JPH08227229A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH08227229A
JPH08227229A JP7301379A JP30137995A JPH08227229A JP H08227229 A JPH08227229 A JP H08227229A JP 7301379 A JP7301379 A JP 7301379A JP 30137995 A JP30137995 A JP 30137995A JP H08227229 A JPH08227229 A JP H08227229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer material
peeling
claw
transfer
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7301379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3296166B2 (ja
Inventor
Takashi Kawabata
隆 川端
Nobuo Momotake
信男 百武
Fumio Furusawa
文夫 古沢
Masaaki Tokunaga
雅彰 徳永
Ryoichi Tsuruoka
亮一 鶴岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP30137995A priority Critical patent/JP3296166B2/ja
Priority to US08/570,945 priority patent/US5617197A/en
Priority to GB9525707A priority patent/GB2296470B/en
Publication of JPH08227229A publication Critical patent/JPH08227229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3296166B2 publication Critical patent/JP3296166B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6532Removing a copy sheet form a xerographic drum, band or plate
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0105Details of unit
    • G03G15/0131Details of unit for transferring a pattern to a second base

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 像担持体上に順次色の異なる複数のトナー像
を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナー像
を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重ね合
わせた状態で転写することにより画像を形成する画像形
成装置において、温度や湿度等の環境が変動した場合で
も、剥離爪の先端部によって転写フィルムが損傷される
のを防止可能な画像形成装置を提供することを主たる目
的とする。 【構成】 転写材担持体の表面に所定のタイミングで接
触して、転写材を当該転写材担持体上から剥離する断面
略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記爪状剥離部材の
転写材接触面の先端形状を、剥離後の転写材の進行方向
に行くに従って幅を広く設定するとともに、上記爪状剥
離部材の先端部を、転写材担持体の軸方向に沿って直線
状又は曲線状に形成し、当該爪状剥離部材の転写材が剥
離された後に接触する部分を平面状に形成するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、感光体ドラム上に順
次色の異なる複数のトナー像を形成し、感光体ドラム上
に形成された複数のトナー像を、転写ドラム上に担持さ
れた転写材上に順次重ね合わせた状態で転写することに
より画像を形成する電子写真式複写機やプリンタ等の画
像形成装置に関し、特に転写ドラム上に担持された転写
材を剥離するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の転写ドラムを使用した画
像形成装置としては、感光体ドラム上に順次シアン、マ
ゼンタ、イエロー、ブラック等の色の異なる複数のトナ
ー像を形成し、この感光体ドラム上に形成された複数の
トナー像を、転写ドラム上に担持された転写用紙等の転
写材上に順次重ね合わせた状態で転写することにより画
像を形成するように構成したものがある。そして、この
画像形成装置では、転写ドラムに吸着された転写材上に
所定数のトナー像を多重に転写した後、この転写材を転
写ドラムの表面から剥離して、定着器により転写材上に
トナー像を定着するようになっている。その際、この画
像形成装置では、転写材を転写ドラムの表面から確実に
剥離するために、先端部の鋭利な剥離フィンガーからな
る剥離装置が使用される。
【0003】この剥離装置としては、例えば、図19〜
図21に示すように、金属製の幅の狭い板状部材からな
る先端部の鋭利な剥離フィンガー100を、所定のタイ
ミングで転写ドラムの表面を形成する転写フィルム10
1に接触させ、剥離フィンガー100の鋭利な先端部に
よって転写材102を転写フィルム101から剥離した
後、転写材102を剥離フィンガー100の上側面によ
って持ち上げることにより、転写材102を転写ドラム
の表面から剥離するものが用いられる(特開平1−25
4986号公報)。また、上記剥離装置では、剥離フィ
ンガー100の剥離作用を補助するため、当該剥離フィ
ンガー100によって転写ドラムの表面から剥離された
転写材102を浮き上がらせる複数の剥離ガイド部材1
03が、剥離フィンガー100の両側に配設されてい
る。そして、これらの複数の剥離ガイド部材103は、
剥離フィンガー100と一体的に支持体104に固定さ
れており、この支持体104を所定のタイミングで回動
させることにより、剥離フィンガー100の先端部を転
写フィルム101の表面に接触させるように構成されて
いる。
【0004】しかし、上記従来の画像形成装置の場合に
は、複数の剥離ガイド部材103が剥離フィンガー10
0とともに回動するため、剥離フィンガー100が転写
材102をすくう際に、剥離ガイド部材103が必要以
上に転写ドラムへ接近してしまう。従って、剥離ガイド
部材103、103…先端の位置は、剥離フィンガー1
00が転写材102をすくう際には、転写ドラムとの干
渉を避ける位置に規制される。つまり、剥離フィンガー
100が転写材をすくうときに、剥離ガイド部材103
が転写ドラムに干渉しない位置にセットすると、剥離フ
ィンガー100が転写材102をすくった後、もとの位
置にもどり、転写材102が剥離ガイド部材103によ
ってすくい上げられるときには、剥離ガイド部材103
先端が、転写材102の上側を通過し、転写材102を
すくい上げられなくなり、ジャムが発生するという問題
点がある。
【0005】かかる問題点を解消するため、転写材10
2の転写フィルム101に対する静電吸着力を下げる手
段をとり、転写材102を剥離するポイントより若干上
流側に一対のコロナ帯電器105a、105bを設置
し、除電することにより転写材102と転写フィルム1
01間の静電吸着力を弱めることが考えられる。尚、図
20中、106は通常の剥離放電用のコロナ放電器を示
す。
【0006】しかしながら、この対策では十分でなく、
腰の弱い用紙においては、剥離ガイド部材103の先端
が転写材102の上流側を通過し、剥離不良が発生する
という問題点がやはり生じる。
【0007】そこで、本出願人は、かかる問題点を解決
するため、特開平5−61364号公報に示すようなも
のを既に提案している。この提案に係る画像形成装置の
剥離装置は、剥離爪として、やはり金属製の幅の狭い板
状部材からなる先端部の鋭利な剥離爪を使用したもので
あり、転写材を転写ドラム上の転写材担持体に支持し感
光体に形成されたトナー像を転写材に転写した後、転写
材を剥離装置により剥離する画像形成装置において、前
記剥離装置は、図22に示すように、転写材110の一
部を剥離させる剥離爪111と、剥離された転写材11
0を順次両サイド方向に剥離させてゆく剥離ガイド部材
112と、前記剥離爪111および剥離ガイド112を
それぞれ個別に回動させる回動機構とを備え、前記剥離
爪111が転写材110を剥離する位置にあるとき、前
記剥離ガイド部材112を転写ドラム113に近接する
位置に保持させるように構成したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、上記従来の画像形成装置の剥離装置の場合に
は、剥離爪111が金属製の薄板からなり、先端部が鋭
利に形成されているため、剥離爪111と転写フィルム
113との接触状態が変化すると、剥離爪111の鋭利
な先端部によって転写フィルム113の表面を傷付けた
り、極端な場合には、剥離爪111の鋭利な先端部が転
写フィルム113に突き刺さり、転写フィルム113を
損傷する虞れがあるという問題点があった。
【0009】かかる転写フィルムの損傷を少しでも防ぐ
ためには、図23に示すように、剥離爪111の先端部
近傍の下面に樹脂ローラー115を配設することも行わ
れている。なお、図23において、116は転写フィル
ム113を内側から半径方向外方に押圧して当該転写フ
ィルム113を変形させ、転写材110の剥離を容易と
するための剥離内押し部材である。
【0010】しかし、この場合でも、温度や湿度等の環
境変動により、低温低湿時に転写フィルム113の剛性
が高まると、転写フィルム113の変形量が減少して鋭
利な剥離爪111の先端部によって転写フィルム113
を損傷するという問題点が生じる。また、高温高湿の条
