JPH08231627A - オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH08231627A
JPH08231627A JP7038526A JP3852695A JPH08231627A JP H08231627 A JPH08231627 A JP H08231627A JP 7038526 A JP7038526 A JP 7038526A JP 3852695 A JP3852695 A JP 3852695A JP H08231627 A JPH08231627 A JP H08231627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
olefin
olefin polymerization
catalyst component
solid catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7038526A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3496996B2 (ja
Inventor
Yasushi Kuroda
黒田  靖
Masaki Fushimi
正樹 伏見
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP03852695A priority Critical patent/JP3496996B2/ja
Publication of JPH08231627A publication Critical patent/JPH08231627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3496996B2 publication Critical patent/JP3496996B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲ
ン化合物の反応による固体触媒成分の成形時もしくは成
形後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物
の1種または2種以上の存在下で処理を行なうことを特
徴とするオフィン重合用固体触媒成分の製造方法。 【化1】 (ここでR1 ,R2 は、炭素数が3〜20の分枝状飽和
炭化水素基或いは炭素数が3〜20の環状飽和炭化水素
基で、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。) 【効果】 高活性、高立体特異性を発現し、なおかつ分
子量分布が広いオレフィン重合体を提供し得るオレフィ
ン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレ
フィン重合体の製造法を提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン、α- オレフ
ィンの単独重合体あるいはこれらの共重合体を製造する
ためのオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合
用触媒及びオレフィン重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、触媒成分としてマグネシウム化合
物、チタン化合物、ハロゲン化合物及び電子供与性化合
物を必須成分とする固体触媒成分が数多く提案されてい
る。これらの触媒は、オレフィンの重合に於て高い活性
を有するとともに、α- オレフィンの重合に於ては高い
立体特異性を発現することも良く知られている。とりわ
け、上記固体触媒成分を調製する際に、フタル酸エステ
ル化合物を代表例とする芳香族エステルを電子供与性化
合物として使用した場合、優れた性能を発現することも
知られている(例えば、特開昭57-63310等)。近年、上
記電子供与性化合物として複数の原子を介して存在する
2個のエーテル結合を有する化合物を用いた触媒系(特
開平3-294304)についても提案されている。しかしなが
ら、上記固体触媒成分を用いた触媒系から得られるオレ
フィン重合体は、分子量分布が比較的狭く、成形性と剛
性がともに優れた重合体を得ることが難しかった。近
年、上記固体触媒成分に助触媒として特定の構造を有す
る有機ケイ素化合物を添加することによって分子量分布
の広いオレフィン重合体を製造する方法が提案されてい
る(特開平4ー359904)。しかしながら、より分子量分布
が広いオレフィン重合体の製造方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は高活
性、高立体特異性を発現し、なおかつ分子量分布が広い
オレフィン重合体を提供し得るオレフィン重合用固体触
媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の
製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決したオレフィン重合用固体触媒成分を得るた
