JPH08232064A - 反応性マグネトロンスパッタ装置 - Google Patents

反応性マグネトロンスパッタ装置

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JPH08232064A
JPH08232064A JP3647595A JP3647595A JPH08232064A JP H08232064 A JPH08232064 A JP H08232064A JP 3647595 A JP3647595 A JP 3647595A JP 3647595 A JP3647595 A JP 3647595A JP H08232064 A JPH08232064 A JP H08232064A
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JP
Japan
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anode
target
gap
magnetron sputtering
gas
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JP3647595A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Kiyono
知之 清野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】マグネトロンスパッタ装置のアノードとして、
電極板を多重に重ねて間隙を有する形状を有するものを
使用する。また、間隙に不活性ガスを流す構造とする。 【効果】アノードに絶縁膜が付着しない領域ができるた
め、電子が入射できる。そのため長期間にわたって直流
放電が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性のターゲットか
ら、酸化物や窒化物などの電気的に絶縁物である薄膜を
形成するための反応性マグネトロンスパッタ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンスパッタ法は、薄膜形成法
として広く実用化されている方法の一つであり、半導
体,液晶表示装置,磁気記録装置などの製造によく使用
されている。その動作原理は、たとえば「プラズマプロ
セシングの基礎」(Brian N.Chapman著,岡本幸雄訳,電
気書院)のp.240〜p.249に詳しく記述されてい
る。ターゲットの材質は、薄膜と同一の組成のものを用
いる場合が多い。すなわち、金属薄膜や合金薄膜を成膜
する場合、金属ターゲットや合金ターゲットを用いる。
SiO2 などの化合物薄膜に関しても、化合物ターゲッ
トを用いることが多い。ただし、化合物、特に酸化物や
窒化物は絶縁物が多く、スパッタ電源として通常は高周
波電源を用いる。このような場合は高周波マグネトロン
スパッタと呼ばれる。
【0003】酸化物や窒化物などの化合物ターゲットを
用い、高周波マグネトロンスパッタにより薄膜形成を行
う場合、生産性が低いという問題があった。高周波マグ
ネトロンスパッタ法は成膜速度が低く、たとえば、導電
性の酸化物であるITO(Indium-Tin Oxide)ターゲッ
トを用いた場合、同一のスパッタパワーを投入すると高
周波スパッタの成膜速度は直流スパッタの場合の約二分
の一である。成膜速度を上げるためには高周波入力パワ
ーを大きくする必要があるが、酸化物や窒化物のターゲ
ットは熱伝導率が低く、入力パワーが大きいと熱による
ひずみでターゲットが割れてしまう。
【0004】酸化物や窒化物ターゲットを用いる場合の
成膜速度を補う手段として、ターゲットを金属とし、ス
パッタガスとして不活性ガスと反応性のガスとを混合し
たものを用いることがある。このようなスパッタ法を反
応性スパッタ法という。反応性スパッタ法は、スパッタ
粒子を放電空間中の気相反応および基板上の表面反応に
より酸化物や窒化物を形成する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】反応性スパッタ法で、
直流放電により絶縁物薄膜を形成しようとする場合、放
電開始直後は放電が持続するが、しばらくするとアノー
ドなど電極類に絶縁物が付着し、電子の行き場がなくな
るために放電が不安定になるという問題があった。これ
は実験レベルではそれほど問題とはならないが、量産に
適用する場合は問題となる。放電が不安定のまま成膜を
