤や保温剤として、特に沸点の低いアルコー
ルは気化する際気化熱を奪うので冷却剤やサンタン用品
として用いる事ができるが、用途としてはこの限りでは
ない。
【0028】本発明に用いられているゲル体には、その
特性をより多く発現させるため、あるいは加工・成形性
及び品質の向上、ゲル体中の薬剤の分散性と安定性の向
上などの目的で、ゲルの性能を損なわない程度に目的に
応じて選択した物をさらに任意に配合することが出来
る。当該添加剤には、 粉体原料:例えばモンモリロラート、無水ケイ酸、石コ
ウ、カーボングラック、珪藻土、ベンガラ、炭酸カルシ
ウム、ヒドロタルサイト、タルク、ガラス、カオリン、
ベントナイト、金属石鹸、エーロジル、雲母チタン、オ
キシ塩化ビスマス、魚鱗箔等、亜鉛華、二酸化チタンな
ど、 油性原料:例えばアルモンド油、アリーブ油、硬化油、
つばき油、ヒマシ油、モクロウ油、ヤシ油、ミツロウ、
鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロ
ウ、リュウドウパラフィン、ワセリン、パラフィン、マ
イクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワレン、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ラウリルアルコー
ル、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアル
コール、オクチルドデカノール、コレステロール、ヘキ
シルデカノール、ワイトステロール、乳酸セチル、ミリ
スチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチ
ン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチ
ン酸オクチルドデカノール、ステアリン酸ブチルなど、
【0029】酸:クエン酸、酒石酸、乳酸、グリコール
酸、塩酸、硝酸、リンゴ酸、リン酸など、 アルカリ:水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ
ニア水、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、
モノエタノールアミン、ホウ砂メチルジエタノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、ポリエタノールアミン
など、 湿潤剤:グリセリン、プロピレングリコール、ソルビッ
ト、1,3−ブチレングリコールdl−ピロリドンカル
ボン酸、乳酸ナトリウムなど、 収れん剤:クエン酸、酒石酸、乳酸、塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、アラントインクロルヒドロキア
ルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、
アルミニウムフェノールスルホン酸、パラフェノールス
ルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、アルミニウムクロロヒドロオ
キシドなど、
【0030】止痒剤:カンフル、チモール、メントー
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、抗ヒスタミ
ン剤、アミノ安息香酸エチルなど、 角質軟化剥離剤:イオウ、チオキソロン、硫化セレン、
サリチル酸、レゾルシンなど、 界面活性剤:ラウリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、
N−アシルアミノ酸塩等のアニオン界面活性剤、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリル
トリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルア
ンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニ
ウム等のカチオン界面活性剤、塩酸アルキルジアミノエ
チルグリシン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウ
リルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、
ポリオール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリ
ン、親油型モノオレイン酸グリセリン、モノステアリン
酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレング
リコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリ
オキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、N−アシ
ルアミノ酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸ア
ルキロールアミド等の非イオン性界面活性剤など、 着色剤:例えば黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、
カーボンブラック、水酸化クロム、酸化クロム、タール
色素、レーキなど、 香料:例えば芥子油、オレンジ油、胡椒油、ジャスミン
油、杉油、ショウブ油、テルピン油、橙花油、バラ油、
ユーカリ油、ライム油、レモン油、和種ハッカ油、ロー
