JP4350435B2 - 親水性粘着剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状アミドモノマーと(メタ)アクリル酸とからなる共重合体を含む親水性粘着剤組成物に関し、より詳しくは、薬効成分を高濃度の多価アルコールに分散もしくは溶解して含ませることにより、薬物の放出特性および粘着性に優れる安全性の高い経皮吸収型外用剤用の親水性粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療用としての口膣粘膜用製剤、経皮吸収用製剤などにおいて、多価アルコールなどのアルコール類が、薬物の溶解性および経皮吸収性を高めることが確かめられてきており、このようなアルコール類を貼付剤に高濃度で含有させることが課題とされている。
【0003】
一般に経皮吸収製剤は、プラスター剤、テープ剤などの非水系製剤と、パップ剤などの含水系製剤との2種類に分けられる。
【0004】
非水系製剤の粘着剤には、アクリル系またはゴム系のものが用いられているが、薬物の経皮吸収性は良好であるものの、その粘着性の強さから皮膚に対する刺激性が大きく、特に繰り返し貼る必要のある薬物には適用が困難であった。また、粘着剤に親水性がないために汗や体液などにより剥がれやすく、皮膚と製剤との間に隙間が生じ、結果として薬物の吸収性が落ちるという問題がある。さらに、アクリル系の高分子には依然として残留モノマーの毒性の問題が残されており、とりわけ皮膚に貼付する場合、残留モノマーによる皮膚刺激性が生ずる場合がある。
【0005】
一方含水系製剤は、一般にトラガントガム、アラビアゴム、カラギーナン、デュランガム、アルギン酸ナトリウム、マンナン、ゼラチンなどの天然の水溶性高分子、または、ポリアクリル酸(塩)、ポリメタクリル酸(塩)、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどの合成高分子を用い、これに多価アルコールなどの保湿剤等を配合して構成されている。これら粘着剤基材は親水性であるために皮膚への刺激性は少なく、長期の適用に適しているといえるが、粘着性に乏しく、また基本的に皮膚から吸収される薬物は親油性のものが多いため、水の含有量が多い本製剤中においては薬物が溶解しにくいことから、結果として吸収性が劣っていた。さらに加水分解されやすい薬物等には、経時による薬物の安定性の確保が困難であった。
【0006】
かかる問題を回避するため、たとえば、10%水溶液粘度が100〜1000cpsの固形または粉末状のポリアクリル酸を多価アルコールに溶解した粘着剤基材が提案されている(特許文献1)。ポリアクリル酸は、親水性があり刺激性は少ないことが予想できるものの、多価アルコールに溶解した際の増粘性は低く、結果として粘着力を高くすることは困難であった。また、ポリアクリル酸はアニオン性の高分子であるため、薬効成分がカチオン性の場合、イオンコンプレックスを形成し薬物の放出性が著しく悪くなっていた。皮膚から吸収される薬物の中にはカチオン性のものが多く、このことは大きな欠点となっていた。
【0007】
また、ポリ−N−ビニルアミドを薬物貯蔵層に含有せしめたことを特徴とする経皮投与用デバイスが提案されている(特許文献2)。しかしながら、このデバイス中のポリ−N−ピロリドンは、薬効成分の貯蔵層に用いられるもので、粘着剤としての役割は果たしていない。したがって、皮膚と薬物貯蔵層との間にさらに粘着層が存在するため、製造が困難であり、また粘着層が薬効成分の吸収性に影響を与えていた。
【0008】
さらに、すでに経皮吸収型外用剤用の粘着剤としてアクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合溶液が使用されている(非特許文献1)。しかしながら、該粘着剤は、水との親和性が著しく低いため刺激性があり、また製剤化の過程において酢酸エチルなどの低沸点溶剤を用いる必要があり、環境に対して負荷のかかるものであった。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−135828号公報
【特許文献2】
特表平8−512054号公報
【非特許文献1】
『医薬品添加物辞典 2000』薬事日報社 1頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、粘着性の良好な親水性吸着剤を提供することを課題とする。
【0011】
また、本発明は、被着体への粘着性が良好であり、皮膚への刺激性が少なく、しかも離しょう液が生じることなく、単純な組成で調整が容易な薬効成分の経皮吸収性の高い親水性粘着剤組成物を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の様な実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、環状アミドモノマー単位と(メタ)アクリル酸単位とを含む共重合体(環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸共重合体)は、その構成単位がアミド基およびカルボキシル基の親水性官能基を有することから、粘着層の親水性が向上し、皮膚面に分泌される水分を吸収するため、貼付剤の皮膚密着性を維持し、また外界の水蒸気との間に平衡状態が成立し、皮膚のむれおよびカブレを防止することができることを見出した。また、環状アミドモノマーはノニオン性であることから、カチオン性の薬物との反応によりイオンコンプレックスを生成する確率が減り、より広範囲の薬効成分に対し、優れた経皮吸収性を有する可能性があることを見出した。さらに、上記共重合体と、アルミニウム化合物と、多価アルコールとを含む親水性粘着剤組成物が優れた粘着性を有することを見いだし、本発明を完成した。
【0013】
すなわち、本発明は以下の項目からなる。
(1)下記一般式(I)で表される繰り返し単位および下記一般式(II)で表される繰り返し単位のみからなる共重合体と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウムおよびジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物と、多価アルコールとを含み、前記共重合体における前記式(I)で表される繰り返し単位と前記式(II)で表される繰り返し単位との共重合比が重量比で80/20〜20/80であることを特徴とする親水性粘着剤組成物;
【0014】
【化4】
Figure 0004350435
【0015】
【化5】
Figure 0004350435
【0016】
(式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。複数の繰り返し単位におけるR1およびR2は、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。)
(2)下記一般式(III)で表される環状アミドモノマーおよび(メタ)アクリル酸のみからなるモノマー混合物を重合させて得られた共重合体と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウムおよびジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物と、多価アルコールとを含み、前記共重合体における前記環状アミドモノマーと前記(メタ)アクリル酸との共重合比が重量比で80/20〜20/80であることを特徴とする親水性粘着剤組成物;
