JP3720061B2 - 薄膜抵抗体の直流スパッタ成膜方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は薄膜抵抗体の直流スパッタ成膜方法に関し、更に詳しくは、アルゴンガス雰囲気中で金属とSiO2の混合体から成るターゲットに直流スパッタリングを行って薄膜抵抗体を成膜する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリやワープロ等の印字用の感熱記録部品や表面実装電子部品の抵抗膜として数多く利用されている抵抗体には、塗布焼き付け法で作られる厚膜タイプと、スパッタリング法や蒸着法によって作られる薄膜タイプとがある。
【0003】
そして、前記のようなOA機器やビデオプリンタ等の出力素子としてはTa−SiO2 やCr−SiO2 等の薄膜タイプの抵抗体(以下薄膜抵抗体という)が広く利用されている。例えば、印字用では鮮明な文字を得るためには、各薄膜抵抗体の抵抗値のバラツキを数%以下にすることが要求され、特にファクシミリやワープロ等A4版の一行を一度にプリントするラインプリンタや、階調表示の要求されるビデオプリンタ等では他の機器に比べ、更に良好な抵抗値分布をもつ薄膜抵抗体が要求されている。
【0004】
また、従来のTa−SiO2 、Cr−SiO2 、Nb−SiO2 或いはZr−SiO2 の薄膜抵抗体は、一般に金属とSiO2 の混合体から成るターゲットを用いてスパッタリング法により成膜されている。それはTa、Cr、Nb或いはZrの金属とSiO2 との組成が微妙に変化しても基板上に成膜された薄膜抵抗体の抵抗値に大きく影響するので、蒸着法は利用されず、成膜の安定なスパッタリング法が専ら利用されている。
【0005】
ただ、放電の安定なDCマグネトロンスパッタリング法ではターゲットに含まれているSiO2 等の絶縁物に成膜中の電荷蓄積が生じ、異常放電を発生させるため、専らRFスパッタリング法が利用されている。
【0006】
また、RFスパッタリング法においても、マグネットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法では、基板上に成膜された薄膜抵抗体の抵抗値にバラツキが発生し、抵抗値分布が多いため、より抵抗値分布の少ないマグネットを用いないRFスパッタリング法が消極的な選択として用いられている。
【0007】
従来の薄膜抵抗体の成膜装置の一例を添付図面の図1および図2に示す。図中、aは真空処理室を示す。
【0008】
真空処理室aはスパッタリングガス導入口bと真空ポンプ等の真空排気口cを備える。また、真空処理室a内に、スパッタリングカソードdと、このスパッタリングカソードdに平行に延びる搬送ローラe上に支持され、搬送ローラeに沿って搬送できる基板ホルダーfとが対向して配置されている。
【0009】
スパッタリングカソードdおよび基板ホルダーfの対向面側にはターゲットgおよび成膜される絶縁体基板hが夫々装着されている。また、スパッタリングカソードdは真空処理室aの外側の高周波電源iに接続され、高周波電力が印加されるように構成されている。
【0010】
更に、スパッタリングカソードdと基板ホルダーfとの間での基板ホルダーfに近い位置には膜厚分布制御用の開口マスクjが配置され、この開口マスクjは図2に示すようにスパッタリングカソードdに装着されたターゲットgの寸法およびレベルに合わせて形成された開口部kを備える。従って、基板ホルダーf上の絶縁体基板hはこの開口部kを通してターゲットgを覗きながら移動するようにされている。
【0011】
このような構成の成膜装置の動作においては、真空処理室a内にスパッタリングガス導入口bを介してアルゴンガス等のスパッタリングガスを導入し、真空排気口cを通って排気され、真空処理室a内の圧力は10-2トール台から10-3トール台の任意の値に保持される。こうして真空処理室a内を所定の圧力に保持した後、RF電源iからスパッタリングカソードdに装着されたターゲットgへRF電力が供給され、それによりRF放電が発生される。
【0012】