ズマリー油等の植物性香料、ムスク、レイビョウコウ、
カイリコウ、リュウゼンコウ等の動物性香料、ブロモス
チロール、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、ベン
ジルアルコール、l−メントールなどのアルコール系香
料、エチル酢酸、サリチル酸メチル等のエステル類系香
料、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデ
ヒド類系香料、カンファー、ムスコン、ムスクケトン、
l−メントン等のケトン類系香料、サフロール等のエー
テル類系香料、チモール等のフェノール類系香料、ラク
トン類系香料、フェニル酢酸等の酸系香料、インドール
等の窒素化合物系香料など、
【0031】紫外線遮断剤:例えばASL−24、Cy
asorb UV−9、UvinulM−40等のベン
ゾフェノン系、Salol等の安息香酸系、Tinuv
inP等のアゾール系、Uvinul N−35等のニ
トリル系、AncourUA等の尿素系など、 防腐殺菌剤:例えば安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢
酸、ソルビン酸、ホウ酸等の酸類、フェノール、クロロ
クレゾール、クロルキシレノール、イソプロピルメチル
フェノール、レゾルシン、オルトフェニルフェノール、
パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、
チモール、ヒノキチール、チオキソロン等のフェノール
類、ヘキサクロロフェン、2,4,4’−トリクロロ−
2’−ヒドロキシジフェニルエーテル等のハロゲン化ビ
スフェノール類、トリクロロカルバニリド、ハロカルバ
ン、ウデシレン酸モノエタノールアミド等のアミド化合
物類、塩化ベンザルコニウム、臭化アルキルイソキノリ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム
等の4級アンモニム化合物類、ラウリルジ(アミノエチ
ル)グリシン等の両性界面活性剤、2−ピリジンチオー
ル−1−オキシド亜鉛塩、グルコン酸、クロルヘキシジ
ン、チラム、N−トリクロロメチルチオ−4−シクロセ
キセン−1.2−ジカルボキシイミド、クロロブタノー
ルなど、 酸化防止剤:例えばノルジヒドログアヤレチン酸、グア
ヤク脂、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニゾー
ル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェ
ロール(ビタミンE)など、の他に医薬、安定剤、充填
剤、使用感向上剤、保存剤、可塑剤、老化防止剤、軟化
剤、pH調整剤、劣化防止剤など、がある。これら添加
剤は、得られるゲル体の特性に影響を与えない範囲で任
意に加えられる。
【0032】本発明のゲル体はアルコールを高濃度に含
有しているので、アルコールのもつ清涼(感)作用、収
れん作用、脱水乾燥作用、溶解作用、殺菌作用、鮮度保
持作用を有する他、以下の様な特性が挙げられる。 アルコール保持能;内部に90%程度のアルコールを含
有させた状態で圧縮してもアルコールを吐き出す事はな
く、その表面に手を触れてもわずかに湿り気を感ずるの
みで、手を濡らす事はない。 自己保型性;本発明のゲルは内部に大量のアルコール水
溶液を含むのにもかかわらず、流動性がなく、強い弾力
をもっていて、押しても容易に崩壊しない。 熱安定性;本発明のゲル体をアルミニウム箔の袋中に密
封して50℃の恒温層中に14日間虐待をかけたあとで
もよく原形を保持しており、ゲル中から離しょう液が生
ずる事がない。
【0033】透明性;本発明のゲル体はきわめて透明度
が高く均質である。 吸水性;本発明のゲル体は、内部に大量の水およびアル
コールを含んでいる状態でも、新たに水および/または
アルコールと接触させると膨潤する。 安全性;皮膚や粘膜に対する刺激性が少なく適度な粘着
性を有するので、人体に直接適用できる。 薬物保持性;本発明のゲルは医薬品、香料などの薬物の
保持能に優れる。 安定性;
【0034】本発明のゲル体に用いている共重合体は熱
や光に対して安定で、ノニオン性の単量体を主成分とし
ているため、pHや電解質に対しても安定である。本発
明のゲルは上記のような優れた性質を有しているので下
記のような種々の用途に応用する事が出来る。 (I)医薬品:例えば経皮吸収用製剤、経粘膜吸収用製
剤などの貼付剤など、 (II)医療用具:例えば発熱時の患部の冷却剤、創傷治
癒剤、治療用パット、手術用吸液剤、やけど治癒剤な
ど、 (III)化粧品、医薬部外品:例えばパック剤、サンタン
用品、ニキビ用品など、 (IV)日用品:例えば、 粘着剤 保湿剤 芳香剤 鮮度保持剤 冷却剤 保温剤 吸液剤:生理用品 脱水乾燥剤など。
【0035】本発明のゲル体を作製するには、例えばア
ルコール類(C成分)に、N−ビニルアセトアミド共重
合体(A成分)を分散または溶解させ、その液を架橋剤
(B成分)と水(D成分)に徐々に添加し練合し、得ら
れたゾル体を成形した後、必要であれば加温する。とく
にアルミニウム化合物を架橋剤として用いたとき均一で
保型性の優れたゲル体が作製可能である。アルミニウム
化合物としては水酸化アルミニウム、水酸化アルミナマ
グネシウムの様な水酸化物、あるいは塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミ
ノアセテート、カオリン、ステアリン酸アルミニウムの
ような無機または有機酸の正塩もしくはそれらの塩基性
塩、アルミニウム明ばんのような複塩、それにアルミン
酸ナトリウムのようなアルミン酸塩、無機性アルミニウ
