JPH08242261A - 検波器及び受信装置並びに送信装置 - Google Patents

検波器及び受信装置並びに送信装置

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JPH08242261A
JPH08242261A JP7044312A JP4431295A JPH08242261A JP H08242261 A JPH08242261 A JP H08242261A JP 7044312 A JP7044312 A JP 7044312A JP 4431295 A JP4431295 A JP 4431295A JP H08242261 A JPH08242261 A JP H08242261A
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健治 伊東
Mitsuhiro Shimozawa
充弘 下沢
Kenji Kawakami
憲司 川上
Kenji Suematsu
憲治 末松
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明夫 飯田
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    • H03D7/16Multiple-frequency-changing
    • H03D7/165Multiple-frequency-changing at least two frequency changers being located in different paths, e.g. in two paths with carriers in quadrature
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B19/00Generation of oscillations by non-regenerative frequency multiplication or division of a signal from a separate source

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、無線通信システムの送受信装置
に用いられる直交ミクサの高精度化、小形化およびこの
送受信装置の通信の品質の向上を目的とする。 【構成】 直交ミクサとしての検波器41を備える送受
信装置において、I信号及びQ信号を生成するミクサと
して、分配された信号波と45度の位相差をもって分配
された局部発振波の2倍波とをそれぞれ混合する偶高調
波ミクサ40a,40aを用いたものである。 【効果】 偶高調波ミクサは偶数次の歪みを低減するこ
とができ、通信品質が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無線通信システムの
送受信装置に用いられる検波器、及びこの検波器を用い
て構成された受信装置並びに送信装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図52は、1986年に出版されたPhilips
Journal of Reserch のvol.41,No.3の219 ページから2
31 ページや、あるいは1993年に出版された電子情報通
信学会論文誌C-1,vol.J76-C-1,No.11 の462 ページから
469 ページなどに示された従来のホモダイン構成の受信
装置の機能ブロック図である。
【0003】同図において、1は信号を受信する空中線
(ANT) 、2は空中線1が受信した出力を増幅する低
雑音増幅器(LNA)、3は低雑音増幅器2が出力する
受信信号を通過させる帯域通過フィルタ(BPF)、7
は受信信号を検波して互いに直交するベースバンド帯の
I信号及びQ信号を出力する直交ミクサである。
【0004】直交ミクサ7の内部構成ブロック図を図5
3に示す。直交ミクサ7は、帯域通過フィルタ3が出力
する信号(周波数frf)を等位相、等振幅で2つに分配
する0度分配器6、外部から入力される局部発振波(周
波数fp )を互いに90度位相差を持たせて等振幅で2
つの分配する90度分配器5、及び、0度分配器6の出
力と90度分配器5の出力とをそれぞれアナログ乗算し
てベースバンド帯のI信号、Q信号として出力する2つ
のミクサ(MIX)4a,4bからなる。
【0005】9a及び9bは、ミクサ4a,4bの出力
をそれぞれ入力とする低域通過フィルタ(LPF)、1
0a及び10bは、低域通過フィルタ9a,9bの出力
を増幅するベースバンド増幅器(AMP)、11はベー
スバンドのI信号及びQ信号に基づきデータを復調する
復調回路である。
【0006】次に動作について説明する。図52に示さ
れる従来の構成による受信装置においては、 空中線1で
受信した受信波信号RF(周波数frf)を、低雑音増幅
器2が増幅し、帯域通過フィルタ3がろ波し、直交ミク
サ7に供給する。図53に示すように、直交ミクサ7に
おいて、ミクサ4aが90度の位相差をもたせた局部発
振波LO(90deg)と受信波信号RF(0deg)
とをアナログ乗算し、周波数混合するとともに、ミクサ
4bが位相差をもたない局部発振波LO(0deg)と
受信波信号RF(0deg)とをアナログ乗算し、周波
数混合する。
【0007】ここで、図54のスペクトルからわかるよ
うに、局部発振周波数fp と受信波信号周波数frfとを
ほぼ同じ(fp ≒frf)とすれば、直交ミクサ7のミク
サ4a,4bが出力するI出力およびQ出力を、低域通
過フィルタ9a,9bでろ波し、ベースバンド周波数近
傍を取り出してやれば、受信波信号RFの変調成分を得
ることができる。図55に、frf=fp の場合に、4相
位相変調(QPSK)の受信波信号RFを直交ミクサ7
で検波した出力例を示す。この図上で、時間的なシンボ
ル点の推移が出力される。このI出力およびQ出力をベ
ースバンド増幅器10a,10bがそれぞれ増幅し、レ
ベルを高めた上で復調器11に供給する。復調器11
は、これらの信号に基づきデータを再生する。
【0008】なお、直交ミクサ7の構成を、図53に代
えて、受信波信号を互いに90度の位相差を持たせて分
配し、局部発振波を位相差なしで分配する図56に示さ
れる構成としてもよい。図56の直交ミクサ7であって
も、全く同様に動作する。また、90度移相器5には、
ブランチラインカプラやランゲカプラなどのような90
度ハイブリッド分配器が用いられることもある。
【0009】ところで、図52に示されるホモダイン構
成の受信機は、ヘテロダイン構成の受信機と比較して、
次のような利点がある。 (1) 中間周波回路を不要とするため、小形で低コストで
ある。 (2) ミクサの影像周波数が存在しないため帯域通過フィ
ルタ3が小形になる。 これらの理由により、ホモダイン構成の受信機のAMラ
ジオ、FMラジオ、あるいはポッケットベル(主にFS
K変調)などに用いられている。
【0010】このようなホモダイン構成の受信機に用い
られる直交ミクサ7のミクサ4a,4bとしては、図5
7に示される一般的なダイオード平衡ミクサや、培風館
より出版された、P.R.グレイとR.G.メイヤの共著”アナ
ログ集積回路設計技術”(P.R.Gray,R.G.Mayer:”Analy
sis and Design of analog integrated circuits”)の
10.3章に記載された、図58に示されるトランジスタを
用いたギルバートセルなどの平衡ミクサがある。
【0011】図57において、13a〜13dはミクサ
ダイオード、14a,14bはバラン、15は局部発振
波(LO)入力端子、16は受信信号波(RF)入力端
子、17はベースバンド出力端子である。バラン14
b,14aによりRFおよびLOはミクサダイオード1
3a〜13dに給電される。ミクサダイオード13a〜
13dにおいてなされるRFとLOとのアナログ乗算に
より生じる混合波は、ベースバンド出力端子17に出力
される。なお、RFやLOは相殺されてベースバンド出
力端子17には出力されない。
【0012】図58において、18a,18bは抵抗、
19a〜19fはトランジスタ、20は電流源である。
RFおよびLOは差動入力である。互いに逆位相の信号
RFが、トランジスタ19a、19b及びトランジスタ
19c、19dに給電される。また、互いに逆位相の信
号LOがトランジスタ19e,19fに給電される。ト
ランジスタ19a〜19fによりなされるRFとLOと
のアナログ乗算により生じる混合波は、トランジスタ1
9b、19dのコレクタ、トランジスタ19a、19c
のコレクタにそれぞれ接続された、差動出力であるベー
スバンド出力端子17に出力される。なお、RFやLO
は相殺されてベースバンド出力端子17には出力されな
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のホ
モダイン構成の受信機では、構成が簡易な反面、いろい
ろな問題点があり、その応用はごく限られている。以
下、主要な問題点について述べる。
【0014】まず、図59に示すように、空中線1が受
信する受信波RFの電力は、例えば、携帯電話の場合に
おいて−90dBm程度の小電力であるため、受信機は
かなり高感度、高利得な設計がなされる。そのため、例
えば、5dBm程度の局部発振波LOがプリント基板か
ら放射されると、空中線1にLOが入力される。放射時
の減衰量がたとえ90dBあったとしても、LOは−8
5dBm程度とRFのレベルと同程度である。そのた
め、RFと一緒に直交ミクサ7に入力されて互いに干渉
する。このときの周波数関係を図60に示す。干渉波f
p ’も、受信波frfと同様に直交ミクサ7で検波されて
直流出力(同図のfp −fp ’)される。この出力(f
p −fp ’)は、LOの雑音成分を含むため所望波(f
rf−fp )に干渉し、受信感度を抑圧するという問題が
ある。このことは、図61に示すように、IQ成分に対
し直流オフセットとなり、ベクトル誤差が増加する。こ
のことにより、デジタル通信に用いられた場合、符号誤
り率が劣化するという問題がある。
【0015】また、このような直流オフセットの問題
は、たとえ干渉がない場合においても生じる場合があ
る。1978年発行のWJ社Tech-note vol.5 、NO1 、”Mi
xers asphase detector”に記載されているように、
図57に示すダイオード平衡ミクサにおいて、ミクサダ
イオード13a〜13dの特性が不揃いであると、各ミ
クサダイオード13a〜13dにおいてLOの整流電流
が相殺されず、直流オフセットとなる。図58に示すト
ランジスタを用いたギルバートセルでも同様の問題があ
る。
【0016】また、無線通信の分野では、感度の他に、
所望波よりも強大な2波を入力したときの歪みによる感
度劣化の抑制、すなわち低歪み化が要求される。一般的
な歪み特性は、図62に示すような隣接チャネルの波に
よる3次歪みが主体であり、これはヘテロダインでも存
在する問題である。同図において、f1は所望の受信
波、f2及びf3は隣接チャネルの波をそれぞれ示す。
また、点線は、f2,f3による3次歪を示す。
【0017】従来のホモダイン構成の受信機について、
さらに、2次など偶数次の歪みが報告されている。図6
3は、電子情報通信学会の1993年秋季全国大会B-329 や
1994年秋季全国大会C-73で報告されている偶数次(ここ
では2次)の歪みの周波数関係である。同図において、
点線は2次歪を示す。この2次歪みにより、隣接チャネ
ルf2およびf3の波の差周波数Δf=f3−f2が生
じ、ベースバンド近傍に変換される。これはホモダイン
構成の受信機固有の問題で、ヘテロダイン構成の受信機
にはない。このように従来のホモダイン構成の受信機に
おいて、3次のみならず、2次など偶数次の歪みにより
感度が抑圧されるという問題がある。
【0018】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、受信感度を向上できるとともに
符号誤り率を低下させ、直流オフセットを低減でき、さ
らに、2次をはじめとする偶数次歪みの低歪化を可能と
する検波器を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る検波器
は、外部から供給される信号波を分配する第1の分配器
と、外部から供給される局部発振波を分配する第2の分
配器と、上記第1の分配器の出力及び上記第2の分配器
の出力に基づき上記局部発振波の2倍波と上記信号波と
の混合波を生成する第1の偶高調波ミクサと、上記第1
の分配器の出力及び上記第2の分配器の出力に基づき上
記局部発振波の2倍波と上記信号波との混合波を生成す
る第2の偶高調波ミクサとを備えたものである。
【0020】請求項2に係る検波器は、上記第1の分配
器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高調