継続することはできないので、真空容器を大気解放し
て、内部を清掃し電極の導電性を確保する必要がでてく
る。真空容器を清掃するということは成膜装置の稼働率
低下を意味し、装置の生産性を悪化させる主要因とな
る。すなわち、従来は金属などの導電性ターゲットを用
い、直流放電による反応性マグネトロンスパッタにより
絶縁膜を形成する場合に、絶縁膜が電極に付着するため
に安定な放電を長期間維持することができないという課
題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題は、マグネトロ
ンスパッタ装置のアノードとして、間隙を有する複数の
金属板を重ねたものを用いることにより解決される。ま
た、その間隙に不活性ガスを流すことで、アノードへの
絶縁膜の付着を最小限とすることができる。
【0007】
【作用】間隙の奥には絶縁膜が付着しにくいため、間隙
の奥部はアノードして長期間にわたって電子を入射させ
ることができる。また、間隙部に不活性ガスを流すとス
パッタ粒子が間隙部に流入しにくくなり、間隙部への付
着量を減らすことができる。
【0008】
【実施例】
[実施例1]本発明を実施したマグネトロンスパッタ装
置の一例を図1に示す。本実施例はCrターゲット14
を用いてガラス基板31にCr23薄膜を形成するもの
である。直流電源12から印加される負電圧は、ターゲ
ット14と接着されたバッキングプレート13を通じて
印加される。ターゲット14の背面には磁石ユニット1
5があり、ターゲット14の表面にトンネル型の磁場を
形成している。真空容器11は真空ポンプ17により1
×10-4Pa以下にまで排気される。ガラス基板31は
トレー33に載せられ、大気中からまず仕込み室40へ
搬送され、1×10-2Pa以下になるまで排気を行う。
排気後、仕切弁41を開け、ガラス基板31を仕込み室
40から真空容器11へ搬送する。ガラス基板31が真
空容器11に完全に入ったところでガラス基板31を停
止し、仕切弁41を閉じる。ガラス基板31はヒータ3
0によって加熱される。加熱終了後、ガスの導入を行
う。スパッタガスであるアルゴンガスを、ボンベ20か
らマスフローコントローラ22により100SCCM 導入し、
反応性ガスである酸素ガスを、ボンベ21からマスフロ
ーコントローラ23を通じて70SCCM導入する。この時点
で成膜室の圧力は0.6Pa となった。ここでターゲッ
ト14に直流電源12から負電圧を印加し、ターゲット
14表面にプラズマを形成する。また、ガラス基板31
を成膜室内で一定速度にて搬送する。プラズマ中のアル
ゴンイオンがターゲット14をスパッタし、ガラス基板
31にCr23薄膜が形成される。アルゴンイオンがタ
ーゲット14をスパッタすると、二次電子がターゲット
14から放出され、電子は電源12の負電圧により加速
される。加速された電子は磁石ユニット15が形成する
磁場によりターゲット14の表面近傍にトラップされ、
アルゴンガスや酸素ガスをイオン化あるいは励起する。
加速された電子のほとんどは、ガスをイオン化あるいは
励起した後、接地電位であるアースシールド16あるい
は本発明の主要部分である接地電位の多重アノード34
に入射する。ガラス基板31を毎分100mm搬送し、直流
電源12の出力を10kWにしたところ、膜厚50nm
のCr2O3膜を形成することができた。
【0009】本発明と類似の形態のものとして、特開平
4−254579 号公報が挙げられる。特開平4−254579 号公
報は透明導電膜の成膜に関するもので、本発明における
絶縁膜の成膜とは本質的に異なる。また、特開平4−254
579 号公報はアースシールド上にアノード板を重ねた構
成で、それぞれのアノードは絶縁されているが、本発明
におけるスペーサ71は導電性の金属でよく、アノード
はすべて接地電位である。
【0010】[実施例2]図2は、アノードへの絶縁膜
付着をさらに効果的に抑制することができる実施例であ
る。アースシールド56および多重アノード58を、ガ
ス分配器57に取り付け、アルゴンガスをボンベ55お
よびボンベ53からそれぞれマスフローコントローラ5
4およびマスフローコントローラ52を通じて供給す
る。本実施例ではアルゴンガスをマスフローコントロー
ラ54から50SCCM、マスフローコントローラ52から50
SCCM、酸素ガスをマスフローコントローラ50から70SC
CM供給し、実施例1と同様のCr23膜を得ることがで
きた。
【0011】[実施例3]図3は、磁石移動型マグネト
ロンカソードを装備するスパッタ装置に本発明を適用し
た実施例である。磁石移動型マグネトロンカソードは、
高プラズマ密度領域を移動させてターゲットの広い領域
をスパッタできるので、ターゲット表面が酸化しにく
い。また、プラズマを移動させるので基板を搬送しなが
ら成膜する必要もない。本実施例において、実施例1と
同様のガス供給,スパッタパワーで、磁石ユニット60
を毎分2往復させ、2分間成膜を行ったところ、50n
mの膜厚のCr23膜が得られた。本実施例では連続処
理できた基板枚数を最も多くすることができた。
【0012】
【発明の効果】実施例1の多重アノード34の基本構造
は、図4に示したように、アースシールド70上にアノ
ード72およびアノード74が、スペーサ71を介して
取り付けられたものとなっている。スパッタを継続する
と、Cr23膜75がアースシールド70やアノード7
2,アノード74に付着する。Cr23は絶縁物であ
り、電子76はアノード72やアノード74の先端部に
入射できなくなる。しかし、アースシールド70とアノ
ード72との間隙やアノード72とアノード74との間
隙にはCr23はほとんど付着しないため、電子76は
矢印77のようにアノード72に入射することができ
る。実施例1のスパッタ装置では、連続して1800枚
のガラス基板について、安定放電を維持してCr23
を形成することができた。
【0013】実施例2では、図5に示したように、アル
ゴンガス82を導入口80から、分配器81を通して、
アースシールド70とアノード72との間隙やアノード
72とアノード74との間隙を流している。間隙におい
てはアルゴンガスの流速はきわめて大きく、間隙部にC
23膜が付着することはほとんどない。そのため、実
施例2のスパッタ装置においては、基板を連続して二千
枚成膜処理することができた。
【0014】実施例3の装置はターゲット14側の酸化
皮膜形成を抑える効果があり、連続した処理することが
できた基板枚数は二千五百枚まで増加させることができ
た。図6に示した従来の装置では、アースシールド90
にCr23膜が付着するため、連続して処理できる基板
の枚数は千百枚であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す搬送成膜式マグネトロン
スパッタ装置の断面図。
【図2】本発明の実施例を示す搬送成膜式マグネトロン
スパッタ装置の断面図。
【図3】本発明の実施例を示す磁石移動式マグネトロン
スパッタ装置の断面図。
【図4】本発明の主要部である多重アノードの拡大図。
【図5】ガス導入機構を設けた多重アノードの拡大図。
【図6】従来のマグネトロンスパッタ装置の断面図。
【符号の説明】
11…真空容器、12…直流電源、13…バッキングプ
レート、14…ターゲット、15…磁石ユニット、16
…アースシールド、17…真空ポンプ、18…開閉弁、
20…アルゴンガスボンベ、21…酸素ガスボンベ、2
2,23…マスフローコントローラ、30…ヒータ、3
1…ガラス基板、32…防着板、33…基板トレー、3
4…多重アノード、40…仕込み室、41…仕切弁。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内に薄膜の材料となる導電性のタ
    ーゲットを有し、前記ターゲット表面に磁界を印加する
    磁場発生手段と,前記ターゲットに負電圧を印加するた
    めの直流電源と,前記ターゲットをスパッタリングする
    ために導入するガスとして、不活性ガスと少なくとも1
    種類のガスとを用い、電気的に絶縁物である薄膜を形成
    するためのマグネトロンスパッタ装置において、前記タ
    ーゲートから放出される電子を入射させるためのアノー
    ドが、間隙を有する複数枚の導電性の板を重ねた構造で
    あることを特徴する反応性マグネトロンスパッタ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、不活性ガスの導入方法
    が、前記真空容器の外部のガス供給装置から、前記アノ
    ードの間隙を通過して前記真空容器内に導入される反応
    性マグネトロンスパッタ装置。
JP3647595A 1995-02-24 1995-02-24 反応性マグネトロンスパッタ装置 Pending JPH08232064A (ja)

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