JP4183821B2 - 同相分配回路、偶高調波直交ミクサ及びダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents

同相分配回路、偶高調波直交ミクサ及びダイレクトコンバージョン受信機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、LO入力端子での多重反射による直交精度の劣化を抑制することができる同相分配回路、偶高調波直交ミクサ及びダイレクトコンバージョン受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は例えば、特開平5−191150号公報に開示された従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成図である。図において、16は図示しないアンテナからの周波数frfのRF帯の受信信号(以下、RF信号)を受けて、これを増幅する低雑音増幅器(LNA)、17は低雑音増幅器16の出力から所定の帯域の信号を取り出す帯域通過フィルタ(BPF)、18は帯域通過フィルタ16の出力信号と周波数fpとを混合して、ベースバンドのI信号及びQ信号を出力する直交ミクサである。
【0003】
この直交ミクサ18は、帯域通過フィルタ17の出力を2つに分配する90°分配回路21、外部からの局部発振波を2つに分配する同相分配回路20、90°分配回路21の同相成分出力と、同相分配回路20の出力を混合してI信号を出力する単位ミクサ19a、90°分配回路21の直交出力と同相分配回路20の出力とを混合して、Q信号を出力する単位ミクサ19bから構成されている。
【0004】
22は局部発振波(以下、LO波)を発生して、直交ミクサ18に供給する局部発振器(LO)である。23a,23bは低周波信号をそれぞれ取り出す低域通過フィルタ(LPF)、24a,24bは低域通過フィルタ23a,23bの出力をそれぞれ増幅するベースバンド増幅器、25a,25bはベースバンド増幅器24a,24bの出力をそれぞれアナログからデジタルに変換するA−D変換器、26はA−D変換器25a,25bが出力するI信号のデータ及びQ信号のデータに基づき、復調処理を行う復調演算回路である。
【0005】
次に動作について説明する。
図4は従来のダイレクトコンバージョン受信機に用いられる直交ミクサを示す構成図である。図3に示す従来のダイレクトコンバージョン受信機では、図4に示す直交ミクサにより受信波frfを、周波数frf−fpのI信号、Q信号に複素包落線検波する。次に、直交ミクサ18は、互いに90°の位相差を持たせて分配した2つのRF信号と、同じ位相で分配したLO波とをそれぞれアナログ乗算し、周波数混合する。
【0006】
ここで、LO波の周波数fpと、RF信号の周波数frfとがほぼ同じであれば、低域通過フィルタ23a,23bにより、直交ミクサ18のI出力及びQ出力をそれぞれろ波し、ベースバンド周波数近傍となるfpとfrfとの差の周波数成分fbbを取り出すことにより、受信波(RF)の変調信号成分が得られる。これらI出力及びQ出力はベースバンド増幅器24a,24bにより増幅してレベルを高めた上で、A−D変換器25a,25bによりそれぞれ量子化される。復調演算回路26は、これらのI信号、Q信号に基づき、受信波に変調されたデータを再生する。
【0007】
図5は従来の偶高調波形ダイレクトコンバージョン受信機に用いられる偶高調波直交ミクサを示す構成図である。直交ミクサとして、図5に示すような、LO波の第二高調波で周波数混合を行う偶高調波ミクサを用いた場合、ここで、LO波の第二高調波の周波数2fpと、RF信号の周波数frfとがほぼ同じであれば、低域通過フィルタにより、直交ミクサのI出力及びQ出力をそれぞれろ波し、ベースバンド周波数近傍となる2fpとfrfとの差の周波数成分fbbを取り出すことにより、受信波(RF)の変調信号成分が得られる。
【0008】
このような偶高調波形の直交ミクサを用いた偶高調波形ダイレクトコンバージョン受信機は、図4に示した基本波ミクサを用いたダイレクトコンバージョン受信機と比較し、RF信号とLO波の周波数が異なるため、RF信号とLO波との干渉が少ないなどの特徴を有する。また、偶高調波形ダイレクトコンバータを送信機に適用した場合には、キャリア漏洩が抑制できるという利点もある
0009
また、図6は従来の同相分配回路の特性を示す特性図であり、図6に示すように、偶高調波直交ミクサのLO波の入力端子に用いるバランの中心周波数をLO波の周波数とした場合には、RF信号はLO波の入力端子側で、逆相では合成されないため、LO波の入力端子で生ずるRFの反射波により、アイソレーション特性の劣化が生じ、直交ミクサとしての直交精度が劣化するという問題がある。
0010
さらに、偶高調波直交ミクサのLO波の同相分配回路としては、図7に示したような集中定数型のウィルキンソン電力分配回路が一般的に用いられる。図7は従来の集中定数型ウィルキンソン電力分配回路を示す回路図である。7は入力端子、8a,8bはインダクタ11a,11bとそれぞれ接続された分配出力端子、9は入力端子7とシャント接続されたキャパシタ、11a,11bは入力端子7と接続されたインダクタ、10a,10bはインダクタ11a,11bと出力端子8a,8bの接続点にシャント接続されたキャパシタである。