件下においては、転写材110としての転写用紙の腰が
低下するため、剥離爪111の先端が用紙110に突き
刺さってしまうという問題点もあった。さらに、往復ハ
ガキやクリスマスカード等のように折り目が存在する特
殊な用紙110に画像を形成する場合に、用紙の折り目
が転写フィルム113から剥離される際に、当該用紙1
10の折り目に剥離爪111の先端が突き刺さってしま
うという問題点もあった。
【0011】また、上記従来の画像形成装置の場合に
は、剥離爪111が金属製の薄板からなるため、低温低
湿条件下や両面コピーの第2面を転写ドラムから剥離す
る際に、転写材110から剥離爪111に向けて剥離放
電が発生し、この剥離放電によって転写材110上の先
端部に転写されたトナー像が飛散し、剥離放電に沿った
筋状の画像欠陥が発生するという問題点もあった。
【0012】さらに、上記従来の画像形成装置の場合に
は、剥離ガイド部材112と剥離爪111の取付け精度
や作動位置の変動等により、剥離ガイド部材112と剥
離爪111の位置関係が所定の位置から少しでもずれる
と、剥離爪111が用紙110の先端部に突き刺さった
り、用紙110の先端部が剥離ガイド部材112と剥離
爪111の間に当接し、図24に示すように、用紙11
0の先端部が座屈するジャムが発生するという問題点も
あった。
【0013】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、像担持体上に順次色の異なる複数のトナー像を
形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナー像
を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重ね合
わせた状態で転写することにより画像を形成する画像形
成装置において、温度や湿度等の環境が変動した場合で
も、剥離爪の先端部によって転写フィルムが損傷される
のを防止可能な画像形成装置を提供することにある。
【0014】また、この発明の他の目的とするところ
は、往復ハガキやクリスマスカード等のように折り目が
存在する特殊な用紙に画像を形成する場合でも、用紙の
折り目に剥離フィンガーの先端が突き刺さるという虞れ
のない画像形成装置を提供することにある。
【0015】さらに、この発明の他の目的とするところ
は、低温低湿条件下や両面コピーの第2面を転写ドラム
から剥離する際などに、剥離放電によって転写材の画像
に画像欠陥が発生するのを防止可能な画像形成装置を提
供することにある。
【0016】また更に、この発明の他の目的とするとこ
ろは、剥離ガイド部材と剥離フィンガーの取付け精度や
作動位置に多少の変動が生じた場合でも、剥離爪によっ
て転写材を損傷したり、転写材の先端部に座屈ジャムが
発生するのを防止可能な画像形成装置を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項第1項
に係る画像形成装置は、像担持体上に順次色の異なる複
数のトナー像を形成し、上記像担持体上に形成された複
数のトナー像を、転写材担持体上に担持された転写材上
に順次重ね合わせた状態で転写することにより画像を形
成する画像形成装置において、上記転写材担持体の表面
に所定のタイミングで接触して、転写材を当該転写材担
持体上から剥離する爪状の剥離部材を備え、上記爪状剥
離部材の少なくとも転写材と接触する部分の体積電気抵
抗値を、10Ω・cm以上107 Ω・cm以下、または
単位長さ当たりの表面電気抵抗値を、10Ω/cm以上
107 Ω/cm以下に設定するように構成されている。
【0018】また、この発明の請求項第2項に係る画像
形成装置は、像担持体上に順次色の異なる複数のトナー
像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナー
像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重ね
合わせた状態で転写することにより画像を形成する画像
形成装置において、上記転写材担持体の表面に所定のタ
イミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から
剥離する爪状の剥離部材を備え、上記爪状剥離部材のヤ
ング率を5kgf/cm2 以上500000kgf/c
2 以下に設定するように構成されている。
【0019】さらに、この発明の請求項第3項に係る画
像形成装置は、像担持体上に順次色の異なる複数のトナ
ー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナ
ー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重
ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する画
像形成装置において、上記転写材担持体の表面に所定の
タイミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上か
ら剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記
爪状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の転
写材の進行方向に行くに従って幅を広く設定するととも
に、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸方
向に沿って直線状又は曲線状に形成し、当該爪状剥離部
材の転写材が剥離された後に接触する部分を平面状に形
成するように構成されている。
【0020】また更に、この発明の請求項第4項に係る
画像形成装置は、像担持体上に順次色の異なる複数のト
ナー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のト
ナー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次
重ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する
画像形成装置において、上記転写材担持体の表面に所定
のタイミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上
から剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上
記爪状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の
転写材の進行方向に行くに従って幅を広く設定するとと
もに、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸
方向に沿って直線状に形成し、当該爪状剥離部材の転写
材が剥離された後に接触する部分を、少なくとも転写材
の裏面に最初に接触する転写材担持体に対する接触角が
相対的に大きく微小な第一の平面と、当該第一の平面に
続いて形成され転写材担持体に対する接触角が相対的に
小さな第二の平面とから構成したものである。
【0021】さらに、この発明の請求項第5項に係る画
像形成装置は、請求項第1項乃至第4項のいずれかに記
載の画像形成装置において、上記爪状剥離部材の転写材
接触面の転写材に対する摩擦係数を1以下に設定するよ
うに構成したものである。
【0022】さらに又、この発明の請求項第6項に係る
画像形成装置は、請求項第1項乃至第4項のいずれかに
記載の画像形成装置において、上記爪状剥離部材の転写
材接触面の表面粗さを20μm以下に設定するように構
成したものである。
【0023】また、この発明の請求項第7項に係る画像
形成装置は、請求項第1項乃至第6項のいずれかに記載
の画像形成装置において、上記爪状剥離部材の少なくと
も近傍に転写材担持体の表面に非接触状態であって且つ
当該転写材担持体の軸方向に沿って配置され、上記爪状
剥離部材の剥離作用を補助する剥離ガイド部材を備え、
上記爪状剥離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材の転
写材接触面は、当該爪状剥離部材が剥離状態においてほ
ぼ同一面を形成するように設定したものである。
【0024】なお、上記爪状剥離部材は、例えば、弾性
部材によって形成するように構成しても良い。
【0025】
【作用】この発明の請求項第1項に係る画像形成装置に
おいては、転写材担持体の表面に所定のタイミングで接
触して、転写材を当該転写材担持体上から剥離する爪状
の剥離部材を備え、上記爪状剥離部材の少なくとも転写
材と接触する部分の体積電気抵抗値を、107 Ω・cm
以下、または単位長さ当たりの表面電気抵抗値を、10
7 Ω/cm以下に設定するように構成されているので、
爪状剥離部材の少なくとも転写材と接触する部分が絶縁
性であっても抵抗値が比較的小さく、転写材が爪状剥離
部材によって転写材担持体の表面から剥離される際に、
転写材から爪状剥離部材に向けて剥離放電が発生するの
を防止ないし抑制することができ、低温低湿条件下や両
面コピーの第2面等のように転写材の帯電量が多い場合
であっても、剥離放電によって画像欠陥が発生するのを
防止することができる。
【0026】しかも、この発明の請求項第1項に係る画
像形成装置においては、上記爪状剥離部材の少なくとも
転写材と接触する部分の体積電気抵抗値を、10Ω・c
m以上、または単位長さ当たりの表面電気抵抗値を、1
0Ω/cm以上に設定するように構成されているので、
高温高湿環境下において、転写材が吸湿した高含水紙等
であっても、像担持体上から転写材担持体上に保持され
た転写材にトナー像を転写するための転写電流が、低抵
抗化した高含水紙等からなる転写材を通して爪状剥離部
材側にリークし、転写不良が発生するのを防止すること
ができる。
【0027】また、この発明の請求項第2項に係る画像
形成装置においては、転写材担持体の表面に所定のタイ
ミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から剥
離する爪状の剥離部材を備え、上記爪状剥離部材のヤン
