JPH08234355A - 熱安定性が改良された写真要素 - Google Patents

熱安定性が改良された写真要素

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JPH08234355A
JPH08234355A JP7343558A JP34355895A JPH08234355A JP H08234355 A JPH08234355 A JP H08234355A JP 7343558 A JP7343558 A JP 7343558A JP 34355895 A JP34355895 A JP 34355895A JP H08234355 A JPH08234355 A JP H08234355A
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emulsion
silver halide
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photographic
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JP7343558A
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Roger Lok
ロック ロジャー
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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    • G03C1/34Fog-inhibitors; Stabilisers; Agents inhibiting latent image regression
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真乳剤及び要素の熱感受性をコントロール
する効果的な方法並びに貯蔵安定性を高める方法を提供
する。 【解決手段】 次式の構造のチオホスフェートエステル
を含有する、塩化銀が50モル%を越えるハロゲン化銀
乳剤層を有して成る支持体を含む写真要素: 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、独立して、脂肪族基、
炭素環基もしくは複素環基から成る群より選ばれ、R
1 、R2 及びR3 の任意の二つは一緒に結合して5員も
しくは6員環を形成することができる)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント時の熱誘
発性感度変化に対して要素の安定性及び耐性を改良する
ために、ハロゲン化銀写真要素に添加剤を用いることに
関する。
【0002】
【従来の技術】カラープリントを得るために感光性ペー
パーを用いるラボ業者達は、生産性を高めるため、処理
時間が短いことを要求する。迅速な処理時間を得る一つ
の方法は、写真ペーパーに用いる乳剤の塩化物含量を高
めることによって現像時間を促進することである。しか
し、塩化物含量を高めることは、貯蔵劣化の傾向を増す
という欠点を伴う。
【0003】高塩化銀含量を有する写真乳剤は、貯蔵時
の高温高湿度のためにカブリがちであり、感度が変動す
る傾向がある。これらの変化は層と層の間で変わり、色
の不均衡及びプリント材料の品質低下を生じる。ハロゲ
ン化銀乳剤に抑制剤を添加することにより、貯蔵時のカ
ブリ生成をを減らす試みがなされている。例えば、米国
特許第2,440,110号、同3,043,696
号、同3,057,725号、同3,226,232
号、同3,397,986号、同3,447,925号
及び同3,761,277号各明細書並びに防衛公告第
864,011明細書には、ハロゲン化銀乳剤に有機ジ
スルフィド類を添加してカブリが成長する傾向を小さく
することが記載されている。
【0004】高塩化物含量カラープリントペーパーも、
焼き付け時の温度変化に対する望ましくない感受性を有
している。例えば、室温の上昇、プリンタープラテンの
温度不整、もしくは露光要素に由来する熱により、焼き
付け時に乳剤の温度が上昇する場合に、もし焼付け条件
を初期設定値のままにすると、プリントの濃度が変化す
る。これにより、正常な温度で露光される濃度とは異な
る濃度を有するプリントを生成する可能性がある。この
濃度差はプリントばらつきの一因となり、ラボ業者には
受け入れられない。印画紙の焼き付け時に温度が高くな
ると、一つの層(例えばマゼンタ層等の別の感光性層を
覆うシアン層)のスピードを選択的に増加させることが
非常に多い。これはカラープリントに不適当な色バラン
スを生じ、この濃度変動を補正するために、ラボ業者は
焼付け条件を再調節することが必要となる。この結果、
運転効率が低下する。
【0005】高塩化銀カラーペーパー材料を用いるこの
欠点は当該技術分野では認識されている。特に、欧州特
許第0367227号(1988年)明細書には、ある
一定の分光増感色素をメルカプトアゾール類と組み合せ
て用いることにより、熱感受性を小さくことが議論され
ている。しかし、これらの色素構造は、熱感受性を最小
にし、同時に依然として最適な増感効率を維持すること
に関して、完全には満足させない。欧州特許第0325
235号明細書には、高温時の露光による高塩化物写真
要素の感度変動を減らすために、その写真要素に鉄イオ
ン供与化合物を使用することが記載されている。米国特
許第5,356,770号明細書では、スルフィネート
及びジアミノジスルフィド類の組み合わせを用いてこの
問題に取り組んでいる。熱感受性問題を扱うこれらの試
みにもかかわらず、上記の問題を完全に取り除く方法は
見出されていない。
【0006】米国の法定発明登録H706号明細書及び
欧州特許第0305926号明細書には、スルホネート
類と組み合せてスルフィネート類を用いて、写真ペーパ
ーの汚染を減らすことが記載されている。米国特許第
2,440,206号明細書には、少量のポリチオン酸
と一緒にスルフィネート類を組み合せて用いてカブリ成
長に対して写真乳剤を安定化することが記載されてい
る。米国特許第2,440,110号明細書には、カブ
リ成長をコントロールするのに有効となるように、少量
の芳香族もしくは複素環式ポリスルフィド類とスルフィ