めに種々検討した結果、マグネシウム化合物、チタン化
合物、ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分の成形
時もしくは形成後に、下記一般式(I)で表される電子
供与性化合物の存在下で処理を行なう事を特徴とするオ
レフィン重合用固体触媒成分を用いて、オレフィンを重
合または共重合することにより、前記のごとき問題をこ
とごとく解決してオレフィン重合体を得られることを見
いだし本発明に到達した。以下、本発明に係るオレフィ
ン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレ
フィン重合体の製造方法について具体的に説明する。
【0005】本発明に係るオレフィン重合用固体触媒成
分は、マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン化
合物の反応による固体触媒成分の成形時もしくは成形後
に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1
種または2種以上の存在下で処理を行なうことにより得
られる。
【化2】 (ここでR1 ,R2 は炭素数が3〜20の分枝状飽和炭
化水素基或いは環状飽和炭化水素基で、それらは互いに
同一でも異なっていてもよい。)
【0006】本発明に於て使用されるマグネシウム化合
物としては塩化マグネシウム、臭化マグネシウムの様な
ハロゲン化マグネシウム:エトキシマグネシウム、イソ
プロポキシマグネシウムの様なアルコキシマグネシウ
ム;ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウ
ムの様なマグネシウムのカルボン酸塩:ブチルエチルマ
グネシウムの様なアルキルマグネシウム等を例示するこ
とが出来る。また、これらの化合物の2種以上の混合物
であってもよい。好ましくは、ハロゲン化マグネシウム
を使用するもの、もしくは触媒形成時にハロゲン化マグ
ネシウムを形成するものである。更に好ましくは、上記
のハロゲンが塩素であるものである。
【0007】本発明に於て使用されるチタン化合物とし
ては、四塩化チタン、三塩化チタン、四臭化チタン等の
ハロゲン化チタン:チタンブトキシド、チタンエトキシ
ド等のチタンアルコキシド:フェノキシチタンクロライ
ド等のアルコキシチタンハライド等を例示することが出
来る。また、これらの化合物の二種以上の混合物であっ
ても良い。好ましくは、ハロゲンを含む四価のチタン化
合物であり、特に好ましくは四塩化チタンである。
【0008】本発明に於て使用されるハロゲン含有化合
物は、ハロゲンがフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好
ましくは塩素であり、実際に例示される具体的化合物
は、触媒調製法に依存するが、四塩化チタン、四臭化チ
タン等のハロゲン化チタン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ
素等のハロゲン化ケイ素、三塩化リン、五塩化リンなど
のハロゲン化リン等、2,2,2-トリクロロエタノール、2,
2,2-トリフルオロエタノール等のハロゲン含有アルコー
ルが代表的な例であるが、調製法によってはハロゲン化
炭化水素、ハロゲン分子、ハロゲン化水素酸(例えば、
HCl 、HBr 、HI等)を用いても良い。
【0009】本発明に於て使用される電子供与性化合物
は一般式(I)で表わされる化合物である。
【化3】 式中、R1 ,R2 は炭素数が3〜20の分枝状飽和炭化
水素基或いは環状飽和炭化水素基で、それらは互いに同
一でも異なっていてもよい。好ましくは炭素数が3〜1
0の飽和炭化水素基或いは環状炭化水素基であり、具体
的にはイソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル
基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、2-シクロペンチルエチル基、2-
シクロヘキシルエチル基等である。
【0010】上記の様な化合物としては、ジイソプロピ
ルマロンアルデヒド、ジイソブチルマロンアルデヒド、
ジイソペンチルマロンアルデヒド、ジイソへキシルマロ
ンアルデヒド、ジイソヘプチルマロンアルデヒド、ジ
(2-シクロペンチルエチル)マロンアルデヒド、ジ(2-
シクロヘキシルエチル)マロンアルデヒド、イソプロピ
ルイソブチルマロンアルデヒド、イソプロピルイソペン
チルマロンアルデヒド、イソプロピルイソヘキシルマロ
ンアルデヒド、イソプロピルイソヘプチルマロンアルデ
ヒド、イソプロピル(2-シクロペンチルエチル)マロン
アルデヒド、イソプロピル(2-シクロヘキシルエチル)
マロンアルデヒド、イソブチルイソペンチルマロンアル
デヒド、イソブチルイソヘキシルマロンアルデヒド、イ
ソブチルイソヘプチルマロンアルデヒド、イソブチルシ
クロペンチルマロンアルデヒド、イソブチルシクロヘキ
シルマロンアルデヒド、イソブチル(2-シクロプロピル