波ミクサに対し上記信号波を概略同位相かつ概略同振幅
で給電するように構成するとともに、上記第2の分配器
を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高調波
ミクサに対し上記局部発振波を概略45度の位相差かつ
概略同振幅で給電するように構成したものである。
【0021】請求項3に係る検波器は、上記第1の分配
器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高調
波ミクサに対し上記信号波を概略90度の位相差かつ概
略同振幅で給電するように構成するとともに、上記第2
の分配器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の
偶高調波ミクサに対し上記局部発振波を概略同位相かつ
概略同振幅で給電するように構成したものである。
【0022】請求項4に係る検波器は、上記第1の分配
器を、その中心周波数が上記信号波の周波数と上記局部
発振波の周波数との間にあるようにしたものである。
【0023】請求項5に係る検波器は、上記第2の分配
器を、その中心周波数が上記信号波の周波数と上記局部
発振波の周波数との間にあるようにしたものである。
【0024】請求項6に係る検波器は、上記第1の分配
器の出力を増幅して上記第1の偶高調波ミクサに対し供
給する第1のバッファ増幅器と、上記第1の分配器の出
力を増幅して上記第2の偶高調波ミクサに対し供給する
第2のバッファ増幅器とを備えたものである。
【0025】請求項7に係る検波器は、上記第2の分配
器の出力を増幅して上記第1の偶高調波ミクサに対し供
給する第3のバッファ増幅器と、上記第2の分配器の出
力を増幅して上記第2の偶高調波ミクサに対し供給する
第4のバッファ増幅器とを備えたものである。
【0026】請求項8に係る検波器は、上記第1の分配
器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に上記信号波を通
過させる第1のフィルタを備えるとともに、上記第2の
分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの間に上記信号波
を通過させる第2のフィルタを備えたものである。
【0027】請求項9に係る検波器は、上記第2の分配
器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に上記局部発振波
を通過させる第3のフィルタを備えるとともに、上記第
2の分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの間に上記局
部発振波を通過させる第4のフィルタを備えたものであ
る。
【0028】請求項10に係る検波器は、上記第1ない
し第4フィルタいずれかの特性を、上記信号波の周波数
をfin、上記局部発振波の周波数をfpとしたとき、
これらの和周波数(fin+2fp)を阻止する特性と
したものである。
【0029】請求項11に係る検波器は、上記局部発振
波に含まれる2倍波を抑制して上記第2の分配器に供給
する2倍波抑制フィルタを備えたものである。
【0030】請求項12に係る検波器は、上記局部発振
波の振幅変動を抑制して上記第2の分配器に供給するリ
ミタを備えたものである。
【0031】請求項13に係る検波器は、上記局部発振
波を分周して上記第2の分配器に供給する分周器を備え
たものである。
【0032】請求項14に係る検波器は、上記第1の偶
高調波ミクサの出力端に、50オームを越える値の第1
の負荷抵抗を備えるとともに、上記第2の偶高調波ミク
サの出力端に、50オームを越える値の第2の負荷抵抗
を備えたものである。
【0033】請求項15に係る検波器は、上記第1の偶
高調波ミクサの出力端に、ベースバンドに変換された隣
接チャネルの波の周波数で遮断域となる第1の低域通過
フィルタを備えるとともに、上記第2の偶高調波ミクサ
の出力端に、ベースバンドに変換された隣接チャネルの
波の周波数で遮断域となる第2の低域通過フィルタを備
えたものである。
【0034】請求項16に係る検波器は、上記第1の偶
高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれか
に、2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してな
り、上記2つのダイオードの第1の並列接続端を上記信
号波の入力端及び上記混合波の出力端とし、第2の並列
接続端を上記局部発振波の入力端としたダイオードペア
と、集中定数により構成され、上記局部発振波の周波数
で短絡状態になるとともに、上記信号波の周波数で開放
状態になり、上記第1の並列接続端に接続された第1の
分波回路と、集中定数により構成され、上記局部発振波
の周波数で開放状態になるとともに、上記信号波の周波
数で短絡状態になり、上記第2の並列接続端に接続され
た第2の分波回路とを備えたものである。
【0035】請求項17に係る検波器は、上記第1の分
波回路を、互いに直列に接続されたキャパシタ及びイン
ダクタからなる直列共振回路と、上記直列共振回路に並
列接続されたキャパシタとから構成したものである。
【0036】請求項18に係る検波器は、上記第1の分
波回路を、互いに並列に接続されたキャパシタ及びイン
ダクタからなる並列共振回路と、上記並列共振回路に直
列接続されたキャパシタとから構成したものである。
【0037】請求項19に係る検波器は、上記第2の分
波回路を、互いに直列に接続されたキャパシタ及びイン
ダクタからなる直列共振回路と、上記直列共振回路に並
列接続されたインダクタとから構成したものである。
【0038】請求項20に係る検波器は、上記第2の分
波回路を、互いに並列に接続されたキャパシタ及びイン
ダクタからなる並列共振回路と、上記並列共振回路に直
列接続されたインダクタとから構成したものである。
【0039】請求項21に係る検波器は、上記第1の偶
高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれか
に、上記局部発振波を増幅し、互いに逆位相となる第1
の出力及び第2の出力として出力する差動増幅器と、2
つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してそれぞれ
なる複数のダイオードペアをリング状に接続して構成さ
れたダイオードリングを有し、上記差動増幅器の2つの
出力に基づき、上記局部発振波の2倍波と上記ダイオー
ドリングに入力された信号波との混合波を出力する混合
部とを備えたものである。
【0040】請求項22に係る検波器は、上記差動増幅
器の出力に含まれる高調波を除去して、上記混合部に供
給するフィルタを備えたものである。
【0041】請求項23に係る検波器は、上記第1の偶
高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれか
に、信号波を増幅し、互いに逆位相となる第1の出力及
び第2の出力として出力する第1の差動増幅器と、局部
発振波を受けてこの局部発振波の2倍波を発生するとと
もに、この2倍波と上記第1の差動増幅器の第1の出力
とを乗算して差動信号として出力する第2の差動増幅器
と、上記第2の差動増幅器の出力端と並列に接続された
出力端をもち、上記局部発振波を受けて上記第1の差動
増幅器で発生する局部発振波の2倍波と逆位相となる2
倍波を発生するとともに、この2倍波と上記第1の差動
増幅器の第2の出力とを乗算して差動信号として出力す
る第3の差動増幅器とを備えたことを特徴とする請求項
1記載の検波器。
【0042】請求項24に係る受信装置は、検波器を、
請求項1ないし請求項23いずれかに記載の検波器とし
たものである。
【0043】請求項25に係る送信装置は、ベクトル変
調器を、請求項1ないし請求項23いずれかに記載の検
波器で構成したものである。
【0044】
【作用】請求項1の発明においては、第1の分配器が外
部から供給される信号波を分配し、第2の分配器が外部
から供給される局部発振波を分配し、第1の偶高調波ミ
クサが上記第1の分配器の出力及び上記第2の分配器の
出力に基づき上記局部発振波の2倍波と上記信号波との
混合波を生成し、第2の偶高調波ミクサが上記第1の分
配器の出力及び上記第2の分配器の出力に基づき上記局
部発振波の2倍波と上記信号波との混合波を生成する。
【0045】請求項2の発明においては、上記第1の分
配器が、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高
調波ミクサに対し上記信号波を概略同位相かつ概略同振
幅で給電し、上記第2の分配器が、上記第1の偶高調波
ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上記局部発
振波を概略45度の位相差かつ概略同振幅で給電する。
【0046】請求項3の発明においては、上記第1の分
配器が、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高
調波ミクサに対し上記信号波を概略90度の位相差かつ
概略同振幅で給電し、上記第2の分配器が、上記第1の
偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上
記局部発振波を概略同位相かつ概略同振幅で給電する。
【0047】請求項4の発明においては、上記第1の分
配器が、上記信号波及び上記局部発振波いずれに対して
もアイソレーションをとる。
【0048】請求項5の発明においては、上記第2の分
配器が、上記信号波及び上記局部発振波いずれに対して
もアイソレーションをとる。
【0049】請求項6の発明においては、第1のバッフ
ァ増幅器が上記第1の分配器の出力を増幅して上記第1
の偶高調波ミクサに対し供給し、第2のバッファ増幅器
が上記第1の分配器の出力を増幅して上記第2の偶高調
波ミクサに対し供給する。
【0050】請求項7の発明においては、第3のバッフ
ァ増幅器が上記第2の分配器の出力を増幅して上記第1
の偶高調波ミクサに対し供給し、第4のバッファ増幅器
が上記第2の分配器の出力を増幅して上記第2の偶高調
波ミクサに対し供給する。
【0051】請求項8の発明においては、上記第1の分
配器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に設けられた第
1のフィルタが上記信号波を通過させるとともに、上記
第2の分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの間に設け
られた第2のフィルタが上記信号波を通過させる。
【0052】請求項9の発明においては、上記第2の分
配器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に設けられた第
3のフィルタ上記局部発振波を通過させるとともに、上
記第2の分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの間に設
けられた第4のフィルタが上記局部発振波を通過させ
る。
【0053】請求項10の発明においては、上記信号波
の周波数をfin、上記局部発振波の周波数をfpとし
たとき、これらの和周波数(fin+2fp)を阻止す
る特性を有するフィルタが、信号波と局部発振波の2倍
波との和周波数の信号を除去する。
【0054】請求項11の発明においては、2倍波抑制
フィルタが上記局部発振波に含まれる2倍波を抑制して
上記第2の分配器に供給する。
【0055】請求項12の発明においては、リミタが上
記局部発振波の振幅変動を抑制して上記第2の分配器に
供給する。
【0056】請求項13の発明においては、分周器が上
記局部発振波を分周して上記第2の分配器に供給する。
【0057】請求項14の発明においては、上記第1の
偶高調波ミクサの出力端に設けられた、50オームを越
える値の第1の負荷抵抗、及び、上記第2の偶高調波ミ
クサの出力端に設けられた、50オームを越える値の第
2の負荷抵抗が、それぞれ出力信号を発生させる。
【0058】請求項15の発明においては、上記第1の
偶高調波ミクサの出力端に設けられた第1の低域通過フ
ィルタが、ベースバンドに変換された隣接チャネルの波
の周波数で遮断域となるとともに、上記第2の偶高調波
ミクサの出力端に設けられた第2の低域通過フィルタ
が、ベースバンドに変換された隣接チャネルの波の周波
数で遮断域となる。
【0059】請求項16の発明においては、上記第1の
偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれ
かの、2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続して
なり、上記2つのダイオードの第1の並列接続端を上記
信号波の入力端及び上記混合波の出力端とし、第2の並