ネート類とを組み合せて用いることが記載されている。
【0007】欧州特許第0358170号明細書には、
直接陽画写真材料の増感のためのチオスルホネート類及
びスルフィネート類の組み合わせが記載されている。欧
州特許第0267483号明細書には、臭化銀乳剤の増
感時にスルフィネート類を添加することが記載されてい
る。米国特許第4,410,619号明細書には、スル
フィン酸塩類を用いて処理されたペーパーベースを用い
ることが記載されている。同じ様に英国特許第1,30
8,938号明細書には、画像調子の変色を最小にする
ために処理時にスルフィネート類を用いることが記載さ
れている。また米国特許第2,057,764号明細書
には、カブリ減少特性を持つものとしてスルフィネート
類が記載されている。
【0008】米国特許第4,115,129号及び同
5,266,457号明細書には、写真乳剤及び要素に
燐含有化合物を混ぜることが記載されている。米国特許
第5,266,457号明細書では、変動するpH及び
pAg条件下で安定にするようなチオホスホリル部分を
有する硫黄増感剤が記載されている。この特許明細書に
記載されている写真材料も、カブリ防止、再現性、及び
感度が改善されていると記載されている。米国特許第
4,115,129号明細書には、熟成の前に有機ホス
フィンスルフィドを添加して少なくともpH7で熟成し
て増感した写真用ハロゲン化銀乳剤が記載されている。
しかしいずれの特許明細書にも、焼き付け時に変動する
温度に対する高塩化物乳剤の感度を十分にコントロール
する手段を記載していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、写真乳剤及び
要素の熱感受性をコントロールするための効果的な方法
の開発が求められている。更に、写真乳剤及び要素の貯
蔵安定性を高めることができる方法を提供することも求
められている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式の構造の
チオホスフェートエステルを含有する、塩化銀が約50
モル%を越えるハロゲン化銀乳剤層を有して成る支持体
を含む写真要素:
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1 、R2 及びR3 は、独立し
て、脂肪族基、炭素環基もしくは複素環基から成る群よ
り選ばれ、R1 、R2 及びR3 の任意の二つは一緒に結
合して5員もしくは6員環を形成することができる)を
提供する。本発明の別の態様では、上記の写真要素は、
次の構造: Z−SO2 M (式中、Zは、脂肪族基、炭素環基、もしくは複素環基
から成る群より選ばれ、Mはカチオン性対イオンであ
る)のスルフィネート化合物を更に含んで成る。
【0013】本発明は、貯蔵変化に対する高耐性を維持
しながら、迅速に処理でき、焼き付け温度変動に関する
感度がほとんど変化しない、高塩化物写真要素を得る機
会を提供する。これにより、処理時に焼き付け条件を常
に再調節する必要なく、高品質のプリントを可能にす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、チオホスフェートエス
テル化合物を含有し、貯蔵安定性及び焼き付け時の温度
変化に対する耐性を示す高塩化物ハロゲン化銀要素に関
する。特に、本発明によって企図される要素は、次の構
造の化合物を含む:
【0015】
【化3】
【0016】[式中、R1 、R2 及びR3 は、独立し
て、脂肪族基、炭素環基(アリールを含む)もしくは複
素環基(ヘテロアリールを含む)から成る群より選ばれ
る]。これらの基は、Grant 及びHackh の、Chemical D
ictionary, 5版, McGraw-Hill 1987、に記述されている
定義によって更に規定され、化学命名法の一般則に従
う。上記の基は、置換もしくは非置換となることがで
き、必要な場合、そのような置換基は、前記化合物に有
効に作用して本発明の利点を達成し、当業者によって容
易に決定される。これらの置換基の例を以下に述べる。
【0017】脂肪族基の例には、アルキル基、アルケン
基、及びアルキン基、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、
デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソ
プロピル、t−ブチル、ブテニル、プロピニル、及びブ
チニルが含まれる。炭素環基の例には、フェニル、トリ
ル、ナフチル、シクロヘキシル、シクロヘプタトリエニ
ル、シクロオクタトリエニル、及びシクロノナトリエニ
ルが含まれる。
【0018】複素環基の例には、ピロール、フラン、テ
トラヒドロフラン、ピリジン、ピコリン、ピペリジン、
モルホリン、ピロリジン、チオフェン、オキサゾール、
チアゾール、イミダゾール、セレナゾール、テルラゾー
ル、トリアゾール、テトラゾール、及びオキサジアゾー
ルが含まれる。各R上の置換に適した基には、アルキル
基(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、フルオロア
ルキル基(例えば、トリフルオロメチル)、アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、
アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリル)、
ヒドロキシ基、ハロゲン基、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニル
チオ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリル)、スルホニル基、(例えば、メチ
ルスルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、ア
セトキシ、ベンゾキシ)、カルボキシ基、シアノ基、ス
ルホ基、及びアミノ基が含まれる。
【0019】本発明の実施では、各Rが、独立して、炭
素数1〜20のアルキル基(必要に応じて、ハロゲンで
置換されている)、もしくは炭素数6〜20のアリール
基(必要に応じて、ハロゲンもしくはアルキル基で置換
されている)であることが好ましい。より好ましくは、
