JPH082313B2 - 不溶性封入体からの蛋白質の精製および活性化 - Google Patents

不溶性封入体からの蛋白質の精製および活性化

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JPH082313B2
JPH082313B2 JP61208077A JP20807786A JPH082313B2 JP H082313 B2 JPH082313 B2 JP H082313B2 JP 61208077 A JP61208077 A JP 61208077A JP 20807786 A JP20807786 A JP 20807786A JP H082313 B2 JPH082313 B2 JP H082313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、問題の蛋白質の表現を指示するように組換
えDNA表現ベクターによって形質転換された微生物中
に、不溶性,生物学的に不活性の封入体として生産され
る蛋白質を精製し、活性化する方法に関するものであ
る。
組換えDNA技術は、異種(heterologous)DNAを担うベ
クターを、その異種DNAが表現されるような方法で微生
物に挿入することを可能にする;すなわちベクターは、
異種DNA配列の一部によって規定される蛋白質を微生物
が生産するように指示する遺伝指令を含む。トランスフ
ォーマント微生物を発酵槽内で増殖させ、それらを異種
DNAが表現されるような条件にさらすことによって、貴
重な蛋白質が比較的低コストで大量に生産される。
残念なことに、トランスフォーマント微生物中に生産
される多くの異種蛋白質は宿主細胞の環境では、それら
本来の三次元的配座には折りたゝまれない。表現された
蛋白質のこの正しくない折りたゝみ方のために、いくつ
かの不都合な結果があらわれる。先づ第一に不適当に折
りたゝまれた蛋白質は、宿主細胞中では不溶性の凝集体
を形成する傾向を有する。これらの不溶性凝集体はその
細胞内に“封入体”として確認され、時には「R体(re
fractile bodies)」および/または「蛋白質顆粒」と
も呼ばれる。封入体の生成は一部には蛋白数のオリゴマ
ー化、すなわち分子間共有ジズルフィッド結合の形成に
よっておきる。不適当にたゝまれた蛋白質は不溶性であ
るのみならず、生物学的に不活性である。宿主細胞に表
現された時不溶性で生物学的に不活性な封入体を形成す
る異種蛋白質の例として、ウシ成長ホルモン、ブタ成長
ホルモンおよびソマトメジンのような、動物成長ホルモ
ンおよび成長因子が挙げられる。
有用な蛋白質を生産するためには、不適当に折りたゝ
まれた封入体蛋白質を、それらが可溶性で生物学的に活
性になり得る本来の配座に変えることが必要である。さ
らにその蛋白質を精製して、混入した細胞屑や、宿主細
胞が生産したその他の蛋白質を除去しなければならな
い。封入体蛋白質を、それら本来の可溶性の立体配置に
変えるために多数の方法が提案された。残念なことにこ
れらの方法は、例えばイオン交換クロマトグラフィーの
ような蛋白質精製法とは相容れないことが多い。精製の
条件は、蛋白質を溶液中に保持することを阻害する傾向
があり、再凝集および沈澱による蛋白質のかなりの損失
をひきおこすことが多い。封入体から蛋白質を、純粋
な、可溶性の、生物学的に活性な形で回収するために提
案された方法の大部分では、微生物により生産された蛋
白質の収量は非常に低いものであった。
米国特許第4,511,503号は、トランスフォーマント微
生物の封入体から蛋白質を回収する典型的方法を開示す
る。封入体蛋白質を強い変性剤で処理する、その変性剤
は不適当に折りたゝまれた蛋白質分子をのばし、可溶性
にする。その後変性剤を、例えば透析によって除去し、
その蛋白質を本来の配座に再び折りたゝむ。この種の方
法において最も一般的に用いられる強い変性剤はグアニ
ジン塩酸である。
米国特許第4,511,502号もこれと同様の方法を開示す
る、ここでは可溶性になった蛋白質と変性剤との溶液
を、分子篩を通過させるかまたは高速度で遠心分離し
て、高分子成分を除去する。
米国特許第4,518,526号も同様な方法を開示する。こ
の方法では、トランスフォーマント培養細胞を十分なイ
オン強度の緩衝溶液で処理して宿主細胞蛋白質の大部分
を可溶性にするが、他方、異種蛋白質は不活性のまゝで
ある。それから細胞を溶解し、可溶性になった宿主細胞
蛋白質を含む上澄液を除去し、不活性の封入体を強い変
性剤で可溶性にする。