ム錯塩および有機性アルミニウムキレート化合物、合成
ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムを包含する。これら
のアルミニウム化合物は、水溶性のものであっても、難
溶性のものであってもかまわない。難溶性のアルミニウ
ム化合物を用いたときゲル化の反応系中に、酸を添加す
る事でゲル化の反応が速くなる。酸として特に水酸基を
含む有機酸またはその塩類を添加する事によって反応は
著しく速くなる。これらの有機酸としてはグリコール
酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、サリチル酸
等の一般にオキシ酸とよばれているものが含まれる。ま
た本発明のゲル体を作製するにあたり、エポキシ化合物
により架橋する場合には、撹拌機中で共重合体と湿潤剤
を分散溶解させた後、エポキシ化合物を添加・混合する
ことにより高分子ゲルとする。いずれの場合もゲル化は
室温で数日内で進行するが、加熱処理する事により時間
を短縮できる。
【0036】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明の有用性を説明す
るが、本発明がこれによって限定される物ではない。な
お、部は重量部を示す。 共重合体の合成例 1リットルの3つ口セパラブルフラスコに温度計および
窒素導入管を装着し、これにN−ビニルアセトアミド2
25g、アクリル酸ナトリウム25gを740gの脱イ
オン水に溶解した水溶液を仕込んだ。窒素ガスを導入し
て溶存酸素を追い出したのち30℃に液温を調整し、重
合開始剤として2、2’−アゾビス−2−アミジノプロ
パン二塩酸塩の1%水溶液を10g添加し、断熱状態で
7時間重合させた。得られた塊状の重合体を細断したも
のを、アセトン溶液にあけ脱水したものをろ過し真空乾
燥を行い粉砕し、乾燥ポリマーを得た。以下同様の方法
で〜の共重合体を得た。
【0037】共重合体のアルコール類溶解性 共重合体5gを10%となるように各種溶媒に加え、ス
パ チュラで撹はんし、40℃で72時間加温した後の
外観を観察した。
【表1】 :N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸カリウム=
99.7/0.3(wt比) :N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=
9/1(wt比) :N−ビニルアセトアミド/アクリル酸アンモニウム
=6.2/3.8(wt比) :N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/n−プロピ
ルビニルエーテル=6.3/2.2/1.5(wt比) :N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=
3/7(wt比) :アクリル酸/アクリル酸ナトリウム=5/5(wt
比)
【0038】 実施例1:蓄冷剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸カリウム =99.7/0.3(wt比) 25部 エチレングリコール 38部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 0.02部 精製水 36.98部 (処方)N−ビニルアセトアミド・メタクリル酸カリウ
ム共重合体をエチレングリコールに分散し、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、精製水混合液を添加し
ながら練合し、得られたゾルを室温に1週間放置し得ら
れたゲル体をポリエチレン袋に入れ蓄冷剤を得た。
【0039】 実施例2:貼付剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=9/1(wt比) 8部 プロピレングリコール 60部 乳酸 0.5部 水酸化アルミゲル 1部 水 29.5部 酸化チタン 0.5部 インドメタシン 0.5部 (処方)乳酸水溶液中にN−ビニルアセトアミド・アク
リル酸ナトリウム共重合体と水酸化アルミゲルと酸化チ
タンおよびインドメタシンのプロピレングリコール分散
液を徐々に添加しつつ練合する。得られたゾル体を図E
の容器に内包し、室温に3日放置し貼付剤を得た。
【0040】 実施例3:芳香剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸アンモニウム=6.2/3.8 3部 エタノール 90部 精製水 5部 N−ビニルアセトアミド架橋物 0.5部 アンモニウム明ばん 1部 橙花油 0.5部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸アンモニ
ウム共重合体とアンモニウム明ばんを、橙花油を含有し
たエタノール中に分散させ、そこにN−ビニルアセトア
ミドとペンタエリスリトールポリアリールエーテルとの
架橋物(200:1)の水溶液を徐々に添加しつつ練合
する。得られたゾルを密封容器に入れ1週間熟成させ芳
香剤を得た。
【0041】 実施例4:患部冷却剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム/ n−プロピルビニルエーテル=6.3/2.2/1.5(wt比) 0.5部 イソプロピルアルコール 35部 N−メチル−2−ピロリドン 0.5部 精製水 44部 グリセリンジグリシジルエーテル 17.7部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム・n−プロピルビニルエーテル共重合体をイソプロピ
