JP3274084B2 - キャニスタ - Google Patents

キャニスタ

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JP3274084B2
JP3274084B2 JP13678397A JP13678397A JP3274084B2 JP 3274084 B2 JP3274084 B2 JP 3274084B2 JP 13678397 A JP13678397 A JP 13678397A JP 13678397 A JP13678397 A JP 13678397A JP 3274084 B2 JP3274084 B2 JP 3274084B2
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義彦 兵道
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Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0854Details of the absorption canister

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料タンクに発生す
る蒸発燃料が大気中に漏出されないように処理するキャ
ニスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料タンク内に発生する蒸発燃
料(以下、ベーパという)が大気中に漏出されないよう
に処理するため、従来よりキャニスタが用いられてい
る。このキャニスタはベーパを一時的に捕集するための
吸着材を充填した容器を備えている。該容器には、ベー
パを燃料タンクから導入するためのベーパ導入通路と、
ベーパをエンジンの吸気管へパージするためのベーパパ
ージ通路と、パージ用の空気を外部から導入したり、逆
にキャニスタ内の空気を外部に開放するための大気連通
通路等が設けられている。そして、キャニスタに充填さ
れた活性炭等の吸着材は、燃料タンク内に発生して上記
容器内に導入されるベーパを一時的に蓄えるとともに、
パージ中は、エンジンの作動による吸気負圧を利用して
その蓄えたベーパを脱離させ、該脱離させたベーパを上
記ベーパパージ通路を通じてサージタンク等の吸気系に
導入する。この吸気系に導入されたベーパは、外気と混
合されてエンジンの燃焼室へ取り込まれる。
【0003】また近年は、とくに給油中に給油口から漏
出するベーパが大気汚染の一因として問題視されるよう
になってきている。そこで従来は、例えば特開平8−2
10530号公報にみられるように、給油中に燃料タン
ク内で発生するベーパを一時に大量に捕集することので
きるORVR(Onboard Refueling Vapor Recovery)機
能を備えたキャニスタも提案され、実用されている。す
なわち、キャニスタと燃料タンクとの間に前述のパージ
通路よりも内径の大きなブリーザ通路を設け、燃料給油
時大量に発生するベーパをこのブリーザ通路を介してキ
ャニスタ内に捕集するものである。同ORVR機能を備
えたキャニスタによれば、たとえ給油中であれ、燃料タ
ンク内のベーパを外部に漏出させることなく、その捕集
が可能となる。
【0004】図9(a)〜図9(c)に、前記ORVR
機能を備えたキャニスタを自動車の燃料タンク近傍に搭
載した一例を示す。図9(a)は自動車の後方下部にお
ける燃料タンクとキャニスタの搭載態様を示す概略図、
図9(b)は同キャニスタを自動車の上方より拡大して
見た内部断面図、図9(c)は図9(b)に示したキャ
ニスタをその図中左側方より見た側面図をそれぞれ示
す。
【0005】これら図9(a)〜(c)に示すように、
キャニスタ101は直方体形状の外形を有し、その一側
面(図9(b)の左側面)にタンク内圧制御弁104、
タンクポート103、ブリーザ通路112、パージ通路
114、及び大気側制御弁130等を備えている。ま
た、同キャニスタ101内部には、ベーパを一時的に吸
着する吸着材(顆粒状の活性炭)125が充填されてい
る。図9(b)に示すように、活性炭125は、仕切板
118によって2つの層に区画され、さらに両層は同図
に示す態様で、通気性のフィルタ123,124によっ
て両端から押圧されている。すなわち、キャニスタ10
1内には仕切板118とフィルタ123,124によっ
て区画された2つの吸着材室(活性炭室)119,12
0と、更にフィルタ123,124を境にした両活性炭
室119,120の外側に計3つの空間(拡散室)A,
B,Cが形成されている。これらの拡散室は、ベーパが
その室内空間を移動する過程で、ベーパの濃度に局所的
な偏りがなくなるよう、ベーパを均一に拡散させる作用
を有する。前記タンク内圧制御弁104、タンクポート
103、ブリーザ通路112及びパージ通路114は拡
散室Aに連通しており、フィルタ123を介して一方の
活性炭室(第一活性炭室)119に通じている。一方、
大気側制御弁130は拡散室Cに連通しており、フィル
タを介して他方の活性炭室(第二活性炭室)120に通