エチル)マロンアルデヒド、イソペンチルイソヘキシル
マロンアルデヒド、イソペンチルイソヘプチルマロンア
ルデヒド、イソペンチルシクロペンチルマロンアルデヒ
ド、イソペンチル(2-シクロペンチルエチル)マロンア
ルデヒド、イソヘキシルイソヘプチルマロンアルデヒ
ド、イソヘキシルシクロペンチルマロンアルデヒド、イ
ソヘキシル(2-シクロペンチルエチル)マロンアルデヒ
ド、シクロペンチルシクロヘキシルマロンアルデヒド、
シクロペンチル(2-シクロペンチルエチル)マロンアル
デヒド、(2-シクロペンチルエチル)(2-シクロヘキシ
ルエチル)マロンアルデヒド等が例示できる。中でも特
に好ましいものが、ジイソブチルマロンアルデヒド、イ
ソプロピルイソペンチルマロンアルデヒド、イソブチル
イソペンチルマロンアルデヒド、イソブチルシクロペン
チルマロンアルデヒドである。
【0011】本発明に於て用いられる触媒調製法は特に
限定されるものではないが、ハロゲン化マグネシウム、
ハロゲン化チタン及び一般式(1)で表わされる電子供
与性化合物を共粉砕し、後にハロゲン化処理し、高活性
化を計っても良い。ハロゲン化マグネシウム単独又は、
ハロゲン化マグネシウムとケイ素化合物まはたリン化合
物との共粉砕後、該電子供与性化合物共存下、チタン化
合物処理、ハロゲン化処理をしても良い。また、マグネ
シウムカルボン酸塩またはアルコキシマグネシウムとチ
タン化合物、ハロゲン化剤及び該電子供与性化合物を熱
処理し、高活性化しても良い。ハロゲン化マグネシウム
を有機溶媒等に溶解させ、チタン化合物存在下析出時ま
たは析出後、該電子供与性化合物を作用させても良い。
また、アルキルマグネシウムにハロゲン化剤を作用させ
る際、該電子供与性化合物、チタン化合物を調製過程に
加えることによって調製した触媒でも良い。一般式
(1)で表わされる電子供与性化合物の触媒中残存量は
調製法にもよるが、該電子供与性化合物をE.D.と略記す
ると、チタン:マグネシウム:E.D.(モル比)は、1:1
〜1000:10-6 〜100 の範囲であり、好ましくは、1:2 〜
100:10-4〜10の範囲である。E.D.がこの範囲より少ない
と立体規則性が低下し、逆に多すぎると活性が低下する
ので好ましくない。
【0012】本発明に於ける有機アルミニウム化合物と
しては代表的なものは下記一般式(III)ないし(IV)で
表される。 AlR678・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(III) R910Al−O−AlR1112・・・・・・・・(IV)
【化4】
【化5】 (III)、(IV)式及び(V)式に於て、R6 、R7 、R
8 は同一でも異種でもよく、炭素数が多くとも12個の
炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子であるが、そ
れらのうち少なくとも一個は炭素水素基であり、R9
10、R11及びR12は同一でも異種でもよく、炭素数が
多くとも12個の炭化水素基である。またR13は、炭素
数が多くとも12個の炭化水素基であり、nは1以上の
整数である。
【0013】(III)式で示される有機アルミニウム化合
物のうち代表的なものとしては、トリエチルアルミニウ
ム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウム及びトリオクチルアルミニウムのごときトリアル
キルアルミニウム、更にジエチルアルミニウムハイドラ
イド及びジイソブチルアルミニウムハイドライドのごと
きアルキルアルミニウムハイドライド並びにジエチルア
ルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイ
ド及びエチルアルミニウムセスキクロライド等のアルキ
ルアルミニウムハライドが挙げられる。
【0014】また、(IV)式で示される有機アルミニウ
ム化合物のうち、代表的なものとしては、テトラエチル
ジアルミノキサン及びテトラブチルジアルミノキサンの
ごときアルキルジアルミノキサン類が挙げられる。ま
た、(V)式は、アルミノキサンを表し、アルミニウム
化合物の重合体である。R13はメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基等を含むが、好ましく
はメチル基、エチル基である。nの値は1 〜10が好まし
い。これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアル
キルアルミニウム、アルキルアルミニウムハライド及び
アルキルアルミノキサン類が好適であり、特にトリアル
キルアルミニウム類が好ましい結果を与えるため好適で
ある。
【0015】本発明に係るオレフィン重合用重合用触媒
の調製には必要に応じて、電子供与性化合物(E.D.2 )
が用いられるが、この電子供与性化合物(E.D.2 )とし
ては、アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、窒素含
有化合物、リン含有化合物、酸素含有化合物を用いるこ