封入体蛋白質を、可溶性の、その本来の配座に変える
ための変性/復元方法を開示したその他の公告として
は、PCT公告WO83/04418,欧州特許出願公告第0,123,928
号,欧州特許出願公告第0,121,775号、欧州特許出願公
告第0,116,778号および欧州特許出願公告第0,114,507号
がある。
既述のように、提案の変性/復元方法の大部分は変性
剤としてグアニジン塩酸を用いている。グアニジン塩酸
は、封入体蛋白質を可溶性にするすぐれた能力が特徴で
あるが、その使用には若干の問題がある。グアニジン塩
酸を除去するために変性剤を含まない緩衝液に対して透
析すると、可溶性蛋白質のかなりの量が、明らかに再び
不適当に折りたゝまれることによって、再凝集する。そ
の上、グアニジン−可溶性−蛋白質をイオン交換クロマ
トグラフィーのような方法によって精製する時には、再
凝集によって蛋白質のかなりの損失がおきる。(イオン
交換クロマトグラフィーは最終産物に必要な純度を得る
ために必要なのである。)カラムの汚れおよび詰まりが
非常に短時間でおき、カラムの有効寿命を著しく制限し
がちである。典型的には、ウシ成長ホルモン封入体をグ
アニジンで可溶性にし、その後イオン交換クロマトグラ
フィーを行うと、生産物回収率はたった4−12%である
ことを我々は見出した。
グアニジン塩酸の使用に関するもう一つの重要な問題
(市販製品の見地から特に重要な問題である)は、それ
が高価であることである。封入体蛋白質を可溶性にする
能力においてはグアニジン塩酸に匹敵し、グアニジンほ
ど高コストでない可溶化剤を使用するのが非常に好まし
い。米国特許第4,511,503号は変性剤としてドデシル硫
酸ナトリウム(SDS)のような洗淨剤を使用することを
示唆した。しかしながらそれを使用した例証もないし、
その洗淨剤を蛋白質から除去して、蛋白質を精製する方
法も提案されていない。
SDSのような洗淨剤は非常に有効な変性剤である。そ
の上SDSはグアニジン塩酸よりずっと安い試薬である。
したがって、封入体蛋白質の回収にそれを使用できれ
ば、それは市場製品経済の観点から魅力的である。しか
しながらグアニジン塩酸と比較して、SDSは変性蛋白質
によりしっかりと結合し、それを蛋白質から完全に除去
することは容易ではない。
カップ(O,H,Kapp)およびビノグラドフ(S.W.Vinogr
adov)は、イオン遅滞樹脂AG11A8でのクロマトグラフィ
ーによって、SDSを数種類の蛋白質から除去できること
を証明した(Anal.Biochem.,91;230−233〔1978〕)。
この方法で処理した蛋白質1モルには、0.1〜1.4モルの
SDSが残っていると言われた。ウェバー(K.Weber)およ
びクター(D.J.Kuter)は、尿素中でのインキュベーシ
ョンと、その後の陰イオンクロマトグラフィーによっ
て、SDSを除去することができることを示した(J.Bio.C
hem.,246:4504−4509〔1971〕)。しかしこのどちらの
例においても、出発蛋白質は純粋な、生物学的に活性な
形のものであった。不活性の細胞内封入体から、蛋白質
を純粋な生物学的に活性な形で効率的に回収する方法は
示唆されていない。
本発明は、トランスフォーマント微生物において不溶
性の生物学的不活性の封入体蛋白質として生産される蛋
白質を回収するための効率的,経済的方法を提供する。
発明の方法は、蛋白質の可溶性な本来の配座への変換お
よびこれに伴う蛋白質精製のためのものである。発明の
方法においては、グアニジン塩酸のようなより高価な変
性剤よりもむしろSDSのような洗淨剤が変性剤として用
いられる。全く驚くべきことに、我々は、蛋白質を精製
し活性化する本発明の方法を用いた時の蛋白質の損失
が、グアニジン塩酸法の場合よりかなり少いことを見出
した。本発明の方法により、変性剤としてSDSを用いる
と、回収率は、封入体に存在する蛋白質の量を基にして
約30%に達した。この収量は、変性剤としてグアニジン
塩酸を用いる先行技術で得られる収量より有意に高い。
本発明の方法によって得られる蛋白質生産物は可溶性
で、ほぼ均質で、SDSをほとんど含まない。
より詳細に述べると、本発明は、トランスフォーマン
ト微生物中に不活性の、生物学的に不活性な封入体とし
て生産される蛋白質を精製し活性化する方法であって、 (a)封入体をドデシル硫酸ナトリウムの緩衝溶液に抽
出して蛋白質を可溶性にする段階、 (b)蛋白質溶液をイオン遅延樹脂で、クロマトグラフ
ィーにかけ、ドデシル硫酸ナトリウムの残りを蛋白質か
