JPH06199946A - α−オレフィンの重合方法 - Google Patents
α−オレフィンの重合方法Info
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- JPH06199946A JPH06199946A JP32893A JP32893A JPH06199946A JP H06199946 A JPH06199946 A JP H06199946A JP 32893 A JP32893 A JP 32893A JP 32893 A JP32893 A JP 32893A JP H06199946 A JPH06199946 A JP H06199946A
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- titanium
- polymerization
- magnesium
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- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 [A]マグネシウム、チタン、ハロゲンおよ
び電子供与性化合物(a)を必須成分として含有する固
体状チタン触媒成分、[B]有機アルミニウム化合物、
[C]電子供与性化合物(b)から形成される重合触媒
成分を[D]シリコーン油中で予備接触させる工程を含
むことを特徴とするα−オレフィンの重合方法。 【効果】 本発明を実施することにより、高活性で高立
体規則性の分子量分布の広いポリα−オレフィンを高収
率で安価に製造することができ、工業的にも価値があ
る。
び電子供与性化合物(a)を必須成分として含有する固
体状チタン触媒成分、[B]有機アルミニウム化合物、
[C]電子供与性化合物(b)から形成される重合触媒
成分を[D]シリコーン油中で予備接触させる工程を含
むことを特徴とするα−オレフィンの重合方法。 【効果】 本発明を実施することにより、高活性で高立
体規則性の分子量分布の広いポリα−オレフィンを高収
率で安価に製造することができ、工業的にも価値があ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフィンの重合
方法に関する。さらに詳しくは、分子量分布の広いポリ
α−オレフィンを高収率で得ることを可能とするもので
ある。
方法に関する。さらに詳しくは、分子量分布の広いポリ
α−オレフィンを高収率で得ることを可能とするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】これまで、マグネシウム、チタン、ハロ
ゲンおよび電子供与性化合物を必須成分として含有する
固体状チタン触媒成分の製造方法については数多くの提
案がある。これらの製造方法は、炭素数3以上のα−オ
レフィンの重合体を高立体規則性でかつ高活性で得るこ
とを可能とした。さらに、従来の比較的活性の低かった
三塩化チタン系触媒で必要とされた触媒の脱灰工程を省
略し、製造プロセスの簡略化、合理化を可能とした。し
かしながら、三塩化チタン系触媒で生成した重合体に比
較して分子量分布が狭いため、成型性が悪くその改良に
対する試みが最近なされてきた。分子量分布を広げる手
段として、重合時に電子供与体やハロゲン化剤を併用す
る方法(特開昭59−71309、同61−9406各
号等公報)、多段で重合を連続的に行う方法等(特開昭
62−64808、同62−25108各号等公報)が
ある。
ゲンおよび電子供与性化合物を必須成分として含有する
固体状チタン触媒成分の製造方法については数多くの提
案がある。これらの製造方法は、炭素数3以上のα−オ
レフィンの重合体を高立体規則性でかつ高活性で得るこ
とを可能とした。さらに、従来の比較的活性の低かった
三塩化チタン系触媒で必要とされた触媒の脱灰工程を省
略し、製造プロセスの簡略化、合理化を可能とした。し
かしながら、三塩化チタン系触媒で生成した重合体に比
較して分子量分布が狭いため、成型性が悪くその改良に
対する試みが最近なされてきた。分子量分布を広げる手
段として、重合時に電子供与体やハロゲン化剤を併用す
る方法(特開昭59−71309、同61−9406各
号等公報)、多段で重合を連続的に行う方法等(特開昭
62−64808、同62−25108各号等公報)が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は、塩化マグネシウム担持型触媒では重合活性や立体規
則性などの触媒性能が低下したり、反応器の多段化によ
るコストが高くなる問題点等がある。したがって、本発
明の課題は塩化マグネシウム担持型触媒を使用した場合
においても、分子量分布の広いポリα−オレフィンを製
造する重合方法を提供することである。
は、塩化マグネシウム担持型触媒では重合活性や立体規
則性などの触媒性能が低下したり、反応器の多段化によ
るコストが高くなる問題点等がある。したがって、本発
明の課題は塩化マグネシウム担持型触媒を使用した場合
においても、分子量分布の広いポリα−オレフィンを製
造する重合方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく分子量分布の広いポリα−オレフィンを
製造する方法について鋭意検討し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、[A]マグネシウム、チタン、ハ
ロゲンおよび電子供与性化合物(a)を必須成分として
含有する固体状チタン触媒成分、[B]有機アルミニウ
ム化合物、[C]電子供与性化合物(b)から形成され
る重合触媒成分を[D]シリコーン油中で予備接触させ
る工程を含むことを特徴とするα−オレフィンの重合方
法である。
を解決するべく分子量分布の広いポリα−オレフィンを
製造する方法について鋭意検討し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、[A]マグネシウム、チタン、ハ
ロゲンおよび電子供与性化合物(a)を必須成分として
含有する固体状チタン触媒成分、[B]有機アルミニウ
ム化合物、[C]電子供与性化合物(b)から形成され
る重合触媒成分を[D]シリコーン油中で予備接触させ
る工程を含むことを特徴とするα−オレフィンの重合方
法である。
【0005】以下、本発明を具体的に説明する。固体状チタン触媒成分 本発明において使用される固体状チタン触媒成分は、下
記のようなマグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲ
ン含有化合物、電子供与性化合物を接触させることによ
り調製される。本発明において、固体状チタン触媒成分
の調製で使用されるマグネシウム化合物としては、特に
制限はなく通常のオレフィン重合および共重合用の高活
性触媒の調製原料として用いられているものを用いるこ
とができる。すなわち、塩化マグネシウム、臭化マグネ
シウム、ヨウ化マグネシウムのようなハロゲン化マグネ
シウム;ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシ
ウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシ
ウム、ジフエノキシマグネシウムのようなアルコキシマ
グネシウム;ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マ
グネシウム、酢酸マグネシウムのようなカルボン酸塩;
ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ブチル
エチルマグネシウムのようなアルキルマグネシウム等を
例示することができる。また、これらの各種マグネシウ
ム化合物は、1種単独で使用することもできるし、2種
類以上併用して使用することもできる。好ましくは、ハ
ロゲン化マグネシウム、アルコキシマグネシウムを使用
するもの、もしくは触媒形成時にハロゲン化マグネシウ
ムを形成するものである。特に好ましくは、前記ハロゲ
ンが塩素であるものである。
記のようなマグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲ
ン含有化合物、電子供与性化合物を接触させることによ
り調製される。本発明において、固体状チタン触媒成分
の調製で使用されるマグネシウム化合物としては、特に
制限はなく通常のオレフィン重合および共重合用の高活
性触媒の調製原料として用いられているものを用いるこ
とができる。すなわち、塩化マグネシウム、臭化マグネ
シウム、ヨウ化マグネシウムのようなハロゲン化マグネ
シウム;ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシ
ウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシ
ウム、ジフエノキシマグネシウムのようなアルコキシマ
グネシウム;ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マ
グネシウム、酢酸マグネシウムのようなカルボン酸塩;
ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ブチル
エチルマグネシウムのようなアルキルマグネシウム等を
例示することができる。また、これらの各種マグネシウ
ム化合物は、1種単独で使用することもできるし、2種
類以上併用して使用することもできる。好ましくは、ハ
ロゲン化マグネシウム、アルコキシマグネシウムを使用
するもの、もしくは触媒形成時にハロゲン化マグネシウ
ムを形成するものである。特に好ましくは、前記ハロゲ
ンが塩素であるものである。
【0006】本発明で使用されるチタン化合物として
は、四塩化チタン、三塩化チタン、四臭化チタン、四ヨ
ウ化チタンのようなハロゲン化チタン;テトラメトキシ
チタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン、テトラフエノキシチタンの
ようなアルコキシチタン;エトキシチタンクロリド、ブ
トキシチタンクロリド、フエノキシチタンクロリド、ジ
ブトキシチタンジクロリド、トリブトキシチタンクロリ
ドのようなアルコキシチタンハライド等を例示すること
ができる。また、これら各種チタン化合物は、1種単独
で使用することもできるし、2種類以上併用して使用す
ることもできる。好ましくは、ハロゲン化を含む四価の
チタン化合物であり、特に好ましくは四塩化チタンであ
る。本発明において使用されるハロゲン含有化合物は、
ハロゲンがフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、好まし
くは塩素であり、実際に例示される具体的化合物は、触
媒調製法に依存するが、四塩化チタン、四臭化チタンな
どのハロゲン化チタン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素な
どのハロゲン化ケイ素、三塩化リン、五塩化リンのよう
なハロゲン化リンなどを例示できるが、触媒調製法によ
ってはハロゲン化炭化水素、ハロゲン分子、ハロゲン化
水素酸を用いても良い。
は、四塩化チタン、三塩化チタン、四臭化チタン、四ヨ
ウ化チタンのようなハロゲン化チタン;テトラメトキシ
チタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン、テトラフエノキシチタンの
ようなアルコキシチタン;エトキシチタンクロリド、ブ
トキシチタンクロリド、フエノキシチタンクロリド、ジ
ブトキシチタンジクロリド、トリブトキシチタンクロリ
ドのようなアルコキシチタンハライド等を例示すること
ができる。また、これら各種チタン化合物は、1種単独
で使用することもできるし、2種類以上併用して使用す
ることもできる。好ましくは、ハロゲン化を含む四価の
チタン化合物であり、特に好ましくは四塩化チタンであ
る。本発明において使用されるハロゲン含有化合物は、
ハロゲンがフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、好まし
くは塩素であり、実際に例示される具体的化合物は、触
媒調製法に依存するが、四塩化チタン、四臭化チタンな
どのハロゲン化チタン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素な
どのハロゲン化ケイ素、三塩化リン、五塩化リンのよう
なハロゲン化リンなどを例示できるが、触媒調製法によ
ってはハロゲン化炭化水素、ハロゲン分子、ハロゲン化
水素酸を用いても良い。
【0007】本発明において使用される電子供与性化合
物(a)としては、公知のものを用いることができ、一
般に含酸素化合物、含窒素化合物、含リン化合物、含硫
黄化合物等が挙げられる。含酸素化合物としては、例え
ば、アルコール類、エ−テル類、エステル類、酸ハライ
ド類、酸無水物類等が挙げられる。さらに具体的には、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−エチル
アルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール、フェノール、クレゾー
ル、エチルフェノール、ナフト−ルのようなアルコール
類;メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、ブチルエーテル、アミルエーテル、ヘキシルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テルのようなエーテル類やジエーテル類;酢酸エチル、
クロル酢酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、
アクリル酸エチル、クロトン酸エチル、オレイン酸エチ
ル、ステアリン酸エチル、フエニル酢酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香
酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トル
イル酸プロピル、トルイル酸ブチル、エチル安息香酸メ
チル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息
香酸メチル、エトキシ安息香酸エチル、ケイ皮酸エチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