0011
図7に示したような通常のウィルキンソン電力分配回路では、偶高調波ミクサの場合に、RF信号の周波数となるLO波の2倍の周波数近傍では、分配出力端子間のアイソレーションは小さい。したがって、LO波の入力端子でのRF信号の多重反射により、アイソレーション特性の劣化が生じ、直交精度が劣化するという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の同相分配回路、偶高調波直交ミクサ及びダイレクトコンバージョン受信機は以上のように構成されているので、通常のウィルキンソン電力分配回路では、偶高調波ミクサの場合に、RF信号の周波数となるLO波の2倍の周波数近傍では、LO波の入力端子でのRF信号の多重反射により、アイソレーション特性の劣化が生じ、直交精度が劣化するなどの課題があった。
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通常のウィルキンソン電力分配回路の偶高調波ミクサの場合にも、直交精度の劣化を防止する同相分配回路、偶高調波直交ミクサ及びダイレクトコンバージョン受信機を得ることを目的とする。
0014
【課題を解決するための手段】
この発明に係る同相分配回路は、入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、第1および第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、所望周波数よりも高い任意の周波数では、直列共振となるように第3のインダクタおよび第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、所望周波数よりも高い任意の周波数では、直列共振となるように第4のインダクタおよび第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路とを備えたものである。
0015
この発明に係る偶高調波直交ミクサは、高周波信号を入力する90°ハイブリッド回路と、局部発振波の入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、局部発振波の入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、局部発振波の入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、第1および第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、局部発振波の周波数よりも高い高周波信号の周波数では、直列共振となるように第3のインダクタおよび第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、局部発振波の周波数よりも高い高周波信号の周波数では、直列共振となるように第4のインダクタおよび第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路と、90°ハイブリッド回路の第1の高周波出力端子から出力される高周波信号と第1の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第1の偶高調波ミクサと、90°ハイブリッド回路の第2の高周波出力端子から出力される高周波信号と第2の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第2の偶高調波ミクサとを備えたものである。
【0016】
この発明に係るダイレクトコンバージョン受信機は、請求項2記載の偶高調波直交ミクサを復調用の直交ミクサとして用いたものである。
0017
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による同相分配回路を示す回路図であり、図において、7は入力端子、8a,8bはインダクタ11a,11bとそれぞれ接続された分配出力端子、9は入力端子7とシャント接続されたキャパシタ、11a,11bは入力端子7と接続されたインダクタ、13a,13bはインダクタ11a,11bと出力端子8a,8bの接続点にシャント接続されたインダクタ14a,14bおよびキャパシタ15a,15bからなる直列共振回路、14a,14bは直列共振回路13a,13bを構成するインダクタ、15a,15bは直列共振回路13a,13bを構成するキャパシタを示す。
0018
次に動作について説明する。
図7に示すような、通常の集中定数形のウィルキンソン電力分配器において、LO周波数をf0とした場合には、図7中の各パラメータは次のように決定される。
0019
is0 =2Zout
0 =√(Zin・Zis0
p =1/(2π・f0・Z0
S =Z0/(2π・f0) (1)
0020
図1に示す、本発明によるウィルキンソン電力分配器においては、分配端子間で必要となる周波数fbrfにより、直列共振回路の共振周波数は、図1中のパラメータを用いて次式のように与えられる。
0021
brf =1/2π・√(Lbrf・Cbrf) (2)
0022
