JPH0823185B2 - カーテンウォールパネル - Google Patents

カーテンウォールパネル

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JPH0823185B2
JPH0823185B2 JP33066391A JP33066391A JPH0823185B2 JP H0823185 B2 JPH0823185 B2 JP H0823185B2 JP 33066391 A JP33066391 A JP 33066391A JP 33066391 A JP33066391 A JP 33066391A JP H0823185 B2 JPH0823185 B2 JP H0823185B2
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JP
Japan
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damper
panel
damper bolt
curtain wall
bolt
Prior art date
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Application number
JP33066391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05163783A (ja
Inventor
清一 村松
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
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  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はプレキャストコンクリ
ート製のカーテンウォールパネル自身に層間変位時の変
形能力とエネルギー吸収能力を付与した、カーテンウォ
ールパネルに関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】プレキャ
ストコンクリート製のカーテンウォールパネルは面内剛
性が高いことから、層間変位に追従可能に上階と下階の
躯体に接続される必要があり、通常は上下支持部のいず
れか一方が固定され、他方が面内の上下方向と水平方向
に躯体に対してスライド自在に支持されるスライド方式
や、上下共ピン接合され、躯体に対して回転可能に支持
されるロッキング方式のいずれかの方法で支持される
が、詳細には面外方向の層間変位時の外力の他、温度変
化によるパネルの伸縮を吸収する性能が要求されるた
め、納まりが複雑化する傾向があり、コスト高と意匠性
の低下を招いている。
【0003】またコンクリート製のパネルは外力に抵抗
するに十分な剛性を持っていながらも躯体からは構造的
に絶縁されるため、使用時にはその剛性が生かされず、
大きい重量のみが躯体に負担された状態となっている。
【0004】この発明は従来のプレキャストコンクリー
ト製のカーテンウォールパネルの実情を踏まえてなされ
たもので、高い面内剛性を生かした機能を持つカーテン
ウォールパネルを新たに提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明ではカーテンウォ
ールパネルに弾塑性履歴特性を持つダンパボルトを固定
することによりダンパボルトが保有する能力をパネルに
付与し、このダンパボルトを介してパネルを躯体に接続
することによりパネルにその剛性を生かしながら層間変
位時に変形する能力とエネルギーを吸収する能力を持た
せる。
【0006】ダンパボルトはパネルと躯体に接続される
両側の取付部と、その中間部の、中央部の断面積が縮小
し、くびれた立面形状をしたダンパ部とからなり、ダン
パ部が軸に垂直な面内のせん断力に対して弾塑性変形
し、そのときの履歴吸収エネルギーにより構造物に入力
する振動エネルギーを吸収する。
【0007】このダンパボルトを介して躯体に接続され
ることにより、パネルはダンパボルトの弾性域での層間
変位時にはダンパボルトが変形することによって変位に
追従し、従来の層間変位に追従させるためのピン支持や
ローラ支持は不要化される。
【0008】ダンパボルトは軸に垂直な面内の方向に変
形を生ずることから、パネルの面外方向の層間変位時の
外力も吸収することによりこの面外方向力や、パネル自
身の伸縮発生による寸法変化を吸収させるための詳細な
検討も解消される。
【0009】ダンパボルトの弾性域を越える層間変位時
にはダンパボルトが弾塑性変形することによってパネル
が振動エネルギーを吸収する能力を持つ。
【0010】ダンパボルトはパネルの立面上の四隅位置
の、少なくともいずれかの位置に固定され、パネルは設
置時には上下階の躯体に、予め固定されたダンパボルト
を含めて四隅位置のダンパボルトを介して接続され、支
持される。
【0011】パネルの面内剛性はダンパボルトのそれよ
り大きいことから、パネルは層間変位時に剛体となり、
ダンパボルトに変形を集中させる働きをし、層間ではダ
ンパボルトは変位量が小さいときに弾性バネとして、大
きいときに弾塑性バネとして機能し、後者のときに振動
エネルギーを吸収する。
【0012】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0013】この発明のカーテンウォールパネル(以下
パネル)Pはプレキャストコンクリートで製作され、図
1に示すように構造物の上階と下階の躯体S,Sにダン
パボルト1を介して接続され、支持されるものである。
【0014】ダンパボルト1はその製作例である図3に
示すようにパネルPと躯体Sに接続する、両側の取付部
11,11と、その中間部のダンパ部12とからなり、ダンパ
部12が軸に垂直な面内のせん断力に対して弾塑性変形
し、構造物に入力する振動エネルギーを吸収する。ダン
パ部12は両取付部11,11間に作用する軸に垂直なせん断
力による曲げモーメント分布に対応し、中央部の断面積
が縮小し、くびれた立面形状をし、降伏時にはダンパ部
12の全長が均等に塑性化し、効率的にエネルギーを吸収
する形状をしている。
【0015】ダンパボルト1はパネルPの立面上の四隅
位置の、少なくともいずれかの位置に固定され、パネル
Pは構造物の上下階の躯体S,Sに、予め固定されたダ
ンパボルト1を含めて四隅位置に配置されるダンパボル
ト1を介して接続される。図3に示すようにダンパボル
ト1の一方の取付部11はパネルPや躯体Sに直接、他方
の取付部11は躯体SやパネルPから張り出したファスナ
ー2に接合される。
【0016】両取付部11,11の少なくともいずれか一方
にはパネルPや躯体S,もしくはファスナー2への接合
用の雄ねじが切られ、その側の取付部11は雄ねじを直接
螺合することにより、もしくはナット3を締め付けるこ
とにより接合される。図3は両取付部11,11共雄ねじを
形成した場合の製作例を示すが、この場合はパネルP,
または躯体Sのいずれかに突設されたファスナー2と他
方側のプレート4にナット3の緊結によって接合され
る。
【0017】ダンパボルト1はパネルPの上部と下部の
少なくとも一方等、四隅位置のいずれかの位置に予め固
定されるが、パネルPへの固定方法は図2に示すように
取付部11を埋設する他、パネルP中に埋設されたインサ
ートに螺合する、パネルPから突設したファスナー2に
ナット3により定着する等、任意である。図1に示す実
施例のようにダンパボルト1を躯体S側に予め固定して
おく場合も、任意の方法で固定される。
【0018】図1に示す実施例は上部のダンパボルト1
をパネルPの上部に、下部のダンパボルト1を下階の躯
体Sに、取付部11を埋設して予め固定し、他方の取付部
11をそれぞれ上階の躯体Sに固定されたファスナー2と
パネルPの下部に固定されたファスナー2にナット3に
より接合した場合である。
【0019】この実施例では上部のダンパボルト1を軸
を水平に向けて配置したことに伴い、この上部のダンパ
ボルト1へのパネルPの荷重によるせん断力の負担を軽
減するために下部のダンパボルト1を軸を鉛直に向けて
配置している。パネルP面内の層間変位時には上部と下
部のダンパボルト1,1が共に軸に垂直なせん断力を負
担しながら変形することにより追従し、面外方向の層間
変位時にはパネルP自身が低い剛性により変形すると同
時に、下部のダンパボルト1が変形することにより追従
する。
【0020】図2は図1の上部のダンパボルト1部分の
詳細を示したものであるが、パネルPや躯体Sに埋設さ
れる側の取付部11はパネルPや躯体Sの取付面に接合さ
れたプレート4を貫通し、先端に接合された定着プレー
ト5によってコンクリート中に定着され、雄ねじが切ら
れた側の取付部11はファスナー2を貫通し、その両面に
ナット3,3が締め付けられて接合される。いずれの部
分もパネルPと躯体Sとの接続は基本的にダンパボルト
1とファスナー2の接合のみで足り、簡素な納まりとな
っている。
【0021】図4はパネルPと躯体Sの接続状態をモデ
ル化して示したものであるが、パネルPとダンパボルト
1は層間で、剛性の差により剛体とバネが直列に接続し
たバネ系を構成し、図4を更に簡略化した図5に示すよ
うに剛性の高いパネルPが剛体として、ダンパボルト1
がバネとして機能し、系全体では面内の層間変位δH
発生時には図6に示すようにダンパボルト1に変形が集
中する挙動を示し、この上下のダンパボルト1,1が弾
塑性変形して変位に追従する。パネルPの面内剛性はダ
ンパボルト1に変形を生じさせる役目を果たしている。
【0022】図7はダンパボルト1の履歴特性を示した
ものであるが、ダンパボルト1は層間変位量の小さいと
