JPH0520647Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、果実等の詰箱移送装置に関し、果
実の選別装置、果実の選別プラント等に利用でき
る。

従来の技術、および考案が解決しようとする問題
点 従来、果実選別機の供給部で受皿にのせた果実
を移送しながら検出部で大きさや重量を検出し、
この検出に起因して大きさ又は重量階級別の取出
口で受皿を転倒させて当該階級の果実を取出す各
取出口に、受ボツクスや、引出コンベア等を連設
した箱詰部を有し、ここに人手で箱詰するための
箱詰を移送するに、果実の種類によつては、品種
や品質の良否や出荷先の事情によつて、幅は狭い
が深い箱と、幅が広くて浅い箱とを切替えて移送
することが多い。この場合に、広幅の浅箱の移送
に適した移送幅の広いコンベアで狭幅の深箱を移
送すると、この箱の移送列が千鳥状に乱れたり、
箱が回転して移送途中で詰ることがあつた。

問題点を解決するための手段 この考案は、コンベア１にのせて移送する広幅
の箱２と狭幅の箱３との左右何れか一側面を案内
する固定された案内体４に対向させて、該広幅の
箱２の底面を案内するころ５を設けた案内体６
を、起立させて該狭幅の箱３の側面を案内するよ
うに設けてなる果実等の詰箱移送装置の構成とす
る。

考案の作用、および効果 底面をコンベア１に受けられた狭幅の箱３を移
送するときには、固定された案内体４に対向させ
た案内体６を起立姿勢に切替え位置させて移送す
ると、該案内体４と、案内体６のころ５外周面と
の間の間隔と、狭幅の箱３の移送方向の幅との間
には、適当な余裕を設けてよいもので、各箱は乱
れることなく又、回転することなく整然と移送さ
れる。

また、広幅の箱２を移送するときは、切替自由
に設けられた案内体６を倒姿勢に切替えると、コ
ンベア１と、この横側にあつて案内体６のころ５
の移送方向に沿う列とが広幅の箱２の底面を受
け、片側の案内体４だけでも広幅の箱２は左右方
向の受幅が広いので、前後に密着状に移送する
と、箱は前後の箱相互が回転を制止する作用をな
して整然と移送される。

このように、一側の案内体６にころ５を設けて
倒立切替自由に設けたことによつて、簡単な切替
操作で広幅の箱２と狭幅の箱３とを、何れの場合
も安定した移送姿勢で移送できる。

実施例 尚、図例においては果実７のきゆうりを大きさ
別に選別する選別機８の大きさ階級別取出口９に
空箱を移送供給する詰箱移送装置を例示して説明
する。

コンベア１は、２条の各レール１０の縦状部に
横軸１１の戸車状のころ５を千鳥状に配設したキ
ヤリヤー部１２と、ベルトコンベア部１３とを交
互に配設したコンベア１とする。

比較的軽量搬送物であるダンボール箱、発泡ス
チロール箱等の詰箱２，３を、移送終端部にスト
ツパ１４を設けて、常に箱２，３が密着状になる
ように維持させ、箱列の中から一箱取出す毎に移
送上手側から間隔をつめ合うよう移送する構成
で、2m程度のベルトコンベア部１３と、５〜
10m程度のキヤリアー部１２とを交互に配設し、
箱が充満した場合には、ベルトコンベア部１３の
ベルトは回転したまま上に乗つた箱の底面との間
でストツプ可能に構成する。ベルトコンベア部１
３のベルト１５は箱の幅に対して適当な広幅のベ
ルトとしているが、狭幅の平ベルト、Ｖベルト、
箱受面を有したチエン等を複数条並設した形態で
もよいものである。