じている。さらに、前記第一活性炭室119と、第二活
性炭室120とはフィルタ124及び拡散室Bを介して
互いに通じている。
【0006】燃料タンク102内で発生するベーパは、
通常はタンクポート103及びタンク内圧制御弁104
を経由して、また給油時には主にブリーザ通路112を
経由して、一旦キャニスタ101内の拡散室Aに導入さ
れ、フィルタ123を通過して第一活性炭室119ある
いは第二活性炭室120の活性炭に捕集される。また、
ベーパのパージの際には、エンジンの吸気管(図示略)
から受ける負圧の作用で、一時的に活性炭に吸着されて
いたベーパがパージ通路114を介して脱離される。一
方、大気側制御弁130は、2種のダイアフラム式弁、
つまりキャニスタ101内の空気を外部に開放するため
の大気開放弁131と、外気をキャニスタ101内に吸
入するための大気吸入弁132とが一体となった構造を
有する。負圧導入通路155は、キャニスタ101内の
蒸発燃料がパージされる際、拡散室A内の負圧を差圧弁
である大気吸入弁132内に供給して同弁132の開弁
動作を促す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ORV
R機能によって大量のベーパが迅速且つ効率良く活性炭
に吸着されるためには、キャニスタ101内に充填され
た吸着材(活性炭)125表面に対してベーパがむらな
く均一に拡散しつつ到達することが好ましい。ここに上
記従来のキャニスタ101においては、上記拡散室Aを
設けたことによって同拡散室A内でベーパがある程度拡
散されることから、同ベーパの活性炭125への吸着効
率は確かに上がる。しかしながら、ブリーザ通路112
を介してタンク102からキャニスタ101へ流入して
くるベーパの流れは高速且つ大量である。また通常、ブ
リーザ通路112の径は通気抵抗を大幅に軽減すべく、
パージ通路114等の他の配管に比して相当大きく形成
されている。このためキャニスタ101の側面における
同通路112の配管位置にはかなりの制約が生じること
になっていた。すなわち、ブリーザ通路112のキャニ
スタ101への配管位置は、同キャニスタ101側面の
端部寄りに偏らざるを得なかった。こうした条件の下
で、拡散室Aは十分な拡散効果を上げることができなか
った。なお、こうした問題を回避すべく、上記拡散室A
の容積そのものを大きくすることも考えられるが、これ
はキャニスタ101本体の大型化につながり、車両搭載
上好ましくない。
【0008】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、燃料タンクに
発生する大量のベーパを効率良く捕集・脱離処理し、合
わせて良好な車両搭載性を維持できるキャニスタを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明では、仕切板によって区画
された第1及び第2の2つの吸着材室とそれら吸着材室
の各一側部に形成された拡散室とをケーシング内部に有
するとともに、それら各拡散室を介してケーシングの前
記第1の吸着材室に対応する一側面にはタンク内圧制御
弁及びブリーザ通路及びパージ通路がそれぞれ設けら
れ、前記第2の吸着材室に対応する一側面には大気側制
御弁が設けられたキャニスタにおいて、前記ブリーザ通
は拡散用空間を介して前記ケーシングの対応する一側
面に連結されることによりその対応する拡散室に連通さ
、同ブリーザ通路から拡散用空間を介して拡散室に至
る通路の通路断面積が段階的に大きくなるように設定さ
てなることを要旨とする。
【0010】同構成によれば、ブリーザ通路を介してキ
ャニスタ内に導入されるベーパが段階的に拡散され、濃
度の偏りなく均一な状態で吸着材に吸着されるために、
その吸着効率が向上する。
【0011】請求項2に記載した発明では、請求項1に
記載のキャニスタにおいて、前記拡散用空間は、前記ケ
ーシングの一側面の前記タンク内圧制御弁と物理的に干
渉しない位置に形成された外部拡散室であることを要旨
とする。
【0012】同構成によれば、キャニスタ内に導入され
るベーパが効率良く吸着材に吸着されることに加え、タ
ンク内圧制御弁等、他の要素の組み付けに影響しない範
囲で上記拡散用空間を形成することができ、且つキャニ
スタ本体の大型化を招くこともない。
【0013】請求項3に記載した発明では、請求項2に
記載のキャニスタにおいて、前記外部拡散室は、前記ケ
ーシング内部の前記対応する拡散室の中心に向かって延
設されてなることを要旨とする。
【0014】上記ブリーザ通路を介して通常は偏った位
置から導入されるベーパであるが、同構成によればそう
した偏りが緩和され、該導入されたベーパはより効率良
く吸着材に吸着されるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るキャニスタ
を具体化した一実施形態について図1〜図6に従って説
明する。なお、以下の記載において、給油時に燃料タン
ク内に発生するベーパ(蒸発燃料)をキャニスタに導入
し燃料成分を捕集する処理を「ORVR処理」、給油時
以外における通常のベーパ処理を「定常ベーパ処理」と
