JP3201253B2 - 燃料貯蔵装置 - Google Patents

燃料貯蔵装置

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JP3201253B2
JP3201253B2 JP7452796A JP7452796A JP3201253B2 JP 3201253 B2 JP3201253 B2 JP 3201253B2 JP 7452796 A JP7452796 A JP 7452796A JP 7452796 A JP7452796 A JP 7452796A JP 3201253 B2 JP3201253 B2 JP 3201253B2
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清司 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に搭載さ
れる燃料貯蔵装置に関し、燃料の給油性を向上させる技
術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】自動車のエンジンや車体には、大
気汚染の防止等を図るべく、有害排出成分を処理するた
めの種々のデバイスが取付けられている。例えば、燃焼
室からはクランクケース内に未燃燃料成分(HC)を主
成分とするブローバイガスが漏出するが、これはブロー
バイガス還流装置により吸気管に導入され、新気と共に
燃焼される。また、燃料タンク内で発生したガソリン蒸
気、すなわち、HCを主成分とする燃料蒸発ガスは、燃
料蒸発ガス排出抑止装置を介して吸気管に導入され、ブ
ローバイガスと同様に新気と共に燃焼される。更に、給
油時に燃料タンク内に溜まっていた燃料蒸発ガスが、給
油口から大気中に排出されることを防止するべく、OR
VR(Onboard Refueling Vapor Recovery)システムが
開発されている。
【0003】ORVRシステムには、給油時のアスピレ
ーションによって、給油ガンのガンノズルの周囲の大気
を燃料と伴に給油管に吸い込み、給油中の燃料からの蒸
発ガスの流出を防止するものの他、燃料タンク内に溜ま
っていた燃料蒸発ガスをベーパホースを介して燃料蒸発
ガス排出抑止装置であるキャニスタに導入しエンジンの
吸気系に供給し燃焼させるものも含まれている。
【0004】しかしながら、給油時において大気を燃料
と伴に給油管に吸い込むと、この大気が燃料を吸収し、
燃料タンク内での燃料蒸発ガスの発生量が増加する。こ
のように燃料蒸発ガスが増加すると、ベーパホースを介
してキャニスタに導入される燃料蒸発ガスの量も増加す
ることになり、結果としてキャニスタの負担が多くな
り、キャニスタの大型化を余儀なくされる。
【0005】そこで、給油時における大気の吸引量を低
減すべく、給油管の内径寸法を給油ガンのガンノズルの
外径寸法に極力近づけることが考えられており、その技
術が実開昭63−61337号公報等に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、給油管の内径寸法をガンノズルの外径寸法に近づけ
ると、燃料給油時において、給油ガンからの燃料の吐出
圧の逃げ場が無くなり、燃料タンク内の上部空間の燃料
蒸発ガスが圧縮される。図12には、従来の燃料貯蔵装
置の概略構成を示してあるが、上記のように燃料タンク
1’の上部空間1a’の燃料蒸発ガスが圧縮されると、
燃料蒸発ガスは、通常は、レベリングバルブ20’、ベ
ントホース4’を介してキャニスタ8’に送られる。し
かしながら、この装置では、燃料の液面が上昇し、レベ
リングバルブ20’内のフロート40’が破線位置まで
達すると、レベリングバルブ20’が閉塞され、燃料蒸
発ガスは、給油ガンからの燃料の吐出圧に基づき上部空
間1a’内で高圧となる虞があった。これにより、従来
は、給油ガンからの燃料給油が停止された後において、
この燃料蒸発ガスの高圧力によって燃料がフィラーチュ
ーブ2’のフィラーネック2a’から吹きこぼれるとい
う問題があった。
【0007】そこで、燃料タンク内の燃料蒸発ガス圧を
逃がすことが考えられており、例えば、レベリングバル
ブ20’に類似するフューエルカットオフバルブにリリ
ーフ弁を有するバイパス通路を設けて圧力を逃がす構成
の技術が実公平4−47411号公報等に開示されてい
る。ところが、当該公報に開示された技術では、リリー
フ弁に充分な圧力が作用しないとバイパス通路が連通状
態とされないことから、給油時において常に良好に上部
空間1a’内の圧力を抜くことは不可能である。
【0008】本発明は、上述した事情に基づきなされた
もので、その目的とするところは、給油直後の燃料の吹
きこぼれを常に好適に防止する燃料貯蔵装置を提供する
ことにある。
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1は、 一端が燃料タンク内の上部
空間に臨んで開口する一方、他端が大気側に開放される
ベント通路と、一端が燃料タンク内の上部空間に臨んで
開口する一方、他端が大気側に開放され、前記ベント通
路よりも狭いオリフィス通路と、前記燃料タンク内の燃
料の液面高さが第1液面高さとなったとき前記ベント通
路を閉塞する第1弁手段と、前記燃料タンク内の燃料の
液面高さが前記第1液面高さよりも高い第2液面高さと
なったとき前記オリフィス通路を閉塞する第2弁手段と
を備えることを特徴としている。
【0012】従って、燃料の給油時において、燃料の給
油吐出圧によって燃料タンク内の上部空間の燃料蒸発ガ