一方、直列共振回路13a,13bは、LO周波数においては、容量がCpのキャパシタとして振る舞う必要があることから、Cp、Lbrf、Cbrfの関係は、次式で表される。
0023
1/(2π・f0・Cp)=2π・f0・Lbrf+1
/(2π・Lbrf・Cbrf) (3)
0024
したがって、f0とfbrfとの関係から、式(2)、式(3)を用いて、Cbrf及びLbrfを決定すればよい。たとえば、偶高調波ミクサにおいては、fbrf=2f0であることから、
0025
brf=1/(20π2・f0 2・Cp
brf=5Cp/4 (4)
0026
以上のように、この実施の形態1によれば、ウィルキンソン電力分配器において、直列共振回路の素子値として、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、所望周波数よりも高い任意の周波数、例えば所望周波数の2倍の周波数で直列共振となるように素子値を選んだので、LO周波数の2倍の周波数、つまり、同相分配回路においてRF周波数でのアイソレーション特性を向上させることができるなどの効果が得られる。
0027
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による偶高調波直交ミクサを示す構成図であり、図において、実施の形態1と同一の符号については同一または相当部分を示すので説明を省略する。35は90°ハイブリッド回路、36はRF信号の入力端子、37a,37bは単位偶高調波ミクサ、38は90°ハイブリッド回路に用いる終端抵抗、39はLO波の入力端子、40は上記の実施の形態1によるウィルキンソン電力分配器である。
0028
次に動作について説明する。
図2に示す偶高調波直交ミクサにおいては90°ハイブリッド回路35を用い、かつ、LO波の分配に用いるウィルキンソン電力分配器でのRF信号のアイソレーション特性を高め、さらに、単位偶高調波ミクサにおいても、LOバランの中心周波数をLO周波数とRF周波数の中間に設定することで、変換損失の低減を行うとともに、RF−LO間のアイソレーション特性を改善する。
0029
以上のように、この実施の形態2によれば、小形化が可能な構成で、直交精度を向上させることができるなどの効果が得られる。
0030
実施の形態3.
この実施の形態3においては、図3の直交ミクサ18を図2で用いた直交ミクサに置き換えたものである。この実施の形態3によるダイレクトコンバータでは、小形化が可能な偶高調波直交ミクサにより、装置全体の小形化が可能な構成で、直交精度の劣化による通信品質の劣化のないダイレクトコンバージョン受信機を構成することができるなどの効果が得られる。
0031
上記では、ダイレクトコンバージョン受信機を例にとって説明を行ったが、ダイレクトコンバージョン送信機を用いた場合でも、良好な変調精度が得られ、低キャリアリーク電力であるなど、この実施の形態7の場合と同様の効果を奏する。
0032
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、第1および第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、所望周波数よりも高い任意の周波数では、直列共振となるように第3のインダクタおよび第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、所望周波数よりも高い任意の周波数では、直列共振となるように第4のインダクタおよび第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路とを備えるように構成したので、同相分配回路において所望周波数よりも高い任意の周波数でのアイソレーション特性を向上させることができるなどの効果が得られる。
0033
この発明によれば、高周波信号を入力する90°ハイブリッド回路と、局部発振波の入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、局部発振波の入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、局部発振波の入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、第1および第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、局部発振波の周波数よりも高い高周波信号の周波数では、直列共振となるように第3のインダクタおよび第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、局部発振波の周波数よりも高い高周波信号の周波数では、直列共振となるように第4のインダクタおよび第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路と、90°ハイブリッド回路の第1の高周波出力端子から出力される高周波信号と第1の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第1の偶高調波ミクサと、90°ハイブリッド回路の第2の高周波出力端子から出力される高周波信号と第2の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第2の偶高調波ミクサとを備えるように構成したので、偶高調波直交ミクサにおいて高周波信号の周波数でのアイソレーション特性を向上させることができるなどの効果が得られる。