グ率を、5kgf/cm2 以上500000kgf/c
2 以下に設定するように構成されているので、ヤング
率が5kgf/cm2 未満の爪状剥離部材のように、当
該爪状剥離部材の変形に伴う剥離不良が発生することが
なく、しかも、ヤング率が500000kgf/cm2
を超える爪状剥離部材のように、当該爪状剥離部材が転
写材担持体を構成する転写フィルムを傷つけたり、突き
刺さったりして、当該転写フィルムを破損することもな
い。
【0028】さらに、この発明の請求項第3項に係る画
像形成装置においては、転写材担持体の表面に所定のタ
イミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から
剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記爪
状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の転写
材の進行方向に行くに従って幅を広く設定するととも
に、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸方
向に沿って直線状又は曲線状に形成し、当該爪状剥離部
材の転写材が剥離された後に接触する部分を平面状に形
成するように構成されているので、爪状剥離部材の断面
形状である略くさび形状を厚く設定し、爪状剥離部材の
先端部が転写体担持体の表面を損傷するのを防止するよ
うに構成した場合でも、転写体担持体の軸方向に沿って
直線状又は曲線状に形成された爪状剥離部材の先端部に
よって、転写材が転写体担持体から確実に初期剥離さ
れ、その後、剥離後の転写材の進行方向に行くに従って
幅が広く設定され、かつ爪状剥離部材の転写材が剥離さ
れた後に接触する平面状に形成された部分によって、転
写材が転写体担持体からスムースにすくい上げられるた
め、転写材の剥離を確実に行うことができる。
【0029】また更に、この発明の請求項第4項に係る
画像形成装置においては、転写材担持体の表面に所定の
タイミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上か
ら剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記
爪状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の転
写材の進行方向に行くに従って幅を広く設定するととも
に、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸方
向に沿って直線状に形成し、当該爪状剥離部材の転写材
が剥離された後に接触する部分を、少なくとも転写材の
裏面に最初に接触する転写材担持体に対する接触角が相
対的に大きな微小な第1の平面と、当該第一の平面に続
いて形成され転写材担持体に対する接触角が相対的に小
さな第二の平面とから構成されているので、往復ハガキ
やクリスマスカード等のように折り目が存在する特殊な
用紙であっても、当該用紙の折り目が転写体担持体から
剥離される際に、転写材の裏面に最初に接触する転写材
担持体に対する接触角が相対的に大きな微小な第一の平
面によって、用紙の折り目が引き起こされて、第二の平
面で用紙の腰によって転写材担持体の表面から剥離され
るため、用紙の折り目に爪状剥離部材の先端が突き刺さ
るのを確実に防止することができる。
【0030】なお、上記爪状剥離部材を、弾性部材によ
って形成するように構成した場合には、転写材担持体と
過大な圧力で接触すると爪状剥離部材の先端部が弾性変
形し、転写材担持体や転写材を損傷するのを防止するこ
とができる。
【0031】さらに、この発明の請求項第5項に係る画
像形成装置は、請求項第1項又は第4項のいずれかに記
載の画像形成装置において、爪状剥離部材の転写材接触
面の転写材に対する摩擦係数を1以下に設定するように
構成されているので、転写材が転写材担持体から剥離さ
れた後、転写材の先端部が摩擦係数の小さな爪状剥離部
材の転写材接触面によって案内されるため、転写材の先
端に座屈ジャム等が発生するのを防止することができ
る。
【0032】さらに又、この発明の請求項第6項に係る
画像形成装置は、請求項第1項乃至第4項のいずれかに
記載の画像形成装置において、爪状剥離部材の転写材接
触面の表面粗さを20μm以下に設定するように構成さ
れているので、転写材が転写材担持体から剥離された
後、転写材の先端部が表面粗さの小さな爪状剥離部材の
転写材接触面によって案内されるため、転写材の先端に
座屈ジャム等が発生するのを防止することができる。
【0033】また、この発明の請求項第7項に係る画像
形成装置は、請求項第1項乃至第6項のいずれかに記載
の画像形成装置において、爪状剥離部材の少なくとも近
傍に転写材担持体の表面に非接触状態であって且つ当該
転写材担持体の軸方向に沿って配置され、上記爪状剥離
部材の剥離作用を補助する剥離ガイド部材を備え、上記
爪状剥離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材の転写材
接触面は、当該爪状剥離部材が剥離状態においてほぼ同
一面を形成するように設定したので、転写材が転写材担
持体から剥離された後、ほぼ同一面を形成された爪状剥
離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材の転写材接触面
によって案内されるため、転写材の先端に座屈ジャム等
が発生するのを防止することができる。
【0034】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0035】図5はこの発明に係る画像形成装置として
の多重転写方式のデジタルカラー画像形成装置の一実施
例を示すものである。
【0036】図5において、1はデジタルカラー画像形
成装置の本体を示すものであり、このデジタルカラー画
像形成装置本体1内の上端部には、原稿2の画像を読み
取る画像読取装置3(Image Input Ter
minal)が配置されている。この画像読取装置3
は、プラテンガラス4上にプラテンカバー5によって押
圧された状態で載置された原稿2の画像を光源6によっ
て照明し、原稿2の反射光像を第1、第2の走査ミラー
7、8及び結像レンズ9を介してCCDセンサー10に
走査露光して、このCCDセンサー10によって原稿2
の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドッ
ト/mm)で読み取るようになっている。
【0037】上記画像読取装置3によって読み取られた
原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑
(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率デ
ータとして画像処理装置12(Image Proce
ssing System)に送られ、この画像処理装
置12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデ
イング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ
補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施さ
れる。
【0038】そして、上記の如く画像処理装置12で所
定の画像処理が施された画像データは、黒(K)、イエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)(各8bi
t)の3色の原稿色材階調データに変換されてROS1
5(Raster Output Scanner)に
送られ、このROS15では、原稿色材階調データに応
じてレーザー光による画像露光が行われる。
【0039】上記ROS15は、図5に示すように、半
導体レーザー16を原稿色材階調データ14に応じて変
調して、この半導体レーザー16からレーザー光LBを
階調データ14に応じて出射する。この半導体レーザー
16から出射されたレーザー光LBは、回転多面鏡17
によって偏向走査され、反射ミラー18を介して感光体
ドラム20上に走査露光される。
【0040】上記ROS15によってレーザー光LBが
走査露光される感光体ドラム20は、図示しない駆動手
段によって矢印方向に沿って所定の速度で回転駆動され
るようになっている。この感光体ドラム20の表面は、
予め帯電コロトロン21によって所定の電位に帯電され
た後、原稿色材階調データに応じてレーザー光LBが走
査露光されることによって静電潜像が形成される。上記
感光体ドラム20上に形成された静電潜像は、黒
(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)の4色の現像器22K、22Y、22M、22C
を備えたロータリー方式の現像装置22によって順次現
像され、所定の色のトナー像となる。
【0041】上記感光体ドラム20上に形成されたトナ
ー像は、当該感光体ドラム20に隣接して配置された転
写ドラム23上に保持された転写材としての転写用紙2
4上に、転写コロトロン25の帯電によって順次転写さ
れる。上記転写材24は、図5に示すように、画像形成
装置本体1内の下部に配置された複数の給紙カセット2
8、29、30から給紙ロール31によって給紙される
とともに、画像形成装置本体1外の側面に配置された手
差しトレイ38からも給紙可能となっており、給紙され
た転写材24は、搬送ローラ32によって転写ドラム2
3の表面までそれぞれ搬送される。そして、上記転写材
24は、帯電コロトロン33の帯電によって転写ドラム
23の表面に静電的に吸着された状態で、当該転写ドラ
ム23の表面に保持される。なお、上記手差しトレイ3
8からは、定形外の転写用紙以外にオーバーヘッドプロ
ジェクター用の透明なOHPシート等も給紙可能であ
り、OHPシート等にも画像を形成することができるよ
うになっている。また、上記手差しトレイ38からは、
片面に画像が形成された転写材24を裏返しにして給紙
することにより、両面コピーが可能となっている。
【0042】また、上記感光体ドラム20上から所定の
