JPH08232783A - 蒸発燃料用キャニスタ - Google Patents

蒸発燃料用キャニスタ

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JPH08232783A
JPH08232783A JP3728295A JP3728295A JPH08232783A JP H08232783 A JPH08232783 A JP H08232783A JP 3728295 A JP3728295 A JP 3728295A JP 3728295 A JP3728295 A JP 3728295A JP H08232783 A JPH08232783 A JP H08232783A
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JP
Japan
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canister
fuel
tank
vapor
pipe
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Application number
JP3728295A
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English (en)
Inventor
Yuzo Saraya
雄三 皿屋
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】給油時に吸着剤の持つ吸着能力を上回る量のベ
ーパがキャニスタに導入されたときに、人に不快感を与
える異臭の発生を低減する。 【構成】タンク1とキャニスタ13との間に設けられた
両ライン21,25はタンク1で発生する蒸発燃料(ベ
ーパ)をキャニスタ13に導入する。キャニスタ13に
収容された吸着剤14はベーパの中の燃料成分を吸着す
る。ライン25に設けられた制御弁26は給油時にだけ
開く。給油時に吸着剤14の能力を上回った大量のベー
パがキャニスタ13に導入されることにより、吸着剤1
4に吸着されない燃料成分がパイプ37を介して外部へ
排出される。その排出される燃料成分を拡散するため
に、パイプ37の先端部に複数の孔等よりなる拡散手段
を設ける。従って、外部へ排出される燃料成分が拡散さ
れ、その濃度が適宜に薄められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は乗り物等の燃料タンク
に付随して設けられ、燃料タンクで発生する蒸発燃料
(ベーパ)を捕集するようにした蒸発燃料用キャニスタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両等において燃料タンクに付随
して設けられるキャニスタは燃料タンクで発生するベー
パを捕集する。キャニスタは活性炭等よりなる吸着剤を
内蔵する。キャニスタは導入されるベーパを吸着剤に一
旦吸着させ、その中の燃料成分のみを捕集した後、燃料
成分を含まない気体成分のみを大気へ排出する。この種
のキャニスタは、主に車両の走行中や停止中に燃料タン
クで発生するベーパを捕集することを目的にして構成さ
れている。
【0003】ところで、近年では、給油所等で燃料タン
クに燃料を注入する際に、燃料タンクの注入口から洩れ
出るベーパが問題視されている。そこで、特開昭61−
53451号公報は、給油時に注入口からベーパが洩れ
出ることを防止することのできる蒸発燃料制御装置を開
示する。
【0004】図8に示すように、この装置は燃料タンク
51で発生するベーパを捕集するためのキャニスタ52
を備える。キャニスタ52は吸着剤53を内蔵する。タ
ンク51とキャニスタ52との間に設けられたベーパラ
イン54は途中で二つの通路55,56に分岐する。分
岐した第1の通路55は車両の走行時にベーパを通すた
めのものであり、その内径は相対的に小さく設定されて
いる。第1の通路55は更に二つの通路55a,55b
に分岐し、両通路55a,55bに設けられた逆止弁5
7a,57bはタンク51の中の圧力の変化に従って開