プロピル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジイソブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、γ−ブ
チロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸エチレンのよ
うなエステル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリ
ド、トルイル酸クロリド、フタル酸クロリドのような酸
クロリド類;無水マレイン酸、無水フタル酸のような酸
無水物等が挙げられる。また、これらの電子供与性化合
物(a)は、1種単独で使用することもできるし、2種
類以上併用して使用することもできる。好ましくは、エ
ステル類であり、特に好ましいものはフタル酸エステル
類である。
物(a)としては、公知のものを用いることができ、一
般に含酸素化合物、含窒素化合物、含リン化合物、含硫
黄化合物等が挙げられる。含酸素化合物としては、例え
ば、アルコール類、エ−テル類、エステル類、酸ハライ
ド類、酸無水物類等が挙げられる。さらに具体的には、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−エチル
アルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール、フェノール、クレゾー
ル、エチルフェノール、ナフト−ルのようなアルコール
類;メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、ブチルエーテル、アミルエーテル、ヘキシルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テルのようなエーテル類やジエーテル類;酢酸エチル、
クロル酢酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、
アクリル酸エチル、クロトン酸エチル、オレイン酸エチ
ル、ステアリン酸エチル、フエニル酢酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香
酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トル
イル酸プロピル、トルイル酸ブチル、エチル安息香酸メ
チル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息
香酸メチル、エトキシ安息香酸エチル、ケイ皮酸エチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
プロピル、フタル酸ジn−ブチル、フタル酸ジイソブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、γ−ブ
チロラクトン、δ−バレロラクトン、炭酸エチレンのよ
うなエステル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリ
ド、トルイル酸クロリド、フタル酸クロリドのような酸
クロリド類;無水マレイン酸、無水フタル酸のような酸
無水物等が挙げられる。また、これらの電子供与性化合
物(a)は、1種単独で使用することもできるし、2種
類以上併用して使用することもできる。好ましくは、エ
ステル類であり、特に好ましいものはフタル酸エステル
類である。
【0008】前記各成分の使用量は、本発明において効
果が認められる限り任意のものであるが、一般的に次の
範囲が好ましい。チタン化合物の使用量は、使用するマ
グネシウム化合物の使用量に対してモル比で0.000
1〜1000の範囲内が良く、好ましくは0.01〜1
00の範囲内である。必要に応じてハロゲン化合物を使
用するわけであるが、使用する場合には、その使用量は
チタン化合物、マグネシウム化合物がハロゲンを含む、
含まないによらず、使用するマグネシウムの使用量に対
してモル比で0.01〜1000の範囲内が良く、好ま
しくは0.1〜100の範囲内である。電子供与性化合
物の使用量は、前記マグネシウム化合物の使用量に対し
てモル比で0.001〜10の範囲内が良く、好ましく
は0.01〜5の範囲内である。
果が認められる限り任意のものであるが、一般的に次の
範囲が好ましい。チタン化合物の使用量は、使用するマ
グネシウム化合物の使用量に対してモル比で0.000
1〜1000の範囲内が良く、好ましくは0.01〜1
00の範囲内である。必要に応じてハロゲン化合物を使
用するわけであるが、使用する場合には、その使用量は
チタン化合物、マグネシウム化合物がハロゲンを含む、
含まないによらず、使用するマグネシウムの使用量に対
してモル比で0.01〜1000の範囲内が良く、好ま
しくは0.1〜100の範囲内である。電子供与性化合
物の使用量は、前記マグネシウム化合物の使用量に対し
てモル比で0.001〜10の範囲内が良く、好ましく
は0.01〜5の範囲内である。
【0009】本発明において用いられる固体触媒成分の
調製方法は、マグネシウム化合物、チタン化合物および
電子供与性化合物、さらに必要に応じてハロゲン含有化
合物等の助剤とを一時的、または段階的に接触、反応さ
せて得られる従来公知の固体触媒成分の調製方法を応用
することができる。公知方法の具体例として、以下の製
造方法がある。 (1)ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供与
性化合物とチタン化合物を接触させる方法。 (2)ハロゲン化マグネシウムとテトラアルコキシチタ
ンおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得ら
れる固体成分に、ハロゲン化チタン化合物およびまたは
ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。 (3)マグネシウム化合物をテトラアルコキシチタンお
よび電子供与性化合物で溶解させて、ハロゲン化剤また
はハロゲン化チタン化合物で析出させた固体成分に、チ
タン化合物を接触させる方法。 (4)アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化合
物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与
性化合物、ハロゲン化チタン化合物を接触させる方法。 (5)有機マグネシウム化合物に代表されるグリニャ−
ル試薬を還元剤や、ハロゲン化剤等と作用させた後、電
子供与性化合物とチタン化合物とを接触させる方法。 (6)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤お
よび、またはチタン化合物を電子供与性化合物の存在も
しくは不存在下に接触させる方法。 (7)マグネシウム化合物をテトラアルコキシチタンで
溶解し、ポリマーケイ素化合物で処理した後、ケイ素の
ハロゲン化合物および有機金属化合物で処理する方法。 (8)球状のマグネシウム化合物/アルコール錯体を電
子供与性化合物およびハロゲン化チタン化合物等で処理
