JPH08143621A - α−オレフィンの重合方法 - Google Patents
α−オレフィンの重合方法Info
- Publication number
- JPH08143621A JPH08143621A JP28815494A JP28815494A JPH08143621A JP H08143621 A JPH08143621 A JP H08143621A JP 28815494 A JP28815494 A JP 28815494A JP 28815494 A JP28815494 A JP 28815494A JP H08143621 A JPH08143621 A JP H08143621A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- catalyst
- polymerization
- compound
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 〔A〕マグネシウム、チタン、ハロゲン元
素、及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、〔B〕
有機アルミニウム化合物成分、及び〔C〕一般式R1 2Si
(OR2)2 (式中、R1は環状アミノ基を示し、R2は炭素
数 1〜10の炭化水素基を示す。)で表わされる有機ケイ
素化合物とからなる触媒の存在下に、α−オレフィンを
重合する方法。 【効果】 高立体規則性で且つ溶融流動性の高いα−オ
レフィン重合体の製造方法を提供する。
素、及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、〔B〕
有機アルミニウム化合物成分、及び〔C〕一般式R1 2Si
(OR2)2 (式中、R1は環状アミノ基を示し、R2は炭素
数 1〜10の炭化水素基を示す。)で表わされる有機ケイ
素化合物とからなる触媒の存在下に、α−オレフィンを
重合する方法。 【効果】 高立体規則性で且つ溶融流動性の高いα−オ
レフィン重合体の製造方法を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高活性触媒を用いてα
−オレフィンを重合し、立体規則性及び溶融流動性の高
いα−オレフィン重合体を製造する方法に関するもので
ある。
−オレフィンを重合し、立体規則性及び溶融流動性の高
いα−オレフィン重合体を製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】近年、α−オレフィンを
重合するために、マグネシウム、チタン、ハロゲン元
素、及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、周期律
表 I〜 III族金属の有機金属化合物、及び第三成分とし
ての電子供与体からなる高活性触媒系が、特開昭57-633
10号公報、特開昭58-83016号公報、特開昭59-58010号公
報、特開昭60-44507号公報などに数多く提案されてい
る。さらに、特開昭62-11705号公報、特開昭63- 258907
号公報、特開平4-370103号公報などには、第三成分とし
て特定のシリケートを用いることを特徴とする重合触媒
が開示されている。一般に、α−オレフィン重合体を製
造する場合には、ポリマーの溶融流動性を向上させるた
めに、水素などの連鎖移動剤を使用し、ポリマーのメル
トフローレイト(M.F.R.)を高める方法がとられている。
重合するために、マグネシウム、チタン、ハロゲン元
素、及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、周期律
表 I〜 III族金属の有機金属化合物、及び第三成分とし
ての電子供与体からなる高活性触媒系が、特開昭57-633
10号公報、特開昭58-83016号公報、特開昭59-58010号公
報、特開昭60-44507号公報などに数多く提案されてい
る。さらに、特開昭62-11705号公報、特開昭63- 258907
号公報、特開平4-370103号公報などには、第三成分とし
て特定のシリケートを用いることを特徴とする重合触媒
が開示されている。一般に、α−オレフィン重合体を製
造する場合には、ポリマーの溶融流動性を向上させるた
めに、水素などの連鎖移動剤を使用し、ポリマーのメル
トフローレイト(M.F.R.)を高める方法がとられている。
【0003】しかし、上記の触媒系においては、通常、
水素などの連鎖移動剤の使用量を増してポリマーの溶融
流動性を向上させた場合、一般に、沸騰ヘプタン不溶分
(H.I.)が大きく低下する。また、連鎖移動剤の水素使
用量に対する生成ポリマーの溶融流動性の依存性が小さ
いため、溶融流動性を向上させるためには多量の水素を
使用する必要がある。したがって、前記公報に記載され
ている各種の高活性触媒は、高活性でかつ重合体の立体
規則性を向上させる優れた触媒であると言われている
が、特に溶融流動性の高いポリマーを得る場合に、上記
の欠点は大きな問題となり、その解決が望まれている。
水素などの連鎖移動剤の使用量を増してポリマーの溶融
流動性を向上させた場合、一般に、沸騰ヘプタン不溶分
(H.I.)が大きく低下する。また、連鎖移動剤の水素使
用量に対する生成ポリマーの溶融流動性の依存性が小さ
いため、溶融流動性を向上させるためには多量の水素を
使用する必要がある。したがって、前記公報に記載され
ている各種の高活性触媒は、高活性でかつ重合体の立体
規則性を向上させる優れた触媒であると言われている
が、特に溶融流動性の高いポリマーを得る場合に、上記
の欠点は大きな問題となり、その解決が望まれている。
【0004】
【発明の目的】本発明は、高活性触媒を用いてα−オレ
フィンを重合させて、立体規則性及び溶融流動性の高い
α−オレフィン重合体を製造する方法を提供する。
フィンを重合させて、立体規則性及び溶融流動性の高い
α−オレフィン重合体を製造する方法を提供する。
【0005】
【問題点解決のための技術的手段】本発明は、〔A〕マ
グネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供与体を
必須とする触媒固体成分、〔B〕有機アルミニウム化合
物成分、及び〔C〕一般式R1 2Si(OR2)2 (式中、R1は
環状アミノ基を示し、R2は炭素数 1〜10の炭化水素基を
示す。)で表わされる有機ケイ素化合物とからなる触媒
の存在下に、α−オレフィンを重合する方法を提供す
る。
グネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供与体を
必須とする触媒固体成分、〔B〕有機アルミニウム化合
物成分、及び〔C〕一般式R1 2Si(OR2)2 (式中、R1は
環状アミノ基を示し、R2は炭素数 1〜10の炭化水素基を
示す。)で表わされる有機ケイ素化合物とからなる触媒