【0017】
【化6】
Figure 0004350435
【0018】
(式中、R3は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示す。)
)薬効成分をさらに含むことを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
)水をさらに含むことを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
)アルカリ性物質をさらに含むことを特徴とする()に記載の親水性粘着剤組成物。
)酸をさらに含むことを特徴とする()または()に記載の親水性粘着剤組成物。
)上記酸がオキシカルボン酸であることを特徴とする()に記載の親水性粘着剤組成物。
)多価アルコール以外の有機溶剤をさらに含むことを特徴とする(1)〜(のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
)上記有機溶剤がアルキルピロリドンであることを特徴とする()に記載の親水性粘着剤組成物。
10)(1)〜()のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物を用いることを特徴とする貼付剤。
11)()〜()のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物を用いることを特徴とする経皮吸収型外用剤。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の親水性粘着剤組成物は、下記一般式(I)および(II)で表される繰り返し単位を含む環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸共重合体(成分A)と、アルミニウム化合物(成分)と、多価アルコール(成分)とを含む。さらに、薬効成分(成分D)を含ませることがより有効である。
【0020】
【化7】
Figure 0004350435
【0021】
【化8】
Figure 0004350435
【0022】
式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。複数の繰り返し単位におけるR1およびR2は、同一でもよく、異なっていてもよい。
【0023】
本発明で用いられる成分Aは、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.5〜30質量%(以下単に%という)の範囲で使用することが好ましく、さらに好ましくは2%〜20%の範囲がよい。成分Aの含有量が0.5%未満の場合には、粘着層から離しょう液が生成して不均一となり、30%を超えると成形時の粘着剤組成物の粘度が上昇するため、成形および他の成分の混合が困難になることがある。
【0024】
成分Aは、通常、下記一般式(III)で表される環状アミドモノマーと、(メタ)アクリル酸とを共重合させることにより得られる。
【0025】
【化9】
Figure 0004350435
【0026】
式中、R3は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示す。
上記環状アミドモノマーとしては、たとえば、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリドン、N−ビニル−5−メチルピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカプリルラクタム等が挙げられる。
【0027】
本発明で用いられる(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸を指す。
【0028】
上記環状アミドモノマーおよび(メタ)アクリル酸は、それぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、環状アミドモノマーと(メタ)アクリル酸との共重合比は、好ましくは80/20〜20/80、より好ましくは70/30〜30/70である。
【0029】
本発明で用いられる成分Aは、粘着性の向上、薬物を安定に含有させることなどを目的として、他のモノマー成分、たとえば(メタ)アクリル酸のエステルなどを親水性の阻害にならない程度に共重合させることもできる。この場合、環状アミドモノマーおよび(メタ)アクリル酸成分が、モノマー全体の80質量%以上含まれていることが好ましく、90質量%以上含まれていることがより好ましい。通常は、他のモノマーを用いる必要はない。
【0030】
成分Aは、所定の割合のモノマーを、公知の方法で共重合させて製造することができる。たとえば、水溶液重合、逆層懸濁重合、沈殿析出重合などが適用できる。重合が終了すると、粘性液体、寒天状または粉末状の生成物が得られる。さらに、粘性液体または寒天状の生成物は、脱水乾燥することによって粉末化することができる。このようにして得られた成分Aを本発明の親水性粘着剤組成物に添加する場合、粉末状で添加することが好ましいが、粘性液体のポリマー濃度、多価アルコール(成分B)の添加割合によっては、粘性液体のまま供することもできる。
【0031】
成分Aとしては、成分Aの(メタ)アクリル酸部分をアルカリで中和した重合体の10質量%溶液の粘度が、6〜2000mPa・sであることが好ましい。
【0032】
上記粘度の具体的な測定手順としては、まず、乾燥した共重合体(成分A)20gをイソプロパノール/水=1/1(容量比)に溶解して200gとし、次いで10質量%のアルカリ溶液で(メタ)アクリル酸部分を中和し、中和した溶液を25℃に加温した後、ブルックフィールド型粘度計を用いて回転数20rpmで粘度を測定する。
【0033】
本発明の親水性粘着剤組成物には、粘着剤の保型性および粘着性を得るために多価アルコール(成分B)を添加する。成分Bは、親水性粘着剤組成物中での薬物の溶解性および活量を高め、皮膚への移行性を向上させる目的でも有用である。
【0034】
成分Bとしては、特に制限されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブチレングリコール(2価アルコール)、グリセリン、トリオキシイソブタン(3価アルコール)、エリトリット、ペンタエリトリット(4価アルコール)、キシリット、アドニット(5価アルコール)、アロズルシット、ソルビトール、ソルビット液、マンニトール(6価アルコール)、ポリグリセリン、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
【0035】
なお、本明細書における多価アルコールとは、その分子内のOH基の総分子量が分子全体の分子量の50分の1以上であるものを指す。50分の1未満であると、式(I)で表されるポリマーとの親和性が悪くなることがある。これらの中ではグリセリンが、その安全性および環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸共重合体との親和性の面から特に好ましい。成分Bは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
成分Bは、親水性粘着剤組成物の全量に対して20〜99質量%の範囲、好ましくは40〜90質量%の範囲で添加される。成分Bの添加量が20質量%未満の場合、99質量%を超える場合の何れの場合も、成分Aによる増粘効果が発現しにくくなり、粘着層の充分な保型性が得られ難くなることがある。