する方法、等である。
調製方法は、マグネシウム化合物、チタン化合物および
電子供与性化合物、さらに必要に応じてハロゲン含有化
合物等の助剤とを一時的、または段階的に接触、反応さ
せて得られる従来公知の固体触媒成分の調製方法を応用
することができる。公知方法の具体例として、以下の製
造方法がある。 (1)ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供与
性化合物とチタン化合物を接触させる方法。 (2)ハロゲン化マグネシウムとテトラアルコキシチタ
ンおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得ら
れる固体成分に、ハロゲン化チタン化合物およびまたは
ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。 (3)マグネシウム化合物をテトラアルコキシチタンお
よび電子供与性化合物で溶解させて、ハロゲン化剤また
はハロゲン化チタン化合物で析出させた固体成分に、チ
タン化合物を接触させる方法。 (4)アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化合
物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供与
性化合物、ハロゲン化チタン化合物を接触させる方法。 (5)有機マグネシウム化合物に代表されるグリニャ−
ル試薬を還元剤や、ハロゲン化剤等と作用させた後、電
子供与性化合物とチタン化合物とを接触させる方法。 (6)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤お
よび、またはチタン化合物を電子供与性化合物の存在も
しくは不存在下に接触させる方法。 (7)マグネシウム化合物をテトラアルコキシチタンで
溶解し、ポリマーケイ素化合物で処理した後、ケイ素の
ハロゲン化合物および有機金属化合物で処理する方法。 (8)球状のマグネシウム化合物/アルコール錯体を電
子供与性化合物およびハロゲン化チタン化合物等で処理
する方法、等である。
【0010】有機アルミニウム化合物 本発明で使用される有機アルミニウム化合物は、代表的
なものとしてトリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアル
ミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム;ジメチ
ルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジブチルアルミニウムハイドライドのよう
なアルキルアルミニウムハイドライド;ジメチルアルミ
ニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、
ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウム
セスキクロライドなどのアルキルアルミニウムハライ
ド;ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアル
ミニウムフェノキサイドのようなアルキルアルミニウム
アルコキシド;メチルアルミノキサン、エチルアルミノ
キサン、プロピルアルミノキサンのようなアルミノキサ
ンを例示することができる。また、これらの有機アルミ
ニウム化合物は、1種単独で使用することもできるし、
2種類以上併用して使用することもできる。好ましく
は、トリアルキルアルミニウムである。
なものとしてトリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアル
ミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム;ジメチ
ルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジブチルアルミニウムハイドライドのよう
なアルキルアルミニウムハイドライド;ジメチルアルミ
ニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、
ジエチルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウム
セスキクロライドなどのアルキルアルミニウムハライ
ド;ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアル
ミニウムフェノキサイドのようなアルキルアルミニウム
アルコキシド;メチルアルミノキサン、エチルアルミノ
キサン、プロピルアルミノキサンのようなアルミノキサ
ンを例示することができる。また、これらの有機アルミ
ニウム化合物は、1種単独で使用することもできるし、
2種類以上併用して使用することもできる。好ましく
は、トリアルキルアルミニウムである。
【0011】電子供与性化合物(b) 本発明で使用される代表的な電子供与性化合物(b)
は、芳香族カルボン酸エステル、Si−O−CまたはS
i−N−C結合を有するケイ素化合物、アセタ−ル化合
物と、Ge−O−C結合を有するゲルマニウム化合物、
アルキル置換基を有する窒素または酸素の複素環化合物
等が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、安
息香酸エチル、p−トルイル酸エチル、p−アニス酸エ
チルのような芳香族カルボン酸エステル;フェニルトリ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ−n
−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジメト
キシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジシク
ロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメト
キシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、
t−ブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメ
トキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シランのようなケイ素化合物;ベンゾフェノンジメトキ
シアセタール、ベンゾフェノンジエトキシアセタール、
アセトフェノンジメトキシアセタール、アセトフエノン
ジエトキシジエトキシアセタールのようなアセタール化
合物;ジフェニルジメトキシゲルマン、フェニルトリエ
トキシゲルマンのようなゲルマニウム化合物;2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テ
トラメチルピランのような複素環化合物を例示すること
ができる。また、これらの電子供与性化合物(b)は、
1種単独で使用することもできるし、2種類以上併用し
て使用することもできる。好ましくは、ケイ素化合物、
アセタール化合物であり、特に好ましくは、Si−O−
C結合を有するケイ素化合物である。