とができる。このうち特にアルコキシ基を有する有機ケ
イ素化合物を用いることが好ましい。電子供与性化合物
(E.D.2 )の使用量は、有機アルミニウム化合物に対す
るモル比が0.001 〜5 、好ましくは0.01〜1 の範囲内で
ある。
【0016】アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物と
しては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソブト
キシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエ
トキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチル
エトキシシラン、エチルイソプロピルジメトキシシラ
ン、プロピルイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプ
ロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラ
ン、イソプロピルイソブチルジメトキシシラン、ジ(te
rt- ブチル)ジメトキシシラン、tert- ブチルメチルジ
メトキシシラン、tert- ブチルエチルジメトキシシラ
ン、tert- ブチルプロピルジメトキシシラン、tert- ブ
チルイソプロピルジメトキシシラン、tert- ブチルイソ
プロピルジエトキシシラン、tert- ブチル(n-ブチル)
ジメトキシシラン、tert- ブチルイソブチルジメトキシ
シラン、tert- ブチル(sec-ブチル)ジメトキシシラ
ン、tert- ブチルアミルジメトキシシラン、tert- ブチ
ルtert- アミルジメトキシシラン、tert- ブチルヘキシ
ルジメトキシシラン、tert- ブチルヘプチルジメトキシ
シラン、tert- ブチルオクチルジメトキシシラン、tert
- ブチルノニルジメトキシシラン、tert- ブチルデシル
ジメトキシシラン、tert- ブチル(3,3,3 −トリフルオ
ルメチルプロピル)ジメトキシシラン、tert- ブチル
(シクロペンチル)ジメトキシシラン、tert- ブチル
(シクロヘキシル)ジメトキシシラン、tert- ブチルフ
ェニルジメトキシシラン、sec-ブチルイソプロピルジメ
トキシシラン、sec-ブチルtert- ブチルジメトキシシラ
ン、sec-ブチルtert- アミルジメトキシシラン、sec-ブ
チルテキシルジメトキシシラン、sec-ブチルシクロペン
チルジメトキシシラン、sec-ブチルシクロヘキシルジメ
トキシシラン、sec-ブチルフェニルジメトキシシラン、
tert- アミルイソプロピルジメトキシシラン、tert- ア
ミルシクロペンチルジメトキシシラン、tert- アミルシ
クロヘキシルジメトキシシラン、tert- アミルフェニル
ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、シクロペンチルイソプロピルジメトキシシラン、シ
クロペンチルシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロ
ペンチルフェニルジメトキシシラン、シクロヘキシルメ
チルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソプロピルジ
メトキシシラン、シクロヘキシルフェニルジメトキシシ
ラン、ビス(2-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラ
ン、ビス(2、3-ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシ
ラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルイソプロ
ピルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
メシチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメ
トキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチル
トリメトキシシラン、tert- ブチルトリメトキシシラ
ン、sec-ブチルトリメトキシシラン、アミルトリメトキ
シシラン、イソアミルトリメトキシシラン、シクロペン
チルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシ
シラン、ノルボルナントリメトキシシラン、インデニル
トリメトキシシラン、2−メチルシクロペンチルトリメ
トキシシラン、シクロペンチル(tert- ブトキシ)ジメ
トキシシラン、イソプロピル(tert- ブトキシ)ジメト
キシシラン、tert- ブチル(イソブトキシ)ジメトキシ
シラン、tert- ブチル(tert- ブトキシ)ジメトキシシ
ラン、テキシルトリメトキシシラン、テキシル(イソプ
ロポキシ)ジメトキシシラン、テキシル(tert- ブトキ