ルアルコールとN−メチル−2−ピロリドン混合液に分
散させそこにグリセリンジグリシジルエーテル水溶液を
徐々に添加しつつ練合する。得られたゾルを密封容器に
いれ60℃下6時間熟成したのち容器から取り出し患部
冷却剤を得た。
【0042】 実施例5:鮮度保持剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム/ ジアリルジメチルアンモニウムクロライド=7/1/2(wt比) 3部 エタノール 38部 プロピレングリコールジグリシジルエーテル 0.4部 ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル 0.4部 ヒノキチオール 0.2部 精製水 57部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合体
およびヒノキチオールをエタノール中に分散させそこに
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル水溶液を徐々に
添加しつつ練合する。得られたゾルを密封容器にいれ5
日間熟成し、鮮度保持剤を得た。
【0043】 実施例6:貼付剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=9/1(wt比) 5部 グリセリン 20部 エタノール 25部 アルミニウムグリシナール 0.2部 酒石酸 0.2部 インドメタシン 0.6部 精製水 49部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム共重合体とアルミニウムグリシナールおよびインドメ
タシンをエタノール中に分散させた溶液をグリセリンと
酒石酸および水の混合液に徐々に添加しつつ練合する。
得られたゾルをポリプロピレン製の剥離紙上にナイフコ
ーターで0.5mmのクリアランスで塗工し、その後ゾ
ル上に不織布を貼着し、アルミラミネート袋にいれヒー
トシールした後5日間熟成し貼付剤を得た。
【0044】 実施例7:吸液剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=9/1(wt比) 5部 エチレングリコール 5部 エタノール 50部 カルボキシビニルポリマー 2.5部 ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.25部 精製水 37.25部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム共重合体をエチレングリコール、エタノール混合液中
に分散させた溶液をカルボキシビニルポリマーとソルビ
トールポリグリシジルエーテルおよび精製水の混合液中
に徐々に添加しつつ練合する。得られたゾルを密閉容器
に入れ60℃、6時間加温したのち容器から取り出し吸
液剤を得た。
【0045】 比較例1:貼付剤 (配合) アクリル酸ナトリウム/アクリル酸=5/5(wt比) 8部 プロピレングリコール 60部 乳酸 0.5部 水酸化アルミゲル 1部 水 29.5部 酸化チタン 0.5部 インドメタシン 0.5部 (処方)乳酸水溶液中にアクリル酸ナトリウム・アクリ
ル酸共重合体と水酸化アルミゲルと酸化チタンおよびイ
ンドメタシンのプロピレングリコール分散液を徐々に添
加しつつ練合する。得られたゾル体を図Eの容器に内包
し、室温に3日放置した。
【0046】 比較例2:貼付剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム /アクリルアミド=3/2/5(wt比) 5部 グリセリン 25部 アルミニウムグリシナール 0.2部 酒石酸 0.2部 インドメタシン 0.6部 精製水 69部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム・アクリロニトリル共重合体とアルミニウムグリシナ
ールおよびインドメタシンをグリセリン中に分散させた
溶液を酒石酸水溶液の混合液に徐々に添加しつつ練合す
る。得られたゾルをポリプロピレン製の剥離紙上にナイ
フコーターで0.5mmのクリアランスで塗工し、その
後ゾル上に不織布を貼着し、アルミラミネート袋にいれ
ヒートシールした後5日間熟成し貼付剤を得た。
【0047】 比較例3:吸液剤 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム=3/7(wt比) 5部 エチレングリコール 5部 エタノール 50部 カルボキシビニルポリマー 2.5部 ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.25部 精製水 37.25部 (処方)N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウ
ム共重合体をエチレングリコール、エタノール混合液中
に分散させた溶液をカルボキシビニルポリマーとソルビ
トールポリグリシジルエーテルおよび精製水の混合液中
に徐々に添加しつつ練合する。得られたゾルを密閉容器
に入れ60℃で加温した。
【0048】試験例1:ゲル強度の測定 実施例7および比較例3の時得られたゾルをガラス製サ
ンプルビンSV−50(日電理科硝子)に入れ、キャッ
プをし、60℃で加温した。ゲルの強度を感応軸(アル
ミ製円柱、直径10mm、高さ12mm)を移動距離30m
m、移動速度5mm/secでゲルに進入させた時の最大応力
として測定した。測定は室温で行ない、測定回数は5回
とした。なおゲル強度の官能試験と応力値との相関は以