列接続端を上記局部発振波の入力端としたダイオードペ
アが検波し、集中定数により構成された第1の分波回路
が、上記第1の並列接続端を上記局部発振波の周波数で
短絡状態にするとともに、上記信号波の周波数で開放状
態にし、集中定数により構成された第2の分波回路が、
上記第2の並列接続端を上記局部発振波の周波数で開放
状態にするとともに、上記信号波の周波数で短絡状態に
する。
【0060】請求項17の発明においては、互いに直列
に接続されたキャパシタ及びインダクタからなる直列共
振回路と、上記直列共振回路に並列接続されたキャパシ
タとが、上記第1の分波回路を構成する。
【0061】請求項18の発明においては、互いに並列
に接続されたキャパシタ及びインダクタからなる並列共
振回路と、上記並列共振回路に直列接続されたキャパシ
タとが、上記第1の分波回路を構成する。
【0062】請求項19の発明においては、互いに直列
に接続されたキャパシタ及びインダクタからなる直列共
振回路と、上記直列共振回路に並列接続されたインダク
タとが、上記第2の分波回路を構成する。
【0063】請求項20の発明においては、互いに並列
に接続されたキャパシタ及びインダクタからなる並列共
振回路と、上記並列共振回路に直列接続されたインダク
タとが、上記第2の分波回路を構成する。
【0064】請求項21の発明においては、上記第1の
偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれ
かの、差動増幅器が上記局部発振波を増幅し、互いに逆
位相となる第1の出力及び第2の出力として出力し、2
つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してそれぞれ
なる複数のダイオードペアをリング状に接続して構成さ
れた混合部のダイオードリングが、上記差動増幅器の2
つの出力に基づき、上記局部発振波の2倍波と上記ダイ
オードリングに入力された信号波との混合波を出力す
る。
【0065】請求項22の発明においては、フィルタ
が、上記差動増幅器の出力に含まれる高調波を除去し
て、上記混合部に供給する。
【0066】請求項23の発明においては、上記第1の
偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサいずれ
かの、第1の差動増幅器が、信号波を増幅し、互いに逆
位相となる第1の出力及び第2の出力として出力し、第
2の差動増幅器が、局部発振波を受けてこの局部発振波
の2倍波を発生するとともに、この2倍波と上記第1の
差動増幅器の第1の出力とを乗算して差動信号として出
力し、上記第2の差動増幅器の出力端と並列に接続され
た出力端をもつ第3の差動増幅器が、上記局部発振波を
受けて、上記第1の差動増幅器で発生する局部発振波の
2倍波と逆位相となる2倍波を発生するとともに、この
2倍波と上記第1の差動増幅器の第2の出力とを乗算し
て差動信号として出力する。
【0067】請求項24の発明において、偶高調波ミク
サから構成された検波器が信号波を検波してI信号及び
Q信号を出力する。
【0068】請求項25の発明において、偶高調波ミク
サから構成されたベクトル変調器が局部発振波に基づき
I信号及びQ信号を変調する。
【0069】
【実施例】
実施例1.以下、 この実施例1の直交ミクサを用いた受
信装置を図について説明する。図1において、1は受信
波frfを受信する空中線(ANT)、2は空中線で受信
した受信波を増幅する低雑音増幅器(LNA)、3は低
雑音増幅器の出力をろ波する帯域通過フィルタ(BP
F)、41は帯域通過フィルタ3の出力を受けて直交検
波を行いI信号及びQ信号として出力する偶高調波直交
ミクサである。
【0070】偶高調波直交ミクサ41は、図2に示され
るように、帯域通過フィルタ3の出力を等位相、等振幅
で2つの信号(RF(0deg))に分配する0度分配
器6、外部から入力される局部周波数信号を互いに45
度の位相差をもち、等振幅の2つの信号(LO(0de
g),LO(45deg))に分配する45度移相器4
2、及び0度分配器6の出力及び45度移相器42の出
力をそれぞれ受けてベースバンドのI信号(I−out
put)、Q信号(Q−output)をそれぞれ発生
する偶高調波ミクサ40a,40bから構成されてい
る。
【0071】また、偶高調波ミクサ40a,40bは、
図3に示されるように、2つのミクサダイオード30
a,30bを互いに逆極性で並列接続して構成され、R
F信号とLO信号の2倍波とをアナログ乗算してベース
バンド信号を検出するアンチパラレルダイオードペア
(APDP)31、及び、端子16に入力されるRF信
号と端子15に入力されるLO信号とをアンチパラレル
ダイオードペア31に供給するとともに、検波されたベ
ースバンド(B.B.)信号を取り出して端子17を介
して出力する分波回路39から構成されている。
【0072】8は局部発振信号(LO)を発生する局部
発振器、9a、9bは偶高調波直交ミクサ41の偶高調
波ミクサ40a,40bがそれぞれ出力するI信号及び
Q信号を受け、その低周波成分を取り出してそれぞれ出
力する低域通過フィルタ(LPF)、10a,10bは
低域通過フィルタ9a,9bの出力をそれぞれ増幅する
ベースバンド増幅器、11はベースバンド増幅器10
a,10bの出力に基づきデータを復調する復調回路で
ある。
【0073】次に動作について説明する。図1におい
て、空中線1が受信した信号は低雑音増幅器2において
増幅され、帯域通過フィルタ3に入力される。そして、
帯域通過フィルタ3において所望の帯域の信号のみが抽
出されて偶高調波直交ミクサ41に入力される。偶高調
波直交ミクサ41は、信号波を検波してベースバンドの
変調成分であるI信号及びQ信号を出力する。
【0074】偶高調波直交ミクサ41の詳細動作につい
て説明する。帯域通過フィルタ3の出力を受けて、0度
分配器6が受信信号を等位相、等振幅の2つの信号に分
配する。また、45度移相器42が、局部発振器8の出
力を、互いに45度の位相差を有し、等振幅の2つの信
号に分配する。偶高調波ミクサ40aは、0度分配器6
の出力と45度移相された局部発振波の2倍波とをアナ
ログ乗算してベースバンドのI信号を取り出す。また、
偶高調波ミクサ40bは、0度分配器6の出力と分配さ
れた局部発振波の2倍波とをアナログ乗算してベースバ
ンドのQ信号を取り出す。なお、ここで移相器42が4
5度だけ移相させるのは、偶高調波ミクサ40aが局部
発振波の2倍波の混合を行うことから、45度の位相差
が90度の位相差になるからである。
【0075】低域通過フィルタ9a,9bは、それぞれ
偶高調波ミクサ40a,40bが出力するI信号、Q信
号の低周波成分を取り出す。ベースバンド増幅器10
a、10bは、低域通過フィルタ9a,9bの出力をそ
れぞれ増幅して復調回路11に対し出力する。復調回路
11は、これらI信号及びQ信号に基づきデータを復調
する。
【0076】ところで、図3に示されるように構成され
る偶高調波ミクサ40a,40bにおいて、LOが加え
られると、半周期ごとにミクサダイオード30a,30
bがONし、図4に示すような電流が流れる。これによ
り、図5に示すように、半周期ごとにコンダクタンスが
高まるように動作する。そのため、LOの高調波は奇数
次、また、コンダクタンスの高調波は偶数次しか存在し
ない。
【0077】したがって、APDP31を適用してミク
サを構成すると、APDP31が、あたかもLOの偶数
次の高調波で変調されているように見えるため、LOの
2倍波2fp と信号波frfとの混合が行われ、fp とf
rfとの混合は抑制される。そのため、局部発振波の周波
数fp の位相も2倍される性質がある。したがって、偶
高調波直交ミクサ41を構成する局部発振波用の移相器
の移相量45度となる。また、このAPDP31を用い
た偶高調波ミクサ40aでは、2つのダイオード30
a、30bのバランスをとることにより、LOの偶数
次、及びコンダクタンスの奇数次の高調波を抑制するこ
とができる。この抑制は、バランなどの回路の精度によ
らず、2つのダイオード30a,30bのばらつきにの
み依存する。したがって、この実施例1によれば、4つ
のダイオードを有し、バランの精度に依存する通常の平
衡形のミクサの場合と比較し、はるかに高い抑制が可能
である。ちなみにマイクロ波において、通常の平衡形の
ミクサは25dB程度の抑制が可能であるが、図3の偶
高調波ミクサは50dからB60dBの抑制が可能であ
る。
【0078】この偶高調波ミクサ40a,40bの出力
周波数foutは、次式で表わされる。 fout=ABS(m・frf±n・fp ) ・・・(1) ここで、frfは受信信号の周波数、fp は局部発振波の
周波数、m、nは整数であって、(m±n)の絶対値が
奇数となる数である。また、ABSは絶対値を意味す
る。
【0079】マルチキャリア入力時も、その混合波の各
キャリアに対応する係数の和は奇数となる。したがって
通常の使用において、 fout=ABS(frf±2・fp ) ・・・(2) となる。半分のfp で動作させることができるため、こ
の条件で、マイクロ波、とりわけミリ波でのヘテロダイ
ン構成の送受信機に使用されている。
【0080】一方、このような偶高調波ミクサ40a,
40bをホモダイン構成の受信装置に適用した場合の周
波数関係を図6に示す。式(2) からもわかるように、同
図に示されるLO(fp )はRF(frf)のほぼ半分
(fp ≒frf/2)の周波数である。
【0081】このような偶高調波ミクサ40a,40b
をホモダイン構成の受信装置に適用した場合、偶高調波
ミクサ40a,40bの直流成分は、式(1) でm=0,
n=0としたときに相当し、これは偶数次とみなせる。
したがって強く抑制され、低レベルとなる。このため、
この実施例1によれば、直流オフセットの抑制により符
号誤り率を低減できる効果がある。
【0082】また、図7に示すようにLOの放射による
干渉が存在しても、図1の受信機はその影響をほとんど
受けない。それは、アンテナが出力する受信波は、偶高
調波直交ミクサ41において周波数2fp の信号と混合
されるため、図8に示すように、その混合波は、2fp
−fp =fp および2fp +fp =3fp となり、ベー
スバンドには出力されない。このように、この実施例1
によれば、干渉波がベースバンド成分を持たなくなるた
め干渉の問題を回避できる効果がある。
【0083】また式(1) から分かるように、この実施例
1の受信機において、原理的に奇数次の混合波しか生じ
ない。したがって、図9に示すように、2次歪みは点線
で示されるように非常にレベルが低くなる。このよう
に、この実施例1によれば、3次歪みを抑制できないも
のの、2次歪みのレベルを低くすることができて、受信
機の感度の抑圧を回避できる効果もある。
【0084】なお、以上の説明において、直交ミクサを
例にとり説明したが、これに限らず複数のミクサを用い
て検波する装置に対して適用することができ、同様の効
果を奏する。
【0085】実施例2.上記実施例1の受信機に用いら
れた偶高調波直交ミキサ41は、図2に示された構成で
あったが、これに限らず図10に示すように構成しても
よい。
【0086】図10において、受信信号RFは、90度
移位相器5により互いに90度の位相差をもち、等振幅
の2つの信号(RF(0deg),RF(90de
g))に分配される。また、局部発振器8からの局部発
振波LOは、0度分配器6により等位相、等振幅の2つ
の信号(LO(0deg),LO(0deg))に分配
される。
【0087】偶高調波ミクサ40aは、受信信号RF
(0deg)と局部発振波LO(0deg)の2倍波と
を混合してベースバンドのI信号(I−output)
を出力する。偶高調波ミクサ40bは、受信信号RF
(90deg)と局部発振波LO(0deg)の2倍波
とを混合してベースバンドのQ信号(Q−outpu
t)を出力する。
【0088】この実施例2によっても、実施例1と同様
の効果を奏する。
【0089】実施例3.この実施例3は、偶高調波直交
ミクサ41を構成する、受信信号RFを2つに分配する
分配器の中心周波数、局部発振波LOを2つに分配する
分配器の中心周波数の一方、あるいは両方を、図14の
点線の特性で示すように、周波数frfと周波数fp との
間(例えば、fc ≒√2fp )に設定したものである。
【0090】これら分配器の中心周波数をこのように設
定する意義について説明する。実施例1及び2で説明し
た、偶高調波ミクサ40a,40bを適用した偶高調波
直交ミクサ41によれば、受信性能向上の効果がある
が、fp がfrfの概略半分となるため、思わぬ問題が生
じる。
【0091】すなわち、図11や図12に示すように、
偶高調波ミクサ40a,40bの端子間において漏洩が
生じると、偶高調波ミクサ40a,40bとの間で干渉
が生じてベクトル誤差が増大することがある。従来の直
交ミクサにおいては、fp とfrfとがほぼ同一周波数で
あるため、RFの分配器の中心周波数とLOの分配器の