【0037】
本発明の親水性粘着剤組成物には、多価アルコール類以外の有機溶剤を添加することができる。このような有機溶剤としては、たとえば
メタノール、エタノール、プロパノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、ブタノール、ペンタノール、アルコキシエタノール(具体的には、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール等)などの1価アルコール;
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;
ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの水と混和しうる有機溶剤;および
酢酸エチル、クロタミトンなどの水と混和しない有機溶剤が挙げられる。これらの中でも、特にN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドンなどのアルキルピロリドンが、薬物の溶解性および活量を高め、さらには環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸共重合体との親和性の面から好ましい。
【0038】
上記有機溶剤は、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.01〜50質量%の範囲、好ましくは0.5〜30質量%の範囲で添加される。上記有機溶剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、薬物の溶解性が低下し、製剤中で薬物が析出することがあり、50質量%を超えると溶剤のしみ出しが起きて、薬剤として使用できないことがある。
【0039】
本発明の親水性粘着剤組成物には、ゲルの保型性維持および「糊残り」防止を目的としてアルミニウム化合物(成分C)を架橋剤として添加する。
【0040】
成分Cとしては、たとえば、塩化アルミニウム、カリミョウバン、アンモニウムミョウバン、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、EDTA−アルミニウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、合成ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、アルミニウムアラントイネート、合成ハイドロタルサイト、水酸化アルミナ・マグネシウム、水酸化アルミニウム、酢酸アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、カオリン、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
【0041】
成分Cは、水溶性のものであっても、難溶性のものであってもよく、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、粘着剤組成物中の水の量が少ない場合は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが好ましく、水の量が多い場合は、水酸化アルミニウムまたはジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートが好ましい。
【0042】
成分Cは、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.01〜20質量%の範囲、好ましくは0.1〜10質量%の範囲で添加される。成分Cの添加量が0.01質量%未満の場合には、架橋が不十分となって基剤に糸曳きが生じることがあり、20質量%を超えるとゲルが硬くなりすぎて、粘着剤組成物の粘着性が劣ってくることがある。なお、成分Cの含有量を変化させることにより、粘着性をコントロールすることができる。
【0043】
本発明の親水性粘着剤組成物には、成分C以外の架橋剤を添加してもよい。このような架橋剤としては、たとえば、
カルシウム、錫、鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛、バリウムなどの無機酸塩(具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、鉄ミョウバン、硫酸第2鉄、硫酸マグネシウム、EDTA−カルシウム、EDTA−マグネシウム、塩化第1錫、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム)、水酸化物(具体的には、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化第2鉄、水酸化第1錫)および酸化物(具体的には、酸化マグネシウム);
エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物;および
ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド類等が挙げられる。これらの架橋剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】
上記架橋剤は、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.01〜5質量%の範囲、好ましくは0.1〜2質量%の範囲で添加される。上記架橋剤の添加量が0.01質量%未満の場合、架橋反応が進まずゾル状態のままとなることがあり、5質量%を超えると、架橋反応が進みすぎてゲルが硬くなり、粘着性がでなくなることがある。
【0045】
本発明の親水性粘着剤組成物は、さらに水を含んでいてもよい。水は、環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸系重合体とアルミニウム化合物との架橋反応を早くすることに有効である。
【0046】
水は、親水性粘着剤組成物の全量に対して40質量%以下で添加されることが好ましい。水の添加量が40質量%を超えると、粘着剤組成物中での薬効成分の溶解性が悪くなり、またその拡散速度も低下し、皮膚への吸収性が低下することがある。
【0047】
水を添加する場合、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性物質を、(メタ)アクリル酸成分の中和剤として併用することが好ましい。アルカリ性物質の添加により、環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸系重合体とアルミニウム化合物との架橋反応がさらに良好に進行し、また環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸系重合体の溶解性および増粘性の向上にも寄与する。
【0048】
本発明に用いることができるアルカリ性物質としては、たとえば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、第1級、第2級もしくは第3級のアルキルアミン、または第1級、第2級もしくは第3級のアルカノールアミンなどが挙げられ、