各Rは、炭素数1〜10のアルキル基(必要に応じて、
ハロゲンで置換されている)、もしくは炭素数6〜10
のアリール基(必要に応じて、ハロゲンもしくは炭素数
5未満のアルキル基で置換されている)である。各Rが
ブチル基であるチオホスフェートエステルが考えられる
が、あまり好ましくはない。
【0020】R1 、R2 及びR3 の任意の二つが一緒に
結合して5員もしくは6員環を形成することが企図され
る。そのような環の例には、1,3,2−ジオキサホス
ホリナン、1,3,2−ベンゾジオキサホスホール、及
び1,3,2−ジオキサホスホールが含まれる。本発明
に用いるチオホスフェートエステル化合物の具体例に
は、次のものが含まれる:
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】本発明に用いるチオホスフェートエステル
化合物を、約50モル%を越える塩化銀、より好ましく
は85モル%を越える塩化銀を含むハロゲン化銀乳剤に
混ぜる。最適には、この乳剤は、実質的に臭化銀もしく
はヨウ化銀を含まない塩化銀である。「実質的に含まな
い」とは、約90モル%を越え、最適には約97モル%
及び約99モル%の間の塩化銀を意味する。
【0026】又、この化合物を、pH7未満、最適には
6.5未満で熟成した乳剤に用いるのが好ましい。ま
た、沈殿、熟成、化学もしくは分光増感を含む乳剤沈殿
時、溶融時もしくはカプラー分散体中のいずれにおいて
も前記化合物を組入れることができるが、化学増感の後
にこの化合物を添加するのが好ましい。ハロゲン化銀乳
剤に混ぜることができるチオホスフェートエステルの量
は、本発明の利点を達成するのに十分ないずれの量であ
ってもよい。具体的には、チオホスフェートエステル
を、銀1モル当たり約0.01ミリモル及び約10ミリ
モルの間、好ましくは約0.1ミリモル及び5ミリモル
の間、最適には約0.2ミリモル及び2.5ミリモルの
間の量で添加することができる。
【0027】本発明の好ましい実施では、写真要素の乳
剤層は、更に次の構造: Z−SO2 M (式中、Zは、脂肪族基、炭素環基、もしくは複素環基
から成る群より選ばれ、Mはカチオン性対イオンであ
る)のスルフィネート化合物を更に含んで成る。チオホ
スフェート化合物の場合のR置換に関して記載したよう
に、Zは、一般的に認められている命名法に従って規定
され、本発明の目的達成ために前記化合物に有効に作用
するものである。Rと同様に、それは当業者によって容
易に決定されることができる。
【0028】脂肪族基の例には、アルキル基、アルケン
基、及びアルキン基、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、
デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソ
プロピル、t−ブチル、ブテニル、プロピニル、及びブ
チニルが含まれる。炭素環基の例には、フェニル、トリ
ル、ナフチル、シクロヘキシル、シクロヘプタトリエニ
ル、シクロオクタトリエニル、及びシクロノナトリエニ
ルが含まれる。
【0029】複素環基の例には、ピロール、フラン、テ
トラヒドロフラン、ピリジン、ピコリン、ピペリジン、
モルホリン、ピロリジン、チオフェン、オキサゾール、
チアゾール、イミダゾール、セレナゾール、テルラゾー
ル、トリアゾール、テトラゾール、及びオキサジアゾー
ルが含まれる。Z上の置換に適した基には、アルキル基
(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、フルオロアル
キル基(例えば、トリフルオロメチル)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、ア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリル)、ヒ
ドロキシ基、ハロゲン基、アリールオキシ基(例えば、
フェノキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、
ブチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、バレリル)、スルホニル基、(例えば、メチル
スルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ基、
スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、アセト
キシ、ベンゾキシ)、カルボキシ基、シアノ基、スルホ
基、及びアミノ基が含まれる。
【0030】本発明の実施では、Z、炭素数1〜20の
アルキル基(必要に応じて、ハロゲンで置換されてい
る)、もしくは炭素数6〜20のアリール基(必要に応
じて、ハロゲンもしくはアルキル基で置換されている)
であることが好ましい。より好ましくは、Zは、炭素数
1〜10のアルキル基(必要に応じて、ハロゲンで置換
されている)、もしくは炭素数6〜10のアリール基
(必要に応じて、ハロゲンもしくは炭素数5未満のアル
キル基で置換されている)である。
【0031】Zは、更に、一つ以上の二価の結合基と結
びつくことができ、そしてチオスルホネート化合物と結
びつくことができる。あるいは、このスルフィネート化
合物とは関係なくチオスルホネート化合物を乳剤中に含
有してもよい。代表的なチオスルホネート化合物は、米
国特許第5,001,042号明細書に記載されてい
る。
【0032】Mは、カチオン性対イオンであり、好まし
くは、一価、二価、もしくは三価のカチオンである。従
って、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウム
イオン、及びリチウムイオンが含まれる。又、アンモニ
ウムイオン及びホスホニウムイオンも含まれる。本発明
に用いるのに適した具体的なスルフィネート類は、次の
ものである:
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】
【化10】
【0036】スルフィネート類の多くは市販されてお
り、もしくは当業者に公知の方法を用いて塩化スルホニ
ルの還元により得ることができる。乳剤層に混ぜるスル
フィネート類の量は、好ましくは銀1モル当たり約0.