中心周波数は同一であり、RFの分配器およびLOの分
配器それぞれにおいて分配器の端子間アイソレーション
は十分得られていた。
【0092】しかしながら、実施例1または2の偶高調
波直交ミクサ41において、RF周波数はLO周波数の
倍であり、RFの分配器およびLOの分配器それぞれに
おいて端子間アイソレーションは十分得られない。一例
をあげると、図13に示すウイルキンソン分配器の中心
周波数をfp とすると、この分配器は図14の実線のよ
うな特性を有するから、周波数2fp すなわちfrfにお
いて、ほとんどアイソレーション特性が得られない。そ
のため、偶高調波ミクサ40a,40b間の2fp の相
互干渉を生じ、極端な直交精度の劣化をきたす問題があ
る。
【0093】そこで、この実施例3において、図14の
破線で示すように、RFの分配器あるいはLOの分配器
の一方、または双方の設計中心周波数をfp とfrfとの
間(たとえばfc =√2・fp )とすることにより、周
波数2fp すなわちfrfにおいてアイソレーション特性
を改善して周波数fp 及びfrfにおいて分配器のアイソ
レーションを得る。
【0094】以上のように、この実施例3によれば、R
Fの分配器あるいはLOの分配器の一方、または双方の
設計中心周波数をfp とfrfとの間に設定したので、周
波数fp 及びfrfにおいてRFの分配器あるいはLOの
分配器におけるアイソレーションを高めることができ
る。このことにより、ベクトル誤差の劣化を抑制できる
効果が生じる。
【0095】実施例4.実施例3において、分配器の中
心周波数を適当に設定することによりアイソレーション
を高めた。この実施例4において、図15あるいは図1
6に示されるように、RFの分配器6と偶高調波ミクサ
40a,40bとの間にバッファ増幅器43a,43b
を設け、その単方向性によりアイソレーションを高め
る。
【0096】図15の偶高調波直交ミクサ41は、図2
の偶高調波直交ミクサ41に、受信信号RFを2つの受
信信号に分配した後に、これら2つの信号をそれぞれ増
幅するバッファ増幅器43a及び43bを追加したもの
である。バッファ増幅器43a,43bの出力は偶高調
波ミクサ40a,40bにそれぞれ供給される。図15
の偶高調波直交ミクサ41において、偶高調波ミクサ4
0a,40bからの漏洩したLO波は、バッファ増幅器
43a,43bにより伝搬が阻止され、分配器6に達す
ることはない。
【0097】また、図16の偶高調波直交ミクサ41
は、図10の偶高調波直交ミクサ41に、受信信号RF
を2つの受信信号に分配した後に、これら2つの信号を
それぞれ増幅するバッファ増幅器43a及び43bを追
加したものである。バッファ増幅器43a,43bの出
力は偶高調波ミクサ40a,40bにそれぞれ供給され
る。図16の偶高調波直交ミクサ41において、同様
に、偶高調波ミクサ40a,40bからの漏洩したLO
波は、バッファ増幅器43a,43bにより伝搬が阻止
され、RFの分配器に達することはない。
【0098】以上のように、この実施例4によれば、偶
高調波ミクサ40a,40bから漏洩したLO波の伝搬
を阻止するバッファ増幅器を設けたので、偶高調波ミク
サ40a,40b間のアイソレーションを高めることが
でき、ベクトル誤差の劣化を抑制できる効果がある。
【0099】実施例5.なお、実施例4ではRFの分配
器と偶高調波ミクサ40a,40bとの間にバッファ増
幅器43a,43bを設け、その単方向性によりアイソ
レーションを高める構成であったが、同様に、LOの分
配器と偶高調波ミクサ40a,40bとの間にバッファ
増幅器を設け、その単方向性によりアイソレーションを
高める構成としてもよい。この構成によっても同様の効
果を奏する。
【0100】実施例6.実施例4あるいは5において、
RFの分配器あるいはLOの分配器と偶高調波ミクサ4
0a,40bとの間に、それぞれバッファ増幅器43
a,43bを設け、その信号伝搬の単方向性によりアイ
ソレーションを高める構成であったが、図17や図18
に示されるように、RFの分配器と偶高調波ミクサ40
a,40bとの間に、RFを通すがLOを阻止するフィ
ルタ44a,44bをそれぞれ設け、RF側でのLOの
アイソレーションを高める構成であってもよい。この実
施例6によっても、実施例4あるいは5と同様の効果を
奏する。
【0101】実施例7.実施例6はRFの分配器と偶高
調波ミクサ40a,40bとの間にLOを阻止するフィ
ルタ44a,44bを設け、アイソレーションを高める
構成であったが、図19や図20に示されるように、L
Oの分配器と偶高調波ミクサ40a,40bとの間に、
LOを通すがRFを阻止するフィルタ45a,45bを
設け、LO側でのRFのアイソレーションを高める構成
であってもよい。この実施例7によっても、実施例4あ
るいは5と同様の効果を奏する。
【0102】実施例8.図21に上記実施例の構成によ
る直交ミクサの周波数関係を示す。この図からわかるよ
うに、frfと2fp との差周波数frf−2fp はベース
バンド近傍となるが、和周波数frf+2fp は、概略2
rfとなる。この和周波数frf+2fpは、差周波数f
rf−2fp と同じ次数であり、レベルは比較的高い。こ
れにより、偶高調波ミクサ40a,40bの間で干渉を
生じると、やはり誤差ベクトルが増大する問題がある。
【0103】そこで、この実施例8では、この和周波数
rf+2fp (≒2frf)の影響を抑制するためのフィ
ルタ46a,46bを、RFの分配器と偶高調波ミクサ
40a,40bとの間にそれぞれ設けたものである(図
22、図23)。あるいは、フィルタ46a,46b
を、LOの分配器と偶高調波ミクサ40a,40bとの
間にそれぞれ設けたものである(図24、図25)。フ
ィルタ46a,46bは、和周波数frf+2fp (≒2
rf)の通過を阻止する。
【0104】以上のように、この実施例8によれば、偶
高調波ミクサ40a,40b間のアイソレーションを高
めることができ、ベクトル誤差の劣化を抑制できる効果
がある。
【0105】実施例9.ところで、受信装置の局部発振
器8の出力には、図26の点線に示すようにfp の他
に、局部発振器8の非線形動作に起因する2fp など高
調波成分が含まれる。この局部発振波をそのまま偶高調
波直交ミクサ41に加えると、2fp はRF(frf)に
対し干渉波となる。そして局部発振波に含まれる高調波
は、偶高調波直交ミクサ41で検波されて、図26の点
線に示すように直流成分となる。これらは、図27に示
すベクトル誤差を生じさせる。
【0106】そこで、この実施例9による受信装置は、
図28に示すように局部発振器8と偶高調波直交ミクサ
41との間に局部発振器用フィルタ(LPF)51を設
け、局部発振波に含まれる第2高調波を抑制している。
局部発振器用フィルタ51は、図29の点線のように、
p を通過させるがfrfを阻止する周波数特性を有す
る。
【0107】この局部発振器用フィルタ51により、図
29に示すように局部発振波に含まれる2倍波2fp
低レベルとなり、干渉波やベクトル誤差を抑制できる。
なお、以上の説明では受信装置について述べたが、送信
装置でもよく、同様に2倍波2fp により生じる搬送波
成分を抑制でき、ベクトル誤差を抑制できる効果があ
る。
【0108】実施例10.図30に偶高調波ミクサ40
a,40bの局部発振波の電力に対する変換損を示す。
通常の基本波ミクサは、図30の点線のように、飽和特
性を呈し局部発振電力に対し安定した変換損が得られる
が、偶高調波ミクサ40a,40bは、図30の実線の
ようになり、安定しない。これは、APDP31では局
部発振波の電力が高まると、ミクサダイオード30a,
30bの双方がONされる時間が長くなり、ついにはミ
クサダイオード30a,30bの双方がONされるよう
になり、非線形性を失うため生じる現象である。そのた
め、温度変化などにより局部発振波の電力が変動する
と、受信装置の利得が大きく変動する問題がある。
【0109】そこで、この実施例10による受信装置で
は、図31に示すように局部発振器8と偶高調波直交ミ
クサ41との間に図32のような特性を有するリミタ5
2を設け、局部発振波の電力の変動を抑制している。リ
ミタ52は、図30の損失が最低となる動作点を越える
局部発振波の電力が入力されたとき、この電力を一定に
するように動作する。その結果、図33のように、リミ
タ52付き偶高調波ミクサ40a,40bの特性は、局
部発振波の電力が変動した場合でも、図30の点線の特
性のように安定になる。
【0110】なお、リミタ52からは高調波が多数でる
ため、図31のように、リミタ52の出力にLPF51
を設けるとよい。これにより、局部発振波に含まれる高
調波による悪影響を防止できる。なお、以上の説明では
受信装置について述べたが、送信装置でもよく、同様に
局部発振波の電力の変動による利得変化を抑制できる効
果がある。
【0111】実施例11.偶高調波ミクサ40a,40
bを用いた偶高調波直交ミクサ41では、LOはミクサ
内部で2逓倍されてから信号波と混合される。従って、
局部発振器8としてシンセサイザを用いる場合、チャネ
ル間隔も2倍となる。そのため、所定のチャネル間隔を
得るためには、あらかじめその半分のチャネル間隔のシ
ンセサイザが必要となる。ところで、通常、シンセサイ
ザとしてPLL構成のものが用いられるが、このチャネ
ル間隔がPLLの基準周波数となる。したがって、偶高
調波直交ミクサ41を用いる局部発振器8のPLLの基
準周波数は、通常のミクサに用いる場合と比べて半分と
なる。
【0112】しかしながら、PLLの収束時間や雑音特
性は、その基準周波数が高いほど良好であり、そのため
基準周波数が低くなる偶高調波直交ミクサ41を用いる
とPLLの特性が劣化するという問題がある。
【0113】そこで、この実施例11による受信装置で
は、図34に示すように局部発振器8と偶高調波直交ミ
クサ41との間に局部発振波を2分周する分周器53を
設けている。局部発振器8の出力は、一旦、分周器53
で半分の周波数に落とされた後にLPF51を介して偶
高調波直交ミクサ41に供給され、偶高調波直交ミクサ
41において2倍されて元の局部発振周波数に戻されて
から信号波と混合される。分周器53により、ミクサ内
部の2逓倍の効果が相殺される。
【0114】したがって、この実施例11の構成による
と、従来の構成の受信機と同様の局部発振器8を用いる
ことができ、PLLの特性劣化を抑制することができ
る。なお、分周器53からは高調波が多数でるため、上
記実施例9と同様の問題を生じるた。そこで、図34に
おいて、分周器53の後に、高調波を除去する局部発振
器用フィルタ51を設けている。なお、以上の説明では
受信装置を例にとり述べたが、偶高調波直交ミクサから
なるベクトル変調器を備える送信装置についても適用で
きて、同様の効果を奏する。
【0115】実施例12.一般に偶高調波ミクサでない
ミクサ、特にダイオードミクサを検波器として用いる場
合、1978年発行のWJ社Tech-note vol.5 、NO1 、”Mi
xers as phasedetector”に記載されているように、
50オームの終端抵抗Z0で終端したのち、その端子電
圧V0を、図1のLPF9などのベースバンド回路に出
力する。これは、従来のミクサ(図57の構成のダイオ
ードミクサ)の各端子は、50オームであることを想定
して設計されているからである。
【0116】ところで、偶高調波ミクサ41a,41b
は、2次高調波を用いて信号波を変調していることか
ら、通常のミクサと比較して、その変換損は1から3d
B程度高くなってしまう。変換効率を高めるためには、
偶高調波ミクサ41a,41bの出力レベルをなんらか
の手段で高める必要がある。
【0117】そこで、この実施例12による直交ミクサ
では、図35の終端抵抗54a,54bを50オームよ
り高いインピーダンスとし、端子電圧V0の向上をねら
っている。この端子電圧V0がベースバンド回路(図1
のLPF9a,9b)に出力される。図36は、終端抵
抗の値Z0に対する端子電圧V0の特性図である。この
図は、終端抵抗の値Z0が増加するにつれ、端子電圧V
0が増加することを示している。偶高調波ミクサ40
a,40aの場合、実験的には終端抵抗の値Z0を20
0オーム程度まで高めると、端子電圧V0が約2倍とな
る。これは、偶高調波ミクサ固有の変換損が補償できる
程度のレベルであり、動作上は変換効率が改善された場
合と同様の効果がある。
【0118】なお、この実施例12のように終端抵抗を
50オームと異なる値にしても弊害は少ない。通常、演
算増幅器を利用するベースバンド回路では、電力伝送で
なく電圧伝送系を想定しているため、50オームの終端
抵抗は整合以外あまり意味をもたないからである。
【0119】実施例13.上記実施例1等で述べたよう
に、偶高調波ミクサの適用により偶数次歪みは改善でき
る。これとともに、やはり奇数次の歪み、とりわけ3次
歪みは受信性能を決める上で決定的に作用する。