スがベント通路を介して大気側に抜ける。そして、燃料
タンク内の燃料の液面高さが第1液面高さに達すると、
ベント通路は第1弁手段により閉塞される。これによ
り、燃料が燃料タンクに入り難くなり、燃料の給油が停
止させられることになるが、このとき、給油吐出圧によ
り圧縮された状態の燃料蒸発ガスは、液面高さが第2液
面高さとなり第2弁手段が閉弁するまで引き続きオリフ
ィス通路を介して大気側に抜ける。よって、圧縮された
燃料蒸発ガスの膨張による燃料の吹きこぼしが好適に防
止される。
【0013】また、請求項の発明では、前記第1弁手
段は、前記燃料タンク内の上部空間に設けられ、前記ベ
ント通路と連通する第1弁孔を有する第1弁室と、前記
第1弁室内に設けられ、前記燃料タンク内の燃料の液面
高さが前記第1液面高さとなったとき前記第1弁孔を閉
塞する第1フロートとを備え、前記第2弁手段は、前記
燃料タンク内の上部空間に設けられ、前記オリフィス通
路と連通する第2弁孔を有する第2弁室と、前記第2弁
室内に設けられ、前記燃料タンク内の燃料の液面高さが
前記第2液面高さとなったとき前記第2弁孔を閉塞する
第2フロートとを備えることを特徴としている。
【0014】従って、燃料の給油時において、燃料の給
油吐出圧によって燃料タンク内の上部空間の燃料蒸発ガ
スが第1弁孔を介して大気側に抜ける。そして、燃料タ
ンク内の燃料の液面高さが第1液面高さに達すると、第
1弁孔は第1フロートにより閉塞される。これにより、
燃料が燃料タンクに入り難くなり、燃料の給油が停止さ
せられることになるが、このとき、給油吐出圧により圧
縮された状態の燃料蒸発ガスは、液面高さが第2液面高
さとなり第2フロートが第2弁孔を閉弁するまで引き続
きオリフィス通路を介して大気側に抜ける。よって、簡
単な構造にして、圧縮された燃料蒸発ガスの膨張による
燃料の吹きこぼしが好適に防止される。
【0015】また、請求項の発明では、前記第1弁室
と前記第2弁室とは隣接して設けられていることを特徴
としている。従って、第1弁室と第2弁室とがスペース
効率良く配設されることになり、弁手段がコンパクトで
ありながら燃料の吹きこぼしが好適に防止される。ま
た、請求項の発明では、前記オリフィス通路及び前記
第2弁手段は、前記第1弁手段内に設けられていること
を特徴としている。
【0016】従って、第1弁手段内にスペース効率良く
オリフィス通路及び第2弁手段が配設されることにな
り、弁手段が極めてコンパクトでありながら燃料の吹き
こぼしが好適に防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る燃料貯蔵装置の実施の形態を実施例に基づき詳細に
説明する。先ず、第1実施例について説明する。図1は
車両に搭載された燃料貯蔵装置の概略構成図であり、同
図に示すように、燃料タンク1には給油管(フィラーチ
ューブ)2が接続されており、このフィラーチューブ2
先端に設けられた開口部(フィラーネック)2aは大気
に臨んで開口している。なお、給油時にあっては、この
フィラーネック2aには給油ガン50のガンノズル52
が図示のように挿入されることになるが、通常、このフ
ィラーネック2aは燃料キャップ(図示せず)によって
塞がれている。
【0018】ここに、フィラーチューブ2の内径は、上
記ガンノズル52の外径に近いものに設定されている。
即ち、フィラーチューブ2の内壁面とガンノズル52と
の間の隙間が小さくされている。例えば、無鉛ガソリン
を使用する車両にあっては、無鉛ガソリン用のガンノズ
ル52の外径に対してフィラーチューブ2の内径は約1
〜3mm程度大きく設定されている。これにより、燃料の
給油時において、燃料の流れに伴って燃料タンク1に吸
入される大気の量が少なく抑えられ、燃料タンク1内に
おける燃料蒸発ガスの発生が好適に防止される。
【0019】なお、図中符号54は、ガンノズル52の
先端に設けられた給油ストップセンサ用の検出孔であ
り、この検出孔54がフィラーチューブ2内を遡る燃料
を吸引すると、給油ガン50内に設けられた給油ストッ
プセンサ(図示せず)が働いて給油ガン50からの燃料
の給油が停止され、燃料の過給油が防止される。燃料タ
ンク1の上面には、燃料タンク1内の上部空間1aに突
出して第1ベントホース(ベント通路)4が接続されて
いる。この上部空間1aに突出した第1ベントホース4
の先端には、過給油を防止すべく燃料の液面高さを規制
するレベリングバルブ20が設けられている。この第1
ベントホース4は、ベーパリキッドセパレータ6を介し
てキャニスタ8に接続されており、燃料タンク1内の燃
料蒸発ガスをキャニスタ8に供給する通路を構成してい
る。そして、キャニスタ8からは、エンジン(図示せ
ず)に向けてパージホース10が延びている。ここに、
上記ベーパリキッドセパレータ6は、燃料タンク1内の
液体状の燃料が燃料蒸発ガスと混ざって第1ベントホー
ス4に混入した際、この液体燃料がキャニスタ8に送ら
れてしまうことを防止する機能、即ち燃料とガスとを分
離する機能を有している。なお、キャニスタ8の構成と
作用については公知であり、ここではその詳細について
は説明を省略する。
【0020】また、燃料タンク1の上面には、第1ベン
トホース4と同様、燃料タンク1内の上部空間1aに突
出して、第2ベントホース12が接続されている。上部
空間1aに突出した第2ベントホース12の先端には、
ヒューエルカットオフバルブ(FCV)14が設けられ
ている。このFCV14は、通常は、上部空間1aと第
2ベントホース12とを連通しているが、例えば、上記