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、アンモニア、アンモニア水、トリエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ポリエタノールアミンなどが挙げられる。これらの中では、水酸化ナトリウム、アンモニア水、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンが皮膚への刺激性の面から好ましい。
【0049】
上記アルカリ性物質は、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.01〜20質量%の範囲、好ましくは0.05〜10質量%の範囲で添加される。
【0050】
本発明の親水性粘着剤組成物には、さらに架橋反応の速度調整剤として、酸を添加することが好ましい。本発明で用いられる酸としては、たとえば、酒石酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、サリチル酸、フマール酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酢酸などの有機酸、EDTA−2ナトリウム、尿素、トリエチルアミン、アンモニアなどの金属イオンに対してキレートもしくは配位能をもつ有機酸、これらの有機酸塩などの他に、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸などの無機酸等が挙げられる。これらの中では、有機酸が好ましく、特に一分子中に水酸基およびカルボキシル基の両方を有する酒石酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、グルコン酸などのオキシカルボン酸が好ましい。
【0051】
上記酸は、親水性粘着剤組成物の全量に対して5質量%以下で添加されることが好ましい。
【0052】
本発明の親水性粘着剤組成物には、粘着層の保型性向上を目的として他の高分子化合物を添加してもよい。このような高分子化合物としては、ポリビニルピロリドン、架橋型ポリアクリル酸であるカルボキシビニルポリマー、ビニルピロリドン−アクリル酸エチル共重合体、N−ビニルアセトアミド−アクリル酸ナトリウム共重合体などのN−ビニルアセトアミド系共重合体、N−ビニルアセトアミド単独重合体、ポリビニルスルホン酸、N−ビニルアセトアミド架橋物、ポリイタコン酸、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
【0053】
上記高分子化合物は、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.1〜20質量%の範囲、好ましくは1〜10質量%の範囲で添加される。高分子化合物の添加量が0.1質量%未満の場合には保型性が十分に出ず、20質量%を超えると粘着層が硬くなり、皮膚との密着感が悪化し、結果として薬効成分の吸収性が劣ることがある。
【0054】
本発明の親水性粘着剤組成物を用いて投与することのできる薬効成分(成分D)としては、特に限定されないが、たとえば以下のものが挙げられる。
(a)コルチコステロイド類:具体的には、ハイドロコーチゾン、プレドニゾン、ベクロメタゾンピロピオネート、フルメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニドアセテート、プロピオン酸クロベタゾール等。
(b)消炎鎮痛剤:具体的には、サリチル酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、1−メントール、カンファー、スリンダック、トリメチンナトリウム、ナプロキセン、フェンブフェン、ピロキシカム、トリアムシノロン、酢酸ヒドロコルチゾン、インドメタシン、ケトプロフェン、アセトアミノフェン、メフェナム酸、フルフェナム酸、イブフェナック、ロキソプロフェン、チアプロフェン、プラノプロフェン、フェンプフェン、ジクロフェナック、ジクロフェナクナトリウム、アルクロフェナック、ロルノキシカム、メプラノプロフェン、オキシフェンブタゾン、イブプロフェン、フェルピナク、ケトロナック、ベルモプロフェン、ナプメトン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フルオシノニド、プロピオン酸クロベタゾール、COX−2阻害剤(ニメスリド、メロキシカムなど)等。
(c)抗真菌剤:具体的には、クロトリマゾール、トルナフテート、硝酸エコナゾール、硝酸オモコナゾール、硝酸チオコナゾール、硝酸ケトコナゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸イソコナゾール、トルナフテート、硝酸チオコナゾール、硝酸スルコナゾール、ピロールニトリン、ビマフシン、ウンデシレン酸、サリチル酸、シッカニン、ナイスタチン、ノルナフテート、エキサラミド、フェニルヨードウンデシノエーハ、チアントール、シクロピロクスオラミン、ハロプロジン、トリコマイシン、バリオチン、ペンタマイシン、アムホテリシンB等。
(d)抗ヒスタミン剤:具体的には、塩酸テトラサイクリン、塩酸ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ジフェニルイミダゾール、クロラムフェニコールなどの抗生物質、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン等。
(e)催眠鎮静剤:具体的には、フェノバルビタール、アモバルビタール、シクロバルビタール、ロラゼパム、ハロペリドール等。
(f)精神安定剤:具体的には、フルフェナジン、テオリダジン、ジアゼパム、フルニトアゼパム、クロルプロマジン等。
(g)抗高血圧剤:具体的には、クロニジン、塩酸クリニジン、ピンドロール、プロプラノール、塩酸プロプラノール、ブフラノール、インデノロール、ブクモロール、ニフェジピン等。
(h)降圧利尿剤:具体的には、ハイドロサイアザイド、ベンドロフルサイアザイド、シクロペンチアザイド等。
(i)抗生物質:具体的には、ペニシリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、硫酸フラジオマイシン、エリスロマイシン、クロラムフェニコール等。
(j)麻酔剤:具体的には、リドカイン、ベンゾカイン、アミノ安息香酸エチル、ジブカイン等。
(k)抗菌性物質:具体的には、塩化ベンザルコニウム、ニトロフラゾン、ナイスタチン、アセトスルフアミン、クロトリマゾール等。
(l)ビタミン剤:具体的には、ビタミンA、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、オクトチアシン、リボフラビン酪酸エステル等。
(m)抗てんかん剤:具体的には、ニトロゼパム、メプロパメート、クロナゼパム等。
(n)冠血管拡張剤:具体的には、ツロブテロール、ニトログリセリン、ニトログリコール、イソソルビジナイトレート、エリスルトールテトラナイトレート、ペンタエリスリトールテトラナイトレート、プロパチルナイトレート等。
(o)抗ヒスタミン剤:具体的には、塩酸ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ジフェニルイミダゾール等。
(p)鎮咳剤:具体的には、デキストロメトルファン、テルブタミン、エフェドリン、塩酸エフェドリン等。
(q)性ホルモン:具体的には、プロゲステロン、エストラジオール等。
(r)抗うつ剤:具体的には、ドキセピン等。