色数のトナー像が転写された転写材24は、剥離コロト
ロン34の帯電によって転写ドラム23の表面から剥離
された後、定着器35へ搬送され、この定着器35によ
って熱及び圧力によってトナー像が転写材24上に定着
され、排紙トレイ36上に排出されてカラー画像の形成
工程が終了する。
【0043】なお、図5中、37は転写ドラム23の除
電を行うための除電コロトロンを示している。
【0044】図6は上記多重転写方式のデジタルカラー
画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。
【0045】図6において、20は上記感光体ドラムで
あり、この感光体ドラム20の表面に接触するように転
写材担持体としての転写ドラム23が配設されている。
上記転写ドラム23は、図示しない駆動機構によって感
光体ドラム20の周速と同一の速度で回転駆動されるよ
うになっている。この転写ドラム23は、軸方向の両端
部に配置される一対の円環状部材としてのリング部材4
0、40と、これらのリング部材40、40を互いに連
結する連結部材としてのタイバープレート41とを有す
るドラム状の枠体を備え、上記タイバープレート41に
ポリエチレンテレフタレートやポリフッ化ビニリデン等
の誘電体フィルムからなる転写フィルム42の円周方向
の先端部を固定するとともに、両側端部をリング部材4
0、40の外周面に沿わせて枠体に巻き付け、転写フィ
ルム42の円周方向の後端部をタイバープレート41に
固定して中空円筒状に形成されている。
【0046】上記転写ドラム23には、上述したよう
に、複数の給紙カセット28、29、30のうちいずれ
かのカセットから転写材24が供給され、この転写材2
4は、吸着ロール43によって転写ドラム23の表面に
押圧されるとともに、転写ドラム23の裏面側から吸着
用のコロトロン33によって帯電を受け、転写ドラム2
3の転写フィルム42上に静電的に吸着される。この転
写ドラム23上に吸着された転写材24には、感光体ド
ラム20上に順次形成される黒(K)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像が、
転写コロトロン25の帯電によって転写される。
【0047】そして、上記感光体ドラム20から所定の
色数のトナー像が転写された転写材24は、剥離装置4
4によって転写ドラム23の表面から剥離された後、搬
送ガイド45を介して定着器35に搬送されて、この定
着器35の定着ローラ35a及び圧力ローラ35bによ
ってトナー像が熱及び圧力により転写材24上に定着さ
れ、フューザ出口ロール46によって装置外部の排紙ト
レイ36上に排出される。
【0048】ところで、この実施例では、転写材担持体
の表面に所定のタイミングで接触して、転写材を当該転
写材担持体上から剥離する断面略くさび型の爪状剥離部
材を備え、上記爪状剥離部材の転写材接触面の先端形状
を、剥離後の転写材の進行方向に行くに従って幅を広く
設定するとともに、上記爪状剥離部材の先端部を、転写
体担持体の軸方向に沿って直線状又は曲線状に形成し、
当該爪状剥離部材の転写材が剥離された後に接触する部
分を平面状に形成するように構成されている。
【0049】すなわち、上記転写ドラム23の表面に
は、図6に示すように、剥離フィンガー50が所定のタ
イミングで接触するように配置されているとともに、転
写ドラム23の内部には、転写フィルム42を所定のタ
イミングで内側から半径方向外方に押圧して当該転写フ
ィルム42を変形させ、転写材24の剥離を容易とする
ための剥離内押し部材51が配置されている。また、上
記転写ドラム23の剥離フィンガー50より上流側に
は、転写材24の除電を行い、当該転写材24の剥離を
容易とするための剥離コロトロン47が配置されてい
る。上記剥離フィンガー50は、例えば、ポリカーボネ
ート等のエンジニアプラスチックや硬質ゴム等の弾性部
材によって形成されているとともに、体積電気抵抗値が
10Ω・cm以上107 Ω・cm以下、または単位長さ
当たりの表面電気抵抗値が10Ω/cm以上107 Ω/
cm以下に設定されている。また、この剥離フィンガー
50は、金属によって形成しても良い。この実施例で
は、剥離フィンガー50がポリカーボネート(帝人化成
(株)社製、商品名:パンライトB7120R)によっ
て形成されており、その単位長さ当たりの表面電気抵抗
値は、3.0×102 Ω/cmに設定されている。な
お、上記剥離フィンガー50は、必ずしもすべてを体積
電気抵抗値が10Ω・cm以上107 Ω・cm以下、ま
たは単位長さ当たりの表面電気抵抗値が10Ω/cm以
上107 Ω/cm以下に設定する必要はなく、剥離フィ
ンガー50の少なくとも転写材と接触する部分の電気抵
抗値を、当該転写材と接触する部分を導電性材料あるい
は金属等によって構成することにより、体積電気抵抗値
が10Ω・cm以上107 Ω・cm以下、または単位長
さ当たりの表面電気抵抗値が10Ω/cm以上107 Ω
/cm以下に設定すれば良い。このような剥離フィンガ
ーの少なくとも転写材と接触する部分の電気抵抗値の調
整は、例えば、剥離フィンガーを構成するポリカーボネ
ート等の合成樹脂にカーボン等の導電性材料を充填する
ことによって行われる。
【0050】また、この実施例では、上記剥離フィンガ
ー50のヤング率が、5kgf/cm2 以上50000
0kgf/cm2 以下に設定されている。この剥離フィ
ンガー50としては、上述したように、カーボンファイ
バーを充填したポリカーボネート(帝人化成(株)社
製、商品名:パンライトB7120R)によって形成さ
れたものが使用されており、このポリカーボネート製の
剥離フィンガー50のヤング率は20000kgf/c
2 となっている。また、上記剥離フィンガー50とし
ては、熱硬化性ポリウレタン(北辰工業社製、商品名:
#238707、ヤング率E=57kgf/cm2
や、PC(ポリカーボネート)(ヤング率E=2300
0kgf/cm2 )、あるいはPET(ポリエチレンテ
レフタレート)(ヤング率E=4000kgf/c
2 )等を使用しても良い。尚、アルミニウムのヤング
率は、E=630000kgf/cm2 であり、従来の
剥離フィンガーの材料である板金のヤング率は、E=2
100000kgf/cm2 である。
【0051】さらに、上記剥離フィンガー50は、図1
に示すように、幅が広い断面略くさび型に形成されてお
り、その上端面50aは、平坦に形成されている。さら
に、上記剥離フィンガー50の先端部50bは、その断
面形状が比較的大きな角度を成してナイフエッジ状に形
成されており、その中間部から後端部は、上端面50a
とほぼ平行に厚く構成されている。また、上記剥離フィ
ンガー50の先端部50bは、図2及び図3に示すよう
に、転写ドラム23の軸方向に沿って円弧状に形成され
ているとともに、この剥離フィンガー50の転写用紙接
触面の側端部50cは、剥離後の転写材24の進行方向
に行くに従ってテーパ状に幅が広くなるように設定され
ており、中間部以降は、比較的広い幅で両側端部50d
が平行になるように形成されている。その結果、上記剥
離フィンガー50の転写材24が剥離された後に接触す
る部分、即ち剥離フィンガーの上端面50aは、上述し
たように平面状に形成されている。
【0052】さらに、上記剥離フィンガー50の転写材
24と接触する上端面50aは、転写材24に対する摩
擦係数が1以下となるように設定されている。この摩擦
係数の測定方法は、ASTM D−1894−78に準
ずる。なお、上記剥離フィンガー50の転写材24と接
触する上端面50aは、摩擦係数以外にも、転写材24
と接触する面50aの表面粗さを20μm以下に設定す
るように構成してもよい。この表面粗さの測定方法は、
JIS B0601に準ずる。
【0053】上記の如く構成される剥離フィンガー50
は、図1に示すように、その基端部50eが装置の前後
のフレームに軸支された回動軸52に固定されており、
この回動軸52を所定のタイミングで回動させることに
よって、剥離フィンガー50の先端部50bが転写ドラ
ム23の表面に当接するようになっている。
【0054】図4(a)〜(c)は上記剥離フィンガー
の先端部形状の変形例をそれぞれ示すものであり、図4
(a)に示す剥離フィンガー50は、その先端部50b
が転写ドラム23の軸方向に沿って大きな曲率をなす円
弧状に形成されているとともに、この剥離フィンガーの
転写用紙接触面の側端部50cは、剥離後の転写用紙の
進行方向に行くに従ってテーパ状に徐々に幅が広くなる
ように設定されており、後端部までに渡って幅が緩やか
な勾配で広がるように形成されている。この剥離フィン
ガー50は、その両側端部の勾配を必ずしも等しく設定
する必要はなく、図において下側の端部50cの勾配を
上側に比べて小さく設定するようにしても良い。
【0055】また、図4(b)に示す剥離フィンガー5
0は、その先端部50bが転写ドラムの軸方向に沿って
幅の小さな直線状に形成されているとともに、この剥離
フィンガー50の転写用紙接触面の側端部50cは、剥
離後の転写用紙23の進行方向に行くに従ってテーパ状
に急に幅が広くなるように設定されており、中間部以降
は、比較的広い幅で両側端面が平行になるように形成さ
れている。
【0056】さらに、図4(c)に示す剥離フィンガー
50は、その先端部50bが転写ドラム23の軸方向に
沿って幅の大きな直線状に形成されているとともに、こ
の剥離フィンガーの転写用紙接触面の側端部50cは、
剥離後の転写材24の進行方向に行くに従ってテーパ状
に徐々に幅が広くなるように設定されており、後端部ま
でに渡って幅が緩やかな勾配で広がるように形成されて
いる。この剥離フィンガー50は、その両側端部50
c、50cの勾配を必ずしも等しく設定する必要はな
く、図において下側の端部の勾配を上側に比べて小さく
設定するようにしても良い。
【0057】なお、図2及び図4(b)に示す剥離フィ
ンガー50においても、その両側端部50c、50cの
勾配を必ずしも等しく設定する必要はなく、一方の側端
部50cの勾配を他方に対して異ならせるように設定し
ても良い。
【0058】以上の構成において、この実施例に係る画
像形成装置では、像担持体上に順次色の異なる複数のト
ナー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のト