シ)ジメトキシシラン等である。
【0017】以上に例示したアルコキシ基を有する有機
ケイ素化合物の中でも、特に好ましいものは、下記一般
式(II)で表される化合物である。 R34 Si(OR52・・・・・(II) (ここでR3 は、炭素数が3以上の分枝状炭化水素基、
または炭素数が6以上の芳香族炭化水素基である。R4
は、炭化水素基あるいはアルコキシ基である。R5 は炭
化水素基であり、R3 ,R4 と同一でも異なっていても
よい。) これらの具体例としては、tert- ブチルシクロペンチル
ジメトキシシラン、tert- ブチルシクロヘキシルジメト
キシシラン、tert- ブチルフェニルジメトキシシラン、
sec-ブチルイソプロピルジメトキシシラン、sec-ブチル
tert- ブチルジメトキシシラン、sec-ブチルテキシルジ
メトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、
シクロペンチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロ
ペンチルシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロペン
チルフェニルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン、シクロヘキシルイソプロピルジメト
キシシラン、tert- ブチルトリメトキシシラン、sec-ブ
チルトリメトキシシラン、tert- ブチルイソブトキシジ
メトキシシラン、tert- ブチルtert- ブトキシジメトキ
シシラン、テキシルトリメトキシシラン、テキシル(イ
ソプロポキシ)ジメトキシシラン、テキシルtert- ブト
キシジメトキシシラン等が挙げられる。
【0018】窒素含有化合物としては、具体的には、2,
6-ジイソプロピルピペリジン、2,6-ジイソプロピル-4-
メチルピペリジン、N-メチル-2,2,6,6- テトラメチルピ
ペリジンなどの2,6-置換ピペリジン類、2,5-ジイソプロ
ピルアゾリジン、N-メチル-2,2,5,5- テトラメチルアゾ
リジンなどの2,5-置換アゾリジン、N,N,N',N'-テトラメ
チルメチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラエチルメチレ
ンジアミンなどの置換メチレンジアミン類、1,3-ジベン
ジルイミダゾリジン、1,3-ジベンジル-2- フェニルイミ
ダゾリジンなどの置換イミダゾリン類等である。
【0019】リン含有化合物としては、具体的には、ト
リエチルホスファイト、トリn-プロピルホスファイト、
トリイソプロピルホスファイト、トリn-ブチルホスファ
イト、トリイソブチルホスファイト、ジエチルn-ブチル
ホスファイト、ジエチルフェニルホスファイトなどの亜
リン酸エステル類などである。
【0020】酸素含有化合物としては、具体的には、2,
2,6,6-テトラメチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6-テト
ラエチルテトラヒドロフランなどの2,6-置換テトラヒド
ロフラン類、1,1-ジメトキシ-2,3,4,5- テトラクロロシ
クロペンタジエン、9,9-ジメトキシフルオレン、ジフェ
ニルジメトキシメタンなどのアセタール化合物類等であ
る。
【0021】重合に使用されるオレフィンとしては、一
般には炭素数が多くとも18個のオレフィンであり、その
代表例としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-
メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等が挙げ
られる。重合を実施するにあたり、これらのオレフィン
を単独重合してもよいが、二種以上のオレフィンを共重
合してもよい(例えば、エチレンとプロピレンとの共重
合)。
【0022】オレフィンの重合に於て、重合系に於ける
有機アルミニウム化合物の使用量は、一般に10-4ミリモ
ル/L以上であり、10-2ミリモル/L以上が好適である。ま
た、固体触媒成分中のチタン原子に対する使用割合は、
モル比で一般には0.5 以上であり、好ましくは2 以上、
とりわけ10以上が好適である。なお、有機アルミニウム
化合物の使用量が少なすぎる場合には、重合活性の大幅
な低下を招く。なお、重合系内に於ける有機アルミニウ
ム化合物の使用量が20ミリモル/L以上でかつチタン原子
に対する割合が、モル比で1000以上の場合、更にこれら
の値を高くしても触媒性能が更に向上することはない。
【0023】本発明に係るオレフィンの重合方法では、
オレフィン重合用触媒にオレフィンを予備重合させてお
くことが好ましい。予備重合で使用されるオレフィン
は、後述する本重合で使用されるオレフィンと同一であ
っても異なっていてもよいが、プロピレンを用いること
が好ましい。予備重合の際の反応温度は、-20 〜100
℃、好ましくは-20 〜60℃の範囲である。予備重合に於
ては、水素の様な分子量調製剤を用いることができる。