は、芳香族カルボン酸エステル、Si−O−CまたはS
i−N−C結合を有するケイ素化合物、アセタ−ル化合
物と、Ge−O−C結合を有するゲルマニウム化合物、
アルキル置換基を有する窒素または酸素の複素環化合物
等が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、安
息香酸エチル、p−トルイル酸エチル、p−アニス酸エ
チルのような芳香族カルボン酸エステル;フェニルトリ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ−n
−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジメト
キシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジシク
ロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメト
キシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、
t−ブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメ
トキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シランのようなケイ素化合物;ベンゾフェノンジメトキ
シアセタール、ベンゾフェノンジエトキシアセタール、
アセトフェノンジメトキシアセタール、アセトフエノン
ジエトキシジエトキシアセタールのようなアセタール化
合物;ジフェニルジメトキシゲルマン、フェニルトリエ
トキシゲルマンのようなゲルマニウム化合物;2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テ
トラメチルピランのような複素環化合物を例示すること
ができる。また、これらの電子供与性化合物(b)は、
1種単独で使用することもできるし、2種類以上併用し
て使用することもできる。好ましくは、ケイ素化合物、
アセタール化合物であり、特に好ましくは、Si−O−
C結合を有するケイ素化合物である。
【0012】シリコーン油 シリコーン油として通常用いられるものは、一般式
【化1】 で表される、鎖状または環状のポリシロキサンであり、
R1 およびR2 は同一または異なる基であって、水素、
アルキル基およびアリ−ル基等の炭化水素基、ならびに
ハロゲン、アルコキシ、アリールオキシ基、脂肪酸残基
を表す。具体的には、オクタメチルトリシロキサン、オ
クタエチルシクロテトラシロキサンのような低級重合
物;ジメチルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキ
サン、メチルエチルポリシロキサンのようなアルキルポ
リシロキサン;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、
ジフェニルポリシロキサンのようなアリールポリシロキ
サン;ジフェニルオクタメチルテトラシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサンのようなアルキルアリールポ
リシロキサンを例示することができる。この中で、好ま
しくは、R1 およびR2 が同一で、メチル基もしくはフ
ェニル基であり、またnは3〜10000である。この
R1 が水素またはハロゲンで、R2 がアルキル基、アリ
ール基等の炭化水素残基であるアルキル水素ポリシロキ
サン、ハロアルキルポリシロキサン;R1、R2 がアル
コキシ基またはアリールオキシ基または脂肪酸残基であ
るポリシロキサンも使用できる。また、これらポリシロ
キサンは液状であることが望ましく、好ましい粘度は2
5℃で0.5〜30000センチストークス、特に好ま
しい粘度は2〜3000センチストークスである。ま
た、これらのポリシロキサンは、1種単独で使用するこ
ともできるし、2種類以上併用して使用することもでき
る。
R1 およびR2 は同一または異なる基であって、水素、
アルキル基およびアリ−ル基等の炭化水素基、ならびに
ハロゲン、アルコキシ、アリールオキシ基、脂肪酸残基
を表す。具体的には、オクタメチルトリシロキサン、オ
クタエチルシクロテトラシロキサンのような低級重合
物;ジメチルポリシロキサン、メチルヒドロポリシロキ
サン、メチルエチルポリシロキサンのようなアルキルポ
リシロキサン;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、
ジフェニルポリシロキサンのようなアリールポリシロキ
サン;ジフェニルオクタメチルテトラシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサンのようなアルキルアリールポ
リシロキサンを例示することができる。この中で、好ま
しくは、R1 およびR2 が同一で、メチル基もしくはフ
ェニル基であり、またnは3〜10000である。この
R1 が水素またはハロゲンで、R2 がアルキル基、アリ
ール基等の炭化水素残基であるアルキル水素ポリシロキ
サン、ハロアルキルポリシロキサン;R1、R2 がアル
コキシ基またはアリールオキシ基または脂肪酸残基であ
るポリシロキサンも使用できる。また、これらポリシロ
キサンは液状であることが望ましく、好ましい粘度は2
5℃で0.5〜30000センチストークス、特に好ま
しい粘度は2〜3000センチストークスである。ま
た、これらのポリシロキサンは、1種単独で使用するこ
ともできるし、2種類以上併用して使用することもでき
る。
【0013】シリコーン油との予備接触 マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与性化合
物(a)を必須成分として含有する固体状チタン触媒成
分、有機アルミニウム化合物触媒成分、電子供与性化合
物(b)から形成される重合触媒成分をシリコーン油中
で予備接触させる場合、通常、シリコーン油のみを使用
するが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエ
ン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは
混合物を併用しても良い。また、バッチ式のみならず、
重合反応器に直結した連続式の方法を用いることができ
る。予備接触の温度は、−60〜100℃、好ましくは
−20〜50℃である。また、予備接触時のシリコーン
油に対する固体状チタン触媒成分中のチタンの濃度は、
0.0001〜1mol/lの範囲内が良く、好ましく
は0.001〜0.1mol/lの範囲内である。シリ
コーン油に対する有機アルミニウム化合物の濃度は、
0.001〜20mol/lの範囲内が良く、好ましく
は0.01〜5mol/lの範囲内である。シリコーン
油に対する電子供与性化合物(b)の濃度は、0.00
1〜20mol/lの範囲内が良く、好ましくは0.0
1〜5mol/lの範囲内である。有機アルミニウム化
合物の使用量は、固体状チタン触媒成分のチタン成分に
対してモル比で0.1〜1000の範囲内が良く、好ま
しくは1〜200の範囲内である。電子供与性化合物
(b)の使用量は、有機アルミニウム化合物に対してモ