ナー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次
重ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する
画像形成装置において、温度や湿度等の環境が変動した
場合でも、剥離爪の先端部による転写フィルムの損傷等
が防止されるようになっている。
【0059】すなわち、この実施例に係る画像形成装置
では、図6に示すように、感光体ドラム20上に順次形
成された黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)のトナー像が、転写ドラム23上に吸着さ
れた転写材24上に、当該転写ドラム23の回転に伴っ
て順次多重転写された後、この所定の色数のトナー像が
転写された転写材24は、剥離装置44によって転写ド
ラム23の表面から剥離され、定着器35による定着処
理が行われる。
【0060】その際、上記剥離装置44の剥離フィンガ
ー50は、図6に示すように、図示しない駆動手段によ
って回動軸52を回動させることにより、転写ドラム2
3の表面を形成する転写フィルム42に圧接されるとと
もに、転写ドラム23の内部に配置された剥離内押し部
材51によって、転写フィルム42を所定のタイミング
で内側から半径方向外方に押圧して当該転写フィルム4
2を変形させる。
【0061】ところで、この実施例では、剥離フィンガ
ー50の体積電気抵抗値が、107Ω・cm以下、また
は単位長さ当たりの表面電気抵抗値が、107 Ω/cm
以下に設定されているので、剥離フィンガー50の少な
くとも転写材24と接触する部分が絶縁性であっても抵
抗値が比較的小さく、転写材24が剥離フィンガー50
によって転写ドラム23の表面から剥離される際に、転
写材24が有する帯電電荷を剥離フィンガー50に効果
的に逃がすことができ、転写材24から剥離フィンガー
50に向けて剥離放電が発生するのを防止ないし抑制す
ることができ、低温低湿条件下や両面コピーの第2面等
のように転写材24の帯電量が多い場合であっても、本
発明者らの実験で確認されているように、図7(a)及
び図25に示すごとく、剥離放電によって画像欠陥が発
生するのを防止することができる。
【0062】しかも、この実施例に係る画像形成装置に
おいては、剥離フィンガー50の体積電気抵抗値が10
Ω・cm以上、または単位長さ当たりの表面電気抵抗値
が10Ω/cm以上に設定されているので、高温高湿環
境下等にあって、転写材24が吸湿した高含水紙等であ
っても、本発明者らの実験で確認されているように、図
25に示すごとく、転写ドラム23上に保持された転写
材24上にトナー像を転写するための転写電流が剥離フ
ィンガー50を介してリークし、転写不良が発生するの
を防止することができる。
【0063】また、この実施例では、上記剥離フィンガ
ー50のヤング率を、5kgf/cm2 以上50000
0kgf/cm2 以下に設定するように構成されている
ので、本発明者らの実験で確認されているように、図2
6に示すごとく、ヤング率が5kgf/cm2 未満の爪
状剥離部材のように、当該爪状剥離部材の弾性変形によ
る剥離不良が発生することがなく、しかも、ヤング率が
500000kgf/cm2 を超える爪状剥離部材のよ
うに、当該爪状剥離部材が転写材担持体を構成する転写
フィルムを傷つけたり、突き刺さったりして、当該転写
フィルムを破損することもない。
【0064】さらに、この実施例では、図2に示すよう
に、上記剥離フィンガー50の転写材接触面50aの側
端部50c形状を、剥離後の転写材24の進行方向に行
くに従って幅を広く設定するとともに、上記剥離フィン
ガー50の先端部50bを、転写ドラム23の軸方向に
沿って曲線状又は直線状に形成し、当該剥離フィンガー
50の転写材24が剥離された後に接触する部分50a
を平面状に形成するように構成されているので、剥離フ
ィンガー50の断面形状である略くさび形状を図1に示
すように比較的厚く設定し、剥離フィンガー50の先端
部50bが転写ドラム23の転写フィルム42の表面を
損傷するのを防止するように構成した場合でも、転写ド
ラム23の軸方向に沿って直線状又は曲線状に形成され
た剥離フィンガー50の先端部50bによって、転写材
24が転写ドラム23から確実に初期剥離され、その
後、剥離後の転写材24の進行方向に行くに従って側端
部501cの幅が広く設定され、かつ剥離フィンガー5
0の転写材24が剥離された後に接触する平面状に形成
された部分50aによって、転写材24が転写フィルム
42からスムースにすくい上げられるため、転写材24
の剥離を確実に行うことができる。
【0065】また更に、この実施例では、剥離フィンガ
ー50を、弾性部材によって形成するように構成されて
いるので、転写ドラム23と過大な圧力で接触した場合
に剥離フィンガー50の先端部50bが弾性変形し、転
写ドラム23や転写材24を損傷するのを防止すること
ができる。
【0066】さらに、この実施例では、剥離フィンガー
50の転写材接触面50aの転写材24に対する摩擦係
数を1以下に設定するように構成されているので、転写
材24が転写ドラム23から剥離された後、転写材24
の先端部が摩擦係数の小さな剥離フィンガー50の転写
材接触面50aによってスムースに案内されるため、図
7(b)に示すように、転写材24の先端に座屈ジャム
等の剥離不良が発生するのを防止することができる。
【0067】なお、上記剥離フィンガー50の転写材接
触面50aの表面粗さを20μm以下に設定した場合で
も、転写材24が転写ドラム23から剥離された後、転
写材24の先端部が表面粗さの小さな剥離フィンガー5
0の転写材接触面50aによって案内されるため、図8
に示すように、転写材24の先端に座屈ジャム等の剥離
不良が発生するのを防止することができる。
【0068】実施例2 図9はこの発明に係る画像形成装置の実施例2を示すも
のであり、前記実施例と同一の部分には同一の符号を付
して説明すると、この実施例では、転写材担持体の表面
に所定のタイミングで接触して、転写材を当該転写材担
持体上から剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備
え、上記爪状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥
離後の転写材の進行方向に行くに従って幅を広く設定す
るとともに、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持
体の軸方向に沿って直線状に形成し、当該爪状剥離部材
の転写材が剥離された後に接触する部分を、少なくとも
転写材の裏面に最初に接触する転写材担持体に対する接
触角が相対的に大きな微小な第1の平面と、当該第1の
平面に続いて形成され転写材担持体に対する接触角が相
対的に小さな第2の平面とから構成するようになってい
る。
【0069】すなわち、この実施例2では、剥離フィン
ガー50の上端面50aが先端部まで1つの平面を形成
するように構成されているのではなく、当該剥離フィン
ガー50の転写材24が剥離された後に接触する上端面
50aの部分が、図9に示すように、転写材24の裏面
に最初に接触する転写ドラム23に対する接触角αが相
対的に大きな微小な第1の平面50a’と、当該第1の
平面50a’に続いて形成され転写ドラムに対する接触
角β(β<α)が相対的に小さな第2の平面50a’’
とから構成されている。
【0070】なお、上記剥離フィンガー50の上端面5
0aは、第1の平面50a’と第2の平面50a’’の
2つの平面から構成する場合に限らす、3つ以上の平面
に分割して構成するようにしても良い。
【0071】この実施例2では、転写ドラム23の表面
に所定のタイミングで接触して、転写材24を転写ドラ
ム23上から剥離する断面略くさび型の剥離フィンガー
50を備え、上記剥離フィンガー50の転写材接触面5
0aの側端部50cを、剥離後の転写材24の進行方向
に行くに従って幅を広く設定するとともに、上記剥離フ
ィンガー50の先端部50aを、図4(b)又は図4
(c)に示すように、転写ドラム23の軸方向に沿って
直線状に形成し、当該剥離フィンガー50の転写材24
が剥離された後に接触する部分を、少なくとも転写材2
4の裏面に最初に接触する転写ドラム23に対する接触
角αが相対的に大きな微小な第1の平面50a’と、当
該第1の平面50a’に続いて形成され転写ドラム23
に対する接触角βが相対的に小さな第2の平面50
a’’とから構成されているので、往復ハガキやクリス
マスカード等のように折り目が存在する特殊な用紙24
であっても、当該用紙24の折り目が転写ドラム23か
ら剥離される際に、転写材24の裏面に最初に接触する
転写ドラム23に対する接触角が相対的に大きな微小な
第1の平面50a’によって、用紙24の折り目が引き
起こされて、第2の平面50a’’で用紙24の腰によ
って転写ドラム23の表面から剥離されるため、用紙2
4の折り目に剥離フィンガー50の先端部50bが突き
刺さるのを確実に防止することができる。
【0072】なお、上記剥離フィンガー50は、図2に
示すように、その先端部50bを転写ドラム23の軸方
向に沿って円弧状に形成した場合には、往復ハガキやク
リスマスカード等のように折り目が存在する特殊な用紙
24であっても、剥離フィンガーの円弧状に形成された
先端部によって用紙の折り目の裏面側をスムースに剥離
することができるため、必ずしも上記第1の平面や第2
の平面等を設ける必要はない。
【0073】その他の構成及び作用は、前記実施例と同
様であるので、その説明を省略する。
【0074】実施例3 図10〜図13はこの発明に係る画像形成装置の実施例
3を示すものであり、前記実施例と同一の部分には同一
の符号を付して説明すると、この実施例では、爪状剥離
部材の少なくとも近傍に転写材担持体の表面に非接触状
態であって且つ当該転写材担持体の軸方向に沿って配置
され、上記爪状剥離部材の剥離作用を補助する剥離ガイ
ド部材を備え、上記爪状剥離部材の転写材接触面と剥離
ガイド部材の転写材接触面は、当該爪状剥離部材が剥離
状態においてほぼ同一面を形成するように設定されてい