この状態において、基板ホルダーfは搬送ローラeによってターゲットgに沿って連続的に移送される。その結果、基板ホルダーfに装着された絶縁体基板h上に開口マスクjの開口部kを介してターゲット材が成膜される。
【0013】
図1および図2装置を用いて400mm角のガラス基板hを等速30mm/分で搬送しながら1.5KWのスパッタリング電力をスパッタリングカソードdに印加して、連続的に成膜を行って形成された薄膜抵抗体の基板搬送方向における面抵抗値を測定し、その抵抗値分布を図3に示す。図3より明らかなように基板の前部と後部において面抵抗が低下し、約10%の分布が生じていることが認められる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この様な薄膜抵抗体の抵抗値分布を改善するために従来技術では、面抵抗が低下すると予測される基板の前部および後部において基板の搬送速度を速くしたり、或いはカソードに投入する高周波電力を下げる方法が採られ、これによって、膜組成や膜の比抵抗を制御せずに膜厚を変化させ、見掛け上面抵抗が均一になるようにしていた。
【0015】
しかしながら膜組成はガス圧や残留不純物ガス組成によって常に変化する。そのため、膜厚制御では常に均一な面抵抗分布を再現性よく得ることは困難であった。また、基板の搬送速度を変化させたり、カソードへ投入される電力を変化させるには、複雑なプログラミングが必要とされるだけではなく、制御も困難であった。
【0016】
また、高周波電源を用いるRFスパッタリングは長時間異常放電なしに成膜することは可能であるが、成膜速度が遅いという問題がある。
【0017】
そこで、本発明は、従来の薄膜抵抗体の成膜に伴う問題点を解決して、膜組成を均一に保ち、しかも面抵抗分布を生じない薄膜抵抗体の成膜方法およびその成膜装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜抵抗体の成膜方法は、アルゴンガス雰囲気中で直流スパッタ法により金属とSiO2 の混合体から成るターゲットにスパッタリングを行って基板上に薄膜抵抗体を形成する成膜方法において、負電位の該ターゲットに正電位を周波数5〜400kHzでパルス状に印加しながらスパッタリングすることを特徴とする。
【0019】
また、前記金属とSiO2 の混合体から成るターゲットはTa−SiO2 、Nb−SiO2 、Cr−SiO2 、Zr−SiO2 のいずれかとしてもよい。
【0020】
【作用】
長時間連続して直流スパッタリングを行うと、金属とSiO2 の混合体から成るターゲット中に含有された絶縁物やターゲット上に堆積した絶縁物および高抵抗膜上にアルゴンガスのプラス(+)イオンが蓄積される。このプラス(+)イオンの電荷がターゲット間、エロージョン部、アース電極等とアーク放電を引き起こして異常放電の原因となる。
【0021】
この異常放電でターゲット材は、絶縁物、高抵抗膜が粒子状となって飛散し、基板上に付着し、成膜された抵抗体の薄膜の欠陥となる。
【0022】
ターゲットに直流電力を印加してDCスパッタリングを行う際、負電位のターゲットに正電位を一定の周波数でパルス状に印加すると、正電位によりプラズマ中の電子を引き寄せ、ターゲット中に含有された絶縁物やターゲット上に蓄積された絶縁物、高抵抗膜上に蓄積するプラス(+)イオンの電荷を中和し、アーク放電による異常放電を防止する。
【0023】
その際、ターゲットに印加する正電位の印加時間は負電位の時間に比べて極めて短くとも効果があるため、成膜速度は直流電流のみによる成膜速度より数%の減少となる程度であり、この成膜速度は高周波13.56MHzスパッタ時の成膜速度よりも高い。
【0024】
また、RFスパッタリング法に比較して、DCスパッタリング法ではプラズマ状態が安定しているため、基板搬送によるプラズマ電位の変化が小さく、電位の変化によって生じる基板上に成膜される薄膜抵抗体の抵抗値分布を無視出来る程度に小さくすることが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下添付図面に従って本発明の実施例について説明する。