ら除去する段階、 (c)段階(b)からの蛋白質溶液を陰イオン交換樹脂
でクロマトグラフィーにかける段階、 から成る方法を提供する。
本発明の好ましい実施例においては、蛋白質を含むド
デシル硫酸ナトリウム溶液を処理し、イオン遅滞樹脂に
よるクロマトグラフィーの前にかなりの量のドデシル硫
酸ナトリウムを除去する。緩衝溶液に対する透析または
溶液の凍結により、ドデシル硫酸ナトリウムの一部を除
去することができる。
本発明の方法は、トランスフォーマント微生物、すな
わち異種蛋白質を規定する遺伝子の表現を指示する組換
えDNAベクターで形質転換された微生物において、不活
性の生物学的に不活性な封入体の形で生産される蛋白質
を精製し、活性化するために用いられる。概して、本発
明の方法によって精製され活性化され得る蛋白質は、処
理条件(後に詳述する)下において塩基性である。負に
帯電した蛋白質である。本発明の特殊の実施例におい
て、精製され、活性化される蛋白質は、ウシ成長ホルモ
ン(bGH)、またはブタ成長ホルモン(pGH)のような動
物成長ホルモンである。
ここで言う一般的には蛋白質(たとえばホルモンおよ
び酵素)またはbGHおよびpGHのような特定の蛋白質と
は、天然蛋白質の全アミノ酸配列を含む分子に限定され
るものでないことは当然である。むしろ、欠失した配列
の種々の部分を有する蛋白質断片、および分子の生物学
的活性を破壊しない、天然配列中の種々の置換または変
形を有する蛋白質またはその断片を含むことも意味して
いる。
bGHおよびpGHを規定する遺伝子を表現ベクター上へク
ローン化し、これを用いてE.coli宿主細胞を形質転換し
た。欧州特許出願公告第0,103,395号は、λPLプロモー
ター−オペレーターのコントロール下でΔ9(Ser)bGH
(N末端の9個のアミノ酸が無く、N末端にはセリン残
基が追加してあるウシ成長ホルモン)を規定し、バクテ
リオファージmuに由来するShine−Dal−garno領域を有
する第一プラスミドを含む、E.coliのトランスフォーマ
ント株の構造を記載する。トランスフォーマントは、C1
857温度感受性リプレッサー蛋白質の生産を規定する第
二プラスミド,pc1857をも含む。リプレッサー蛋白質は
温度を42℃に上げることによって不活性化することがで
き、それによって△9(Ser)bGHを表現させる。この型
のトランスフォーマント株,E.coli HB 101(PL−mu−△
9(Ser)bGHおよびpc1857)は、E.coli,IMC No.1と命
名され、アメリカ培養コレクション(ロックヴィル,マ
リーランド)に受付番号53030で保存されている。
△7pGH(N末端から7個のアミノ酸が無いブタ成長ホ
ルモン)の生産を規定する同様なトランスフォーマント
株の構造が欧州特許出願公告第0,104,920号に記載され
ている。この型のトランスフォーマント株,E.coli HB10
1(PL−mu−△7pGHおよびpc1857)は、E.coli,IMC No.2
と命名されてアメリカ培養コレクション(ロックヴィ
ル,マリーランド)に、受付番号53031で保存されてい
る。
E.coli,IMC No.1およびE.coli,IMC No.2は、それぞれ
△9(Ser)bGHおよび△7pGHの増殖生産体である。どち
らの場合にも、表現された蛋白質は、顕微鏡で見ること
のできる不活性の、生物学的に不活性な封入体の形で細
胞内に引きこもっている。
トランスフォーマント細胞が発酵槽内で増殖し、問題
の蛋白質が表現されて、封入体として細胞内に蓄積され
た後、一般的にはトランスフォーマント細胞を機械的,
化学的,または酵素的に溶解し、細胞内に閉じ込められ
ている封入体を分離させる。本発明の方法を使用する前
に、遠心分離および緩衝液による洗淨によって封入体を
細胞物質の残りから分離し、湿った封入体ベーストをつ
くることができる。
封入体をSDSの緩衝溶液に抽出し、蛋白質を溶解性に
する。緩衝溶液中のSDSの量はその蛋白質を溶かすに十
分な量である。緩衝溶液が約0.1%〜5.0%のSDSを含む
のが好ましく、約1%含むのが最も好ましい。高pHの緩
衝液、すなわち約pH8.5〜pH11までがその蛋白質を溶解
した形に保つのに最も適していることが判明した。適し
た緩衝溶液は、0.02M〜0.1Mのエタノールアミン−HCl,
炭酸塩−重炭酸塩、または硼酸塩緩衝液である。所望な
らば、回収プロセスにおける分子間ジズルフィッド結合
の生成を阻止するのに十分な量の還元剤(例えば2−メ
ルカプトエタノール)もSDS溶液に加えることができ