【0120】そこで、この実施例13の偶高調波直交ミ
クサ41において、一般にミクサ、特にダイオードミク
サで報告されている他周波によるリカバリの効果を利用
することにより、この3次歪み特性を改善する。
【0121】図38に、この実施例13による、リカバ
リ用フィルタ55a,55bを偶高調波ミクサ40a,
40bの出力端にそれぞれ設けた偶高調波直交ミクサ4
1の構成を示す。これらリカバリ用フィルタ55a,5
5bはLCRなどのパッシブ素子で構成されている。
【0122】次に動作について説明する。図37に3次
歪みの状態を示す。図37のベースバンド周波数に着目
すると、隣接チャネルの強い波はΔfピッチで配列され
ることがわかる。ところで、リカバリ用フィルタ55
a,55bの特性は、図39に示されるように、ベース
バンドに変換された隣接チャネルの波の周波数で遮断域
となっている。従って、ベースバンドに変換された隣接
チャネルの波はリカバリ用フィルタ55a,55bで反
射されて偶高調波ミクサ40a,40b側に戻る。そし
て、ミクサのダイオードの特性に合わせて、この戻り位
相を適当に設定してやれば、所望波周波数に変換される
3次歪み成分を相殺することができる。
【0123】したがって、この実施例13によれば、3
次歪み成分のレベルを低減し、3次歪み特性を改善する
ことができる。
【0124】実施例14.従来の偶高調波ミクサとし
て、図40に示されるものがある。この図のミクサは、
1991年6月にBostonで開催されたIEEE主催、Internatio
nal Microwave Symposium の1991 MTT-S Digest の879
ページから882 ページに記載された偶高調波ミクサであ
る。図40において、32はRF端子、33はLO端
子、34はベースバンド端子、35は先端開放スタブ、
36は先端短絡スタブ、37はRFチョーク、38はD
Cカットキャパシタである。先端開放スタブ35と先端
短絡スタブ36とを用いて局部発振波fp と信号波frf
(=2fp )とを分波する構成である。
【0125】つぎに動作を説明する。先端開放スタブ3
5と先端短絡スタブ36とは、その長さlがfp におい
て概略4分の1波長、従ってfrfでは概略2分の1波長
となるよう設計される。このときのAPDP31からみ
た先端開放スタブ35のインピーダンス特性及び先端短
絡スタブ36のインピーダンス特性は、それぞれ図41
及び図42にようなものである。
【0126】先端開放スタブ35はRF端子32とベー
スバンド端子35側に設けられている。そして、先端開
放スタブ35の特性は図41のようであって、DC近傍
とfrf近傍において高インピーダンスとなり、APDP
31はそれぞれの端子32,34に接続される。一方、
p 近傍において低インピーダンスとなりAPDP31
は接地される。
【0127】逆に、先端短絡スタブ36はLO端子33
側に設けられている。そして、先端短絡スタブ36の特
性は図42のようであって、DC近傍とfrf近傍におい
て低インピーダンスとなり、APDP31は接地され
る。一方、fp 近傍において高インピーダンスとなりA
PDP31はLO端子33に接続される。
【0128】図40の構成は簡易であるが、この構成の
偶高調波ミクサを比較的低周波で実現しようとした場
合、先端開放スタブ35と先端短絡スタブ36は長くな
り、大形化する問題がある。
【0129】そこで、この実施例14による偶高調波ミ
クサではこれらのスタブと同様の機能を実現する集中定
数化分波回路により小形化を行う。
【0130】図43は、この実施例14の偶高調波ミク
サの回路図である。同図において、31は逆極性のミク
サダイオード30a,30bを並列に接続してなるアン
チパラレルダイオードペア(APDP)である。以下、
説明の便宜上、APDP31の2つの接続端を、それぞ
れ、A端及びB端とする。
【0131】32は直流阻止のためのキャパシタ38を
介してAPDP31のA端に接続され、周波数frfの高
周波受信信号が入力されるRF端子、33はAPDP3
1のB端に接続され、周波数fp の局部発振信号が入力
されるLO端子、34は高周波信号阻止のためのインダ
クタ37を介してAPDP31のA端に接続され、検波
されたベースバンド信号を出力するベースバンド端子で
ある。
【0132】64はAPDP31のA端に接続された集
中定数化スタブAである。集中定数化スタブA64は、
キャパシタ61、62、及びインダクタ63からなる。
集中定数化スタブA64において、容量Cp2pのキャパシ
タ61は、その一端がA端に、他端が接地端にそれぞれ
接続されている。容量Csp のキャパシタ62とインダク
タンスLsp のインダクタ63は直列に接続されている。
そして、キャパシタ62とインダクタ63からなる直列
回路は、キャパシタ61に並列に接続されている。
【0133】また、68はAPDP31のB端に接続さ
れた集中定数化スタブBである。集中定数化スタブB6
5は、キャパシタ66、及びインダクタ65、67から
なる。集中定数化スタブB64において、インダクタン
スLpp のインダクタ65と容量Cpp のキャパシタ66と
は、並列に接続されている。2つの並列接続端のうちの
1つはAPDP31のB端に接続されている。インダク
タンスLs2pのインダクタ67の一端は接地されている。
そして、インダクタ65とキャパシタ66とからなる並
列回路とインダクタ67とは直列に接続されている。
【0134】つぎに動作についてを説明する。集中定数
化スタブA64は、図40の先端開放スタブ35と同様
に動作するように設計される。すなわち、fp におい
て、キャパシタ62とインダクタ63とが直列共振し
て、低インピーダンスとなるように、かつ、frfにおい
て、キャパシタ62とインダクタ63とからなる直列共
振回路とキャパシタ61とが並列共振して、高インピー
ダンスとなるように設計される。また、集中定数化スタ
ブA64は、直流(DC)において開放であるから、高
インピーダンスとなる。従って、集中定数化スタブA6
4は、図41と同様の特性を有する。
【0135】集中定数化スタブB68は、図40の先端
短絡スタブ36と同様に動作するように設計される。す
なわち、fp において、インダクタ65とキャパシタ6
6とが並列共振して、高インピーダンスとなるように、
かつ、frfにおいて、インダクタ65とキャパシタ66
とからなる並列共振回路とインダクタ67とが直列共振
して、低インピーダンスとなるように設計される。ま
た、集中定数化スタブB68は、DCにおいて短絡であ
るから、低インピーダンスとなる。従って、集中定数化
スタブB68は、図42と同様の特性を有する。
【0136】集中定数化スタブA64及びB68は、図
40の先端開放スタブ35及び先端短絡スタブ36と等
価である。したがって、図43の偶高調波ミクサは、図
40のものと同様に動作する。
【0137】以上のようにこの実施例14の構成によれ
ば、従来のスタブと同じインピーダンス特性をもたせつ
つ、分波回路を集中定数により構成することができる。
したがって、周波数が低い場合に大型化してしまうスタ
ブを用いずに偶高調波ミクサを構成できて、ミクサの小
形化が可能となる。
【0138】実施例15.図44は、この実施例15の
偶高調波ミクサの回路図である。同図において、70は
APDP31のA端に接続された集中定数化スタブCで
ある。集中定数化スタブC70は、キャパシタ61、6
2、及びインダクタ69からなる。集中定数化スタブC
70において、容量Cp2pのキャパシタ61とインダクタ
ンスLp2pのインダクタ69とは並列に接続されている。
このキャパシタ61とインダクタ69からなる並列回路
の一端は、APDP31のA端に接続されている。この
並列回路と容量Csp のキャパシタ62とは直列に接続さ
れている。そして、この並列回路はキャパシタ62を介
して接地されている。
【0139】また、72はAPDP31のB端に接続さ
れた集中定数化スタブDである。集中定数化スタブD7
2は、キャパシタ71、及びインダクタ65、67から
なる。集中定数化スタブD72において、インダクタン
スLs2pのインダクタ67と容量Cs2pのキャパシタ71と
は直列に接続され、直列回路を構成する。この直列回路
は、一端はAPDP31のB端に接続され、他端が接地
されている。そして、インダクタ67とキャパシタ71
とからなる直列回路とインダクタ65とは並列に接続さ
れている。
【0140】逆極性のミクサダイオード30a,30b
を並列に接続してなるアンチパラレルダイオードペア
(APDP)31、RF端子32、LO端子33、ベー
スバンド端子34、インダクタ37、キャパシタ38
は、図43に示されるものと同じものである。
【0141】つぎに動作について説明する。集中定数化
スタブC70は、図40の先端開放スタブ35に相当す
る特性を有するように設計される。すなわち、frfにお
いて、キャパシタ61とインダクタ69とが並列共振し
て、高インピーダンスとなるように、かつ、fp におい
て、キャパシタ61とインダクタ69とからなる並列共
振回路とキャパシタ62とが直列共振して、低インピー
ダンスとなるように設計される。また、集中定数化スタ
ブC70は、DCにおいて開放となり、高インピーダン
スである。従って、図41と同様の特性を有する。
【0142】集中定数化スタブD72は、図40の先端
短絡スタブ36に相当する特性を有するように設計され
る。すなわち、frfにおいて、キャパシタ71とインダ
クタ67とが直列共振して、低インピーダンスとなるよ
うに、かつ、fp において、キャパシタ71とインダク
タ67とからなる直列共振回路とインダクタ65とが並
列共振して、高インピーダンスとなるように設計され
る。また、集中定数化スタブD72は、DCにおいて短
絡となり、低インピーダンスである。従って、図42と
同様の特性を有する。
【0143】以上のようにこの実施例15の構成によれ
ば、実施例14の場合と同様に、従来のスタブと同じイ
ンピーダンス特性をもたせつつ、分波回路を集中定数に
より構成することができて、ミクサの小形化が可能とな
る。
【0144】実施例16.図45は、この実施例3の偶
高調波ミクサの回路図である。図45の偶高調波ミクサ
は、図43の集中定数化スタブA64と図44の集中定
数化スタブD72とを組み合わせたものである。この実
施例3の偶高調波ミクサも、実施例14のものと同様の
効果を奏する。
【0145】実施例17.図46は、この実施例17の
偶高調波ミクサの回路図である。図46の偶高調波ミク
サは、図44の集中定数化スタブC70と図43の集中
定数化スタブB68とを組み合わせたものである。この
実施例17の偶高調波ミクサも、実施例14のものと同
様の効果を奏する。
【0146】実施例18.図47は従来の偶高調波ミク
サの他の例であり、1993年電子情報通信学会秋季全国大
会C-47に報告されたものである。この図において、80
はスロット線路、81はコプレナ線路、82はコプレナ
線路に励振される平衡モードを抑制するためのワイヤで
ある。この偶高調波ミクサは、スロット線路80とコプ
レナ線路81とのつきあわせたところに、リング状に接
続されたAPDP31a〜31dを接続したもので、励
振位相によりスロット線路80とコプレナ線路81は互
いにアイソレションが得られる。そのため広帯域に分波
ができる利点がある。
【0147】しかしスロット線路80を集積化するのは地
導体の接続を考えると困難であり、外部のマイクロスト
リップ線路との接続が狭帯域となる。
【0148】そこで、この実施例18による偶高調波ミ
クサでは、スロット線路80の代わりに差動増幅器を用
いるものである。
【0149】図48は、この実施例18の偶高調波ミク
サの構成図である。同図において、86はLO端子33
に入力された局部発振波を増幅して差動出力する差動増
幅器である。差動増幅器36は、一端がそれぞれVCC
に接続された抵抗83a,83b、抵抗83a,83b
にそれぞれコレクタが接続されたトランジスタ84a,
84b、トランジスタ84a,84bのエミッタに接続
された電流源35から構成されている。トランジスタ8
4aのベースがLO端子となる。また、トランジスタ8
4bのベースは接地されている。電流源85の他端も接
地されている。差動増幅器86の出力端子は、トランジ
スタ84aのコレクタ及びトランジスタ84bのコレク
タである。
【0150】87a,87bは、差動増幅器86の出力
端にそれぞれ設けられたDCカット用キャパシタであ
る。88はDCカットされた差動増幅器86の出力に基
づきRF端子に入力された信号波を検波して、ベースバ
ンド端子34に出力する混合部である。
【0151】混合部88は、互いにリング状に接続され
たAPDP31a〜31d、RF端子32の信号波のD
Cカットのためのキャパシタ38、ベースバンド端子3
4の高周波信号カットのためのインダクタ37から構成
される。APDP31a〜31dは直列に接続されてい
る。説明の便宜上、APDP31aとAPDP31bと
の接続点をD端、APDP31bとAPDP31cとの