の存在下に、α−オレフィンを重合する方法を提供す
る。
【0006】本発明においては、成分〔A〕としてマグ
ネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供与体を必
須とする触媒固体成分を使用する。この触媒固体成分の
製造方法は特に限定されず、例えば、特開昭54-94590号
公報、同56-55405号公報、同56-45909号公報、同56-163
102 号公報、同57-63310号公報、同57-115408 号公報、
同58-83006号公報、同58-83016号公報、同58-138707 号
公報、同59-149905 号公報、同60-23404号公報、同60-3
2805号公報、同61-18330号公報、同61-55104号公報、特
開平2-77413 号公報、同2-117905号公報などに提案され
ている方法が採用できる。代表的な製造方法として、
(1)塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物、電子
供与体、及びTiCl4 などのハロゲン化チタン化合物を共
粉砕する方法、 (2)溶媒にマグネシウム化合物及び電子
供与体を溶解し、この溶液にハロゲン化チタン化合物を
添加して触媒固体を析出させる方法などが挙げられる。
ネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供与体を必
須とする触媒固体成分を使用する。この触媒固体成分の
製造方法は特に限定されず、例えば、特開昭54-94590号
公報、同56-55405号公報、同56-45909号公報、同56-163
102 号公報、同57-63310号公報、同57-115408 号公報、
同58-83006号公報、同58-83016号公報、同58-138707 号
公報、同59-149905 号公報、同60-23404号公報、同60-3
2805号公報、同61-18330号公報、同61-55104号公報、特
開平2-77413 号公報、同2-117905号公報などに提案され
ている方法が採用できる。代表的な製造方法として、
(1)塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物、電子
供与体、及びTiCl4 などのハロゲン化チタン化合物を共
粉砕する方法、 (2)溶媒にマグネシウム化合物及び電子
供与体を溶解し、この溶液にハロゲン化チタン化合物を
添加して触媒固体を析出させる方法などが挙げられる。
【0007】成分〔A〕としては、特開昭60-152511 号
公報、同61-31402号公報、同62-81405号公報に記載の触
媒固体成分が、本発明の効果を達成する上で特に好まし
い。これら記載の製造方法によれば、ハロゲン化アルミ
ニウムと有機ケイ素化合物を反応させ、さらにグリニヤ
ール化合物を反応させて固体を析出させる。上記反応で
使用できるハロゲン化アルミニウムは、無水のハロゲン
化アルミニウムが好ましいが、吸湿性により完全に無水
のものを用いることが困難であり、少量の水分を含有す
るハロゲン化アルミニウムも用いることができる。ハロ
ゲン化アルミニウムの具体例としては、三塩化アルミニ
ウム、三臭化アルミニウム、三沃化アルミニウムを挙げ
ることができ、特に三塩化アルミニウムが好ましい。
公報、同61-31402号公報、同62-81405号公報に記載の触
媒固体成分が、本発明の効果を達成する上で特に好まし
い。これら記載の製造方法によれば、ハロゲン化アルミ
ニウムと有機ケイ素化合物を反応させ、さらにグリニヤ
ール化合物を反応させて固体を析出させる。上記反応で
使用できるハロゲン化アルミニウムは、無水のハロゲン
化アルミニウムが好ましいが、吸湿性により完全に無水
のものを用いることが困難であり、少量の水分を含有す
るハロゲン化アルミニウムも用いることができる。ハロ
ゲン化アルミニウムの具体例としては、三塩化アルミニ
ウム、三臭化アルミニウム、三沃化アルミニウムを挙げ
ることができ、特に三塩化アルミニウムが好ましい。
【0008】上記反応で使用される有機ケイ素化合物の
具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、トリメチルモノエトキシシラン、トリメチルモノブ
トキシシランを挙げることができる。特に、メチルフェ
ニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシランが好ましい。ハロゲン化アルミ
ニウムと有機ケイ素化合物の反応における化合物の使用
量は、元素比(Al/Si)で通常 0.4〜 1.5、好ましくは
0.7〜 1.3の範囲であり、反応するに際しヘキサン、ト
ルエンなどの不活性溶媒を使用することが好ましい。反
応温度は通常10〜 100℃、好ましくは20〜80℃であり、
反応時間は通常 0.2〜5時間、好ましくは 0.5〜 3時間
である。
具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメト
キシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、トリメチルモノエトキシシラン、トリメチルモノブ
トキシシランを挙げることができる。特に、メチルフェ
ニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシランが好ましい。ハロゲン化アルミ
ニウムと有機ケイ素化合物の反応における化合物の使用
量は、元素比(Al/Si)で通常 0.4〜 1.5、好ましくは
0.7〜 1.3の範囲であり、反応するに際しヘキサン、ト
ルエンなどの不活性溶媒を使用することが好ましい。反
応温度は通常10〜 100℃、好ましくは20〜80℃であり、
反応時間は通常 0.2〜5時間、好ましくは 0.5〜 3時間
である。
【0009】上記反応で使用されるグリニヤール化合物
の具体例としては、エチルマグネシウムクロライド、プ
ロピルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムク
ロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチル
マグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイ
ド、プロピルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシ
ウムブロマイド、エチルマグネシウムアイオダイドが挙
げられる。マグネシウム化合物の溶媒としては、例え
ば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジイソアミルエーテル等の脂肪族エーテ
ル、テトラヒドロフランなどの脂肪族環状エーテルを使
用することができる。
の具体例としては、エチルマグネシウムクロライド、プ
ロピルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムク
ロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチル
マグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイ
ド、プロピルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシ
ウムブロマイド、エチルマグネシウムアイオダイドが挙
げられる。マグネシウム化合物の溶媒としては、例え
ば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジイソアミルエーテル等の脂肪族エーテ
ル、テトラヒドロフランなどの脂肪族環状エーテルを使
用することができる。
【0010】グリニヤール化合物の使用量は、前記ハロ
ゲン化アルミニウムと有機ケイ素化合物の反応生成物の
調製に使用されたハロゲン化アルミニウムに対する元素
比(Mg/Al)で通常0.5 〜 3、好ましくは 1.5〜 2.3の
範囲である。反応温度は通常-50〜 100℃、好ましくは
-20〜50℃、反応時間は通常 0.2〜 5時間、好ましくは
0.5〜 3時間である。
ゲン化アルミニウムと有機ケイ素化合物の反応生成物の
調製に使用されたハロゲン化アルミニウムに対する元素
比(Mg/Al)で通常0.5 〜 3、好ましくは 1.5〜 2.3の
範囲である。反応温度は通常-50〜 100℃、好ましくは
-20〜50℃、反応時間は通常 0.2〜 5時間、好ましくは
0.5〜 3時間である。
【0011】ハロゲン化アルミニウムとケイ素化合物と
の反応、続いてグリニヤール化合物との反応において得
られた白色系の固体を、電子供与体及びハロゲン化チタ
ン化合物と接触処理する。接触処理の方法としては、
(1)固体をハロゲン化チタン化合物で処理した後、電子
供与体で処理し、さらに再度ハロゲン化チタン化合物で
処理する方法、及び、 (2)固体をハロゲン化チタン化合
物と電子供与体の共存下で処理した後、ハロゲン化チタ
ン化合物で処理する方法、などの従来良く知られた方法
が採用できる。例えば上記固体を不活性溶媒中に分散さ
せ、これに電子供与体又は/及びハロゲン化チタン化合
物を溶解する、あるいは不活性溶媒を使用せずに電子供
与体または/及び液状ハロゲン化チタン化合物の中に固
体を分散させる。この場合、固体と電子供与体又は/及
びハロゲン化チタン化合物との接触処理を攪拌下、温度
は通常50〜 150℃、接触時間は特に制限はないが通常0.
2 〜5時間で行うことができる。また、この接触処理を
複数回行うこともできる。
の反応、続いてグリニヤール化合物との反応において得
られた白色系の固体を、電子供与体及びハロゲン化チタ
ン化合物と接触処理する。接触処理の方法としては、
(1)固体をハロゲン化チタン化合物で処理した後、電子
供与体で処理し、さらに再度ハロゲン化チタン化合物で
処理する方法、及び、 (2)固体をハロゲン化チタン化合
物と電子供与体の共存下で処理した後、ハロゲン化チタ
ン化合物で処理する方法、などの従来良く知られた方法
が採用できる。例えば上記固体を不活性溶媒中に分散さ
せ、これに電子供与体又は/及びハロゲン化チタン化合
物を溶解する、あるいは不活性溶媒を使用せずに電子供
与体または/及び液状ハロゲン化チタン化合物の中に固
体を分散させる。この場合、固体と電子供与体又は/及
びハロゲン化チタン化合物との接触処理を攪拌下、温度
は通常50〜 150℃、接触時間は特に制限はないが通常0.
2 〜5時間で行うことができる。また、この接触処理を
複数回行うこともできる。
【0012】接触処理に使用できるハロゲン化チタン化
合物の具体例としては、テトラクロロチタン、テトラブ
ロモチタン、トリクロロモノブトキシチタン、トリブロ
モモノエトキシチタン、トリクロロモノイソプロポキシ
チタン、ジクロロジエトキシチタン、ジクロロジブトキ
シチタン、モノクロロトリエトキシチタン、モノクロロ
トリブトキシチタンを挙げることができる。特に、テト
ラクロロチタン、トリクロロモノブトキシチタンが好ま
しい。
合物の具体例としては、テトラクロロチタン、テトラブ
ロモチタン、トリクロロモノブトキシチタン、トリブロ
モモノエトキシチタン、トリクロロモノイソプロポキシ
チタン、ジクロロジエトキシチタン、ジクロロジブトキ
シチタン、モノクロロトリエトキシチタン、モノクロロ
トリブトキシチタンを挙げることができる。特に、テト
ラクロロチタン、トリクロロモノブトキシチタンが好ま
しい。
【0013】上記の接触処理で使用する電子供与体とし
ては、好ましくは芳香族エステル、特に、オルトフタル
酸ジエステルが好ましい。ジエステルの具体例として
は、オルトフタル酸ジエチル、オルトフタル酸ジイソブ
チル、オルトフタル酸ジペンチル、オルトフタル酸ジヘ
キシル、オルトフタル酸ジ-2- エチルヘキシル、オルト
フタル酸ジ-n- ヘプチルが挙げられる。上記の接触処理
の後に、一般には処理固体を処理混合物から分離し、不
活性溶剤で充分洗浄して得られる固体を、本発明の触媒
固体成分〔A〕としてα−オレフィンの重合触媒として
使用することができる。
ては、好ましくは芳香族エステル、特に、オルトフタル
酸ジエステルが好ましい。ジエステルの具体例として
は、オルトフタル酸ジエチル、オルトフタル酸ジイソブ
チル、オルトフタル酸ジペンチル、オルトフタル酸ジヘ
キシル、オルトフタル酸ジ-2- エチルヘキシル、オルト
フタル酸ジ-n- ヘプチルが挙げられる。上記の接触処理
の後に、一般には処理固体を処理混合物から分離し、不
活性溶剤で充分洗浄して得られる固体を、本発明の触媒
固体成分〔A〕としてα−オレフィンの重合触媒として
使用することができる。
【0014】本発明の成分〔B〕としての有機アルミニ
ウム化合物としては、アルキルアルミニウム、ハロゲノ
アルキルアルミニウムなどが使用できるが、アルキルア
ルミニウムが好ましい。特に好ましいのはトリアルキル
アルミニウムであり、具体例としては、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウムなどが挙げられる。前記有機アルミニウム
化合物類はいずれも混合物としても使用することができ
る。また、アルキルアルミニウムと水との反応によって
得られるポリアルミノキサンも同様に使用することがで
きる。α−オレフィンの重合触媒として有機アルミニウ
ム化合物の使用量は、触媒固体成分〔A〕のチタンに対
する元素比(Al/Ti) で、 0.1〜 500、好ましくは 0.5〜
150である。
ウム化合物としては、アルキルアルミニウム、ハロゲノ
アルキルアルミニウムなどが使用できるが、アルキルア
ルミニウムが好ましい。特に好ましいのはトリアルキル
アルミニウムであり、具体例としては、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウムなどが挙げられる。前記有機アルミニウム