(s)狭心症治療剤:具体的には、ジエチルアミド、カンフルなどの制汗剤、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド等。
(t)麻薬性鎮痛剤:具体的には、塩酸モルヒネ、塩酸エチルモルヒネ、硫酸モルヒネ、塩酸コカイン、塩酸ペチジン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、クエン酸フェンタニール、スフェンタニール、塩酸メペリジン等。
(u)生薬:具体的には、オウバク、オイヒ、オンジ、ガジュツ、カミツレ、カロニン、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、ゴオウ、ゴミシ、サイカチ、サイコ、サイシン、シヤゼンシ、ショウマ、セネガ、ソウジュツ、ソウハクヒ、チョウジ、チンピ、トコン、ナンテンジツ、バイモ、バクモンドウ、ハンゲ、ビヤクジュツ、ヒヨス、ボウホウ、マオウ等。
(v)その他:オキシブチニン、5−フルオロウラシル、ジヒドロエルゴタミン、フェンタニール、デスモプレシン、ジゴキシン、メトクロプラシド、ドンペリド、スコポラミン、臭化水素酸スコポラミン等の他に、動物用医薬品、睡眠薬、循環器系治療薬、脳代謝賦活薬、殺菌剤、酵素製剤、酵素阻害剤、生体医薬(ポリペプチド)、角化症治療剤、麻薬、抗悪性腫瘍剤、全身麻酔剤、抗不安剤、喘息・鼻アレルギー剤、抗パーキンソン剤、化学療法剤、駆虫剤、抗原虫剤、止血剤、強心剤、興奮剤・覚醒剤、習慣性中毒用剤、漢方剤、放射性医薬品、泌尿生殖器、肛門用剤、血糖降下剤、抗潰瘍剤、頭髪用剤、金属イオン封鎖剤、発汗防止剤、トランキライザー、抗擬血剤、抗リュウマチ、抗痛風剤および抗凝固薬等を挙げることができる。これらの薬効成分は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0055】
上記薬効成分は、親水性粘着剤組成物の全量に対して0.01〜30質量%の範囲、好ましくは2〜20質量%の範囲で配合されることが望ましい。
【0056】
上記薬効成分は、溶液段階(もしくはゲル懸濁段階)または架橋反応のための熟成後に、内含させることができる。内含させる方法は、その薬効成分の物性、投与部位および放出速度に対する初期の目的に応じて適宜行えばよい。
【0057】
本発明の親水性粘着剤組成物には、これら薬効成分の吸収を促進する補助剤を添加してもよい。本発明で用いることができる補助剤としては、たとえば、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ポリエチレングリコール#400、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、ヘキシルドデカノール、プロパノールなどのアルコール類;
オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコールなどの高級アルコール類;
尿素、イオウなどの角質軟化剤;
ピロリドンカルボン酸などの保湿剤;
プロピレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノステアレートなどの界面活性剤;
ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチルなどのエステル類;
ステアリン酸、ヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪酸;
メントール、メントン、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピネン、テルピノレン、テルピノロール、カルペオールなどのテルペン系化合物;
アラントイン、ジイソプロピルアジペート、ジエチルセバケート、エチルラウレート、ラノリン、エイゾンなどの助剤;
メントール、カンフルなどの清涼化剤;
アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ハッカ油、ゴマ油、ダイズ油、ミンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラワー油、ヤシ油、ユーカリ油、ヒマシ油、流動パラフィン、ワセリン、スクワレン、スクワラン、ラノリンなどの油成分;
カルボキシビニルポリマーなどのゲル化剤;
ジイソプロパノールアミンなどの中和剤;および
その他の化合物として、クロタミトン、炭酸プロピレン、1−ゲラニルアザシルクロヘプタン−2−オン(GACH)、脂肪酸ジアルキロールアミド、サリチル酸、サリチル酸誘導体等が挙げられる。
【0058】
上記補助剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて配合することができるが、皮膚刺激性などを考慮すると、補助剤の配合量は、親水性粘着剤組成物100質量部に対して0.1〜5質量部であることが望ましい。
【0059】
本発明の粘着剤組成物には、その特性をより多く発現させるため、あるいは加工・成形性および品質の向上、粘着剤組成物中の薬効成分の分散性および安定性の向上などの目的に応じて、下記の添加剤を粘着剤の性能を損なわない程度に、任意に配合することができる。
(1)湿潤剤:たとえば、dl−ピロリドンカルボン酸、乳酸ナトリウム等。
(2)収れん剤:たとえば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、アルミニウムフェノールスルホン酸、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、アルミニウムクロロヒドロオキシド等。
(3)保湿剤:たとえば、乳酸ナトリウムなどのNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸などの水溶性高分子等。
(4)増粘剤:たとえば、アラビアガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、グアーガム、エコーガム、カラヤガム、寒天、デンプン、カラゲナン、アルギン酸、アルギン酸塩(具体的には、アルギン酸ナトリウム)、アルギン酸プロピレングリコール、デキストラン、デキストリン、アミロース、ゼラチン、コラーゲン、プルラン、ペクチン、アミロペクチン、スターチ、アミロペクチンセミグリコール酸ナトリウム、キチン、アルブミン、カゼインなどの天然の高分子化合物;
ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、アルカリ金属カルボキシメチルセルロース、アルカリ金属セルロース硫酸塩、セルロースグラフト重合体、架橋ゼラチン、セルロースアセテートフタレート、デンプン−アクリル酸グラフト重合、無水フタル酸変性ゼラチン、コハク酸変性ゼラチンなどの半合成の高分子化合物;
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、カルボキシビニルポリマー、ビニルピロリドン−アクリル酸エチル共重合体、ビニルピロリドン−スチレン共重合体、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ビニルアセテート−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリビニルアセテート−クロトン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド−アクリル酸ナトリウム共重合体などのN−ビニルアセトアミド系共重合体、ポリビニルスルホン酸、N−ビニルアセトアミド架橋物、ポリイタコン酸、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、スチレン−マレイン酸無水物共重合体、アクリルアミド−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体などの合成の高分子化合物等。