る。
【0075】すなわち、この実施例3では、剥離装置4
4は、図11及び図12に示すように、装置の前後のフ
レーム60、60に回転自在に軸支される回動軸61
と、この回動軸61に回動自在に取付けられた支持体6
2と、この支持体62の中央部より一側端に近い位置に
回動軸61に固定された剥離フィンガー63と、この剥
離フィンガー63の両側に位置し支持体62に固定され
た剥離ガイド部材64と、上記回動軸61の一端に取付
けられた第1の案内ローラ65と、この第1の案内ロー
ラ65の反対側で支持体62に取付けられた第2の案内
ローラ66とを備えている。
【0076】上記回動軸61の一端には、作動アーム6
7が取付けられており、この作動アーム67とフレーム
60との間には、スプリング68が張設され、これによ
り剥離フィンガー63、支持体62及び剥離ガイド64
を、図12中手前側に回動するように付勢している。ま
た、作動アーム67とフレーム60との間には、ソレノ
イド69が配設され、このソレノイド69によって剥離
フィンガー63及び剥離ガイド部材64を図12におい
て手前側に回動するようにしている。また、上記支持体
62及び剥離ガイド部材64は、図示しないスプリング
により図12において手前側に回動するように付勢され
ている。なお、上記支持体62及び剥離ガイド部材64
を別のソレノイドにより駆動するように構成してもよ
い。上記構成により支持体62及び剥離ガイド部材64
は、剥離フィンガー63と別個に回動可能となってい
る。
【0077】一方、上記転写ドラム23のタイバープレ
ート41には、剥離フィンガー63に対向して逃げ溝7
0が形成され、一方のリング部材40には、前記第1の
案内ローラ65が入り込む案内溝71が形成されてい
る。
【0078】また、上記剥離ガイド部材64は、図11
に示すように、前面に傾斜面72が一体的に形成され、
後方にリブ73を有し、傾斜面72は、剥離フィンガー
63から遠ざかるに従い後方に退却するように形成さ
れ、また、図Bに示すように、剥離フィンガー63から
遠ざかるに従い高さが低くなるように形成されている。
【0079】さらに、この実施例では、図14(c)、
図15〜図18に示すように、上記剥離フィンガー63
の転写材接触面63aと剥離ガイド部材64の転写材接
触面64aが、当該剥離フィンガー63が剥離状態にお
いてほぼ同一面を形成するように設定されている。
【0080】上記剥離ガイド部材64の材質として、例
えばプラスチックなどの帯電する材質を用いた場合、転
写材24と剥離ガイド部材64との摩擦やコロナ帯電器
により帯電し、転写材24との間で新たな静電吸着力が
発生し、転写材24の送行を妨げたり画像乱れの原因と
なる。そこで、剥離ガイド部材64としては、例えば、
導電性樹脂、金属、或いは金属メッキ等で表面抵抗が1
3 Ωcm以下の均一な部材が用いられる。また、上記
剥離ガイド部材64の前面を一体の傾斜面72にするこ
とにより、気中放電及び除電のためのコロナ放電が集中
するエッジ部を極力少なくでき、気中放電が緩和される
ことにより低湿時における画像乱れを防止することもで
きる。更に、気中放電を小さくする必要もなくなるた
め、気中放電を小さくするとともに静電吸着力を小さく
するための一対のトナー除電器を不要とすることができ
る。
【0081】以上の構成において、この実施例に係る画
像形成装置では、転写時にスプリングの弾性力により回
動軸61が回動し、剥離装置44の剥離フィンガー63
および支持体62、剥離ガイド部材64は、図14
(a)に示すように、転写ドラム23から離れた位置に
ある。転写が終了し、転写材24の剥離時には、ソレノ
イド69を駆動し、回動軸61が剥離フィンガー63及
び支持体62、剥離ガイド部材64を転写ドラム23に
接近する方向に回動させると、第2の案内ローラ66が
転写ドラム23のリング部材40に当接し、図14
(b)に示す位置で待機させる。さらに転写ドラム23
が回転すると、第1の案内ローラ65がリング部材40
に形成された案内溝71に入り込む。その結果、図14
(c)に示すように、剥離ガイド部材64は停止した状
態で剥離フィンガー63のみが回動し、剥離フィンガー
63の先端が転写材24の先端をすくい上げ、転写材2
4が転写フィルム43から分離される。剥離フィンガー
63により転写材24が分離されると、直ちに剥離フィ
ンガー63は図14(b)の待機位置に戻る。このと
き、剥離ガイド部材64は回動しないため、先端部を極
力転写ドラム23に近づけることができ、良好な剥離性
能を得ることができる。転写材24が通過後、剥離フィ
ンガー63は、ソレイノド69により図14(a)の位
置へ戻され、これと同期して剥離ガイド部材64も転写
ドラム23より離れる。
【0082】また、この実施例では、剥離フィンガー6
3の近傍に転写ドラム23の表面に非接触状態であって
且つ当該転写ドラム23の軸方向に沿って配置され、上
記剥離フィンガー63の剥離作用を補助する剥離ガイド
部材64を備え、上記剥離フィンガー63の転写材接触
面63aと剥離ガイド部材64の転写材接触面64a
は、図14(c)及び図15〜図18に示すように、当
該剥離フィンガー63が剥離状態においてほぼ同一面を
形成するように設定したので、転写材24が転写ドラム
23から剥離された後、ほぼ同一面を形成された剥離フ
ィンガー63の転写材接触面63aと剥離ガイド部材6
4aの転写材接触面64aによってスムースに案内され
るため、転写材24の先端に座屈ジャム等の剥離不良が
発生するのを防止することができる。
【0083】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、請求項第1項に係る画像形成装置において
は、転写材担持体の表面に所定のタイミングで接触し
て、転写材を当該転写材担持体上から剥離する爪状の剥
離部材を備え、上記爪状剥離部材の少なくとも転写材と
接触する部分の体積電気抵抗値を、107 Ω・cm以
下、または単位長さ当たりの表面電気抵抗値を、107
Ω/cm以下に設定するように構成されているので、爪
状剥離部材の少なくとも転写材と接触する部分が絶縁性
であっても抵抗値が比較的小さく、転写材が爪状剥離部
材によって転写材担持体の表面から剥離される際に、転
写材から爪状剥離部材に向けて剥離放電が発生するのを
防止ないし抑制することができ、低温低湿条件下や両面
コピーの第2面等のように転写材の帯電量が多い場合で
あっても、剥離放電によって画像欠陥が発生するのを防
止することができる。
【0084】しかも、この発明の請求項第1項に係る画
像形成装置においては、上記爪状剥離部材の少なくとも
転写材と接触する部分の体積電気抵抗値を10Ω・cm
以上、または単位長さ当たりの表面電気抵抗値を、10
Ω/cm以上に設定するように構成されているので、高
温高湿環境下等にあって、転写材が吸湿した高含水紙等
であっても、爪状剥離部材の少なくとも転写材と接触す
る部分の体積電気抵抗値を10Ω・cm以上、または単
位長さ当たりの表面電気抵抗値を、10Ω/cm以上に
設定されているため、転写材担持体上に保持された転写
材上にトナー像を転写するための転写電流が爪状剥離部
材を介してリークし、転写不良が発生するのを防止する
ことができる。
【0085】また、この発明の請求項第2項に係る画像
形成装置においては、転写材担持体の表面に所定のタイ
ミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から剥
離する爪状の剥離部材を備え、上記爪状剥離部材のヤン
グ率を5kgf/cm2 以上500000kgf/cm
2 以下に設定するように構成されているので、ヤング率
が5kgf/cm2 未満の爪状剥離部材のように、当該
爪状剥離部材が弾性変形して剥離不良が発生することが
なく、しかも、ヤング率が500000kgf/cm2
を超える爪状剥離部材のように、転写材担持体を構成す
る転写フィルムを傷つけたり、突き刺さったりして、当
該転写フィルムを破損することもない。
【0086】また、この発明の請求項第3項に係る画像
形成装置においては、転写材担持体の表面に所定のタイ
ミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から剥
離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記爪状
剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の転写材
の進行方向に行くに従って幅を広く設定するとともに、
上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸方向に
沿って直線状又は曲線状に形成し、当該爪状剥離部材の
転写材が剥離された後に接触する部分を平面状に形成す
るように構成されているので、爪状剥離部材の断面形状
である略くさび形状を厚く設定し、爪状剥離部材の先端
部が転写体担持体の表面を損傷するのを防止するように
構成した場合でも、転写体担持体の軸方向に沿って直線
状又は曲線状に形成された爪状剥離部材の先端部によっ
て、転写材が転写体担持体から確実に初期剥離され、そ
の後、剥離後の転写材の進行方向に行くに従って幅が広
く設定され、かつ爪状剥離部材の転写材が剥離された後
に接触する平面状に形成された部分によって、転写材が
転写体担持体からスムースにすくい上げられるため、転
写材の剥離を確実に行うことができる。
【0087】さらに、この発明の請求項第4項に係る画
像形成装置においては、転写材担持体の表面に所定のタ
イミングで接触して、転写材を当該転写材担持体上から
剥離する断面略くさび型の爪状剥離部材を備え、上記爪
状剥離部材の転写材接触面の先端形状を、剥離後の転写
材の進行方向に行くに従って幅を広く設定するととも
に、上記爪状剥離部材の先端部を、転写体担持体の軸方
向に沿って直線状に形成し、当該爪状剥離部材の転写材
が剥離された後に接触する部分を、少なくとも転写材の
裏面に最初に接触する転写材担持体に対する接触角が相
対的に大きな微小な第1の平面と、当該第1の平面に続
いて形成され転写材担持体に対する接触角が相対的に小
さな第2の平面とから構成されているので、往復ハガキ
やクリスマスカード等のように折り目が存在する特殊な