化合物類はいずれも混合物としても使用することができ
る。また、アルキルアルミニウムと水との反応によって
得られるポリアルミノキサンも同様に使用することがで
きる。α−オレフィンの重合触媒として有機アルミニウ
ム化合物の使用量は、触媒固体成分〔A〕のチタンに対
する元素比(Al/Ti) で、 0.1〜 500、好ましくは 0.5〜
150である。
【0015】本発明の成分〔C〕として、一般式 R1 2S
i(OR2)2 (式中、R1は環状アミノ基を示し、R2は炭素
数 1〜10の炭化水素基を示す。)でで表わされる有機ケ
イ素化合物が使用される。
i(OR2)2 (式中、R1は環状アミノ基を示し、R2は炭素
数 1〜10の炭化水素基を示す。)でで表わされる有機ケ
イ素化合物が使用される。
【0016】R1として好ましい環状アミノ基としては、
第二級環状アミン化合物から誘導されるものが挙げられ
る。
第二級環状アミン化合物から誘導されるものが挙げられ
る。
【0017】第二級環状アミン化合物としては、ピロリ
ジン化合物、ピロール化合物、ピロリン化合物、ピペリ
ジン化合物、ピリジン化合物、インドリン化合物、イン
ドール化合物、キノリン化合物、カルバゾール化合物、
エチレンイミン化合物などが挙げられる。
ジン化合物、ピロール化合物、ピロリン化合物、ピペリ
ジン化合物、ピリジン化合物、インドリン化合物、イン
ドール化合物、キノリン化合物、カルバゾール化合物、
エチレンイミン化合物などが挙げられる。
【0018】第二級環状アミン化合物の具体例として
は、下式の化合物が挙げられる。
は、下式の化合物が挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】本発明の(C)成分は、第二級環状アミン
化合物とハロゲン化ケイ素化合物との反応で得ることが
できる。あるいは第二級環状アミン化合物のアルカリ金
属塩又はアルカリ土類金属塩とテトラアルコキシシラン
との反応で得ることができる。
化合物とハロゲン化ケイ素化合物との反応で得ることが
できる。あるいは第二級環状アミン化合物のアルカリ金
属塩又はアルカリ土類金属塩とテトラアルコキシシラン
との反応で得ることができる。
【0024】ハロゲン化ケイ素化合物としては、Si(OM
e)2Cl2 、Si(OMe)2Br2 、Si(OEt)2Cl 2 、Si(OEt)2Br2
などのジハロジアルコキシシランを挙げることができ
る。
e)2Cl2 、Si(OMe)2Br2 、Si(OEt)2Cl 2 、Si(OEt)2Br2
などのジハロジアルコキシシランを挙げることができ
る。
【0025】第二級環状アミン化合物のアルカリ金属塩
又はアルカリ土類金属塩としては、第二級環状アミン化
合物のリチウム塩、マグネシウム塩などを挙げることが
できる。テトラアルコキシシランとしては、Si(OMe)4、
Si(OEt)4などを挙げることができる。
又はアルカリ土類金属塩としては、第二級環状アミン化
合物のリチウム塩、マグネシウム塩などを挙げることが
できる。テトラアルコキシシランとしては、Si(OMe)4、
Si(OEt)4などを挙げることができる。
【0026】本発明の有機ケイ素化合物としては、ケイ
素原子と結合する二個のR1が同じ環状アミノ基である有
機ケイ素化合物でもよく、二個のR1が異なる環状アミノ
基である有機ケイ素化合物であってもよい。
素原子と結合する二個のR1が同じ環状アミノ基である有
機ケイ素化合物でもよく、二個のR1が異なる環状アミノ
基である有機ケイ素化合物であってもよい。
【0027】R2は、炭素数 1〜10の不飽和あるいは飽和
脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくは炭素数 1〜8
の不飽和あるいは飽和脂肪族炭化水素基である。具体例
としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-アミ
ル、n-ヘキシル、イソアミル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、フェニル、オクチル基などが挙げられる。中
でもメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブ
チル基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくは炭素数 1〜8
の不飽和あるいは飽和脂肪族炭化水素基である。具体例
としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-
ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-アミ
ル、n-ヘキシル、イソアミル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、フェニル、オクチル基などが挙げられる。中
でもメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブ
チル基が挙げられる。
【0028】本発明の(C)成分の有機ケイ素化合物と
しては、特に好ましくは、一般式
しては、特に好ましくは、一般式
【0029】
【化5】
【0030】で表されるジメトキシシラン化合物 (1)〜
(6) が挙げられる(式中、R1は、それぞれ以下の環状ア
ミノ基を示す)。
(6) が挙げられる(式中、R1は、それぞれ以下の環状ア
ミノ基を示す)。
【0031】
【化6】
【0032】成分〔C〕の使用量は、成分〔B〕のアル
ミニウムに対する成分〔C〕のシランの元素比(Si/Al)
で0.01〜 1が好ましく、特に0.05〜0.33が好ましい。
ミニウムに対する成分〔C〕のシランの元素比(Si/Al)
で0.01〜 1が好ましく、特に0.05〜0.33が好ましい。
【0033】本発明においては、水素などの連鎖移動剤
を使用することができる。所望の立体規則性(H.I.)及び
溶融流動性(M.F.R.)を有するα−オレフィン重合体を製
造するための水素の使用量は、重合方法及び重合条件に
よって、適宜決定することができるが、通常、水素分圧
0.05〜 1.0の範囲である。
を使用することができる。所望の立体規則性(H.I.)及び
溶融流動性(M.F.R.)を有するα−オレフィン重合体を製
造するための水素の使用量は、重合方法及び重合条件に
よって、適宜決定することができるが、通常、水素分圧
0.05〜 1.0の範囲である。
【0034】本発明において、α−オレフィン重合時、
各触媒成分の接触順序として特に制限はないが、成分
〔C〕の有機ケイ素化合物と成分〔A〕の触媒固体だけ
が直接接触することはあまり好ましくない。
各触媒成分の接触順序として特に制限はないが、成分
〔C〕の有機ケイ素化合物と成分〔A〕の触媒固体だけ
が直接接触することはあまり好ましくない。
【0035】本発明で用いられるα−オレフィンとして