ル比で0.001〜10の範囲内が良く、好ましくは
0.01〜2の範囲内である。
物(a)を必須成分として含有する固体状チタン触媒成
分、有機アルミニウム化合物触媒成分、電子供与性化合
物(b)から形成される重合触媒成分をシリコーン油中
で予備接触させる場合、通常、シリコーン油のみを使用
するが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエ
ン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは
混合物を併用しても良い。また、バッチ式のみならず、
重合反応器に直結した連続式の方法を用いることができ
る。予備接触の温度は、−60〜100℃、好ましくは
−20〜50℃である。また、予備接触時のシリコーン
油に対する固体状チタン触媒成分中のチタンの濃度は、
0.0001〜1mol/lの範囲内が良く、好ましく
は0.001〜0.1mol/lの範囲内である。シリ
コーン油に対する有機アルミニウム化合物の濃度は、
0.001〜20mol/lの範囲内が良く、好ましく
は0.01〜5mol/lの範囲内である。シリコーン
油に対する電子供与性化合物(b)の濃度は、0.00
1〜20mol/lの範囲内が良く、好ましくは0.0
1〜5mol/lの範囲内である。有機アルミニウム化
合物の使用量は、固体状チタン触媒成分のチタン成分に
対してモル比で0.1〜1000の範囲内が良く、好ま
しくは1〜200の範囲内である。電子供与性化合物
(b)の使用量は、有機アルミニウム化合物に対してモ
ル比で0.001〜10の範囲内が良く、好ましくは
0.01〜2の範囲内である。
【0014】重合 本発明では、上述の固体状チタン触媒成分、有機アルミ
ニウム化合物、電子供与性化合物(b)から形成される
重合触媒成分をシリコーン油中で予備接触させた接触混
合物を用いて、α−オレフィンを重合することができ
る。接触混合物には、有機アルミニウム化合物、電子供
与性化合物(b)が含有されているため、α−オレフィ
ンを重合させる際、改めてこれら触媒成分を使用する必
要はないが触媒性能に応じて使用しても良い。本発明の
製造方法における重合方法は特に限定されず公知の方法
を用いることができ、スラリー重合やバルク重合のよう
な液相重合法のほか、気相重合法にも適用できる。ま
た、バッチ重合のみならず、連続重合、回分式重合を行
なう方法にも適用できる。スラリー重合の場合の重合溶
媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ト
ルエン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独ある
いは混合物が使用される。重合温度は、−20〜200
℃程度、好ましくは40〜150℃であり、重合圧力
は、大気圧〜100Kg/cm2 G、好ましくは3〜5
0Kg/cm2 Gである。また、重合時には水素を適当
量添加することにより、分子量を調節することができ
る。
ニウム化合物、電子供与性化合物(b)から形成される
重合触媒成分をシリコーン油中で予備接触させた接触混
合物を用いて、α−オレフィンを重合することができ
る。接触混合物には、有機アルミニウム化合物、電子供
与性化合物(b)が含有されているため、α−オレフィ
ンを重合させる際、改めてこれら触媒成分を使用する必
要はないが触媒性能に応じて使用しても良い。本発明の
製造方法における重合方法は特に限定されず公知の方法
を用いることができ、スラリー重合やバルク重合のよう
な液相重合法のほか、気相重合法にも適用できる。ま
た、バッチ重合のみならず、連続重合、回分式重合を行
なう方法にも適用できる。スラリー重合の場合の重合溶
媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ト
ルエン等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独ある
いは混合物が使用される。重合温度は、−20〜200
℃程度、好ましくは40〜150℃であり、重合圧力
は、大気圧〜100Kg/cm2 G、好ましくは3〜5
0Kg/cm2 Gである。また、重合時には水素を適当
量添加することにより、分子量を調節することができ
る。
【0015】本発明の製造方法で用いられるα−オレフ
ィンは、一般式R−CH=CH2 (Rは水素原子、また
は炭素数1〜18の炭化水素残基であり、分岐基であっ
ても良い)で表されるものである。具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどで
ある。好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン
である。また、オレフィン間の共重合することもでき
る。さらに、その他の共重合性モノマ−(たとえば、ジ
エン等)との共重合を行うこともできる。さらに、重合
に先立って少量のポリマーを重合させるいわゆる予重合
することも可能である。通常、固体状チタン触媒成分1
gあたり、約0.01〜約100g、上述のオレフィン
単量体や、スチレンなど芳香族ビニル化合物を予重合で
きる。予重合の温度は、任意であるが、通常は、−30
〜80℃で行なう。
ィンは、一般式R−CH=CH2 (Rは水素原子、また
は炭素数1〜18の炭化水素残基であり、分岐基であっ
ても良い)で表されるものである。具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどで
ある。好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン
である。また、オレフィン間の共重合することもでき
る。さらに、その他の共重合性モノマ−(たとえば、ジ
エン等)との共重合を行うこともできる。さらに、重合
に先立って少量のポリマーを重合させるいわゆる予重合
することも可能である。通常、固体状チタン触媒成分1
gあたり、約0.01〜約100g、上述のオレフィン
単量体や、スチレンなど芳香族ビニル化合物を予重合で
きる。予重合の温度は、任意であるが、通常は、−30
〜80℃で行なう。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例1 固体状チタン触媒成分の調製 窒素雰囲気下、無水塩化マグネシウム4.76g(50
mmol)、デカン25mlおよび2−エチルヘキシル
アルコール23.4ml(150mmol)を130℃
で2時間加熱反応を行ない均一溶液とした後、この溶液
中に無水フタル酸1.11g(7.5mmol)を添加
し、130℃にてさらに1時間撹拌混合を行ない、無水
フタル酸を該均一溶液に溶解させた。得られた均一溶液
を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタ
ン200ml(1.8mol)中に1時間にわたって全
量滴下した。滴下終了後、混合溶液の温度を4時間にか
けて110℃に昇温し、110℃に到達したところでフ
タル酸ジイソブチル2.68ml(12.5mmol)
を添加し、2時間110℃で撹拌反応させた。反応終了
後、熱時ろ過にて固体部分を採取し、四塩化チタン20