【0026】
図4および図5は本発明の薄膜抵抗体の成膜方法を実施するための成膜装置の1例を示すもので、図中1は真空処理室を示す。
【0027】
真空処理室1はスパッタリングガス導入口2と、真空排気口3を備える。また、真空処理室1内にスパッタリングカソード4と、スパッタリングカソード4に平行に延びる搬送ローラ5上に支持され、搬送ローラ5に沿って搬送できるようにされた基板ホルダー6とが対向して配置されている。
【0028】
スパッタリングカソード4および基板ホルダー6の対向面側には金属とSiO2 の混合体から成るターゲット7および成膜される絶縁体基板8が夫々装着されている。
【0030】
また、スパッタリングカソード4には直流電源9がパルスユニット10を介して接続され、該パルスユニット10を調節して、ターゲット7に負電位と正電位を所定の周波数でパルス状に印加するようにした。
【0031】
スパッタリングカソード4と基板ホルダー6との間で基板ホルダー6に近い位置には膜厚分布制御用の開口マスク11が配置され、この開口マスク11は図5に示すようにスパッタリングカソード4に装着されたターゲット7の寸法およびレベルに合わせて寸法決めされた開口部12を備えている。
【0032】
従って、基板ホルダー6上の絶縁体基板8はこの開口部12を通してターゲット7を覗きながら移動するようにされている。
【0033】
また、スパッタリングカソード4の背面側にマグネトロンスパッタのためのマグネット13を配置して、スパッタリングカソード4に取り付けられたターゲット7の表面にマグネトロンスパッタに必要な磁場を与えるようにした。
【0034】
次に図4および図5装置を用いて本発明の成膜方法の具体的実施例について説明する。
【0035】
実施例1
図4および図5に示す成膜装置の真空処理室1内のスパッタリングカソード4にターゲット7としてTa−SiO2 ターゲットを、また、基板ホルダー6に基板8としてアルミナ製の絶縁体基板を夫々装着した。
【0036】
続いて、真空処理室1内にスパッタリングガス導入口2を通してスパッタリングガスとしてアルゴン(Ar)ガスを導入し、真空排気口3を通して排気することにより、真空処理室1内の圧力は約10-2トール台から10-3トール台の任意の圧力に保持される。こうして真空処理室1内を所定圧力に保持した後、DCマグネトロンスパッタ法によりターゲット7に直流電源9より直流電力1.5kWを印加し、負電位のターゲット7に正電位をパルスユニット10より周波数2kHzから400kHzに変化させながらパルス状(図9参照)に印加し、DC放電を発生させた。
【0037】
尚、負電位のターゲットにパルス状に印加する正電位の印加時間は、周波数10kHzまでの場合は10μsecとし、周波数10kHzを超えて100kHzまでの場合は5μsecとし、周波数100kHzを超えた場合は1μsecとした。また、DCマクネトロンスパッタ時の磁場強度は 250Oeとした。
【0038】
この状態において、基板ホルダー6は搬送ローラ5によってターゲット7に沿って連続的に移送される。その結果、基板ホルダー6に装着された絶縁体基板8は開口マスク11の開口部12を介して飛来して来るターゲット7材によって成膜され、絶縁体基板8上にTa−SiO2 から成る厚さ300Åの薄膜抵抗体を成膜した。
【0039】
そして、異常放電回数と成膜速度を負電位のターゲット7に印加する正電位の周波数毎に測定した。得られた測定結果を図6に示す。
【0040】
また、基板の搬送方向の基板上に成膜した薄膜抵抗体の抵抗値分布を周波数毎に測定し、その結果を図7に示す。
【0041】
図6から明らかなように、負電位に印加する正電位の周波数の増加に伴い、異常放電回数は減少し、周波数5kHz以上ではその回数はほとんど0になり、これ以上の周波数で正電位を負電位に印加すれば異常放電が発生しないことが分かる。
【0042】
また、負電位に印加する正電位の周波数が400kHz(時間1μsec)の場合は、従来のマグネットを用いないRFスパッタリング法のほぼ10倍の成膜速度となり、ほぼマグネットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法と同じ成膜速度になる。
【0043】
また、周波数範囲5〜400kHzでの成膜速度はマグネットを用いたRFマグネトロンスパッタ法等よりも高い成膜速度である。
【0044】
アルゴンガス雰囲気中で直流スパッタ法によりTa−SiO2 ターゲットにスパッタリングを行う場合、従来の直流電源でターゲットに負の電位を放電し続けると、ターゲットに含有されるSiO2 等の絶縁物または高抵抗の堆積物上にプラス(+)の電荷が蓄積し、ターゲット、アース電極との間でアーク放電を起こし、電荷を放出する。その結果、異常放電が発生することになるが、本発明では図9に示すように負電位に正電位を周期的に、即ち一定の周波数で印加することにより前記の電荷を補償して異常放電の発生を防止するようにしている。
【0045】
また、図7から明らかなように、搬送方向の抵抗値分布は周波数100kHzまでは、約1%以下であるが、周波数100kHz以上になると分布幅が徐々に増加する。また、成膜速度がマグネットを用いたRFマグネトロンスパッタ法と同じになる周波数400kHzでも1%以下の分布になる。
【0046】
本発明の成膜装置を用い、400mm角のガラス基板を等速600mm/分で搬送させながら、1.5kWのスパッタリング電力、周波数10kHzで成膜した際の薄膜抵抗体の抵抗値分布を図8に示す。
【0047】
図8から明らかなように、本発明のDCマグネトロンスパッタリング法により成膜された薄膜抵抗体の抵抗値分布は、従来のRFスパッタリング法により成膜された薄膜抵抗体の抵抗値分布(図3参照)に比較して非常に平坦で良好な抵抗値分布の形状になっていることが分かる。
【0048】
従って、負電位のターゲットに印加する正電位の周波数範囲は5〜400kHzであることが確認された。
【0049】
実施例2
金属とSiO2 の混合体から成るターゲット7としてCr−SiO2 を用いた以外は前記実施例1と同様の方法でDCマグネトロンスパッタ法により絶縁体基板8上にCr−SiO2 から成る厚さ300Åの薄膜抵抗体を成膜した。
【0050】
その結果、負電位に印加する正電位が周波数5kHz以上では、スパッタリング中に異常放電の発生は見られなかった。
また、薄膜抵抗体の抵抗値分布も前記実施例1と同様に平坦で、良好な分布状態を示していた。
【0051】
実施例3
金属とSiO2 の混合体から成るターゲット7としてNb−SiO2 を用いた以外は前記実施例1と同様の方法でDCマグネトロンスパッタ法により絶縁体基板8上にNb−SiO2 から成る厚さ300Åの薄膜抵抗体を成膜した。
【0052】
その結果、負電位に印加する正電位が周波数5kHz以上では、スパッタリング中に異常放電の発生は見られなかった。
また、薄膜抵抗体の抵抗値分布も前記実施例1と同様に平坦で、良好な分布状態を示していた。
【0053】
実施例4
金属とSiO2 の混合体から成るターゲット7としてZr−SiO2 を用いた以外は前記実施例1と同様の方法でDCマグネトロンスパッタ法により絶縁体基板8上にZr−SiO2 から成る厚さ300Åの薄膜抵抗体を成膜した。
【0054】
その結果、負電位に印加する正電位が周波数5kHz以上では、スパッタリング中に異常放電の発生は見られなかった。
また、薄膜抵抗体の抵抗値分布も前記実施例1と同様に平坦で、良好な分布状態を示していた。
【0055】
図4および図5装置では負電位に一定の周波数で正電位をパルス状に印加する電源装置として直流電源とパルスユニットの組み合わせた装置としたが、これに限定されるものではなく、図9に示すような負電位に正電位が周期的(パルス状)に印加される一体型の電源装置としてもよい。
【0056】
前記実施例では1つのターゲットを設けた装置を用いたが、対向するターゲットを一組以上備えた縦型両面スパッタ装置を用いてもよい。
【0057】