閉する。即ち、第1の逆止弁57aはタンク51の中の
圧力が設定値以上となったときに、その圧力を逃がすた
めに開く。第2の逆止弁57bはタンク51の中の圧力
が設定値以下となったときに、大気圧を導入するために
開く。分岐した第2の通路56は給油時にベーパを通す
ためのものであり、その内径は第1の通路55のそれよ
りも相対的に大きく設定されている。第2の通路56の
途中に設けられた制御弁58は、給油時に開き、それ以
外の時に開度を小さくするように制御される。
【0005】従って、車両の走行時にタンク51で発生
するベーパはベーパライン54及び内径の小さい第1の
通路55を通ってキャニスタ52に流れ、捕集される。
一方、給油時には、タンク51で発生するベーパがベー
パライン54及び内径の大きい第2の通路56を通って
キャニスタ52に流れ、捕集される。このとき、第2の
通路56は大量のベーパを流すことができることから、
タンク51の中の圧力は速やかに緩和され、タンク51
に対する給油を円滑に行うことができる。
【0006】キャニスタ52から延びるパージライン5
9は吸気通路60につながる。パージライン59の途中
に設けられたダイアフラム式の制御弁61はエンジン
(図示しない)の運転時にスロットルバルブ62が開く
ことにより開く。キャニスタ52の底壁に設けられた大
気孔63はキャニスタ52の中に大気圧を導入すると共
に、吸着剤53により燃料成分だけが吸着された後のベ
ーパ中の気体成分だけを大気へ排出する。そして、エン
ジンの運転時には、キャニスタ52に捕集されたベーパ
がパージライン59を通って吸気通路60にパージさ
れ、エンジンで燃焼に供される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
装置によれば、給油時には大量に発生するベーパがキャ
ニスタ52に流れることになる。そのため、キャニスタ
52の持つ吸着能力を上回った量のベーパがキャニスタ
52に導入された場合には、キャニスタ52で吸着しき
れなかった燃料成分が大気孔63を通って外部へ排出さ
れるおそれがある。従って、その場合には、ガソリン臭
を伴った燃料成分がそのまま外部へ流れ出ることにな
り、人に不快感を与える異臭の原因になるおそれがあ
る。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、給油時に吸着剤の持つ吸着
能力を上回る量のベーパがキャニスタに導入されたとき
に、そのキャニスタから流れ出る燃料成分を適宜に拡散
することにより、人に不快感を与える異臭の発生を低減
することを可能にした蒸発燃料用キャニスタを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、燃料タンクで発生する蒸発燃料を
吸着剤により吸着して捕集すると共に、その吸着剤によ
り燃料成分が吸着された後の蒸発燃料の気体成分を大気
通路を通じて外部へ排出するようにした蒸発燃料用キャ
ニスタにおいて、大気通路から外部へ排出されようとす
る気体成分を拡散するための拡散手段を大気通路に設け
たことを趣旨とする。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、例えば、給油時に吸着剤
の持つ吸着能力を上回る量の蒸発燃料がキャニスタに導
入され、吸着剤で吸着しきれなかった燃料成分が大気通
路から外部へ排出されるとする。このとき、その燃料成
分は拡散手段により適宜に拡散されることから、大気通
路から排出される燃料成分の濃度が適宜に薄められる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の蒸発燃料用キャニスタを自
動車に具体化した一実施例を図1〜図5を参照して詳細
に説明する。
【0012】図1はこの実施例の蒸発燃料用キャニスタ
を含む蒸発燃料処理装置を示す概略構成図である。この
実施例で自動車(図示しない)に搭載されたガソリンエ
ンジンシステムは燃料を貯めるための燃料タンク1を備
える。このタンク1は燃料を注入するための、即ち給油
を行うためのインレットパイプ2を含む。このパイプ2
の基端部はタンク1の中へ突出し、先端部はタンク1の
外へ突出する。このパイプ2の基端部は絞り2aを含
む。このパイプ2の先端部は給油口2bを含み、その給
油口2bには燃料を注入するときに給油ノズル(図示し
ない)が挿入される。この給油口2bに装着されるキャ
ップ3は取り外し可能である。このパイプ2の途中とタ
ンク1との間はパイプ4により連通する。
【0013】タンク1に内蔵されたポンプ5から延びる
メインライン6はデリバリパイプ7につながる。このパ
イプ7に設けられた複数のインジェクタ8はエンジン9
の複数の気筒に対応して位置する。このパイプ7から延
びるリターンライン10はタンク1につながる。そし
て、ポンプ5が作動することにより、ポンプ5から吐出
された燃料はメインライン6を介してデリバリパイプ7
に至り、同パイプ7により各インジェクタ8へ分配され
る。各インジェクタ8が作動することにより、燃料が吸
気通路11へ噴射され、空気と共にエンジン9の各気筒
に供給されて燃焼に供される。エンジン9で発生する既
燃焼ガスは排気通路12を介して外部へ排出される。
又、デリバリパイプ7において余った燃料はリターンラ
イン10を介してタンク1に戻る。
【0014】次に、蒸発燃料処理装置について説明す
る。この装置はタンク1で発生する蒸発燃料(ベーパ)
の中の燃料成分を吸着して捕集すると共に、そのベーパ
の中の気体成分を外部へ排出するためのキャニスタ13
を備える。図2に図1のキャニスタ13を拡大して示
す。図1,2に示すように、キャニスタ13は活性炭等
よりなる吸着剤14を内蔵し、タンク1で発生するベー
パを導入し、その中の燃料成分を吸着剤14に吸着させ
る。キャニスタ13の中で垂直方向に延びる仕切板15
はキャニスタ13の中を左右に第1及び第2の部屋1
6,17に区画する。吸着剤14は二つの部屋16,1
7のそれぞれに位置する。両部屋16,17の上部は吸
着剤14を含まない第1及び第2の空間18,19を形
成する。両部屋16,17の下部は同じく吸着剤14を
含まず、両部屋16,17を連通させる第3の空間10
を形成する。
【0015】このキャニスタ13にタンク1からベーパ
を導入するために、タンク1から延びるエバポライン2
1がキャニスタ13につながる。エバポライン21の一
端はキャニスタ13の第1の空間18に対応して設けら
れた第1の制御弁22につながる。この制御弁22はタ
ンク1の内圧が所定値以上となるときに開いて、エバポ
ライン21からキャニスタ13へ向かうベーパの流れを
許容する。即ち、この制御弁22はキャニスタ13にお
いてそのインレットポート23に対応して位置する。こ
の制御弁22はスプリング22aに付勢されることによ
りインレットポート23を閉じるダイアフラム弁22b
を含む。この制御弁22の内部はダイアフラム弁22b
により上下に区画された大気圧室22c及び圧力室22
dを含む。大気圧室22cに配置されたスプリング22
aはダイアフラム弁22bを下方へ付勢する。大気圧室
22cは大気ポート22eを介して大気に連通する。圧
力室22dはエバポライン21につながる。圧力室22
dにおいてインレットポート23に隣接して設けられた
チェックボール式のリリーフ弁24はキャニスタ13か
らエバポライン21へ向かう気体の流れを許容し、その
反対方向の流れを阻止する。
【0016】そして、タンク1の中が所定値以上の正圧
となり、その圧力がエバポライン21を通じて制御弁1
3の圧力室22dに作用することより、ダイアフラム弁
22bがスプリング22aの付勢力に抗して押し上げら
れ、インレットポート23が開く。これにより、タンク
1からエバポライン21を介してキャニスタ13へ向か
うベーパの流れが許容される。一方、タンク1の中が負
圧となり、その圧力が圧力室22dに作用することによ
り、リリーフ弁24が開く。これにより、キャニスタ1
3からエバポライン21へ向かう気体の流れが許容され
る。
【0017】ところで、エバポライン21は主に自動車
の運転時や停止時にタンク1で発生するベーパをキャニ
スタ13に流すためのものである。このときのベーパの
発生量は比較的少なく、その変化も少ない。そのため、
エバポライン21の内径、即ち通路面積は予め比較的に
小さく設定されている。一方、タンク1に燃料を注入す
るとき、即ち給油を行うときには、タンク1で大量のベ
ーパが一気に発生することになる。そのため、給油時に
は大量に発生するベーパを給油口2aから大気中へ洩ら
すことなくキャニスタ13に捕集する必要がある。
【0018】そこで、この実施例の装置は、タンク1と
キャニスタ13との間に設けられたエバポライン21と
は別のブリーザライン25を備える。このブリーザライ
ン25は給油時にタンク1で大量に発生するベーパをキ
ャニスタ13へ流すためのものである。大量のベーパの
通過を許容するために、ブリーザライン25の内径、即
ち通路面積はエバポライン21のそれの約10倍に設定
されている。ここで、キャニスタ13の第1の空間18
から延びるブリーザライン25はタンク1に設けられた
第2の制御弁26につながる。この制御弁26は給油時
に開き、それ以外の時には閉じる。図3に図1の制御弁
26を拡大して示す。図1,3に示すように、この制御
弁26はタンク1の上面に位置する差圧弁27とタンク
1の中に位置するフロート弁28とを含む。この制御弁
26はタンク1に固定された有底筒状のハウジング26
aを含み、その一部分がタンク1の上面で差圧弁27を
構成し、残りの部分がタンク1の中でフロート弁28を
構成する。
【0019】差圧弁27を構成するハウジング26aの
内部はダイアフラム弁27aにより上下に区画された第
1及び第2の圧力室27b,27cを含む。第1の圧力
室27bに配置されたスプリング27dはダイアフラム
弁27aを下方へ付勢する。第1の圧力室27bはパイ
プ29を介してインレットパイプ2に連通する。ブリー
ザライン25の一端は第2の圧力室27cにつながる。
【0020】一方、フロート弁28はハウジング26a
の中に収容されたフロート28aと、そのフロート28
aに対応してハウジング26aに設けられた弁孔28b
とを含む。弁孔28bはフロート弁28と差圧弁27の
第2の圧力室27cとの間を連通する。弁孔28bより
も下方においてハウジング26aの側壁に設けられた複
数の孔28cはハウジング26aの中とタンク1の中と
の間を連通する。そして、タンク1の中の液面の位置が
孔28cの位置よりも低くなることにより、フロート2
8aが自重により下がり、弁孔28bが開かれる。一
方、タンク1の中の液面の位置が孔28cの位置より高
くなることにより、孔28cからハウジング26aの中
に燃料が浸入し、フロート28aが浮上して弁孔28b
が閉じられる。
【0021】従って、インレットパイプ2の給油口2b
がキャップ3で閉じられているときであって、タンク1
の液面の位置が孔28cの位置よりも低い場合には、フ
ロート28aにより弁孔28bが開かれる。このとき、
差圧弁27の第1の圧力室27bにはパイプ29を通じ
てタンク1の内圧が作用し、第2の圧力室27cには孔
28c及び弁孔28bを通じて同じくタンク1の内圧が
作用する。このため、ダイアフラム弁27aに作用する
圧力が均衡し、ダイアフラム弁27aがブリーザライン
25の開口端25aを閉じる。
【0022】一方、給油時に給油口2bが開かれること
により、差圧弁27の第1の圧力室27bにはパイプ2
9を通じて大気圧が作用する。このとき、給油に伴いタ
ンク1の中で大量のベーパが発生することにより、タン
ク1の内圧が上昇する。このため、ダイアフラム弁27
aの上下に作用する圧力が不均衡となり、ダイアフラム
弁27aが上方へ変位してブリーザライン25の開口端
25aが開かれる。この結果、タンク1で発生する大量
のベーパはブリーザライン25を通じてキャニスタ13
へ流れる。その後、タンク1の液面の位置が上がってフ
ロート28aが弁孔28bを閉じることにより、ダイア
フラム弁27aがスプリング27dの付勢力により下方
へ変位してブリーザライン25の開口端25aが閉じら
れる。
【0023】上記のようにエバポライン21及びブリー
ザライン25を通じてキャニスタ13に流れたベーパ
は、その中の燃料成分がキャニスタ21の吸着剤14に
吸着され、捕集される。この実施例の装置は、キャニス
タ13で捕集された燃料成分をエンジン9での燃焼に供
することによりその燃料成分を処理する。
【0024】即ち、第1の空間18に対応してキャニス
タ13のから延びるパージライン30は吸気通路11に
設けられたサージタンク31に連通する。パージライン
30の途中に設けられた第3の制御弁32はパージライ
ン30を選択的に開閉すると共に、同ライン30の開度
を調整する。この制御弁32はエンジン9の運転時に開
かれる。この制御弁32がエンジン9の運転時に開かれ
ることにより、サージタンク31で発生する負圧がパー
ジライン30を介してキャニスタ13の第1の空間18
に作用し、キャニスタ13の中の燃料成分がパージライ
ン30を通じてサージタンク31へパージされる。パー
ジされた燃料成分はエンジン9に供給されて燃焼に供さ
れる。
【0025】キャニスタ13の第2の空間19に対応し
て設けられた第4の制御弁33は大気吸入用及び大気開
放用の弁機構34,35と、両弁機構34,35に対応
する二つのパイプ36,37とを含む。
【0026】大気吸入用の弁機構34はキャニスタ13
からパージライン30へ燃料成分が吸引されるときに、
キャニスタ13に作用する負圧により開かれ、外部から
キャニスタ13に入る大気の流れを許容する。即ち、図
2に示すように、この弁機構34はキャニスタ13のア
ウトレットポート38に対応して位置する。この弁機構
34はスプリング34aにより付勢されることにより大
気吸入用のパイプ36の開口端36aを閉じるダイアフ
ラム弁34bを含む。この弁機構34はダイアフラム弁
34bにより区画された圧力室34cを含む。この圧力
室34cは連通路39を介して第1の空間18に連通す
る。
【0027】そして、キャニスタ13の中が所定値以下
の負圧となり、その負圧が連通路39及び圧力室34c
を介してダイアフラム弁34bに作用することにより、
同弁34bがスプリング34aの付勢力に抗して変位し
て、大気吸引用のパイプ36の開口端36aが開かれ
る。これにより、パイプ36からキャニスタ13に入る
大気の流れが許容され、その大気がアウトレットポート
38を通じてキャニスタ13に導入される。このように
キャニスタ13に対して大気の導入が許容されることに
より、キャニスタ13からパージライン30への燃料成
分のパージが許容されることになる。
【0028】一方、大気開放用の弁機構35はキャニス
タ13の中が所定値以上の正圧になったときに開き、キ
ャニスタ13からアウトレットポート38及び大気開放
用のパイプ37を通じて外部へ排出される気体成分の流
れを許容する。即ち、この弁機構35はキャニスタ13
のアウトレットポート38に対応して位置する。この弁
機構35はスプリング35aに付勢されることにより大
気開放用のパイプ37の開口端37aを閉じるダイアフ
ラム弁35bを含む。この弁機構35はダイアフラム弁
35bにより区画された大気圧室35cを含む。この大
気圧室35cは大気ポート35dにより大気に連通す
る。
【0029】そして、キャニスタ13の中が所定値以上
の正圧となり、その圧力がアウトレットポート38を通
じてダイアフラム弁35bに作用することより、同弁3
5bがスプリング35aの付勢力に抗して変位し、パイ
プ37の開口端37aが開く。これにより、キャニスタ
13からパイプ37へ向かう気体成分の流れが許容さ
れ、その気体成分が外部へ排出される。ここで、この気
体成分とは、吸着剤14により燃料成分が吸着された後
のベーパの残り成分を意味する。この実施例では、上記
のパイプ37及びアウトレットポート38等が本発明の
大気通路を構成する。
【0030】このように、大気開放用のパイプ37は、
常には気体成分だけを外部へ排出する。しかし、吸着剤
14の持つ吸着能力を上回る量のベーパがキャニスタ1
3に導入されたときには、その吸着剤14で吸着しきれ
なかった燃料成分が出る。この実施例では、キャニスタ
13の中の圧力が所定値以上にならない限り、第4の制
御弁33の弁機構35が開くことはないので、自動車の
通常走行時等にパイプ37から燃料成分が排出されるこ
とはない。
【0031】しかしながら、特に給油時には、タンク1
で大量のベーパが発生し、そのベーパがブリーザライン
25を通って一気にキャニスタ13へ流れる。そのた
め、給油時には、場合によっては、パイプ37から燃料
成分が排出されるおそれがある。このとき、ガソリン臭
を伴った燃料成分がそのまま外部へ流れ出ることは、人
に不快感を与える異臭の原因となる。そこで、この実施
例のキャニスタ13は異臭の発生に対処することのでき
る以下のような構成を備える。
【0032】図4は図2において破線の円で囲まれた大
気開放用のパイプ37の先端部分を示す断面図である。
図5はそのパイプ37の先端面37bを示す正面図であ
る。パイプ37は有蓋の先端部を備え、その先端部の中
に他の部位よりも通路面積が小さい小径部37cと、そ
の小径部37cへ向かって徐々に通路面積が小さくなる
テーパ部37dとを有する。小径部37cから先端面3
7bへ向かって斜め放射状に形成された複数のアウトレ
ットポート37eは気体成分又は燃料成分をパイプ37
から外部へ導出する。パイプ37の外周面37fから小
径部37cへ向かって斜め放射状に形成された複数のイ
ンレットポート37gは、外部からパイプ37の中へ外
気を導入する。この実施例では、これらパイプ37の先
端部に形成された小径部37c、テーパ部37d及び両
ポート37e,37gが気体成分又は燃料成分を拡散す
るための本発明の拡散手段を構成する。
【0033】従って、例えば、給油時にタンク1からキ
ャニスタ13へ大量のベーパが流れて、その中の燃料成
分がパイプ37から外部へ排出されるとする。このと
き、パイプ37の先端部に達した燃料成分は小径部37
cで流れが急激に速くなり、霧状化してアウトレットポ
ート37eから外部へ排出されることになる。このと
き、インレットポート37gを通じて小径部37cに外
気が流れ込み、その外気と燃料成分とが混合されて燃料
成分が適宜に拡散される。このため、アウトレットポー
ト37eから排出される燃料成分の濃度が適宜に薄めら
れる。その結果、人に不快感を与えるような異臭の発生
を低減することができる。上記のようにパイプ37に設
けられた拡散手段は、本来は、パイプ37から気体成分
が排出されるときに、その気体成分を拡散させるために
機能する。
【0034】又、この実施例では、大量のベーパがキャ
ニスタ13に導入されてキャニスタ13の中の圧力が所
定値以上になったときだけ、第4の制御弁33が開いて
パイプ37から外部へ燃料成分が排出される。このた
め、キャニスタ13の中の圧力が所定値未満のときに、
燃料成分がキャニスタ13から外部へ洩れ出ることを防
止することができる。
【0035】尚、この発明は次のような別の実施例に具
体化することもできる。以下の別の実施例でも前記実施
例と同等の作用及び効果を得ることができる。 (1)前記実施例で大気開放用のパイプ37に設けられ
た図4,5に示すような拡散手段の構成に代わって、図
6,7に示すような構成を有する拡散手段をパイプ37
に設けることができる。即ち、パイプ37の内部を先端
部まで同一の内径に形成し、そのパイプ37の先端面3
7b及び外周面37fに外部へ連通する多数の小孔37
hを形成する。
【0036】この構成によれば、パイプ37の先端部に
達した燃料成分は多数の小孔37hから多方向へ分かれ
て排出されて適宜に拡散され、パイプ37から排出され
る燃料成分の濃度が適宜に薄められる。
【0037】(2)前記実施例では、パイプ37の先端
部における形状の設定によって拡散手段を構成した。こ
れに対し、大気開放用のパイプの先端部に拡散手段とし
てのファンを設け、そのファンを給油時にだけ回すよう
に構成してもよい。
【0038】(3)前記実施例では、本発明を図1に示
すように、給油時にタンク1で発生する大量のベーパを
キャニスタ13に流すことのできるブリーザライン25
及び第2の制御弁26を有する蒸発燃料処理装置に具体
化した。これに対し、本発明を図1からブリーザライン
25及び第2の制御弁26を廃止した蒸発燃料処理装置
に具体化することもできる。
【0039】(4)前記実施例では、本発明のキャニス
タを自動車に設けられた蒸発燃料処理装置に具体化した
が、自動車の蒸発燃料処理装置に限られるものではな
く、ディーゼル機関車、船舶及び航空機等に設けられる
蒸発燃料処理装置に具体化することもできる。
