JPH0822682B2 - 物品の取り扱い装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、物品を能率良く且つ迅速に移送することが
できる物品の取扱い装置に関するものであり、特に紐状
体を介して第１の走行体に設けてある駆動装置によっ
て、第２の走行体を走行または昇降台を昇降して物品を
移送する物品の取扱い装置に関するものである。

（従来の技術） 物品の取扱い装置に関する従来の技術としては、特開
昭63−160910号公報に記載のもの等が知られている。

上記公報に記載されている従来の技術について説明す
ると、特開昭63−160910号公報には、レールに沿って走
行し得るようにクレーンフレームを配設し、該クレーン
フレームにアップローラユニット及びフォークを備えた
昇降フレームを昇降可能に取り付け、前記レールと同一
方向に４条のチェーンによるスラットコンベヤを配設す
ると共に、該スラットコンベヤによりクレーンフレーム
と昇降フレームとの間で高さ可変のスラットエレベータ
を形成してなる自動倉庫用クレーンが記載されている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記の従来の技術は以下のような問題
点を有していた。

即ち、特開昭63−160910号公報に記載されている自動
倉庫用クレーンは、昇降フレーム（昇降台）を昇降する
ためのモータ及びその伝動機構等の駆動部がクレーンフ
レーム（第２の走行体）に搭載されているため、第２の
走行体全体の重量（慣性）が大きくなり、第２の走行体
を高速で走行したり、急激に加減速したりできず、物品
の取扱（移送）能力に限界がある。また、第２の走行体
を牽引走行してもよい旨の記載はあるが、その具体的手
段については記載されておらず、何らの示唆もない。
尚、第２の走行体の下部にチェーンまたはねじ軸を取り
付けて第２の走行体を走行するようになしても、第２の
走行体の上部が加減速の際に走行方向に振動するため停
止位置精度に高くするためには第２の走行体の高速化に
限界がある。また、振動を減らすために昇降用のマスト
の剛性を高めると、第２の走行体全体の重量が増大し、
第２の走行体を高速で走行したり、急激に加減速したり
することが難しくなる。

従って、本発明の目的は、第２の走行体または昇降台
を高速で移動なし得るように、また急激に加減速なし得
るようにすることによって、更に第２の走行体を第１の
走行体によって広範囲に移動なし得るようにすることに
よって、物品を能率良く且つ迅速に移送することができ
る物品の取扱い装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明は、上下方向及び水平方向に複数の区画収納空
間を有する保管設備に物品を供給する、または上記保管
設備から物品を取り出す物品の取扱い装置において、上
記保管設備に沿って水平方向に移動可能な第１の走行体
と、該第１の走行体上を水平方向に走行する第２の走行
体と、該第２の走行体上を昇降する昇降台とを備えると
共に、上記昇降台の駆動装置を上記第１の走行体に設け
てあることを特徴とする物品の取扱い装置を提供するこ
とによって上記の目的を達成したものである。

尚、昇降台の駆動装置が、終端を第１の走行体に止着
されている紐状体の中間部を巻回する駆動ドラムを備
え、上記紐状体が第２の走行体の走行方向に張架されて
いると共に、上記紐状体を上記第２の走行体の上部と上
記昇降台との間及び上記第２の走行体の下部と上記昇降
台との間でループさせてあることが好ましい。

尚、第２の走行体の駆動装置を第１の走行体に設けて
あり、上記第２の走行体の駆動装置が、中間部または終
端を上記第２の走行体の上部または下部に止着されてい
る紐状体の中間部を巻回する駆動ドラムを備え、上記紐
状体が上記第２の走行体の走行方向でかつ上記第２の走
行体の上部及び下部を同一方向に引張するように張架さ
れていることが好ましい。

（作用） 本発明の物品の取扱い装置は、昇降台の駆動装置また
は第２の走行体の駆動装置を第１の走行体に設けること
によって、第２の走行体または昇降台を高速で移動なし
得、また急激に加減速なし得るので、更に第１の走行体
を走行することによって、第２の走行体を広範囲に移動
なし得るので、物品を能率良く且つ迅速に移送する。

（実施例） 以下、本発明の物品の取扱い装置の一実施例について
説明する。

第１図は本発明の物品の取扱い装置の一実施例を用い
た物品の取り出し装置及び物品の供給装置を示す側面
図、第２図はその物品の取り出し装置の正面図、第３図
はその紐状体（ワイヤ）の張架状態を示す説明図、第４
図はその第２の走行体のマスト上部と昇降台を示す説明
図、第５図はその物品把持装置を示す斜視図、第６図は
その環状チューブを使った把持ハンドの縦断面図、第７
図はその昇降台の昇降機構を示す断面図、第８図は上記
物品の取り出し装置及び上記物品の供給装置の概略の配
置を示す平面図、第９図はその物品の取り出し装置の応
用例を示す斜視図、第10図はその突き上げ具と揺動レバ
ーとを示す側面図で、これらの図面において、（１）は
本発明の物品の取扱い装置の一実施例を用いた物品の取
り出し装置の第２の走行体で、後述する第１の走行体
（301）上を水平方向に走行するようになしてあり、角
パイプからなるマスト（２）を備え、走行用紐状体とし
てのワイヤ（３）の中間部を第１の走行体（301）に設
置された第２の走行体の駆動装置としての走行駆動ドラ
ム（４）で巻回し、中間部を第２の走行体（１）の上部
に、終端を第２の走行体（１）の下部に止着されている
と共に、第２の走行体（１）の走行方向でかつ第２の走
行体（１）の上部及び下部を同一方向に引張するように
張架されているワイヤ（３）を所望の方向に引っ張るこ
とによって駆動され、上下方向及び水平方向に複数の区
画収納空間（30a）を有する保管設備（30）に沿って走
行するようになしてある。また、（５）はマスト（２）
に沿って昇降する昇降台で、昇降台（５）は容器受け台
（5a）を備え、昇降用紐状体としてのワイヤ（20）の中
間部を第１の走行体（301）に設置された昇降台の駆動
装置としての昇降駆動ドラム（21）で巻回し、第２の走
行体（１）の走行方向に張架されていると共に、第２の
走行体（１）の上部と昇降台（５）との間及び第２の走
行体（１）の下部と昇降台（５）との間でループさせて
あるワイヤ（20）を所望の方向に引っ張ることによって
駆動され、保管設備（30）の区画収納空間（30a）に沿
って昇降するようになしてある。また、（30）は容器
（33a）を格納する複数列複数段の区画収納空間（30a）
を具備する傾斜（ローラ）コンベヤ（30b）からなる保
管設備（流動棚）、（６）は容器（33a）に収納されて
いる物品（33b）を把持する複数の把持ヘッド（９），
（９），（10），（10），（11）を具備する物品把持装
置で、後述する移動装置（７）を介して昇降台（５）に
取り付けられており、（９）は一対の押圧片（12）をシ
リンダ（13）で開閉することによって物品（33b）を挟
持して把持する把持ヘッド、（10）は吸着パッド（14）
から空気を吸引して負圧によって物品（33b）を吸着し
て把持する把持ヘッド、（11）は環状チューブ（15）の
中央に物品（33b）の上部を挿入して環状チューブ（1
5）に空気を注入することによって環状チューブ（15）
を中心方向に膨張変形させて挿入した物品（33b）を把
持する把持ヘッドである。また、（７）は物品把持装置
（６）を傾斜コンベヤ（30b）の流れ方向に移動する移
動装置で、シリンダによって駆動されており、（８）は
移動装置（７）のシリンダロッドである。また、（91）
は容器（33a）に収納された物品（33b）の収納ピッチに
応じて、パルスモータ（91a）側の把持ヘッド（９）を
パルスモータ（91a）で駆動されるボール螺子（91b）に
よってリニアガイド（91c）に沿って移動し、把持ヘッ
ド（９），（９）のピッチを変更するピッチ変更装置で
あり、夫々の把持ヘッド（９），（９）が、容器（33
a）に収納されている物品（33b）を１個ずつ把持するよ
うになしてある。また、（101）は容器（33a）に収納さ
れた物品（33b）の収納ピッチに応じて、パルスモータ
（101a）側の把持ヘッド（10）をパルスモータ（101a）
で駆動されるボール螺子（101b）によってリニアガイド
（101c）に沿って移動し、把持ヘッド（10），（10）の
ピッチを変更するピッチ変更装置であり、夫々の把持ヘ
ッド（10），（10）が、容器（33a）に収納されている
物品（33b）を１個ずつ把持するようになしてある。ま
た、（22）は第１の走行体（301）に設置された昇降用
ワイヤ（20）の終端固定点、（23）は走行用ワイヤ
（３）の中間部をマスト（２）の上部に止着している止
着箇所、（24）は走行用ワイヤ（３）の滑車、（25）は
昇降用ワイヤ（20）の滑車、（26）は第２の走行体
（１）の走行車輪、（27）は第２の走行体（１）のガイ
ドロール、（28）は昇降台（５）の昇降用ローラ、（2
9）は第２の走行体（１）の走行レール、（32）は収納
箱搬送コンベヤ、（34）は収納箱、（37）は走行用ワイ
ヤ（３）の終端を第２の走行体（１）の下部に止着して
いる止着箇所、（39）は物品把持装置（６）を回動させ
て把持ヘッド（９），（10），（11）の選択を可能とす
る回動エアモータ、（40）は傾斜コンベヤ（30b）の下
流端部に設けられた突き上げ具でその先端部に設けられ
ているホイールにより傾斜コンベヤ（30b）に載置され
た容器（33a）を突き上げ、昇降台（５）に設けられて
いる容器受け台（5a）に取り出すようになしてある。ま
た、（41）は突き上げ具（40）を昇降するための揺動レ
バーで傾斜コンベヤ（30b）に載置された容器（33a）の
排出を阻害しない位置に配設され、物品把持装置（６）
の先端部に設けられているフッカー（61）で引圧され揺
動するようになしてあり、枢軸（42）を介して突き上げ
具（40）を昇降するようになしてある。また、（301）
は走行駆動装置（図示省略）を搭載した第１の走行体
で、上下の走行レール（302）によって支持されて保管
設備（30）の区画収納空間（30a）に沿って水平方向に
走行するようになしてある。尚、（303）は第１の走行
体（301）の走行車輪である。

従って、本発明の物品の取扱い装置の一実施例を用い
た上述の物品の取り出し装置は、第２図において走行駆
動ドラム（４）を矢印方向に回転させれば走行用ワイヤ
（３）がマスト（２）の上部の止着箇所（23）及び第２
の走行体（１）の下部の止着箇所（37）を左方向に引張
して第２の走行体（１）を左方向に走行し、走行駆動ド
ラム（４）を逆転すれば第２の走行体（１）を右方向に
走行する。また、昇降駆動ドラム（21）を矢印方向に回
転させれば昇降用ワイヤ（20）をマスト（２）の下方に
繰り出すと共に、マスト（２）の上方から巻き込み、昇
降台（５）を上昇する。また、昇降駆動ドラム（21）を
逆転すれば昇降用ワイヤ（20）は逆方向に動いて昇降台
（５）を下降する。そして昇降駆動ドラム（21）が停止
していれば、第２の走行体（１）が区画収納空間（30
a）に沿って走行しても昇降用ワイヤ（20）が昇降駆動
ドラム（21）の位置では動かないため、第２の走行体
（１）の移動にかかわらず昇降台（５）は一定高さを保
持できる。このように第２の走行体（１）の走行と昇降
台（５）の昇降とは互いに独立して第１の走行体（30
1）に設置された走行駆動ドラム（４）及び昇降駆動ド
ラム（21）によってなされる。

次に、上述の構成からなる本発明の物品の取扱い装置
の一実施例を用いた物品の取り出し装置における物品の
ピッキング態様について説明する。

保管設備（30）の各区画収納空間（30a）には、夫々
１種類の物品（33b）を収納している容器（33a）が複数
格納されている。尚、容器（33a）はその上面を予め開
口することにより、その上面より物品（33b）を取出し
得る状態で、傾斜コンベヤ（30b）に格納されている。
即ち、物品（33b）が上面を開口されたプラスチックコ
ンテナ等に収納されている場合にはそのまま傾斜コンベ
ヤ（30b）に供給すれば良いが、段ボール箱等に収納さ
れている場合には予めその上面を切断する等してから傾
斜コンベヤ（30b）に供給することが好ましい。

各区画収納空間（30a）に格納されている物品（33b）
が客先別等のバッチ単位でピッキングされる場合には、
バッチ単位毎にピッキング品種順に整理されたデータに
基づき以下の如くして所定の物品（33b）がピッキング
される。

先ず、ピッキングすべき物品（33b）毎にその物品（3
3b）を区画収納空間（30a）の最下流に載置されている
容器（33a）の何れの位置から取り出すかを決定する。
この場合において、容器（33a）の奥側に収納された物
品（33b）から順次ピッキングするように制御し、ピッ
キングされず容器（33a）内に残留する物品（33b）が転
倒しないようにすることが好ましい。

物品（33b）のピッキング位置が決定されると、第１
の走行体（301）、第２の走行体（１）及び昇降台
（５）に目的地のアドレス、移動速度、移動加速度、加
速度カーブの種類等を含む移動指令が与えられ、該移動
指令に基づき第１の走行体（301）と第２の走行体
（１）の走行及び昇降台（５）の昇降によって物品把持
装置（６）がピッキングすべき物品（33b）を収納して
いる区画収納空間（30a）に対向する位置に移動する。

物品把持装置（６）がピッキングすべき物品（33b）
を格納している区画収納空間（30a）に対向する位置に
移動すると、ピッキングすべき物品（33b）に応じた把
持ヘッド（９），（９），（10），（10），（11）の選
択指令が与えられ、該選択指令に基づき回動エアモータ
（39）の作動によって何れかの把持ヘッド（９），
（９），（10），（10），（11）が選択される。尚、把
持ヘッド（９），（９），（10），（10），（11）の選
択は第１の走行体（301）、第２の走行体（１）及び昇
降台（５）の移動中に行ってもよい。

把持ヘッド（９），（９），（10），（10），（11）
が選択されると、移動装置（７）に目的地のアドレス、
移動速度、移動加速度、加速度カーブの種類等を含む移
動指令が与えられ、該移動指令に基づく移動装置（７）
の作動によってシリンダロッド（８）の先端に取付けら
れた物品把持装置（６）がピッキングすべき物品（33
b）の上に移動する。また、同時にピッチ変更装置（9
1），（101）に目的地のアドレスを含む移動指令が与え
られ、該移動指令に基づきパルスモータ（91a），（101
a）の作動によって把持ヘッド（９），（９），（1
0），（10），（11）がピッキングすべき物品（33b）の
上に移動する。

物品把持装置（６）がピッキングすべき物品（33b）
の上に位置すると、昇降台（５）に目的地のアドレス、
移動速度、移動加速度、加速度カーブの種類等を含む移
動指令が与えられ、該移動指令に基づき昇降台（５）を
下降させ所定の把持ヘッド（９），（９），（10），
（10），（11）が物品把持位置に移動する。

所定の把持ヘッド（９），（９），（10），（10），
（11）が物品把持位置に移動すると、把持ヘッド
（９），（９），（10），（10），（11）に把持指令が
与えられ、該把持指令に基づき把持ヘッド（９），
（９），（10），（10），（11）が所望の数量の物品
（33b）を把持する。

把持ヘッド（９），（９），（10），（10），（11）
が所望の数量の別品（33b）を把持すると、昇降台
（５）に目的地のアドレス、移動速度、移動加速度、加
速度カーブの種流等を含む移動指令が与えられ、該移動
指令に基づき昇降台（５）を物品（33b）の底面が容器
（33a）の上面より少し上の位置まで上昇する。

昇降台（５）を物品（33b）の底面が容器（33a）の上
面より少し上の位置まで上昇すると、移動装置（７）に
目的地のアドレス、移動速度、移動加速度、加速度カー
ブの種類等を含む移動指令が与えられ、該移動指令に基
づき移動装置（７）が作動してシリンダロッド（８）の
先端に取り付けられた物品把持装置（６）が区画収納空
間（30a）の外方向に移動する。

物品把持装置（６）が区画収納空間（30a）の外方向
に移動すると、昇降台（５）の目的地のアドレス、移動
速度、移動加速度、加速度カーブの種類等を含む移動指
令が与えられ、該移動指令に基づき昇降台（５）の下降
によって物品把持装置（６）が把持している物品（33
b）を収納箱（34）の上に移動する。

物品把持装置（６）が把持している物品（33b）を収
納箱（34）の上に移動すると、把持ヘッド（９），
（９），（10），（10），（11）に解放指令が与えら
れ、該解放指令に基づき把持ヘッド（９），（９），
（10），（10），（11）が把持している物品（33b）を
解放し、物品（33b）が収納箱（34）に載置される。

上述の如くして物品（33b）がピッキングされると、
第１の走行体（301）、第２の走行体（１）及び昇降台
（５）に目的地のアドレス、移動速度、移動加速度、加
速度カーブの種類等を含む移動指令が与えられ、該移動
指令に基づき第１の走行体（301）と第２の走行体
（１）の走行及び昇降台（５）の昇降によって物品把持
装置（６）が次にピッキングすべき物品（33b）を収納
している区画収納空間（30a）に対向する位置に移動
し、上述と同様にして次の物品（33b）がピッキングさ
れる。尚、第８図において、左から１番目乃至第５番目
の区画収納空間（30a）から順次物品（33b）をピッキン
グする場合には、第１の走行体（301）は停止したまま
で、第２の走行体（１）の走行及び昇降台（５）の昇降
によって物品把持装置（６）が次にピッキングすべき物
品（33b）を収納している区画収納空間（30a）に対向す
る位置に移動し、次の物品（33b）がピッキングされ
る。また、左から１番目乃至５番目の区画収納空間（30
a）から物品（33b）をピッキングした後、次に左から６
番目乃至10番目の区画収納空間（30a）から物品（33b）
をピッキングする場合には、第１の走行体（301）と第
２の走行体（１）の走行及び昇降台（５）の昇降によっ
て、第１の走行体（301）が左から６番目乃至10番目の
区画収納空間（30a）に対向する位置に移動すると共
に、物品把持装置（６）が次にピッキングすべき物品
（33b）を収納している区画収納空間（30a）に対向する
位置に移動し、次の物品（33b）がピッキングされる。
また、左から６番目乃至10番目の区画収納空間（30a）
から順次物品（33b）をピッキングする場合には、第１
の走行体（301）は停止したままで、第２の走行体
（１）の走行及び昇降台（５）の昇降によって物品把持
装置（６）が次にピッキングすべき物品（33b）を収納
している区画収納空間（30a）に対向する位置に移動
し、次の物品（33b）がピッキングされる。

また、解放された物品（33b）が載置される収納箱（3
4）は、複数個のストッパ（図示省略）を備えた収納箱
搬送コンベヤ（32）によってピッキングすべき物品（33
b）を格納している区画収納空間（30a）の下方まで搬送
され、上記ストッパによって順次停止し待機するように
なしてあり、待機している収納箱（34）の上方にある１
個または複数個の区画収納空間（30a）からピッキング
された物品（33b）の投入が完了すると、収納箱（34）
は発進し、次に収納されるべき物品（33b）を格納して
いる区画収納空間（30a）の下方まで搬送され、再びス
トッパによって停止し待機するようになしてあり、その
収納箱（34）に投入されるべき全ての物品（33b）の投
入が順次なされる。

また、傾斜コンベヤ（30b）の最下流に載置されてい
る容器（33a）に収納されている全ての物品（33b）が取
り出され、第11図に示す如く容器（33a）が空になる
と、第12図に示す如く物品把持装置（６）が空になった
容器（33a）が載置されている傾斜コンベヤ（30b）の揺
動レバー（41）に対向する位置に移動すると共に容器受
け台（5a）が傾斜コンベヤ（30b）に対向する位置に移
動した後、移動装置（７）の作動によって物品把持装置
（６）が傾斜コンベヤ（30b）の流れ方向に移動し、物
品把持装置（６）の先端部に設けられているフッカー
（61）で揺動レバー（41）を引圧し、即ちフッカー（6
1）を揺動レバー（41）の上まで移動した後、フッカー
（61）を下降し揺動レバー（41）に係合した後、フッカ
ー（61）を昇降台（５）側に移動することによって、突
き上げ具（40）によって容器（33a）が突き上げられ
る。突き上げられた容器（33a）は上流側に載置された
容器（33a）によって第13図に示す如く容器受け台（5
a）に取り出されるようになしてある。容器受け台（5
a）に取り出された容器（33a）は第１の走行体（30
1）、第２の走行体（１）及び昇降台（５）の移動によ
って所定の位置まで移動されて排出されるようになして
ある。

また、第１図において、（201）は本発明の物品の取
扱い装置の一実施例を用いた物品の供給装置の第２の走
行体で、後述する第１の走行体（401）上を走行するよ
うになしてあり、角パイプからなるマスト（202）を備
え、物品の取り出し装置の第２の走行体（１）と同様
に、ワイヤ（図示省略）の中間部を第１の走行体（40
1）に設置された走行駆動ドラム（図示省略）で巻回
し、中間部を第２の走行体（201）の上部に、終端を第
２の走行体（201）の下部に止着されていると共に、第
２の走行体（201）の走行方向でかつ第２の走行体（20
1）の上部及び下部を同一方向に引張するように張架さ
れている上記ワイヤを所望の方向に引っ張ることによっ
て駆動され、保管設備（30）に沿って走行するようにな
してある。また、（205）はマスト（202）に沿って昇降
する昇降台で、昇降台（205）は物品供給コンベヤ（20
6）を備え、ワイヤ（図示省略）の中間部を第１の走行
体（401）に設置された昇降駆動ドラム（図示省略）で
巻回し、第２の走行体（201）の走行方向に張架されて
いると共に、第２の走行体（201）の上部と昇降台（20
5）との間及び第２の走行体（201）の下部と昇降台（20
5）との間でループされてある上記ワイヤを所望の方向
に引っ張ることによって駆動され、保管設備（30）に沿
って昇降するようになしてある。尚、物品供給コンベヤ
（206）は第14図，第15図に示すように３本のタイミン
グベルト（206a），（206a），（206a）及びガイド（20
6b），（206b）を備えるベルトコンベヤである。また、
（401）は走行駆動装置（図示省略）を搭載した第１の
走行体で、上下の走行レール（402）によって支持され
て保管設備（30）の区画収納空間（30a）に沿って走行
するようになしてある。尚、（403）は第１の走行体（4
01）の走行車輪である。

而して、保管設備（30）の区画収納空間（30a）に格
納されていた物品（33b）が取り出されることによっ
て、ある区画収納空間（30a）に残っている物品（33b）
が所定量以下になると、物品供給ステーション（図示省
略）に待機している物品（33b）を収納している容器（3
3a）を上記物品の供給装置の物品供給コンベヤ（206）
上に載置した後、保管設備（30）の区画収納空間（30
a）に沿って上記物品の供給装置の第１の走行体（401）
及び第２の走行体（201）を走行すると共に、昇降台（2
05）を昇降することによって、物品供給コンベヤ（20
6）を所望の区画収納空間（30a）に対向する位置に移動
した後、物品（33b）を収納している容器（33a）を傾斜
コンベヤ（30b）に供給するようになしてある。

以上、本発明の物品の取扱い装置の実施例及びこれを
用いて実施する物品のピッキング態様及び物品の供給態
様について説明したが、これらに制限されるものではな
い。例えば、本発明の物品の取扱い装置を、保管設備
（30）からの物品（33b）の取り出しのみに用い、物品
（33b）を収納している容器（33a）を保管設備（30）に
供給するのは人手で行っても良く、また実開昭63−1235
06号公報に記載された物品の取扱装置等を用いて物品
（33b）を保管設備（30）に供給しても良い。また、保
管設備（30）は固定棚であっても良い。

（発明の効果） 本発明の物品の取扱い装置は、上述の如く、昇降台の
駆動装置または第２の走行体の駆動装置を第１の走行体
に設けることにより、第２の走行体または昇降台を高速
で移動なし得、また急激に加減速なし得、更に第１の走
行体を走行することにより、第２の走行体を広範囲に移
動なし得、物品を能率良く且つ迅速に移送することがで
きる。

また、第２の走行体または昇降台を紐状体を介して駆
動することにより、上記効果を更に増大することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の物品の取扱い装置の一実施例を用いた
物品の取り出し装置及び物品の供給装置を示す側面図、
第２図はその物品の取り出し装置の正面図、第３図はそ
の紐状体の張架状態を示す説明図、第４図はその第２の
走行体のマスト上部と昇降台を示す説明図、第５図はそ
の物品把持装置を示す斜視図、第６図はその環状チュー
ブを使った把持ハンドの縦断面図、第７図はその昇降台
の昇降機構を示す断面図、第８図は上記物品の取り出し
装置及び上記物品の供給装置の概略の配置を示す平面
図、第９図はその物品の取り出し装置の応用例を示す斜
視図、第10図〜第13図はその突き上げ具と揺動レバーと
を示す側面図で、空になった容器の取り出し方法を説明
するための説明図、第14図は本発明の物品の取扱い装置
の一実施例を用いた物品の供給装置の物品供給コンベヤ
を示す側面図、第15図はその正面図である。 尚、第１図、第２図、第９図においては突き上げ具、揺
動レバー等を省略して示している。また、第２図、第５
図においてはフッカーを省略して示している。また、第
９図〜第13図においては把持ヘッドを一部省略して示し
ている。 （１），（201）：第２の走行体 （３），（20）：ワイヤ（紐状体） （４）：走行駆動ドラム（第２の走行体の駆動装置） （５），（205）：昇降台 （21）：昇降駆動ドラム（昇降台の駆動装置） （30）：保管設備、（30a）：区画収納空間 （33b）：物品 （301），（401）：第１の走行体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下方向及び水平方向に複数の区画収納空
   間を有する保管設備に物品を供給する、または上記保管
   設備から物品を取り出す物品の取扱い装置において、上
   記保管設備に沿って水平方向に移動可能な第１の走行体
   と、該第１の走行体上を水平方向に走行する第２の走行
   体と、該第２の走行体上を昇降する昇降台とを備えると
   共に、上記昇降台の駆動装置を上記第１の走行体に設け
   てあることを特徴とする物品の取扱い装置。
2. 【請求項２】昇降台の駆動装置が、終端を第１の走行体
   に止着されている紐状体の中間部を巻回する駆動ドラム
   を備え、上記紐状体が第２の走行体の走行方向に張架さ
   れていると共に、上記紐状体を上記第２の走行体の上部
   と上記昇降台との間及び上記第２の走行体の下部と上記
   昇降台との間でループさせてある、請求項１記載の物品
   の取扱い装置。
3. 【請求項３】第２の走行体の駆動装置を第１の走行体に
   設けてあり、上記第２の走行体の駆動装置が、中間部ま
   たは終端を上記第２の走行体の上部または下部に止着さ
   れている紐状体の中間部を巻回する駆動ドラムを備え、
   上記紐状体が上記第２の走行体の走行方向でかつ上記第
   ２の走行体の上部及び下部を同一方向に引張するように
   張架されている、請求項１または２記載の物品の取扱い
   装置。