1〜約100ミリモル、より好ましくは銀1モル当たり
約0.1〜約75ミリモル、最適には銀1モル当たり約
0.5ミリモル〜50ミリモルの範囲である。用いる場
合、チオホスフェートエステルに対する割合が重量で約
10:1となるのが望ましい。
【0037】乳剤沈殿における公知のいずれの技法を用
いても、本発明を実施することができる。そのような技
法には、通常用いられる方法、例えば、シングルジェッ
トもしくはダブルジェット沈殿法が含まれ、あるいは、
別のミキサー内もしくは第二の容器での後成長を伴う第
一容器内のハロゲン化銀粒子の核生成によるハロゲン化
銀乳剤の生成が含まれる。これらの技法の全ては、リサ
ーチディスクロージャー、1989年12月、アイテム30811
9、セクションI-IV、993-1000ページにおいて検討され
ている特許明細書に引用されている。
【0038】ハロゲン化銀粒子の沈殿後、この乳剤を洗
浄して過剰の塩を除去する。上記引用のリサーチディス
クロージャー、アイテム308119に記載されている通常の
方法で、化学増感及び分光増感の両方を行うことができ
る。スルフィネート化合物を、チオホスフェートエステ
ル化合物と同様に、乳剤沈殿のどの時点でも添加するこ
とができる。しかし、塗布直前に乳剤に添加するのが好
ましい。
【0039】ドーパント及び粒子表面改質剤を乳剤の粒
子中もしくは粒子上に組込むことができる。本発明に用
いる乳剤にドーパント及び粒子表面改質剤を適用するの
に適した方法が、米国特許第5,256,530号及び
同5,252,451号明細書に開示されている。記載
したように、必要なハロゲン化物組成を有するいずれの
ハロゲン化銀粒子を用いても本発明を実施することがで
きる。これは、いずれの形態(即ち、立方体、八面体、
十四面体、球形もしくは平板状)を有するハロゲン化銀
粒子を用いても本発明を実施できることを意味する。平
板状粒子を用いて本発明を実施する場合、その粒子のア
スペクト比は2:1を越えることができるが、少なくと
も5:1が好ましく、最適には少なくとも7:1であ
る。本明細書で用いるアスペクト比は、その厚さに対す
る粒子の等価円直径の比を意味する。粒子の等価円直径
とは、粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径であ
る。高塩化物平板状粒子の例は、米国特許第5,32
0,938号明細書に記載されている。
【0040】当該技術分野で公知であるように、写真乳
剤を写真要素に組込むことができる。これらには、簡単
な単一層要素もしくは多層要素、多色要素が含まれる。
多色要素は、可視スペクトルの三原色の範囲のそれぞれ
に感度を有する色素画像生成単位を持つ。各単位は、ス
ペクトルの所定の領域に対し感度を有する単一乳剤層も
しくは多層乳剤層からなることができる。更に、各単位
の乳剤層は、特性曲線に関して特定の特性を有する複数
の別個の乳剤の配合物からなることができる。前記要素
の層(画像生成単位の層を含む)を、当該技術分野にお
いて知られている種々の順序に配列することができる。
【0041】典型的な多色写真要素は、それと組合わさ
る少なくとも一種のシアン色素生成カプラーを持つ少な
くとも一つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むシアン色
素画像生成単位、それと組合わさる少なくとも一種のマ
ゼンタ色素生成カプラーを持つ少なくとも一つの緑感性
ハロゲン化銀乳剤層を含むマゼンタ色素画像生成単位、
単位それと組合わさる少なくとも一種のイエロー色素生
成カプラーを持つ少なくとも一つの青感性ハロゲン化銀
乳剤層を含むイエロー色素画像生成単位を坦持する支持
体を含んで成る。
【0042】この要素は、フィルター層、中間層、オー
バーコート層、下引き層等の追加の層を含むことができ
る。また、本発明の写真要素は、米国特許第4,27
9,945号及び同4,302,523号各明細書に記
載される、透明支持体の裏面に磁気粒子を含有する層よ
うな透明磁気記録層も有効に含むことができる。この要
素は、典型的に、総厚約5〜約30μm(支持体を除
く)を有する。
【0043】本発明の乳剤に使用するのに適した材料
の、以下の議論では、リサーチディスクロージャー、ア
イテム17643, 1978 年12月、及びリサーチディスクロー
ジャー、アイテム308119, 1989年12月, (Kenneth Mason
Publication Ltd., Dudley Annex, 12a North Street,
Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, Englandによって出