予備重合は、オレフィン重合用触媒1g当たり0.1 〜10
00 g、好ましくは0.3〜500 g 、特に好ましくは1 〜 20
0 gの重合体が生成するように行なうことが望ましい。
【0024】重合を実施するにあたり、本発明の固形触
媒成分、有機アルミニウム化合物は重合容器に別個に導
入してもよいが、それらを事前に混合してもよい。重合
は、不活性溶媒中、液体モノマー(オレフィン)中ある
いは気相のいずれでも行なうことができる。また、実用
可能な溶融流れを有する重合体を得るために、分子量調
節剤(一般には、水素)を共存させてもよい。重合温度
は、一般には-10 ℃ないし180 ℃であり、実用的には20
℃以上130 ℃以下である。その他、重合反応器の形態、
重合の制御法、後処理方法等については、本触媒系固有
の制限はなく、公知の全ての方法を適用することができ
る。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。なお、実施例及び比較例に於いてメルトフロー
レート(すなわち、MFR )は、JIS K-6758-1968 に従っ
て測定した。ヘプタンインデックス(すなわち、H.R.)
は、得られた重合体を沸騰n-ヘプタンで6時間抽出した
後の残量を% で表したものである。重量平均分子量(Mw)
および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(以下「GPC 」という)により溶媒とし
てオルトジクロロベンゼンを用い、温度が140 ℃で測定
した。曲げ初期弾性率(FM)は、ASTM-D-790-66 に準じて
行った。各実施例に於て、固体触媒成分の製造及び重合
に使用した各化合物(有機溶媒、オレフィン、水素、チ
タン化合物、マグネシウム化合物等)はすべて実質的に
水分を除去したものである。また、固体触媒成分の調製
及び重合については、実質的に水分が存在せず、かつ窒
素などの不活性雰囲気下で行なった。実施例及び比較例
で使用した有機アルミニウム化合物及び電子供与性化合
物(E.D.)の名称及びそれらの略称あるいは略号をそれぞ
れ以下に示した。イソプロピルイソペンチルマロンアル
デヒド(A)、ジイソブチルマロンアルデヒド(B)、
フタル酸ジイソブチル(C)、2-ベンゾイル安息香酸エ
チル(D)、シクロペンチルtert- ブチルジメトキシシ
ラン(E)、テキシルイソプロポキシジメトキシシラン
(F)。
【0026】(実施例1) 固体触媒成分の調製1 窒素雰囲気下にて無水塩化マグネシウム(市販の無水塩
化マグネシウムを乾燥塩化水素ガス気流中で約500 ℃に
於いて15時間焼成乾燥することによって得られたもの)
9.5 g(0.1 mol)をデカン50 ml と2-エチルヘキシルアル
コール39 g(0.3mol) の混合液が入っている丸底フラス
コに加え、130 ℃にて2 時間加熱溶解させた。無水フタ
ル酸2.1 g を加え、更に130 ℃にて1 時間加熱した。こ
の溶液を室温まで冷やし、20 ml を滴下ロートに仕込
み、30分かけて-20 ℃の四塩化チタン80 ml 中へ滴下
し、4 時間で110 ℃まで上昇させた。これに、ヘキサン
5 mlに電子供与性化合物(E.D.)としてイソプロピルイソ
ペンチルマロンアルデヒド0.92g(0.005 mol) を加えた
溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、110 ℃、2 時
間で反応させた。上澄液を除去後、新たに四塩化チタン
80 ml を導入し、110 ℃で2 時間加熱した。ついで、11
0 ℃のデカン100 mlで3 回洗浄後、室温にてヘキサン10
0 mlで3 回洗浄した。固体を濾別後、室温にて真空下で
ヘキサンを留去し、固体触媒成分を得た。この触媒成分
のチタン原子含有率は、2.8 重量%であった。 重合及び生成重合体の物性 内容積1.5 L のステンレス製のオートクレーブに上記の
方法で製造された固体触媒成分を4 mg、トリエチルアル
ミニウムの1 M ヘキサン溶液3 ml(3 mmol)、電子供与性
化合物(E.D.2) としてシクロペンチルtert- ブチルジメ
トキシシランの0.1 M ヘキサン溶液9 ml(0.9 mmol)を入
れ、ついで340 g のプロピレン及び0.1g の水素を仕込
んだ。オートクレーブを昇温し、内温を70℃に保った。
1 時間後、内容ガスを放出して重合を終結させた。重合
結果及び得られた重合体の物性値を表1に示した。
【0027】(実施例2〜4、比較例1〜4)電子供与
性化合物(E.D.)及び電子供与性化合物(E.D.2) としてそ
れぞれ表1に示した化合物を使用した以外は実施例1と
同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行
なった。結果を表1に示した。
【0028】(実施例5) 固体触媒成分の製造2 金属マグネシウム12.8 g(0.53 mol)、オルト蟻酸エチル
88 ml(0.53 mol) 及び反応開始剤として1,2-ジブロモエ
タン0.5 mlを加えて懸濁液を 55 ℃に保ち、更にヘキサ