(5)粘着付与物質:たとえば、シリコーンゴム、ポリイソブレンゴン、スチレン−ブロック共重合体ゴム、アクリルゴム、天然ゴムなどの各粘着性物質等。
(6)止痒剤:たとえば、カンフル、チモール、メントール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、抗ヒスタミン剤、アミノ安息香酸エチル等。
(7)角質軟化剥離剤:たとえば、イオウ、チオキソロン、硫化セレン、サリチル酸、レゾルシン等。
(8)誤食防止物質:たとえば、唐辛子粉、トウガラシエッセンス等。
(9)粉体原料:たとえば、モンモリロラート、無水ケイ酸、石コウ、カーボンブラック、珪藻土、ベンガラ、炭酸カルシウム、ヒドロタルサイト、タルク、ガラス、カオリン、ベントナイト、金属石鹸、エーロジル、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等、亜鉛華、二酸化チタン等。
(10)油性原料:たとえば、アーモンド油、オリーブ油、硬化油、つばき油、ヒマシ油、モクロウ油、ヤシ油、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワレン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、コレステロール、ヘキシルデカノール、ワイトステロール、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデカノール、ステアリン酸ブチル、カカオ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボカド油、ミンク油、卵黄油、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、流動パラフィン、セレシンワックス、パラフィンワックス、ベヘニン酸、アジピン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレエート等。
(11)界面活性剤:たとえば、ラウリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、N−アシルアミノ酸塩、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、アシルグルタミン酸ナトリウム、サーファクチンなどのアニオン界面活性剤;
塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムなどのカチオン界面活性剤;
塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、レシチンなどの両性界面活性剤;
ポリオール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、N−アシルアミノ酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの非イオン性界面活性剤等。
(12)着色剤:たとえば、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、カーボンブラック、水酸化クロム、酸化クロム、タール色素、レーキ、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色201号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号等。
(13)香料:たとえば、芥子油、オレンジ油、胡椒油、ジャスミン油、杉油、ショウブ油、テルピン油、橙花油、バラ油、ユーカリ油、ライム油、レモン油、和種ハッカ油、ローズマリー油などの植物性香料;ムスク、レイビョウコウ、カイリコウ、リュウゼンコウなどの動物性香料;ブロモスチロール、ピネン、リモネンなどの炭化水素系香料;ベンジルアルコール、l−メントールなどのアルコール系香料;酢酸エチル、サリチル酸メチルなどのエステル類系香料;ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどのアルデヒド類系香料;カンファー、ムスコン、ムスクケトン、l−メントンなどのケトン類系香料サフロールなどのエーテル類系香料;チモールなどのフェノール類系香料;ラクトン類系香料;フェニル酢酸などの酸系香料;インドールなどの窒素化合物系香料等。
(14)紫外線遮断剤:たとえばASL−24TM、Cyasorb UV−9TM、Uvinul M−40TMなどのベンゾフェノン系;SalolTMなどの安息香酸系、Tinuvin PTMなどのアゾール系;Uvinul N−35TMなどのニトリル系;Ancour UATMなどの尿素系;Neo Heliopan Give tan FTM、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメートなどのパラアミノ酸系、サリチル酸系、ベンゾフラン系、クマリン系、アゾール系等。
(15)防腐殺菌剤:たとえば、安息香酸、サリチル酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの有機酸;パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、チモール、ヒノキチオール、チオキソロンなどのフェノール類;ヘキサクロロフェン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテルなどのハロゲン化ビスフェノール類;トリクロロカルバニリド、ハロカルバン、ウデシレン酸モノエタノールアミドなどのアミド化合物類;塩化ベンザルコニウム、臭化アルキルイソキノリニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムなどの4級アンモニム化合物類;ラウリルジ(アミノエチル)グリシンなどの両性界面活性剤;2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛塩、グルコン酸、クロルヘキシジン、チラム、N−トリクロロメチルチオ−4−シクロヘキセン−1.2−ジカルボキシイミド、クロロブタノール等。
(16)酸化防止剤:たとえば、ノルジヒドログアヤレチン酸、グアヤク脂、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール(ビタミンE)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル)フェノール等。
(17)キレート剤:たとえば、エデト酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩等。
(18)紫外線散乱剤:たとえば、酸化チタン、カオリン、タルク等。
【0060】
上記以外にも、安定剤、充填剤、保存剤、可塑剤、軟化剤、劣化防止剤などを添加してもよく、これら添加剤は得られる親水性粘着剤組成物の特性に影響を与えない範囲で任意に加えることができる。