は、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチルペン
テン-1、1-オクテンなどが挙げられる。本発明において
は、上記α−オレフィンの単独または共重合を行うこと
ができ、さらに上記α−オレフィンとエチレンとの共重
合を行うことができる。また、本発明においては、プロ
ピレンを単独重合させ、ついでエチレン又はエチレンと
プロピレンとの混合物を上記単独重合体の存在下に共重
合させて、プロピレンのブロック共重合体を製造するこ
とができる。
は、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチルペン
テン-1、1-オクテンなどが挙げられる。本発明において
は、上記α−オレフィンの単独または共重合を行うこと
ができ、さらに上記α−オレフィンとエチレンとの共重
合を行うことができる。また、本発明においては、プロ
ピレンを単独重合させ、ついでエチレン又はエチレンと
プロピレンとの混合物を上記単独重合体の存在下に共重
合させて、プロピレンのブロック共重合体を製造するこ
とができる。
【0036】本発明における重合法としては、ヘキサ
ン、ヘプタン等の無極性溶媒を使用するスラリー重合
法、モノマーを気体状態で触媒と接触させる気相重合
法、あるいは液体状態のモノマーを溶媒としてその中で
重合させるバルク重合法等が採用できる。重合圧力は 1
〜200kg/cm2 、好ましくは10〜80kg/cm2、重合温度は通
常10〜 100℃、好ましくは30〜90℃、重合時間は通常
0.1〜10時間、好ましくは 0.5〜 7時間の範囲である。
ン、ヘプタン等の無極性溶媒を使用するスラリー重合
法、モノマーを気体状態で触媒と接触させる気相重合
法、あるいは液体状態のモノマーを溶媒としてその中で
重合させるバルク重合法等が採用できる。重合圧力は 1
〜200kg/cm2 、好ましくは10〜80kg/cm2、重合温度は通
常10〜 100℃、好ましくは30〜90℃、重合時間は通常
0.1〜10時間、好ましくは 0.5〜 7時間の範囲である。
【0037】また、本発明では、オレフィンを前記の各
種重合方法に従って予備重合してから、本重合を行うこ
とが好ましい。予備重合は、本重合を行う前に、予め触
媒固体成分〔A〕を、有機アルミニウム化合物成分
〔B〕及び有機ケイ素化合物成分〔C〕と接触処理し、
固体の洗浄によって接触処理固体を調製することができ
る。さらに、触媒固体成分〔A〕又は前記の接触処理固
体を用いて、有機アルミニウム化合物成分〔B〕及び有
機ケイ素化合物成分〔C〕の存在下、限定された量のα
−オレフィンを予備重合することもできる。接触処理固
体を用いる場合は、予備重合において有機ケイ素化合物
成分〔C〕を省くことができる。これらの接触処理固
体、予備重合固体、あるいは予備重合の後に固体を洗浄
したものを本重合に用いることによって、触媒固体当た
りの重合活性及びポリマーの立体規則性を向上させるこ
とができる。
種重合方法に従って予備重合してから、本重合を行うこ
とが好ましい。予備重合は、本重合を行う前に、予め触
媒固体成分〔A〕を、有機アルミニウム化合物成分
〔B〕及び有機ケイ素化合物成分〔C〕と接触処理し、
固体の洗浄によって接触処理固体を調製することができ
る。さらに、触媒固体成分〔A〕又は前記の接触処理固
体を用いて、有機アルミニウム化合物成分〔B〕及び有
機ケイ素化合物成分〔C〕の存在下、限定された量のα
−オレフィンを予備重合することもできる。接触処理固
体を用いる場合は、予備重合において有機ケイ素化合物
成分〔C〕を省くことができる。これらの接触処理固
体、予備重合固体、あるいは予備重合の後に固体を洗浄
したものを本重合に用いることによって、触媒固体当た
りの重合活性及びポリマーの立体規則性を向上させるこ
とができる。
【0038】本発明においては、前記の接触処理固体あ
るいは予備重合固体を、本重合における触媒固体成分と
して用いる場合は、本重合において有機ケイ素化合物成
分〔C〕を省くことができる。
るいは予備重合固体を、本重合における触媒固体成分と
して用いる場合は、本重合において有機ケイ素化合物成
分〔C〕を省くことができる。
【0039】本発明の接触処理としては、成分〔A〕、
成分〔B〕及び成分〔C〕を混合し、通常、 0〜 100
℃、 0.1〜10時間反応する。各成分の混合順序は、特に
限定されないが、通常、成分〔A〕、成分〔B〕、成分
〔C〕の順が好ましい。接触処理した後に、不活性炭化
水素溶媒で固体を洗浄、ロ過、分離して、予備重合ある
いは本重合で触媒固体成分として用いる。
成分〔B〕及び成分〔C〕を混合し、通常、 0〜 100
℃、 0.1〜10時間反応する。各成分の混合順序は、特に
限定されないが、通常、成分〔A〕、成分〔B〕、成分
〔C〕の順が好ましい。接触処理した後に、不活性炭化
水素溶媒で固体を洗浄、ロ過、分離して、予備重合ある
いは本重合で触媒固体成分として用いる。
【0040】本発明における予備重合は、気相法、スラ
リー法、塊状法などで行うことができる。予備重合にお
いて得られた固体は分離してから本重合に用いる、ある
いは、分離せずに本重合を続けて行うことができる。
リー法、塊状法などで行うことができる。予備重合にお
いて得られた固体は分離してから本重合に用いる、ある
いは、分離せずに本重合を続けて行うことができる。
【0041】予備重合時間は通常 0.1〜10時間であり、
触媒固体成分1g当たり0.1 〜100gの予備重合体が生成す
るまで予備重合を続けることが好ましい。触媒固体成分
1g当たり0.1g未満であると本重合活性が充分でなく触媒
残渣が多くなり、α−オレフィン重合体の立体規則性も
充分でない。また、100gを越えると、α−オレフィン重
合体の結晶性が低下する傾向がある。
触媒固体成分1g当たり0.1 〜100gの予備重合体が生成す
るまで予備重合を続けることが好ましい。触媒固体成分
1g当たり0.1g未満であると本重合活性が充分でなく触媒
残渣が多くなり、α−オレフィン重合体の立体規則性も
充分でない。また、100gを越えると、α−オレフィン重
合体の結晶性が低下する傾向がある。
【0042】予備重合温度は、0 〜 100℃、好ましくは
10〜90℃で各触媒成分の存在下に行う。50℃を越えるよ
うな高い温度で予備重合を行う場合は、α−オレフィン
濃度を小さくするか、重合時間を短くすることが好まし
い。そうでないと触媒固体成分1g当たり 0.1〜100gの予
備重合体の生成を制御することが困難であり、また、本
重合で得られるα−オレフィン重合体の結晶性が低下す
る。
10〜90℃で各触媒成分の存在下に行う。50℃を越えるよ
うな高い温度で予備重合を行う場合は、α−オレフィン
濃度を小さくするか、重合時間を短くすることが好まし
い。そうでないと触媒固体成分1g当たり 0.1〜100gの予
備重合体の生成を制御することが困難であり、また、本
重合で得られるα−オレフィン重合体の結晶性が低下す