0mlに再懸濁させた後、再度110℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、再度、熱時ろ過にて固体部分を採取
し、110℃のデカンおよび室温のヘキサンで十分に洗
浄した。得られた固体状チタン触媒成分中のチタン含有
率を測定したところ、2.35重量%であった。
る。実施例1 固体状チタン触媒成分の調製 窒素雰囲気下、無水塩化マグネシウム4.76g(50
mmol)、デカン25mlおよび2−エチルヘキシル
アルコール23.4ml(150mmol)を130℃
で2時間加熱反応を行ない均一溶液とした後、この溶液
中に無水フタル酸1.11g(7.5mmol)を添加
し、130℃にてさらに1時間撹拌混合を行ない、無水
フタル酸を該均一溶液に溶解させた。得られた均一溶液
を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタ
ン200ml(1.8mol)中に1時間にわたって全
量滴下した。滴下終了後、混合溶液の温度を4時間にか
けて110℃に昇温し、110℃に到達したところでフ
タル酸ジイソブチル2.68ml(12.5mmol)
を添加し、2時間110℃で撹拌反応させた。反応終了
後、熱時ろ過にて固体部分を採取し、四塩化チタン20
0mlに再懸濁させた後、再度110℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、再度、熱時ろ過にて固体部分を採取
し、110℃のデカンおよび室温のヘキサンで十分に洗
浄した。得られた固体状チタン触媒成分中のチタン含有
率を測定したところ、2.35重量%であった。
【0017】シリコーン油中での予備接触 窒素雰囲気下、商品名KF96 350cps(信越シ
リコン(株)製、ジメチルポリシロキサン)11.7m
l中で、上記の固体状チタン触媒成分500mg、トリ
エチルアルミニウム4.6g(40mmol)、シクロ
ヘキシルメチルジメトキシシラン2.5g(13.3m
mol)を0℃で40分間撹拌反応させた。
リコン(株)製、ジメチルポリシロキサン)11.7m
l中で、上記の固体状チタン触媒成分500mg、トリ
エチルアルミニウム4.6g(40mmol)、シクロ
ヘキシルメチルジメトキシシラン2.5g(13.3m
mol)を0℃で40分間撹拌反応させた。
【0018】プロピレンの重合 窒素雰囲気下、内容積6.0lの撹拌機付きオートクレ
ーブに上記予備接触させた触媒成分混合物1.0mlを
装入した。次いで、プロピレン1835g(43.6m
ol)、プロピレンに対して0.13mol%になるよ
うに水素を装入し、70℃まで昇温させ1時間の重合を
行なった。1時間後、未反応のプロピレンを除去し重合
を終結させた。その結果、622gのポリプロピレンが
得られた。重合活性は22.2Kg/g−固体状チタン
触媒成分、生成したポリプロピレンのGPCによる分子
量分布Mw /Mn は7.7、アイソタクチシチ−を示す
13C−NMRによるアイソタクチックトリアド分率[m
m]は97.7%、MFRは5.2g/10分であっ
た。なお、分子量分布(Mw /Mn )においてMw は重
量平均分子量を、Mn は数平均分子量である。さらに、
アイソタクチックトリアド分率[mm]は、プロピレン
単量体単位が3個連続してプロピレンのメチル基がメソ
結合した連鎖の中心にあるプロピレン単量体単位の分率
である。NMRスペクトルの吸収帰属決定法は、Mac
romolecules,8,687(1975)に基
づいた。
ーブに上記予備接触させた触媒成分混合物1.0mlを
装入した。次いで、プロピレン1835g(43.6m
ol)、プロピレンに対して0.13mol%になるよ
うに水素を装入し、70℃まで昇温させ1時間の重合を
行なった。1時間後、未反応のプロピレンを除去し重合
を終結させた。その結果、622gのポリプロピレンが
得られた。重合活性は22.2Kg/g−固体状チタン
触媒成分、生成したポリプロピレンのGPCによる分子
量分布Mw /Mn は7.7、アイソタクチシチ−を示す
13C−NMRによるアイソタクチックトリアド分率[m
m]は97.7%、MFRは5.2g/10分であっ
た。なお、分子量分布(Mw /Mn )においてMw は重
量平均分子量を、Mn は数平均分子量である。さらに、
アイソタクチックトリアド分率[mm]は、プロピレン
単量体単位が3個連続してプロピレンのメチル基がメソ
結合した連鎖の中心にあるプロピレン単量体単位の分率
である。NMRスペクトルの吸収帰属決定法は、Mac
romolecules,8,687(1975)に基
づいた。
【0019】実施例2 シリコーン油中での予備接触時に、電子供与性化合物
(b)として、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
の代わりにジフェニルジメトキシシランを等モル使用し
たこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件ならびに
方法でプロピレン重合を行なった。その結果、598g
のポリプロピレンが得られた。重合活性は21.4Kg
/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリプロピレン
のMw /Mn は7.8、[mm]は98.5%、MFR
は4.3g/10分であった。
(b)として、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
の代わりにジフェニルジメトキシシランを等モル使用し
たこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件ならびに
方法でプロピレン重合を行なった。その結果、598g
のポリプロピレンが得られた。重合活性は21.4Kg
/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリプロピレン
のMw /Mn は7.8、[mm]は98.5%、MFR
は4.3g/10分であった。
【0020】実施例3 シリコーン油中での予備接触時に、電子供与性化合物
(b)として、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
の代わりにジシクロペンチルジメトキシシランを等モル
使用したこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件な
らびに方法でプロピレン重合を行なった。その結果、5
74gのポリプロピレンが得られた。重合活性は20.
5Kg/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリプロ
ピレンのMw /Mn は8.5、[mm]は98.5%、
MFRは2.2g/10分であった。
(b)として、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
の代わりにジシクロペンチルジメトキシシランを等モル
使用したこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件な
らびに方法でプロピレン重合を行なった。その結果、5
74gのポリプロピレンが得られた。重合活性は20.