【0034】
この発明によれば、請求項2記載の偶高調波直交ミクサを復調用の直交ミクサとして用いるように構成したので、通信品質を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図1】 この発明の実施の形態1による同相分配回路を示す回路図である。
図2】 この発明の実施の形態2による偶高調波直交ミクサを示す構成図である。
図3】 従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成図である。
図4】 従来のダイレクトコンバージョン受信機に用いられる直交ミクサを示す構成図である。
図5】 従来の偶高調波形ダイレクトコンバージョン受信機に用いられる偶高調波直交ミクサを示す構成図である。
図6】 従来の同相分配回路の特性を示す特性図である。
図7】 従来の集中定数型ウィルキンソン電力分配器を示す回路図である。
【符号の説明】
1,2 結合線路、7 同相分配回路の入力端子、8a,8b 同相分配回路の出力端子、9,10a,10b,15a,15 キャパシタ、11a,11b,14a,14b インダクタ、12 抵抗、13a,13b 直列共振回路、18 直交ミクサ、19a,19b 単位ミクサ、20 同相分配回路、21 90°分配回路、37a,37b 単位偶高調波ミクサ。

Claims (3)

  1. 入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、
    上記入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、
    上記入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、
    上記第1および上記第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、
    上記第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、上記所望周波数よりも高い任意の周波数では、直列共振となるように上記第3のインダクタおよび上記第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、
    上記第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、上記所望周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、上記所望周波数よりも高い上記任意の周波数では、直列共振となるように上記第4のインダクタおよび上記第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路とを備えた同相分配回路。
  2. 高周波信号を入力する90°ハイブリッド回路と、
    局部発振波の入力端子に一端が接続され、第1の分配出力端子に他端が接続された第1のインダクタと、
    上記局部発振波の入力端子に一端が接続され、第2の分配出力端子に他端が接続された第2のインダクタと、
    上記局部発振波の入力端子にシャント接続された第1のキャパシタと、
    上記第1および上記第2のインダクタの他端間に接続された抵抗と、
    上記第1のインダクタの他端にシャント接続された第3のインダクタおよび第2のキャパシタの直列接続からなり、上記局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、上記局部発振波の周波数よりも高い上記高周波信号の周波数では、直列共振となるように上記第3のインダクタおよび上記第2のキャパシタの素子値を設定した第1の直列共振回路と、
    上記第2のインダクタの他端にシャント接続された第4のインダクタおよび第3のキャパシタの直列接続からなり、上記局部発振波の周波数では、ウィルキンソン電力分配器のシャントキャパシタとして動作し、上記局部発振波の周波数よりも高い上記高周波信号の周波数では、直列共振となるように上記第4のインダクタおよび上記第3のキャパシタの素子値を設定した第2の直列共振回路と、
    上記90°ハイブリッド回路の第1の高周波出力端子から出力される高周波信号と上記第1の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第1の偶高調波ミクサと、
    上記90°ハイブリッド回路の第2の高周波出力端子から出力される高周波信号と上記第2の分配出力端子から出力される局部発振波とを周波数混合する第2の偶高調波ミクサとを備えた偶高調波直交ミクサ。
  3. 請求項2記載の偶高調波直交ミクサを復調用の直交ミクサとして用いたことを特徴とするダイレクトコンバージョン受信機。
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