広幅の箱２は発泡スチロールで構成した浅箱と
し、口は開放されたものとする。

狭幅の箱３は、段ボール紙で構成した一般的な
深箱とし、蓋となるべきフラツプ部１６を前後左
右各面を立上らせた形態のものとしている。

案内体４は、キヤリヤー部１２においては並設
する該レール１０を左右に連結する連結部１７を
側方に延設して端部を縦姿勢に立上らせて形成
し、コンベア１移送方向に適当な間隔に配設し、
これら連結部１７上端に移送方向イに沿わせた管
状案内体４を固着させて設ける構成としている。

またベルトコンベア部１３ではコンベアの一側
のフレーム１８に設けたＬ字状の取付体１９上端
に該管状案内体４を固着した形態としている。

ころ５は、固定軸２０回りに回動自由のボール
ベアリング状の金属輪又は、樹脂からなる小輪を
有する市販のキヤリア輪としている。

案内体６は、該案内体４を設けた側の反対側の
レール１０に、このレール１０の側方に突出させ
た取付体２１を設け、この取付体２１に案内体６
のアーム部２２を、夫々のストツパ２３，２４で
制止される横姿勢ロと縦姿勢ハとの間に回動可能
に軸２５で装着し、コンベア１の移送方向イに沿
つて適当な間隔に配設する該取付体２１の先端部
間に、移送方向イに沿わせた案内レール２６を設
けている。この案内レール２６は適宜の長さに分
割して設けるものである。案内レール２６は横姿
勢ロと縦姿勢ハを夫々維持させるためのばね２７
を、取付体２１と該アーム部２２との間に係止張
設すると共に、アーム部２２側に設けたストツパ
２４を、縦横姿勢に切替のためのハンドルとすべ
く構成してある。

選別機８は、果実７のきゆうりを移送方向チに
対して横長姿勢にしてのせる長方形の受皿２８を
２列並行させて、左右のチエン２９間に取付軸３
５で転倒可能に装着連設したもので、チエン２９
は機枠３０前後端部に軸設されるスプロケツト３
１，３２間に張設し、移送上手側に機枠３０の左
右両側に位置する作業者が受皿２８に手乗せする
供給部３３を設け、この下手側に暗室で構成した
検出部３４内で、照明灯で照明されたきゆうり７
を、上方からセンサカメラで、長さ、太さ、曲り
等の大きさを検出する構成で、この移送下手側
に、検出した等階級別の各取出口９で受皿２８を
転倒させて落下させた果実７を側方へ引出す引出
コンベア３６を機枠３０を貫通させて配設すると
共に、その下手側には、人手で箱詰する作業者ニ
が両側に立つ箱詰コンベア３７と受箱３８とを設
けている。チエン２９は原動機４１から適宜伝動
構成される。

該コンベア１を有する詰箱移送装置は、各箱詰
コンベア３７の長手方向の中央部の上方のほゞ作
業者ニの目の高さに該選別機８の長手方向に沿わ
せた移送方向イに建家の２階４０から案内体６を
有したシユート３９で滑降させた箱２又は３を移
送するための原動機で駆動する前記のベルトコン
ベア部１３を設けると共に、この移送下手側に、
天井から吊下げて設けた前記キヤリヤー部１２を
連設し、移送終端部に箱のストツパ１４を設け
る。キヤリヤー部１２が、10m程度以上になると
きは、キヤリヤー部１２の中間にもベルトコンベ
ア部１３を設けるものである。

原動機４１に伝動されて回転する選別機８のチ
エン２９に連設された左右の受皿２８上に、供給
部３３の左右両側に位置する作業者ニが、容器か
ら果実７のきゆうりを取出して横長姿勢にして
次々にのせると、移送方向チに移送されるきゆう
り７は、検出部３４で上方からセンサカメラで長
さ、太さ、曲りの程度を検出されて等階級を判断
されると共に受皿２８を制御されて、当該等階級
別の各取出口９において受皿２８を転倒される
と、各引出コンベア３６によつて選別機８の横側
に引出移送され、箱詰コンベア３７に受継いで移
送されるとき、例えば広幅の箱２を詰箱移送装置
から取つて横側又は前側においた各作業者ニが、
該コンベア３７上から広幅の箱２内にきゆうり７
を詰込むもので、所定本数を詰込んだ広幅の箱２
は適宜コンベアに移送させる等によつて箱詰コン
ベア３７部から他へ移送し、次の空箱２を各作業
者ニの横側の目の高さ程度に位置するコンベア１
から横側へ抜き取つて次の箱２への箱詰めを行う
ものである。

広幅の箱２は建家の２階４０からシユート３９
によつて滑降され、案内体６を横姿勢ロにされた
ベルトコンベア部１３で強制移送されて案内体６
を同姿勢にされたキヤリヤー部１２に乗り移つて
のち、次々にシユート３９を滑降してベルトコン
ベア部１３で移送される箱２の押圧力によつて押
されて移送下手側端のストツパ１４で最前端の箱
２が制止されたとき、コンベア１の移送上手端か
ら下手端までの間に箱２を前後密着状に整列させ
て、選別機８による選別箱詰作業を開始する前の
時点で準備しておくもので、箱詰作業開始後にお
いては、複列される各箱詰コンベア３７で箱２を
取出すとき、シユート３９からの箱２の供給は殆
ど連続的に供給する状態となるもので、コンベア
１の移送行程のどの位置で箱２を取出しても、ベ
ルトコンベア部１３上にのつた複数の箱２の底面
と、ベルト１５との摩擦力に起因する移送方向イ
への箱２押圧力によつてキヤリヤー部１２におけ
る箱間の空間を詰合う移送を断続的に行なうもの
である。

広幅の箱２への選別箱詰作業が終わつて、別の
出荷先の事情により狭幅の箱３への選別箱詰に切
替えるとき、コンベア１上に残つた広幅の箱２を
取出してのち、該案内体６を横姿勢に維持すると
きストツパ２４をハンドルとしてこれを握り、ば
ね２７の引張力に抗して、案内体６を軸２５回り
に上向き回動させて、アーム部３２をストツパ２
３に当接させたバネ２７によつて引張力で維持さ
せる縦姿勢ハに切替え、移送方向イに沿つて分割
された各案内体６を一様に縦姿勢ハに揃えて、シ
ユート３９から狭幅の箱３を、該広幅の箱２の場
合と同様にしてコンベア１に一列に整列充満して
のち選別箱詰を行ない、箱詰作業中においても前
記の広幅の箱２の場合と同様に２階からシユート
３９で補給しながら、箱詰作業を行なうものであ
る。

このように、コンベア１を、ベルトコンベア部
１３とキヤリアー部１２とを連設構成することに
より、箱２，３に必要以上の移送圧力を加えない
で、軽負荷で箱２，３を補充移送できるものであ
る。

尚、コンベア１は、固定された案内体４側を低
位に位置させ案内体６側を高位に位置させた傾斜
姿勢に設けてもよい。

また、箱２，３は、選別機８を配置する階の箱
置部から、コンベア１で移送して該コンベア１の
ベルトコンベア部１３に供給してもよい。

尚又、コンベア１の移送距離が短かい場合はキ
ヤリヤー部１２だけで構成し、作業者ニがコンベ
ア１から箱２又は３を取出してのち、近辺の箱を
移送方向イへ向つて押し送る形態でもよい。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案の一実施例を示すもので、第１
図は一部の正断面図、第２図はその平面図、第３
図は一部の正断面図、第４図は全体平面図、第５
図はその側面図、第６図は一部の平面図である。 図中、符号１はコンベア、２は広幅の箱、３は
狭幅の箱、４は案内体、５はころ、６は案内体を
示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンベア１にのてせ移送する広幅の箱２と狭幅
   の箱３との左右何れか一側面を案内する固定され
   た案内体４に対向させて、該広幅の箱２の底面を
   案内するころ５を設けた案内体６を、起立させて
   該狭幅の箱３の側面を案内するように設けてなる
   果実等の詰箱移送装置。