きはK1で示す弾性剛性により弾性バネとして外力に抵抗
しながら弾性変形し、弾性域から塑性域ではダンパ部12
が降伏してK2で示す剛性の弾塑性バネとなって弾塑性変
形し、特性が図示するような履歴ループを描くことによ
り構造物に入力する振動エネルギーを吸収する。図中、
P1とr1はそれぞれ降伏荷重とそのときの層間変位量、P2
とr2は最大荷重と最大変位量である。
【0023】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、四隅位置
の少なくともいずれかの位置に弾塑性履歴特性を持つダ
ンパボルトを固定し、このダンパボルトを介して躯体に
固定されるものであるため、パネルはその剛性を保ちな
がら自身で層間変位時に追従することができ、従来のピ
ン支持やローラ支持が不要化される。
【0024】従ってパネルはダンパボルトとファスナー
のみで躯体に接続され、併せてダンパボルトは軸に垂直
な面内の方向に変形可能で、パネルの面外方向の層間変
位時の外力も吸収するため、この面外方向力や、パネル
自身の伸縮発生による寸法変化を吸収させるための詳細
部分の検討も解消される結果、支持部分の納まりを簡素
化することができる。
【0025】またダンパボルトの弾性域を越える層間変
位時にはダンパボルトが弾塑性変形し、履歴吸収エネル
ギーを発生するため、パネルが層間に設置されることに
よって構造物に入力する振動エネルギーを吸収すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダンパボルトを上部に付属させたカーテンウォ
ールパネルの躯体への接続例を示した縦断面図である。
【図2】図1の上部のダンパボルト部分の詳細図であ
る。
【図3】ダンパボルトの製作例を示した立面図である。
【図4】ダンパボルトとカーテンウォールパネル及び躯
体との接続状態をモデル化して示した立面図である。
【図5】図5を簡略化した立面図である。
【図6】層間変位時のカーテンウォールパネルとダンパ
ボルトの挙動を示した立面図である。
【図7】ダンパボルトの復元力特性図である。
【符号の説明】
P……カーテンウォールパネル、S……躯体、1……ダ
ンパボルト、11……取付部、12……ダンパ部、2……フ
ァスナー、3……ナット、4……プレート、5……定着
プレート。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側の取付部と、その中間部の、中央部
    の断面積が縮小し、くびれた立面形状をしたダンパ部と
    からなり、ダンパ部が軸に垂直な面内のせん断力に対し
    て弾塑性変形するダンパボルトが立面上の四隅位置の、
    少なくともいずれかの位置に固定されたプレキャストコ
    ンクリート製のカーテンウォールパネルであり、構造物
    の上下階の躯体に、固定されたダンパボルトを含めて四
    隅位置に配置されるダンパボルトを介して接続され、支
    持されるものであることを特徴とするカーテンウォール
    パネル。
JP33066391A 1991-12-13 1991-12-13 カーテンウォールパネル Expired - Lifetime JPH0823185B2 (ja)

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JP33066391A JPH0823185B2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 カーテンウォールパネル

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JPH05163783A JPH05163783A (ja) 1993-06-29
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009275356A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Tokyo Electric Power Co Inc:The 建物補強金物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3316134B2 (ja) * 1996-01-12 2002-08-19 エアーハウス株式会社 建造物用外壁体の支持装置および建造物用外壁体の免震方法

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JP2009275356A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Tokyo Electric Power Co Inc:The 建物補強金物

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