また、前記実施例では基板がターゲット上を移動しながら1回で成膜を行うパスバイタイプのスパッタ装置を用いて行ったが、基板を回転させながら積層成膜を行うカルーセルタイプのスパッタ装置や、基板を固定して成膜を行う枚葉式タイプのスパッタ装置を用いて行ってもよい。
【0058】
また、前記実施例では成膜をアルゴンガス雰囲気中で行ったが、成膜をアルゴン(Ar)ガス単独ではなく、アルゴン(Ar)ガス中に酸素(O2 )ガス、窒素(N2 )ガス、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO2 )ガス等の反応性ガスをアルゴンガス(Ar)に対し、5〜75%程度混入した混合ガス雰囲気中で行ってもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明の薄膜抵抗体の成膜方法によるときは、アルゴンガス雰囲気中で負電位の金属とSiO2 の混合体から成るターゲットに正電位を一定の周波数でパルス状に印加しながらスパッタリングを行うようにしたので、スパッタリング中にターゲット上に堆積した絶縁物、高抵抗膜上に蓄積するプラスイオンの電荷を中和することが出来て、アーク放電による異常放電を防止しながら長時間に亘って速い成膜速度で基板上に欠陥のない均質な薄膜抵抗体を成膜することが出来る効果がある。
【0060】
また、DCスパッタリングではプラズマの状態密度が安定しているため、基板搬送によるプラズマ電位の変化が小さく、電位の変化によって生じる基板内での抵抗値分布がほとんど生じない。
その結果、抵抗値のバラツキの少ない薄膜抵抗体を提供することが出来、従って、本発明の成膜方法はOA機器やビデオプリンタ等の出力素子用の品質のよい薄膜抵抗体を歩留まりよく、速い成膜速度で形成することが出来る。
【0061】
また、プラズマ状態が安定な直流放電であるため、連続して移動していく基板に対して、プラズマ状態を一定に維持することが出来、その結果、従来のように基板の搬送速度やスパッタリングカソードへの投入電力を調整する必要なしに連続して移動して行く基板上に抵抗値のバラツキなしに薄膜抵抗体を成膜することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の薄膜抵抗体の成膜装置の1例の概略截断側面図、
【図2】 図1のII−II線截断面図、
【図3】 従来装置を用いた成膜時の薄膜抵抗体の面抵抗値の基板搬送方向の分布図、
【図4】 本発明の薄膜抵抗体の成膜装置の1例の概略截断側面図、
【図5】 図4のV−V線截断面図、
【図6】 本発明の成膜方法の1実施例における成膜時の負電位のターゲットに印加する正電位の周波数と異常放電回数との関係、並びに周波数と成膜速度との関係を示す特性線図、
【図7】 本発明の成膜方法の1実施例における成膜時の負電位のターゲットに印加する正電位の周波数と基板搬送方向における基板上に成膜された薄膜抵抗体の面抵抗値分布との関係を示す特性線図、
【図8】 本発明の成膜方法の1実施例における成膜時の薄膜抵抗体の面抵抗値の基板搬送方向の分布図、
【図9】 図4および図5装置によるターゲットに印加される電位のモデル図。
【符号の説明】
1 真空処理室、 2 スパッタリングガス導入口、
3 真空排気口、 4 スパッタリングカソード、
5 搬送ローラ、 6 基板ホルダー、 7 ターゲット、
8 基板、 9 直流電源、 10 パルスユニット、
11 開口マスク、 12 開口部、 13 マグネット。
Claims (2)
- アルゴンガス雰囲気中で直流スパッタ法により金属とSiO2の混合体から成るターゲットにスパッタリングを行って基板上に薄膜抵抗体を形成する成膜方法において、負電位の該ターゲットに正電位を周波数5〜400kHzでパルス状に印加しながらスパッタリングすることを特徴とする薄膜抵抗体の直流スパッタ成膜方法。
- 前記金属とSiO2の混合体から成るターゲットはTa−SiO2、Nb−SiO2、Cr−SiO2、Zr−SiO2のいずれかであることを特徴とする請求項第1項に記載の薄膜抵抗体の直流スパッタ成膜方法。
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