JPH08227616A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

Info

Publication number
JPH08227616A
JPH08227616A JP7032719A JP3271995A JPH08227616A JP H08227616 A JPH08227616 A JP H08227616A JP 7032719 A JP7032719 A JP 7032719A JP 3271995 A JP3271995 A JP 3271995A JP H08227616 A JPH08227616 A JP H08227616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
fiber bundle
aramid fiber
varnish
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7032719A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinobu Ono
朗伸 小野
Shigeru Amano
茂 天野
Michiaki Hatada
道明 畑田
Toshihito Watabe
俊仁 渡部
Shuichi Sugiyama
秀一 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP7032719A priority Critical patent/JPH08227616A/ja
Publication of JPH08227616A publication Critical patent/JPH08227616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性に富み、製造作業中に作業者の手など
を傷つけることのないガラス巻き絶縁電線に代わる絶縁
電線を得る。 【構成】 導体1上にアラミド繊維束を巻き付け、これ
に耐熱性の良好なメチルフェニルシリコーンなどからな
るシリコーンワニスを含浸、硬化させてなる絶縁体2を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐熱性に優れ、高信
頼性を有する絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の絶縁電線として、導体上
にガラス繊維束を巻き付け、この巻き付けられたガラス
繊維にポリアミドイミドワニスなどの絶縁ワニスを含浸
し、硬化させて絶縁体としたものがある。この絶縁電線
は、その絶縁体が1種のガラス繊維強化プラスチック
(FRP)となっているので、その機械的強度、耐熱性
が優れており、例えば車輌用空調装置のコンプレッサー
モータ用巻線などの高信頼性を要求される用途に使用さ
れている。
【0003】しかしながら、この絶縁電線にあっては、
絶縁体が剛直となって、可撓性が悪く、またその製造時
においては、ガラス繊維束を導体に巻き付ける際にガラ
ス繊維の一部が折れてケバが立ち、作業者の手にささ
り、作業性が非常に悪いと言う欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、可撓性に優れ、製造時の作業性が良好であ
り、しかも耐熱性、機械的特性が良好で信頼性の高い絶
縁電線を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、導体上に
アラミド繊維束を巻き付け、これにシリコーンワニスを
含浸、硬化させて絶縁体とすることによって解決でき
る。また、絶縁体の厚さを30〜100μmとすること
が好ましく、これによって可撓性がより良好となる。さ
らに、導体に平角線を用いれば、コイル巻回時の占積率
が増加して好ましい。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。図1は、
本発明の絶縁電線の一例を示すもので、図中符号1は導
体である。この導体1は断面形状が矩形の平角線からな
るもので、この導体1上には絶縁体2が設けられてい
る。
【0007】絶縁体2は、アラミド繊維束を導体1上に
巻き付け、このアラミド繊維にシリコーンワニスを含浸
し、硬化したもので、その厚みが50〜100μm、好
ましくは60〜80μmの範囲とされたものである。こ
こで用いられるアラミド繊維は、ポリ−P−フェニレン
フタラミドから得られるケブラー(商品名;デュポン
社)に代表されるものであって、これ以外に共重合タイ
プの「テクノーラHM−50」(商品名;帝人(株)
製)やメタ系アラミド繊維の「ノーメックス」(商品
名;デュポン社)、「コーネックス」(商品名;帝人
(株)製)なども使用可能であり、引張り強さが250
0〜3500MPa、引張り弾性率が50〜150GP
aの範囲のものが好ましい。
【0008】このようなアラミド繊維の繊維径5〜20
μmのモノフィラメントを数10本ないし数100本を
束ねたアラミド繊維のストランドからなるヤーンまたは
ロービングが導体1上に巻き付けられる。このアラミド
繊維束の幅は0.2〜0.5mm、厚みは0.01〜
0.05mmの範囲が好適とされる。また、このアラミ
ド繊維束では、加工時に用いられるサイジングを除去し
たものが好ましく、有機溶剤などによる洗浄処理を施し
たものを用いるようにすることが望ましい。
【0009】このようなアラミド繊維束の導体1への巻
き付けは、アラミド繊維束自体がガラス繊維ヤーンに比
べて可撓性を有しているので、通常のテープ巻き用機械
などを利用して行うことができ、かつこの巻回時に繊維
が折れることもない。アラミド繊維束の巻き付けの形態
は、突き合わせ巻きあるいは重ね巻きで行われ、突き合
わせ巻きの場合は2層以上に巻回することもできる。
【0010】また、本発明で用いられるシリコーンワニ
スとしては、この技術分野で使用されている種々のシリ
コーンワニスが用いられるが、なかでもメチルシリコー
ン、メチルフェニルシリコーンを主成分とするものが耐
熱性の点で好ましい。シリコーンワニスの含浸は、ワニ
スが満たされたコーティングダイスにアラミド繊維束を
巻き付けた導体1を通過させる常法によって行うことが
できる。シリコーンワニスの硬化は、含浸後のものを温
度150〜200℃、時間5〜30分間程度の条件で加
熱することで行われる。
【0011】このようにして得られた絶縁体2における
アラミド繊維の含有量は、体積比で30〜80%程度が
好ましく、80%を越えるとアラミド繊維束がシリコー
ンワニスで十分含浸されなくなり、30%未満になると
絶縁体2の機械的強度、電気絶縁性が低下して好ましく
ない。また、この絶縁体2の厚みは30〜100μmの
範囲とされる。厚みが30μm未満では、十分な機械的
強度が得られず、100μmを越えると、絶縁電線の可
撓性が低下して好ましくない。
【0012】このような絶縁電線にあっては、その絶縁
体2がアラミド繊維束を巻き付け、これにシリコーンワ
ニスを含浸し硬化させたものであるので、アラミド繊維
とシリコーンワニスとの耐熱性があいまって、非常に優
れた耐熱性を発揮する。また、絶縁体2は、アラミド繊
維強化シリコーン樹脂ともなるので、その厚みが薄くて
も機械的強度、電気的強度ともに極めて高いものとな
り、高信頼性となるとともに、比較的可撓性に富み、コ
イル巻回時に絶縁体2が割れたり、クラックが生じたり
することがない。さらに、アラミド繊維自体が可撓性を
有しているため、アラミド繊維束を巻き付ける際に、折
れることがなく、作業を好適に行うことができる。
【0013】また、本発明では、導体1としては図1に
示した平角線に限られず、通常の丸線であってもよいこ
とは言うまでもない。さらに、絶縁体2の上に必要に応
じて他の耐熱性の良好な絶縁被覆などを設けることもで
きる。
【0014】以下、具体例を示す。 (実施例)導体径1mmの軟銅線上に幅約0.3mm、
厚み約0.04mmのアラミド繊維束を突き合わせ巻き
で2重巻きに巻き付け、メチルフェニルシリコーンから
なるシリコーンワニスを含浸し、温度180℃で30分
間加熱し、硬化させて、厚み0.08mmの絶縁体を有
する絶縁電線を得た。絶縁体中のアラミド繊維の含有量
は74体積%であった。この絶縁電線について、絶縁破
壊電圧、可撓性(3倍径巻き付けによる)、耐熱性、製
造時の作業性について検討した。結果を表1に示す。
【0015】(従来例)アラミド繊維束に代えて、ほぼ
同寸法のガラス繊維ヤーンを用いた以外は実施例と同様
にして絶縁電線を製造し、これについて同様の検討を行
った。結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1の結果から、実施例のものは、可撓性
がよく、製造時の作業性も良好であり、優れた耐熱性と
電気絶縁性を有していることがわかる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の絶縁電
線は、可撓性に優れ、製造時の作業性が良好であり、し
かも耐熱性、機械的特性、電気的特性の優れたものとな
り、高度の信頼性を要求される用途に好適なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の絶縁電線の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…導体、2…絶縁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 俊仁 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 杉山 秀一 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上にアラミド繊維束を巻き付け、こ
    れにシリコーンワニスを含浸、硬化させて厚みが30〜
    100μmの絶縁体とした絶縁電線。
  2. 【請求項2】 導体が平角線である請求項1記載の絶縁
    電線。
JP7032719A 1995-02-21 1995-02-21 絶縁電線 Pending JPH08227616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7032719A JPH08227616A (ja) 1995-02-21 1995-02-21 絶縁電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7032719A JPH08227616A (ja) 1995-02-21 1995-02-21 絶縁電線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08227616A true JPH08227616A (ja) 1996-09-03