版) を参照する。以下、この刊行物を「リサーチディス
クロージャー」という。参照する「リサーチディスクロ
ージャー」の特定のセクションは、上記リサーチディス
クロージャーのそれぞれの適合するセクションに対応す
る。
【0044】本発明のハロゲン化銀乳剤は、沈澱のとき
単分散もしくは多分散のいずれにもなることができる。
この乳剤の粒子サイズ分布を、ハロゲン化銀粒子分離技
法によりもしくは異なる粒子サイズのハロゲン化銀乳剤
を配合することによりコントロールすることができる。
上記したように、ドーパントをこの粒子に加えることが
できる。ドーパントの例には、銅、タリウム、鉛、ビス
マス、カドミウム及び第VIII族貴金属が含まれる。ドー
パントには、米国特許第4,981,781号、同4,
937,180号、及び同4,933,272号明細書
に記載されるように、遷移金属錯体を含めることができ
る。
【0045】これらの乳剤は、表面感受性乳剤(即ち、
潜像が主としてハロゲン化銀粒子の表面に形成される乳
剤)、もしくは内部潜像生成乳剤(即ち、潜像が主とし
てハロゲン化銀粒子の内部に形成される乳剤)となるこ
とができる。これらの乳剤は、ネガ型乳剤(表面感受性
乳剤、未カブリ内部潜像生成乳剤等)となることができ
るが、現像を均一露光を用いるかもしくは核生成剤の存
在下で行うときポジ型となる、未カブリ、内部潜像生成
タイプの直接陽画乳剤にもなることができる。
【0046】このハロゲン化銀乳剤を更に表面増感する
ことができる。貴金属(例えば、金)、中位カルコゲン
(例えば、硫黄、セレン、もしくはテルル)及び還元増
感剤を、単独もしくは組み合せて用いることが考えられ
る。典型的な化学増感剤は、上記リサーチディスクロー
ジャー、アイテム308119、セクションIII に記載されて
いる。
【0047】このハロゲン化銀乳剤を、シアニン類、メ
ロシアニン類、複合シアニン及びメロシアニン類(即
ち、トリ、テトラ、及び多核、シアニン類並びにメロシ
アニン類)、オキソノール類、ヘミオキソノール類、ス
チリル類、メロスチリル類、及びストレプトシアニン類
を含む種々のクラスに由来する色素(ポリメチン色素ク
ラスを含む)で分光増感することができる。具体的な分
光増感色素は、リサーチディスクロージャー、アイテム
308119、セクションIV、及びリサーチディスクロージャ
ー、362016、1994年6 月、291 ページに開示されてい
る。
【0048】写真要素の乳剤層及び他の層に適したベヒ
クルは、リサーチディスクロージャー、アイテム30811
9、セクションIX、及びそこに引用されている文献に記
載されている。この要素は、リサーチディスクロージャ
ー、セクションVII 、パラグラフD、E、F、及びG並
びにそこに引用されている文献に記載されているカプラ
ーを含むことができる。このカプラーを、リサーチディ
スクロージャー、セクションVII 、パラグラフC並びに
そこに引用されている文献に記載されているように組み
入れることができる。また、リサーチディスクロージャ
ー、アイテム308119、セクションVII 、パラグラフFに
記載されている画像改良カプラーを更に含むことができ
る。
【0049】この写真要素は、蛍光増白剤(リサーチデ
ィスクロージャー、セクションV );メルカプトアゾー
ル類(例えば、1−(3−ウレイドフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール)、アゾリウム塩類(例えば、3
−メチルベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレー
ト)、チオスルホネート塩類(例えば、p−トルエンチ
オスルホネートカリウム塩)、テトラアザインデン(例
えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラアザインデン)及びリサーチディスクロージャ
ー、セクションVIに記載のもの等のカブリ防止剤及び安
定剤;汚染防止剤及び画像色素安定剤(リサーチディス
クロージャー、セクションVII 、パラグラフI 及び
J);光吸収及び光散乱材料(リサーチディスクロージ
ャー、セクションVIII)、硬膜剤(リサーチディスクロ
ージャー、セクションX );米国特許第5,236,8
17号明細書記載のポリアルキレンオキシド及びその他
の界面活性剤;塗布助剤(リサーチディスクロージャ
ー、セクションXI);可塑剤及び滑剤(リサーチディス
クロージャー、セクションXII )、帯電防止剤(リサー
チディスクロージャー、セクションXIII)、艶消剤(リ
サーチディスクロージャー、セクションXII 及びXVI
)、並びに現像改良剤(リサーチディスクロージャ
ー、セクションXXI )を含有することができる。
【0050】写真要素を、リサーチディスクロージャ
ー、セクションXVII及びそこに引用される文献に記載さ
れる種々の支持体に塗布することができる。この写真要
素を、反復使用を予定する露光構造、又は使い捨てカメ
ラ、レンズ付きフィルムもしくは感光材料パッケージユ
ニットと色々呼ばれる限定使用を予定する露光構造に組
み込むことができる。そのようなユニットでは、写真要
素を化学線(典型的に、スペクトルの可視領域におい
て)に露光して、リサーチディスクロージャー、セクシ
ョンXVIII 記載する潜像を形成し、その後処理して、リ
サーチディスクロージャー、セクションXIX に記載する
可視色素画像を生成することができる。可視色素画像を
生成する処理には、この要素を発色現像主薬に接触させ
て、現像可能なハロゲン化銀を還元し、発色現像主薬を
酸化する段階が含まれる。酸化された発色現像主薬を、
次にカプラーと反応させて色素を生成する。
【0051】好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。とりわけ好ましい現像主薬は:4−
アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−
メタンスルホンアミドエチル)−アニリン硫酸塩水和
物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−
ヒドロキシエチル)−アニリン硫酸塩、4−アミノ−3
−(β−メタンスルホンアミドエチル)−N,N−ジエ
チルアニリン塩酸塩、及び4−アミノ−N−エチル−N
−(β−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−
トルエンスルホン酸である。
【0052】ネガ型ハロゲン化銀乳剤の場合、上記の処
理工程によりネガ画像を得る。記載した写真要素を公知
のC−41もしくはRA−4カラー処理で処理すること
ができる。ポジ(即ち、リバーサル)画像を得るために
は、発色現像工程の前に、非発色現像剤で露光済みハロ
ゲン化銀を現像し(但し、色素を生成しない)、その後
この要素を均一にカブラせて未露光ハロゲン化銀を現像
可能にする。この要素のリバーサル処理を、リサーチデ
ィスクロージャー、パラグラフXIX に記載及び引用され
ている公知のE−6処理に従って行うことが好ましい。
あるいは、直接陽画乳剤を用いてポジ画像をを得ること
もできる。
【0053】現像の後、通常の漂白、定着、もしくは漂
白−定着(銀及びハロゲン化銀を除く)、洗浄及び乾燥
の工程が続く。
【0054】
【実施例】本発明を以下の具体例を引用してよりよく認
識することができる。こられの例は、本発明の要素及び
その調製方法を説明しようとするものであって、本発明
の全てではない。例1 ジ−n−ブチルフタレートカプラー溶剤(0.27g/
2 )中のイエロー色素生成カプラーα−(4−(4−
ベンジルオキシ−フェニル−スルホニル)フェノキシ)
−α(ピバリル)−2−クロロ−5−(γ−(2,4−
ジ−5−アミルフェノキシ)ブチルアミド)アセトアニ
リド(1.08g/m2 )及びゼラチン(1.51g/
2 )を含有する化学増感及び青分光増感した単分散塩
化銀ネガ乳剤に、例示のチオホスフェートエステル化合
物を添加して、本発明に従う乳剤を調製した。さらに、
銀1モル当たり0.104gの1−(3−アセトアミド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾール及び銀1モル
当たり1.033gの臭化カリウムを加えた。この乳剤
(0.34gAg/m2 )を樹脂コート紙支持体に塗布
し、1.076g/m2 のゼラチンオーバーコートを、
総ゼラチン重量の1.8%量の硬膜剤ビス(ビニルスル
ホニル)メチルエーテルと一緒に、保護層として塗布し
た。
【0055】0〜3ステップタブレット(0.15増加
量)を用いて、カラーネガプリント露光光源を模して設
計したタングステンランプで、この塗膜を0.1秒間露
光した。このランプは、3000゜Kの色温度、対数ル
クス2.95を有し、この塗膜をマゼンタ及びシアンフ
ィルターの組合せ、0.3ND(中性濃度)、並びにU
V フィルターを通して露光した。現像処理は、発色現像
(45秒、35℃)、漂白−定着(45秒、35℃)、
及び安定化もしくは水洗(90秒、35℃)、次に乾燥
(60秒、60℃)からなっていた。Colenta (商標)
プロセッサーに用いた薬液は以下の溶液からなってい
た。 現像液: スルホン化ポリスチレンのリチウム塩 0.25ml トリエタノールアミン 11.0ml N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(85重量%) 6.0ml 亜硫酸カリウム(45重量%) 0.5ml 発色現像主薬4−(N−エチル−N−2− メタンスルホニルアミノエチル)−2−メチル− フェニレンジアミンセスキ硫酸塩 1水和物 5.0g スチルベン化合物汚染還元剤 2.3g 硫酸リチウム 2.7g 塩化カリウム 2.3g 臭化カリウム 0.025g 金属イオン封鎖剤 0.8ml 炭酸カリウム 25.0g 水を加えて全量を1リットルとし、pHを10.12に調節する。 漂白−定着: 亜硫酸アンモニウム 58g チオ硫酸ナトリウム 8.7g エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 40g 酢酸 9.0ml 水を加えて全量を1リットルとし、pHを6.2に調節する。 安定剤: クエン酸ナトリウム 1g 1.0濃度単位のところのスピードを乳剤の感度の尺度
として採用した。カブリをDmin のところで測定した。
【0056】熱感受性データを、ステップタブレットの
温度が22℃もしくは昇温した40℃で維持されるよう
に水ジャケットを装備して改造したセンシトメーターで
得た。3000゜K光源で0.1秒間露光し、この塗膜
を上記のように処理した。表Iは、高温高湿度(49℃
及び50%相対湿度での1週間と−18℃及び50%相
対湿度での1週間)で貯蔵した後、本発明のチオホスフ
ェートエステル化合物を含有する青増感乳剤(サンプル
2〜5)のスピード変化(Δスピード1 )及びカブリ変
化(Δカブリ)が、本発明のチオホスフェートエステル
化合物を含有しないサンプルと比較して非常に小さいこ
とを証明する。
【0057】更に表Iは、焼き付け時に高温(40℃と
22℃)に曝したとき、チオホスフェートエステル化合
物を含有しないサンプルはスピード(Δスピード2 )が
増大し、一方チオホスフェートエステルを含有する塗膜
は現実にスピードが減少したことを証明する。
【0058】
【表1】
【0059】例2 本発明の好ましい態様では、チオホスフェートエステル
化合物をスルフィネート化合物と組み合せて乳剤に添加
する。50%メタノール水溶液に溶解したトリルチオホ
スフェート(P−3)を、水性トリルスルフィネートナ
トリウム(S−3)と、重量で1:10の比で予混合し
て、塗布直前に赤増感乳剤に添加した。乳剤を0.18
gAg/m2 で塗布し、ジ−n−ブチルフタレートカプ
ラー溶剤(0.429g/m2 )中のシアン色素生成カ
プラー2−(α(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
ブチルアミド)−4,6−ジクロロ−5−エチルフェノ
ール(0.42g/m2 )及びゼラチン(1.08g/
2 )を用いた以外は、この例の乳剤を例1のように増
感した。
【0060】1−(3−アセトアミドフェニル)−5−
メルカプトテトラゾール及び臭化カリウムの量をそれぞ
れ銀1モル当たり0.38gと1.1gとに変えた。こ
の塗膜を−18℃及び50%相対湿度並びに49℃及び
50%相対湿度で1週間貯蔵し、その後露光して上記の
ように処理した。Δスピード1 、Δカブリ及びΔスピー
2 を表Iの場合と同じように定義する。
【0061】チオホスフェートエステル類(P−3)及
びスルフィネート類を組み合わせた効果を下記表IIに
表す。
【0062】
【表2】
【0063】表IIは、貯蔵変化もしくは焼き付け時の
温度上昇(サンプル10)のいずれに対してもスルフィ
ネート類(S−3)によって提供される利益が無いこと
を証明している。また、表IIは、チオホスフェートエ
ステル(P−3)の使用それ自体によって、貯蔵後のカ
ブリ増加を減らし、乳剤を高焼き付け温度に曝した場合
のスピード増加に対し実質的な耐性を与えることを証明
している。しかし、チオホスフェートエステル(P−
3)を単独で用いる場合(サンプル11、13及び1
5)のインキュベーションによる感度の著しい増加もあ
る。本発明の好ましい態様(即ち、チオホスフェートエ
ステルとスルフィネートとの組み合わせ、サンプル1
2、14、及び16)での利点は、カブリ(Δカブリ)
及びスピード(Δスピード1 )の両方の貯蔵安定性と組
合わさった、温度誘発感度変化(Δスピード2 )に対す
る高い耐性を得る能力に帰する。
【0064】本発明の他の好ましい態様を請求項との関
連において、次ぎに記載する。 (態様1)次式の構造のチオホスフェートエステルを含
有する、塩化銀が約50モル%を越えるハロゲン化銀乳
剤層を有して成る支持体を含む写真要素:
【0065】
【化11】
【0066】(式中、R1 、R2 及びR3 は、独立し
て、脂肪族基、炭素環基もしくは複素環基から成る群よ
り選ばれ、R1 、R2 及びR3 の任意の二つは一緒に結
合して5員もしくは6員環を形成することができる)。 (態様2)前記ハロゲン化銀乳剤層が約85モル%を越
える塩化銀である態様1に記載の写真要素。
【0067】(態様3)R1 、R2 及びR3 が、独立し
て、必要に応じてハロゲンで置換された炭素数1〜20
のアルキル基、又は必要に応じてハロゲンもしくはアル
キル基で置換された炭素数6〜20のアリール基である
態様2に記載の写真要素。 (態様4)R1 、R2 及びR3 が、独立して、必要に応
じてハロゲンで置換された炭素数1〜10のアルキル
基、又は必要に応じてハロゲンもしくは炭素数5未満の
アルキル基で置換された炭素数6〜10のアリール基で
ある態様3に記載の写真要素。
【0068】(態様5)前記チオホスフェート化合物が
次の式から成る群より選ばれる態様2に記載の写真要
素:
【0069】
【化12】
【0070】
【化13】
【0071】
【化14】
【0072】
【化15】
【0073】(態様6)次の構造: Z−SO2 M (式中、Zは、脂肪族基、炭素環基、もしくは複素環基
から成る群より選ばれ、そしてMはカチオン性対イオン
である)のスルフィネート化合物を更に含んで成る態様
1に記載の写真要素。
【0074】(態様7)前記ハロゲン化銀乳剤層が約8
5モル%を越える塩化銀である態様6に記載の写真要
素。 (態様8)Zが、必要に応じてハロゲンで置換された炭
素数1〜20のアルキル基、又は必要に応じてハロゲン
もしくはアルキル基で置換された炭素数6〜20のアリ
ール基を表す態様7に記載の写真要素。
【0075】(態様9)Zが、必要に応じてハロゲンで
置換された炭素数1〜10のアルキル基、又は必要に応
じてハロゲンもしくは炭素数5未満のアルキル基で置換
された炭素数6〜10のアリール基である態様8に記載
の写真要素。 (態様10)前記スルフィネート化合物が次の式から成
る群より選ばれる態様7に記載の写真要素:
【0076】
【化16】
【0077】
【化17】
【0078】
【化18】
【0079】(態様11)沈殿、化学増感及び分光増感
によって乳剤を調製し、その工程の後、次式の構造のチ
オホスフェートエステル:
【0080】
【化19】
【0081】(式中、R1 、R2 及びR3 は、独立し
て、脂肪族基、炭素環基もしくは複素環基から成る群よ
り選ばれ、R1 、R2 及びR3 の任意の二つは一緒に結
合して5員もしくは6員環を形成することができる)を
乳剤に添加する、約50モル%を越える塩化銀含量を有
するハロゲン化銀乳剤を含んで成る写真要素。
【0082】(態様12)次の構造: Z−SO2 M (式中、Zは、脂肪族基、炭素環基、もしくは複素環基
から成る群より選ばれ、そしてMはカチオン性対イオン
である)のスルフィネート化合物を更に含んで成る態様
11に記載の写真要素。
【0083】本発明を詳細にかつ具体的な例によって説
明したが、本発明の範囲内の多くの変更及び改造を、本
発明の精神から離れることなく行うことができること
は、当業者にとって明かである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式の構造のチオホスフェートエステル
    を含有する、塩化銀が50モル%を越えるハロゲン化銀
    乳剤層を有して成る支持体を含む写真要素: 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、独立して、脂肪族基、
    炭素環基もしくは複素環基から成る群より選ばれ、R
    1 、R2 及びR3 の任意の二つは一緒に結合して5員も
    しくは6員環を形成することができる)。
  2. 【請求項2】 次の構造: Z−SO2 M (式中、Zは、脂肪族基、炭素環基、もしくは複素環基
    から成る群より選ばれ、そしてMはカチオン性対イオン
    である)のスルフィネート化合物を更に含んで成る請求
    項1に記載の写真要素。
JP7343558A 1995-01-03 1995-12-28 熱安定性が改良された写真要素 Pending JPH08234355A (ja)

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