いう。
【0016】図1は、本実施形態に係るキャニスタ1が
自動車に搭載された場合のシステム全体を表す概略構成
図である。同図に示すように、燃料タンク2にはその内
部で発生するベーパをキャニスタ1に導入するベーパ通
路3の一端が開口して接続されている。同ベーパ通路3
の他端はキャニスタ1に設けられたタンク内圧制御弁4
を介してキャニスタ1と接続されている。タンク内圧制
御弁4は燃料タンク2の内圧が所定値以上に増加すると
開弁し、燃料タンク2のベーパをキャニスタ1内に導入
するようになっている。尚、このタンク内圧制御弁4に
はダイアフラム式バルブが用いられている。
【0017】また、燃料タンク2の上部にはブリーザ管
5が配設されている。前記ブリーザ管5の上部を覆うよ
うに差圧弁6が設けられている。前記差圧弁6は給油時
において開弁するようになっている。同差圧弁6も前記
タンク内圧制御弁4と同様にダイアフラム式バルブであ
り、その内部はダイアフラム7によって2つの圧力室に
区画されている。そして、2つの圧力室の一方は第1圧
力室8とされ、燃料タンク2に設けられた燃料注入管9
の内部と圧力通路10によって連通されている。また、
他方の圧力室は第2圧力室11とされ、ブリーザ通路1
2によってキャニスタ1の内部と連通されている。ま
た、前記第1圧力室8にはコイルスプリング13が配設
され、同コイルスプリング13の弾性力によりダイアフ
ラム7は下方に付勢され前記ブリーザ管5の上端開口部
を閉塞している。
【0018】後述するように、給油時には、燃料タンク
2のベーパは前記ブリーザ通路12を通じてキャニスタ
1内に導入される。ここで、ORVR処理時にブリーザ
通路12を通過するベーパ量は、定常ベーパ処理時にお
いてベーパ通路3を通過するベーパ量と比較して大量で
あり、その流量は数十倍にも達する。そのため、ブリー
ザ通路12はベーパ通路3よりその通路断面積が10倍
程度に拡大されている。
【0019】キャニスタ1の内部はパージ通路14によ
ってエンジン吸気系の一部であるサージタンク15と連
通されている。同パージ通路14の途中には、パージ量
制御弁16が配設されている。このパージ量制御弁16
は前記サージタンク15内に供給されるパージ量を制御
するためのものであり、ECU17(Electronic Contr
ol Unit )からの制御信号によって開閉駆動される。
【0020】図2及び図3は本実施形態におけるキャニ
スタ1を示している。本実施形態におけるキャニスタ1
も、従来のキャニスタ同様、先の図9に示される態様で
車両に搭載されるものであり、車両に搭載された場合に
その内部においてベーパが水平に移動するサイドフロー
タイプとされている。なお、図2はキャニスタ1を一側
面から見た部分断面図であり、図3は同キャニスタ1に
おいてタンク内圧制御弁4等が配設される他の側面を示
す側面図である。
【0021】図2に示すように、キャニスタ1を構成す
るケーシング1aの内部は仕切板18によって、2つの
吸着材室(活性炭室)に区画され、一方の活性炭室は第
1活性炭室19、他方の活性炭室は第2活性炭室20と
されている。両活性炭室19,20の一側部(図中左)
にはそれぞれ空気層(拡散室)61,63が形成され、
両拡散室61,63に隣接して吸着材層(活性炭層)2
2が設けられている。同活性炭層22の両側部にはフィ
ルタ23,24がそれぞれ設けられ、同フィルタ23,
24に挟まれる活性炭層22の空間内にはベーパを吸着
する吸着材として、顆粒状の活性炭25が充填されてい
る。また、活性炭層22の右側に設けられたフィルタ2
4に隣接して拡散室26が形成され、前記両活性炭室1
9,20は同拡散室26によって連通されている。
【0022】また、同図2及び図3に示すように、前記
第1活性炭室19側に該当するケーシング1aの一側面
には前記タンク内圧制御弁4が設けられるとともに、該
タンク内圧制御弁4と構造的に干渉しない態様で(図
3)外部拡散室62が配設されている。同外部拡散室6
2は、図4に拡大して示すように、その内部が空洞の柱
状構造物であり、その底面の形状は、途中で折れ曲がっ
てはいるもののほぼ長円をなしている。また、同外部拡
散室62と前記拡散室61との接触面に仕切はなく、両
空間は互いに連通している。前記ブリーザ通路12及び
前記パージ通路14は、図3及び図4に示される態様で
同外部拡散室62に開口して接続されている。さらに、
前記パージ通路14の途中には、圧力通路(負圧導入通
路)27が接続され、同圧力通路27の他端部は、図5
において後述する大気吸入弁29側の背圧室72に接続
されている。前記第2活性炭室20側に該当するケーシ
ング1aの一側部には大気開放弁28及び大気吸入弁2
9が一体に構成された大気側制御弁30が設けられてい
る。
【0023】図5は図2におけるD−D断面図であり、
大気側制御弁30の断面図を示している。同大気側制御
弁30はケーシング1aに対して取外し可能な構造とさ
れ、同図に示すように接続部Eにおいてケーシング1a
に取り付けられている。大気側制御弁30の本体には圧
力パイプ55が設けられ、同圧力パイプ55内を通じて