5Kg/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリプロ
ピレンのMw /Mn は8.5、[mm]は98.5%、
MFRは2.2g/10分であった。
【0021】比較例1 シリコーン油中での予備接触時に、商品名KF96 3
50cps(信越シリコン(株)製、ジメチルポリシロ
キサン)11.7mlの代わりにヘキサン11.7ml
を使用したこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件
ならびに方法でプロピレン重合を行なった。その結果、
554gのポリプロピレンが得られた。重合活性は1
9.8Kg/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリ
プロピレンのMw /Mn は4.9、[mm]は96.8
%、MFRは11.2g/10分であった。
50cps(信越シリコン(株)製、ジメチルポリシロ
キサン)11.7mlの代わりにヘキサン11.7ml
を使用したこと以外は、すべて、実施例1と同一の条件
ならびに方法でプロピレン重合を行なった。その結果、
554gのポリプロピレンが得られた。重合活性は1
9.8Kg/g−固体状チタン触媒成分、生成したポリ
プロピレンのMw /Mn は4.9、[mm]は96.8
%、MFRは11.2g/10分であった。
【0022】比較例2 シリコーン油中での予備接触操作を行なわず重合窒素雰
囲気下、内容積6.0lの撹拌機付きオートクレーブ
に、上記で調製した固体状チタン触媒成分28mg、ト
リエチルアルミニウム1.0mol/lのヘキサン溶液
2.25ml、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
0.1mol/lのヘキサン溶液0.75mlを装入し
た(それぞれの触媒成分量は、実施例1に相当する量で
ある)。次いで、プロピレン1835g(43.6mo
l)、プロピレンに対して0.13mol%になるよう
に水素を装入し、70℃まで昇温させ1時間の重合を行
なった。1時間後、未反応のプロピレンを除去し重合を
終結させた。その結果、664gのポリプロピレンが得
られた。重合活性は23.7Kg/g−固体状チタン触
媒成分、生成したポリプロピレンのMw /Mn は4.
7、[mm]は97.3%、MFRは7.7g/10分
であった。
囲気下、内容積6.0lの撹拌機付きオートクレーブ
に、上記で調製した固体状チタン触媒成分28mg、ト
リエチルアルミニウム1.0mol/lのヘキサン溶液
2.25ml、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
0.1mol/lのヘキサン溶液0.75mlを装入し
た(それぞれの触媒成分量は、実施例1に相当する量で
ある)。次いで、プロピレン1835g(43.6mo
l)、プロピレンに対して0.13mol%になるよう
に水素を装入し、70℃まで昇温させ1時間の重合を行
なった。1時間後、未反応のプロピレンを除去し重合を
終結させた。その結果、664gのポリプロピレンが得
られた。重合活性は23.7Kg/g−固体状チタン触
媒成分、生成したポリプロピレンのMw /Mn は4.
7、[mm]は97.3%、MFRは7.7g/10分
であった。
【0023】
【発明の効果】本発明を実施することにより、高活性で
高立体規則性の分子量分布の広いポリα−オレフィンを
高収率で安価で製造することができ、工業的にも価値が
ある。
高立体規則性の分子量分布の広いポリα−オレフィンを
高収率で安価で製造することができ、工業的にも価値が
ある。
【図1】本発明のα−オレフィンの重合方法にかかるフ
ローチャート図である。
ローチャート図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 [A]マグネシウム、チタン、ハロゲン
および電子供与性化合物(a)を必須成分として含有す
る固体状チタン触媒成分、[B]有機アルミニウム化合
物、[C]電子供与性化合物(b)から形成される重合
触媒成分を[D]シリコーン油中で予備接触させる工程
を含むことを特徴とするα−オレフィンの重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32893A JPH06199946A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | α−オレフィンの重合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32893A JPH06199946A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | α−オレフィンの重合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06199946A true JPH06199946A (ja) | 1994-07-19 |
Family
ID=11470842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32893A Pending JPH06199946A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | α−オレフィンの重合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06199946A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020046676A (ko) * | 2000-12-15 | 2002-06-21 | 조 정 래 | 지글러나타 촉매를 이용한 올레핀 중합체의 제조방법 |
KR100389475B1 (ko) * | 2000-11-09 | 2003-06-27 | 삼성종합화학주식회사 | 에틸렌 중합 또는 공중합용 촉매의 제조 방법 |
KR100389961B1 (ko) * | 2000-11-09 | 2003-07-02 | 삼성종합화학주식회사 | 알파올레핀의 전중합 방법 |
WO2005111090A1 (ja) * | 2004-05-18 | 2005-11-24 | Toho Catalyst Co., Ltd. | オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類の重合方法 |
WO2007102652A1 (en) * | 2006-03-06 | 2007-09-13 | Lg Chem, Ltd. | Method of polymerizing propylene comprising olefin pre-polymerization step |
WO2021218913A1 (zh) * | 2020-04-28 | 2021-11-04 | 中国石油化工股份有限公司 | 烯烃聚合或共聚合的催化剂组分和其制备方法与应用 |
RU2809186C1 (ru) * | 2020-04-28 | 2023-12-07 | Чайна Петролиум энд Кемикал Корпорейшн | Компонент катализатора для полимеризации или сополимеризации олефинов, способ его получения и его применение |
-
1993
- 1993-01-05 JP JP32893A patent/JPH06199946A/ja active Pending
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