る。しかしながら、還元剤の使用により、可溶性の、生
物学的に活性な蛋白質の収量が有意に増加することは見
出されなかった。SDS溶液中における封入体の解離は一
般に、約4〜18時間の期間に互っておきる。
ひとたび封入体蛋白質がSDS溶液に溶解し、解離する
ようになったならば、イオン遅滞樹脂でクロマトグラフ
ィーを行う前に十分量のSDSをその溶液から除去するこ
とが好ましい。十分量のSDSの除去は、SDSを含有しない
緩衝液に対して透析するかまたはSDS含有溶液の温度を
低下させることによって行うことができる。あらかじめ
SDSを除去する段階を行わずに、SDS含有溶液を直接イオ
ン遅滞樹脂上に移すこともできるが、それは実際的でな
い、なぜならばイオン遅滞樹脂のみを使って全てのSDS
を除去することは非現実的な大きいイオン遅滞樹脂カラ
ムを必要とするか、市場製品の観点から許容できない程
低いスループットを伴うからである。イオン遅滞クロマ
トグラフィーに先立つ予備的段階で除去されるSDSの量
は、主として蛋白質濃度に依存して変化する。一般に
は、最初存在するSDSの約40%〜約70%が除去される。
こゝに用いる“透析”という語は、SDSイオンを半透
過膜を通して選択的に運搬し、所望蛋白質分子はその膜
の他側に残すという方法でSDSを蛋白質溶液から除去す
る技術を言う。種々の型の装置を使う公知の透析法のい
づれを利用してもよい。例えば、中空ファイバー限外ろ
過システムを用いてSDSを溶液から透析してもよい。こ
れらのシステムにおいては、低イオン強度のSDS不含有
緩衝溶液が、半透過性中空ファイバーの束のまわりを循
環する。透析に用いる低イオン強度−緩衝溶液の例とし
ては0.02〜0.1Mエタノールアミン緩衝液,炭酸塩−重炭
酸塩緩衝液(HCO3 -/CO--)または硼酸ナトリウム緩衝
液がある。約0.02M以下の緩衝溶液は溶解度の問題をお
こすことがあり、約0.1M以上の緩衝液は(役に立つとは
いえ)不必要である。ファイバーを通って流れる。蛋白
質溶液中の小さい分子は、膜状ファイバー壁を通過する
ことができ、蛋白質溶液のイオン強度を減らす。透析ろ
過およびサック透析を含む(しかしこれらに限られな
い)その他の既知の透析技術も、蛋白質溶液からSDSを
除去するために用いられる。
上記のように、SDSを含む蛋白質溶液の凍結を利用し
て蛋白質からSDSの一部を除去することができる。溶解
した封入体蛋白質を含む溶液は一般には、低イオン強度
の緩衝液である、例えば0.02〜0.1M炭酸塩−重炭酸塩緩
衝液または硼酸塩緩衝液。その緩衝溶液を、凍結温度と
約2℃との間の温度に、約4時間冷やすことによってSD
Sの一部を蛋白質から除去することができる、この場合S
DSは溶液から沈澱し、ろ過または遠沈により除去するこ
とができる。
透析または凍結段階はかなりの量のSDSを蛋白質溶液
から除去する。しかしSDSの若干部分は蛋白質にしっか
り結合して残る。SDSを蛋白質から完全に除去するため
に、蛋白質溶液をイオン遅滞樹脂でクロマトグラフィー
にかける。イオン遅滞樹脂は、陰イオン−および陽イオ
ン交換部位を両方含む樹脂で、イオン物質の流れを選択
的に遅らすことができる。そのため、それは弱いイオン
である蛋白質分子を、よりゆっくりと樹脂を通過するSD
Sイオンから分離することができる。本発明の方法に使
用する好ましいイオン遅滞樹脂は、ビオ−ラッドラボラ
トリーズ(Bio−Rad Laboratories)。リッチモンド,
カルホルニヤ,から市販される、AG11A8として知られる
樹脂である。それは樹脂AG1X8(スチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体に第四級アンモニウム基がついている)
のアクリル酸を重合することによって製造され、したが
って強い塩基性に帯電した陽イオン,φCH2N+(CH3)
3と、弱い酸性陰イオン,RCH2COO-とを含む。
イオン遅滞樹脂は一般にはカラムに充填した形で用い
られる。注入液と流出液とで、pHおよび導電率が一致す
るまで、緩衝溶液(蛋白質なし)をカラムを通過させる
ことによってカラムを平衡化する。それからSDSを含む
蛋白質溶液をカラムに注入する。種々の溶出液を用いて
蛋白質をカラムから溶出することができたが、0.02〜0.
1Mエタノールアミンの緩衝溶液を用いてカラムから溶出
するのが好ましく、約0.05Mエタノールアミンがより一
層好ましい。SDSより速くカラムを通過する蛋白質は、
初期溶出液中に集まる。AG11A8カラムは、何倍量もの1.
0M NH4Clで洗い、その後何倍量もの脱イオン化水で洗う
ことにより、または単に大量の水で洗うことによって再
生することができる。
イオン遅滞樹脂からの溶出液は、天然の立体配置に折
りたゝまれたSDS不含有蛋白質を含む。イオン遅滞樹脂
からの溶出液を陰イオン交換樹脂に注ぐ、この樹脂も一
般にはカラムに詰めた形である。適当な陰イオン交換樹
脂を単に例として挙げると、DE−52、DE−53,DEAE−セ
ファローズCL−6B,セルフィンAM,QAE−セファデックス,
Q−セファローズ,QAE−セルローズ,DEAE−トリスアクリ
ルがある。陰イオン交換樹脂は、デキストラン,アガロ
ース,またはセルローズのような多糖支持体にくっつい
た、またはポリアクリレート支持体にくっついた、第四
級アンモニウムイオンのような陽イオン群をもつ置換基
を、かなりの程度に含む。そのような好ましい樹脂の例
はDE−53である。それは、ジエチルアミノエチル官能基
を有するセルロース系イオン交換物質である。最近開発
され、蛋白質精製カラムに有用であることがわかった。
トリスアクリル(LKBインスツルメントから市販され
る)のような樹脂を用いることもできる。陰イオン交換
カラム溶出液中の蛋白質は、もし所望ならば、限外ろ過
のような既知の技術を用いて濃縮することができる。
精製した蛋白質を、好ましくはpH8.5かそれ以上で、
塩濃度0〜0.1モルの緩衝食塩溶液を用いて陰イオン交
換カラムから溶出することができる。
本発明の方法における各段階後、すなわちSDSへの抽
出,透析または凍結,イオン遅滞樹脂でのクロマトグラ
フィーおよび陰イオン交換クロマトグラフィー後に、も
し望ましいか必要であることがわかった場合は、蛋白質
含有溶液を遠沈して、生成する沈澱物を除去することが
できる。沈澱物はすてるか、再循環させる。
次の実施例は本発明の実施をさらに詳しく説明するた
めのものであり本発明の範囲を決して限定するものでは
ない。
実施例I Δ7ブタ成長ホルモンの精製および活性化 Δ7pGH−生産条件下で培養したE.coli,IMC No.2(ATC
C53031)から封入体を得た。発酵槽の細胞を、発酵槽ビ
ールから遠沈により収穫し、0.1M燐酸緩衝液,pH7.8,10m
M EDTAに懸濁し、マントン−ガウリン(Manton−Gauli
n)ホモジナイザーを何回も通すことにより溶解した。
粗封入体を遠沈により収穫し、この同じ緩衝液で2回洗
った。
これらの封入体24gを0.1Mエタノールアミン−HCl,pH
9.0,1%SDSに抽出した、このためには室温で1晩振とう
した。生成した抽出液を48時間にわたり、20mMエタノー
ルアミン−HCl,pH9.0,16リットルに対して2回透析し
た。残った不溶性物質は15,000×gで30分間遠沈するこ
とにより除去した。澄明になった抽出液を、50mMエタノ
ールアミン−HCl,pH9.8,中で平衡にしたAG11A8イオン遅
滞樹脂を詰めた10×30cmカラムでクロマトグラフィーに
かけた。そのカラムをこの同じ緩衝液で、線流速0.3cm/
minで展開した。それからフラクション含有蛋白質を、5
0mMエタノールアミン−HCl,pH9.0,で平衡にしたDE−53
セルローズの4.4×25cmカラムでクロマトグラフィーに
かけた。抽出液を注入した後、カラムを2カラム量のこ
の緩衝液で洗い、不純物を空間容積中に溶出した。それ
から緩衝液にNaClを最終濃度0.1Mになるように加えた、
それはΔ7pGHを溶出させた。
純粋なΔ7pGHを含むフラクションを限外ろ過膜(10,0
00ダルトン遮断)上で、窒素圧によって10倍に濃縮し、
0.25mM重炭酸ナトリウム,0.21mM炭酸ナトリウム,pH9.7,
に対して徹底的に透析し、さらに3分の1に濃縮し、凍
結乾燥した。最終産物(992mg)はほとんど純粋なΔ7pG
Hであった。最初の発酵槽の滴定値を基にした全体的収
量は20.0%であった。
実施例II Δ7ブタ成長ホルモンの精製および活性化 Δ7pGH−生産条件下で培養したE.coli,IMC No.2(ATC
C53031)から封入体を得た。細胞を発酵槽ビールから遠
沈によって得、0.1M Tris−HCl,pH7.8,10mM EDTA,5%ス
クロース、に再懸濁した。リゾチーム200mg/lを加え、2
8℃で40分間培養した。この時点で細胞を再び遠沈し
た。これを、10mM EDTAおよび0.5mM還元グルタチオンを
含む0.1M燐酸緩衝液,pH7.8,に再懸濁し、422〜562Kg/cm
2(6000−8000psi)でマントン−ガウリン ホモジナイ
ザーを2度通すことにより溶解した。プロテアーゼを阻
害するために、弗化フェニルメチルスルホニルを0.5mM
まで加え、粗封入体を遠沈した。ペレットを、0.1Mトリ
ス−HCl,pH7.8,2M尿素,1%トライトンX−100,0.5mMジ
チオエリトリトール(DTE)に再懸濁させ、その後遠沈
することにより3回洗った。残るペレットを0.1Mトリス
−HCl,pH7.8,0.5mM DTEでさらに2回洗った。
このペレット0.5gを100倍量(50ml)の“Cornell buf
fer minus NaCl"(“CB"25mM重炭酸ナトリウム,21mM炭
酸ナトリウム,pH9.8),1%w/v SDS,10mM DTE,1mM EDTA
中に抽出した、このためには窒素でおおい4時間振とう
した。この抽出液をCB/10mM DTE/1mM EDTAで400mlに希
釈し、10倍量のCB/5mM 2−メルカプトエタノール(BM
E)/1mM EDTAに対し透析した。透析した抽出液をCB.5mM
BME/1mM EDTAで平衡にしたAG11A8イオン遅滞樹脂の2.5
×35cmカラムへ移し、流速100ml/hrでクロマトグラフィ
ーを行った。蛋白質含有溶出液を、同じ緩衝液で平衡に
したDEAE−トリスアクリルの4.4×15cmカラムで180ml/h
rの流速でクロマトグラフィーにかけた。単一ピークが
カラムの空間容積中に溶出するのが見られ、95%以上の
純粋なΔ7pGHを含んでいた。該当するフラクションを合
一し、限外ろ過膜(5000ダルトン遮断)で3倍に濃縮
し、1%CB(0.25mM重炭酸ナトリウム、0.21mM炭酸ナト
リウム)に対して強く透析し、凍結乾燥した。最終産物
(26.5mg蛋白質)は最初の抽出液中の蛋白質の総量を基
にして14.5%の回収率を示した。
実施例III Δ7ブタ成長ホルモンの精製および活性化 実施例Iに概略示した同じ方法で、Δ7pGH−生産条件
下で培養したE.coli,IMC No.2(ATCC53031)から封入体
を得た。封入体1gを100倍量(100ml)のCB/1% SDS/20m
M BME/1mM EDTA中に抽出した、その場合窒素でおゝって
3時間振とうした。抽出液を2×40容量のCB/1mM EDTA
に対して透析し、CB/5mM BME/1mM EDTAで400mlに希釈し
た。それからAG11A8樹脂4.4×30cmカラムで、250ml/hr,
CB/5mM BME/1mM EDTAでクロマトグラフィーにかけた。
蛋白質を含むフラクションを合一し、DEAE−トリスアク
リルの4.4×30cmのカラムで、150ml/hr,この同じ緩衝液
でクロマトグラフィーにかけた。空間フラクションに蛋
白質が溶出しなくなった時、NaClを最終濃度0.2Mになる
ように加え、高度に純粋なΔ7/pGHを含む単一ピークを
溶出せしめた。pGHを含むフラクションを合一し、1%C
Bに対して徹底的に透析し、45.7Kg/cm2(65psi)下で限
外ろ過膜(5000ダルトン遮断)上で15倍に濃縮し、凍結
乾燥した。生成した産物は、ゲル電気泳動分析によると
95%以上の純度であるΔ7pGHを27mg含んでいた。最初の
抽出液の総蛋白質含量を基にした全体的収率は21%であ
った。
実施例IV Δ7ブタ成長ホルモンの精製および活性化 実施例Iに概略示した同じ方法で、Δ7pGH生産条件下
で培養したE.coli,IMC No.2(ATCC53031)から封入体を
得た。これら封入体3gを100倍量のCB/1.8% SDS/20mM D
TE/1mM EDTA中に、3.5時間振とうすることにより抽出し
た。この抽出液を2×16容量のCB/5mM BME/1mM EDTAに
対して透析し、同じ緩衝液で平衡にしたAG11A8の4.4×2
4cmのカラムでクロマトグラフィーにかけた。そのカラ
ムをこの緩衝液で、線流れ速度0.3cm/minで展開した。
蛋白質を含むフラクションを合一し、50mMエタノールア
ミン−HCl,pH9.0に対して強く透析し、同じ緩衝液でDE
−53の4.4×20cmカラムでクロマトグラフィーにかけ
た。通過してきたフラクションには蛋白質は溶出しなか
ったが、0.1M NaClを緩衝液に加えるとΔ7pGHの溶出が
おきた。該当するフラクションを合一し、5000ダルトン
遮断膜上の振動しているセル中で5mMトリス−HCl,pH7.
4,に対して透析ろ過し、大体10倍に濃縮し、凍結乾燥し
た。最終産物は、ゲル分析によって90%以上の純度のΔ
7pGHである粉末29mgであった。封入体の最初のΔ7pGH含
量を基にした全体的収率は5.8%であった。
実施例V Δ9(Ser)bGHの精製および活性化 Δ9(Ser)bGH−生産条件下で培養したE.coli,IMC N
o.1(ATCC53030)から封入体を得た。発酵槽ビールから
収穫した生きている細胞(830.6g細胞ペースト)を−85
℃で一時的に貯蔵し、その後融解し、リゾチームで処理
し、ホモジナイズし、遠沈し、0.1M燐酸緩衝液pH7.8,10
mM EDTAに再懸濁した。その後細胞を、マントン−ガウ
リンホモジナイザーを422Kg/cm2(6000psi)圧で3回通
すことによって溶解した。遠沈(14,000×g,20分)後、
封入体357.5gが回収された。これを500ml 100mMトリス
−HCl,pH7.5,0.5mMジチオトレイトール,0.5mM PMSFに再
懸濁し、−85℃に貯蔵した。この物質の約3分の1(13
1.5g)を溶解し、精製/活性化プロセスに用いた。この
粗封入体を10倍量の0.2M NaH2PO4,10mM EDTA,pH7.8,で
1回洗い、遠沈して109.3gのペレットを得た。洗った封
入体を60秒間のホモジナイゼーションにより、6560mlの
0.1Mエタノールアミン−HCl,pH9.0,1%SDSに溶解した、
一晩振とう後、この抽出液を10倍量の20mMエタノールア
ミン−HCl,pH9.0,に対してdiafiterした。これによりSD
S濃度は4.8mg/mlにまで低下した。抽出液を8000rpmで30
分間遠沈して粒子を除去し、20mMエタノールアミン−HC
l,pH9.0,で1:1に希釈し、15liter AG11A8カラムでクロ
マトグラフィーを行った。AG11A8カラムから集めたΔ
(Ser)bGHプールを、50mMエタノールアミン−HCl,pH9.
0中で平衡にした1.85リットルDE−52カラムで、16ml/mi
nの速度でクロマトグラフィーを行った。通過フラクシ
ョンには、A280によって示されるかなりの量の蛋白質が
あった。これに、50mMエタノールアミンHCl,pH9.0によ
るカラム容量の洗淨液を加えると18リットルになった。
溶出液では、まだA280がゼロではなかったから、さらに
8リットルのサンプルを集めた。その後0.1および1.0M
NaClの各々で約2カラム容量の洗淨を行った。これらは
別々に集めた。通過フラクションは、SDS−PAGE分析に
よると、95%以上の純度のΔ9(Ser)bGHを含んでい
た。クーマシーブル−染料結合分析による蛋白質測定
で、合一した溶出液には−3.2gの蛋白質があることがわ
かった。NaCl洗淨液もΔ9(Ser)bGHを含んでいた。し
かしそれはほとんど完全に共有結合により凝集してい
た。DE−52カラムからのDE−52溶出液は18リットルをア
ミコンDC2限外ろ過装置で4.5倍に濃縮した。その後、再
循環の間に注入した空気が起泡および沈澱を生じた。
沈澱物をワットマンNo.2ろ紙によるろ過により除去
し、YM−10膜で最終的に約2リットルに濃縮した。その
後その蛋白質溶液を1%Cornell buffer minus NaCl″3
6リットルに対して3回透析し(サック透析)、凍結乾
燥して2.8gの生産物を得た。
DE−52から洗い流した付加的試料8リットルを分析す
るとほゞ純粋なΔ9(Ser)bGHを形成しているように見
えた。振動セルで1.3リットルに濃縮後、ブラッドフォ
ード分析(Bradford assay)により1.25gの蛋白質の存
在が判明した。
発酵槽の最初の滴定値に基づくと、DE−52カラムから
の通過フラクション18literおよび洗淨フラクション8
リットル中に純粋で可溶性の形で回収されたΔ9(Se
r)bGHを合わせたものは、約30%のオーダーの全体的収
率を示す。
実施例VI Δ9(Ser)bGHの精製および活性化 E.coli,IMC No.1(ATCC53030)から得た封入体を、1
%SDSを含む100容量のCB中で1晩振とうすることにより
抽出した。生成した抽出液を4時間、0℃に冷やした。
沈澱したSDSおよび残りの不溶性封入体物質を遠沈によ
り除去する。澄明になった抽出液を、室温に戻した後、
CBで平衡にしたAG11A8充填カラムで線流れ速度0.3cm/mi
nでクロマトグラフィーにかけた。蛋白質を含むフラク
ションを合一し、濃HClでpH9.0に調節したCB中で平衡に
したDEAE−セファローズ・ファーストフローのカラムに
注入した。カラムを0.1M NaClを含むCBで展開する。Δ
9(Ser)bGHを含むフラクションを合一し、PM−10限外
ろ過膜で大体5倍に濃縮し、5mMトリス−HCl,pH7.4に透
析し、凍結乾燥して最終産物を得た。
実施例VII 精製し、活性化した蛋白質中の残留SDSの測定 実施例IからIVまでに得た最終的蛋白質溶液の各々を
分析し、存在するかも知れない残留SDSの量を測定し
た。最終産物のSDS含有量を、CB中に10mg/mlの濃度で溶
解した溶液を調製することによって調べた。この溶液の
100μl部分を、1%アクリジンオレンジ・0/5M NaHSO4
溶液100μlと混合した。3mlのトルエンを加え、試験管
に蓋をし、3分間烈しく振動した。臨床用遠心分離器で
5分間遠沈することにより水相と有機相を分離した。上
層(トルエン)をガラスキュベットにとり、499nmにお
ける吸光度を測定した。濃度既知のSDS溶液系列(0〜1
50μg/mlの範囲)のSDS溶液系列でこの操作を行うこと
により作成した標準曲線から、SDS濃度を出した。どの
実施例においても、SDS濃度はこのアッセーの定量的下
限(約10μg/ml)より低かった。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランスフォーマント微生物中に、不溶性
    で生物学的に不活性な封入体として生産される蛋白質を
    精製および活性化する方法であって、 (a)封入体をドデシル硫酸ナトリウムの緩衝溶液に抽
    出して蛋白質を可溶化する段階と、 (b)その蛋白質溶液をイオン遅滞樹脂でクロマトグラ
    フィーにかけ、ドデシル硫酸ナトリウムを蛋白質から除
    去する段階と、 (c)段階(b)からの蛋白質溶液を陰イオン交換樹脂
    でクロマトグラフィーにかける段階 とから成る方法。
  2. 【請求項2】蛋白質溶液をイオン遅滞樹脂でクロマトグ
    ラフィーにかける前に、その蛋白質溶液からドデシル硫
    酸ナトリウムの一部を除去する段階をさらに含む、特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】イオン遅滞クロマトグラフィーを行う前
    に、蛋白質溶液をSDSを含有しない緩衝溶液に対して透
    析することによってSDSを部分的に除去する、特許請求
    の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】イオン遅滞樹脂でクロマトグラフィーを行
    う前に、SDSの約40%〜約70%を除去する、特許請求の
    範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】イオン遅滞クロマトグラフィーを行う前
    に、蛋白質溶液をその溶液の凍結温度と約5℃との間の
    温度に冷やすことによってSDSを除去する、特許請求の
    範囲第2項記載の方法。
  6. 【請求項6】イオン遅滞樹脂によるクロマトグラフィー
    の前に約40%〜約70%のSDSを除去する、特許請求の範
    囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】蛋白質が動物成長ホルモンである、特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】動物成長ホルモンが、ウシ成長ホルモン、
    ウシ成長ホルモンの断片、ウシ成長ホルモンの天然アミ
    ノ酸配列が置換または変形しているがその生物学的活性
    は保持している蛋白質、またはその蛋白質の断片であ
    る、特許請求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】動物成長ホルモンが、ブタ成長ホルモン、
    ブタ成長ホルモンの断片、ブタ成長ホルモンの天然アミ
    ノ酸配列が置換または変形しているがその生物学的活性
    は保持している蛋白質、またはその蛋白質の断片であ
    る、特許請求の範囲第7項記載の方法。
  10. 【請求項10】封入体を、約0.1%〜5.0%のドデシル硫
    酸ナトリウムを含む緩衝溶液に抽出する、特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】封入体を、約1%ドデシル硫酸ナトリウ
    ムを含む緩衝溶液に抽出する、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  12. 【請求項12】ドデシル硫酸ナトリウム溶液のpHが約8.
    5〜11である、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  13. 【請求項13】イオン遅滞樹脂が、第四級アンモニウム
    基を有するスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のアク
    リル酸を重合した樹脂である、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  14. 【請求項14】陰イオン交換樹脂が、ジエチルアミノエ
    チル官能基を有するセルロース系イオン交換物質であ
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  15. 【請求項15】蛋白質が、N末端の9個のアミノ酸が無
    くN末端にセリン残基が追加してあるウシ成長ホルモン
    である、特許請求の範囲第8項記載の方法。
  16. 【請求項16】蛋白質が、N末端の7個のアミノ酸が無
    いブタ成長ホルモンである、特許請求の範囲第9項記載
    の方法。
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