下の通りである。 約10: 架橋していない(指でヘ゜ースト 触るとヘ゜ースト が糸を
引く。反発力がない) 約30: ごく僅か架橋している。(指でヘ゜ースト 触ると糸引
くが、少し反発力がある。) 約50: 少し架橋している。(指でヘ゜ースト 触るとかなり伸
びる。強い反発力がある。) 約70: 架橋している。(指でヘ゜ースト 触ると少し伸びる。
強い反発力がある。) 約90: かなり架橋している。(指でヘ゜ースト 引っ張っても
あまり伸びない。)
【0049】
【表2】
【0050】試験例2:ゲル体の苛酷試験 実施例2および比較例1の貼付剤を40℃、7日間加温
したのち剥離紙をはがし内部のゲルの様子を観察した。
観察項目は、ゲルの保形性、ゲルのだれ、ゲルからの湿
潤剤および水のしみだしとした。
【0051】
【表3】
【0052】試験例3:インドメタシン貼付剤の経皮吸
収性 180g〜220gのWister系ラットの背中を削
毛し、投与量が50mg/kgとなるように実施例6お
よび比較例3の貼付剤を貼着し、時間経過に伴う血中濃
度を測定した。結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】参考例 本発明のアルコール含有ゲル体を経皮吸収型製剤として
用いるときは、例えば図1のようなものが考えられる。
薬物を含有しているゲル体(1)をアルミ等で構成され
る粘着剤層(3)付きの裏打ち部材(2)の凹部に挿入
する。次に剥離体(4)を貼着し製剤を得る。なお使用
時は剥離体をはがし、ゲル体が皮膚に接触するように皮
膚に貼付する。またゲル体として実施例2で作製したも
のを用いて図1の製剤を作製し試験例3と同様に試験し
た結果を表5に示したが良好な吸収性が得られている。
【0055】
【表5】
【0056】
【発明の効果】本発明のアルコール含有ゲル体は、内部
に高濃度のアルコール類を含有できるので、アルコール
類のもつ殺菌作用、凝固点降下作用、脱水乾燥作用、冷
却作用、溶解作用を有するゲル体が作成可能であり、皮
膚や粘膜に対する刺激性が少なく適度な粘着性を有する
ので、人体に直接適用でき、本発明のゲルは薬物や香料
などの溶解性、保持能に優れるので効果の高い医薬製剤
や化粧品が作成可能である。また、経皮吸収促進作用の
あるアルコール類を高濃度に含有できるので薬物の経皮
吸収性の高い貼付剤が作製可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルコール含有ゲル皮吸収型製剤の一
例を示す。
【符号の説明】
1 ゲル体 2 裏打ち部材 3 粘着剤層 4 剥離体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−ビニルアセトアミドとCOOM基
    (式中、Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニ
    ウム塩を示す。)を有する重合性単量体を主成分として
    なるN−ビニルアセトアミド共重合体(A成分)0.5
    〜30重量部とA成分のCOOM基と反応し架橋させる
    架橋剤(B成分)0.01〜20重量部の架橋物であっ
    て、かつアルコール類(C成分)35〜95重量部、水
    (D成分)を5〜60重量部(A成分〜D成分の総和は
    100重量部とする。)含有してなることを特徴とする
    アルコール含有ゲル体。
  2. 【請求項2】 COOM基(式中、Mは水素原子、アル
    カリ金属塩またはアンモニウム塩を示す。)を有する重
    合性単量体が、1種または2種以上のアクリル酸または
    そのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩である請求
    項1記載のアルコール含有ゲル体。
  3. 【請求項3】 N−ビニルアセトアミド共重合体(A成
    分)が、全単量体の80〜100重量%がN−ビニルア
    セトアミドとCOOM基(式中、Mは水素原子、アルカ
    リ金属塩またはアンモニウム塩を示す。)を有する重合
    性単量体の共重合体である請求項2記載のアルコール含
    有ゲル体。
  4. 【請求項4】 N−ビニルアセトアミド共重合体(A成
    分)が、N−ビニルアセトアミドとCOOM基(式中、
    Mは水素原子、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩を
    示す。)を有する重合性単量体との重量比が99.9〜
    60;0.1〜40(両者の和は100とする。)であ
    る単量体の共重合体である請求項3記載のアルコール含
    有ゲル体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のアルコール含有ゲル体を
    含有することを特徴とする経皮吸収用または経粘膜吸収
    用製剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のアルコール含有ゲル体を
    含有することを特徴とする医療用具。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のアルコール含有ゲル体を
    含有することを特徴とする化粧品。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のアルコール含有ゲル体を
    含有することを特徴とする芳香剤。
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