【0061】
本発明の親水性粘着剤組成物には、上述したように、酸およびアルカリ性物質を使用することができるが、皮膚への刺激低減などのために最終的な粘着剤組成物のpHを調整する必要がある。
【0062】
本発明で用いることができるpH調整剤としては、特に制限はなく、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、アンモア、アンモニア水、トリエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ポリエタノールアミンなどのアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、第1級、第2級もしくは第3級のアルキルアミン、または第1級、第2級もしくは第3級のアルカノールアミンなどのアルカリ、あるいは、クエン酸、酒石酸、乳酸、グリコール酸、塩酸、硝酸、リンゴ酸、リン酸などの酸が挙げられる。
【0063】
また、酸性またはアルカリ性を示す高分子化合物を用いることもでき、たとえば、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、ポリビニルスルホン酸、ポリイタコン酸、スチレン−マレイン酸無水物共重合体、アクリルアミド−アクリル酸共重合体などが挙げられる。
【0064】
本発明の親水性粘着剤組成物は優れた性質を有しているので、下記のような種々の用途に応用することができる。
(i)医薬品:たとえば、経皮吸収用製剤、経粘膜吸収用製剤などの貼付剤等。
(ii)化粧品、医薬部外品:たとえば、パック剤、ニキビ用品等。
【0065】
上記のような用途に用いるために、本発明の親水性粘着剤組成物は、直接、各種原料を混合後、ゾル状態で適当な型に流し込み、そこで架橋させて成形されるか、架橋後のゲルを適当な成形機、打錠機などを用いて各種成形物に調製される。
【0066】
原料の混合は、たとえば、ニーダー、コニーダー、ニーダールーダー、アジホモミキサー、プラネタリーミキサー、ダブルプラネタリーミキサーなどを適宜選択して使用することにより行うことができる。
【0067】
本発明の親水性粘着剤組成物をシート化するには、紙、木材、金属、ガラス繊維、布(ネル、織布、不織布等)、合成樹脂(ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、アルミニウムなどの金属箔、ゴムまたはセルロース誘導体およびこれらとプラスチックフィルムとの積層フィルムなどの成形品、シート(箔)、またはテープなどの支持体の1面あるいは両面に親水性粘着剤を適量塗布すればよい。
【0068】
得られたシート状の親水性粘着剤の保存を容易にするためには、親水性粘着剤を塗布した面に、シリコンまたはその他の適当な方法で処理した剥離シートを貼着しておくか、あるいは親水性粘着剤を塗布していない面をシリコンまたはその他の適当な方法で処理して剥離面とし、親水性粘着剤を塗布した面と親水性粘着剤が塗布されていない剥離面とが重なるように巻いておく、または重ねておくことが望ましい。なお、剥離シートとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、剥離紙、セロハン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルなどが用いられる。
【0069】
【発明の効果】
本発明の親水性粘着剤組成物は、環状アミドモノマー/(メタ)アクリル酸共重合体および薬効成分を高濃度の多価アルコールに分散もしくは溶解してなるもので、粘着層の骨格間に多量の多価アルコールを含有することができ、それらが離しょうすることのない安定した粘着層を形成することができる。また、親水性粘着剤組成物を用いた貼付剤は、放出特性および粘着性に優れ、かつ高い安全性を有する。
【0070】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、本実施例における「部」とは質量部を意味する。
<N−ビニル−ピロリドン/アクリル酸共重合体の製造例>
3ツ口セパラブルフラスコに撹拌機および冷却管を装着し、これに、N−ビニルピロリドン42g、アクリル酸18gおよび酢酸エチル540gを仕込んだ。さらに、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.3gを添加し、酢酸エチルの沸点まで加熱した。重合が進むにつれて、均一溶液から沈殿が析出した。5時間重合反応を行い、冷却後、濾過した。得られた沈殿物を真空乾燥して解砕することにより、微粉状のN−ビニルピロリドン/アクリル酸共重合体を得た。
【0071】
上記のようにして得られた共重合体をイソプロパノール/水=1/1(容量比)混合液に溶解して10質量%の溶液とし、この溶液に10質量%の水酸化ナトリウム溶液を添加して、共重合体のアクリル酸部分を中和した溶液の粘度は200mPa・s(25℃)であった。
【0072】
【実施例1】
(配合)
N−ビニル−ピロリドン/アクリル酸共重合体(80/20重量比) 10部
グリセリン 88部
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 1部
ツロブテロール 1部
(処方)
グリセリン70部およびメタケイ酸マグネシウム1部からなる混合液に、N−ビニルピロリドン/アクリル酸共重合体(80/20重量比)10部を徐々に加えながら溶解させた後、グリセリン18部およびツロブテロール1部からなる混合液をゆっくりと加えながら、均一になるまで混合した。
【0073】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、伸縮性および強い反発力を有していた。
【0074】
【実施例2】
(配合)
N−ビニル−3−メチルピロリドン/メタクリル酸共重合体
(50/50重量比) 3部
N−メチル−2−ピロリドン 7部
プロピレングリコール 79.5部
ケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.5部
N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体
(90/10重量比) 5部
オキシブチニン 5部
(処方)
プロピレングリコール79.5部およびケイ酸アルミン酸マグネシウム0.5部からなる混合液に、N−ビニル−3−メチルピロリドン/メタクリル酸共重合体(50/50重量比)3部およびN−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体(90/10重量比)5部を徐々に加えながら溶解させた後、N−メチル−2−ピロリドン7部およびオキシブチニン5部からなる混合液をゆっくりと加えながら、均一になるまで混合した。
【0075】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、伸縮性および強い反発力を有していた。
【0076】
【実施例3】
(配合)
N−ビニル−5−メチルピロリドン/アクリル酸共重合体
(20/80重量比) 5部
グリセリン 30部
1,3−ブチレングリコール 19.2部
精製水 40部
カルボキシビニルポリマー 2部
乾燥水酸化アルミニウムゲル 0.4部
酒石酸 0.6部
水酸化ナトリウム 1.8部
ジクロフェナクナトリウム 1部
(処方)