接続点をE端、APDP31cとAPDP31dとの接
続点をF端とする。また、APDP31a,31dの接
地端を、それぞれC端、G端とする。差動増幅器86の
出力は、D端及びF端にそれぞれ接続されている。ま
た、E端が、RF端子32及びベースバンド端子34に
接続されている。
【0152】つぎに動作を説明する。差動増幅器86に
おいて、トランジスタ84a,84bが逆位相で励振さ
れるため、それぞれのコレクタに励振される電流も逆位
相となる。この動作により、差動増幅器86を平衡・不
平衡変換器、すなわちバランの代用として用いることが
できる。この実施例5において、図47のスロット線路
80が平衡線路と等価であることに着目し、差動増幅器
86をバランとして用いている。混合部88の動作は図
47の場合と同様である。
【0153】以上のようにこの実施例5の構成によれ
ば、スロット線路を用いずに偶高調波ミクサを構成する
ことができて、ミクサの小型化が可能になる。
【0154】実施例19.図49は、この実施例19に
よる偶高調波ミクサの回路図である。図49の偶高調波
ミクサは、図48の偶高調波ミクサの差動増幅器86と
混合部88との間に、差動増幅器で発生した高調波を除
去するためのフィルタ92を設けたものである。
【0155】フィルタ92は、キャパシタ89a〜89
d,90a,90b,及びインダクタ91a,91bか
ら構成される。キャパシタ89a,90a,89cは直
列に接続され、キャパシタ89a、89cの一端が、そ
れぞれ接地されている。キャパシタ89b,90b,8
9dは直列に接続され、キャパシタ89b、89dの一
端が、それぞれ接地されている。キャパシタ89a,9
0aとの接続点とキャパシタ89b、90bとの接続点
とは、インダクタ91bを介して接続されている。キャ
パシタ90a,89cとの接続点とキャパシタ90b,
89dとの接続点とは、インダクタ91aを介して接続
されている。
【0156】フィルタ92は、キャパシタ87a,87
bを介して出力される差動出力に含まれる同相モード及
び逆相モードの双方について、高調波を除去する。フィ
ルタ92のキャパシタの容量は、この点を考慮して設定
されている。
【0157】以上のようにこの実施例19の構成によれ
ば、スロット線路を用いずに偶高調波ミクサを構成する
ことができて、ミクサの小型化が可能になるとともに、
差動増幅器の出力に含まれる高調波成分を除去できて、
ミキサの性能がさらに向上する。
【0158】実施例20.図50は、この実施例20の
トランジスタを用いた偶高調波ミクサの回路図である。
図50において、18a,18bは抵抗、19a〜19
fはトランジスタ、20は電流源である。RFおよびL
Oは差動入力である。互いに逆位相の信号LOが、それ
ぞれトランジスタ19a、19dのベースに給電され
る。トランジスタ19b,19cのベースは接地されて
いる。また、互いに逆位相の信号RFがトランジスタ1
9e,19fのベースに給電される。トランジスタ19
a〜19fによりなされるRFとLOとのアナログ乗算
により生じる混合波は、トランジスタ19b及び19d
のコレクタ、トランジスタ19a及び19cのコレクタ
にそれぞれ接続された、差動出力のベースバンド出力端
子17に出力される。
【0159】図50の偶高調波ミクサと図58のミクサ
とは、トランジスタの励振条件の点で異なる。トランジ
スタ19aと19bを互いに逆相で励振し、トランジス
タ19cと19dとを互いに逆相で励振している。ま
た、トランジスタ19aと19dとを互いに逆相で励振
している。なお、図58の偶高調波ミクサにおいて、ト
ランジスタ19aと19dとを同相で励振している。
【0160】トランジスタ19aと19dとを互いに逆
相で励振することにより、基本波の混合は抑制され、偶
高調波ミクサとなる。したがって、トランジスタの特性
が不揃いであっても、各トランジスタでの整流電流が相
殺されて、直流オフセットが発生しない。なお、RFや
LOは相殺されてベースバンド出力端子17には出力さ
れない。
【0161】この点をさらに詳細に説明する。先に述べ
たように、図50の偶高調波ミクサでは、トランジスタ
19b及び19cのベース端子をグランドに終端し、ト
ランジスタ19a,19dに対し互いに逆相となるよう
にLOを加えている。このとき、端子16のLOの電位
を±VLOとすると、トランジスタ19aのベースには+
LO、トランジスタ19bのベースには0[V]、トラ
ンジスタ19cのベースには0[V]、トランジスタ1
9dのベースには−VLO、がそれぞれ供給される。した
がって、出力端子17に対しては同相で出力され抑制さ
れない。
【0162】一方、トランジスタ19a,19b,19
c,19dにおいて、これらの非線形性により、VLO
2倍波+V2LO が発生する。この2倍波+V2LO に関
し、トランジスタ19aには+V2LO ,トランジスタ1
9bには0[V]、トランジスタ19cにも0[V]、
トランジスタ19dには+V2LO が、それぞれ発生す
る。したがって、出力端子17に対しては逆相となり、
図58におけるVLOと同様抑制される。
【0163】さらに端子15にRFを印加し、その電圧
を±Vrfとすると、トランジスタ19e,19fからな
る差動増幅器の差動出力+Vrf及び−Vrfがトランジス
タ19a,19b及びトランジスタ19c,19dに対
してそれぞれ供給される。すなわち、トランジスタ19
a,19bに対し+Vrf、トランジスタ19c,19d
に対し−Vrfとなる。したがって、VLOと乗算された総
合波は、トランジスタ19aでVLO・Vrf、トランジス
タ19bで0[V]、トランジスタ19cで0[V」、
トランジスタ19dでVLO・Vrfとなる。したがって、
出力端子17に対しては逆相となり抑制される。
【0164】一方、V2LO と乗算された混合波は、トラ
ンジスタ19aでV2LO ・Vrf、トランジスタ19bで
0[V]、トランジスタ19cで0[V]、トランジス
タ19dで−V2LO ・Vrf となる。したがって、出力
端子17に対しては同相となり抑制されない。このよう
に、図50の構成によれば、トランジスタを用いた場合
であっても偶高調波ミクサとして動作する。
【0165】以上のようにこの実施例20の構成によれ
ば、トランジスタを用いて偶高調波ミクサを構成するこ
とができて、ミクサの小型化が可能になる。このこと
は、偶高調波ミクサをモノリシックで構成する際に、特
に有効である。
【0166】実施例21.ところで、図10の偶高調波
直交ミクサを、半導体基板上にモノリシック集積化して
形成すれば、偶高調波ミクサ40a,40bの特性を揃
えることが可能となる。これにより、ベクトル精度が向
上する等のさらなる性能向上が可能となる。
【0167】実施例22.なお、以上の実施例1〜21
を説明するに際して、偶高調波直交ミクサを受信装置に
用いた場合を例にとり説明した。しかし、これに限ら
ず、偶高調波直交ミクサを送信装置のベクトル変調器に
用いることもできる。
【0168】図51は、偶高調波直交ミクサを用いたベ
クトル変調器を備える送信装置の構成図である。同図に
おいて、1は信号を放射する空中線(ANT)、2は空
中線1に送信電力を供給する高出力増幅器、3は偶高調
波直交ミクサが出力する送信信号のみを通過させる帯域
通過フィルタ(BPF)、8は局部発振波を出力する局
部発振器、41はI信号及びQ信号を局部発振波に基づ
き変調する偶高調波直交ミクサであり、ベクトル変調器
として機能する。9a,9bはI信号及びQ信号に含ま
れる信号波のみを通過させる低域通過フィルタ(LP
F)、10a,10bはI信号及びQ信号をそれぞれ増
幅して低域通過フィルタ(LPF)9a,9bにそれぞ
れ供給するベースバンド増幅器(AMP)、11はデー
タをI信号及びQ信号に変調する変調回路である。
【0169】図51の送信装置は、偶高調波直交ミクサ
41内において信号の流れが逆になってベクトル変調器
として動作する点を除き、受信装置の場合と同様に動作
する。
【0170】実施例1等の偶高調波直交ミクサ41を図
51の送信装置に適用することにより、送信装置につい
て、実施例1等の効果を奏することができる。また、偶
高調波直交ミクサ41をベクトル変調器として用いると
変調精度が高まる効果がある。
【0171】なお、上記実施例1〜22において、ベー
スバンドの出力を得る場合を例にとり説明してきたが、
これに限らず、これらのミクサは、中間周波帯の出力を
得る場合にも適用できる。
【0172】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、外部から供給される信号波を分配する第1の分配器
と、外部から供給される局部発振波を分配する第2の分
配器と、上記第1の分配器の出力及び上記第2の分配器
の出力に基づき上記局部発振波の2倍波と上記信号波と
の混合波を生成する第1の偶高調波ミクサと、上記第1
の分配器の出力及び上記第2の分配器の出力に基づき上
記局部発振波の2倍波と上記信号波との混合波を生成す
る第2の偶高調波ミクサとを備えたので、受信感度を向
上させるとともに、符号誤り率を低下させ、直流オフセ
ットを低減できる。さらに、歪みを少なくできる。
【0173】さらに、請求項2の発明によれば、上記第
1の分配器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2
の偶高調波ミクサに対し上記信号波を概略同位相かつ概
略同振幅で給電するように構成するとともに、上記第2
の分配器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2の
偶高調波ミクサに対し上記局部発振波を概略45度の位
相差かつ概略同振幅で給電するように構成したので、上
記第2の分配器の移相量が半分ですむ。
【0174】さらに、請求項3の発明によれば、上記第
1の分配器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上記第2
の偶高調波ミクサに対し上記信号波を概略90度の位相
差かつ概略同振幅で給電するように構成するとともに、
上記第2の分配器を、上記第1の偶高調波ミクサ及び上
記第2の偶高調波ミクサに対し上記局部発振波を概略同
位相かつ概略同振幅で給電するように構成したので、上
記第1の分配器を従来と同様に構成できる。
【0175】さらに、請求項4の発明によれば、上記第
1の分配器を、その中心周波数が上記信号波の周波数と
上記局部発振波の周波数との間にあるようにしたので、
上記第1の分配器とミクサとの間のアイソレーションを
高め、ベクトル誤差の劣化を抑制できる。
【0176】さらに、請求項5の発明によれば、上記第
2の分配器を、その中心周波数が上記信号波の周波数と
上記局部発振波の周波数との間にあるようにしたので、
上記第2の分配器とミクサとの間のアイソレーションを
高め、ベクトル誤差の劣化を抑制できる。
【0177】さらに、請求項6の発明によれば、上記第
1の分配器の出力を増幅して上記第1の偶高調波ミクサ
に対し供給する第1のバッファ増幅器と、上記第1の分
配器の出力を増幅して上記第2の偶高調波ミクサに対し
供給する第2のバッファ増幅器とを備えたので、ミクサ
間のアイソレーションを高め、ベクトル誤差の劣化を抑
制できる。
【0178】さらに、請求項7の発明によれば、上記第
2の分配器の出力を増幅して上記第1の偶高調波ミクサ
に対し供給する第3のバッファ増幅器と、上記第2の分
配器の出力を増幅して上記第2の偶高調波ミクサに対し
供給する第4のバッファ増幅器とを備えたので、ミクサ
間のアイソレーションを高め、ベクトル誤差の劣化を抑
制できる。
【0179】さらに、請求項8の発明によれば、上記第
1の分配器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に上記信
号波を通過させる第1のフィルタを備えるとともに、上
記第2の分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの間に上
記信号波を通過させる第2のフィルタを備えたので、ミ
クサ間のアイソレーションを高め、ベクトル誤差の劣化
を抑制できる。
【0180】さらに、請求項9の発明によれば、上記第
2の分配器と上記第1の偶高調波ミクサとの間に上記局
部発振波を通過させる第3のフィルタを備えるととも
に、上記第2の分配器と上記第2の偶高調波ミクサとの
間に上記局部発振波を通過させる第4のフィルタを備え
たので、ミクサ間のアイソレーションを高め、ベクトル
誤差の劣化を抑制できる。
【0181】さらに、請求項10の発明によれば、上記
信号波の周波数をfin、上記局部発振波の周波数をf
pとしたとき、これらの和周波数(fin+2fp)を
阻止する特性を有するフィルタを備えたので、和周波数
(fin+2fp)による干渉を阻止し、ベクトル誤差
の劣化を抑制できる。
【0182】さらに、請求項11の発明によれば、上記
局部発振波に含まれる2倍波を抑制して上記第2の分配