る。
【0043】予備重合での有機アルミニウム成分の使用
量は、通常、触媒固体成分のチタン原子に対して Al/Ti
モル比が 0.5〜1000、好ましくは 1〜 100である。シリ
ケート化合物の使用量は、通常有機アルミニウム化合物
成分のアルミニウム原子に対して Si/Alモル比が0.01〜
1、好ましくは 0.1〜 0.5である。また予備重合に、必
要に応じて水素を共存させることができる。
量は、通常、触媒固体成分のチタン原子に対して Al/Ti
モル比が 0.5〜1000、好ましくは 1〜 100である。シリ
ケート化合物の使用量は、通常有機アルミニウム化合物
成分のアルミニウム原子に対して Si/Alモル比が0.01〜
1、好ましくは 0.1〜 0.5である。また予備重合に、必
要に応じて水素を共存させることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明における触媒を用いてα−オレフ
ィンを製造した場合に、活性が高く、ポリマーの立体規
則性が高く、且つ溶融流動性が大きいα−オレフィン重
合体を与えることができる。
ィンを製造した場合に、活性が高く、ポリマーの立体規
則性が高く、且つ溶融流動性が大きいα−オレフィン重
合体を与えることができる。
【0045】〔実施例〕以下に本発明の実施例を説明す
る。
る。
【0046】実施例において、「重合活性」とは、触媒
固体成分1g当たりの生成ポリマーの収量(g) である。立
体規則性(H.I.)は、熱ヘプタンで20時間抽出した重合体
残部の割合(%) を示す。
固体成分1g当たりの生成ポリマーの収量(g) である。立
体規則性(H.I.)は、熱ヘプタンで20時間抽出した重合体
残部の割合(%) を示す。
【0047】溶融流動性(M.F.R.)は ASTM D-1238に従っ
て測定した 230℃、2.16kgの荷重下、10分間の溶融重合
体の重量(g) を表す。
て測定した 230℃、2.16kgの荷重下、10分間の溶融重合
体の重量(g) を表す。
【0048】融点、結晶化温度は、DSC (セイコー電
子工業製 SSC-5200 DSC-220C)を用いて測定した。測定
方法は、室温から 230℃まで10℃/min. の速度で昇温
し、そのまま 5分間保持したのちに 230℃から40℃まで
5℃/ 分の速度での降温し、結晶化温度を測定した。そ
の後更に、40℃から230 ℃まで10℃/min. の速度で昇温
し、融点を測定した。
子工業製 SSC-5200 DSC-220C)を用いて測定した。測定
方法は、室温から 230℃まで10℃/min. の速度で昇温
し、そのまま 5分間保持したのちに 230℃から40℃まで
5℃/ 分の速度での降温し、結晶化温度を測定した。そ
の後更に、40℃から230 ℃まで10℃/min. の速度で昇温
し、融点を測定した。
【0049】アイソペンタッド分率(mmmm)% は、日本電
子工業製 EX-400 を用い、TMS を基準として、温度 130
℃、o-ジクロルベンゼン溶媒で測定した13C-NMR スペク
トルから、Macromolecules 1975 年、第 8巻、687 頁の
記載に基づいて帰属した13C-NMR スペクトルから算出し
た。
子工業製 EX-400 を用い、TMS を基準として、温度 130
℃、o-ジクロルベンゼン溶媒で測定した13C-NMR スペク
トルから、Macromolecules 1975 年、第 8巻、687 頁の
記載に基づいて帰属した13C-NMR スペクトルから算出し
た。
【0050】参考例 (有機ケイ素化合物成分の合成法 合成例:ジヘキサメ
チレンイミノジメトキシシラン)500mL フラスコにヘキ
サメチレンイミン18mL(0.16mol )とヘプタン80mLを入
れた。滴下ロートからブチルリチウムヘキサン溶液96.4
mL(1.66mol )を氷冷下でゆっくりと滴下した。滴下
後、室温でしばらく攪拌した。その後、滴下ロートから
氷冷下でテトラメトキシシラン11.8mL(0.8mol)をゆっ
くりと滴下した。滴下後、室温で一晩攪拌した。ガスク
ロマトグラフィー(GC)により、目的物が十分に生成
していることを確認した後、沈澱物をロ過した。このロ
液中のヘプタンを減圧下に、十分に留去し、その後、生
成物の一次蒸留を行った。さらに、二次蒸留を行い目的
物を回収した。沸点 121.0℃/4mmHg 、GC純度 96.9
%。
チレンイミノジメトキシシラン)500mL フラスコにヘキ
サメチレンイミン18mL(0.16mol )とヘプタン80mLを入
れた。滴下ロートからブチルリチウムヘキサン溶液96.4
mL(1.66mol )を氷冷下でゆっくりと滴下した。滴下
後、室温でしばらく攪拌した。その後、滴下ロートから
氷冷下でテトラメトキシシラン11.8mL(0.8mol)をゆっ
くりと滴下した。滴下後、室温で一晩攪拌した。ガスク
ロマトグラフィー(GC)により、目的物が十分に生成
していることを確認した後、沈澱物をロ過した。このロ
液中のヘプタンを減圧下に、十分に留去し、その後、生
成物の一次蒸留を行った。さらに、二次蒸留を行い目的
物を回収した。沸点 121.0℃/4mmHg 、GC純度 96.9
%。
【0051】実施例1〜8 (1) 触媒固体成分〔A〕の調製 無水塩化アルミニウム15ミリモルをトルエン40mlに添加
し、次いで、メチルトリエトキシシラン15ミリモルを攪
拌下に滴下し、滴下終了後25℃で 1時間反応させた。反
応生成物を-5℃に冷却した後、攪拌下にブチルマグネシ
ウムクロライド30ミリモルを含むジイソプロピルエーテ
ル18mlを30分間で反応生成物に滴下し、反応溶液の温度
を-5〜 0℃の範囲内に保った。滴下終了後徐々に昇温
し、30℃で1時間反応を続けた。析出した固体を濾別
し、トルエン及びn-ヘプタンで洗浄した。次に、得られ
た固体4.9gをトルエン30mlに懸濁させ、この懸濁液に四
塩化チタン 150ミリモル、フタル酸ジ-n- ヘプチル 3.3
ミリモルを添加し、攪拌下に90℃で 1時間反応させた。
同温度で固体を濾別し、トルエン、次いでn-ヘプタンで
洗浄した。さらに、再度固体をトルエン30mlに懸濁さ
せ、四塩化チタン 150ミリモルを添加し、攪拌下に90℃
で 1時間反応させた。同温度で固体を濾別し、固体をト
ルエン次いでn-ヘプタンで洗浄した。得られた触媒固体
成分中のチタン含有量は3.55重量% であった。この固体
をヘプタン80mlに懸濁し触媒固体成分のヘプタンスラリ
ーを調製した。
し、次いで、メチルトリエトキシシラン15ミリモルを攪
拌下に滴下し、滴下終了後25℃で 1時間反応させた。反
応生成物を-5℃に冷却した後、攪拌下にブチルマグネシ
ウムクロライド30ミリモルを含むジイソプロピルエーテ
ル18mlを30分間で反応生成物に滴下し、反応溶液の温度
を-5〜 0℃の範囲内に保った。滴下終了後徐々に昇温
し、30℃で1時間反応を続けた。析出した固体を濾別
し、トルエン及びn-ヘプタンで洗浄した。次に、得られ