Family

ID=12366657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7032719A Pending JPH08227616A (ja) 1995-02-21 1995-02-21 絶縁電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08227616A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150223290A1 (en) * 2012-08-16 2015-08-06 Newziro Co., Ltd. Fine heating wire and heating unit using the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150223290A1 (en) * 2012-08-16 2015-08-06 Newziro Co., Ltd. Fine heating wire and heating unit using the same
US10080260B2 (en) * 2012-08-16 2018-09-18 Newziro Co., Ltd. Fine heating wire and heating unit using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5057812A (en) Noise-suppressing high-tension resistance cable
CA2595543C (en) Fiber reinforced plastic wire for strength member of overhead transmission cable, method for manufacturing the same, and overhead transmission cable using the same
US10510459B2 (en) Insulated winding wire articles having conformal coatings
US20130032377A1 (en) Insulated wire and method of manufacturing the same
JP6859693B2 (ja) 絶縁電線
JPH08227616A (ja) 絶縁電線
JPH1186642A (ja) 移動用ケーブル
JP4319472B2 (ja) チューブの製造方法
CN112331395A (zh) 一种电机引接电缆及其制备方法和应用
JP3402838B2 (ja) マイカテープ及びこれを用いた絶縁コイル
JPS61153609A (ja) 光フアイバ−コ−ドおよび小容量光フアイバ−ケ−ブル用可撓性抗張力線
CN207068530U (zh) 一种耐摇摆测试导体结构
JP2862543B2 (ja) 複合撚合型抗張力体
CN219512850U (zh) 车载电缆
CN219512849U (zh) 扁平电线
WO2023276629A1 (ja) 方形断面多芯絶縁電線、及びその製造方法
JPH0110816Y2 (ja)
WO2016203758A1 (ja) ヘッドホンケーブル
JP7524692B2 (ja) 複合ケーブル
JPH03176912A (ja) 平形エレベータケーブル
JP6766928B1 (ja) 可動部用ケーブル
JPH0741048Y2 (ja) 雑音防止用高圧抵抗電線
JPH0356050A (ja) ロータ用バインド材
JPS60237828A (ja) 回転電機コイル
JP2021170096A (ja) 光ファイバケーブル