器に供給する2倍波抑制フィルタを備えたので、局部発
振波による干渉やこれによるベクトル誤差の劣化を抑制
できる。
【0183】また、請求項12の発明によれば、上記局
部発振波の振幅変動を抑制して上記第2の分配器に供給
するリミタを備えたので、局部発振波の電力が変動した
ことによる検波器の利得の変動を抑制できる。
【0184】また、請求項13の発明によれば、上記局
部発振波を分周して上記第2の分配器に供給する分周器
を備えたので、基準周波数を従来程度に高くして局部発
振器を構成するPLLの特性劣化を抑制することができ
る。
【0185】また、請求項14の発明によれば、上記第
1の偶高調波ミクサの出力端に、50オームを越える値
の第1の負荷抵抗を備えるとともに、上記第2の偶高調
波ミクサの出力端に、50オームを越える値の第2の負
荷抵抗を備えたので、偶高調波ミクサ固有の変換損を補
償できる。
【0186】また、請求項15の発明によれば、上記第
1の偶高調波ミクサの出力端に、ベースバンドに変換さ
れた隣接チャネルの波の周波数で遮断域となる第1の低
域通過フィルタを備えるとともに、上記第2の偶高調波
ミクサの出力端に、ベースバンドに変換された隣接チャ
ネルの波の周波数で遮断域となる第2の低域通過フィル
タを備えたので、奇数次の歪みによる影響を抑制でき
る。
【0187】また、請求項16の発明によれば、上記第
1の偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサい
ずれかに、2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続
してなり、上記2つのダイオードの第1の並列接続端を
上記信号波の入力端及び上記混合波の出力端とし、第2
の並列接続端を上記局部発振波の入力端としたダイオー
ドペアと、集中定数により構成され、上記局部発振波の
周波数で短絡状態になるとともに、上記信号波の周波数
で開放状態になり、上記第1の並列接続端に接続された
第1の分波回路と、集中定数により構成され、上記局部
発振波の周波数で開放状態になるとともに、上記信号波
の周波数で短絡状態になり、上記第2の並列接続端に接
続された第2の分波回路とを備えたので、偶高調波ミク
サを小型化できる。
【0188】また、請求項17の発明によれば、上記第
1の分波回路を、互いに直列に接続されたキャパシタ及
びインダクタからなる直列共振回路と、上記直列共振回
路に並列接続されたキャパシタとから構成したので、偶
高調波ミクサを簡単に小型化できる。
【0189】また、請求項18の発明によれば、上記第
1の分波回路を、互いに並列に接続されたキャパシタ及
びインダクタからなる並列共振回路と、上記並列共振回
路に直列接続されたキャパシタとから構成したので、偶
高調波ミクサを簡単に小型化できる。
【0190】また、請求項19の発明によれば、上記第
2の分波回路を、互いに直列に接続されたキャパシタ及
びインダクタからなる直列共振回路と、上記直列共振回
路に並列接続されたインダクタとから構成したので、偶
高調波ミクサを簡単に小型化できる。
【0191】また、請求項20の発明によれば、上記第
2の分波回路を、互いに並列に接続されたキャパシタ及
びインダクタからなる並列共振回路と、上記並列共振回
路に直列接続されたインダクタとから構成したので、偶
高調波ミクサを簡単に小型化できる。
【0192】また、請求項21の発明によれば、上記第
1の偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサい
ずれかに、上記局部発振波を増幅し、互いに逆位相とな
る第1の出力及び第2の出力として出力する差動増幅器
と、2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してそ
れぞれなる複数のダイオードペアをリング状に接続して
構成されたダイオードリングを有し、上記差動増幅器の
2つの出力に基づき、上記局部発振波の2倍波と上記ダ
イオードリングに入力された信号波との混合波を出力す
る混合部とを備えたので、スロット線路を用いずに偶高
調波ミクサを構成できて、偶高調波ミクサを小型化でき
る。
【0193】また、請求項22の発明によれば、上記差
動増幅器の出力に含まれる高調波を除去して、上記混合
部に供給するフィルタを備えたので、差動増幅器出力に
含まれる高調波を除去できて、ミクサの性能がさらに向
上する。
【0194】また、請求項23の発明によれば、上記第
1の偶高調波ミクサまたは上記第2の偶高調波ミクサい
ずれかに、信号波を増幅し、互いに逆位相となる第1の
出力及び第2の出力として出力する第1の差動増幅器
と、局部発振波を受けてこの局部発振波の2倍波を発生
するとともに、この2倍波と上記第1の差動増幅器の第
1の出力とを乗算して差動信号として出力する第2の差
動増幅器と、上記第2の差動増幅器の出力端と並列に接
続された出力端をもち、上記局部発振波を受けて上記第
1の差動増幅器で発生する局部発振波の2倍波と逆位相
となる2倍波を発生するとともに、この2倍波と上記第
1の差動増幅器の第2の出力とを乗算して差動信号とし
て出力する第3の差動増幅器とを備えたので、トランジ
スタを用いて偶高調波ミクサを構成でき、偶高調波ミク
サを小型化できる。
【0195】また、請求項24の発明によれば、アンテ
ナと、上記アンテナが受信した信号を増幅する増幅器
と、局部発振波を発生する局部発振器と、上記局部発振
波に基づき上記増幅器の出力を検波してベースバンドの
I信号及びQ信号を出力する検波器と、上記I信号及び
上記Q信号に基づきデータを再生する復調回路とを備え
た受信装置において、上記検波器を、請求項1ないし請
求項23いずれかに記載の検波器としたので、通信品質
が向上する。
【0196】また、請求項25の発明によれば、データ
を変調してベースバンドのI信号及びQ信号を出力する
変調器と、局部発振波を発生する局部発振器と、上記局
部発振波に基づき上記I信号及びQ信号をベクトル変調
するベクトル変調器と、上記ベクトル変調器の出力を増
幅する増幅器と、上記増幅器の出力を送信するアンテナ
とを備えた送信装置において、上記ベクトル変調器を、
請求項1ないし請求項23いずれかに記載の検波器とし
たので、通信品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による受信装置の構成図で
ある。
【図2】 本発明の実施例1による偶高調波直交ミクサ
の構成図である。
【図3】 偶高調波ミクサの一般的な構成図である。
【図4】 APDPを流れる電流の波形図である。
【図5】 APDPのコンダクタンスの波形図である。
【図6】 本発明の実施例1による受信装置の周波数関
係図である。
【図7】 本発明の実施例1による偶高調波直交ミクサ
において生じる干渉の説明図である。
【図8】 本発明の実施例1による受信装置で干渉波が
存在するときの周波数関係図である。
【図9】 本発明の実施例1による受信装置での歪みの
周波数関係図である。
【図10】 本発明の実施例2による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図11】 本発明の実施例3による偶高調波直交ミク
サにおいて生じる干渉の説明図である。
【図12】 本発明の実施例3による偶高調波直交ミク
サにおいて生じる干渉の説明図である。
【図13】 ウイルキンソン分配器の構成図である。
【図14】 本発明の実施例3による偶高調波直交ミク
サの分配器のアイソレーション特性である。
【図15】 本発明の実施例4による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図16】 本発明の実施例4による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図17】 本発明の実施例6による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図18】 本発明の実施例6による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図19】 本発明の実施例7による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図20】 本発明の実施例7による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図21】 本発明の実施例8による受信装置の周波数
関係図である。
【図22】 本発明の実施例8による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図23】 本発明の実施例8による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図24】 本発明の実施例8による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図25】 本発明の実施例8による偶高調波直交ミク
サの構成図である。
【図26】 局部発振器の第2高調波の影響の説明図で
ある。
【図27】 局部発振器の第2高調波の影響の説明図で
ある。
【図28】 本発明の実施例9による受信装置の構成図
である。
【図29】 本発明の実施例9による局部発振器用フィ
ルタの動作説明図である。
【図30】 入力される局部発振電力に対する偶高調波
ミクサの変換損を示すグラフである。
【図31】 本発明の実施例10による受信装置の構成
図である。
【図32】 本発明の実施例10によるリミタの特性の
説明図である。
【図33】 本発明の実施例10によるリミタ付き偶高
調波ミクサの特性の説明図である。
【図34】 本発明の実施例11による受信装置の構成
図である。
【図35】 本発明の実施例12による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図36】 本発明の実施例13による終端抵抗値と検
波電圧との関係を示す図である。
【図37】 受信装置における3次歪みの周波数配列で
ある。
【図38】 本発明の実施例13による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図39】 本発明の実施例13による偶高調波直交ミ
クサの動作説明図である。
【図40】 偶高調波ミクサの一般的な構成図である。
【図41】 本発明の実施例14による偶高調波直交ミ
クサの分波回路のインピーダンス特性図である。
【図42】 本発明の実施例14による偶高調波直交ミ
クサの分波回路のインピーダンス特性図である。
【図43】 本発明の実施例14による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図44】 本発明の実施例15による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図45】 本発明の実施例16による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図46】 本発明の実施例17による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図47】 他の偶高調波直交ミクサの構成図である。
【図48】 本発明の実施例18による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図49】 本発明の実施例19による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図50】 本発明の実施例20による偶高調波直交ミ
クサの構成図である。
【図51】 本発明の実施例22による送信装置の構成
図である。
【図52】 従来の受信装置の構成図である。
【図53】 従来の直交ミクサの構成図である。
【図54】 従来の受信装置における周波数関係図であ
る。
【図55】 I出力およびQ出力の説明図である。
【図56】 従来の直交ミクサの他の構成図である。
【図57】 従来のダイオード平衡ミクサの構成図であ
る。
【図58】 従来のトランジスタ平衡ミクサの構成図で
ある。
【図59】 従来の受信装置における干渉の説明図であ
る。
【図60】 干渉波が存在するときの周波数関係図であ
る。
【図61】 干渉波が存在するときのI出力およびQ出
力の説明図である。
【図62】 3次の歪みの周波数関係図である。
【図63】 2次の歪みの周波数関係図である。
【符号の説明】
1 空中線(ANT) 、2 低雑音増幅器(LNA )、3 帯
域通過フィルタ(BPF )、4 ミクサ(MIX )、5 90
度移相器、6 0 度分配器、7 直交ミクサ、8局部発
振器、9 低域通過フィルタ(LPF) 、10 ベースバンド
増幅器(AMP)、11 復調回路、13 ミクサダイオード、1
4 バラン、15 LO入力端子、16 RF入力端子、17
ベースバンド出力端子、18 抵抗、19 トランジス
タ、20 電流源、30 ミクサダイオード、31 アンチパ
ラレルダイオードペア(APDP)、32RF端子、33 LO端
子、34 ベースバンド端子、35 先端開放スタブ、36
先端短絡スタブ、37 RFチョーク、38 DCカット、39
分波回路、40 偶高調波ミクサ、41 偶高調波直交ミク
サ、42 45度移相器、43 バッファ増幅器、44 LOを阻
止するフィルタ、45 RFを阻止するフィルタ、46 2frf
を阻止するフィルタ、50半導体基板、51 局部発振器用
フィルタ、52 リミタ、53 分周器、54 終端抵抗、55
リカバリ用フィルタ、61 キャパシタCp2p、62 キャ
パシタCsp 、63インダクタLsp 、64 集中定数化スタブ
A 、65 インダクタLpp 、66キャパシタCpp 、67インダ
クタLs2p、68 集中定数化スタブB 、69 インダクタLp
2p、70集中定数化スタブC 、71 キャパシタCs2p、72
集中定数化スタブD 、80 スロット線路、81 コプレナ
線路、82 ワイヤ、83 抵抗、84 トランジスタ、85電
流源、86 差動増幅器、87 DCカット用キャパシタ、88
混合部、90 アイソレーション抵抗、91 伝送線路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 1/06 H04B 1/06 H04L 27/38 H04L 27/00 G (72)発明者 末松 憲治 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社電子システム研究所内 (72)発明者 飯田 明夫 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社電子システム研究所内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給される信号波を分配する第
    1の分配器と、外部から供給される局部発振波を分配す
    る第2の分配器と、上記第1の分配器の出力及び上記第
    2の分配器の出力に基づき上記局部発振波の2倍波と上
    記信号波との混合波を生成する第1の偶高調波ミクサ
    と、上記第1の分配器の出力及び上記第2の分配器の出
    力に基づき上記局部発振波の2倍波と上記信号波との混
    合波を生成する第2の偶高調波ミクサとを備えた検波
    器。
  2. 【請求項2】 上記第1の分配器を、上記第1の偶高調
    波ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上記信号
    波を概略同位相かつ概略同振幅で給電するように構成す
    るとともに、上記第2の分配器を、上記第1の偶高調波
    ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上記局部発
    振波を概略45度の位相差かつ概略同振幅で給電するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  3. 【請求項3】 上記第1の分配器を、上記第1の偶高調
    波ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上記信号
    波を概略90度の位相差かつ概略同振幅で給電するよう
    に構成するとともに、上記第2の分配器を、上記第1の
    偶高調波ミクサ及び上記第2の偶高調波ミクサに対し上
    記局部発振波を概略同位相かつ概略同振幅で給電するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  4. 【請求項4】 上記第1の分配器を、その中心周波数が
    上記信号波の周波数と上記局部発振波の周波数との間に
    あるようにしたことを特徴とする請求項1記載の検波
    器。
  5. 【請求項5】 上記第2の分配器を、その中心周波数が
    上記信号波の周波数と上記局部発振波の周波数との間に
    あるようにしたことを特徴とする請求項1記載の検波
    器。
  6. 【請求項6】 上記第1の分配器の出力を増幅して上記
    第1の偶高調波ミクサに対し供給する第1のバッファ増
    幅器と、上記第1の分配器の出力を増幅して上記第2の
    偶高調波ミクサに対し供給する第2のバッファ増幅器と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  7. 【請求項7】 上記第2の分配器の出力を増幅して上記
    第1の偶高調波ミクサに対し供給する第3のバッファ増
    幅器と、上記第2の分配器の出力を増幅して上記第2の
    偶高調波ミクサに対し供給する第4のバッファ増幅器と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  8. 【請求項8】 上記第1の分配器と上記第1の偶高調波
    ミクサとの間に上記信号波を通過させる第1のフィルタ
    を備えるとともに、上記第2の分配器と上記第2の偶高
    調波ミクサとの間に上記信号波を通過させる第2のフィ
    ルタを備えたことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  9. 【請求項9】 上記第2の分配器と上記第1の偶高調波
    ミクサとの間に上記局部発振波を通過させる第3のフィ
    ルタを備えるとともに、上記第2の分配器と上記第2の
    偶高調波ミクサとの間に上記局部発振波を通過させる第
    4のフィルタを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    検波器。
  10. 【請求項10】 上記信号波の周波数をfin、上記局
    部発振波の周波数をfpとしたとき、これらの和周波数
    (fin+2fp)を阻止する特性を有するフィルタを
    備えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載
    の検波器。
  11. 【請求項11】 上記局部発振波に含まれる2倍波を抑
    制して上記第2の分配器に供給する2倍波抑制フィルタ
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の検波器。
  12. 【請求項12】 上記局部発振波の振幅変動を抑制して
    上記第2の分配器に供給するリミタを備えたことを特徴
    とする請求項1記載の検波器。
  13. 【請求項13】 上記局部発振波を分周して上記第2の
    分配器に供給する分周器を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の検波器。
  14. 【請求項14】 上記第1の偶高調波ミクサの出力端
    に、50オームを越える値の第1の負荷抵抗を備えると
    ともに、上記第2の偶高調波ミクサの出力端に、50オ
    ームを越える値の第2の負荷抵抗を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の検波器。
  15. 【請求項15】 上記第1の偶高調波ミクサの出力端
    に、ベースバンドに変換された隣接チャネルの波の周波
    数で遮断域となる第1の低域通過フィルタを備えるとと
    もに、上記第2の偶高調波ミクサの出力端に、ベースバ
    ンドに変換された隣接チャネルの波の周波数で遮断域と
    なる第2の低域通過フィルタを備えたことを特徴とする
    請求項1記載の検波器。
  16. 【請求項16】 上記第1の偶高調波ミクサまたは上記
    第2の偶高調波ミクサいずれかに、 2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してなり、
    上記2つのダイオードの第1の並列接続端を上記信号波
    の入力端及び上記混合波の出力端とし、第2の並列接続
    端を上記局部発振波の入力端としたダイオードペアと、 集中定数により構成され、上記局部発振波の周波数で短
    絡状態になるとともに、上記信号波の周波数で開放状態
    になり、上記第1の並列接続端に接続された第1の分波
    回路と、 集中定数により構成され、上記局部発振波の周波数で開
    放状態になるとともに、上記信号波の周波数で短絡状態
    になり、上記第2の並列接続端に接続された第2の分波
    回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の検波
    器。
  17. 【請求項17】 上記第1の分波回路を、互いに直列に
    接続されたキャパシタ及びインダクタからなる直列共振
    回路と、上記直列共振回路に並列接続されたキャパシタ
    とから構成したことを特徴とする請求項16記載の検波
    器。
  18. 【請求項18】 上記第1の分波回路を、互いに並列に
    接続されたキャパシタ及びインダクタからなる並列共振
    回路と、上記並列共振回路に直列接続されたキャパシタ
    とから構成したことを特徴とする請求項16記載の検波
    器。
  19. 【請求項19】 上記第2の分波回路を、互いに直列に
    接続されたキャパシタ及びインダクタからなる直列共振
    回路と、上記直列共振回路に並列接続されたインダクタ
    とから構成したことを特徴とする請求項16記載の検波
    器。
  20. 【請求項20】 上記第2の分波回路を、互いに並列に
    接続されたキャパシタ及びインダクタからなる並列共振
    回路と、上記並列共振回路に直列接続されたインダクタ
    とから構成したことを特徴とする請求項16記載の検波
    器。
  21. 【請求項21】 上記第1の偶高調波ミクサまたは上記
    第2の偶高調波ミクサいずれかに、 上記局部発振波を増幅し、互いに逆位相となる第1の出
    力及び第2の出力として出力する差動増幅器と、 2つのダイオードを互いに逆極性で並列接続してそれぞ
    れなる複数のダイオードペアをリング状に接続して構成
    されたダイオードリングを有し、上記差動増幅器の2つ
    の出力に基づき、上記局部発振波の2倍波と上記ダイオ
    ードリングに入力された信号波との混合波を出力する混
    合部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の検波
    器。
  22. 【請求項22】 上記差動増幅器の出力に含まれる高調
    波を除去して、上記混合部に供給するフィルタを備えた
    ことを特徴とする請求項21記載の検波器。
  23. 【請求項23】 上記第1の偶高調波ミクサまたは上記
    第2の偶高調波ミクサいずれかに、 信号波を増幅し、互いに逆位相となる第1の出力及び第
    2の出力として出力する第1の差動増幅器と、 局部発振波を受けてこの局部発振波の2倍波を発生する
    とともに、この2倍波と上記第1の差動増幅器の第1の
    出力とを乗算して差動信号として出力する第2の差動増
    幅器と、 上記第2の差動増幅器の出力端と並列に接続された出力
    端をもち、上記局部発振波を受けて上記第1の差動増幅
    器で発生する局部発振波の2倍波と逆位相となる2倍波
    を発生するとともに、この2倍波と上記第1の差動増幅
    器の第2の出力とを乗算して差動信号として出力する第
    3の差動増幅器とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の検波器。
  24. 【請求項24】 アンテナと、上記アンテナが受信した
    信号を増幅する増幅器と、局部発振波を発生する局部発
    振器と、上記局部発振波に基づき上記増幅器の出力を検
    波してベースバンドのI信号及びQ信号を出力する検波
    器と、上記I信号及び上記Q信号に基づきデータを再生
    する復調回路とを備えた受信装置において、 上記検波器を、請求項1ないし請求項23いずれかに記
    載の検波器としたことを特徴とする受信装置。
  25. 【請求項25】 データを変調してベースバンドのI信
    号及びQ信号を出力する変調器と、局部発振波を発生す
    る局部発振器と、上記局部発振波に基づき上記I信号及
    びQ信号をベクトル変調するベクトル変調器と、上記ベ
    クトル変調器の出力を増幅する増幅器と、上記増幅器の
    出力を送信するアンテナとを備えた送信装置において、 上記ベクトル変調器を、請求項1ないし請求項23いず
    れかに記載の検波器としたことを特徴とする送信装置。
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