用紙であっても、当該用紙の折り目が転写体担持体から
剥離される際に、転写材の裏面に最初に接触する転写材
担持体に対する接触角が相対的に大きな微小な第1の平
面によって、用紙の折り目が引き起こされて、第2の平
面で用紙の腰によって転写材担持体の表面から剥離され
るため、用紙の折り目に爪状剥離部材の先端が突き刺さ
るのを確実に防止することができる。
【0088】また更に、この発明の請求項第5項に係る
画像形成装置は、請求項第1項乃至第4項のいずれかに
記載に記載の画像形成装置において、爪状剥離部材の転
写材接触面の転写材に対する摩擦係数を1以下に設定す
るように構成されているので、転写材が転写材担持体か
ら剥離された後、転写材の先端部が摩擦係数の小さな爪
状剥離部材の転写材接触面によって案内されるため、転
写材の先端に座屈ジャム等が発生するのを防止すること
ができる。
【0089】さらに又、この発明の請求項第6項に係る
画像形成装置は、請求項第1項乃至第4項のいずれかに
記載に記載の画像形成装置において、爪状剥離部材の転
写材接触面の表面粗さを20μm以下に設定するように
構成されているので、転写材が転写材担持体から剥離さ
れた後、転写材の先端部が表面粗さの小さな爪状剥離部
材の転写材接触面によって案内されるため、転写材の先
端に座屈ジャム等が発生するのを防止することができ
る。
【0090】また、この発明の請求項第7項に係る画像
形成装置は、請求項第1項乃至第6項のいずれかに記載
に記載の画像形成装置において、爪状剥離部材の少なく
とも近傍に転写材担持体の表面に非接触状態であって且
つ当該転写材担持体の軸方向に沿って配置され、上記爪
状剥離部材の剥離作用を補助する剥離ガイド部材を備
え、上記爪状剥離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材
の転写材接触面は、当該爪状剥離部材が剥離状態におい
てほぼ同一面を形成するように設定したので、転写材が
転写材担持体から剥離された後、ほぼ同一面を形成され
た爪状剥離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材の転写
材接触面によって案内されるため、転写材の先端に座屈
ジャム等が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)(b)はこの発明に係る画像形成
装置の一実施例の剥離装置をそれぞれ示す要部断面構成
図である。
【図2】 図2は剥離フィンガーの先端部を示す平面図
である。
【図3】 図3(a)(b)は剥離フィンガーをそれぞ
れ示す斜視図である。
【図4】 図4(a)〜(c)は剥離フィンガーの変形
例をそれぞれ示す平面図である。
【図5】 図5はこの発明に係る画像形成装置の一実施
例を示す構成図である。
【図6】 図6はこの発明に係る画像形成装置の一実施
例を示す画像形成部の構成図である。
【図7】 図7(a)(b)は剥離フィンガーの体積電
気抵抗値と剥離放電筋の発生率との関係と、剥離フィン
ガーの用紙接触面の紙に対する摩擦係数と剥離不良発生
率との関係をそれぞれ示すグラフである。
【図8】 図8は剥離フィンガーの用紙接触面の表面粗
さと剥離不良発生率との関係を示すグラフである。
【図9】 図9はこの発明に係る画像形成装置の他の実
施例の剥離装置を示す要部断面構成図である。
【図10】 図10はこの発明に係る画像形成装置の更
に他の実施例の剥離装置を示す要部断面構成図である。
【図11】 図11は同実施例に係る剥離装置を示す平
面図である。
【図12】 図12は同実施例に係る剥離装置を示す正
面図である。
【図13】 図13は同実施例に係る剥離装置を示す斜
視図である。
【図14】 図14(a)〜(c)は剥離フィンガーの
動作をそれぞれ示す断面構成図である。
【図15】 図15は剥離フィンガーの動作を示す断面
構成図である。
【図16】 図16は剥離フィンガーの動作を示す断面
構成図である。
【図17】 図17は剥離フィンガーの動作を示す断面
構成図である。
【図18】 図18は剥離フィンガーの動作を示す断面
構成図である。
【図19】 図19は従来の画像形成装置における剥離
装置を示す斜視図である。
【図20】 図20(a)(b)は剥離装置の作用をそ
れぞれ示す断面構成図である。
【図21】 図21(a)(b)は剥離装置の作用をそ
れぞれ示す断面構成図である。
【図22】 図22(a)〜(c)は従来の画像形成装
置における剥離装置の動作をそれぞれ示す断面構成図で
ある。
【図23】 図23は従来の画像形成装置における他の
剥離装置を示す断面構成図である。
【図24】 図24は従来の剥離装置の作用を示す断面
構成図である。
【図25】 図25は剥離フィンガーの抵抗値とトラブ
ル発生率との関係を示すグラフである。
【図26】 図26は剥離フィンガーのヤング率とトラ
ブル発生率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
23 転写ドラム、24 転写材、42 転写フィル
ム、50 剥離フィンガー、50a 剥離フィンガーの
上端面、50b 剥離フィンガーの先端部、50c 剥
離フィンガーの側端部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 雅彰 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鶴岡 亮一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に順次色の異なる複数のトナ
    ー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナ
    ー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重
    ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する画
    像形成装置において、 上記転写材担持体の表面に所定のタイミングで接触し
    て、転写材を当該転写材担持体上から剥離する爪状の剥
    離部材を備え、上記爪状剥離部材の少なくとも転写材と
    接触する部分の体積電気抵抗値を、10Ω・cm以上1
    7 Ω・cm以下、または単位長さ当たりの表面電気抵
    抗値を、10Ω/cm以上107 Ω/cm以下に設定し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体上に順次色の異なる複数のトナ
    ー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナ
    ー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重
    ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する画
    像形成装置において、 上記転写材担持体の表面に所定のタイミングで接触し
    て、転写材を当該転写材担持体上から剥離する爪状の剥
    離部材を備え、上記爪状剥離部材のヤング率を5kgf
    /cm2 以上500000kgf/cm2 以下に設定し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 像担持体上に順次色の異なる複数のトナ
    ー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナ
    ー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重
    ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する画
    像形成装置において、 上記転写材担持体の表面に所定のタイミングで接触し
    て、転写材を当該転写材担持体上から剥離する断面略く
    さび型の爪状剥離部材を備え、上記爪状剥離部材の転写
    材接触面の先端形状を、剥離後の転写材の進行方向に行
    くに従って幅を広く設定するとともに、上記爪状剥離部
    材の先端部を、転写材担持体の軸方向に沿って直線状又
    は曲線状に形成し、当該爪状剥離部材の転写材が剥離さ
    れた後に接触する部分を平面状に形成したことを特徴と
    する画像形成装置。
  4. 【請求項4】 像担持体上に順次色の異なる複数のトナ
    ー像を形成し、上記像担持体上に形成された複数のトナ
    ー像を、転写材担持体上に担持された転写材上に順次重
    ね合わせた状態で転写することにより画像を形成する画
    像形成装置において、 上記転写材担持体の表面に所定のタイミングで接触し
    て、転写材を当該転写材担持体上から剥離する断面略く
    さび型の爪状剥離部材を備え、上記爪状剥離部材の転写
    材接触面の先端形状を、剥離後の転写材の進行方向に行
    くに従って幅を広く設定するとともに、上記爪状剥離部
    材の先端部を、転写体担持体の軸方向に沿って直線状に
    形成し、当該爪状剥離部材の転写材が剥離された後に接
    触する部分を、少なくとも転写材の裏面に最初に接触す
    る転写材担持体に対する接触角が相対的に大きく微小な
    第一の平面と、当該第一の平面に続いて形成され転写材
    担持体に対する接触角が相対的に小さな第二の平面とか
    ら構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記爪状剥離部材の転写材接触面の転写
    材に対する摩擦係数を1以下に設定したことを特徴とす
    る請求項第1項乃至第4項のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 上記爪状剥離部材の転写材接触面の表面
    粗さを20μm以下に設定したことを特徴とする請求項
    第1項乃至第4項のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 上記爪状剥離部材の少なくとも近傍に転
    写材担持体の表面に非接触状態であって且つ当該転写材
    担持体の軸方向に沿って配置され、上記爪状剥離部材の
    剥離作用を補助する剥離ガイド部材を備え、上記爪状剥
    離部材の転写材接触面と剥離ガイド部材の転写材接触面
    は、当該爪状剥離部材が剥離状態においてほぼ同一面を
    形成するように設定したことを特徴とする請求項第1項
    乃至第6項のいずれかに記載の画像形成装置。
JP30137995A 1994-12-19 1995-11-20 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3296166B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30137995A JP3296166B2 (ja) 1994-12-19 1995-11-20 画像形成装置
US08/570,945 US5617197A (en) 1994-12-19 1995-12-12 Image forming apparatus having a device for stripping a transfer member carried on a transfer drum
GB9525707A GB2296470B (en) 1994-12-19 1995-12-15 Image forming apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31529594 1994-12-19
JP6-315295 1994-12-19
JP30137995A JP3296166B2 (ja) 1994-12-19 1995-11-20 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08227229A true JPH08227229A (ja) 1996-09-03
JP3296166B2 JP3296166B2 (ja) 2002-06-24

Family

ID=26562658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30137995A Expired - Fee Related JP3296166B2 (ja) 1994-12-19 1995-11-20 画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5617197A (ja)
JP (1) JP3296166B2 (ja)
GB (1) GB2296470B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078065A (ja) * 2013-09-13 2015-04-23 株式会社リコー 画像形成装置及び分離部材

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07261561A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Canon Inc 画像形成装置
US5837366A (en) * 1996-07-08 1998-11-17 Ntn Corporation Stripping fingers for copying machines and printers
KR100199475B1 (ko) * 1996-08-13 1999-06-15 윤종용 감광드럼에용지말림이 방지되는 전자사진방식현상시스템
US7594721B2 (en) * 2005-10-31 2009-09-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Sheet ejecting
US20070095227A1 (en) * 2005-10-31 2007-05-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Media ejection
US7594657B2 (en) 2007-01-31 2009-09-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Medium pressing guide
US8433228B2 (en) * 2009-01-12 2013-04-30 Xerox Corporation Method and apparatus for stripping media from a surface in an apparatus useful for printing
JP2012053194A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Brother Ind Ltd 画像形成ユニット
JP2013105009A (ja) 2011-11-14 2013-05-30 Ricoh Co Ltd 用紙分離装置、定着装置及び画像形成装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5753772A (en) * 1980-09-18 1982-03-30 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Copying machine
JPS57122466A (en) * 1981-01-23 1982-07-30 Fuji Xerox Co Ltd Peeling claw of sheet
JPS5897074A (ja) * 1981-12-04 1983-06-09 Ricoh Co Ltd 転写紙分離装置の分離爪
US4748473A (en) * 1985-10-21 1988-05-31 Rank Xerox Limited Printing apparatus with detack device
US4806985A (en) * 1986-07-11 1989-02-21 Xerox Corporation Stripper fingers
DE3736396A1 (de) * 1986-10-31 1988-05-11 Toshiba Kawasaki Kk Bilderzeugungsvorrichtung
JPH01254986A (ja) * 1988-04-05 1989-10-11 Canon Inc 画像形成装置
EP0566164B1 (en) * 1988-04-05 1996-11-06 Canon Kabushiki Kaisha An image forming apparatus
JPH03200180A (ja) * 1989-12-27 1991-09-02 Minolta Camera Co Ltd 電子写真装置
JP3006197B2 (ja) * 1991-08-30 2000-02-07 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置における転写材の剥離装置
US5392108A (en) * 1993-11-22 1995-02-21 Xerox Corporation Stripping device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078065A (ja) * 2013-09-13 2015-04-23 株式会社リコー 画像形成装置及び分離部材

Also Published As

Publication number Publication date
US5617197A (en) 1997-04-01
JP3296166B2 (ja) 2002-06-24
GB2296470A (en) 1996-07-03
GB2296470B (en) 1998-08-05
GB9525707D0 (en) 1996-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3676932B2 (ja) 転写方法及び画像形成装置
JP3460425B2 (ja) 画像形成装置
EP0593023A1 (en) Image forming apparatus having recording material carrying member
JP3296166B2 (ja) 画像形成装置
JP3772032B2 (ja) 画像形成装置
JP2750009B2 (ja) 画像形成装置
JP3940654B2 (ja) 定着装置と画像形成装置
JP3877258B2 (ja) 画像形成装置
JPH07210004A (ja) 画像形成装置
JPH08137183A (ja) カラー画像形成装置
JP2002148952A (ja) 画像形成装置
JP4537672B2 (ja) 画像形成装置
JP3249746B2 (ja) 画像形成装置
JP2000231280A (ja) 画像形成装置
JP4445196B2 (ja) 画像形成装置
JP3556410B2 (ja) 静電画像形成方法
JP3043563B2 (ja) 画像形成装置
JP3049591B2 (ja) 画像形成装置
JP2003076203A (ja) 画像形成装置の定着機構
JP3168711B2 (ja) 複写機の転写ドラム
JPH1039654A (ja) 画像形成装置
JP3587955B2 (ja) 静電画像形成方法
JPH08211749A (ja) 画像形成装置
JP2001117383A (ja) 画像形成装置
JPH08211748A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080412

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090412

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100412

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110412

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees