JPH0823762B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents

自動車用空調装置

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JPH0823762B2
JPH0823762B2 JP1143310A JP14331089A JPH0823762B2 JP H0823762 B2 JPH0823762 B2 JP H0823762B2 JP 1143310 A JP1143310 A JP 1143310A JP 14331089 A JP14331089 A JP 14331089A JP H0823762 B2 JPH0823762 B2 JP H0823762B2
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高橋  宏
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は車室内の熱環境状態を目標熱環境状態に自動
的に調節する自動車用空調装置に関する。
従来の技術 この種の自動車用空調装置の中には、例えば特開昭57
−155117号公報に示されたものがある。これは、乗員の
操作で設定された設定室温,車室内に設けられた室温セ
ンサで検出された室温(以下単に検出室温という),車
体に設けられた日射量センサで検出された日射量,車体
に設けられた外気温センサで検出された外気温等の車室
内外の熱環境情報に応じて、空調風を車室内に送出する
ことにより、車室内の熱環境状態が目標熱環境状態とな
るように、自動的に空調制御する。
この自動空調制御時においては、空調装置本体の吹き
出し風量を決定するブロアファンモータ印加電圧は検出
室温Ticと設定室温Tsetとの温度差ΔTによって一義的
に決定されている。また吹き出し口モードは外気温Ta,
検出温度Tic,設定温度Tset,日射量Sをパラメータとす
る目標吹き出し風温Tof=A・Ta+B・Tic+C・Tset
D・S+Eに依存している。一方、乗員が自動空調制御
によって決定された吹き出し風量または吹き出し口モー
ドに不満を感じた場合、ブロアファンスイッチまたは吹
き出し口モード設定器を操作することにより、空調制御
が自動から手動に切り替わって、吹き出し風量や吹き出
し口モードが変更できるようになっている。
発明が解決しようとする課題 吹き出し風量や吹き出し口モードのような乗員の温冷
感は人間工学的に見て個人差が激しい項目の1つであ
る。このため乗員の手動操作によって選定された吹き出
し風量や吹き出し口モードを以後の自動空調に再現させ
るには、前述の制御ロジックでは制御条件を無数に場合
分けする必要から、制御プログラムが複雑で膨大な量に
なるばかりでなく、例えば自動により吹き出し口モード
がフットモードになっている状態において、乗員が吹き
出し口モード設定器を操作し、吹き出し口モードをベン
トモードに切り替えた場合、乗員が日差しによって吹き
出し口モードを変更したのか、あるいは元来乗員がその
設定温度ではフットモードよりもベントモードを好まし
く思っており、たまたま日が差し込んだ時に吹き出し口
モードを切り替えたのかというように、乗員がどのよう
な要因により吹き出し風量や吹き出し口モードを変更し
たのかということを、特定するのは難しい。
課題を解決するための手段 車室内外の複数の熱環境情報を検出する熱環境情報入
力手段と、この熱環境情報入力手段で検出した熱環境情
報に応じて、各熱環境情報値の組み合わせをもとに予め
記憶されている複数のパターンのなかから該当する前記
空調装置本体の空調風の吹き出し風量または吹き出しモ
ードのパターンを想起・検索してこれを決定する生理学
的な神経組織を電気的に模擬した神経回路網と、前記吹
き出し風量または吹き出しモードを手動操作にて調整可
能な操作手段と、前記操作手段の操作回数が所定回数に
なったときに該操作手段で決定された吹き出し風量また
は吹き出しモードの情報値を、その時点での各熱環境情
報値に応じた吹き出し風量または吹き出しモードとなる
ように前記神経回路網に記憶されているパターンを更新
するパターン更新手段とを備えている。
作用 吹き出し風量と吹き出し口モードそれぞれを規定する
神経回路網の不完全な入力パターンから完全なパターン
を出力するという連想機能により、吹き出し風量と吹き
出し口モードとを適宜決定する。また乗員がブロアファ
ンスイッチや吹き出し口モード設定器を操作し、吹き出
し風量や吹き出し口モードを切り替えた場合、これらブ
ロアファンスイッチや吹き出し口モード設定器の操作に
伴って上記神経回路網と外気温,検出室温,設定室温,
日射量等の熱環境情報との対応づけを更新するだけで、
乗員の手動操作によって選定された吹き出し風量や吹き
出し口モードを以後の自動空調に再現させる。
実施例 第1図に示すように、この一実施例では大まかには、
空調装置本体1と熱環境情報入力手段2とオートスイッ
チ3とマニュアルスイッチ4とブロアファンスイッチ5
と吹き出し口モード設定器6と制御装置7と神経回路網
70,71とブロアファンスイッチ操作判別手段72と吹き出
し口モード設定器操作判別手段73とパターン更新手段74
とを備えている。
空調装置本体1はブロアユニット10とクーリングユニ
ット11とヒータユニット12とダクトユニット13とを備え
ている。ブロアユニット10には外気導入口15と内気導入
口16とインテークドア17とブロアファン18とが設けられ
ている。外気導入口15は走行風圧を受けて外気を導入す
る。内気導入口16は車室内の空気を導入するインテーク
ドア17は制御装置7で駆動される図外のアクチュエータ
により外気導入口15と内気導入口16とを選択的に開閉す
る。ブロアファン18は制御装置7で駆動されるアクチュ
エータとしてのブロアファンモータ20により回転する。
クーリングユニット11にはエバポレータ21が設けられて
いる。エバポレータ21は図外のコンプレッサ,コンデン
サ,膨張弁等で構成した冷凍サイクルから供給される冷
媒で通過する空気を冷却する。ヒータユニット12にはヒ
ータコア22とエアミックスドア23とエアミックスチャン
バ24とが設けられている。ヒータコア22は図外のエンジ
ン,温水コック,膨張弁等で構成した加熱サイクルから
供給される温水で通過した空気を暖める。エアミックス
ドア23は制御装置7で駆動される図外のアクチュエータ
により、エバポレータ21を通過して冷えている空気がヒ
ータコア22を迂回して冷えたままの冷気とエバポレータ
21を通過して冷えている空気がヒータコア22を通過して
暖められた暖気との割合を調整するように、開閉する。
ダクトユニット13にはデフロスタダクト27とベンチレー
タダクト28と足元ダクト29とデフロスタドア30とベンチ
レータドア31と足元ドア32とが設けられている。デフロ
スタダクト27の吹き出し口は図外のフロントウインドウ
に向けて空調風を吹き出す。ベンチレータダクト28の吹
き出し口は乗員の上半身に向けて空調風を吹き出す。足
元ダクト29の吹き出し口は乗員の足元に向けて空調風を
吹き出す。デフロスタドア30,ベンチレータドア31,足元
ドア32それぞれは制御装置7で駆動される図外のアクチ
ュエータによりデフロスタダクト27,ベンチレータダク
ト28,足元ダクト29を個別に開閉する。
熱環境情報入力手段2は車外内外の複数の熱環境情報
を入手するものであって、室温センサ45と外気温センサ
46と日射量センサ47と室温設定器48とで構成されてい
る。室温センサ45は現在の車室内の雰囲気温度を検出室
温Ticとして検出し、この検出室温Ticに応じた電気量を
制御装置7に出力する。外気温センサ46は現在の車室外
の雰囲気温度を外気温Taとして検出し、この外気温Ta
応じた電気量を制御装置7に出力する。日射量センサ47
は受光した日射量Sに応じた電気量を制御装置7に出力
する。室温設定器48は乗員の操作で乗員が希望する温度
を設定室温Tsetとして設定し、この設定室温Tsetに応じ
た電気量を制御装置7に出力する。
オートスイッチ3とマニュアルスイッチ4とは空調装
置のメインスイッチを構成するものである。
ブロアファンスイッチ5は乗員の操作で乗員が希望す
る空調装置本体1の吹き出し風量に相当するブロアファ
ンモータ印加電圧値Vfanを設定し、この設定したブロア
ファンモータ印加電圧値Vfanに応じた電気量を制御装置
7を経てブロアファンモータ20に出力する。
吹き出し口モード設定器6は乗員の操作で乗員が希望
する空調装置本体1の吹き出し口モード、例えばベント
モード,ヒータモード,フットモード,バイレベルモー
ド,デフロストモード等の1つを設定し、この設定した
吹き出しモードに応じた電気量を制御装置7に出力す
る。
また、オートスイッチ3とマニュアルスイッチ4とブ
ロアファンスイッチ5と吹き出し口モード設定器6と室
温設定器48それぞれは、一般的には車室内の乗員の操作
し易い部分に配置された図外の空調操作盤に図外の内外
気モード設定器と一緒に組み付けられている。
制御装置7はマイクロコンピュータに構成されてお
り、前述のマニュアルスイッチ4のオン動作により、マ
イクロコンピュータのメモリにシステムベースとして予
め設定されたマニュアルプログラムにしたがって、検出
室温Ticが設定室温Tsetとなるように、空調装置本体1
を駆動制御する。このマニュアルプログラムによる駆動
制御において、空調風の吹き出し風量は前述のブロアフ
ァンスイッチの乗員によるオン操作量で選択され、内外
気モードは前述の内外気モード設定器の乗員による操作
で内気循環モード,外気導入モード,半内気循環・半外
気導入モードの1つが選択され、吹き出し口モードは前
述の吹き出し口モード設定器6の乗員による操作で例え
ばベントモード,ヒータモード,フットモード,バイレ
ベルモード,デフロストモード等の1つが選択される。
また制御装置7はオートスイッチ3のオン動作により、
マイクロコンピュータのメモリにシステムベースとして
予め設定されたオートプログラムにしたがって、検出室
温Tic,外気温Ta,日射量S,設定室温Tset等の熱循環情報
に応じて、吹き出しモードの例えばフットモード,バイ
レベルモード,ベントモード等の1つを選択するととも
に、吹き出し風量たるブロアファンモータ印加電圧値V
fanと吹き出し風量Tofとを決定し、車室内の熱環境状態
が目標熱環境状態となるように、空調装置本体1を駆動
制御する機能に加えて、オートスイッチ3がオン動作中
に乗員が吹き出し風量を変更しようとしてブロアファン
スイッチ5を操作したり、吹き出し口モードを変更しよ
うとして吹き出し口モード設定器6を操作すると、オー
トスイッチ3がオフ動作して空調装置本体1をマニュア
ル駆動する機能を備えている。具体的には制御装置7に
は、 ブロア用神経回路網70と、 モード用神経回路網71と、 目標吹き出し風温式 Tof=A・Ta+B・Tic+C・Tset+D・S+E ……
と、 エアミックスドア開度式 X=F・Tof 2+G・Tof+H ……と、 を用いて演算を行うブロアファンスイッチ操作判別手段
72と、 吹き出し口モード設定器操作判別手段73と、 パターン更新手段75と、 等が組み込まれている。なお上記式,中の係数A,B,
C,D,E,F,G,Hは定数である。
ここで生理学的な神経組織を電気的に模擬した一般的
な神経回路網について、第3〜9図を参照しながら詳述
する。この模擬的な神経回路網は、ニューロンに相当す
る素子を多数並列に並べた構造を持つ学習マトリクスあ
るいはアソシアトロンと呼ばれ、パターンの対を記憶
し、一方を入力することにより他方を出力する連想記憶
という機能を有し、不完全な入力パターンから完全なパ
ターンを出力する能力を持っている。具体的には、模擬
的な神経回路網は生理学的な神経組織の1つである人間
の脳の神経組織をモデル化したものであり、概念的には
第3図に示すように、脳の多数の神経細胞(ニューロ
ン)Xiと、これら各ニューロン間を結ぶ神経繊維および
シナプス(以下、結合体Mij)と、によって構造化され
る。各ニューロンXiは、外部からの入力によって三つの
状態(1,0,−1)をとることができ、結合体Mijは、各
ニューロンXiの状態を結合先の他のニューロンXiに伝達
する。このような構造の模擬的な神経回路網を電気回路
で等価すると第4図のように示される。すなわち、第4
図において、ノードN1〜N4はニューロンXi(X1〜X4)に
相当し、抵抗R1〜R6は結合体Mijに相当する。1つのノ
ード(例えばN1)に発生した電位Eは、そのノードN1
接続された3つの抵抗R1〜R3を介して他のノードN2〜N3
に所定の伝達係数(R1〜R3の大きさに相当する)で伝達
され、全てのノードN1〜N4の電位パターンに1つの傾向
が表れる。今、第5図に示すように5行×5列の模擬的
な神経回路網を考え、各ノードに相当するニューロン素
子(以下、単にニューロンという)にはXijの符号を付
し、第6図に示す“1"のようなパターン、第7図に示す
“4"のようなパターン、第8図に示す“T"のようなパタ
ーンをそれぞれ記憶(記銘)してあると仮定する。そし
て、入力により第9図に示すような一部が欠落したパタ
ーンが想起されたとすると、模擬的な神経回路網はこの
パターンから先に記憶されている第6〜8図のうちの最
も近いものを連想によって想起する。すなわち、この場
合X32,X43,X45,X54が黒、つまり連想によって刺激され
て、正しい“4"のパターンが想起される。
さて上記を空調装置に適用すると、ブロア用神経回路
網70はブロアファンモータ印加電圧を規定する知識とし
て、生理学的な神経組織を電気的に模擬したものであっ
て、車室内外の熱循環情報としての外気温Ta,検出室温T
ic,設定室温Tset,日射量S等の入力に応じてブロアファ
ンモータ印加電圧Vfanを決定して出力するものであるこ
とから、下記表1に示すように第1行目のニューロン群
X−1を外気温Taに対応させ、第2行目のニューロン群
X−2を検出室温Ticに対応させ、第3行目のニューロ
ン群X−3を設定室温Tsetに対応させ、第4行目のニュ
ーロン群X−4を日射量Sに対応させ、第5行目のニュ
ーロン群X−5をブロアファンモータ印加電圧Vfanに対
応させてあるとともに、図示は省略するが、外気温Ta,
検出室温Tic,設定室温Tset,日射量S等の入力に応じて
ブロアファンモータ印加電圧Vfanを決定するように、ニ
ューロンX51〜X55を含む所定のパターンを予め記憶して
ある。
なお、これらの予め記憶されているパターンは、空調
装置が搭載される車両の大きさや空調装置そのものの空
調能力等に応じて適宜設定される。
表1について詳述すると、 ブロア用神経回路網70の第1行目のニューロン群X−
1において、外気温Taが例えば、 ;−T1より低いとき……第1列のニューロンX11が刺
激され、 ;−T1〜0の間のとき……第2列のニューロンX12
刺激され、 ;0〜T1の間のとき……第3列のニューロンX13が刺激
され、 ;T1〜T2の間のとき……第4列のニューロンX14が刺激
され、 ;T2より高いとき……第5列のニューロンX15が刺激さ
れる というように、外気温TaとニューロンX11〜X15とを対応
づけしてある。
ブロア用神経回路網70の第2行目のニューロン群X−
2において検出室温Ticが例えば、 ;−T3より低いとき……第1列のニューロンX21が刺
激され、 ;−T3〜0の間のとき……第2列のニューロンX22
刺激され、 ;0〜T3の間のとき……第3列のニューロンX23が刺激
され、 ;T3〜T4の間のとき……第4列のニューロンX24が刺激
され、 ;T4より高いとき……第5列のニューロンX25が刺激さ
れる、 というように、検出室温TicとニューロンX21〜X25とを
対応づけしてある。
ブロア用神経回路網70の第3行目のニューロン群X−
3において設定室温Tsetが例えば、 ;−T5より低いとき……第1列のニューロンX31が刺
激され、 ;−T5〜0の間のとき……第2列のニューロンX32
刺激され、 ;0〜T5の間のとき……第3列のニューロンX33が刺激
され、 ;T5〜T6の間のとき……第4列のニューロンX34が刺激
され、 ;T6より高いとき……第5列のニューロンX35が刺激さ
れる、 というように、設定室温TsetとニューロンX31〜X35とを
対応づけしてある。
ブロア用神経回路網70の第4行目のニューロン群X−
4において日射量Sが例えば、 ;0〜S1のとき……第1列のニューロンX41が刺激さ
れ、 ;S1〜S2のとき……第2列のニューロンX42が刺激さ
れ、 ;S2〜S3のとき……第3列のニューロンX43が刺激さ
れ、 ;S3〜S4のとき……第4列のニューロンX44が刺激さ
れ、 ;S4以上のとき……第5列のニューロンX45が刺激され
る、 というように、日射量SとニューロンX41〜X45とを対応
づけしてある。
ブロア用神経回路網70の第5行目のニューロン群X−
5は出力であるために、例えば ;第1列のニューロンX51が刺激されたとき……ブロ
アファンモータ印加電圧値VfanがV1に決定され、吹き出
し風量が最少になり、 ;第2列のニューロンX52が刺激されたとき……ブロ
アファンモータ印加電圧値VfanがV2に決定され、吹き出
し風量がやや少なくなり、 ;第3列のニューロンX53が刺激されたとき……ブロ
アファンモータ印加電圧値VfanがV3に決定され、吹き出
し風量が普通になり、 ;第4列のニューロンX54が刺激されたとき……ブロ
アファンモータ印加電圧値VfanがV4に決定され、吹き出
し風量がやや多くなり、 ;第5列のニューロンX55が刺激されたとき……ブロ
アファンモータ印加電圧値Vfan5V5に決定され、吹き
出し風量が最大になる、 というように、ブロアファンモータ印加電圧値Vfanとニ
ューロンX51〜X55とを対応づけしてある。このような設
定をしてあるため、日射,室温,設定温が種々の状態を
とっても、その状態に最も近いパターンを想起して空調
制御を行うため、常に最適なブロアファン状態を得るこ
とができる。
一方、モード用神経回路網71は吹き出し口モードを規
定する知識として、生理学的な神経組織を電気的に模擬
したものであって、車室内の熱環境情報としての外気温
Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量S等の入力に応じ
て吹き出し口モードを決定して各ドアの図外のアクチュ
エータに出力するものであることから、下記表2に示す
ように、第1行目のニューロン群X−1を外気温Taに対
応させ、第2行目のニューロン群X−2を検出室温Tic
に対応させ、第3行目のニューロン群X−3を設定室温
Tsetに対応させ、第4行目のニューロン群X−4を日射
量Sに対応させ、第5行目のニューロン群X−5を吹き
出し口モードに対応させてあるとともに、図示は省略す
るが、外気温Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量S等
の入力に応じて吹き出し口モードを決定するように、ニ
ューロンX51〜X55を含む所定のパターンを予め記憶して
ある。
なお、これらの予め記憶されているパターンは、空調
装置が搭載される車両の大きさや空調装置そのものの空
調能力等に応じて適宜設定される。
表2について詳述すると、 モード用神経回路網71の第1行目のニューロン群X−
1を構成する各ニューロン群X11〜X15は、前述のブロア
用神経回路網70の各ニューロンX11〜X15と同様に、外気
温Taと対応づけしてある。
モード用神経回路網71の第2行目のニューロン群X−
2を構成する各ニューロンX21〜X25は、前述のブロア用
神経回路網70の各ニューロンX21〜X25と同様に、検出室
温Ticと対応づけしてある。
モード用神経回路網71の第3行目のニューロン群X−
3を構成する各ニューロンX31〜X35は、前述のブロア用
神経回路網70の各ニューロンX31〜X35と同様に、設定室
温Tsetと対応づけしてある。
モード用神経回路網71の第4行目のニューロン群X−
4を構成する各ニューロンX41〜X45は、前述のブロア用
神経回路網70の各ニューロンX41〜X45と同様に、日射量
Sと対応づけしてある。
モード用神経回路網71の第5行目のニューロン群X−
5は出力であるために、例えば ;第1列のニューロンX51が刺激されたとき……吹き
出し口モードがヒータモードに選択され、 ;第2列のニューロンX52が刺激されたとき……吹き
出し口モードがベントモードに選択され、 ;第3列のニューロンX53が刺激されたとき……吹き
出し口モードがバイレベルモードに選択され、 ;第4列のニューロンX54が刺激されたとき……吹き
出し口モードがフットモードに選択され、 ;第5列のニューロンX55が刺激されたとき……吹き
出し口モードがデフロストモードに選択される、 というように、吹き出し口モードとニューロンX51〜X55
とを対応づけしてある。このような設定により、日射,
設定温,室温が種々の状態をとっても、最も近いパター
ンを想起して空調状態を制御するため、常に最適な吹出
モード状態を得ることができる。
ブロアファンスイッチ操作判別手段72は、制御装置7
がマイクロコンピュータで構成されていることから、マ
イクロコンピュータのメモリに上述とは別のシステムベ
ースとして予め設定されており、第2図のステップ104
に示すように、オートスイッチ3がオン動作され、制御
装置7がオートプログラムによる制御を実行している最
中において、ブロアファンスイッチ5が操作されたか否
かを判別し、ブロアファンスイッチ操作有り信号あるい
はブロアファンスイッチ操作無し信号のいずれか一方を
制御装置7に出力する。
吹き出し口設定器操作判別手段73は、制御装置7がマ
イクロコンピュータで構成されていることから、マイク
ロコンピュータのメモリに上述とは別のシステムベース
として予め設定されており、第2図のステップ108に示
すように、オートスイッチ3がオン動作され、制御装置
7がオートプログラムによる制御を実行している最中に
おいて、吹き出し口モード設定器6が操作されたか否か
を判別し、吹き出し口モード設定器操作有り信号あるい
は吹き出し口モード設定器操作無し信号のいずれか一方
を制御装置7に出力する。
パターン更新手段74は制御装置7がマイクロコンピュ
ータで構成されていることから、マイクロコンピュータ
のメモリに上述とは別のシステムベースとして予め設定
されており、第2図のステップ110,111,112,113に示す
ように、ブロアファンスイッチ操作有り信号を例えば数
回というような所定の条件下で受け取ることにより、ま
たは吹き出し口モード設定器操作有り信号を例えば数回
というような所定の条件下で受け取ることにより、ブロ
ア用,モード用の各神経回路網70,71に予め設定されて
いるパターンを、以後のオートプログラムによる空調制
御がブロアファンスイッチ5の操作で選定されたブロア
ファンモータ印加電圧Vfan、または吹き出し口モードと
なる、パターンに更新(書き換え)する。
以上の実施例の作用を、乗員がオートスイッチ3をオ
ン動作した場合について、第2図に示したフローチャー
トを参照しながら詳述する。
先ずステップ101ではオートスイッチ3がオン,オフ
のいずれかに設定されているかを判断し、オートスイッ
チ3がオンであればステップ102に進み、オートスイッ
チ3がオフであればステップ101に戻る。
次にステップ102では外気温センサ46,室温センサ45,
室温設定器48,日射量センサ47それぞれから出力された
車室内外の熱環境情報としての外気温Ta,検出室温Tic,
設定室温Tset,日射量Sがマイクロコンピュータのサブ
メモリに一時記憶される。そしてステップ103に進む。
ステップ103では外気温Ta,検出室温Tic,設定室温
Tset,日射量Sをブロア用神経回路網70に入力し、先に
表1に基づいて説明したように、ブロア用神経回路網70
が外気温Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに応じ
たブロアファンモータ印加電圧値Vfanの各種パターンの
中からその状態に最も近いパターンを想起してそのパタ
ーンに応じたモータ印加電圧値Vfanを決定する。そして
ステップ104に進む。
ステップ104ではブロアファンスイッチ操作判別手段7
2により乗員がブロアファンスイッチ5を操作したか否
かを判別する。そしてブロアファンスイッチ5が操作さ
れた場合はステップ110に進み、ブロアファンスイッチ
5が操作されない場合はステップ105に進む。
ステップ105では外気温Ta,検出室温Tic,設定室温
Tset,日射量Sを、目標吹き出し風温式に代入して目
標吹き出し風温Tofを演算する。そしてステップ106に進
む。
ステップ106ではステップ105で求めた目標吹き出し風
温Tofをエアミックスドア開度式に代入してエアミッ
クスドア開度Xを演算する。そしてステップ107に進
む。
ステップ107では外気温Ta,検出室温Tic,設定室温
Tset,日射量Sを神経回路網71に入力し、先に表2に基
づいて説明したように、モード用神経回路網71が外気温
Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに応じて下記表
3に示すヒータモード,ベントモード,バイレベルモー
ド,フットモード,デフロストモードの各種パターンの
中からその状態に最も近いパターンを想起して吹き出し
モードを決定する。そしてステップ108に進む。
ステップ108では吹き出し口モード設定器操作判別手
段73により乗員が吹き出し口モード設定器6を操作した
か否かを判別する。そして吹き出し口モード設定器6が
操作された場合はステップ112に進み、吹き出し口モー
ド設定器6が操作されない場合はステップ109に進む。
ステップ109ではステップ103,105,106,107の演算結果
に応じて制御装置7が空調装置本体1のブロアファンモ
ータ20とエバポレータ21への冷媒供給量とヒータコア22
への温水供給量とエアミックスドア23とデフロスタドア
30とベンチレータドア31と足元ドア32それぞれを駆動制
御する。
一方ステップ110,111ではブロアファンスイッチ5の
操作回数を計数し、これがパターン更新手段74に予め設
定されている所定回数を越えたときは、その時点での外
気温Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに応じて自
動的に決定される空調装置本体1の吹き出し風量を乗員
が好まないものであるということであるから、そのブロ
アファンスイッチ5の操作で決定されたブロアファンモ
ータ印加電圧Vfanを、その時点での外気温Ta,検出室温T
ic,設定室温Tset,日射量Sに対するブロアファンモータ
印加電圧Vfanとなるように、ブロア用神経回路網70のパ
ターンを更新する。例えばステップ104で外気温Ta,検出
室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに応じてニューロンX55
を刺激しブロアファンモータ印加電圧VfanがV5に設定さ
れ空調装置本体1から車室内に吹き出される風量が最大
となるように自動制御されている状態において、この最
大風量が強すぎると乗員が感じてブロアファンスイッチ
5を操作して風量を最大からやや多いようにマニュアル
設定したと仮定すると、ブロアファンスイッチ操作判別
手段72がブロアファンスイッチ5の操作を計数し、この
操作回数が所定回数以上になったときパターン更新手段
74が上記ステップ104での外気温Ta,検出室温Tic,設定室
温Tset,日射量Sに対するブロアファンモータ印加電圧V
fanをV4とするニューロンX54を決定するように、ブロア
用神経回路網70のパターンを更新する。
またステップ112,113では吹き出し口モード設定器6
の操作回数を計数し、これがパターン更新手段74に予め
設定されている所定回数を越えたときは、その時点での
外気温Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに応じて
自動的に決定される空調装置本体1の吹き出し口モード
を乗員が好まないものであるということであるから、そ
の吹き出し口モード設定器6の操作で決定された吹き出
し口モードを、その時点での外気温Ta,検出室温Tic,設
定室温Tset,日射量Sに対する吹き出し口モードとなる
ように、モード用神経回路網71のパターンを更新する。
例えばステップ107で外気温Ta,検出室温Tic,設定室温T
set,日射量Sに応じてニューロンX54を刺激し吹き出し
口モードがフットモードに設定され空調装置本体1から
車室内に吹き出される空調風が乗員の足元に吹き出され
るように自動制御されている状態において、この足元に
空調風がきて寒いと乗員が感じて吹き出し口モード設定
器6を操作して吹き出し口モードをフットモードからベ
ントモードにマニュアル設定したと仮定すると、吹き出
し口モード設定器操作判別手段73が吹き出し口モード設
定器5の操作を計数し、この操作回数が所定回数以上に
なったときパターン更新手段74が上記ステップ107での
外気温Ta,検出室温Tic,設定室温Tset,日射量Sに対する
吹き出し口モードをベントモードとするニューロンX52
を決定するように、モード用神経回路網71のパターンを
更新する。つまり、ステップ110,111,112,113によりブ
ロアファンスイッチ5または吹き出し口モード設定器6
の操作で直ちにブロア用,モード用の各神経回路網70,7
1のパターンを更新するのではなく、数回の操作後にブ
ロア用,モード用の各神経回路網70,71のパターンを更
新するようにしているので、乗員の不確実な選択に振り
回されるという不都合を阻止できる。
以上のステップ102〜113の処理はオートスイッチ3が
オン動作している間は繰り返す。また車両のイグニショ
ンスイッチをオフした状態においては、フロア用,モー
ド用の各神経回路網70,71は車載バッテリではバックア
ップしておく。
なお本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
例えば神経回路網を個人別ICカードに構成することもで
きる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、生理学的な神経組織を
電気的に模擬した神経回路網の連想機能により、空調装
置本体の吹き出し風量または吹き出し口モードを決定で
きるので、簡素化した制御プログラムで吹き出し風量や
吹き出し口モードを制御させることができ、空調快適性
を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第2図は
同実施例のフローチャート、第3図は一般的な生理学的
な神経組織の概念図、第4図は第3図の神経組織を模擬
した電気回路網を示す構成図、第5図は第4図の電気回
路網を模擬した神経回路網を示す構成図、第6〜8図は
第5図の神経回路網に記憶された各種のパターンを示す
構成図、第9図は第5図の神経回路網の作用説明図であ
る。 1……空調装置本体、2……熱環境情報入力手段、3…
…オートスイッチ、5……ブロアファンスイッチ、6…
…吹き出し口モード設定器、7……制御装置、70……ブ
ロア用神経回路網、71……モード用神経回路網、74……
パターン更新手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内に空調風を送出する空調装置本体
    と、 車室内外の複数の熱環境情報を検出する熱環境情報入力
    手段と、 この熱環境情報入力手段で検出した熱環境情報に応じ
    て、各熱環境情報値の組み合わせをもとに予め記憶され
    ている複数のパターンのなかから該当する前記空調装置
    本体の空調風を吹き出し風量または吹き出しモードのパ
    ターンを想起・検索してこれを決定する生理学的な神経
    組織を電気的に模擬した神経回路網と、 前記吹き出し風量または吹き出しモードを手動操作にて
    調整可能な操作手段と、 前記操作手段の操作回数が所定回数になったときに該操
    作手段で決定された吹き出し風量または吹き出しモード
    の情報値を、その時点での各熱環境情報値に応じた吹き
    出し風量または吹き出しモードとなるように前記神経回
    路網に記憶されているパターンを更新するパターン更新
    手段と、 を備えたことを特徴とする自動車用空調装置。
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