水酸化ナトリウム1.8部および精製水20部からなる溶液に、N−ビニル−5−メチルピロリドン/アクリル酸共重合体(20/80重量比)5部およびグリセリン30部からなる混合液を加え、均一になるまで練合した。次いで、1,3−ブチレングリコール19.2部、カルボキシビニルポリマー(カーボポール934:NOVEON社)2部、ジクロフェナクナトリウム1部および乾燥水酸化アルミニウムゲル(協和化学工業(株)製)0.4部からなる混合液を徐々に加えながら、均一になるまで練合し、さらに、酒石酸0.6部および精製水20部からなる溶液を一度に加えて練合した。
【0077】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、伸縮性および強い反発力を有していた。
【0078】
【実施例4】
(配合)
N−ビニル−カプロラクタム/アクリル酸共重合体
(40/60重量比) 8部
ヒドロキシプロピルセルロース 3部
乳酸 1部
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート 1部
トリエチレングリコール 55.5部
N−ビニルアセトアミド架橋物 2部
精製水 30部
N−エチル−2−ピロリドン 10部
ジイソプロパノールアミン 0.5部
インドメタシン 1部
(処方)
ジイソプロパノールアミン0.5部および精製水20部からなる溶液に、N−ビニル−カプロラクタム/アクリル酸共重合体(40/60重量比)8部、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート1部およびトリエチレングリコール55.5部からなる混合液を加えて、均一になるまで練合した。次いで、N−エチル−2−ピロリドン10部、N−ビニルアセトアミド架橋物2部およびインドメタシン1部からなる混合液を徐々に加えて練合し、さらに、乳酸1部および精製水10部からなる溶液を加えて、均一になるまで練合した。
【0079】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、伸縮性および強い反発力を有していた。
【0080】
[参考例]
(配合)
N−ビニル−3−メチルピロリドン/メタクリル酸共重合体
(95/5重量比) 3部
N−メチル−2−ピロリドン 7部
プロピレングリコール 79.5部
ケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.5部
N−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体
(90/10 重量比) 5部
オキシブチニン 5部
(処方)
プロピレングリコール79.5部およびケイ酸アルミン酸マグネシウム0.5部からなる混合液に、N−ビニル−3−メチルピロリドン/メタクリル酸共重合体(95/5重量比)3部およびN−ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体(90/10重量比)5部を徐々に加えながら溶解させた。次いで、N−メチル−2−ピロリドン7部およびオキシブチニン5部からなる混合液をゆっくりと加えながら、均一になるまで混合した。
【0081】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、反発力が若干弱く、触るとゲルから液が若干しみ出してきた。
【0082】
【比較例1】
(配合)
ポリアクリル酸 10部
グリセリン 88部
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 1部
ツロブテロール 1部
(処方)
グリセリン70部およびメタケイ酸マグネシウム1部からなる混合液に、ポリアクリル酸(10部)を徐々に加えながら溶解させた。次いで、グリセリン18部およびツロブテロール1部からなる混合液をゆっくりと加えながら、均一になるまで混合した。
【0083】
得られたゾルを成形して密封し、約20℃で3日間熟成して得られたゲルは、全く反発力はなく、触るとグリセリンがしみ出し、ゾルが指に付着した。

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)で表される繰り返し単位および下記一般式(II)で表される繰り返し単位のみからなる共重合体と、
    メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウムおよびジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物と、
    多価アルコールとを含み、前記共重合体における前記式(I)で表される繰り返し単位と前記式(II)で表される繰り返し単位との共重合比が重量比で80/20〜20/80であることを特徴とする親水性粘着剤組成物;
    Figure 0004350435
    Figure 0004350435
    (式中、R1は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示し、R2は水素原子またはメチル基を示す。複数の繰り返し単位におけるR1およびR2は、それぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。)
  2. 下記一般式(III)で表される環状アミドモノマーおよび(メタ)アクリル酸のみからなるモノマー混合物を重合させて得られた共重合体と、
    メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウムおよびジヒドロキシアルミニウムアミノアセテートからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物と、
    多価アルコールとを含み、前記共重合体における前記環状アミドモノマーと前記(メタ)アクリル酸との共重合比が重量比で80/20〜20/80であることを特徴とする親水性粘着剤組成物;
    Figure 0004350435
    (式中、R3は置換基を有していてもよい炭素数3〜7のアルキレン鎖を示す。)
  3. 薬効成分をさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
  4. 水をさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
  5. アルカリ性物質をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の親水性粘着剤組成物。
  6. 酸をさらに含むことを特徴とする請求項またはに記載の親水性粘着剤組成物。
  7. 上記酸がオキシカルボン酸であることを特徴とする請求項に記載の親水性粘着剤組成物。
  8. 多価アルコール以外の有機溶剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物。
  9. 上記有機溶剤がアルキルピロリドンであることを特徴とする請求項に記載の親水性粘着剤組成物。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物を用いることを特徴とする貼付剤。
  11. 請求項のいずれかに記載の親水性粘着剤組成物を用いることを特徴とする経皮吸収型外用剤。
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