た固体4.9gをトルエン30mlに懸濁させ、この懸濁液に四
塩化チタン 150ミリモル、フタル酸ジ-n- ヘプチル 3.3
ミリモルを添加し、攪拌下に90℃で 1時間反応させた。
同温度で固体を濾別し、トルエン、次いでn-ヘプタンで
洗浄した。さらに、再度固体をトルエン30mlに懸濁さ
せ、四塩化チタン 150ミリモルを添加し、攪拌下に90℃
で 1時間反応させた。同温度で固体を濾別し、固体をト
ルエン次いでn-ヘプタンで洗浄した。得られた触媒固体
成分中のチタン含有量は3.55重量% であった。この固体
をヘプタン80mlに懸濁し触媒固体成分のヘプタンスラリ
ーを調製した。
【0052】(2) プロピレンの重合 攪拌機付の内容積 2Lのオートクレーブ内に触媒固体成
分のヘプタンスラリー(触媒固体成分として 7.9mg)を
封入した硝子アンプルを取りつけた後、オートクレーブ
内を窒素で置換した。次に、トリエチルアルミニウム
2.1ミリモル含有するn-ヘプタン溶液 2.1mlをオートク
レーブに仕込んだ。さらに、第三成分として表1記載の
有機ケイ素化合物0.35ミリモル含有するn-ヘプタン溶液
1.74mlを仕込んだ。続いて、表2記載の水素を導入後、
液体プロピレン1200ml導入してオートクレーブを振とう
した。オートクレーブを10℃に冷却し、攪拌開始ととも
に触媒固体成分の入った硝子アンプルを破砕し、10分間
予備重合した。引き続きオートクレーブ内を70℃に昇温
し、70℃で 1時間重合を行った。重合終了後、未反応プ
ロピレンガスを放出し、重合体を50℃で20時間減圧乾燥
して、白色の粉末状ポリプロピレンを得た。重合活性お
よび重合体の特性についての測定結果を表2及び表3に
示す。
分のヘプタンスラリー(触媒固体成分として 7.9mg)を
封入した硝子アンプルを取りつけた後、オートクレーブ
内を窒素で置換した。次に、トリエチルアルミニウム
2.1ミリモル含有するn-ヘプタン溶液 2.1mlをオートク
レーブに仕込んだ。さらに、第三成分として表1記載の
有機ケイ素化合物0.35ミリモル含有するn-ヘプタン溶液
1.74mlを仕込んだ。続いて、表2記載の水素を導入後、
液体プロピレン1200ml導入してオートクレーブを振とう
した。オートクレーブを10℃に冷却し、攪拌開始ととも
に触媒固体成分の入った硝子アンプルを破砕し、10分間
予備重合した。引き続きオートクレーブ内を70℃に昇温
し、70℃で 1時間重合を行った。重合終了後、未反応プ
ロピレンガスを放出し、重合体を50℃で20時間減圧乾燥
して、白色の粉末状ポリプロピレンを得た。重合活性お
よび重合体の特性についての測定結果を表2及び表3に
示す。
【0053】比較例1〜4 成分[C]としてシクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ンを用い、水素の使用量(Kg/cm2)を表2に示した様に
した以外は、実施例1と同様にして行った。重合活性お
よび重合体の特性についての測定結果を表2及び表3に
示す。
ンを用い、水素の使用量(Kg/cm2)を表2に示した様に
した以外は、実施例1と同様にして行った。重合活性お
よび重合体の特性についての測定結果を表2及び表3に
示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【図1】本発明の触媒成分の調製工程及び重合方法を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 純 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 〔A〕マグネシウム、チタン、ハロゲン
元素、及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、
〔B〕有機アルミニウム化合物成分、及び〔C〕一般式
R1 2Si(OR2)2 (式中、R1は環状アミノ基を示し、R2
は炭素数 1〜10の炭化水素基を示す。)で表わされる有
機ケイ素化合物とからなる触媒の存在下に、α−オレフ
ィンを重合する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28815494A JPH08143621A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | α−オレフィンの重合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28815494A JPH08143621A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | α−オレフィンの重合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08143621A true JPH08143621A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17726510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28815494A Pending JPH08143621A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | α−オレフィンの重合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08143621A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0959083A1 (en) * | 1998-05-21 | 1999-11-24 | Grand Polymer Co., Ltd. | Process for polymerization of alpha-olefin and alpha-olefin polymer |
WO2004016662A1 (ja) * | 2002-08-19 | 2004-02-26 | Ube Industries, Ltd. | α−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィン重合方法 |
WO2005026180A1 (ja) | 2003-09-08 | 2005-03-24 | Ube Industries, Ltd. | トリアルコキシハロシランの製造方法及びアルコキシ(ジアルキルアミノ)シランの製造方法、並びにα−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は共重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィンの重合方法 |
WO2005111089A3 (en) * | 2004-04-29 | 2006-03-16 | Exxonmobil Chem Patents Inc | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
-
1994
- 1994-11-22 JP JP28815494A patent/JPH08143621A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0959083A1 (en) * | 1998-05-21 | 1999-11-24 | Grand Polymer Co., Ltd. | Process for polymerization of alpha-olefin and alpha-olefin polymer |
US6376628B1 (en) | 1998-05-21 | 2002-04-23 | Grand Polymer Co., Ltd. | Process for polymerization of alpha-olefin and alpha-olefin polymer |
WO2004016662A1 (ja) * | 2002-08-19 | 2004-02-26 | Ube Industries, Ltd. | α−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィン重合方法 |
US7238758B2 (en) | 2002-08-19 | 2007-07-03 | Ube Industries, Ltd. | Catalysts for polymerization or copolymerization of α-olefins, catalyst components thereof, and processes for polymerization of α-olefins with the catalysts |
EP3020738A2 (en) | 2002-08-19 | 2016-05-18 | Toho Titanium Co., Ltd. | Catalyst and catalyst component thereof |
WO2005026180A1 (ja) | 2003-09-08 | 2005-03-24 | Ube Industries, Ltd. | トリアルコキシハロシランの製造方法及びアルコキシ(ジアルキルアミノ)シランの製造方法、並びにα−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は共重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィンの重合方法 |
US7396951B2 (en) | 2003-09-08 | 2008-07-08 | Ube Industries, Ltd. | Process for production of trialkoxyhalosilanes |
US7396950B2 (en) | 2003-09-08 | 2008-07-08 | Ube Industries, Ltd. | Process for production of trialkoxyhalosilanes |
WO2005111089A3 (en) * | 2004-04-29 | 2006-03-16 | Exxonmobil Chem Patents Inc | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
US7183234B2 (en) | 2004-04-29 | 2007-02-27 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH083215A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH1160625A (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触 媒及びオレフィン重合体の製造方法 | |
CA2204464A1 (en) | Process for polymerization of .alpha.-olefin | |
JPH08120021A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH0940714A (ja) | アミノアルコキシシラン | |
JP3489889B2 (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法 | |
US20130131292A1 (en) | Catalyst for polymerization of olefins comprising thienyl-substituted silanes | |
JP3443990B2 (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH08143621A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JP4009203B2 (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分 | |
JPH10292008A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH07247311A (ja) | プロピレンブロック共重合体の製造方法 | |
JP3752090B2 (ja) | ポリプロピレンの製造方法 | |
JP3540578B2 (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JP3697011B2 (ja) | プロピレン重合体 | |
JPH0967379A (ja) | ジアミノアルコキシシラン | |
JPH08301920A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH08231663A (ja) | プロピレンブロック共重合体の製造方法 | |
JP3752074B2 (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JP3913916B2 (ja) | 有機ケイ素化合物及びα−オレフィンの重合方法 | |
JPH10231316A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JP4358356B2 (ja) | α−オレフィンの重合方法及びそれによって製造されるα−オレフィン重合体 | |
JPH0593014A (ja) | α−オレフインの重合方法 | |
JPH11147906A (ja) | α−オレフィンの重合方法 | |
JPH11263805A (ja) | プロピレンブロック共重合体の製造方法 |