JP2007131930A - 反応性マグネトロンスパッタリング装置 - Google Patents

反応性マグネトロンスパッタリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 反応性スパッタ法で直流放電により絶縁物薄膜を形成しようとする場合、アノードの絶縁化を防ぎ放電を安定させる。
【解決手段】 導電性ターゲットのエロージョン領域の一部からアノードの少なくとも一部までの距離を、放電開始可能距離以上かつスパッタされた粒子の平均自由行程λの2倍以下になるように近接配置し、接地電位または正電位とすることで、スパッタされた金属粒子を常時供給し、アノードの導電性を維持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性ターゲットから、酸化物や窒化物やフッ化物などの電気的に絶縁物である薄膜を形成する為の反応性スパッタリング成膜装置に関するものである。
マグネトロンスパッタ法は、薄膜形成手段の一つとして半導体、液晶表示装置、磁気記録装置、光学薄膜等に広く実用化されている。マグネトロンスパッタには、酸化物、窒化物、フッ化物等の化合物ターゲットを用い、スパッタ電源として高周波電源を用いる高周波マグネトロンスパッタや金属ターゲットと直流電源を用い、反応性ガスを導入して酸化物、窒化物、フッ化物等の薄膜を形成する反応性DCマグネトロンスパッタなどがあり、どちらも用途に合わせて広く使用されている。しかし絶縁物薄膜を形成する場合、放電開始直後は放電が持続するが、しばらくするとアノードなど電極類に絶縁物が付着することにより電子の行き場がなくなるため、プラズマが広がり放電が不安定になるという問題がどちらの方法においても生じている。こうした絶縁膜の付着防止のために、2重防着板(特開2000−345334号公報、特開2004−031493号公報)や多重構成のアノード(特開平8−232064号公報)でスパッタされた粒子自体が付着することを防止して放電を安定させていた。
特開2000-345334号公報 特開2004-031493号公報 特開平8-232064号公報
反応性スパッタ法で、直流放電により絶縁物薄膜を形成しようとする場合、絶縁物の付着以外に、反応性ガスによるアノード電極の不導体化によっても、プラズマが広がり放電が不安定になるという問題がある。放電が不安定なまま成膜続けた場合、光学薄膜においては、吸収の悪化等も確認されている。量産においては、この放電不安定は膜性能の悪化や不安定性の要因になるため真空装置を大気開放し、内部を清掃してアノード電極の導電性を再確保する必要があるが、頻繁に装置内部を清掃することは稼働率の低下を招き、生産性を悪化させることになる。
上記の目的を達成するために本発明は導電性アノードをターゲットに対面させ、前記ターゲットのエロージョン領域の一部から前記アノードの少なくとも一部までの距離を、スパッタ粒子の平均自由行程λの2倍以下になるように近接配置し、接地電位または正電位とすることで解決される。この場合、前記真空容器内のガス圧を0.01Pa以上1Pa以下に設定し、上記距離を5mm以上150mm以下とすることが好ましい。また、スパッタ粒子の入射束を、反応性ガス粒子の入射束の2倍より大きくすることでアノード電極の不導体化を最小限に抑えることが出来る。
前記ターゲットのエロージョン領域の一部から前記アノードの少なくとも一部までの距離をスパッタ粒子の平均自由行程λの2倍以下になるように近接配置することで、導電性ターゲットからスパッタされた粒子は反応性ガスとほとんど衝突することなくアノード電極表面に到達させることができるため、金属状態のスパッタ粒子が放電時に常に供給される。また、アノード表面に入射するスパッタ粒子の入射束が、反応性ガス粒子の入射束の2倍より大きくなるように、ターゲットに印加する電力や反応性ガスの流量を調整することで、アノード表面の不導体化を抑えることが出来る。このことにより、アノード電極表面は導電性を維持できるため、放電の安定化を図ることができる。
本発明は上述の通り構成されているので、次に記載するような効果が期待できる。
放電の安定化により、高品質提供することが可能となる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は一実施の形態による反応性DCマグネトロンスパッタリング成膜装置の断面を示すもので、これは排気口80により真空排気された真空容器10の内部にスパッタされる面が放電空間を囲むように配した導電性ターゲット21が配置され、直流電源40に接続されている。ターゲット21の背面にはターゲット21の外面を取り囲んで永久磁石24が取り付けられている。ターゲット21の一面の開口側にはアノード30、31が設けてあり、その底面にスパッタリングガスである不活性ガスのガス導入口50が設けられている。アノード30、31は、カソードとなるターゲット21とは電気的には絶縁化され、独立に接地電位または正電位とすることができる。ターゲット21の反対面の開口側に基板71を配置する。ターゲット21と基板71の間には、可動式のシャッター60が配置されており、プリスパッタや放電の安定化の時に膜の付着を防止する。
成膜方法は、以下の通りである。真空容器10を所定の真空度に排気した後、シャッター60をターゲット21の正面に配置して閉じた状態にする。ターゲットガス導入口50からスパッタリングガスを、基板側ガス導入口51より反応性ガスをそれぞれ供給して、直流電源40から直流電力また該直流電力に極性が反転するパルスを重畳した電力をターゲット21に印加することで放電を発生する。放電が安定してからシャッター60を開けて成膜を開始する。
尚、ここでターゲットガス導入口50から導入するガスにはHe、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn、H2等の少なくとも1種類を含むガスが挙げられる。また、基板側ガス導入口51には、ターゲットガス導入口から導入するガス種及び、F2、CF4、NF3、SF6、O2、H2O、N2、NH3の少なくとも1種類を含むものがあげられる。
この時、高品質な薄膜を形成する為には十分な反応性ガスを導入する必要がある。しかしながら、反応性ガスの分圧が高いと、アノード電極表面に抵抗率の高い絶縁物が堆積していく為、絶縁化の進行がはやい。その結果、早々に電子は行き場を失い、プラズマが広がり、放電が不安定になる。特にフッ化物薄膜のように、プラズマダメージによってフッ素欠損を生じ、膜吸収が悪化してしまうような材料については、基板近傍のプラズマ密度を低減しダメージを抑制することが高品質な薄膜を形成する上で重要である。
次に実施例を説明する。
図1に示すように、アノード板30の上に更に突き出た衝立31をターゲット21と50mmの距離に平行になるように設け、接地電位とする。ターゲット21は円筒状のLaターゲット図3を用い、ガラス基板71にLaF3薄膜を形成する。シャッター60を閉じて、スパッタガスであるXeガスをアノード底面のスパッタガス導入口50から75sccm、反応性ガスであるF2をターゲット側の導入口51から25sccm導入して、圧力が0.1Pa〜0.5Paの範囲に収まるようにする。ここでターゲット21に直流電源40から陰極となるように0.35kWの直流電力を印加して、放電を開始する。この時、異常放電防止のために5kHzの矩形電圧を重畳した。従来のアノード板を使用した場合図2、放電が徐々に不安定になり、膜吸収が悪化していたが、このアノード配置を導入することで、ターゲットを使い切るまでの間(レンズ80-100枚分)、放電、膜吸収共に安定させることが出来た。
図1に示すように、アノード板30の上に更に突き出た衝立31をターゲット21と40mmの距離に平行になるように設け、接地電位とする。ターゲット21は対向Smターゲット図4を用い、ガラス基板71にSmF3薄膜を形成する。シャッター60を閉じて、スパッタガスであるXeガスをアノード底面のスパッタガス導入口50から80sccm、反応性ガスであるF2をターゲット側の導入口51から27sccm導入して、圧力が0.1Pa〜0.5Paの範囲に収まるようにする。ここでターゲット21に直流電源40から陰極となるように0.40kWの直流電力を印加して、放電を開始する。この時、異常放電防止のために5kHzの矩形電圧を重畳した。従来のアノード板を使用した場合図2、放電が徐々に不安定になり、膜吸収が悪化していたが、このアノード配置を導入することで、ターゲットを使い切るまでの間(レンズ80-100枚分)、放電、膜吸収共に安定させることが出来た。
本発明の実施例を示す反応性DCマグネトロンスパッタ装置の断面図 従来の反応性DCマグネトロンスパッタ装置の断面図 本発明の実施例1を示すアノードとターゲットの配置図 本発明の実施例2を示すアノードとターゲットの配置図
符号の説明
10 真空容器
20 カソード電極
21 ターゲット
22 シールド
23 絶縁材
24 永久磁石
30 アノード
31 アノード衝立
40 電力供給装置
50 スパッタガス導入系
51 反応性ガス導入系
60 シャッター
70 保持機構
71 基板
80 排気系

Claims (4)

  1. 真空容器内に、導電性ターゲットと、前記ターゲットに磁界を印加する磁場発生手段と、前記ターゲットに負電圧を印加する為の電力供給手段と、前記ターゲットをスパッタリングするための不活性ガス及び反応性ガスを供給するガス供給手段を有し、電気的に絶縁物である薄膜を形成するための反応性マグネトロンスパッタリング装置において、
    導電性アノードを前記ターゲットにはさまれた位置に対向させ、前記ターゲットのエロージョン領域の一部から前記アノードの少なくとも一部までの距離を、放電開始可能距離以上かつスパッタされた粒子の平均自由行程λの2倍以下になるように近接配置し、接地電位または正電位とすることを特徴とする反応性マグネトロンスパッタ装置。
    但し、平均自由行程はλ[m]=1/(√2πn[1/m32[m])=3.11×10-24T[K]/(P[Pa]σ2[m]) (n:粒子密度、T:温度、P:圧力、σ:粒子直径)。
  2. 真空容器内に、導電性ターゲットと、前記ターゲットに磁界を印加する磁場発生手段と、前記ターゲットに負電圧を印加する為の電力供給手段と、前記ターゲットをスパッタリングするための不活性ガス及び反応性ガスを供給するガス供給手段を有し、電気的に絶縁物である薄膜を形成するための反応性マグネトロンスパッタリング装置において、
    前記真空容器内のガス圧を0.01Pa以上1Pa以下に設定し、導電性アノードを前記ターゲットにはさまれた位置に対向させ、前記ターゲットのエロージョン領域の一部から前記アノードの少なくとも一部までの距離が5mm以上150mm以下となる位置に近接配置し、接地電位または正電位とすることを特徴とする反応性マグネトロンスパッタ装置。
  3. 前記電力供給手段、前記不活性ガス及び反応性ガス供給手段を調整して、前記アノードに入射するスパッタ粒子の入射束(単位面積辺り単位時間に入射する数)をj1、反応性ガス粒子の入射束をj2とした場合、j1/j2>2としたことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の反応性マグネトロンスパッタ装置。
  4. 前記ターゲットは円筒状(楕円を含む)または水平面と曲面を組合せたリング状、または対向ターゲットである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の反応性マグネトロンスパッタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100966396B1 (ko) * 2007-12-28 2010-06-28 주식회사 동부하이텍 반도체 제조 장치 및 그의 방법
JP2020002440A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 株式会社アルバック スパッタリング装置

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