ン100 mlにn-ブチルクロリド80 ml(0.80 mol) を溶解し
た溶液を5 ml加えて50分間撹拌し、残りを80分かけて滴
下した。撹拌下70℃で4 時間反応を行ない固体状生成物
を得た。50℃でヘキサンにより6 回洗浄した。該固体生
成物 6.3 g及びデカン 50 mlを反応器に入れ室温で 2,
2,2- トリクロロエタノール 2.0 ml とデカン11 ml の
混合溶液を30分で滴下し、終了後80℃で1 時間撹拌し
た。固体を漉別後ヘキサン100 mlで4 回洗浄し、さらに
トルエン100 mlで2 回洗浄した。該固体にトルエン40 m
l 、四塩化チタン60 ml を加え90℃に昇温し、電子供与
性化合物(E.D.)としてイソプロピルイソペンチルマロン
アルデヒド1.38 g(0.0075 mol)とトルエン5 mlの溶液を
5 分間で滴下した後、120 ℃で2 時間撹拌した。その
後、固体を90℃で漉別し90℃のトルエンで2 回洗浄し
た。さらに該固体にトルエン40 ml 、四塩化チタン60 m
l を加え120 ℃で2 時間撹拌した。得られた固体を110
℃で漉別し、室温下ヘキサン100 mlで7 回洗浄した。こ
の固体を濾別後、室温にて真空下でヘキサンを留去し固
体触媒成分を得た。この触媒成分のチタン原子含有率は
2.8 重量% であった。 重合及び生成重合体の物性 上記方法で得られた固体触媒成分4 mgを用いた以外は、
実施例1に記載の重合方法にて重合評価を行った。結果
を表1に示す。
【0029】(実施例6〜8、比較例5〜8)電子供与
性化合物(E.D.)及び電子供与性化合物(E.D.2) としてそ
れぞれ表1に示した化合物を使用した以外は実施例5と
同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行
なった。結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】高活性、高立体特異性を発現し、なおか
つ分子量分布が広いオレフィン重合体を提供し得るオレ
フィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及び
オレフィン重合体の製造法を提供することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理解を助けるためのフローチャート図
である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム化合物、チタン化合物、ハ
    ロゲン化合物の反応による固体触媒成分の成形時もしく
    は成形後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化
    合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なうこと
    を特徴とするオフィン重合用固体触媒成分の製造方法。 【化1】 (ここでR1 ,R2 は、炭素数が3〜20の分枝状飽和
    炭化水素基或いは環状飽和炭化水素基で、それらは互い
    に同一でも異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される電子供与性化合
    物のR1 ,R2 が、炭素数が3〜10の同一もしくは異
    なった飽和炭化水素基であることを特徴とする請求項1
    記載のオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表される電子供与性化合
    物のR1 がイソプロピル基であり、R2 がイソペンチル
    基であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重
    合用固体触媒成分の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法で得られるオレフィン重合用固体触媒成分及び有機ア
    ルミニウム化合物を含むオレフィン重合用触媒。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のオレフィン重合用触媒
    を用いてオレフィン類を重合するオレフィン重合体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法で得られるオレフィン重合用固体触媒成分、有機アル
    ミニウム化合物及び第3成分として電子供与性化合物を
    含むオレフィン重合用触媒。
  7. 【請求項7】 第3成分として用いる電子供与性化合物
    が下記一般式(II)で表される化合物を用いることを特
    徴とする請求項6記載のオレフィン重合用触媒。 R34 Si(OR52・・・・・(II) (ここでR3 は、炭素数が3以上の分枝状炭化水素基、
    または炭素数が6以上の芳香族炭化水素基である。R4
    は、炭化水素基あるいはアルコキシ基である。R5 は炭
    化水素基であり、R3 ,R4 と同一でも異なっていても