レベリングバルブ20の機能が低下し、燃料タンク1内
に燃料が飽和状態にまで過給油された場合や、車両が横
転したような場合に、燃料タンク1内の燃料が第2ベン
トホース12側へ流出することを防止する機能を有して
いる。一方、第2ベントホース12の他端は、フィラー
チューブ2のフィラーネック2a近傍の部分に接続され
ている。
【0021】第2ベントホース12とフィラーチューブ
2との接続部分よりもさらにフィラーネック2a寄りの
部分からは第3ベントホース16が延びており、その先
端は上記第1ベントホース4に接続されている。第2ベ
ントホース12及び第3ベントホース16とフィラーチ
ューブ2との接続部分には、これらの第2ベントホース
12と第3ベントホース16との連通を可能にする一
方、第2ベントホース12を塞いで第3ベントホース1
6とフィラーチューブ2との連通を可能に切換える連通
切換装置18が設けられている。詳しくは、この連通切
換装置18は、前述の燃料キャップ(図示せず)の取付
け状態に応じて切換えが実施されるようにされており、
燃料キャップ(図示せず)が取付けられた状態にあって
は、第2ベントホース12と第3ベントホース16との
連通を可能にして、燃料タンク1内の上部空間1aの燃
料蒸発ガスを、図1中に破線矢印で示すようにキャニス
タ8へ流通させるように作動する。一方、燃料キャップ
(図示せず)が外された状態のとき、即ち燃料給油時に
おいては、連通切換装置18は、第2ベントホース12
を閉塞し第3ベントホース16とフィラーチューブ2と
の連通を可能にし、上部空間1aの燃料蒸発ガスを、図
中実線矢印のようにフィラーチューブ2を介して燃料タ
ンク1内に循環させるように作動する(図1に示す状
態)。これにより、大気がフィラーチューブ2を通って
燃料タンク1内に流入し難くなり、燃料タンク1内での
燃料蒸発ガスの新たな発生が抑えられる。
【0022】ところで、図2を参照すると、第1ベント
ホース4の先端に設けられた上記レベリングバルブ20
の断面構成図が示されており、以下、図2に基づき、レ
ベリングバルブ20の構成について詳細に説明する。同
図に示すように、レベリングバルブ20は、主としてハ
ウジング22内に第1フロート(第1弁手段)40及び
第2フロート(第2弁手段)42とを内包して構成され
ている。
【0023】ハウジング22の上部には、内部に連通路
(ベント通路)22aを有した管状の連通口24が設け
られており、この連通口24は上記第1ベントホース4
と気密性を保持して接合されている。また、ハウジング
22内部には、連通路22aと連通して円筒状の第1室
22(第1弁室)bが形成されており、さらに、第1室
22bと隔壁23を挟んで、第1室22b同様、円筒状
の第2室(第2弁室)22cが一体的に形成されいる。
このことから、レベリングバルブ20は、コンパクトで
あって、第1ベントホース4に対して組付性のよい構造
とされていることがわかる。第2室22cの軸方向の寸
法は、第1室22bの軸方向の寸法よりも上方に大きく
設定されている。つまり、第2室22cの上端は、所定
距離Sだけ第1室22bの上端よりも上位に位置してい
るのである。ところで、このレベリングバルブ20の作
用にあっては、後述するように、第1フロート40が第
1室22bと連通路22aとの連通を遮断するとタンク
内圧が上昇し、これによりフィラーチューブ2内の燃料
液面が上昇して給油ガン50からの給油が停止し、その
後徐々にタンク内圧が下がるとタンク液面が上昇するよ
うにされている。従って、ここでは、上記所定距離S
は、例えば、この給油の停止後、タンク液面が上昇した
ときにおいて燃料量が規定の燃料タンク容量となるよう
な寸法、即ち燃料量が所定容積(例えば、4リットル)
となるような寸法に設定されている。
【0024】第2室22dの上部には、第2室22dの
内壁径よりも小径であって、連通路22aの内壁径と略
等しい内壁径を有する補助室22dが形成されており、
この補助室22dと上記連通路22aとはオリフィス通
路26によって連通されている。このオリフィス通路2
6の通路径は、レベリングバルブ20の作用において、
第1フロート40が第1室22bと連通路22aとの連
通を遮断したときに良好にタンク内圧を上昇させること
ができる一方、フィラーチューブ2内の燃料液面が上昇
して給油ガン50からの給油が停止した後、所定の時間
をもってタンク内圧を減圧可能な寸法、即ち所定寸法D
(例えば、φ5mm)のような細い寸法に設定されてい
る。この所定寸法Dは、燃料タンク容量、タンク上部空
間1a、フィラーチューブ2の径やタンク内圧を減圧さ
せる上記所定の時間等の条件に応じて適宜設定されれば
よい。
【0025】ハウジング22の底部には、第1室22b
及び第2室22cと燃料タンク1の内部空間とを連通す
るようにして、開口孔28及び開口孔29がそれぞれ設
けられている。また、第1室22b及び第2室22cの
上端位置には、第1及び第2室22b,22cと燃料タ
ンク1の上部空間1aとを連通する通気孔34,35が
それぞれ穿設されている。さらに、連通路22aの第1
室22bに臨む先端位置(第1弁孔)には、環状のバル
ブシート30(第1弁手段)が、また、補助室22dの
第2室22cに臨む先端位置(第2弁孔)には、バルブ
シート30と同様のバルブシート(第2弁手段)32が
設けられている。これらのバルブシート30,32は、
ラバー材等からなっている。そして、詳しくは後述する
が、これらバルブシート30,32は、第1フロート4
0及び第2フロート42とともにそれぞれ第1弁手段及
び第2弁手段を構成している。
【0026】第1室22b内には、第1室22bの内壁
径よりも僅かに小さな外径を有する円筒状の第1フロー
ト40が、また、第2室22cには、第1フロート40
と同様、第2室22cの内壁径よりも僅かに小さな外径
を有する円筒状の第2フロート42が内装されている。
これら第1及び第2フロート40,42は、それぞれ第
1室22b及び第2室22cの軸方向、つまり上下方向
に所定の遊びを有している。従って、第1及び第2フロ
ート40,42は、第1及び第2室22b,22c内を
軸方向に容易に移動自在とされている。なお、第1及び
第2フロート40,42の外径は、上記連通路22aや
開口孔28、或いは補助室22dや開口孔29の開口寸
法よりも大きくされており、このことから、第1及び第
2フロート40,42は、第1及び第2室22b,22
c内に良好に保持されている。
【0027】第1及び第2フロート40,42の上部に
は、尖塔形状を有した円錐部41及び円錐部43が形成
されている。これらの円錐部41,43は、上記バルブ
シート30,32と当接するようにされている。従っ
て、第1及び第2フロート40,42の円錐部41,4
3と、バルブシート30,32とから、上述したように
第1弁手段、第2弁手段が構成され、円錐部41がバル
ブシート30と当接すると、連通路22aと第1室22
bとの連通が遮断され、円錐部43がバルブシート32
と当接すると、補助室22dと第2室22cとの連通が
遮断されることになる。
【0028】ところで、これら第1及び第2フロート4
0,42は、燃料よりも比重が軽く、少なくとも上記円
錐部41,43の表面が硬質材で成形された樹脂等の部
材からなっており、燃料に容易に浮くようにされてい
る。即ち、燃料タンク1内が燃料で満たされ、燃料の液
面がハウジング22の位置にまで達すると、燃料は開口
孔28及び開口孔29を介して第1及び第2室22b,
22c内をも同一液面を有して満たすことになるが、こ
のとき、第1及び第2フロート40,42は共に燃料に
浮くことになる。つまり、第1及び第2フロート40,
42は、液面の上昇に伴い、第1及び第2室22b,2
2c内を上方に移動する。
【0029】以下、このように構成されたレベリングバ
ルブ20の作用について説明する。図1に示すように、
燃料が給油ガン50のガンノズル52から給油される
と、燃料の液面が上昇する。そして、液面が上昇し、燃
料がレベリングバルブ20の位置まで達すると、浮力に
より、レベリングバルブ20内の第1及び第2フロート
40,42が上方に移動し始める。
【0030】ところで、第1及び第2フロート40,4
2が上方に移動し始めるまでは、上部空間1aの燃料蒸
発ガスは、図2中に太い実線矢印で示すように、主とし
て通気孔34及び連通路22aを経てキャニスタ8に送
られる。このとき、燃料蒸発ガスは、通気孔34及びオ
リフィス通路26を介しても細い実線矢印で示すように
連通路22aに送られることになるが、上述したよう
に、このオリフィス通路26は通路径が所定寸法D(例
えば、φ5mm)と細く、その流量は微量である。
【0031】さらに燃料の液面が第1液面高さまで上昇
すると、第1及び第2フロート40,42は、図3中に
示すように上方に移動し、第1フロート40の円錐部4
1がバルブシート30と当接する。これにより、第1室
22bと連通路22aとの連通が遮断され、通気孔34
を介して連通路22aに流れていた燃料蒸発ガスはその
流路が閉ざされる。従って、燃料タンク1内の上部空間
1aからキャニスタ8に送られる燃料蒸発ガスは、オリ
フィス通路26のみを経由してキャニスタ8に送られる
ことになり、レベリングバルブ20から抜ける燃料蒸発
ガスの量が急激に減少する。
【0032】このように、上部空間1aから燃料蒸発ガ
スが外部に抜け難くなると、給油ガン50からの燃料給
油が継続された状態では、その給油吐出圧によって上部
空間1aの燃料蒸発ガスは圧縮されることになる。そし
て、燃料蒸発ガスがある程度圧縮され、その内圧が給油
ガン50からの燃料の吐出圧と釣り合った状態となる
と、燃料蒸発ガスは最早圧縮されることがなくなり、燃
料は、フィラーチューブ2内を満たし始める。その後、
燃料が給油ガン50のガンノズル52の先端の検出孔5
4にまで達すると、給油ガン50からの燃料の給油は停
止させられる。
【0033】燃料の給油が停止すると、給油ガン50か
らの燃料の吐出圧も無くなる。これにより、この吐出圧
と釣り合っていた燃料蒸発ガスの内圧は、燃料蒸発ガス
を膨張させ、燃料をフィラーチューブ2側に押し戻すこ
とになり、燃料タンク1内の液面を下げることになる。
しかしながら、本発明の燃料貯蔵装置では、第1フロー
ト40の円錐部41がバルブシート30と当接した場合
であっても、膨張する燃料蒸発ガスは、上述したよう
に、オリフィス通路26を介して少しずつ外部に抜ける
ようにされている。よって、燃料蒸発ガスの内圧によっ
て燃料がフィラーチューブ2側に押されるような場合で
あっても、燃料蒸発ガスがオリフィス通路26を介して
キャニスタ8側に抜けることでその内圧が良好に低下
し、燃料の液面が暫時略一定に保持される。これによ
り、燃料がフィラーチューブ2側に逆流することが防止
され、フィラーネック2aから外部に吹きこぼれること
がない。
【0034】ところで、このように燃料の液面が暫時略
一定に保持されている状態のときには、フィラーチュー
ブ2内では、燃料は、燃料タンク1内の液面よりも高い
位置、即ちフィラーネック2a近傍にまで達している。
つまり、燃料タンク1内の液面とフィラーチューブ2内
の液面間にはヘッド差が生じている。従って、このヘッ
ド差のために、フィラーチューブ2内の燃料は大気圧に
より燃料タンク1側に押され、上部空間1aの燃料蒸発
ガスも押されることになる。これにより、燃料蒸発ガス
は、上記ヘッド差がほぼ無くなるまで、オリフィス通路
26を介して少しずつキャニスタ8側に抜けることにな
る。この結果、フィラーチューブ2内の燃料の液面は下
がる一方、燃料タンク1内の液面は徐々に上昇する。
【0035】図4には、給油ガン50からの給油停止後
において、上記ヘッド差によって燃料タンク1内の液面
が上昇する場合のレベリングバルブ20の状態を示した
図であるが、このように液面が第2液面高さまで上昇す
ると、今度は、第2フロート42の円錐部43がバルブ
シート32と当接することになる。これにより、上部空
間1aの燃料蒸発ガスは、オリフィス通路26を介して
もキャニスタ8側に抜けなくなり、この状態で、レベリ
ングバルブ20は、従来のレベリングバルブと同様、完
全に閉弁状態とされる。従って、燃料蒸発ガスは、第3
ベントホース16を介して燃料タンク1の外部に抜ける
ことがなくなる。
【0036】図5には、図3に示したように、第1フロ
ート40の円錐部41がバルブシート30と当接し、第
1室22bと連通路22aとの連通が遮断されてから
の、燃料タンク1内の内圧の時間変化を示してある。図
中実線が本発明の燃料貯蔵装置における内圧の変化を示
しており、一点鎖線は、オリフィス通路26のない従来
のレベリングバルブを有した燃料貯蔵装置における内圧
の変化を示している。同図に示すように、本発明の燃料
貯蔵装置では、従来の燃料貯蔵装置に比べて内圧の上昇
が小さく、且つ内圧が速やかに減衰していることがわか
る。
【0037】次に、第2実施例について説明する。な
お、この第2実施例においては、第1実施例のレベリン
グバルブ20に替えてレベリングバルブ120を使用し
ており、以下、このレベリングバルブ120の構成と作
用について説明する。図6を参照すると、レベリングバ
ルブ120の断面図が示されており、レベリングバルブ
120は、主としてハウジング122内に第1フロート
(第1弁手段)140及び第2フロート(第2弁手段)
160とを内包して構成されている。
【0038】ハウジング122の上部には、内部に連通
路(ベント通路)122aを有した管状の連通口124
が設けられており、この連通口124は第1ベントホー
ス4と気密性を保持して接合されている(図1参照)。
また、ハウジング122内部には、連通路122aと連
通して円筒状の第1室(第1弁室)122bが形成され
ている。
【0039】ハウジング122の底部には、第1室12
2bと燃料タンク1の内部空間とを連通するようにし
て、開口孔128が設けられている。また、第1室12
2bの上端位置には、第1室122bと燃料タンク1の
上部空間1aとを連通する通気孔134,135が穿設
されている。さらに、連通路122aの第1室122b
に臨む先端位置(第1弁孔)には、環状のバルブシート
130が設けられている。このバルブシート130は、
ラバー材等からなっている。バルブシート130は、第
1フロート140とともに第1弁手段を構成している。
【0040】第1室122b内には、第1室122bの
内壁径よりも僅かに小さな外径を有する円筒状の第1フ
ロート140が内装されている。第1フロート140
は、第1室122bの軸方向、つまり上下方向に所定の
遊びを有している。従って、第1フロート140は、第
1室122b内を軸方向に容易に移動自在とされてい
る。なお、第1フロート140の外径は、上記連通路1
22aや開口孔128の開口寸法よりも大きくされてお
り、このことから、第1フロート140は、第1室12
2b内に良好に保持されている。
【0041】第1フロート140の上部には、尖塔形状
を有した円錐部141が形成されている。この円錐部1
41は、上記バルブシート130と当接するようにされ
ている。従って、第1フロート140の円錐部141
と、バルブシート130とから、上述したように第1弁
手段が構成され、円錐部141がバルブシート130と
当接すると、連通路122aと第1室122bとの連通
が遮断されることになる。
【0042】ところで、第1フロート140は、燃料よ
りも比重が軽く、少なくとも上記円錐部141の表面が
硬質材で成形された樹脂等の部材からなっており、燃料
に容易に浮くようにされている。即ち、燃料タンク1内
が燃料で満たされ、燃料の液面がハウジング122の位
置にまで達すると、第1フロート140は燃料に浮くこ
とになる。つまり、第1フロート140は、液面の上昇
に伴い、第1室122b内を上方に移動する。
【0043】第1フロート140内部には、円筒状の第
2室(第2弁室)140aが形成されている。第2室1
40aの上端位置には、第1室122bと第2室140
aとを連通する連通路142,144が穿設されてい
る。さらに、第1フロート140の上部には、第1フロ
ート140の軸線に沿い一端が連通路122aに臨んで
開口する一方、他端(第2弁孔)が第2室140aに臨
んで開口し、第2室140aと連通路122aとを連通
させるオリフィス通路146が穿設されている。そし
て、第1フロート140の底部にも、第1室122bと
第2室140aとを連通する開口孔148が設けられて
いる。オリフィス通路146は、上記第1実施例におけ
るオリフィス通路26と同様に、その通路径が所定寸法
D(例えば、φ5mm)と細く設定されている。
【0044】第2室140a内には、第2室140aの
内壁径よりも僅かに外径の小さい球状の第2フロート1
60が収容されており、この第2フロート160は第2
室140a内を軸方向に移動自在とされている。この第
2フロート160は、第1フロート140と同様に樹脂
等から成形され、燃料に浮くようにされており、その表
面にはラバー材がコーティングされている。従って、こ
の第2フロート160と上記連通路146の他端(第2
弁孔)周りの下端周縁部150との当接により第2弁手
段が構成される。
【0045】以下、このように構成されたレベリングバ
ルブ120の作用について説明する。燃料が給油ガン5
0のガンノズル52から給油され、燃料の液面が上昇す
ると、第1及び第2フロート140,160が上方に移
動し始める。第1及び第2フロート140,160が上
方に移動し始めるまでは、上部空間1aの燃料蒸発ガス
は、図6中に実線矢印で示すように、通気孔134,1
35、第1室122bを経て直接連通路122aに送ら
れる。
【0046】さらに燃料の液面が第1液面高さまで上昇
すると、第1及び第2フロート140,160は、図7
中に示すように上方に移動し、第1フロート140の円
錐部141がバルブシート130と当接する。これによ
り、第1室122bと連通路122aとの連通が遮断さ
れ、第1室122bから直接連通路122aに流れてい
た燃料蒸発ガスはその流路が閉ざされる。従って、燃料
タンク1内の上部空間1aからキャニスタ8に送られる
燃料蒸発ガスは、連通路142,144及び流量の制限
されるオリフィス通路146を経由してキャニスタ8に
送られることになり(矢印で示す)、レベリングバルブ
120から抜ける燃料蒸発ガスの量が急激に減少する。
【0047】第1フロート140の円錐部141がバル
ブシート130と当接してからの燃料蒸発ガスの状態に
ついては上述したとおりであり、ここでは説明を省略す
るが、給油ガン50からの燃料の給油が停止させられた
後、上部空間1aの燃料蒸発ガスが膨張しても、燃料蒸
発ガスはオリフィス通路146を介して徐々にキャニス
タ8に送られることになる。従って、この第2実施例の
場合であっても、タンク内圧が急激に上昇して燃料がフ
ィラーチューブ2側に逆流することが防止され、燃料が
フィラーネック2aから外部に吹きこぼれることがな
い。
【0048】そして、燃料蒸発ガスは、燃料タンク1内
の液面とフィラーチューブ2内の液面間のヘッド差がほ
ぼ無くなるまで、オリフィス通路146を介して少しず
つキャニスタ8側に抜けることになる。この結果、図8
に示すように、燃料タンク1内の液面が第2液面高さま
で上昇し、第2フロート160が連通路146の下端周
縁部150と当接することになる。これにより、上部空
間1aの燃料蒸発ガスは、オリフィス通路160を介し
てもキャニスタ8側に抜けなくなり、この状態で、レベ
リングバルブ120は、従来のレベリングバルブと同
様、完全に閉弁状態とされる。
【0049】次に、第3実施例について説明する。な
お、この第3実施例においては、第1実施例のレベリン
グバルブ20に替えてレベリングバルブ220を使用し
ており、以下、このレベリングバルブ220の構成と作
用について説明する。図9を参照すると、レベリングバ
ルブ220の断面図が示されており、レベリングバルブ
220は、主としてハウジング222内にフロート2
0を内包して構成されている。
【0050】ハウジング222の上部には、内部に連通
路222aを有した管状の連通口224が設けられてお
り、この連通口224は第1ベントホース4と気密性を
保持して接合されている(図1参照)。また、ハウジン
グ222内部には、連通路222aと連通して円筒状の
室222bが形成されている。ハウジング222の底部
には、室222bと燃料タンク1の内部空間とを連通す
るようにして、開口孔228が設けられている。また、
室222bの上端位置には、室222bと燃料タンク1
の上部空間1aとを連通する通気孔234,235が穿
設されている。さらに、連通路222aの先端位置に
は、室222bに臨んで環状のバルブシート230が設
けられている。このバルブシート230は、ラバー材等
からなっている。バルブシート230は、フロート24
0とともに第2弁手段を構成している。
【0051】室222b内には、室222bの内壁径よ
りも僅かに小さな外径を有する円筒状のフロート240
が内装されている。フロート240は、室222bの軸
方向、つまり上下方向に所定の遊びを有している。従っ
て、フロート240は、室222b内を軸方向に容易に
移動自在とされている。ところで、このフロート240
の上部中央には、連通路222aの内壁径よりも僅かに
小さな外径を有し、第1弁手段としての機能を果たすニ
ードル部242が突設されている。従って、このニード
ル部242は、フロート240が上方に移動すると連通
路222aに挿入される。このニードル部242が連通
路222aに挿入されると、ニードル部242と連通路
222aの内壁との隙間から所定のオリフィスが形成さ
れる(図10中の符号250)。
【0052】フロート240の最大径は、上記連通路2
22aや開口孔228の開口寸法よりも大きくされてお
り、このことから、フロート240は、室222b内に
良好に保持されている。ニードル部242周りのフロー
ト240の上面肩部244は、平面状に仕上げられてお
り、この上面肩部244は、上記バルブシート230と
当接するようにされている。従って、フロート240の
上面肩部244と、バルブシート230とから上述した
ように第2弁手段が構成され、上面肩部244がバルブ
シート230と当接すると、連通路222aと室222
bとの連通が完全に遮断されることになる。
【0053】フロート240は、燃料よりも比重が軽い
樹脂等の部材からなっており、燃料に容易に浮くように
されている。即ち、燃料タンク1内が燃料で満たされ、
燃料の液面がハウジング222の位置にまで達すると、
フロート240は燃料に浮く。つまり、フロート240
は、液面の上昇に伴い、室222b内を上方に移動す
る。
【0054】以下、このように構成されたレベリングバ
ルブ220の作用について説明する。燃料が給油ガン5
0のガンノズル52から給油され、燃料の液面が上昇す
ると、フロート240が上方に移動し始める。フロート
240が上方に移動し始めるまでは、上部空間1aの燃
料蒸発ガスは、図9中に実線矢印で示すように、通気孔
234,235、室222bを経て充分に連通路222
aに送られる。
【0055】さらに燃料の液面が第1液面高さまで上昇
すると、フロート240は、図10中に示すように上方
に移動し、フロート240のニードル部242が連通路
222aに挿入され、これによりオリフィス250が形
成される。このようにオリフィス250が形成される
と、燃料タンク1内の上部空間1aからキャニスタ8に
送られる燃料蒸発ガスは、その流量が絞られる(矢
印)。従って、レベリングバルブ220からキャニスタ
8側に抜ける燃料蒸発ガスの量が急激に減少する。
【0056】オリフィス250が形成されてからの燃料
蒸発ガスの状態については、上述した第1及び第2実施
例の場合に準ずるためここでは説明を省略するが、給油
ガン50からの燃料の給油が停止させられた後、上部空
間1aの燃料蒸発ガスが膨張しても、燃料蒸発ガスはオ
リフィス250を介して徐々にキャニスタ8に送られる
ことになる。従って、この第3実施例の場合であって
も、燃料がフィラーチューブ2側に逆流することが防止
され、フィラーネック2aから外部に吹きこぼれること
がない。
【0057】そして、燃料蒸発ガスは、燃料タンク1内
の液面とフィラーチューブ2内の液面間のヘッド差がほ
ぼ無くなるまで、オリフィス250を介して少しずつキ
ャニスタ8側に抜けることになる。この結果、図11に
示すように、燃料タンク1内の液面が第2液面高さまで
上昇し、フロート240の上面肩部244がバルブシー
ト230と当接することになる。これにより、上部空間
1aの燃料蒸発ガスは、オリフィス250を介してもキ
ャニスタ8側に抜けなくなり、この状態で、レベリング
バルブ220は、従来のレベリングバルブと同様、完全
に閉弁状態とされる。
【0058】以上、第1乃至第3実施例に基づき詳細に
説明したように、本発明の燃料貯蔵装置では、レベリン
グバルブ20,120,220内に第1弁手段と第2弁
手段とを設け、第1弁手段が弁として機能しているとき
に、オリフィス通路26,146或いはオリフィス25
0を介して上部空間1aの燃料蒸発ガスを徐々に燃料タ
ンク1から抜くようにしているため、給油ガン50の停
止後において給油ガン50からの燃料の吐出圧の消滅に
よって引き起こされる燃料蒸発ガスの急激な膨張が抑止
され、これにより、フィラーチューブ2内の燃料がフィ
ラーネック2aから吹きこぼれることが好適に防止され
ることとなる。
【0059】また、特に第2実施例及び第3実施例のレ
ベリングバルブ120,220の構造は、第1実施例の
レベリングバルブ20の構造よりもコンパクトである。
従って、第2実施例及び第3実施例にあっては、レベリ
ングバルブ120,220の燃料タンク1への組付性の
向上が図られている。
【0060】
【0061】
【発明の効果】 本発明の 請求項の燃料貯蔵装置によれ
ば、一端が燃料タンク内の上部空間に臨んで開口し、他
端が大気側に開放されるベント通路と、燃料タンク内の
燃料の液面高さが第1液面高さとなったときベント通路
を狭くする一方、第1液面高さよりも高い第2液面高さ
となったときベント通路を閉塞する弁手段とを備えるの
で、燃料の給油時において、燃料の給油吐出圧によって
燃料タンク内の上部空間の燃料蒸発ガスがベント通路を
介して大気側に抜け、燃料タンク内の燃料の液面高さが
第1液面高さに達したときには、ベント通路を狭くでき
る。これにより、燃料が燃料タンクに入り難くなり、燃
料の給油が停止させられることになるが、このとき、給
油吐出圧により圧縮された状態の燃料蒸発ガスを、液面
高さが第2液面高さとなるまで引き続き狭くされたベン
ト通路を介して大気側に抜くことができる。よって、圧
縮された燃料蒸発ガスの急激な膨張による燃料の吹きこ
ぼしを好適に防止することができる。
【0062】また、請求項の燃料貯蔵装置によれば、
第1弁手段は、燃料タンク内の上部空間に設けられ、ベ
ント通路と連通する第1弁孔を有する第1弁室と、第1
弁室内に設けられ、燃料タンク内の燃料の液面高さが第
1液面高さとなったとき第1弁孔を閉塞する第1フロー
トとを備え、第2弁手段は、燃料タンク内の上部空間に
設けられ、オリフィス通路と連通する第2弁孔を有する
第2弁室と、第2弁室内に設けられ、燃料タンク内の燃
料の液面高さが第2液面高さとなったとき第2弁孔を閉
塞する第2フロートとを備えるので、燃料の給油時にお
いて、燃料の給油吐出圧によって燃料タンク内の上部空
間の燃料蒸発ガスが第1弁孔を介して大気側に抜け、燃
料タンク内の燃料の液面高さが第1液面高さに達したと
きには、第1弁孔を第1フロートにより閉塞できる。こ
れにより、燃料が燃料タンクに入り難くなり、燃料の給
油が停止させられることになるが、このとき、給油吐出
圧により圧縮された状態の燃料蒸発ガスを、液面高さが
第2液面高さとなり第2フロートが第2弁孔を閉弁する
まで引き続きオリフィス通路を介して大気側に抜くこと
ができる。よって、簡単な構造にして、圧縮された燃料
蒸発ガスの急激な膨張による燃料の吹きこぼしを好適に
防止することができる。
【0063】また、請求項の燃料貯蔵装置によれば、
第1弁室と第2弁室とは隣接して設けられているので、
第1弁室と第2弁室とをスペース効率良く配設すること
により、弁手段をコンパクトなものにでき、弁手段の燃
料タンクへの組付性を向上させながら燃料の吹きこぼし
を好適に防止できる。また、請求項の燃料貯蔵装置に
よれば、オリフィス通路及び第2弁手段は、第1弁手段
内に設けられているので、第1弁手段内にスペース効率
良くオリフィス通路及び第2弁手段を配設することによ
り、弁手段をコンパクトなものにでき、弁手段の燃料タ
ンクへの組付性を向上させながら燃料の吹きこぼしを好
適に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料貯蔵装置の概略構成図であ
る。
【図2】第1実施例のレベリングバルブを示す断面詳細
図である。
【図3】液面が第1液面高さにあるときの第1実施例の
レベリングバルブの作用を説明する図である。
【図4】液面が第2液面高さにあるときの第1実施例の
レベリングバルブの作用を説明する図である。
【図5】燃料タンク内圧の時間変化を示すグラフであ
る。
【図6】第2実施例のレベリングバルブを示す断面詳細
図である。
【図7】液面が第1液面高さにあるときの第2実施例の
レベリングバルブの作用を説明する図である。
【図8】液面が第2液面高さにあるときの第2実施例の
レベリングバルブの作用を説明する図である。
【図9】第3実施例のレベリングバルブを示す断面詳細
図である。
【図10】液面が第1液面高さにあるときの第3実施例
のレベリングバルブの作用を説明する図である。
【図11】液面が第2液面高さにあるときの第3実施例
のレベリングバルブの作用を説明する図である。
【図12】従来の燃料貯蔵装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 1a 上部空間 2 フィラーチューブ 4 第1ベントホース(ベント通路) 8 キャニスタ 20,120,220 レベリングバルブ 22a,122a,222a 連通路(ベント通路) 22b,122b 第1室(第1弁室) 22c,140a 第2室(第2弁室) 26,146 オリフィス通路 30,130 バルブシート(第1弁手段) 32 バルブシート(第2弁手段) 40,140 第1フロート(第1弁手段) 42,160 第2フロート(第2弁手段) 230 バルブシー 240 フロー 242 ニードル 250 オリフィス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 陽一郎 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−356226(JP,A) 特開 平4−201721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/00 F02M 37/00 311

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が燃料タンク内の上部空間に臨んで
    開口する一方、他端が大気側に開放されるベント通路
    と、 一端が燃料タンク内の上部空間に臨んで開口する一方、
    他端が大気側に開放され、前記ベント通路よりも狭いオ
    リフィス通路と、 前記燃料タンク内の燃料の液面高さが第1液面高さとな
    ったとき前記ベント通路を閉塞する第1弁手段と、 前記燃料タンク内の燃料の液面高さが前記第1液面高さ
    よりも高い第2液面高さとなったとき前記オリフィス通
    路を閉塞する第2弁手段と、 を備えることを特徴とする燃料貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記第1弁手段は、前記燃料タンク内の
    上部空間に設けられ、前記ベント通路と連通する第1弁
    孔を有する第1弁室と、前記第1弁室内に設けられ、前
    記燃料タンク内の燃料の液面高さが前記第1液面高さと
    なったとき前記第1弁孔を閉塞する第1フロートとを備
    え、 前記第2弁手段は、前記燃料タンク内の上部空間に設け
    られ、前記オリフィス通路と連通する第2弁孔を有する
    第2弁室と、前記第2弁室内に設けられ、前記燃料タン
    ク内の燃料の液面高さが前記第2液面高さとなったとき
    前記第2弁孔を閉塞する第2フロートとを備えることを
    特徴とする、請求項記載の燃料貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 前記第1弁室と前記第2弁室とは隣接し
    て設けられていることを特徴とする、請求項記載の燃
    料貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィス通路及び前記第2弁手段
    は、前記第1弁手段内に設けられていることを特徴とす
    る、請求項または記載の燃料貯蔵装置。
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