【0040】更に、上記各実施例には、特許請求の範囲
に記載した技術的思想に係る次のような実施態様が含ま
れることを、以下にその効果と共に記載する。 (イ)請求項1に記載の発明において、給油時に燃料タ
ンクで発生する蒸発燃料をキャニスタに導入するため
に、給油時にだけ開弁するように構成した制御弁を燃料
タンクとの間に設けた蒸発燃料用キャニスタ。
【0041】この構成によれば、給油時に燃料タンクで
大量に発生する蒸発燃料をキャニスタに速やかに導入す
ることができる。 (ロ)請求項1に記載の発明において、キャニスタの中
の圧力が所定値以上になったときだけ大気通路を開く弁
手段を設けた蒸発燃料用キャニスタ。
【0042】この構成によれば、大量の蒸発燃料がキャ
ニスタに導入されてキャニスタの中の圧力が所定値以上
になったときだけ、大気通路から外部へ燃料成分が排出
されることになる。その結果、キャニスタの中の圧力が
所定値未満のときに、燃料成分がキャニスタから外部へ
洩れ出ることを防止することができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、蒸発燃
料中の燃料成分を吸着剤により吸着すると共に、蒸発燃
料中の気体成分を大気通路を通じて外部へ排出するよう
にしたキャニスタにおいて、大気通路から外部へ排出さ
れようとする気体成分を拡散手段により拡散するように
している。
【0044】従って、給油時に吸着剤の持つ吸着能力を
上回る量の蒸発燃料がキャニスタに導入され、吸着剤で
吸着しきれなかった燃料成分が大気通路から外部へ排出
されようとするときに、その燃料成分が拡散手段により
拡散されて燃料成分の濃度が適宜に薄められる。その結
果、給油時に大量のベーパがキャニスタに導入されたと
きに、そのキャニスタから流れ出る燃料成分により人に
不快感を与えるような異臭の発生を低減することができ
るという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例に係り蒸発燃料処理装置を示す概略
構成図。
【図2】 同じく図1のキャニスタを拡大して示す断面
図。
【図3】 同じく図1の第2の制御弁を拡大して示す断
面図。
【図4】 同じく大気開放用パイプの先端部を示す断面
図。
【図5】 同じく大気開放用パイプの先端面を示す正面
図。
【図6】 別の実施例に係り大気開放用パイプの先端部
を示す断面図。
【図7】 同じく図6の大気開放用パイプの先端面を示
す正面図。
【図8】 従来技術に係り蒸発燃料制御装置を示す概略
構成図。
【符号の説明】
1…燃料タンク、13…キャニスタ、14…吸着剤、3
7…パイプ、38…アウトレットポート(37,38は
大気通路を構成する)、37c…小径部、37d…テー
パ部、37e…アウトレットポート、37g…インレッ
トポート(37c〜37gは拡散手段を構成する)、3
7h…拡散手段を構成する小孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクで発生する蒸発燃料を吸着剤
    により吸着して捕集すると共に、前記吸着剤により燃料
    成分が吸着された後の前記蒸発燃料の気体成分を大気通
    路を通じて外部へ排出するようにした蒸発燃料用キャニ
    スタにおいて、 前記大気通路から外部へ排出されようとする前記気体成
    分を拡散するための拡散手段を前記大気通路に設けたこ
    とを特徴とする蒸発燃料用キャニスタ。
JP3728295A 1995-02-24 1995-02-24 蒸発燃料用キャニスタ Pending JPH08232783A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520911A (ja) * 2005-12-22 2009-05-28 エアバス・ユ―ケ―・リミテッド 航空機燃料タンクアセンブリ
CN109386406A (zh) * 2017-08-10 2019-02-26 通用汽车环球科技运作有限责任公司 新鲜空气路径烃捕集系统

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