    よい。)
  8. 【請求項8】 請求項6ないし7のいずれかに記載のオ
    レフィン重合用触媒を用いてオレフィン類を重合するオ
    レフィン重合体の製造方法。
JP03852695A 1995-02-27 1995-02-27 オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 Expired - Fee Related JP3496996B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03852695A JP3496996B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03852695A JP3496996B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08231627A true JPH08231627A (ja) 1996-09-10
JP3496996B2 JP3496996B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=12527730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03852695A Expired - Fee Related JP3496996B2 (ja) 1995-02-27 1995-02-27 オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3496996B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3496996B2 (ja) 2004-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100572935B1 (ko) 프로필렌을 중합하기 위한 폴리올레핀 촉매 및이들의 제조 및사용방법.
KR101044589B1 (ko) α-올레핀 중합용 촉매의 제조방법, 및 α-올레핀중합체의 제조방법
JP3167380B2 (ja) トリフルオロプロピル置換シラン化合物を含むα−オレフィンの重合用触媒
JP3489889B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法
JPH10245412A (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造法
JP3307513B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、その製造方法及びオレフィン重合体の製造方法
JP3496996B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
JPH06199946A (ja) α−オレフィンの重合方法
JP3440144B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JP2988227B2 (ja) オレフィン重合体の製造方法およびオレフィンの重合用触媒
JP2964424B2 (ja) オレフィン重合触媒
JPH08269125A (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造法
JP3496999B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
JP3279344B2 (ja) α−オレフィンの重合方法
JP3279349B2 (ja) α−オレフィンの重合方法
JP3279352B2 (ja) α−オレフィンの重合方法
EP0915104A1 (en) CATALYST FOR $g(a)-OLEFIN POLYMERIZATION
JP3279345B2 (ja) α−オレフィンの重合方法
JP2826771B2 (ja) プロピレンブロック共重合体の製造方法
JP4018893B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法
JP4123465B2 (ja) オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法
JPH08143621A (ja) α−オレフィンの重合方法
JP3872531B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分として有用な有機ケイ素化合物とその利用
JP3864662B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、オレフィン重合体の製造方法、並びに有機ケイ素化合物の使用方法
JP3540578B2 (ja) α−オレフィンの重合方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees