JPH0822964B2 - 防カビ性シリコーンゴム組成物 - Google Patents
防カビ性シリコーンゴム組成物Info
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- JPH0822964B2 JPH0822964B2 JP3012938A JP1293891A JPH0822964B2 JP H0822964 B2 JPH0822964 B2 JP H0822964B2 JP 3012938 A JP3012938 A JP 3012938A JP 1293891 A JP1293891 A JP 1293891A JP H0822964 B2 JPH0822964 B2 JP H0822964B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱加硫型の防カビ性シ
リコーンゴム組成物に関する。さらには食品用パッキン
などの用途に優れた防カビ効果を発揮する熱加硫型シリ
コーンゴム組成物に関する。
リコーンゴム組成物に関する。さらには食品用パッキン
などの用途に優れた防カビ効果を発揮する熱加硫型シリ
コーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴム組成物で成形された例え
ば弁当箱などのパッキンは、カビや腐敗菌に侵されやす
い性質を持っている。一般的に良く使われているプラス
チック製の弁当箱であって、シリコーンゴム製のシール
パッキンが付いているものは、2〜3か月程度で黒いカ
ビに侵されて、洗浄しても落ちないことが良くある。と
くに夏期はその進行が早い。これらのカビは通常クロコ
ウジカビ、コクショクコウボ、クロカビ、ツチアオカビ
などである。なぜシリコーンゴム製のシールパッキンに
これらのカビが発生しやすいかといえば、適度な水分と
食物残渣がシリコーンゴムの表面などに残るからと思わ
れる。前記カビ類は弁当箱のパッキン以外にも、食品容
器、電磁調理器、電気調理器、蒸器などのシールパッキ
ン類などにも発生しやすい。
ば弁当箱などのパッキンは、カビや腐敗菌に侵されやす
い性質を持っている。一般的に良く使われているプラス
チック製の弁当箱であって、シリコーンゴム製のシール
パッキンが付いているものは、2〜3か月程度で黒いカ
ビに侵されて、洗浄しても落ちないことが良くある。と
くに夏期はその進行が早い。これらのカビは通常クロコ
ウジカビ、コクショクコウボ、クロカビ、ツチアオカビ
などである。なぜシリコーンゴム製のシールパッキンに
これらのカビが発生しやすいかといえば、適度な水分と
食物残渣がシリコーンゴムの表面などに残るからと思わ
れる。前記カビ類は弁当箱のパッキン以外にも、食品容
器、電磁調理器、電気調理器、蒸器などのシールパッキ
ン類などにも発生しやすい。
【0003】従来、プラスチックなどの一般的な防カビ
手段としては、銅やアンチモン、砒素といった重金属を
添加することが知られている。また、シリコーンゴム組
成物の防カビ手段としては、たとえばα−ブロモシンナ
ムアルデヒドを添加する例(特開昭62−104867
号公報)、粘着層にα−ブロモシンナムアルデヒドを添
加する例(特開昭62−158672号公報)などが提
案され、そのほかポリウレタン弾性糸の防カビ手段とし
て、特定のハロゲン化チオスルファミド化合物を浸み込
ませる方法などが提案されている(特開昭57−117
673号公報)。
手段としては、銅やアンチモン、砒素といった重金属を
添加することが知られている。また、シリコーンゴム組
成物の防カビ手段としては、たとえばα−ブロモシンナ
ムアルデヒドを添加する例(特開昭62−104867
号公報)、粘着層にα−ブロモシンナムアルデヒドを添
加する例(特開昭62−158672号公報)などが提
案され、そのほかポリウレタン弾性糸の防カビ手段とし
て、特定のハロゲン化チオスルファミド化合物を浸み込
ませる方法などが提案されている(特開昭57−117
673号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例によれば重金属の添加は食品安全上問題が残り、特
開昭62−104867号公報、特開昭62−1586
72号公報などのようにα−ブロモシンナムアルデヒド
を添加する例は、熱加硫すると添加剤が分解して防カビ
効果を発揮できないという課題がある。また特開昭57
−117673号公報のような浸み込ませる手段では、
脱落による食品安全上の課題がある。
来例によれば重金属の添加は食品安全上問題が残り、特
開昭62−104867号公報、特開昭62−1586
72号公報などのようにα−ブロモシンナムアルデヒド
を添加する例は、熱加硫すると添加剤が分解して防カビ
効果を発揮できないという課題がある。また特開昭57
−117673号公報のような浸み込ませる手段では、
脱落による食品安全上の課題がある。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、熱加硫型シリコーンゴムであってかつ防カビ効果
に優れ、かつ食品安全性に優れたシリコーンゴム組成物
を提供することを目的とする。
ため、熱加硫型シリコーンゴムであってかつ防カビ効果
に優れ、かつ食品安全性に優れたシリコーンゴム組成物
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の防カビ性シリコーンゴム組成物は、高重合
度オルガノポリシロキサン100重量部と、比表面積が
50m 2 /g以上の補強性シリカ粉末が0重量部を越え
100重量部以下と、比表面積が2m 2 /g以上の増量
準補強性充填剤が0重量部を越え100重量部以下と、
白金系触媒及び架 橋剤または有機過酸化物0.1〜10
重量部と、防カビ剤の主成分として酸化亜鉛を0.1〜
10重量部を含む組成からなることを特徴とする。前記
において、高重合度オルガノポリシロキサンは分子量50
00〜15000 程度のものを使用できる。また、比表面積が
50m 2 /g以上の補強性シリカ粉末は、煙霧性シリカ
及びその表面を各種オルガノシロキサンやシランで処理
したシリカなどである。比表面積が2m 2 /g以上の増
量、準補強性充填剤は、けいそう土、石英粉末、けい質
砂岩、けい酸ジルコニウム、クレイ、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、酸化チタンなどである。また、白金
系触媒は付加反応としての触媒作用を示すものであり、
架橋剤としてはけい素に結合した水素原子を有する化合
物であれば、付加反応によって架橋を行わせ、これによ
って熱加硫効果を達成することができる。また有機過酸
化物は、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,4−ジ
クロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベン
ゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
ジクミルペルオキシド、オルトクロロパーベンゾエート
などから選ばれる一種以上の化合物などである。また、
防カビ剤の主成分は酸化亜鉛(ZnO)である。主成分
のみでも防カビ効果を発揮するが、好ましくは、副成分
を用いる。副成分としては、硫酸亜鉛(ZnSO 4 ・H
2 O)、リン酸亜鉛アルカリ塩[K 4 Zn(P 3 O 9 )
2 ・4H 2 O]、[K 6 Zn(P 2 O 7 ) 2 ]など、ホ
ウ酸またはその化合物(オルトホウ酸、メタホウ酸、ホ
ウ酸塩など)から選ばれる少なくとも一種の化合物であ
る。
め、本発明の防カビ性シリコーンゴム組成物は、高重合
度オルガノポリシロキサン100重量部と、比表面積が
50m 2 /g以上の補強性シリカ粉末が0重量部を越え
100重量部以下と、比表面積が2m 2 /g以上の増量
準補強性充填剤が0重量部を越え100重量部以下と、
白金系触媒及び架 橋剤または有機過酸化物0.1〜10
重量部と、防カビ剤の主成分として酸化亜鉛を0.1〜
10重量部を含む組成からなることを特徴とする。前記
において、高重合度オルガノポリシロキサンは分子量50
00〜15000 程度のものを使用できる。また、比表面積が
50m 2 /g以上の補強性シリカ粉末は、煙霧性シリカ
及びその表面を各種オルガノシロキサンやシランで処理
したシリカなどである。比表面積が2m 2 /g以上の増
量、準補強性充填剤は、けいそう土、石英粉末、けい質
砂岩、けい酸ジルコニウム、クレイ、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、酸化チタンなどである。また、白金
系触媒は付加反応としての触媒作用を示すものであり、
架橋剤としてはけい素に結合した水素原子を有する化合
物であれば、付加反応によって架橋を行わせ、これによ
って熱加硫効果を達成することができる。また有機過酸
化物は、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,4−ジ
クロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベン
ゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
ジクミルペルオキシド、オルトクロロパーベンゾエート
などから選ばれる一種以上の化合物などである。また、
防カビ剤の主成分は酸化亜鉛(ZnO)である。主成分
のみでも防カビ効果を発揮するが、好ましくは、副成分
を用いる。副成分としては、硫酸亜鉛(ZnSO 4 ・H
2 O)、リン酸亜鉛アルカリ塩[K 4 Zn(P 3 O 9 )
2 ・4H 2 O]、[K 6 Zn(P 2 O 7 ) 2 ]など、ホ
ウ酸またはその化合物(オルトホウ酸、メタホウ酸、ホ
ウ酸塩など)から選ばれる少なくとも一種の化合物であ
る。
【0007】前記構成においては、副成分として硫酸亜
鉛、リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ素含有化合物から選ば
れる少なくとも一種の化合物を含むことを特徴とする。
鉛、リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ素含有化合物から選ば
れる少なくとも一種の化合物を含むことを特徴とする。
【0008】また前記構成においては、熱加硫型シリコ
ーンゴム組成物を食品用パッキン用途に使用することが
好ましく適用できる。
ーンゴム組成物を食品用パッキン用途に使用することが
好ましく適用できる。
【0009】
【作用】前記本発明の構成によれば、高重合度オルガノ
ポリシロキサンを主成分とし、白金系触媒及び架橋剤ま
たは有機過酸化物を含む熱加硫型シリコーンゴム組成物
であるので、通常の押し出し成形や射出成形、そのほか
圧縮成形、トランスファー成形など多くの成形法を採用
できる。また高温かつ短時間で架橋でき、しかも熱空気
加硫ができるので、このような成形法によって効率よく
成形品を製造できる。そして前記シリコーンゴム組成物
には、防カビ剤の主成分として酸化亜鉛を含むので、長
期間にわたって防カビ効果に優れ、かつ食品安全性に優
れたシリコーンゴム組成物とすることができる。
ポリシロキサンを主成分とし、白金系触媒及び架橋剤ま
たは有機過酸化物を含む熱加硫型シリコーンゴム組成物
であるので、通常の押し出し成形や射出成形、そのほか
圧縮成形、トランスファー成形など多くの成形法を採用
できる。また高温かつ短時間で架橋でき、しかも熱空気
加硫ができるので、このような成形法によって効率よく
成形品を製造できる。そして前記シリコーンゴム組成物
には、防カビ剤の主成分として酸化亜鉛を含むので、長
期間にわたって防カビ効果に優れ、かつ食品安全性に優
れたシリコーンゴム組成物とすることができる。
【0010】また、防カビ剤の副成分として硫酸亜鉛、
リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ素含有化合物から選ばれる
少なくとも一種の化合物を含むという本発明の好ましい
構成によれば、さらに防カビ効果に優れ、かつ食品安全
性に優れたシリコーンゴム組成物とすることができる。
リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ素含有化合物から選ばれる
少なくとも一種の化合物を含むという本発明の好ましい
構成によれば、さらに防カビ効果に優れ、かつ食品安全
性に優れたシリコーンゴム組成物とすることができる。
【0011】また前記した熱加硫型シリコーンゴム組成
物を食品用パッキン用途に使用するとという本発明の好
ましい構成によれば、カビの発生しやすい用途に好まし
く適用できる。
物を食品用パッキン用途に使用するとという本発明の好
ましい構成によれば、カビの発生しやすい用途に好まし
く適用できる。
【0012】
【実施例】以下実施例を用いてさらに具体的に説明す
る。なお本発明は下記の実施例によって限定されるもの
ではない。
る。なお本発明は下記の実施例によって限定されるもの
ではない。
【0013】本発明の好ましい組成比は下記の通りであ
る。
る。
【0014】 分子量5000〜15000 程度の高重合度オ
ルガノポリシロキサン 100重量部 煙霧性シリカ及びその表面を各種オルガノシロキサ
ンやシランで処理したシリカなどの比表面積が50m2
/g以上の補強性シリカ粉末 0重量部を越え100
重量部以下 けいそう土、石英粉末、けい質砂岩、けい酸ジルコ
ニウム、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
酸化チタンなどの比表面積が2m2 /g以上の増量、準
補強性充填剤 0重量部を越え
100重量部以下 白金系触媒及び架橋剤又は有機過酸化物
0.1〜10重量部 防カビ剤
0.1〜10重量部 前記〜はシリコーンゴムコンパウンドである。前記
は熱加硫型シリコーンゴムとしてとくに好ましい添加
剤である。すなわち、白金系触媒と架橋剤を同時に添加
するか、または有機過酸化物を単独で添加する。これら
の添加剤を用いれば、温度300℃で3分〜400℃で
20秒程度の条件で加硫できる。すなわち、短時間処理
が可能なので防カビ剤が変質しない。もちろん熱空気加
硫ができる。ここで、白金系触媒は付加反応としての触
媒作用を示すものであり、架橋剤としてはけい素に結合
した水素原子を有する化合物であれば、付加反応によっ
て架橋を行わせ、これによって熱加硫効果を達成するこ
とができる。また有機過酸化物は、ベンゾイルパーオキ
サイド、ビス−2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルペルオキシ)ヘキサン、ジクミルペルオキシド、オル
トクロロパーベンゾエートなどから選ばれる一種以上の
化合物などである。
ルガノポリシロキサン 100重量部 煙霧性シリカ及びその表面を各種オルガノシロキサ
ンやシランで処理したシリカなどの比表面積が50m2
/g以上の補強性シリカ粉末 0重量部を越え100
重量部以下 けいそう土、石英粉末、けい質砂岩、けい酸ジルコ
ニウム、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
酸化チタンなどの比表面積が2m2 /g以上の増量、準
補強性充填剤 0重量部を越え
100重量部以下 白金系触媒及び架橋剤又は有機過酸化物
0.1〜10重量部 防カビ剤
0.1〜10重量部 前記〜はシリコーンゴムコンパウンドである。前記
は熱加硫型シリコーンゴムとしてとくに好ましい添加
剤である。すなわち、白金系触媒と架橋剤を同時に添加
するか、または有機過酸化物を単独で添加する。これら
の添加剤を用いれば、温度300℃で3分〜400℃で
20秒程度の条件で加硫できる。すなわち、短時間処理
が可能なので防カビ剤が変質しない。もちろん熱空気加
硫ができる。ここで、白金系触媒は付加反応としての触
媒作用を示すものであり、架橋剤としてはけい素に結合
した水素原子を有する化合物であれば、付加反応によっ
て架橋を行わせ、これによって熱加硫効果を達成するこ
とができる。また有機過酸化物は、ベンゾイルパーオキ
サイド、ビス−2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルペルオキシ)ヘキサン、ジクミルペルオキシド、オル
トクロロパーベンゾエートなどから選ばれる一種以上の
化合物などである。
【0015】前記の防カビ剤は、主成分は酸化亜鉛
(ZnO)である。主成分のみでも防カビ効果を発揮す
るが、好ましくは、副成分を用いる。副成分としては、
硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O)、リン酸亜鉛アルカリ
塩[K4 Zn(P3 O9 )2 ・4H2 O]、[K6 Zn
(P2 O7 )2 ]など、ホウ酸またはその化合物(オル
トホウ酸、メタホウ酸、ホウ酸塩など)から選ばれる少
なくとも一種の化合物である。
(ZnO)である。主成分のみでも防カビ効果を発揮す
るが、好ましくは、副成分を用いる。副成分としては、
硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O)、リン酸亜鉛アルカリ
塩[K4 Zn(P3 O9 )2 ・4H2 O]、[K6 Zn
(P2 O7 )2 ]など、ホウ酸またはその化合物(オル
トホウ酸、メタホウ酸、ホウ酸塩など)から選ばれる少
なくとも一種の化合物である。
【0016】以下具体的実験例を挙げる。
【0017】実施例1 日本フランシール社製MM3613シリコーンゴムコン
パウンド100重量部に対して、白金系触媒SRX21
2(東レ・ダウコーニング社製)0.05重量部、架橋
剤として水素含有シリコーンオイルSH1107(東レ
・ダウコーニング社製)0.35重量部、インヒビター
としてオレフィンB(メチルブチノール)0.025重
量部、顔料としてチタンホワイト3.00重量部を配合
したコンパウンドに、次に示す防カビ剤を添加混合し
た。
パウンド100重量部に対して、白金系触媒SRX21
2(東レ・ダウコーニング社製)0.05重量部、架橋
剤として水素含有シリコーンオイルSH1107(東レ
・ダウコーニング社製)0.35重量部、インヒビター
としてオレフィンB(メチルブチノール)0.025重
量部、顔料としてチタンホワイト3.00重量部を配合
したコンパウンドに、次に示す防カビ剤を添加混合し
た。
【0018】 実験番号1:酸化亜鉛(ZnO) 3.0重量部 実験番号2:酸化亜鉛(ZnO) 2.5重量部、及び硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 0.5重量部 実験番号3:酸化亜鉛(ZnO) 2.5重量部、及びリン酸亜鉛アルカリ塩 [K4 Zn(P3 O9 )2 ・4H2 O] 0.5重量部 実験番号4:酸化亜鉛(ZnO) 2.5重量部、及びリン酸亜鉛アルカリ塩 [K6 Zn(P2 O7 )2 ] 0.5重量部 実験番号5:酸化亜鉛(ZnO) 2.5重量部、及びメタホウ酸 0.5重 量部 実験番号6:酸化亜鉛(ZnO) 2.5重量部、及びホウ酸塩[Mg3 (B O3 )2 ] 0.5重量部 実験番号7:酸化亜鉛(ZnO) 2.4重量部、オルトホウ酸[H3 BO4 ] 0.2重量部、硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 0.2重量部、及びリン 酸亜鉛アルカリ塩[K6 Zn(P2 O7 )2 ] 0.2重量部 実験番号8:酸化亜鉛(ZnO) 0.8重量部、及び硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 0.2重量部 実験番号9:酸化亜鉛(ZnO) 5.0重量部、及び硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 1.0重量部 実験番号10:酸化亜鉛(ZnO) 9.0重量部、及び硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 1.0重量部 比較例1:防カビ剤無添加このシリコーンゴム組成物を
押し出し成形し、380℃で15秒間加硫し、食品容器
用パッキンを作製した。このパッキンをJISZ291
1に準拠したカビ抵抗性試験で評価した。すなわち、使
用倍地としてじゃがいもぶどう糖寒天(PDA)倍地を
用い、培養条件は28℃、14日とした。また試験菌は
クロコウジカビ(ANと略す)、コクショクコウボ(A
Pと略す)、クロカビ(CCと略す)、ツチアオカビ
(TSと略す)を用いた。防カビ試験結果を表2に示
す。なお表2中のカビ試験の数値は下記の表1の通りで
ある。
押し出し成形し、380℃で15秒間加硫し、食品容器
用パッキンを作製した。このパッキンをJISZ291
1に準拠したカビ抵抗性試験で評価した。すなわち、使
用倍地としてじゃがいもぶどう糖寒天(PDA)倍地を
用い、培養条件は28℃、14日とした。また試験菌は
クロコウジカビ(ANと略す)、コクショクコウボ(A
Pと略す)、クロカビ(CCと略す)、ツチアオカビ
(TSと略す)を用いた。防カビ試験結果を表2に示
す。なお表2中のカビ試験の数値は下記の表1の通りで
ある。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】 以上の通り、本実施例によれば良好な防カビ性を示すこ
とが確認できた。
とが確認できた。
【0021】実施例2 シリコーンゴムコンパウンドSE1185U(東レ・ダ
ウコーニング社製)100重量部に対して、有機過酸化
物加硫剤RC−9(東レ・ダウコーニング社製)0.9
重量部を添加したコンパウンドに、下記(1) と(2) の防
カビ剤をそれぞれ混練し、押し出し成形した後、170
℃/10分の一次加硫を行い、次いで200℃/4時間
の2次加硫を行った。(1) 酸化亜鉛(ZnO) 2.4
重量部、オルトホウ酸[H3 BO4 ] 0.2重量部、
硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 0.2重量部、及び
リン酸亜鉛アルカリ塩[K6 Zn(P2 O7 )2 ]
0.2重量部、(2) 酸化亜鉛(ZnO)4.8重量部、
オルトホウ酸[H3 BO4 ] 0.4重量部、硫酸亜鉛
(ZnSO4 ・H2 O) 0.4重量部、及びリン酸亜
鉛アルカリ塩[K6 Zn(P2 O7 )2 ] 0.4重量
部そして、実施例1と同様にカビ試験を行ったところそ
の数値はいずれも3以下であり、良好な防カビ性を示し
た。
ウコーニング社製)100重量部に対して、有機過酸化
物加硫剤RC−9(東レ・ダウコーニング社製)0.9
重量部を添加したコンパウンドに、下記(1) と(2) の防
カビ剤をそれぞれ混練し、押し出し成形した後、170
℃/10分の一次加硫を行い、次いで200℃/4時間
の2次加硫を行った。(1) 酸化亜鉛(ZnO) 2.4
重量部、オルトホウ酸[H3 BO4 ] 0.2重量部、
硫酸亜鉛(ZnSO4 ・H2 O) 0.2重量部、及び
リン酸亜鉛アルカリ塩[K6 Zn(P2 O7 )2 ]
0.2重量部、(2) 酸化亜鉛(ZnO)4.8重量部、
オルトホウ酸[H3 BO4 ] 0.4重量部、硫酸亜鉛
(ZnSO4 ・H2 O) 0.4重量部、及びリン酸亜
鉛アルカリ塩[K6 Zn(P2 O7 )2 ] 0.4重量
部そして、実施例1と同様にカビ試験を行ったところそ
の数値はいずれも3以下であり、良好な防カビ性を示し
た。
【0022】実施例3 シリコーンゴムコンパウンドSE1185U(東レ・ダ
ウコーニング社製)100重量部に対して、有機過酸化
物加硫剤RC−2(東レ・ダウコーニング社製)1.3
重量部を添加したコンパウンドに実施例2と同じ防カビ
剤を混練し、押し出し成形した後、400℃/20秒の
一次加硫を行い、次いで200℃/4時間の2次加硫を
行った。
ウコーニング社製)100重量部に対して、有機過酸化
物加硫剤RC−2(東レ・ダウコーニング社製)1.3
重量部を添加したコンパウンドに実施例2と同じ防カビ
剤を混練し、押し出し成形した後、400℃/20秒の
一次加硫を行い、次いで200℃/4時間の2次加硫を
行った。
【0023】そして、実施例1と同様にカビ試験を行っ
たところその数値はいずれも3以下であり、良好な防カ
ビ性を示した。
たところその数値はいずれも3以下であり、良好な防カ
ビ性を示した。
【0024】以上の実施例で説明した通り、付加反応加
硫系、とくに白金系触媒に対する防カビ性の加硫阻害も
なく、また有機過酸化物の1次加硫及び2次加硫条件の
ような厳しい熱履歴条件を採用しても、防カビ性を示す
ことが確認できた。
硫系、とくに白金系触媒に対する防カビ性の加硫阻害も
なく、また有機過酸化物の1次加硫及び2次加硫条件の
ような厳しい熱履歴条件を採用しても、防カビ性を示す
ことが確認できた。
【0025】
【発明の効果】前記のとおり本発明によれば、長期間に
わたって防カビ効果に優れ、かつ食品安全性に優れたシ
リコーンゴム組成物とすることができる。
わたって防カビ効果に優れ、かつ食品安全性に優れたシ
リコーンゴム組成物とすることができる。
【0026】また、防カビ剤の副成分として硫酸亜鉛、
リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ酸またはその化合物から選
ばれる少なくとも一種の化合物を含むという本発明の好
ましい構成によれば、さらに防カビ効果に優れ、かつ食
品安全性に優れたシリコーンゴム組成物とすることがで
きる。
リン酸亜鉛アルカリ塩、ホウ酸またはその化合物から選
ばれる少なくとも一種の化合物を含むという本発明の好
ましい構成によれば、さらに防カビ効果に優れ、かつ食
品安全性に優れたシリコーンゴム組成物とすることがで
きる。
【0027】また前記した熱加硫型シリコーンゴム組成
物を食品用パッキン用途に使用するという本発明の好ま
しい構成によれば、カビの発生しやすい用途に好ましく
適用できる。
物を食品用パッキン用途に使用するという本発明の好ま
しい構成によれば、カビの発生しやすい用途に好ましく
適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/05 LRP
Claims (3)
- 【請求項1】 高重合度オルガノポリシロキサン100
重量部と、比表面積が50m 2 /g以上の補強性シリカ
粉末が0重量部を越え100重量部以下と、比表面積が
2m 2 /g以上の増量準補強性充填剤が0重量部を越え
100重量部以下と、白金系触媒及び架橋剤または有機
過酸化物0.1〜10重量部と、防カビ剤の主成分とし
て酸化亜鉛を0.1〜10重量部を含む組成からなる防
カビ性シリコーンゴム組成物。 - 【請求項2】 防カビ剤の副成分として硫酸亜鉛、リン
酸亜鉛アルカリ塩、ホウ素含有化合物から選ばれる少な
くとも一種の化合物を含む請求項1記載の防カビ性シリ
コーンゴム組成物。 - 【請求項3】 熱加硫型シリコーンゴム組成物が、食品
用パッキンである請求項1記載の防カビ性シリコーンゴ
ム組成物。
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---|---|---|---|
JP3012938A JPH0822964B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 防カビ性シリコーンゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3012938A JPH0822964B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 防カビ性シリコーンゴム組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04239058A JPH04239058A (ja) | 1992-08-26 |
JPH0822964B2 true JPH0822964B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=11819227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3012938A Expired - Fee Related JPH0822964B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 防カビ性シリコーンゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0822964B2 (ja) |
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-
1991
- 1991-01-09 JP JP3012938A patent/JPH0822964B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04239058A (ja) | 1992-08-26 |
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