外気がキャニスタ1内に導入され、あるいはキャニスタ
1内において燃料成分の捕集されたベーパ(空気)が外
部に排出される。
【0024】大気側制御弁30が取り付けられるケーシ
ング1aの一側部には肉厚部56が形成されるととも
に、嵌挿孔57が設けられている。同嵌挿孔57の第2
活性炭室20寄りの位置には内フランジ58が形成さ
れ、同内フランジ58の内周面により形成される開口は
大気ポート59となっている。同大気ポート59は、後
述するハウジングF内とケーシング1a内とを連通する
開口を構成している。圧力パイプ55の外周に形成され
ている嵌合突起60は前記嵌挿孔57の溝部61と嵌合
している。また、前記嵌合突起60と溝部61は両者に
形成されている係止爪62,63により相対移動が規制
されている。圧力パイプ55に密嵌されているOリング
64は圧力パイプ55の外周壁と前記嵌挿孔57の内周
壁との間に密着挟持されている。
【0025】次に、大気側制御弁30の内部構造につい
て同図5を参照して更に説明する。前述したように、大
気側制御弁30は大気開放弁28及び大気吸入弁29が
一体となった構造とされている。両弁28,29は鉛直
方向上下に配設されており、大気側制御弁30の上部に
は大気開放弁28が配置され、下部には大気吸入弁29
が配置されている。また、大気側制御弁30の内部には
2つのダイアフラム65,66が備えられている。前記
両ダイアフラム65,66は可撓性を有した材料によっ
て円盤状に形成されている。そして、一方のダイアフラ
ム65は前記大気開放弁28側に配設され、その周縁部
は大気側制御弁30の本体と上蓋体68とによって挟持
されている。また、他方のダイアフラム66は大気吸入
弁29側に配設され、その周縁部は前記本体と下蓋体6
9とによって挟持されている。
【0026】大気開放弁28側に配設されたダイアフラ
ム65の上側には、同ダイアフラム65と前記上蓋体6
8によって囲まれる空間により大気開放弁28の大気圧
室70が形成されている。同大気圧室70側に該当する
上蓋体68の側部には大気導入ポート71が形成され、
前記大気圧室70の内圧は常時大気圧とされている。ま
た、大気吸入弁29側に配設されたダイアフラム66の
下側には、同ダイアフラム66と前記下蓋体69によっ
て囲まれる空間により大気吸入弁29の背圧室72が形
成されている。同背圧室72内部は前述したように、圧
力通路27によって、前記パージ通路14(図1〜図4
参照)と連通されている。両ダイアフラム65,66に
挟まれる空間は大気吸入弁29及び大気開放弁28共通
の正圧室74とされ、同正圧室74内部は前記圧力パイ
プ55によって前記第2活性炭室20と連通されてい
る。また、大気吸入弁29側において本体の一部が下方
に延び、正圧室74の開口74aが形成されている。そ
して、本体、正圧室74の開口74a及びダイアフラム
66によって囲まれる空間は大気吸入弁29側の大気圧
室73となっている。また同図5において、同大気圧室
73にはその背面より大気吸入管77が接続されてお
り、その内圧は常時大気圧とされている。前記正圧室7
4の開口74aは大気圧室73内において前記ダイアフ
ラム66の中央部に取着された弁体78によって閉塞さ
れている。
【0027】前記大気側制御弁30の本体の一部は大気
側制御弁30の内部から外部に向けて延びるように形成
された大気開放管75となっている。大気開放管75の
一端部75aは大気中に開口されている。これに対し
て、前記大気開放管75の他端開口部75bは前記正圧
室74内部において、大気開放弁28側に設けられたダ
イアフラム65の中央部に取着されている弁体76によ
って閉塞されている。大気開放管75の他端開口部75
bは大気開放弁28の弁座を構成している。
【0028】大気開放弁28側に設けられたダイアフラ
ム65の中央上部にはスプリング受け79が取着され、
前記上蓋体68には前記スプリング受け79に対向する
ように環状の位置決め突起80が形成されている。そし
て、コイルスプリング81がスプリング受け79及び位
置決め突起80により挟持され、両者79,80によっ
て位置決めがされた状態で配設されている。前記弁体7
6はスプリング受け79を介してコイルスプリング81
の弾性力によって下方に付勢され、大気開放管75の他
端開口部75bに対して押圧されている。したがって、
前記正圧室74に導入される第2活性炭室20の内圧が
第1の所定値以下である場合には、大気開放弁28は閉
弁状態となっている。
【0029】同様にして、大気吸入弁29側のダイアフ
ラム66の中央下部に取着されたスプリング受け82と
下蓋体69に形成された環状の位置決め突起83の間に
はコイルスプリング84が配設されている。そして、大
気吸入弁29側の弁体78はコイルスプリング84の弾
性力によってスプリング受け82を介して上方に付勢さ
れ、正圧室74の開口74aに対して押圧されている。
したがって、大気吸入弁29は通常閉弁状態となってい
る。そして、キャニスタ1内のベーパをエンジン吸気系
にパージする場合に、前記パージ通路14に生じる負圧
が圧力通路27を介して背圧室72に伝播され、同背圧
室72と大気圧室73内に差圧が生じると大気吸入弁2
9は開弁状態となり、大気吸入管77を介してキャニス
タ1内に外気が導入される。
【0030】次に、以上の構成を備えた本実施形態にお
けるキャニスタ1の作用について説明する。まず、定常
ベーパ処理時において燃料タンク2内のベーパがキャニ
スタ1に導入される様子について図1を参照して説明す
る。燃料タンク2内において液体燃料が蒸発すると燃料
タンク2の空間にあるベーパ量が増加するとともに、同
タンク2内の内圧が増加する。高圧となった燃料タンク
2のベーパは前記ベーパ通路3を介してタンク内圧制御
弁(差圧弁)4に導入される。同タンク内圧制御弁4に
導入されたベーパは同弁4内のダイアフラム(図示略)
を付勢する。そして、燃料タンク2の内圧が所定値以上
となった場合に、タンク内圧制御弁4を開弁状態とす
る。その後、ベーパはベーパ通路3及びタンク内圧制御
弁4を介してキャニスタ1内に導入される。このとき、
燃料タンク2に設けられている差圧弁6の第1圧力室8
には燃料タンク2内と等しい正圧が導入されているた
め、差圧弁6が開弁することはなく、前記ブリーザ通路
12は閉鎖状態となっている。
【0031】次に、ORVR処理において燃料タンク2
内のベーパがキャニスタ1に導入される様子について同
じく図1を参照して説明する。給油時には、まず、給油
ノズル(図示略)を燃料注入管9に挿入するために、同
燃料注入管9の上端に設けられている給油キャップ87
が取り外される。したがって、燃料注入管9の内圧は大
気圧と等しくなる。前記差圧弁6の第1圧力室8は圧力
通路10により燃料注入管9内部と連通されているた
め、同圧力室8内は大気圧と等しい状態となる。次に、
給油ノズル(図示略)から燃料が注入されると燃料タン
ク2内における燃料液面が上昇するとともに、燃料タン
ク2内の空間はベーパによって満たされる。したがっ
て、燃料タンク2内の内圧が増加し、その内圧は前記ブ
リーザ管5に導入される。そして、ブリーザ管5の内圧
と第1圧力室8に導入されている大気圧との圧力差が所
定値に達すると、ブリーザ管5内の内圧によって差圧弁
6のダイアフラム7が上方に持ち上げられ、差圧弁6は
開弁状態となる。その結果、燃料タンク2内のベーパは
前記ブリーザ通路12を通じてキャニスタ1内に導入さ
れる。なお、前記差圧弁6の開弁圧は前記タンク内圧制
御弁4に対して低圧に設定されており、このORVR処
理に際して同弁4は閉弁している。
【0032】このように、燃料タンク2内のベーパは、
定常ベーパ処理時には、ベーパ通路3を介して、またO
RVR処理時にはブリーザ通路12を介してキャニスタ
1内に導入される。
【0033】次に、キャニスタ1内に導入されたベーパ
が処理される様子について図2〜図5を参照して説明す
る。キャニスタ1内部に導入されたベーパは、拡散室6
1及びフィルタ23を通過した後、第1活性炭室19の
活性炭層22に導入される。そして、ベーパは同活性炭
層22内部に充填されている活性炭25によってその燃
料成分が補集される。続いて、ベーパはフィルタ24を
介して拡散室26に導入され、同拡散室26内を第2活
性炭室20側に移動する。さらに、ベーパはフィルタ2
4を介して、第2活性炭室20の活性炭層22に導入さ
れ、その内部の活性炭25によって前記第1活性炭室1
9側の活性炭層22において捕集しきれなかった燃料成
分が捕集される。
【0034】燃料成分の大部分が両活性炭室19,20
の活性炭25によって補集されたベーパ(空気)は、フ
ィルタ23、拡散室63及び大気ポート59を順に通過
して大気側制御弁30の正圧室74に導入される。ここ
で、前記ベーパ通路3及びブリーザ通路12からキャニ
スタ1内に導入されたベーパ量が少ない場合、すなわち
キャニスタ1の内圧が低圧の状態である場合には、前記
大気開放弁28及び大気吸入弁29はいずれも閉弁状態
となっている。したがって、正圧室74に導入された空
気は大気中に排出されない。そして、キャニスタ1内に
導入されたベーパ量が増加し、同キャニスタ1内の内圧
が第1の所定値以上に上昇すると大気開放弁28のダイ
アフラム65は正圧室74の内圧により上方に付勢され
大気開放弁28は開弁状態となる。したがって、正圧室
74に導入されている空気は前記大気開放弁28及び大
気開放管75を通じて外部に排出される。
【0035】このように、大気開放弁28はキャニスタ
1の内圧が第1の所定値以上に増加した場合に開弁状態
となるが、かかる際、大気吸入弁29は閉弁状態を維持
している。これは以下の理由による。すなわち、こうし
て大気開放弁28が開弁される際、前記パージ量制御弁
16は閉弁状態にあり、大気吸入弁29側の背圧室72
には前記圧力通路27によって第1活性炭室19の正圧
が導入されている。このため、大気吸入弁29側のダイ
アフラム66は図5において上方に付勢されている。一
方、同ダイアフラム66は正圧室74の内圧を開口74
aより受け、また大気圧室73の内圧を受けることによ
り同図下方にも付勢されている。ただし、正圧室74の
内圧は前記背圧室72に導入されている正圧と等しく、
また、大気圧室73には大気吸入管77より大気圧が常
時導入されているため、結局のところダイアフラム66
に取着されている弁体78は前記開口74a側に押圧さ
れることになる。したがって、正圧室74の空気が大気
吸入管77を通じて外部に漏出することはない。
【0036】このように、本実施形態のキャニスタ1で
は、ベーパは第1活性炭室19及び第2活性炭室20内
に活性炭層22を通過する際に徐々に燃料成分が補集さ
れるようになっている。また、キャニスタ1内部におけ
るベーパの流れは、略U字形状の流路を形成している。
したがって、ベーパの移動距離が長くなるとともに、ベ
ーパが活性炭25に接触している時間が長くなる。その
結果、ベーパに含まれる燃料成分が効率良く捕集される
ようになっている。
【0037】次に、キャニスタ1内に捕集された燃料成
分がエンジン吸気系に供給される様子について図1及び
図5を参照して説明する。エンジンが始動されるとエン
ジン吸気経路内には燃焼用空気の流動が発生する。そし
て、燃焼用空気の流動に伴い前記サージタンク15側に
あるパージ通路14の開口部近傍は負圧の状態となり、
この負圧はパージ通路14内に作用する。そして、前記
ECU17によりパージ量制御弁16が開放駆動される
毎に、同パージ通路14内にはキャニスタ1内から前記
サージタンク15に向かうベーパの流れが形成される。
したがって、キャニスタ1の内圧は負圧に転じる一方
で、その負圧は圧力通路27によって前記大気吸入弁2
9の背圧室72に伝播され、同室72の内圧は第2の所
定値以下となる。その結果、大気吸入弁29のダイアフ
ラム66は背圧室72の負圧により下方に付勢されるた
め、大気吸入弁29は開弁状態となり、大気吸入管77
を通して新たな外気が大気圧室73に導入される。そし
て、その外気は開口74a、正圧室74に導入され、そ
の後、圧力パイプ55及び大気ポート59を介してキャ
ニスタ1の第2活性炭室20内に導入される。その結
果、活性炭25に吸着されている燃料成分はこの外気に
よって離脱、吸収される。燃料成分を吸収した外気(ベ
ーパ)は第2活性炭室20、拡散室26及び第1活性炭
室19を通りパージ通路14内に導かれ、パージ量制御
弁16を介してサージタンク15に流入する。
【0038】サージタンク15内において、ベーパはエ
アクリーナ90を通過した燃焼用空気と混合されシリン
ダ(図示略)内に供給される。そして、燃焼用空気と混
合されたベーパは、燃料タンク2内の燃料ポンプ88を
介して燃料噴射弁89から吐出された燃料とともにシリ
ンダ(図示略)内において燃焼される。
【0039】次に、特に上記ORVR処理に係る同実施
形態のキャニスタ1の作用について図1〜図4を参照し
て説明する。上記ORVR処理時においてベーパがブリ
ーザ通路12を通じてキャニスタ内に導入される際、同
ベーパは先ず、ブリーザ通路12よりも十分に大きな通
過断面を有する外部拡散室62に流入し、続いてケーシ
ング1a内に設けられた拡散室61を通過して活性炭層
22に戻る。すなわちこの際、ブリーザ通路12より導
入されるベーパは、外部拡散室62及びケーシング1a
内部の拡散室61といった2つの拡散室によって2段階
に拡散されることとなる。因みに、こうしたベーパ経路
にあってケーシング内のみに唯一の拡散室Aを備える従
来のキャニスタ(図9)においては前述のように、ブリ
ーザ通路12から導入されたベーパが十分均一に拡散さ
れずに活性炭層22表面に到達してしまうため、ベーパ
が不均一な状態で活性炭に吸着されるという問題があっ
た。この点、本実施形態にかかるキャニスタ1にあって
は、ブリーザ通路12からキャニスタ内に導入されるベ
ーパが外部拡散室62、拡散室61と、段階的により大
きな通路断面を有する通路(空間)を通過しつつ活性炭
層22表面に到達することにより、同活性炭層22表面
に到達するベーパがより均一に拡散され、ベーパの活性
炭層22への吸着効率が向上されるようになる。
【0040】また、本実施形態に係るキャニスタ1にあ
っては、その外部拡散室62は適宜の容積を有する柱状
の構造物として、同キャニスタ1の一側面においてタン
ク内圧制御弁4に隣接して設けられている。このため、
外部拡散室62を設けることによって、タンク内圧制御
弁4の組み付け態様に影響をきたし、キャニスタ全体の
大型化を招くこともない。
【0041】さらに、本実施形態に係るキャニスタ1の
外部拡散室62の配設位置は、図3及び図4に示すよう
に、同外部拡散室62が配設されるケーシングの側面に
おいて、第一活性炭室19に充填された活性炭層22表
面の中心部、言い換えれば、拡散室61と活性炭層22
との境界面の中心部に向かって延設されている。このた
め、外部拡散室62及び拡散室61を介して活性炭層表
面に達する過程において、ベーパが均一に拡散される効
果がより一層高められるようになる。
【0042】また、本実施形態に係るキャニスタ1にあ
っては、ブリーザ通路12と同様パージ通路14もまた
外部拡散室62に接続されており、キャニスタ1から再
脱離するベーパは、一旦同外部拡散室62を介してパー
ジされる。このようなパージ態様により、キャニスタ1
からパージ通路14へのベーパの脱離(パージ)の効率
も高められるようになる。
【0043】また次に、同実施形態のキャニスタ1の特
に上記パージ実行時における大気側制御弁30の作用に
ついて図5及び図6を参照して説明する。前述のよう
に、キャニスタ1内の燃料成分がエンジンの吸気系に供
給される際には、同吸気系からの負圧を受けてキャニス
タ1の内圧が下がり、大気側制御弁30の一部を構成す
る大気吸入弁29が図6に示される態様で開弁状態とな
る。この結果、新たな外気が開口74aを通じて正圧室
74内に導入され、さらにキャニスタ1内へと移る。た
だしこのとき、図9に例示した従来のキャニスタにおい
ては、開口74aを通過する空気の流れに起因して、特
に該空気の流量が比較的小さく且つ一定となったとき
に、ダイアフラム66に共振が起こって異音を生じるこ
とがあった。この点、本実施形態に係るキャニスタ1に
あっては、背圧室72を前記圧力通路(負圧導入通路)
27を介して直接パージ通路14に連通させたことによ
って、パージ量制御弁16(図1参照)の開閉動作に応
じたサージタンク15(図1参照)からの負圧が比較的
大きな振幅を有する脈動としてダイアフラム66に伝わ
り、同ダイアフラム66を強制的に上下振動させるよう
になる。この結果、上記空気流によるダイアフラム66
の微振動は好適に抑制され、異音が発生することもなく
なる。
【0044】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、給油時等において大量に発生するベーパを効率良く
迅速に処理できるORVR機能に加え、更に以下に列記
する効果が得られる。
【0045】・ORVR処理時、ブリーザ通路12から
キャニスタ1内に、高速且つ大量に導入されるベーパが
活性炭層22表面に達する以前に効率良く拡散されて、
同ベーパの活性炭25への吸着効率が好適に高まる。
【0046】・タンク内圧制御弁4等に対応する外部拡
散室62のコンパクトな組み付け態様(配置)によりキ
ャニスタ1の大型化が好適に抑制される。 ・外部拡散室62を拡散室61と活性炭層22との境界
面の中心部に向かって延設することにより、べーパが均
一に拡散される効果がより一層高められるようになる。
【0047】・キャニスタ1からパージ通路14へのベ
ーパの脱離(パージ)の効率も高められるようになる。 ・ダイアフラム式大気導入弁を介してキャニスタ内に新
気を導入する際に、ダイアフラム66の微振動に起因し
て発生する異音が好適に抑制される。
【0048】なお、本実施形態にあっては、外部拡散室
62と同拡散室62が配設されたキャニスタ1の側面と
の間には、何ら仕切を設けず、同拡散室62内部も単な
る空間とした。これに対し、例えば外部拡散室62内に
案内羽根或いは偏向板等を設けてブリーザ通路12から
外部拡散室62に導入されたベーパを積極的に拡散し、
且つ拡散室61内に案内する構成としてもよい。
【0049】また、本実施形態にあっては、外部拡散室
62を、キャニスタ側面にあって第一活性炭室19に充
填された活性炭層22の吸着面の中心部に相当する位置
の近傍に配設した。これに対し、例えば図7に示すよう
に、外部拡散室62の配置をより中心部に近づけるべ
く、タンク内圧制御弁4の配置をずらしてもよい。ま
た、図8に示すように、外部拡散室62の配置が中心部
から離間していても、同外部拡散室を設けたことによる
ベーパの均一拡散の効果は十分に発揮される。
【0050】また、本実施形態にあっては、ブリーザ通
路12とパージ通路14とが外部拡散室62に連結され
ている構成としたが、ブリーザ通路12のみを外部拡散
室62に連結し、パージ通路14はキャニスタ本体に直
接連結させる構成としてもよい。
【0051】さらに、本実施形態にあっては、連通する
2つの拡散室を設けてベーパの拡散効果を向上させる構
成としたが、外部拡散室を分割若しくは延設するなどし
て、連通する3以上の拡散室を設ける構成としてもよ
い。
【0052】また、複数の外部拡散室を設ける代わり
に、ブリーザ通路12からキャニスタ1に連通する開口
部の内径を拡げることにより、キャニスタ1内に導入さ
れるベーパの予備的な拡散用の空間を確保してもよい。
【0053】さらに、本実施形態にあっては、大気吸入
弁29の背圧室72に圧力通路27の一端を連通させ、
同圧力通路27の他端をパージ通路14に連通させる構
成としたが、前記圧力通路27の他端を吸気系のサージ
タンク15等に直接連通させ、同通路の途中に別途開閉
制御の可能な弁を設けて前記背圧室72に負圧の脈動を
供給する構成としてもよい。
【0054】また、本実施形態にあっては、内部におい
てベーパが水平方向に流れるサイドフロータイプのキャ
ニスタに本発明を適用したが、本発明はベーパが垂直方
向に流れるアップダウンフロータイプのキャニスタに適
用することもできる。
【0055】さらに、本実施形態にあっては、ブリーザ
通路12のキャニスタ側基端部に外部拡散室62を設け
てORVR処理時においてキャニスタ1内に大量に流入
するベーパの拡散作用を促す構成としたが、タンク内圧
制御弁4とキャニスタ1との中間にも同様の拡散室を設
けてもよい。
【0056】また、本実施形態においては、キャニスタ
1内に充填する吸着材として活性炭を用いたが、蒸発燃
料中に含まれる炭化水素等の有害物質を一時吸着・再脱
離し得る他のいかなる吸着材を用いてもよい。
【0057】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、同実施形態から把握できる請求項以外の技術思想
について、以下にその効果と共に記載する。 ・内燃機関に用いられる蒸発燃料を少なくとも一時的に
捕集するための吸着材が収容された吸着室を有するケー
シングと、同ケーシング内に前記蒸発燃料を導入するた
めの蒸気燃料導入通路と、同ケーシング内の内圧が外圧
に比して所定値以上低くなったときに外気をキャニスタ
に導入すべく開弁するダイアフラム式弁とを備えたキャ
ニスタにおいて、前記ダイアフラムを強制振動させるべ
く前記内燃機関の吸気通路に連通されて適宜負圧脈動を
同弁内に供給する手段を備えることを特徴とするキャニ
スタ。
【0058】かかる構成によれば、ダイアフラムの微細
な振幅による異音等の不具合を生じることなく、キャニ
スタ内に捕集した蒸発燃料を好適的にパージすることが
できるようになる。
【0059】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ブリー
ザ通路を介してキャニスタ内に導入されるベーパが段階
的に拡散され、濃度の偏りなく均一な状態で吸着材に吸
着されるために、その吸着効率が向上する。
【0060】請求項2に記載の発明によれば、キャニス
タ内に導入されるベーパが効率良く吸着材に吸着される
ことに加え、タンク内圧制御弁等、他の要素の組み付け
に影響しない範囲で上記拡散用空間を形成することがで
き、且つキャニスタ本体の大型化を招くこともない。
【0061】また、ブリーザ通路を介して通常は偏った
位置から導入されるベーパであるが、請求項3に記載の
発明によれば、そうした偏りが緩和され、該導入された
ベーパはより効率良く吸着材に吸着されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるキャニスタが自動車に搭載
された場合のシステム全体を表す概略構成図。
【図2】本実施形態におけるキャニスタの部分断面図。
【図3】そのキャニスタの側面図。
【図4】そのキャニスタの一側面に配設された外部拡散
室近傍の斜視図。
【図5】図2及び図3におけるD−D断面図。
【図6】本実施形態におけるキャニスタの大気側制御弁
の作動様態を示す略図。
【図7】本発明のキャニスタにおける他の実施形態の側
面図。
【図8】本発明のキャニスタにおける他の実施形態の側
面図。
【図9】従来のキャニスタ及びその車両への搭載態様の
一例を示す概略図。
【符号の説明】
1…キャニスタ、3…ベーパ通路、12…ブリーザ通
路、14…パージ通路、19…第1活性炭室(吸着材
室)、20…第2活性炭室(吸着材室)、22…活性炭
層(吸着材層)、27…圧力通路、28…大気開放弁、
29…大気吸入弁、30…大気側制御弁、61…拡散
室、62…外部拡散室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 英生 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛三工業 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平8−240159(JP,A) 実開 昭64−47973(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 311 F02M 37/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕切板によって区画された第1及び第2の
    2つの吸着材室とそれら吸着材室の各一側部に形成され
    た拡散室とをケーシング内部に有するとともに、それら
    各拡散室を介してケーシングの前記第1の吸着材室に対
    応する一側面にはタンク内圧制御弁及びブリーザ通路及
    びパージ通路がそれぞれ設けられ、前記第2の吸着材室
    に対応する一側面には大気側制御弁が設けられたキャニ
    スタにおいて、 記ブリーザ通路は拡散用空間を介して前記ケーシング
    の対応する一側面に連結されることによりその対応する
    拡散室に連通され、同ブリーザ通路から拡散用空間を介
    して拡散室に至る通路の通路断面積が段階的に大きくな
    るように設定されることを特徴とするキャニスタ。
  2. 【請求項2】前記拡散用空間は、前記ケーシングの一側
    面の前記タンク内圧制御弁と物理的に干渉しない位置に
    形成された外部拡散室である請求項1記載のキャニス
    タ。
  3. 【請求項3】前記外部拡散室は、前記ケーシング内部の
    前記対応する拡散室の中心に向かって延設されてなる請
    求項2記載のキャニスタ。
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